JP2002143307A - 呼吸同調型酸素供給装置 - Google Patents

呼吸同調型酸素供給装置

Info

Publication number
JP2002143307A
JP2002143307A JP2000346511A JP2000346511A JP2002143307A JP 2002143307 A JP2002143307 A JP 2002143307A JP 2000346511 A JP2000346511 A JP 2000346511A JP 2000346511 A JP2000346511 A JP 2000346511A JP 2002143307 A JP2002143307 A JP 2002143307A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
time
sensor
set time
patient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000346511A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Takahashi
正男 高橋
Kazuo Koike
和夫 小池
Yasushi Hisasue
泰史 久末
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koike Medical Co Ltd
Gunma Koike Co Ltd
Original Assignee
Koike Medical Co Ltd
Gunma Koike Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koike Medical Co Ltd, Gunma Koike Co Ltd filed Critical Koike Medical Co Ltd
Priority to JP2000346511A priority Critical patent/JP2002143307A/ja
Publication of JP2002143307A publication Critical patent/JP2002143307A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】患者が無呼吸状態である場合でも、予め設定さ
れた時間間隔で一定量の酸素を供給し続け、且つ警報を
発生して周囲に警告する。 【解決手段】同調型供給装置Aは、患者の呼吸を検出し
て信号を発生するセンサー4と、酸素を供給する電磁弁
7と、電磁弁7を予め設定された時間開放する制御部8
とを有し、センサー4からの信号に基づいて時間を計測
して予め設定された第1設定時間31経過しても新たな信
号が発生しない場合、電磁弁7を第2設定時間32開放す
る動作を繰り返し、センサー4からの信号が予め設定さ
れた第3設定時間33経過しても発生しない場合、該第3
設定時間33と等しい時間、無呼吸表示部14dによって警
報を発生する動作を繰り返し、センサー4からの信号が
発生したとき、この信号に基づいて電磁弁7を予め設定
された時間開放すると共に第1設定時間及び第3設定時
間の計測を開始させるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、患者が無呼吸状態
になった場合、予め設定された時間間隔を持って酸素を
供給すると共に警報を発生し、患者の呼吸が回復したと
き、通常の動作に復帰し得るように構成した呼吸同調型
酸素供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】酸素吸入を必要とする患者に対して酸素
を供給する酸素供給装置では、患者の呼吸の有無に関わ
らず、対象となる患者に対して設定された単位時間(1
分間)当たりの酸素流量を常時供給する(たれ流しす
る)ようにしているのが一般的である。
【0003】最近では可搬型の酸素供給装置が普及しつ
つあり、酸素吸入が必要な患者であっても自宅で療養
し、或いは外出することが可能となっている。このよう
な酸素供給装置では酸素の供給源がボンベであるのが一
般的であり、充填された酸素を患者に対して有効に供給
することが必要となる。即ち、ボンベから酸素を供給す
る場合、容量に限度があるため、無駄が多くなると頻繁
な交換が必要となるという問題がある。
【0004】このため、患者の呼吸に対応させて、吸引
動作時にのみ酸素を供給し得るように構成した呼吸同調
型酸素供給装置が実用化されている。この呼吸同調型酸
素供給装置では、酸素消費量が常時酸素を供給している
方式の酸素供給装置と比較して約1/3になっている。
即ち、酸素のコストを低減させることが出来、且つ酸素
の供給源がボンベである酸素吸入装置に適用した場合、
使用可能時間が約3倍となる。
【0005】上記呼吸同調型酸素供給装置は、患者に供
給すべき酸素量を設定しておき、患者の鼻に取り付けた
カニューラを介して伝えられた圧力の変化によって呼吸
を検出し、検出した呼吸に同調させて予め設定された時
間弁を開放することで、患者に対し予め設定された酸素
量を満足させて供給し得るように構成されている。
【0006】また呼吸同調型酸素供給装置では、僅かな
圧力の変化を感知し得るセンサーによって患者の呼吸を
検出して信号を発生し、この信号に基づいて所定時間弁
を開放して酸素の供給を行なっている。従って、患者が
呼吸を停止したり口で呼吸している場合、センサーから
信号が発生しないため、センサーから信号が発生する都
度、この信号を起点として時間を計測し、一定時間以上
センサーの信号が発生しない場合、呼吸に異常があると
して警報を発生し得るように構成されているのが一般的
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】患者が呼吸異常の状態
になっても、この原因が無呼吸にあるのか、口呼吸のた
めか、或いはスイッチの操作ミスかは判明しないため、
原因が明確になるまでの間、酸素の供給を継続すること
が好ましい。しかし、上記呼吸同調型酸素供給装置で
は、酸素の供給はセンサーからの信号に基づく弁の開放
によって行なっている。このため、呼吸異常に起因する
警報を発生する場合、単に警報が発生するのみであっ
て、弁の開閉を行なわないのが一般的である。
【0008】本発明の目的は、患者が無呼吸状態である
場合であっても、予め設定された時間間隔で一定の酸素
量を供給し得るように構成すると共に、予め設定された
時間呼吸を検出するセンサーの信号が発生しない場合に
警報を発生し得るように構成して呼吸同調型酸素供給装
置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る呼吸同調型酸素供給装置は、患者の呼吸
を検出して信号を発生するセンサーと、開放したときに
酸素を供給する弁と、前記弁を予め設定された時間開放
するように制御する制御部と、を有し、前記センサーか
らの信号に基づいて時間を計測して予め設定された第1
設定時間経過してもセンサーからの信号が発生しない場
合、第1設定時間が経過するのに伴って弁を第2設定時
間開放する動作を繰り返し、且つセンサーからの信号が
予め設定された第3設定時間経過しても発生しない場
合、第3設定時間が経過するのに伴って該第3設定時間
と等しい時間警報を発生する動作を繰り返し、センサー
からの信号が発生したとき、この信号に基づいて弁を予
め設定された時間開放すると共に第1設定時間及び第3
設定時間の計測を開始させるように構成したものであ
る。
【0010】上記呼吸同調型酸素供給装置(以下「同調
型供給装置」という)では、患者の呼吸を検出したセン
サーの信号に応じて所定時間弁を開放することで、患者
に酸素を供給することが出来る。またセンサーの信号が
発生する毎に経過時間を計測し、この結果、センサーの
信号が予め設定された第1設定時間(例えば9秒〜10
秒)してもセンサーの信号が発生しないとき、センサー
の信号がないにも関わらず、弁を第2設定時間(例えば
0.5秒〜1秒)開放して酸素を供給することで酸素の供
給を継続することが出来る。
【0011】特に、センサーの信号が停止しても、第1
設定時間が経過する毎に第2設定時間の弁の開放を繰り
返すことで、患者が呼吸停止状態になったとしても、こ
の状態に関わらず酸素の供給を継続することが出来、患
者の呼吸の再開を促進し得る可能性がある。
【0012】またセンサーの信号が発生した後、第3設
定時間(例えば30秒)経過してもセンサーの信号が発生
しない場合、第3設定時間が経過したとき、該第3設定
時間に等しい時間だけランプの点灯或いはブザーによる
警報を発生することで、周囲にいる人に警告することが
出来る。更に、第3設定時間の経過,警報の発生を繰り
返すことで、より確実に警告することが出来る。
【0013】第1設定時間,第3設定時間の経過を計測
している間にセンサーの信号が発生したとき、この信号
に基づいて前記各時間の計測をキャンセルすると共に弁
の制御及び警報の発生を解除し、新たな信号に基づいて
弁を開放させる通常の制御に復帰することが出来る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る同調型供給装置は、
センサーによって患者の呼吸を検出して弁を開放するこ
とで患者の呼吸に合わせて酸素を供給し、且つ前回のセ
ンサーの信号から予め設定された第1設定時間以上セン
サーから新たな信号が発生しない場合、予め設定された
第2設定時間だけ弁を開放して患者に酸素を供給すると
共に、センサーからの新たな信号が発生するまでこのサ
イクルを繰り返し、更に、予め設定された第3設定時間
経過しても未だセンサーから新たな信号が発生しない場
合、第3設定時間と等しい時間警報を発することで周囲
の看護人に患者が呼吸異常であることを警告すると共
に、センサーから新たな信号が発生するまでこのサイク
ルを繰り返すように構成したものである。
【0015】同調型供給装置では、患者の鼻にカニュー
ラを装着し、患者の呼吸に伴うカニューラの内部圧力の
変化をチューブを通してセンサーに伝達し、該センサー
によって患者の吸気を検出したときに信号を発生する。
そしてセンサーの信号に基づいて弁を一定時間開放する
ように制御することで患者に酸素を供給する。従って、
患者の呼吸に同調させて1回の呼吸毎に一定量の酸素を
供給することが可能である。
【0016】例えば患者が口呼吸のようにカニューラ以
外で呼吸している場合、或いは無呼吸状態である場合、
何れもカニューラの内部圧力が変化することはなく、セ
ンサーから信号が発生することがない。この場合、患者
に対して酸素を供給し続けることで、患者の自発呼吸を
促し得る可能性があり好ましい。センサーから信号が発
生しない原因が、患者の無呼吸による場合、速やかに周
囲の看護人に警告して必要な治療を行なう必要がある。
また患者が口呼吸を行なっているような場合であって
も、速やかに患者に対応して正常な呼吸を復活させる必
要がある。
【0017】本発明の同調型供給装置は、患者がカニュ
ーラを装着しているはずであるにも関わらず、センサー
からの信号が発生しない場合、呼吸異常が発生したとし
て認識し、所定時間弁を開放するサイクルを繰り返して
患者に酸素を供給し続けるようにし、更に、呼吸異常が
解消されない場合、呼吸異常である旨の警報を発生し得
るように構成したものである。
【0018】上記同調型供給装置では、センサーの信号
が発生する都度、該信号をトリガーとして弁を開放する
と共に時間を計測し、予め設定された時間(第1設定時
間)経過したのも関わらずセンサーから新たな信号が発
生しない場合、予め設定された時間(第2設定時間)弁
を開放することで、患者が無呼吸状態であるか否かに関
わらず、酸素を供給することが可能である。またセンサ
ーの信号から予め設定された時間(第3設定時間)経過
しても新たな信号が発生しない場合、ランプの点灯やブ
ザー音の警報を発生することで、周囲に警告することが
可能である。
【0019】上記第1設定時間〜第3設定時間の値、及
び各設定時間が経過したときの制御プログラムは、同調
型供給装置の制御部に書き込まれている。そしてセンサ
ーからの信号が制御部に伝達される都度、この信号に基
づいて弁を開放する通常の制御が行なわれ、同時に第
1,第3設定時間の計測が開始される。このとき、既に
前回のセンサーの信号に基づいて第1,第3設定時間の
計測が行なわれている場合、この計測はキャンセルされ
る。
【0020】第1設定時間の値は特に限定するものでは
ない。通常、患者の標準的な呼吸数は1分当たり20回
程度として想定される。また患者が自発呼吸を行なって
いる場合、呼吸数が少ないときは1分当たり10回程度
であることもある。従って、患者が呼吸異常であるとし
て認識するには、10回程度以下となるような時間を設
定する必要がある。
【0021】特に、呼吸異常であるとして酸素を供給す
る場合、患者の呼吸とは同調していないため、自発呼吸
している患者にとっては苦痛となる虞があるため、患者
の自発呼吸を阻害するような酸素の供給は好ましくはな
い。即ち、第1設定時間を6秒とした場合、患者が1分
当たり10回程度の自発呼吸を行なっている状態と同一
で無呼吸を認識することとなり好ましくはない。このた
め、第1設定時間は9秒〜11秒程度に設定することが
好ましい。
【0022】第2設定時間の値も第1設定時間と同様に
特に限定するものではない。しかし患者が無呼吸状態で
あることを想定して酸素を供給するため、通常の自発呼
吸時の供給時間(弁の開放時間)と比較して長時間にわ
たることが好ましい。このような時間としては、0.5
秒〜1秒程度であることが好ましい。
【0023】第3設定時間の値も特に限定するものでは
ない。しかし無呼吸状態を含む呼吸異常が患者の容体に
密接に関連しているため、比較的短時間であることが好
ましい。特に、無呼吸状態を感知するための計測時間
と、警報を発生している時間を同時間とすることで、計
測時間と警報時間との和を1サイクル時間とすることが
好ましい。このような第3設定時間は30秒程度、1サ
イクルの時間を1分程度とすることが好ましい。
【0024】警報はランプ(例えばLED)を点灯さ
せ、或いはブザー音によることが好ましい。このような
警報を発することで、患者の周囲にいる看護人に警告
し、この警告を認識した看護人が患者に対し速やかに最
適な手当てを講じることで、円滑な看護を行なうことが
可能となる。また同調型供給装置が病室に設けたアウト
レットに装着し得るように構成されたものである場合、
発生した警報をナースセンターに表示して警告し得るよ
うに構成しても良い。
【0025】上記の如くして弁の開閉を制御すると共に
警報を発生することによって、患者の無呼吸状態にも関
わらず継続して酸素を供給することが可能であり、且つ
周囲の看護人に警告することが可能となる。
【0026】患者の呼吸を検出するセンサーの構造は特
に限定するものではなく、カニューラを介して伝達され
る吸気,排気に対応した圧力の変化を感知して呼吸を検
出し得るように構成されたものであれば良い。しかし、
呼吸による圧力の変化は極めて微妙であり、センサーと
しては0.04Pa程度の変化を確実に感知し得ることが必
要であり、0.01Pa程度の圧力変化を検出し得るもので
あることが好ましい。
【0027】酸素を流通させる弁の構造も特に限定する
ものではなく、制御部からの開放指令信号に応じて開放
して酸素を流通させ、閉鎖信号或いは開放信号の停止に
伴って閉鎖して酸素の流通を停止させることが可能な弁
を用いることが可能である。このような弁としては電磁
弁がある。
【0028】以下、同調型供給装置の好ましい実施例に
ついて図を用いて説明する。図1は同調型供給装置の制
御系を説明する図である。図2は同調型供給装置の本体
の内部構造を説明する図である。図3は同調型供給装置
の操作パネルを説明する図である。図4は第1設定時間
〜第3設定時間の関係を説明する図である。
【0029】本実施例に係る同調型供給装置Aは、酸素
の供給源として図示しないボンベ、或いは病院に於ける
アウトレットを採用することが可能である。同調型供給
装置Aの本体1に設けた酸素接続部2は、ボンベに取り
付けた調整器或いはアウトレットに接続されており、供
給口3には患者が装着する図示しないカニューラが接続
されている。
【0030】同調型供給装置Aを患者が直接身体に取り
付けて(例えば腰に巻き付けたり、肩から下げて)移動
し得るように構成し、外出中の患者が後述する操作スイ
ッチ等を操作し得るように構成した場合、患者は自宅で
或いは外出中に安全に且つ安定した量の酸素を吸引する
ことが可能となり、患者の行動の自由度を向上させるこ
とが可能となる。
【0031】同調型供給装置Aは、患者の呼吸を検出す
るセンサー4と、患者に供給すべき酸素量を設定する流
量設定部を構成する流量設定ダイヤル5及びロータリー
スイッチ6と、酸素を流通させる弁となる電磁弁7と、
を有して構成されている。
【0032】また同調型供給装置Aは後述する制御部8
に通電し、電磁弁7を駆動する電池9を有しており、電
池9の残量が減少し或いは無くなって電磁弁7が作動し
得なくなる。このため、同調型供給装置Aでは、電磁弁
7をバイパスして酸素供給源からカニューラに連続的に
酸素を流通させる非常供給回路10を有している。
【0033】上記非常供給回路10は、流量設定ダイヤル
5に操作される流量調整器11と、手動操作される連続開
放弁12とを有して構成されている。そして患者或いは周
囲の者が同調/連続切替スイッチ13を操作して連続モー
ドを選択すると、この選択に伴って連続開放弁12が開放
して非常供給回路10を導通させ、これにより、酸素供給
源から供給された酸素を流量調整器11で調整しつつカニ
ューラに連続的に供給することが可能である。従って、
電池9の残量が減少し、或いは無くなった場合であって
も、患者は安全に酸素を吸引することが可能である。
【0034】同調型供給装置Aの本体1の上面には該同
調型供給装置Aを操作し或いは管理するのに必要な操作
部や表示部が配置されている。即ち、本体1の上面に
は、流量を設定するための流量設定ダイヤル5の外周の
一部が露出しており、露出部分を指で操作して回転させ
るように構成されている。
【0035】本体1の上面であって流量設定ダイヤル5
に隣接する位置には、表示部14が設けられている。表示
部14は設定流量表示部14aと、電池9の残量表示部14b
と、センサー4からの信号に応じて点灯して呼吸を確認
する吸気確認ランプ14cと、センサー4の信号を第3設
定時間以上検出しなかったときに点灯して警報を発する
無呼吸表示部14dとによって構成されている。尚、患者
の無呼吸を表示する場合、無呼吸表示部14d以外に図示
しないブザーを設けることも可能である。
【0036】上記表示部14では、設定流量表示部14aに
よって現在設定されている酸素流量を確認することが可
能であり、残量表示部14bによって電池9の残量状態を
確認することが可能である。特に、患者に供給する酸素
流量は、電池9の残量が無くなって表示部14に於ける表
示が不能になった場合であっても、流量設定ダイヤル5
の外周面に表示された流量目盛5aによって確認し或い
は設定することが可能である。
【0037】更に、表示部14では、吸気確認ランプ14c
の点滅によって患者が自発的に呼吸しており、且つこの
呼吸が継続していることを確認することが可能であり、
無呼吸表示部14d(及びブザー)によって患者が第3設
定時間を経過しても自発的な呼吸を行なっていない旨の
警報を発生することが可能である。
【0038】前述したようにセンサー4は患者の呼吸を
検出する機能を有するものであり、呼吸の発生に伴う僅
かな圧力変化を検出し得るものであれば利用することが
可能である。
【0039】本実施例では、ケースの内部に薄い板状に
形成された圧電素子の一端を基盤に支持して配置し、ケ
ースに於ける圧電素子の面に平行な方向となる位置にカ
ニューラと導通するチューブ4aが接続され、且つ圧電
素子の面に直角な方向となる位置に大気と導通する穴が
形成されたセンサーを用いている。このセンサー4で
は、患者がカニューラを吸引したとき、この吸引によっ
てケースの内部が吸引され、該ケースに設けた穴から大
気が流入して圧電素子を振動させることで信号を発生す
るように構成されている。また患者の排気はカニューラ
を通ってケース内の圧力を上昇させるものの、穴を通し
て大気に放出されるため圧電素子を振動させることがな
く、従って、信号の発生もない。
【0040】流量設定ダイヤル5は本体1に回動可能に
支持されており、且つ図示しない回動軸の一方側にロー
タリースイッチ6が接続されると共に他方側に流量調整
器11が接続されている。ロータリースイッチ6のノッチ
は流量設定ダイヤル5の外周面に設けた流量目盛5aと
対応しており、流量目盛5aが本体1の上面から視認さ
れる位置にあるとき、該流量目盛5aの表示と等しい酸
素流量の信号を制御部8に伝達し得るように構成されて
いる。
【0041】また流量調整器11は、内部に径の異なる複
数のオリフィスを設けた円板が配置されており、この円
板に対向して酸素供給源に導通するノズルと、非常供給
回路10に導通するノズルが配置され、流量設定ダイヤル
5によって円板を回動して各ノズルに対向するオリフィ
スを選択することで酸素の流量を調整し得るように構成
されている。
【0042】従って、流量設定ダイヤル5の回動に伴っ
て円板が回動し、目的の酸素流量に対応する流量目盛5
aが本体1の上面に表示されたとき、同時に流量目盛5
aの表示に対応する径のオリフィスが選択されて上記各
ノズルの間に配置される。
【0043】電磁弁7は、酸素供給源に導通する供給側
のポートと、カニューラに導通する排気側のポートを有
する2ポート弁を用いている。従って、電磁弁7の制御
は単純な開閉であり、ソレノイドからなる駆動部7aに
対する通電時間を制御することで、酸素流量を制御する
ことが可能である。
【0044】制御部8は、記憶部8aと、一次記憶部8
bと、演算部8cとを有して構成されている。記憶部8
aは、同調型供給装置Aの制御プログラムが書き込まれ
ている。また一次記憶部8bは、流量設定ダイヤル5の
操作に伴って回動するロータリースイッチ6から発生し
た患者に対する酸素流量の設定値及び他の信号を一次記
憶する。
【0045】演算部8cは、センサー4から信号が発生
する都度、該信号に基づいて電磁弁7を開放する制御を
行ない、同時に第1設定時間及び第3設定時間の計測を
開始する。センサー4から新たな信号が発生したとき、
演算部8cでは、新たな信号に基づいて電磁源7を開放
すると共に、前回のセンサー4の信号に第1設定時間,
第3設定時間の計測をキャンセルし、新たに第1設定時
間,第3設定時間の計測を開始する。
【0046】次に、本実施例の同調型供給装置Aに於け
る患者の呼吸異常時の制御を図4により説明する。尚、
図に於いて、上の線21は電磁弁7を経時的に制御するタ
イムチャートであり、下の線22は表示部14の無呼吸表示
部14dを経時的に制御するタイムチャートである。
【0047】患者の呼吸をセンサー4によって検出して
信号23が発生したとき、この信号23を起点として電磁弁
7を制御する線21に対応する時間、及び無呼吸表示部14
dを制御する線22に対応する時間が計測される。この計
測は、センサー4から新たな信号が発生する都度キャン
セルされ、新たな信号に基づいて新たな計測が開始され
る。
【0048】センサー4から信号が発生した後、第1設
定時間31(本実施例では9.5秒)経過しても新たな信号
が発生しない場合、制御部8では、患者に呼吸異常が発
生したと認識し、センサー4の信号がないにも関わら
ず、制御部8から電磁弁7の駆動部7aに対し開放すべ
き旨の信号が発生し、該電磁弁7を第2設定時間32(本
実施例では0.5秒)開放する。電磁弁7の開放時間であ
る第2設定時間32が経過した後、更に、第1設定時間31
の計測を行い、この第1設定時間31が経過したとき電磁
弁7を第2設定時間開放するように制御する。この制御
は、センサー4から新たな信号が発生するまで、或いは
人為的な停止操作が行なわれるまで継続する。
【0049】従って、患者が呼吸異常を発生したときの
電磁弁7の開放サイクルは10秒となり、1分当たり6
回呼吸するのに対応させて、患者に対し酸素を継続的に
供給することが可能となる。
【0050】センサー4から信号が発生した後、第3設
定時間33(本実施例では30秒)経過しても新たな信号が
発生しない場合、制御部では、患者に呼吸異常が発生し
たとして認識し、表示部14の無呼吸表示部14d(及びブ
ザー)に点灯信号を発生して警報を発する。この警報時
間は第3設定時間と等しく、従って、警報は第3設定時
間毎に、即ち、30秒毎に断続する。この制御は、センサ
ー4から新たな信号が発生するまで、或いは警報を確認
した看護人が人為的に停止操作を行うまで継続する。
【0051】尚、無呼吸表示部14dによる表示は、連続
したものであって良く、短時間で断続するようにしても
良い。本実施例では、図に示すように、0.5秒間隔で点
滅し、或いは断続させるように構成している。
【0052】上記の如く構成された同調型供給装置Aで
は、患者が使用する際に、流量設定ダイヤル5を操作し
て医師に指示された酸素流量を設定すると、その後、患
者がカニューラを介して呼吸する毎にセンサー4が該呼
吸を検出し、制御部8でセンサー4の信号に基づいて該
信号に対応する酸素の供給を行なうために電磁弁7を開
放すると同時に第1設定時間,第3設定時間の計測を開
始する。
【0053】そして患者の無呼吸状態が継続して第1設
定時間が経過したとき、電磁弁7の開放をセンサー4の
信号に基づく制御から時間の経過に伴う制御に変更して
第2設定時間開放させ、この動作を繰り返すことで、第
1設定時間の間隔で患者に酸素を供給し続けることが可
能である。
【0054】また患者の無呼吸状態が継続して第3設定
時間が経過したとき、制御部8から無呼吸表示部14dに
対して表示指令が伝達され、第3設定時間と等しい時間
表示することで、周囲の看護人等に警告することが可能
である。
【0055】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係る
同調型供給装置では、センサーによって患者の呼吸を検
出して信号を発生し、この信号が発生した後、第1設定
時間が経過するまで新たな信号が発生しない場合、患者
が呼吸異常であるとしてセンサーからの信号に関わら
ず、弁を第2設定時間だけ開放し、更に、時間の計測と
弁の開放を繰り返すことで、患者に対する酸素の供給を
継続することが出来る。そしてセンサーから新たな信号
が発生したとき、直ちに弁を開放して通常の呼吸状態に
対する制御に変更することが出来る。
【0056】またセンサーからの信号が発生した後、第
3設定時間が経過するまで新たな信号が発生しない場
合、患者が呼吸異常であるとして警報を発生すること
で、周囲の看護人に警告することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】同調型供給装置の制御系を説明する図である。
【図2】同調型供給装置の本体の内部構造を説明する図
である。
【図3】同調型供給装置の操作パネルを説明する図であ
る。
【図4】第1設定時間〜第3設定時間の関係を説明する
図である。
【符号の説明】
A 同調型供給装置 1 本体 2 酸素接続部 3 供給口 4 センサー 5 流量設定ダイヤル 5a 流量目盛 6 ロータリースイッチ 7 電磁弁 7a 駆動部 8 制御部 8a 記憶部 8b 一次記憶部 8c 演算部 9 電池 10 非常供給回路 11 流量調整器 12 連続開放弁 13 同調/連続切替スイッチ 14 表示部 14a 設定流量表示部 14b 残量表示部 14c 吸気確認ランプ 14d 無呼吸表示部 21,22 線 23 信号 31 第1設定時間 32 第2設定時間 33 第3設定時間
フロントページの続き (72)発明者 小池 和夫 東京都江戸川区松島1丁目24番8号 株式 会社小池メディカル内 (72)発明者 久末 泰史 東京都江戸川区松島1丁目24番8号 株式 会社小池メディカル内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者の呼吸を検出して信号を発生するセ
    ンサーと、開放したときに酸素を供給する弁と、前記弁
    を予め設定された時間開放するように制御する制御部
    と、を有し、前記センサーからの信号に基づいて時間を
    計測して予め設定された第1設定時間経過してもセンサ
    ーからの信号が発生しない場合、第1設定時間が経過す
    るのに伴って弁を第2設定時間開放する動作を繰り返
    し、且つセンサーからの信号が予め設定された第3設定
    時間経過しても発生しない場合、第3設定時間が経過す
    るのに伴って該第3設定時間と等しい時間警報を発生す
    る動作を繰り返し、センサーからの信号が発生したと
    き、この信号に基づいて弁を予め設定された時間開放す
    ると共に第1設定時間及び第3設定時間の計測を開始さ
    せるように構成したことを特徴とする呼吸同調型酸素供
    給装置。
JP2000346511A 2000-11-14 2000-11-14 呼吸同調型酸素供給装置 Pending JP2002143307A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000346511A JP2002143307A (ja) 2000-11-14 2000-11-14 呼吸同調型酸素供給装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000346511A JP2002143307A (ja) 2000-11-14 2000-11-14 呼吸同調型酸素供給装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002143307A true JP2002143307A (ja) 2002-05-21

Family

ID=18820367

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000346511A Pending JP2002143307A (ja) 2000-11-14 2000-11-14 呼吸同調型酸素供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002143307A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004054648A1 (ja) * 2002-12-17 2004-07-01 Teijin Pharma Limited 酸素供給装置
WO2004105846A2 (de) 2003-05-21 2004-12-09 Seleon Gmbh Steuergerät für antischnarchgerät sowie antischnarchgerät z. b. für die copd-therapie
JP2006198004A (ja) * 2005-01-18 2006-08-03 Terumo Corp 酸素濃縮装置およびその制御方法
KR101474223B1 (ko) 2013-04-17 2014-12-19 건국대학교 산학협력단 수면 무호흡 감지 장치 및 이를 이용한 방법
JP2019213661A (ja) * 2018-06-12 2019-12-19 ダイキン工業株式会社 呼吸同調器
JP2020006018A (ja) * 2018-07-11 2020-01-16 株式会社群馬コイケ 医療用酸素供給装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01221170A (ja) * 1988-02-29 1989-09-04 Teijin Ltd 呼吸用気体供給装置
JPH11319093A (ja) * 1998-05-20 1999-11-24 Ngk Spark Plug Co Ltd ガス供給制御装置
JP2000217921A (ja) * 1999-01-29 2000-08-08 Ngk Spark Plug Co Ltd ガス供給制御装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01221170A (ja) * 1988-02-29 1989-09-04 Teijin Ltd 呼吸用気体供給装置
JPH11319093A (ja) * 1998-05-20 1999-11-24 Ngk Spark Plug Co Ltd ガス供給制御装置
JP2000217921A (ja) * 1999-01-29 2000-08-08 Ngk Spark Plug Co Ltd ガス供給制御装置

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4598357B2 (ja) * 2002-12-17 2010-12-15 帝人株式会社 酸素供給装置
JP2004194800A (ja) * 2002-12-17 2004-07-15 Teijin Ltd 酸素供給装置
US7954493B2 (en) 2002-12-17 2011-06-07 Teijin Pharma Limited Oxygen supplying apparatus
WO2004054648A1 (ja) * 2002-12-17 2004-07-01 Teijin Pharma Limited 酸素供給装置
WO2004105846A2 (de) 2003-05-21 2004-12-09 Seleon Gmbh Steuergerät für antischnarchgerät sowie antischnarchgerät z. b. für die copd-therapie
DE10322964A1 (de) * 2003-05-21 2004-12-30 Seleon Gmbh Steuergerät für Antischnarchgerät sowie Antischnarchgerät
DE10322964B4 (de) * 2003-05-21 2006-03-23 Seleon Gmbh Steuergerät für Antischnarchgerät sowie Antischnarchgerät
JP4594112B2 (ja) * 2005-01-18 2010-12-08 テルモ株式会社 酸素濃縮装置およびその制御方法
JP2006198004A (ja) * 2005-01-18 2006-08-03 Terumo Corp 酸素濃縮装置およびその制御方法
KR101474223B1 (ko) 2013-04-17 2014-12-19 건국대학교 산학협력단 수면 무호흡 감지 장치 및 이를 이용한 방법
JP2019213661A (ja) * 2018-06-12 2019-12-19 ダイキン工業株式会社 呼吸同調器
JP7206473B2 (ja) 2018-06-12 2023-01-18 ダイキン工業株式会社 呼吸同調器
JP2020006018A (ja) * 2018-07-11 2020-01-16 株式会社群馬コイケ 医療用酸素供給装置
JP7204090B2 (ja) 2018-07-11 2023-01-16 株式会社群馬コイケ 医療用酸素供給装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5165397A (en) Method and apparatus for demand oxygen system monitoring and control
US5558086A (en) Method and apparatus for the intermittent delivery of oxygen therapy to a person
JP6431033B2 (ja) デュアル圧力センサ患者用換気装置
US5603315A (en) Multiple mode oxygen delivery system
US5485850A (en) Monitor of low pressure intervals with control capabilities
WO2020000208A1 (zh) 一种麻醉机及系统
JPH11501528A (ja) 治療用ガスの送り込みの監視システム
US20080078384A1 (en) Breathing gas delivery system with user feedback
EP1937343A2 (en) System and method of administering a pharmaceutical gas to a patient
CA2160509A1 (en) Standby Control for CPAP Apparatus
CA2704754A1 (en) Respiratory therapy system with electromechanical driver
JP2010506626A (ja) 呼吸器疾患の病状に迅速に応答する人工呼吸器
EP2198823A1 (en) Ventilation device with CPR mode
CN111655316B (zh) 用于流量治疗设备的图形用户界面
CN111481779A (zh) 基于呼吸频率和目标血氧值协同控制的多功能氧气输出系统
JP2002143307A (ja) 呼吸同調型酸素供給装置
US10183135B2 (en) Zero pressure start continuous positive airway pressure therapy
JP2002143306A (ja) 呼吸同調型酸素供給装置
JP2002263191A (ja) 呼吸用気体供給装置
CN116157182A (zh) 流量触发的气体输送
JP3534613B2 (ja) ガス供給制御装置
JP4229519B2 (ja) 酸素及び一酸化窒素供給装置
JP2002143305A (ja) 呼吸同調型酸素供給装置
CN114728142A (zh) 用于呼吸治疗系统的警报器
JP2000262620A (ja) 呼吸同調酸素供給装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100706

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100708

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101124