JP2002167478A - オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物

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JP2002167478A
JP2002167478A JP2000364787A JP2000364787A JP2002167478A JP 2002167478 A JP2002167478 A JP 2002167478A JP 2000364787 A JP2000364787 A JP 2000364787A JP 2000364787 A JP2000364787 A JP 2000364787A JP 2002167478 A JP2002167478 A JP 2002167478A
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thermoplastic elastomer
based thermoplastic
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Yoko Arai
要子 新井
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗性に優れ、難燃性が十分に高く、しか
も軽量である自動車用ワイヤーハーネス電線の保護チュ
ーブ及びシート材料として有用なオレフィン系熱可塑性
エラストマー組成物を提供する。 【解決手段】 オレフィン系熱可塑性エラストマーをベ
ースポリマーとするオレフィン系熱可塑性エラストマー
組成物に、エチレン−酢酸ビニル共重合体及び炭化水素
油を配合し、さらに所望により臭素系難燃剤、三酸化ア
ンチモンおよび滑剤を配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オレフィン系熱可
塑性エラストマー組成物に関し、更に詳しくは、自動車
用ワイヤーハーネスに使用される電線の保護チューブ及
びシートの材料として有用なオレフィン系熱可塑性エラ
ストマー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用ワイヤーハーネス電線用保護チ
ューブ及びシートは、これまで主としてポリ塩化ビニル
から形成されていた。しかし、最近の地球環境対策を考
慮して、自動車用ワイヤーハーネスの部品材料、例えば
チューブ、シートなどの製造に、ポリ塩化ビニルに代え
てハロゲンフリー材料が使用されるようになっている。
従来のハロゲンフリー材料は、耐熱性、耐摩耗性を重視
して、オレフィン系熱可塑性エラストマー、例えばプロ
ピレン−エチレン−プロピレン共重合体に難燃剤として
金属水酸化物を添加し、更に滑剤として脂肪酸塩などを
添加した組成物が使用されている。
【0003】一方、自動車用ワイヤーハーネス電線用保
護材には、近年、益々高い難燃性が要求されるようにな
っているが、上記のオレフィン系エラストマーと金属水
酸化物を含む組成物では、要求される難燃性を満たすこ
とができなくなっている。また、環境対策の一環とし
て、自動車を軽量化して燃費を改善することが提起され
ているが、その為には、ワイヤーハーネスなどの部品の
軽量化も重要である。けれども、ポリ塩化ビニルや、オ
レフィン系エラストマーと金属水酸化物を含む組成物の
比重は1.3以上あり、軽量化の妨げとなっている。さ
らに、軽量化、低ハロゲン化の為にチューブの肉厚を薄
くすると、耐摩耗性が大きく低下し、外装チューブ等と
しての機能を果たせなくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐摩耗性及
び他の要求特性を低下させず、軽量化及び低ハロゲン化
を実現できる、自動車用ワイヤーハーネス電線の保護チ
ューブ及びシート材料として有用なオレフィン系熱可塑
性エラストマー組成物を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、(a)オレフィン系熱可塑性エラストマ
ー30〜95質量部、(b)エチレン−酢酸ビニル共重
合体1〜30質量部および(c)炭化水素油1〜20質
量部を含み、所望により成分(a)〜(c)の合計10
0質量部に対し、臭素系難燃剤(臭素元素重量換算で)
少なくとも2質量部と、三酸化アンチモン少なくとも1
質量部と、滑剤少なくとも0.2質量部とをさらに含む
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の組成物に含まれる
各成分について説明する。本発明において、オレフィン
系熱可塑性エラストマー(a)とは、オレフィンを主成
分として(即ち繰返単位の50重量%以上)有するエラ
ストマーである。オレフィンとしては、炭素数2〜6、
好ましくは炭素数2〜4のオレフィン、例えばエチレ
ン、プロピレン、ブチレンなどが好ましい。オレフィン
系熱可塑性エラストマーは、単独重合体であっても、共
重合体であってもよく、共重合体の種類も制限されない
が、プロピレン−エチレン−プロピレン共重合体が好ま
しい。オレフィン系熱可塑性エラストマーの市販品とし
ては、モンテル・エスディーケー・サンライズ製キャタ
ロイKS−353P、キャタロイKS−081P、キャ
タロイKS−021Pや、トクヤマ製PER T310
Eなどがある。
【0007】オレフィン系熱可塑性エラストマーの配合
量は、成分(a)〜(c)の合計100質量部に対し、
30〜95質量部、好ましくは60〜90質量部であ
る。
【0008】エチレン−酢酸ビニル共重合体(b)の配
合量は、成分(a)〜(c)の合計100質量部に対
し、1〜30質量部、好ましくは1〜20質量部であ
る。エチレン−酢酸ビニル共重合体の配合量が1質量部
より少ないと、組成物が硬くなり、押出し成形後のチュ
ーブの巻き取り時にチューブが折れるおそれがある。一
方、エチレン−酢酸ビニル共重合体の配合量が30質量
部を超えると、引張強度が低下する恐れがある。
【0009】炭化水素油(c)は、一般にプロセスオイ
ルとして市販されているものであってよく、パラフィン
系オイル、ナフテン系オイルなどが挙げられる。炭化水
素油(c)の配合量は、成分(a)〜(c)の合計10
0質量部に対し、1〜20質量部、好ましくは1〜15
質量部である。炭化水素油の配合量が1質量部より少な
いと、常温または低温での柔軟性が低下し、一方、20
質量部を超えると、難燃性が低下する。
【0010】臭素系難燃剤の種類は特に限定されず、従
来樹脂やゴム等の難燃剤として使用されている臭素系難
燃剤が使用できる。難燃剤として使用できる臭素含有化
合物の好ましい例は、テトラブロモビスフェノールAの
誘導体などである。市販されている難燃剤としては、帝
人化成株式会社製ファイヤガード3100(臭素元素含
有率68重量%)、東ソー株式会社製フレームカット1
21R(臭素元素含有率67重量%)などが挙げられ
る。
【0011】臭素系難燃剤の配合量は、(a)〜(c)
の合計100質量部に対して、(臭素元素重量に換算し
て)少なくとも2質量部、好ましくは少なくとも3質量
部である。臭素系難燃剤の量が上記下限より少ないと、
組成物に十分な難燃効果を与えることができない。上限
は特に限定されないが、臭素系難燃剤の量が多すぎる
と、組成物の比重が大きくなり、組成物の軽量化ができ
ない恐れがある。従って、好ましい上限は、15重量%
である。
【0012】三酸化アンチモンの配合量は、ポリマー成
分の合計100質量部に対して、少なくとも1質量部、
好ましくは少なくとも1.5質量部である。三酸化アン
チモンの量が、1質量部より少ないと、やはり十分な難
燃性が付与できない。上限は特に限定されないが、三酸
化アンチモンが多すぎると、組成物の比重が大きくな
る。
【0013】本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマ
ー組成物には、成形性をよくするために、滑剤が配合さ
れる。滑剤としては、ステアリン酸カルシウム等の脂肪
酸金属塩を使用するのが好ましいが、脂肪酸、脂肪酸ア
ミドなどを用いてもよい。中でも、脂肪酸アミド(例え
ば、ステアリン酸アミド、エルカ酸アミドなど)を使用
すると、製品表面の粘着性が低下し、製品どうしの張り
付きが抑制でき、ハーネス加工時の作業性が向上する。
滑剤の配合量は、ポリマー成分の合計100質量部に対
して、少なくとも0.2質量部、好ましくは1質量部で
ある。
【0014】本発明の組成物には、従来ワイヤーハーネ
スの部品材料等として用いられているエラストマー組成
物に通常配合される添加剤ならいずれも配合できる。そ
のような添加剤の例は、各種着色剤、帯電防止剤等であ
る。添加剤の量は、添加剤の種類に応じて適宜選択すれ
ばよい。
【0015】オレフィン系熱可塑性エラストマー(a)
は、柔軟で低比重であり、かつ耐摩耗性に優れている。
また、エチレン−酢酸ビニル共重合体を配合すると、組
成物の柔軟性が向上する。さらに、炭化水素油を配合す
ることにより、常温または低温での組成物の柔軟性が向
上する。本発明の組成物は、全体として、その比重がポ
リ塩化ビニルに比べて約1/10以下となり、また比重
も1.0以下となる上、ポリ塩化ビニルと同等以上の難
燃性を有する。本発明では、オレフィン系熱可塑性エラ
ストマーに少量で高い難燃性を付与できる臭素系難燃剤
を添加することにより、オレフィン系熱可塑性エラスト
マーの特性を損なうことなく、高い難燃性を有するオレ
フィン系熱可塑性エラストマー組成物が得られる。
【0016】
【実施例】実施例1〜5及び比較例1〜3 加圧ニーダー(容量:20リットル)を用い、表1又は
表2に示す成分を、180℃で10分間混練し、ペレタ
イザーでペレット化した。なお、表中の成分の量は「質
量部」である。このペレットを用いて、直径50mmの
押出機により、ダイス温度195℃、線速35m/分
で、押出成形して、肉厚0.4mm、内径10mmのチ
ューブを得た。
【0017】得られたチューブについて、引張強度、難
燃性および耐摩耗性を以下の方法で試験した。引張強度 JIS K 6310の引張試験に準拠して引張破断強
度を測定した。難燃性 JIS K 7201に準拠して、酸素指数(OI)を
測定し、難燃性を評価した。耐摩耗性(スクレープ試験) 図1に示す刃(焼き入れした鋼製)を用い、図2に示す
ように刃を試料に荷重7.4Nで押し付け、温度23℃
において、振幅10mmで1秒に1往復させる。試料が
完全に磨耗して消滅するまでの往復回数を記録する。5
00回以上が合格である。結果を表1及び表2に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】 注:1)モンテル製キャタロイKS−353P。 2)三井デュポンポリケミカル社製EV−170。 3)出光石油製パラフィン系オイル。 4)帝人化成株式会社製ファイヤガード3100(臭素
含有率68重量%)。 5)三国精錬株式会社製。 6)水澤化学株式会社製。 7)比較例1のチューブを100とした時の質量比。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スクレープ試験で用いる刃の概略図。
【図2】 スクレープ試験における刃と試料との配置を
示す図。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 31:04 C08L 31:04 S 91:00) 91:00)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)オレフィン系熱可塑性エラストマ
    ー30〜95質量部、 (b)エチレン−酢酸ビニル共重合体1〜30質量部お
    よび (c)炭化水素油1〜20質量部を含んでなるオレフィ
    ン系熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 【請求項2】 成分(a)〜(c)の合計100質量部
    に対し、臭素系難燃剤(臭素元素重量換算で)少なくと
    も2質量部と、三酸化アンチモン少なくとも1質量部
    と、滑剤少なくとも0.2質量部とをさらに含む請求項
    1に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
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