JP2002143305A - 呼吸同調型酸素供給装置 - Google Patents

呼吸同調型酸素供給装置

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JP2002143305A
JP2002143305A JP2000346510A JP2000346510A JP2002143305A JP 2002143305 A JP2002143305 A JP 2002143305A JP 2000346510 A JP2000346510 A JP 2000346510A JP 2000346510 A JP2000346510 A JP 2000346510A JP 2002143305 A JP2002143305 A JP 2002143305A
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oxygen
patient
respiration
valve
flow rate
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JP2000346510A
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Masao Takahashi
正男 高橋
Kazuo Koike
和夫 小池
Yasushi Hisasue
泰史 久末
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Koike Medical Co Ltd
Gunma Koike Co Ltd
Original Assignee
Koike Medical Co Ltd
Gunma Koike Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】患者の呼吸に同調させて酸素を供給する呼吸同
調型酸素昇給装置に於いて、患者の呼吸数が変化したと
き、この変化に応じて呼吸1回当たりの酸素供給量を変
化させることで、酸素の無駄や不足がなく常に安定した
量の酸素を供給する。 【解決手段】同調型供給装置Aは、本体1に設けた接続
部2にホース33を介してボンベ31を接続し且つ供給口3
にカニューラ34を接続する。本体1の内部に患者の呼吸
を検出するセンサー4、開放したときに酸素を供給する
電磁弁7、酸素の流量を選択的に設定する流量設定ダイ
ヤル5及びロータリースイッチ6、センサー4からの信
号に応じて電磁弁7の開閉を制御する制御部8を設け、
センサー4からの信号によって患者の単位時間当たりの
呼吸数を演算すると共に、演算された単位時間当たりの
呼吸数に応じて電磁弁7の開放時間を変化させるように
制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、呼吸間隔が不安定
な患者であっても、該患者の呼吸に同調させると共に単
位時間当たりの呼吸数に対応させて、最適な量の酸素を
供給し得るように構成した呼吸同調型酸素供給装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】酸素吸入を必要とする患者に対して酸素
を供給する酸素供給装置では、患者の呼吸の有無に関わ
らず、対象となる患者に対して設定された単位時間(1
分間)当たりの酸素流量を常時供給する(たれ流しす
る)ようにしているのが一般的である。
【0003】一方、人間の呼吸サイクルは、約1/3が
吸引動作であり、残りの2/3は排気動作或いは停止動
作からなる非吸引動作であることが知られている。この
ため、上記酸素供給装置では、患者が吸引することなく
大気に放出される酸素が全供給量の2/3を占めること
になり、酸素に要する費用が上昇するという問題が生じ
る。
【0004】最近では可搬型の酸素供給装置が普及しつ
つあり、酸素吸入が必要な患者であっても自宅で療養
し、或いは外出することが可能となっている。このよう
な酸素供給装置では酸素の供給源がボンベであるのが一
般的であり、充填された酸素を患者に対して有効に供給
することが必要となる。即ち、ボンベから酸素を供給す
る場合、容量に限度があるため、無駄が多くなると頻繁
な交換が必要となるという問題がある。
【0005】このため、患者の呼吸に対応させて、吸引
動作時にのみ酸素を供給し得るように構成した呼吸同調
型酸素供給装置が実用化されている。この呼吸同調型酸
素供給装置では、酸素消費量が常時酸素を供給している
方式の酸素供給装置と比較して約1/3になっている。
即ち、酸素のコストを低減させることが出来、且つ酸素
の供給源がボンベである酸素吸入装置に適用した場合、
使用可能時間が約3倍となる。
【0006】上記呼吸同調型酸素供給装置は、患者に供
給すべき酸素量を設定しておき、患者の鼻に取り付けた
カニューラを介して伝えられた圧力の変化によって呼吸
を検出し、検出した呼吸に同調させて設定された酸素量
を満足させるように供給し得るように構成されている。
【0007】例えば、患者に供給する酸素流量を毎分2
リットルとした場合、予め患者の標準的な呼吸数を毎分
20回としておき、呼吸1回当たりの酸素量を計算す
る。この計算について説明する。毎分2リットルの酸素
流量の中から患者が吸気する酸素量は、2(リットル/
分)÷20(回/分)÷3となり、吸気1回当たりの酸
素量は約33ミリリットルとなる。従って、呼吸同調型
酸素供給装置では、患者の呼吸を検出したとき、この検
出信号に応じて弁を開放して前記酸素量を流すことで、
患者に必要な酸素量を供給し得るように構成されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一般に患者の単位時間
当たりの呼吸数は一定ではない。即ち、患者の年齢や容
体等の条件によって呼吸数は異なるのが一般的である。
しかし患者に対する酸素量は、患者が吸引すべき絶対量
として設定されるのではなく、単位時間当たりに供給す
べき量が設定される。従って、患者が吸引する酸素量は
該患者の単位時間当たりの呼吸数に依存することとな
り、単位時間当たりの酸素量を安定して確保することは
困難である。
【0009】また常時酸素を供給している方式の酸素供
給装置の場合、前述したように患者が吸気していないに
も関わらず酸素が供給されるため、酸素の無駄が多くな
りボンベの使用可能時間が短くなるという問題がある。
【0010】また呼吸同調型酸素供給装置では、患者の
標準的な呼吸数を毎分20回として設定し、この呼吸数
のときに設定された酸素量を確保し得るように弁の開放
時間が設定されているため、患者の呼吸数が前記回数以
上ある場合には、患者に対する酸素の供給量が予め設定
された酸素量よりも多くなって無駄が生じることとな
り、また少ない場合には患者に対する酸素量が少なくな
って摂取不足が生じる虞があるという問題がある。
【0011】本発明の目的は、患者に供給する酸素量を
呼吸数に応じて変化させることで、無駄や不足がなく常
に安定した量の酸素を供給し得るように構成した呼吸同
調型酸素供給装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る呼吸同調型酸素供給装置は、患者の呼吸
を検出するセンサーと、開放したときに酸素を供給する
弁と、酸素の流量を選択的に設定する流量設定部と、前
記センサーからの信号に応じて前記弁の開閉を制御する
制御部と、を有し、前記センサーからの信号によって患
者の単位時間当たりの呼吸数を演算すると共に演算され
た単位時間当たりの呼吸数に応じて弁の開放時間を変化
させるように構成したものである。
【0013】上記呼吸同調型酸素供給装置(以下「同調
型供給装置」という)では、患者の単位時間当たりの呼
吸数を演算して演算結果に応じて弁の開放時間を制御す
ることによって、患者の呼吸数が増加したとき、この増
加に応じて1回当たりの弁の開放時間を短くし、或いは
患者の呼吸数が減少したとき、この減少に応じて1回当
たりの開放時間を延長することで、呼吸数の変化に関わ
らず患者に対して供給する酸素量を一定の値に保持する
ことが出来る。従って、酸素の無駄を無くすと共に患者
に対して供給する酸素量が不足することがない。
【0014】上記同調型供給装置に於いて、制御部が、
予め設定された複数の酸素流量の情報と前記複数の酸素
流量の情報毎に設定された患者の単位時間当たりの呼吸
数に対応させた弁の開放時間の情報とを記憶し、且つ患
者の呼吸の時間間隔を検出して単位時間当たりの呼吸数
を演算し、演算された呼吸数と前記流量設定部によって
選択された酸素流量の情報とに対応させて弁の開放時間
を選択して制御するように構成されることが好ましい。
【0015】上記同調型供給装置では、患者に供給すべ
き酸素流量の複数の情報を制御部に記憶させると共に、
呼吸数に応じて設定された患者に供給すべき酸素流量を
実現する弁の開放時間の情報を記憶させたので、予め患
者に供給すべき酸素流量を設定することで制御部に記憶
させた酸素流量の複数の情報の中から対応する情報を選
択し、且つ患者の呼吸の時間間隔によって単位時間当た
りの呼吸数を演算し、前記選択された酸素流量の情報と
演算された呼吸数とから弁の開放時間を選択して制御す
ることが出来る。
【0016】弁の開放時間は、単位時間当たりの呼吸数
の変化に関わらず、予め設定された患者に供給すべき酸
素流量を実現し得る値として設定されている。即ち、弁
の開放時間(弁を通過する酸素量)と呼吸数との積が、
予め設定された酸素流量(一定)となるように設定され
ている。従って、患者の呼吸数の多少に関わらず、医師
が決定した患者に対する酸素量を確実に供給することが
出来る。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明に係る同調型供給装置は、
患者の呼吸に合わせて酸素を供給することで、大気に放
出される無駄な酸素の量を低減させて酸素コストの低下
を実現し、且つ患者の容体やその他の要因による呼吸数
の変化に関わらず、予め患者に対して設定された単位時
間当たりの酸素量を確保し得るように構成したものであ
る。
【0018】即ち、予め設定された単位時間当たりに患
者に供給する酸素量を確保するために、患者の呼吸数が
増加した場合、弁の開放時間を短縮することで1呼吸当
たりの酸素量を減少させて単位時間当たりの酸素量を一
定とし、或いは患者の呼吸数が減少した場合、弁の開放
時間を延長することで1呼吸当たりの酸素量を増加させ
て単位時間当たりの酸素量を一定として確保し得るよう
に構成したものである。
【0019】患者の単位時間当たりの呼吸数は、患者の
吸気を検出するセンサーから発生する信号の間隔を計測
することで演算することが可能である。また患者に対す
る単位時間当たりの酸素量が設定されたとき、設定され
た酸素量を標準として設定された単位時間当たりの呼吸
数、及び1回の呼吸に於ける吸気と吸気以外の時間との
比率(1/3)とを利用して演算することで、1呼吸当
たりの弁の開放時間を演算することが可能である。
【0020】従って、予め制御部に上記演算プログラム
を書き込んでおき、患者が呼吸する毎に、前回の呼吸と
の間隔から単位時間当たりの呼吸数を演算すると共に弁
の開放時間を演算することで、患者の単位時間当たりの
呼吸数に対応させて弁の開放時間を変化させることが可
能である。
【0021】この場合、患者がカニューラを装着して第
1回目の呼吸をする際には、その前の呼吸からの時間間
隔を計測することが出来ないため、制御部では単位時間
当たりの呼吸数を演算することが出来ない。このため、
予め標準呼吸数を設定しておき、第1回目の呼吸の際に
は、実際の呼吸が単位時間当たり何回であろうとも、標
準呼吸数に従って弁の開放時間を設定しておくことが好
ましい。
【0022】即ち、患者が同調型供給装置を使用する場
合、第1回目の呼吸の発生に対応させて弁を開放する時
間は、例えば標準的な呼吸数を20回/分とした場合、
この呼吸数の基に予め設定された酸素量を確保し得る時
間となる。
【0023】そしてセンサーが患者の第1回目の呼吸を
検出したと同時に、制御部では時間を計数し、センサー
が第2回目の呼吸を検出したと同時に呼吸の時間間隔を
計測することで、単位時間当たりの呼吸数を演算するこ
とが可能である。この場合、実際の単位時間中の呼吸数
を計測するものではなく、呼吸の時間間隔から単位時間
当たりの呼吸数に換算するものであるが、患者の呼吸が
時々刻々変化する可能正を考慮すれば、極めて有効な計
測方法であるといえる。
【0024】更に、患者の単位時間当たりの呼吸数を演
算した後、演算された呼吸数から1呼吸当たりに供給す
べき酸素量を演算し、この酸素量を確保し得る弁の開放
時間を演算することが可能である。そして演算された弁
の開放時間に基づいて且つセンサーからの吸気信号に対
応させて弁を開放することで、患者に対し、予め設定さ
れた酸素量と呼吸数に応じて1回分の酸素を供給するこ
とが可能となる。
【0025】上記の如くして弁の開閉を制御することに
よって、患者の呼吸と同調させて且つ患者の呼吸数に対
応させて、患者に対し最適な量の酸素を供給することが
可能となる。
【0026】上記の如くして弁を開放して患者に酸素を
供給する場合、弁を通過する酸素の量(酸素流量)を如
何なる流量とするかは限定するものではない。しかし、
変動の少ない略一定の流量を維持することが好ましい。
例えば、酸素の供給源がボンベである場合、約10リッ
トル/分の酸素流量を確保することが可能であり、また
供給源がコールドエバポレーターからの液体酸素である
場合、約6リットル/分の酸素流量を確保することが可
能である。
【0027】患者の呼吸を検出するセンサーの構造は特
に限定するものではなく、カニューラを介して伝達され
る吸気,排気に対応した圧力の変化を感知して呼吸を検
出し得るように構成されたものであれば良い。しかし、
呼吸による圧力の変化は極めて微妙であり、センサーと
しては0.04Pa程度の変化を確実に感知し得ることが必
要であり、0.01Pa程度の圧力変化を検出し得るもので
あることが好ましい。
【0028】酸素を流通させる弁の構造も特に限定する
ものではなく、制御部からの開放指令信号に応じて開放
して酸素を流通させ、閉鎖信号或いは開放信号の停止に
伴って閉鎖して酸素の流通を停止させることが可能な弁
を用いることが可能である。このような弁としては電磁
弁がある。
【0029】流量設定部は患者毎に異なる供給すべき酸
素量を設定して制御部に入力する機能を有するものであ
り、この機能を有していれば構造を限定するものではな
い。このような機能を有するものとして、例えばキーボ
ードやセレクトスイッチ等があり、同調型供給装置の本
体構造に占め得る容積や面積との関係で選択的に利用す
ることが可能である。
【0030】同調型供給装置に於いて、弁の開放時間を
制御する場合、酸素量と患者の単位時間当たりの呼吸数
とに対応させて予め設定した弁の開放時間をテーブル化
して制御部に記憶させておき、実際の使用に際しては、
流量設定部によって患者に供給すべき酸素量を設定した
後、センサーからの信号によって患者の単位時間当たり
の呼吸数を計測し、記憶させたテーブルから計測した呼
吸数に対応する弁の開放時間のデータを読み出し、この
データに基づいて且つセンサーからの信号に応じて弁の
開閉を制御することが可能である。
【0031】この場合、制御部では、センサーからの信
号に基づく患者の単位時間当たりの呼吸数の演算と、演
算された呼吸数と流量設定部によって設定された酸素量
のテーブルに於ける呼吸数との比較を行ない、演算され
た呼吸と一致する呼吸数に於ける弁の開放時間を選択し
て弁の制御を行なう。
【0032】上記の如く弁の開閉を制御しても、酸素の
無駄を低減させると共に患者の呼吸と同調させて且つ患
者の呼吸数に対応させて、患者に対し最適な量の酸素を
供給することが可能である。
【0033】以下、同調型供給装置の好ましい実施例に
ついて図を用いて説明する。図1は同調型供給装置の制
御系を説明する図である。図2は同調型供給装置の本体
の内部構造を説明する図である。図3は同調型供給装置
の操作パネルを説明する図である。図4は同調型供給装
置とボンベ及びカニューラの接続関係を説明する図であ
る。
【0034】本実施例に係る同調型供給装置Aの構成を
説明するのに先立って、該同調型供給装置Aを使用する
際の周辺機器との関係について図4により簡単に説明す
る。
【0035】図に示すように、本実施例では、酸素の供
給源としてボンベ31を採用しており、同調型供給装置A
の本体1に設けた酸素接続部2と該ボンベ31に取り付け
た調整器32とがホース33を介して接続されている。また
同調型供給装置Aの本体1に設けた供給口3には患者が
装着するカニューラ34が接続されている。
【0036】ボンベ31は、図示しないカートやバッグ等
の運搬器具に搭載し得るように構成されており、該運搬
器具を患者が搬送することで、屋外への外出を容易に実
現し得るように構成されている。
【0037】調整器32はボンベ31に取り付けられて該ボ
ンベ31の開閉を行なうと共に、同調型供給装置Aに対し
略一定の酸素流量(例えば10リットル/分)を安定し
て供給し得るように構成されている。
【0038】また同調型供給装置Aは患者が直接身体に
取り付けて(例えば腰に巻き付けたり、肩から下げて)
移動し得るように構成され、外出中の患者が後述する操
作スイッチ等を操作することで、予め医師から指示され
た酸素量を吸引し得るように構成されている。
【0039】同調型供給装置Aを上記の如く構成するこ
とによって、患者は自宅で或いは外出中に安全に且つ安
定した量の酸素を吸引することが可能となり、患者の行
動の自由度を向上させることが可能となる。
【0040】次に、図1〜図3により本実施例に係る同
調型供給装置Aの構成について具体的に説明する。
【0041】同調型供給装置Aは、患者の呼吸を検出す
るセンサー4と、患者に供給すべき酸素量を設定する流
量設定部を構成する流量設定ダイヤル5及びロータリー
スイッチ6と、酸素を流通させる弁となる電磁弁7と、
を有して構成されている。
【0042】また同調型供給装置Aは後述する制御部8
に通電し、電磁弁7を駆動する電池9を有しており、電
池9の残量が減少し或いは無くなって電磁弁7が作動し
得なくなる。このため、同調型供給装置Aでは、電磁弁
7をバイパスして直接ボンベ31からカニューラ34に連続
的に酸素を流通させる非常供給回路10を有している。
【0043】上記非常供給回路10は、流量設定ダイヤル
5に操作される流量調整器11と、手動操作される連続開
放弁12とを有して構成されている。そして患者或いは周
囲の者が同調/連続切替スイッチ13を操作して連続モー
ドを選択すると、この選択に伴って連続開放弁12が開放
して非常供給回路10を導通させ、これにより、ボンベ31
から供給された酸素を流量調整器11で調整しつつカニュ
ーラ34に連続的に供給することが可能である。従って、
電池9の残量が減少し、或いは無くなった場合であって
も、患者は安全に酸素を吸引することが可能である。
【0044】同調型供給装置Aの本体1の上面には該同
調型供給装置Aを操作し或いは管理するのに必要な操作
部や表示部が配置されている。即ち、本体1の上面に
は、流量を設定するための流量設定ダイヤル5の外周の
一部が露出しており、露出部分を指で操作して回転させ
るように構成されている。
【0045】本体1の上面であって流量設定ダイヤル5
に隣接する位置には、表示部14が設けられている。表示
部14は設定流量表示部14aと、電池9の残量表示部14b
とからなり、常に現在設定されている酸素流量と電池9
の残量状態を確認し得るように構成されている。また流
量設定ダイヤル5の外周面には流量目盛5aが表示され
ており、電池9の残量が無くなって表示部14に於ける表
示が不能になった場合であっても、この流量目盛5aを
確認しつつ患者に対する酸素の流量を設定することが可
能である。
【0046】尚、表示部14には、患者の呼吸を検出した
センサー4からの信号に応じて点灯する吸気確認ランプ
14c,一定時間以上呼吸を検出しなかったときに表示す
る無呼吸表示部14dが設けられている。
【0047】前述したようにセンサー4は患者の呼吸を
検出する機能を有するものであり、呼吸の発生に伴う僅
かな圧力変化を検出し得るものであれば利用することが
可能である。
【0048】本実施例では、ケースの内部に薄い板状に
形成された圧電素子の一端を基盤に支持して配置し、ケ
ースに於ける圧電素子の面に平行な方向となる位置にカ
ニューラ34と導通するチューブ4aが接続され、且つ圧
電素子の面に直角な方向となる位置に大気と導通する穴
が形成されたセンサーを用いている。このセンサー4で
は、患者がカニューラ34を吸引したとき、この吸引によ
ってケースの内部が吸引され、該ケースに設けた穴から
大気が流入して圧電素子を振動させることで信号を発生
するように構成されている。また患者の排気はカニュー
ラ34を通ってケース内の圧力を上昇させるものの、穴を
通して大気に放出されるため圧電素子を振動させること
がなく、従って、信号の発生もない。
【0049】流量設定ダイヤル5は本体1に回動可能に
支持されており、且つ図示しない回動軸の一方側にロー
タリースイッチ6が接続されると共に他方側に流量調整
器11が接続されている。ロータリースイッチ6のノッチ
は流量設定ダイヤル5の外周面に設けた流量目盛5aと
対応しており、流量目盛5aが本体1の上面から視認さ
れる位置にあるとき、該流量目盛5aの表示と等しい酸
素流量の信号を制御部8に伝達し得るように構成されて
いる。
【0050】また流量調整器11は、内部に径の異なる複
数のオリフィスを設けた円板が配置されており、この円
板に対向してボンベ31に導通するノズルと、非常供給回
路10に導通するノズルが配置され、流量設定ダイヤル5
によって円板を回動して各ノズルに対向するオリフィス
を選択することで酸素の流量を調整し得るように構成さ
れている。
【0051】従って、流量設定ダイヤル5の回動に伴っ
て円板が回動し、目的の酸素流量に対応する流量目盛5
aが本体1の上面に表示されたとき、同時に流量目盛5
aの表示に対応する径のオリフィスが選択されて上記各
ノズルの間に配置される。
【0052】電磁弁7は、ボンベ31に導通する供給側の
ポートと、カニューラ34に導通する排気側のポートを有
する2ポート弁を用いている。従って、電磁弁7の制御
は単純な開閉であり、ソレノイドからなる駆動部7aに
対する通電時間を制御することで、酸素流量を制御する
ことが可能である。
【0053】制御部8は、記憶部8aと、一次記憶部8
bと、演算部8cとを有して構成されている。記憶部8
aは、同調型供給装置Aの制御プログラムが書き込まれ
ると共に、表1に示す患者に供給すべき酸素流量の情報
と単位時間当たりの呼吸数の情報と呼吸数の変化に応じ
た前記酸素流量を確保し得る電磁弁7の開放時間の情報
とからなるテーブルが記憶されている。また一次記憶部
8bは、流量設定ダイヤル5の操作に伴って回動するロ
ータリースイッチ6から発生した患者に対する酸素流量
の設定値及び他の信号を一次記憶する。また演算部8c
は、センサー4から発生する信号の間隔を計測して単位
時間当たりの呼吸数を演算し、且つ一次記憶部8bに記
憶した酸素流量の設定値と、記憶部8aに記憶させたテ
ーブルを読み出して演算した呼吸数と比較して電磁弁7
の開放時間を選択し、更に選択されたデータに基づいて
電磁弁7の駆動を制御する。
【0054】
【表1】
【0055】ここで表1について説明する。左欄には患
者に供給すべき単位時間当たりの酸素流量の複数の値が
示されており、患者は医師の指示に従って最適な酸素流
量を選択する。この選択は前述したように流量設定ダイ
ヤル5の回動操作によって行なわれる。また上欄には単
位時間当たりの呼吸数が示されており、センサー4によ
って患者の呼吸を検出し、このときの時間間隔から単位
時間当たりの呼吸数を演算して対応する呼吸数を選択す
る。この演算は、患者が1回の呼吸を行う毎に行なわれ
る。
【0056】左欄と上欄とが交差する部位には電磁弁7
の開放時間が示されている。この開放時間は、上欄の呼
吸数のときに左欄に設定された酸素流量を確保するのに
必要な電磁弁7の開放時間となる。即ち、特定の酸素流
量を実現する場合、電磁弁7の開放時間と単位時間当た
りの呼吸数との積は略一定の値となる。
【0057】従って、流量設定ダイヤル5の操作によっ
て表1の中から患者に供給すべき酸素流量が設定される
と、センサー4からの信号によって単位時間当たりの呼
吸数を演算することで、この演算結果に対応させた電磁
弁7の開放時間を選択することが可能である。
【0058】上記の如く構成された同調型供給装置Aで
は、患者が使用する際に、流量設定ダイヤル5を操作し
て医師に指示された酸素流量を設定すると、その後、患
者がカニューラ34を介して呼吸する毎にセンサー4が該
呼吸を検出し、制御部8でセンサー4の信号の間隔から
単位時間当たりの呼吸数を演算する。そして演算結果と
しての呼吸数から1回の呼吸毎の電磁弁7の開放時間、
即ち、患者に対する酸素の供給時間(酸素量)を選択す
ることが可能である。
【0059】従って、患者の容体や運動状態に応じて呼
吸数が変化しても、予め設定された酸素量を安定して供
給することが可能である。
【0060】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係る
同調型供給装置では、センサーによって患者の呼吸を検
出すると共に単位時間当たりの呼吸数を演算し、この呼
吸数に応じて弁の開放時間を制御することによって、呼
吸数の如何に関わらず患者に予め設定された量を酸素を
供給することが出来る。このため、患者の呼吸に寄与す
ることなく大気に放出される無駄な酸素がなく、且つ患
者に安定して酸素を供給することが出来る。
【0061】また予め制御部に患者に供給すべき酸素流
量にかかる複数の情報,単位時間当たりの呼吸数の情
報,呼吸数に対応させた弁の開放時間の情報を記憶させ
ておくことによって、使用に際し患者に供給すべき酸素
流量を設定しておくことで、センサーによって選出した
患者の呼吸から単位時間当たりの呼吸数を演算し、演算
された呼吸数に対応する弁の開放時間を選択して制御す
ることが出来る。このため、患者の呼吸数の如何に関わ
らず、予め設定された酸素流量を安定して供給すること
が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】同調型供給装置の制御系を説明する図である。
【図2】同調型供給装置の本体の内部構造を説明する図
である。
【図3】同調型供給装置の操作パネルを説明する図であ
る。
【図4】同調型供給装置とボンベ及びカニューラの接続
関係を説明する図である。
【符号の説明】
A 同調型供給装置 1 本体 2 酸素接続部 3 供給口 4 センサー 4a チューブ 5 流量設定ダイヤル 5a 流量目盛 6 ロータリースイッチ 7 電磁弁 7a 駆動部 8 制御部 8a 記憶部 8b 一次記憶部 8c 演算部 9 電池 10 非常供給回路 11 流量調整器 12 連続開放弁 13 同調/連続切替スイッチ 14 表示部 14a 設定流量表示部 14b 残量表示部 14c 吸気確認ランプ 14d 無呼吸表示部 31 ボンベ 32 調整器 33 ホース 34 カニューラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小池 和夫 東京都江戸川区松島1丁目24番8号 株式 会社小池メディカル内 (72)発明者 久末 泰史 東京都江戸川区松島1丁目24番8号 株式 会社小池メディカル内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 患者の呼吸を検出するセンサーと、開放
    したときに酸素を供給する弁と、酸素の流量を選択的に
    設定する流量設定部と、前記センサーからの信号に応じ
    て前記弁の開閉を制御する制御部と、を有し、前記セン
    サーからの信号によって患者の単位時間当たりの呼吸数
    を演算すると共に演算された単位時間当たりの呼吸数に
    応じて弁の開放時間を変化させるように構成したことを
    特徴とする呼吸同調型酸素供給装置。
  2. 【請求項2】 前記制御部が、予め設定された複数の酸
    素流量の情報と前記複数の酸素流量の情報毎に設定され
    た患者の単位時間当たりの呼吸数に対応させた弁の開放
    時間の情報とを記憶し、且つ患者の呼吸の時間間隔を検
    出して単位時間当たりの呼吸数を演算し、演算された呼
    吸数と前記流量設定部によって選択された酸素流量の情
    報とに対応させて弁の開放時間を選択して制御するよう
    に構成されたことを特徴とする請求項1に記載した呼吸
    同調型酸素供給装置。
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