JP2002143533A - パチンコ玉揚送研磨装置 - Google Patents

パチンコ玉揚送研磨装置

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JP2002143533A
JP2002143533A JP2000346346A JP2000346346A JP2002143533A JP 2002143533 A JP2002143533 A JP 2002143533A JP 2000346346 A JP2000346346 A JP 2000346346A JP 2000346346 A JP2000346346 A JP 2000346346A JP 2002143533 A JP2002143533 A JP 2002143533A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 螺旋溝によるパチンコ玉の円滑な受け入れと
螺旋溝内において渋滞が発生することの未然防止という
相反する要請を一挙に解決するパチンコ玉揚送研磨装置
を提供する。 【解決手段】 パチンコ玉揚送研磨装置(1)の螺旋溝
(13)のリード角(A1〜4)を、下端部から揚送方
向に進むにしたがって段階的に又は連続的に大きくなる
ように形成する。リード角の小さい螺旋溝(13)の下
端部ではパチンコ玉の受け入れが円滑に行われ、揚送方
向に進むにしたがってリード角が大きくなるので、それ
によりパチンコ玉間の距離が広がり渋滞発生が未然に防
止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、パチンコ玉を低
い位置から高い位置へ持ち上げるための装置、すなわ
ち、パチンコ玉揚送研磨装置(以下、「揚送研磨装置」
という)に関し、特に、揚送研磨装置に設けられた螺旋
体の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまでに知られている揚送研磨装置と
して、特開平11−114199号公報において本出願
人が開示した揚送研磨装置(以下、「従来の揚送研磨装
置」という)がある。従来の揚送研磨装置は、パチンコ
玉を排出するための玉送出ユニットを上部に備える揚送
塔と、この揚送塔内で回転する螺旋体と、螺旋体外周面
に形成された螺旋溝と、螺旋溝に受け入れられたパチン
コ玉を保持しつつ研磨するための研磨部材と、を備え、
螺旋体の回転により揚送されたパチンコ玉は、玉送出ユ
ニットが備える排出口から外部へ排出され、搬送経路を
介してパチンコ機や遊技客の元へ搬送されるようになっ
ている。従来の揚送研磨装置における螺旋溝のリード
角、すなわち、水平に対する螺旋溝の傾斜は、最下端か
ら最上端まで一定であって、これを変化させる発想はな
かった。
【0003】一方、パチンコ玉を螺旋溝に受け入れさせ
るには、リード角が小さければ小さいほどよい。螺旋溝
の傾斜が緩やかなほうがパチンコ玉を受け入れ易いから
である。そこで、従来の揚送研磨装置における螺旋溝の
リード角はパチンコ玉を螺旋溝が円滑に受け入れられる
ように比較的小さく設定され、そのリード角のまま螺旋
体全長に渡って螺旋溝が形成されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、比較的
小さいリード角の螺旋溝は、パチンコ玉を受け入れやす
くする一方、回転螺旋体が一回りするときの螺旋溝の長
さが短いため一旦受け入れたパチンコ玉を渋滞させる恐
れがあった。特に、パチンコ玉の揚送効率をよくするた
めに螺旋体の回転数を上げたときに、短い螺旋溝の中に
多数のパチンコ玉が導入されるため渋滞発生の恐れが強
かった。他方、揚送装置は、その設置環境や揚送目的等
の相違により揚送効率を重視する場合もあれば研磨効率
を重視する場合もある。本発明は、螺旋溝によるパチン
コ玉の円滑な受け入れと螺旋溝内において渋滞が発生す
ることの未然防止という相反する要請を一挙に解決する
こと、さらに、揚送装置の設置環境や揚送目的に的確に
適合する揚送装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、発明者は、螺旋
溝のリード角を、部分的に異ならせることにより、上記
目的の達成を図った。その詳しい構成については、項を
改めて説明する。なお、何れかの請求項の発明の説明に
おいて行う用語の定義等は、その性質上可能な範囲にお
いて他の請求項の発明にも適用されるものとする。
【0006】(請求項1に記載した発明の構成)請求項
1に記載した発明に係る揚送研磨装置(以下、「請求項
1の揚送研磨装置」という)は、外周面に螺旋溝が形成
された回転螺旋体と、前記螺旋溝にパチンコ玉を導入す
るために前記回転螺旋体の下端部周囲に配された導入部
材と、前記螺旋溝に導入されたパチンコ玉を保持しつつ
研磨するための研磨部材と、を備えている。請求項1の
揚送研磨装置の特徴は、前記螺旋溝のリード角が、部分
的に異なるように形成されていることを特徴とする。
【0007】(請求項1に記載した発明の作用効果)請
求項1の揚送研磨装置によれば、導入部材の作用により
螺旋溝に受け入れられたパチンコ玉が、研磨部材に保持
されながら回転螺旋体の回転により揚送される。この揚
送に際して、螺旋溝のリード角を大きくした場合は回転
螺旋体の上部までの距離がリード角を小さくした場合に
比べて短くなるため、パチンコ玉の揚送に要する時間を
可及的に短くすることができる。揚送時間を短くした
分、揚送効率をよくすることができる。揚送効率螺旋溝
のリード角を比較的小さくした場合は大きくした場合に
比べて揚送に要する時間が長くなるが、その分、時間を
かけてパチンコ玉を研磨することができるので研磨効率
をよくすることができる。このように、リード角を変化
させることにより揚送効率をよくしたり研磨効率をよく
したりすることができるので、揚送研磨装置が設置され
る環境や揚送の目的等に応じて螺旋溝のリード角を調整
することにより設置環境や揚送目的等に適切に対応する
ことができる。
【0008】(請求項2に記載した発明の構成)請求項
2に記載した発明に係る揚送研磨装置(以下、「請求項
2の揚送研磨装置」という)は、請求項1の揚送研磨装
置の構成に限定が加わり、前記螺旋体が、複数の短尺螺
旋体により構成され、前記短尺螺旋体の各々に形成され
た螺旋溝のリード角が相異なることを特徴とする。短尺
螺旋体の数は、少なくとも2個あればよい。
【0009】(請求項2に記載した発明の作用効果)請
求項2の揚送研磨装置によれば、変化するリード角を持
つ螺旋体を製造しやすくすることができる。すなわち、
たとえば、短尺螺旋体が2個ある場合に、1本の螺旋体
にリード角の変化する螺旋溝を形成するより、一方の短
尺螺旋体に一定リード角の螺旋溝を形成し、さらに、他
方の短尺螺旋体に一方の螺旋溝のリード角と異なるリー
ド角の螺旋溝を形成し、これらを連結するほうが螺旋溝
の形成が楽である。短尺螺旋体が3個以上ある場合も、
これと同じである。
【0010】(請求項3に記載した発明の構成)請求項
3に記載した発明に係る揚送研磨装置(以下、「請求項
3の揚送研磨装置」という)は、外周面に螺旋溝が形成
された回転螺旋体と、前記螺旋溝にパチンコ玉を導入す
るために前記回転螺旋体の下端部周囲に配された導入部
材と、前記螺旋溝に導入されたパチンコ玉を保持しつつ
研磨するための研磨部材と、を備えている。請求項3の
揚送研磨装置の特徴は、前記螺旋溝のリード角が、前記
下端部から揚送方向に進むにしたがって段階的に又は連
続的に大きくなるように形成されていることにある。
【0011】(請求項3に記載した発明の作用効果)請
求項1の揚送研磨装置によれば、導入部材の作用により
螺旋溝に受け入れられたパチンコ玉が、研磨部材に保持
されながら回転螺旋体の回転により揚送される。この揚
送に際して、リード角が回転螺旋体の下端部から揚送方
向に進むにしたがって大きくなることにより回転螺旋体
を一回りする螺旋溝の溝長が揚送方向に進みにしたがっ
て大きくなる。溝長が大きくなることにより、螺旋溝内
に受け入れられたパチンコ玉間の距離が長くなる。パチ
ンコ玉間の距離が長くなることにより、パチンコ玉の渋
滞が有効に防止される。
【0012】(請求項4に記載した発明の構成)請求項
4に記載した発明に係る揚送研磨装置(以下、「請求項
4の揚送研磨装置」という)は、外周面に螺旋溝が形成
された回転螺旋体と、前記螺旋溝にパチンコ玉を導入す
るために前記回転螺旋体の下端部周囲に配された導入部
材と、前記螺旋溝に受け入れられたパチンコ玉を保持し
つつ研磨するための研磨部材と、を備えている。請求項
4の揚送研磨装置の特徴は、前記導入部材によりパチン
コ玉が導入される導入部位における螺旋溝のリード角
が、当該導入部位以外の部位における螺旋溝のリード角
より小さくなるように形成されていることを特徴とす
る。
【0013】(請求項4に記載した発明の作用効果)請
求項4の揚送研磨装置によれば、導入部材の作用により
螺旋溝に受け入れられたパチンコ玉が、研磨部材に保持
されながら回転螺旋体の回転により揚送される。導入部
材によりパチンコ玉が導入される導入部位におけるリー
ド角がこの導入部位以外の部位における螺旋溝のリード
角より小さいので、その分導入部位におけるパチンコ玉
の導入が円滑に行われる。そして、導入部位以外の部位
では、そのリード角が下端部におけるリード角より大き
く形成されているので、これに伴って受け入れられたパ
チンコ玉間の距離が長くなる。距離が長くなったことに
より、パチンコ玉の渋滞が未然に防止される。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、各図を参照しながら、本発
明の実施の形態(以下、「本実施形態」という)につい
て説明する。図1は、本実施形態の揚送研磨装置の斜視
図であり、図2は揚送塔内部を示す正面図である。図3
は短尺螺旋体同士を連結する手段の一例を示す断面図で
あり、図4〜7は本実施形態の作用効果を示すための正
面図である。図8は、本実施形態の変形例を示すための
正面図である。
【0015】(揚送研磨装置の基本構造)まず、図1及
び2を参照しながら、本実施形態の揚送研磨装置の基本
構造を説明する。揚送研磨装置1は、ベース部3から起
立する揚送塔5と、揚送塔5に囲まれた回転螺旋体11
と、回転螺旋体11を回転させるための駆動モータ9
と、から基本的に構成されている。回転螺旋体11の下
端部周囲には、短尺筒体(導入部材)7が配されてい
る。短尺筒体7は、円周方向に設けられた複数の導入孔
(図示を省略)を備え、これらの導入孔を介してパチン
コ玉を後述する螺旋溝13に導入するようになってい
る。短尺筒体7は、駆動モータ9に連結された筒体回転
構造(図示を省略)により、回転螺旋体11と同方向
に、かつ、回転螺旋体11より低速で回転されるように
なっている。
【0016】(揚送塔の構成)図1及び2に示すよう
に、揚送塔5は、揚送塔本体21とこの揚送塔本体21
にヒンジ結合された開閉ドア25から構成され、開閉ド
ア25の開閉により揚送塔本体21が開口して回転螺旋
体11が露出するようになっている。製造や運搬を容易
にするために、本実施形態の開閉ドア25は、揚送塔5
の縦方向に三分割されている。揚送塔5の上部には、玉
送出ユニット31が取り付けられている。玉送出ユニッ
ト31は、揚送されたパチンコ玉を排出するための排出
ノズル32と回転螺旋体11の上端から突き出る回転軸
12を支持するための軸受33とを備えている。
【0017】(研磨部材の構成)揚送塔5内部には、回
転螺旋体11の周囲を囲むように研磨部材15が配され
ている。研磨部材15は、短尺筒体7の作用に伴って後
述する螺旋溝13に受け入れられたパチンコ玉Pに摩擦
力を作用させ、この摩擦力と回転螺旋体11の回転とに
よりパチンコ玉Pを揚送するための部材である。研磨部
材15を構成する主素材は、不織布が一般的に用いられ
ている。
【0018】(螺旋体の構成)回転螺旋体11は、これ
をアルミニウム等の金属により構成することもできる
が、本実施形態では、螺旋体自体をできるだけ軽くする
こと、価格をなるべく安くすること、加工をできるだけ
行いやすくすること等を考慮して合成樹脂材により構成
している。回転螺旋体11は、複数(本実施形態では4
個)の短尺螺旋体11p1,11p2,11p3,11
p4(以下、短尺螺旋体を総称するときは11pと表示
する)を連結することにより構成されている。回転螺旋
体11を単体の部材により構成することもできるが、複
数の部材により構成したのは、そのように構成したほう
が単体で構成するより加工(製造)や取り扱いが便利だ
からである。
【0019】図3を参照しながら、本実施形態における
短尺螺旋体11p同士の連結について説明する。すなわ
ち、一方の短尺螺旋体11p2の下端に螺合された連結
板11fと他方の短尺螺旋体11p1の上端に螺合され
た連結板11fとを連結ボルト11bにより締め付け固
定することにより両者が連結されるようになっている。
符号11tは、各短尺螺旋体11p1,11p2同士を
連結する際に、短尺螺旋体11p2の端面に形成された
位置決め孔11tに挿入して両短尺螺旋体11p1,1
1p2間の位置決め役を果たす位置決めピンを示してい
る。短尺螺旋体11p2と短尺螺旋体11p3とを、さ
らに、短尺螺旋体11p3と短尺螺旋体11p4とを、
それぞれ連結する場合も、上記と同じ方法で連結するこ
とができる。図2及び4に示すように、回転螺旋体11
の下端部には、螺旋体駆動構造17が設けられている。
回転螺旋体11は、この螺旋体駆動構造17を介して駆
動モータ9により回転駆動されるようになっている。
【0020】(螺旋溝の形成)回転螺旋体11の外周面
には、揚送しようとするパチンコ玉を受け入れるための
螺旋溝13が切削形成されている。この螺旋溝13は、
短尺螺旋体11p1の外周面に形成された螺旋溝13p
1と、短尺螺旋体11p2の外周面に形成された螺旋溝
13p2と、短尺螺旋体11p3の外周面に形成された
螺旋溝13p3及び短尺螺旋体11p4の外周面に形成
された螺旋溝13p4によって構成され、回転螺旋体1
1の下端部から揚送方向に進むにしたがってリード角
(水平に対する螺旋溝の傾斜角)が段階的に大きくなる
ように形成されている。
【0021】ここで、図2及び4〜7を参照しながらリ
ード角の変化について説明する。図4〜7の各図に示す
三角形は、螺旋溝のリード角と、螺旋溝一回りの長さ
(溝長)を示している。すなわち、本実施形態において
は、螺旋溝13p1のリード角A1より螺旋溝13p2
のリード角A2のほうが大きく、螺旋溝13p2のリー
ド角A2より螺旋溝13p3のリード角A3ほうが大き
く形成されている。さらに、これと同様に螺旋溝13p
3のリード角A3より螺旋溝13p4のリード角A4の
ほうが大きく形成されている。この結果、螺旋溝13p
1の溝長L1が最短の溝長となり、次いで螺旋溝13p
2の溝長L2、螺旋溝13p3の溝長L3、螺旋溝13
p4の溝長L4の順で長くなっている。このようにリー
ド角(溝長)が段階的変化をするように形成したのは螺
旋体11を加工等する際の便宜のためであるが、各短尺
筒体11p1,11p2,11p3,11p4の各リー
ド角を下端部から上端部に進むにしたがって連続的に
(徐々に)大きくなるように形成し、これらを連結した
ときに螺旋溝13p1の最下端でリード角(溝長)最小
となり螺旋溝13p4の最上端でリード角(溝長)最大
となるように構成してもよい。また、リード角の変化を
4段階としたのは、リード角の変化度合いをできるだけ
小さくして螺旋溝同士を滑らかに連結させるためであ
る。
【0022】なお、本実施形態においては、回転螺旋体
11の下端部から揚送方向に進むにしたがってリード角
が段階的又は連続的に大きくなるように形成されている
が、揚送装置1の設置環境や揚送目的に応じてリード角
を上記以外の態様で部分的に異なるように形成してもよ
い。揚送目的が、たとえば、効率のよい揚送であるなら
ば、揚送に要する時間をなるべく短くするためにリード
角の大きい部分を増やすとよいし、効率のよい研磨であ
るならば、パチンコ玉が研磨材に接触する時間をできる
だけ長くするためにリード角の小さい部分を増やすとよ
い。また、回転螺旋体11の導入部位におけるパチンコ
玉の導入効率をよくすることが目的である場合には、こ
の導入部位における螺旋溝13のリード角を小さく設定
してパチンコ玉導入を円滑化するとともに、この導入部
位以外の中間部位における螺旋溝13のリード角を導入
部位におけるリード角よりも大きくしてこの部位におけ
る揚送時間を短縮し、回転螺旋体11の上端部において
再度リード角を小さくしてパチンコ玉の排出を円滑化す
るように構成してもよい。
【0023】(本実施形態の作用効果)図2及び4〜7
を参照しながら、本実施形態の作用効果について説明す
る。パチンコ遊技機や計数機等(図示を省略)から排出
されたパチンコ玉Pは、短尺筒体7の導入孔を介して回
転螺旋体11下端部の導入部位における螺旋溝13に導
入される。螺旋溝13に導入されたパチンコ玉Pは、そ
の露出部分が研磨部材15から摩擦力を受ける。この摩
擦力と回転螺旋体11の回転によって保持されたパチン
コ玉Pは、短尺螺旋体11p1から短尺螺旋体11p2
へ、次に短尺螺旋体11p3へ、そして短尺螺旋体11
p4へ順に揚送されつつ研磨される。揚送されたパチン
コ玉Pは、玉送出ユニット31の排出口32から排出さ
れる。回転螺旋体11の回転は、螺旋体駆動構造17を
介して駆動モータ9によって行われる。
【0024】この揚送に際して、各螺旋溝13p1,1
3p2,13p3,13p4の溝長L1,L2,L3,
L4が相異なることにより、次の作用効果が生じる。す
なわち、螺旋溝13p2の溝長L2が螺旋溝13p1の
溝長L1より長く、かつ、一回転の間に導入されるパチ
ンコ玉数が両溝間において同じであるため、螺旋溝13
p2に導入されたパチンコ玉P間の距離G2が螺旋溝1
3p1に導入されたパチンコ玉P間の距離G1より長く
なる。これと同様に、このG2より螺旋溝13p3に導
入されたパチンコ玉P3間の距離G3のほうが、このG
3よりも螺旋溝13p4に導入されたパチンコ玉P4間
の距離G4のほうが、それぞれ長くなる。
【0025】前述したように、パチンコ玉Pが短尺筒体
7から導入される導入部位における螺旋溝13P1はリ
ード角A1が小さいため(傾斜が緩やかであるため)、
導入部位以外の部位における螺旋溝13P2等に比べそ
の導入が円滑に行われる。そして、導入されたパチンコ
玉P間の距離は、螺旋溝13P1内で最も短かったもの
が、螺旋溝13P2から螺旋溝13P3へ、さらに螺旋
溝13P4内を揚送されるにつれて次第に長くなる。パ
チンコ玉P間の距離が長くなることによって、その渋滞
発生が未然に防止される。
【0026】(本実施形態の変形例)図8に基づいて、
本実施形態の変形例(以下「本変形例」という)につい
て説明する。本変形例が先に説明した本実施形態と異な
るのは、リード角の変化の仕方にある。すなわち、本実
施形態では、リード角がA1,A2,A3,A4の4段
階に変化するように形成されていたが、本変形例では、
次に述べるように2段階に変化するように形成されてい
る。すなわち、本変形例の回転螺旋体111は、最下段
の短尺螺旋体111p1と、その上段に積み上げ連結さ
れる連結螺旋体111P2とによって構成されており、
リード角は2段階に変化するように形成されている。
【0027】つまり、短尺螺旋体111p1の外周面に
形成された螺旋溝113p1のリード角A11は、パチ
ンコ玉pの導入が円滑に行えるように小さく設定されて
いる。そして、連結螺旋体111p2の外周面に形成さ
れた螺旋溝113p2のリード角A12は、リード角A
11より大きく設定されている。連結螺旋体111p2
は、単体部材でもよいし、複数の短尺部材を積み上げ連
結できるように構成してもよい。したがって、リード角
は、螺旋溝113p1と螺旋溝113p2との間だけ変
化し、それより上部では変化しないようになっている。
換言すると、回転螺旋体111の下端部(短尺螺旋体1
11p1)におけるリード角A11が、この下端部以外
の部位(連結螺旋体111p2)におけるリード角A1
2より小さくなるように形成されている。リード角の変
化により生じる作用効果は、本実施形態の作用効果と同
じである。すなわち、螺旋溝113p2のリード角A1
2が螺旋溝113p1のリード角より大きいことから、
前者の溝長L12が後者の溝長L11より大きくなる。
したがって、前者におけるパチンコ玉P間の距離G12
が後者におけるパチンコ玉P間の距離G11よりも大き
くなって渋滞発生が未然防止される。
【0028】
【発明の効果】本発明に係る揚送研磨装置を使用する
と、螺旋溝によるパチンコ玉の円滑な受け入れと螺旋溝
内において渋滞が発生することの未然防止という相反す
る要請を一挙に解決することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の揚送研磨装置の斜視図であ
る。
【図2】 揚送塔の内部を示す側面図である。
【図3】 短尺螺旋体同士を連結する手段の一例を
示す正面図である。
【図4】 本実施形態の作用効果を示すための正面
図である。
【図5】 本実施形態の作用効果を示すための正面
図である。
【図6】 本実施形態の作用効果を示すための正面
図である。
【図7】 本実施形態の作用効果を示すための正面
図である。
【図8】 本実施形態の変形例示す正面図である。
【符号の説明】
1 揚送研磨装置 3 ベース部 5 揚送塔 7 短尺筒体 9 駆動モータ 11 螺旋体 12 回転軸 13 螺旋溝 17 螺旋体駆動構造 21 揚送塔本体 25 開閉ドア 31 玉送出ユニット 32 排出ノズル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面に螺旋溝が形成された回転螺旋体
    と、 前記螺旋溝にパチンコ玉を導入するために前記回転螺旋
    体の下端部周囲に配された導入部材と、 前記螺旋溝に導入されたパチンコ玉を保持しつつ研磨す
    るための研磨部材と、 を備えるパチンコ玉揚送研磨装置において、 前記螺旋溝のリード角が、部分的に異なるように形成さ
    れていることを特徴とするパチンコ玉揚送研磨装置。
  2. 【請求項2】 前記螺旋体が、複数の短尺螺旋体により
    構成され、 前記短尺螺旋体の各々に形成された螺旋溝のリード角が
    相異なることを特徴とする請求項1に記載したパチンコ
    玉揚送研磨装置。
  3. 【請求項3】 外周面に螺旋溝が形成された回転螺旋体
    と、 前記螺旋溝にパチンコ玉を導入するために前記回転螺旋
    体の下端部周囲に配された導入部材と、 前記螺旋溝に導入されたパチンコ玉を保持しつつ研磨す
    るための研磨部材と、を備えるパチンコ玉揚送研磨装置
    において、 前記螺旋溝のリード角が、前記下端部から揚送方向に進
    むにしたがって段階的に又は連続的に大きくなるように
    形成されていることを特徴とするパチンコ玉揚送研磨装
    置。
  4. 【請求項4】 外周面に螺旋溝が形成された回転螺旋体
    と、 前記螺旋溝にパチンコ玉を導入するために前記回転螺旋
    体の下端部周囲に配された導入部材と、 前記螺旋溝に導入されたパチンコ玉を保持しつつ研磨す
    るための研磨部材と、を備えるパチンコ玉揚送研磨装置
    において、 前記導入部材によりパチンコ玉が導入される導入部位に
    おける螺旋溝のリード角が、当該導入部位以外の部位に
    おける螺旋溝のリード角より小さくなるように形成され
    ていることを特徴とするパチンコ玉揚送研磨装置。
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