JP2002145280A - 液体容器 - Google Patents

液体容器

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JP2002145280A
JP2002145280A JP2000344883A JP2000344883A JP2002145280A JP 2002145280 A JP2002145280 A JP 2002145280A JP 2000344883 A JP2000344883 A JP 2000344883A JP 2000344883 A JP2000344883 A JP 2000344883A JP 2002145280 A JP2002145280 A JP 2002145280A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】装置に挿着しやすく、高粘度の内容物を吸引排
出しても内容物の排出効率が良好であり、輸送や保管の
コストが安く、廃棄処理がし易い液体容器を提供する。 【解決手段】内容物を充填したときに、外形がほぼ直方
体状の箱形となり、前面1 に口部材5 を取り付けて、内
容物の充填、排出を可能にしたフレキシブルな液体容器
であって、前面1 、上面4 、裏面2 、下面3 の4面を形
成する厚肉フィルムAと、左右の側面6,7 の2面を形成
する薄肉フィルムBからなり、2面のフィルムBは、そ
れぞれ融着する面が外側になるように折り曲げて、4面
の厚肉フィルムAの内面に挿入された状態で、4面のフ
ィルムAと周囲を融着することによって形成され、フィ
ルムAの各面境界の稜線に折り目加工を施こし、かつ、
口部材の口元側に鍔部55を設け、前面の少なくとも20
%以上の面積の内面に融着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【属する技術分野】本発明は、インキ、マヨネーズ、ケ
チャップ、ソースなどの高粘度の液体を収容し、自吸式
機械にかけるための液体容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、高粘度の液体を収容し自吸式機械
にかけるための液体容器としては、例えばバッグインボ
ックスがある。この液体容器は、段ボールや厚紙などで
作製したほぼ四角形状又は筒形状の外箱に、内容物を排
出可能又は充填及び排出ために厚肉の口部材を一側面に
融着したフィルム体を収容したものであった。なお、口
部は、前もって外箱から突出させているものと、使用時
に外箱の一部分を開口して口部を引き出すものなどがあ
る。この液体容器は、主としてソースや醤油、酒、現像
液などの液体を収容する業務用容器として使われてき
た。
【0003】ところで、内容物が豚カツ用ソース、謄写
版やシルクスクリーン印刷用のインキ、マヨネーズなど
の粘度が高い内容物では、単に重力だけでは容器の口部
から内容物を排出することが出来ないので、内容物を口
部から吸引して排出していた。
【0004】しかしながら、上述の従来のバッグインボ
ックスなどの液体容器においては、内容物を口部から吸
引排出すると、口部近傍の内容物がまず排出されるが、
内容物の粘度が高いので、この排出された内容物の容積
分を容器のフィルム体が変形して埋め、吸引力が口部か
ら離れたところの内容物までは及ばないことがあった。
従って、図10に示すように、液体容器(100)の外
箱52内に収容されたフィルム体53は、a,b,c,
dの順に変形して、口部材5近傍のフィルム体の一部分
が吸引されて、口部材の口元を塞いでしまう問題があ
り、内容物の排出効率のバラツキが大きかった。このた
め、フィルム体の外表面の半分ほどの外箱の内面に貼着
して、排出時にフィルム体が完全に折り込まれるように
する方法が考案されたが、十分な効果が得られなかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は、
容器に高粘度の内容物を充填しても、内容物の吸引排出
時にフィルム体が口部材の口元を塞ぐことなく確実に内
容物が排出されて、内容物の残留量が2パーセント以下
と極めて少ない液体容器の開発を行った。
【0006】また、近年、量産する製品は、生産だけで
なく、その廃棄をも含めて検討する必要が出てきてい
る。特に、プラスチック容器は、その内容物の保護性及
び便利性に優れるが故に広く使用されてきたが、内容物
を排出後の空容器が廃棄処理しにくいと言う問題があっ
た。それは、容量が大きく、嵩張り、輸送や保管のコ
ストが高くなる。埋没廃棄しても微生物に分解されず
に、いつまでも同じ形状や大きさで残る。焼却処理す
ると、燃焼カロリーが大きいので炉を痛めやすい。など
の社会的な問題があった。これらの問題の解決も併せて
考慮して液体容器の開発を行った。
【0007】なお、発明者は、単なるフィルムの袋で容
器を作製し、充填・排出試験を行ったが、排出性にばら
つきがあった。この排出のばらつきを起こす原因は、内
容物の粘度が大きいため、排出時に内容物と共に口部近
傍のフィルムが引き寄せられて、容器の口部材の口元が
フィルムで塞がれてしまうことや、内容物と口部との間
のフィルム同士がくっついてしまうことによるものであ
る。また、容器が自由形状では、装置の容器収納ケース
への挿入性を悪く、吸引機の対応がしにくい問題もあっ
た。
【0008】本発明は、装置に挿着しやすく、高粘度の
内容物を吸引排出しても内容物の排出効率が良好であ
り、輸送や保管のコストが安く、廃棄処理がし易い液体
容器を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の第1
の発明は、内容物を充填したときに、外形がほぼ直方体
状の箱形となり、前面に口部材を融着して取り付けて、
内容物の充填又は排出を可能にしたフィルム体の液体容
器であって、連なった前面、上面、裏面、下面の4面を
形成する厚肉なフィルムAと、左右の側面の2面を形成
する薄肉なフィルムBとからなり、この2面のフィルム
Bは、それぞれ融着する面が外側になるように折り曲げ
て、前記4面の厚肉なフィルムAの内面に挿入された状
態で、前記4面のフィルムAと周囲を融着することによ
って形成され、フィルムAの各面境界の稜線に、折り目
加工を施し、かつ、前記口部材の口元側に肉厚な鍔部を
設け、前記前面の少なくとも20パーセント以上の面積
の内面に、前記鍔部の外側面を融着して前記口部材を取
り付けたことを特徴とする液体容器である。
【0010】次に、第2の発明は、前記口部材に設けた
肉厚な鍔部の形状が、ほぼ四角形であること特徴とした
第1の発明にの液体容器である。
【0011】次に、第3の発明は、前記下面のフィルム
A同士及びフィルムAとフィルムBとを融着した下端の
融着部を、前記下面とほぼ平行に折り曲がるように折り
癖を付けたことを特徴とする第1又は第2の発明に記載
の液体容器である。
【0012】次に、第4の発明は、前記下面のフィルム
A同士及びフィルムAとフィルムBとを融着した下端の
融着部を、前記下面とほぼ平行に裏面側方向へ折り曲が
るように折り癖を付けたことを特徴とする第1乃至第3
の発明に記載の液体容器である。
【0013】次に、第5の発明は、前記下面又は上面に
形成される融着部の内側に重ね合わされた2枚のフィル
ムBに貫通孔を設けて、この貫通孔により外側の2枚の
フィルムA同士を融着したことを特徴とする第1乃至第
4の発明に記載の液体容器である。
【0014】次に、第6の発明は、前記上面のフィルム
A同士及びフィルムAとフィルムBとを融着した上端の
融着部を、前記上面とほぼ平行に折り曲がるように折り
癖を付けたことを特徴とする第1乃至第5の発明に記載
の液体容器である。
【0015】次に、第7の発明は、前記上面のフィルム
A同士及びフィルムAとフィルムBとを融着した上端の
融着部に、搬送、機械挿入用の把手孔を設けたことを特
徴とする第1乃至第6の発明に記載の液体容器である。
【0016】そして、第8の発明は、前記口部材の内側
に少なくとも1カ所以上、フィルムBの厚みの20倍以
上で100以下の高さをもつ突起を設けたことを特徴と
する第1乃至第7の発明に記載の液体容器である。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態の液体容器につ
いて、次に、図を用いて詳細に説明する。本発明の一実
施形態の液体容器100は、図1に示すように、前面
1、上面4、裏面2、下面3の4面を例えばポリアマイ
ド/エチレン・酢酸ビニル共重合体鹸化物/変性ポリエ
チレン/ポリエチレン構成などの積層フィルムである2
50μmの厚肉なフィルムAで作製するものであり、内
容物を充填又は排出するための別体の口部材5を、前面
の所定の位置に孔を明けて突出させて超音波シール法や
熱融着シール法などで融着するものである。なお、フィ
ルムAの厚みは、250μmに限定されるものではな
く、容器の使用目的に合わせて150〜360μmで作
製するものである。
【0018】前述の4面に垂直な面を形成する図1に示
す右側面6と左側面7の2面は、例えば2軸延伸ポリア
マイド/エチレン・酢酸ビニル共重合体鹸化物/変性ポ
リエチレン/ポリエチレン構成などの積層フィルムであ
る100μmの肉薄のフィルムBで作製するものである
が、このフィルムBは、油脂や水分などに対しバリア性
を有し、容器での外側表面は融着しにくい材質で作製す
るものである。なお、フィルムBの厚みは、100μm
に限定されるものではなく、容器の使用目的に合わせて
50〜150μmで作製するものである。
【0019】なお、フィルムBがフィルムAと同じ構成
の場合には、フィルムBの厚みをフィルムAの厚みの半
分以下にして置くことが好ましい。なぜならば、内容物
を吸引排出するときに、フィルムBがフィルムAよりも
先に内側に入り込んで折り畳まれ、それが、内容物の排
出の誘導路を形成させる狙いがあることと、より隙間の
ない畳まれ方をさせるためである。要するに、フィルム
Bの腰をフィルムAよりも柔らかくさせる必要があるた
めである。
【0020】図1に示す下面の融着部は、フィルムA2
枚とフィルムB2枚の4枚のフィルムが融着され、下面
に平行に折り曲げられている。これは、折り曲げ位置に
作製時に折り癖を付けたものであり、また、本来融着さ
れないフィルムB同士部分が融着されているように見え
るのは、図2に示すように、部分的に重ね合わせたフィ
ルムBに貫通孔(35〜44)(切り欠きも含む)を設
け、その部分でフィルムA同士のポリエチレン層が接し
て融着するように設計されているからである。
【0021】上述のフィルムBに設ける貫通孔(35〜
44)は、図2に示すように、45度の傾斜融着部(2
6〜29,30〜33)に隣接するフィルムAの折り曲
げ線と平行に融着させる融着部(14〜17)に設ける
ものである。この貫通孔は、3〜10平方ミリメートル
の面積で、融着面の内側の境界線から十分に離れるよう
に設定することが好ましい。
【0022】また、図1に示す上面1の融着部は、下面
3の融着部と同じように4枚のフィルムが融着され、上
面に平行に折り曲げられるように設計されているが、下
面より長くして、その融着部に大きな把手孔45を設け
ると、容器が持ちやすく、吸引装置に手で容器を挿入し
やすくなる。なお、大きな把手孔の代わりに、小さな孔
を設け、その孔に別体の取手を取り付けてもよい。
【0023】図2は、容器を構成する各フィルムの融着
する部分を示している。フィルムAは、前面、背面、下
面、上面を形成するが、フィルムA同士が融着している
のは、融着部8及び9のわずかな部分である。その他の
融着部10、11、12、13、14、15、16、1
7、18、19、20、21、22、23、24、25
では、フィルムAとフィルムBとが融着している。これ
らは、フィルムBが片方の面だけは融着しにくくなって
いるので、通常の220℃程度の融着温度では、フィル
ムA/フィルムB/フィルムB/フィルムAと重ねて
も、図3に示すように、フィルムB同士は融着しないた
め、フィルムA/フィルムBとフィルムB/フィルムA
とが融着する。従って、本発明の容器を製造するには、
口部材を前もって融着したフィルムAを作製しておけ
ば、フィルムAとフィルムBを、単に、図2に示すよう
に、重ねて配置(矢印で示す)して熱融着することによ
って、容易に容器を製造することができる。なお、今ま
で、1箇所このような融着をする製造方法は、スタンデ
ィングパウチの製造方法として知られていたが、このよ
うに、2箇所使用することによって、そのまま、外形が
直方体状の箱型の容器を製造する方法は知られていなか
った。
【0024】この場合、図2に示すように、融着部8、
9と融着部14、15、16、17、18、19、2
0、21、22、23、24、25との境部分から、4
5度の角度で、更に融着部26、27、28、29、3
0、31、32、33を設けることによって、より形状
がはっきりして、内容物を充填したときに、容器が直方
体状の箱型になりやすく、内容物が排出しにくい部分に
入り込みにくくなり、また、排出するときに、フィルム
Bが先に折り畳まりやすくなる。
【0025】図4は本実施形態の液体容器100の内容
物を充填する前の形状を示す平面図である。折り目加工
46及び47、折り癖48及び49は、たとえば、折り
曲げた状態で加熱プレスするか、単に90〜120℃の
加熱板を圧接してもよいが、4枚のフィルムが融着して
いる部分の上端及び下端の折り曲げには、プレスの方が
確実である。また、破線で示す貫通孔35、36、3
7、38、39、40、41、42、43、44は、内
側のフィルムBに貫通孔が設けられており、その部分の
外側のフィルムA同士が融着している部分である。なお
貫通孔の形状は、円形、半円形にこだわることはなく、
必要な任意の形状でよい。
【0026】また、上述の液体容器100の下面3の図
4に示す折り癖49を裏面側方向へ折り曲がるように折
り癖を付けるのは、内容物を充填した液体容器の座りを
良くし、また、内容物排出時の容器変形に対して悪さが
しにくくなり、内容物の排出を良好にするためである。
【0027】図5は、本実施形態の液体容器100の内
容物を充填した後の満たん時の形状を示し、(a)は平
面図で、(b)は正面図、(c)は右側面図である。内
容物を吸引排出するには、容器に取り付けられた口部材
5の鍔に、内容物吸引機の位置決め板を掛け、吸引ノズ
ルを挿入する。吸引ノズル側面に設けたゴム製のOリン
グを、口部材の内側壁に押し当てて密閉性を確保する
か、または、奥の孔明き壁に、ノズルを押し当てて外気
を吸引するのを防ぐものである。
【0028】図6及び図7は、図5の状態から内容物が
吸引排出されたときの液体容器100の形状の変化を順
に示し、(a)は平面図で、(b)は正面図で、(c)
は右側面図である。図6は、内容物が排出途中の容器の
形状であり、図7は、内容物が完全に排出されたときの
液体容器100の形状である。図示された形状変化で分
かるように、口部材5が内容物吸引機の位置決め板やそ
の周りの壁によって固定されおり、口部材を融着してい
る前面1が動かないため、薄肉で剛性の低いフィルムB
からなる右側面6と左側面7が口部材側に吸引され、下
面3が次第に前面1に向かって移動してくる。
【0029】口部材は、通常、射出成形法によりポリエ
チレンなどの熱可塑性樹脂を用いて、肉厚が0.6〜
2.0mm程度に作製され、図1に示すように、液体容
器100の前面1に貫通にして係止、固定される。な
お、特にバリア性が必要な場合には、サンドイッチ成形
の多層射出成形品を使用してもよい。口部材5に設けら
れる肉厚の鍔部は、図8(a)又は図9(a)に示すよ
うに、2段であり、口先側の鍔部54は、内容物の充填
時又は排出時に口先を充填機や印刷機のノズルに押し当
てるための鍔部であり、口元側の鍔部55は、液体容器
の前面のフィルムAの内面に熱融着させるための鍔部で
ある。鍔部を肉厚にするのは、必要な剛性を付与するた
めである。また、鍔部55の外周で考えた面積は、口部
材を融着させる前面部分の全面積の20パーセント以上
を必要とするものである。すなわち、口元側鍔部の外周
の面積≧前面部分の全面積×0.2である。なお、口元
側の鍔部の形状は、通常、図8(a)及び(b)に示す
正方形、図9(a)及び(b)に示す長方形であるが、
本発明においては、特に鍔部の形状に捕らわれるもので
はなく、例えば、丸形、楕円形、多角形、あるいはその
他の変形形状(意匠効果を考慮した形状)など任意の形
状でよいが、4角形(矩形状)の方が変形を防止し易く
て良い。また、図9(a)〜(b)に示すように中央寄
りに鍔を拡げた形でもよい。また、口元側の鍔部の外周
の面積は大きい程、変形せず、排出し易いが、大き過ぎ
ると容器の重量が増大して環境問題にも良くないし、シ
ールが行い難くなるので、20%〜50%程度が適当で
ある。
【0030】また、口部材5には、図8(a)に示すよ
うに、内側に突起50を設けたものである。この突起
は、内容物を容器から吸引排出するときに、容器を形成
するフィルムが口部を塞がないためのものであり、一カ
所以上好ましくは2カ所以上に設けるものである。突起
の高さは、フィルムBの剛性や内容物の粘度によって異
なるが、フィルムBの厚みの20倍以上を必要とし、ま
た、図8(b)に示す隙間51は100倍以下がよい。
突起が大きすぎると、残肉が増加してしまう。基本的に
は、製品設計するときに、高さをフィルムBの20倍
位、隙間を25倍位を標準とするものである。
【0031】また、内容物が吸引排出されて折り畳まれ
たときに、注出口が当たるフィルムBの部分に、図2に
示すように、補強材34(2点鎖線で示す)を重ねて置
くと、部分的に剛性が高められ、注出口をフィルムBが
塞がないようになり、内容物の排出が安定する。フィル
ムBに重ねる補強材は、フィルム、厚紙などでよく、ま
た、補強材は、フィルムBの内側又は外側に融着や接着
などの手段で貼着すればよい。
【0032】次に、口元側の鍔部の形状又は面積を変え
た口部材を取り付けた4種類の液体容器を作製し、内容
物としてマヨネーズを充填し、排出試験を行って各容器
の内容物残存量を測定した。その測定結果を、表1に示
す。
【0033】
【表1】
【0034】表1に示したように、口元側鍔部の外周の
面積が、容器の前面部分の全面積80cm2 ×0.2
=16cm2 より大きい3種類の本発明の実施形態の
液体容器は、内容物の残存量が少なく、また、そのバラ
ツキも少なく再現性が高かった。
【0035】本発明の液体容器は、主として、粘度の高
い液体、例えば、マヨネーズ、チョコレート、インキ、
ケチャップ、液体洗剤、衣料柔軟剤、ペンキ、接着剤、
蜂蜜などに使用する容器であり、基本的には、容器から
内容物を機械的に吸引排出するものを対象とするもので
ある。
【0036】フィルムAは、ドライラミネーション、ウ
エットラミネーション、エクストルージョンラミネーシ
ョンなどのラミネート加工法で作製されるものである
が、ポリアマイド/変性ポリエチレン/ポリエチレン構
成、エチレン・酢酸ビニル共重合体鹸化物/変性ポリエ
チレン/ポリエチレン構成、ポリアマイド/エチレン・
酢酸ビニル共重合体鹸化物/変性ポリエチレン/ポリエ
チレン構成、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート/ポ
リアマイド/変性ポリエチレン/ポリエチレン構成、2
軸延伸ポリエチレンテレフタレート/エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体鹸化物/変性ポリエチレン/ポリエチレン
構成、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート/ポリアマ
イド/エチレン・酢酸ビニル共重合体鹸化物/変性ポリ
エチレン構成、2軸延伸ポリプロピレン/ポリアマイド
/変性ポリエチレン/ポリエチレン構成などの積層フィ
ルムを容器の使用目的に合わせて使用することができ
る。なお、変性ポリエチレンは、無水マレイン酸変性ポ
リエチレンなどである。
【0037】また、フィルムBは、2軸延伸ポリアマイ
ド/ポリエチレン構成、2軸延伸ポリエチレンテレフタ
レート/エチレン・酢酸ビニル共重合体鹸化物/変性ポ
リエチレン/ポリエチレン構成、2軸延伸ポリアマイド
/エチレン・酢酸ビニル共重合体鹸化物/変性ポリエチ
レン構成、2軸延伸ポリプロピレン/ポリアマイド/変
性ポリエチレン/ポリエチレン構成などの積層フィルム
を容器の使用目的に合わせて使用することができる。フ
ィルムBは、フィルムAより剛性が小さい方がよい。そ
れは、柔らかくすることによって、内容物が排出される
ときに、フィルムAよりも先に内側に入り込むことによ
って、折り畳み易くするためである。剛性を小さくする
には、剛性のあるバリア層、すなわち、エチレン・酢酸
ビニル共重合体鹸化物やポリアマイドの層を薄くするこ
とや、上記の2軸延伸層を薄くすることや、軟らかいポ
リプロピレン材質にするものである。また、フィルムの
総厚を薄くすることによって剛性を小さくしてもよい。
【0038】また、本発明の液体容器は、注出口以外の
部分を平らにして、体積を小さくすることができる。内
容物の充填前は、容器を平らな形状にして保管や輸送が
できるので、保管費用や輸送費用が安価である。従っ
て、充填工場に専用の容器製造工場を設置する必要がな
く、イニシャルコストを小さくできる。
【0039】図2に示す融着部14、15、16、17
は、この部分のフィルムBの一部を切り欠いて貫通孔を
設けるか、幅を狭くして、両側のフィルムA同士を融着
すると、容器の形状が保ち易くなる。本実施形態の液体
容器100では、図4に示すように、貫通孔35、3
6、37、38、39、40、41、42、43、44
を設けた。また、把手孔45を設けたが、この加工は、
融着を完了したのちに、後加工で行った方が仕上がりが
綺麗で好ましい。
【0040】なお、本発明の液体容器は、容器を横に傾
けて使用しても、ほとんど同じような効果が得られるの
で、その様な用途には、単に口部材の融着位置や取手の
位置を変更して対応することができる。
【0041】また、本発明の液体容器は、前面の幅>左
右の側面の幅の関係にある場合には、基本的には、前
面、裏面、上面、下面をフィルムAで作製するが、前面
の幅<左右の側面の幅の場合で、前面の高さ>上下の側
面の奥行きであれば、前面、裏面、左側面、右側面をフ
ィルムAで作製するものである。
【0042】
【発明の効果】本発明の液体容器は、粘度の高い内容物
に使用するものであり、内容物の自動充填機や自動吸引
機に使用でき、内容物を吸引排出するときに、注出口が
容器を形成するフィルム体で塞がれることがなく、内容
物の排出状態が良好であり、排出残量が少ない。把手を
設けることができ、容器が持ちやすく、吸引装置に手で
容器を挿入しやすい。
【0043】また、本発明の液体容器の空容器は、平ら
な形状にすることができ、内容物充填前及び内容物排出
後の容器の保管や輸送に場所を取らないので、保管費用
や輸送費用が安価である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の液体容器の内容物を充填
したときの外観を示す説明図である。
【図2】本発明の一実施形態の液体容器を形成する各フ
ィルムの口部材位置、融着部位置、貫通孔位置、把手孔
位置を示す説明図である。
【図3】本発明の液体容器の作製における融着時のフィ
ルムの重ね合わせ状態を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施形態の液体容器の内容物を充填
する前の形状を示す平面図である。
【図5】本発明の一実施形態の液体容器の満たん時の形
状を示し、(a)は平面図で、(b)は正面図、(c)
は右側面図である。
【図6】本発明の一実施形態の液体容器の内容物が排出
途中の形状を示し、(a)は平面図で、(b)は正面
図、(c)は右側面図である。
【図7】本発明の一実施形態の液体容器の内容物が完全
に排出されたときの形状を示し、(a)は平面図で、
(b)は正面図、(c)は右側面図である。
【図8】(a)は、一実施形態の口部材の断面図であ
り、(b)は、その底面図である。
【図9】(a)は、他の一実施形態の口部材の断面図で
あり、(b)は、その底面図である。
【図10】従来のバックインボックスにおける外箱内に
収納されたフィルム体の内容物排出に伴う形状の変化を
示す説明図である。
【符号の説明】
1……前面 2……裏面 3……下面 4……上面 5……口部材 6,7……側面 8〜33……融着部 34……補強材 35〜44……貫通孔 45……把手孔 46,47……折り目加工 48,49……折り癖 50……突起 51……隙間 52……外箱 53……フィルム体 54,55……鍔部 100……液体容器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内容物を充填したときに、外形がほぼ直方
    体状の箱形となり、前面に口部材を融着して取り付け
    て、内容物の充填又は排出を可能にしたフィルム体の液
    体容器であって、連なった前面、上面、裏面、下面の4
    面を形成する厚肉なフィルムAと、左右の側面の2面を
    形成する薄肉なフィルムBとからなり、該2面のフィル
    ムBは、それぞれ融着する面が外側になるように折り曲
    げて、前記4面の厚肉なフィルムAの内面に挿入された
    状態で、前記4面のフィルムAと周囲を融着することに
    よって形成され、フィルムAの各面境界の稜線に、折り
    目加工を施し、かつ、前記口部材の口元側に肉厚な鍔部
    を設け、前記前面の少なくとも20パーセント以上の面
    積の内面に、前記鍔部の外側面を融着して前記口部材を
    取り付けたことを特徴とする液体容器。
  2. 【請求項2】前記口部材に設けた肉厚な鍔部の形状が、
    ほぼ四角形であること特徴とした請求項1記載の液体容
    器。
  3. 【請求項3】前記下面のフィルムA同士及びフィルムA
    とフィルムBとを融着した下端の融着部を、前記下面と
    ほぼ平行に折り曲がるように折り癖を付けたことを特徴
    とする請求項1又は2記載の液体容器。
  4. 【請求項4】前記下面のフィルムA同士及びフィルムA
    とフィルムBとを融着した下端の融着部を、前記下面と
    ほぼ平行に裏面側方向へ折り曲がるように折り癖を付け
    たことを特徴とする請求項1乃至3記載の液体容器。
  5. 【請求項5】前記下面又は上面に形成される融着部の内
    側に重ね合わされた2枚のフィルムBに貫通孔を設け
    て、該貫通孔により外側の2枚のフィルムA同士を融着
    したことを特徴とする請求項1乃至4記載の液体容器。
  6. 【請求項6】前記上面のフィルムA同士及びフィルムA
    とフィルムBとを融着した上端の融着部を、前記上面と
    ほぼ平行に折り曲がるように折り癖を付けたことを特徴
    とする請求項1乃至5記載の液体容器。
  7. 【請求項7】前記上面のフィルムA同士及びフィルムA
    とフィルムBとを融着した上端の融着部に、搬送、機械
    挿入用の把手孔を設けたことを特徴とする請求項1乃至
    6記載の液体容器。
  8. 【請求項8】前記口部材の内側に少なくとも1カ所以
    上、フィルムBの厚みの20倍以上で100以下の高さ
    をもつ突起を設けたことを特徴とする請求項1乃至7記
    載の液体容器。
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