JP2002139126A - 油圧−機械式無段変速装置 - Google Patents

油圧−機械式無段変速装置

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JP2002139126A JP2000337187A JP2000337187A JP2002139126A JP 2002139126 A JP2002139126 A JP 2002139126A JP 2000337187 A JP2000337187 A JP 2000337187A JP 2000337187 A JP2000337187 A JP 2000337187A JP 2002139126 A JP2002139126 A JP 2002139126A
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Yukio Kubota
幸雄 久保田
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康男 野間
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 HSTモードとHMTモードとを切換可能な
油圧−機械式無段変速装置において、HSTモード時の
遊星歯車機構の空回りを抑制し、遊星歯車機構の長寿命
化、熱の発生の抑制、動力伝達ロスの低減を図る。 【解決手段】 駆動源20からの動力を油圧式無段変速
装置21の入力部22及び遊星歯車機構10の第一の要
素1に伝達させる構成とし、該油圧式無段変速装置21
の出力部22と遊星歯車機構10の第二の要素5との間
に、「HMT駆動モード」のときに係合する第一のクラ
ッチ13を配置し、該油圧式無段変速装置21の出力部
22と、該出力部22より動力下流側に配置される駆動
軸27との間に、「HST駆動モード」のときに係合す
る第二のクラッチ14を配置し、前記駆動軸27と前記
遊星歯車機構10の第三の要素3との間を、第三のクラ
ッチ19を介して連結した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧式無段変速装
置(HST)と遊星歯車機構とを組み合わせた油圧−機
械式無段変速装置(HMT)であって、クラッチ切換に
より遊星歯車機構を切り離してHSTのみで駆動できる
こともできるように構成したものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、エンジン動力を分岐して一方
は遊星歯車機構に伝達し、他方はHSTを介して無段変
速した後に遊星歯車機構に伝達し、該遊星歯車機構にて
両動力を合成して出力する構成の油圧−機械式無段変速
装置は公知とされている。また、必要に応じてクラッチ
を切り換えて、遊星歯車機構を切り離してHSTの出力
を直接出力することもできる構成も公知とされている。
例えば特開2000−127783号に開示される技術
は、中速域から高速域にかけては油圧−機械式駆動(H
MTモード)とし、低速域を油圧式駆動(HSTモー
ド)とし、各変速域に応じてクラッチを係合/係合解除
させ、駆動モードを切り換えることとしている。具体的
には、エンジン動力をHST油圧ポンプのポンプ軸及び
遊星歯車部に伝達し、HST油圧モータのモータ軸と遊
星歯車部との間に第一のクラッチを配し、前記モータ軸
とそれより動力下流側に位置する駆動軸との間に第二の
クラッチを配し、前記遊星歯車部と前記駆動軸とを連結
している。低速域では第一、第二のクラッチがそれぞれ
「断」、「接」とされてHSTモードになり、中速域で
は第一、第二のクラッチがそれぞれ「接」、「断」とさ
れてHMTモードになる。この技術は低速域においては
油圧式駆動とすることで駆動力の微調節を容易とする一
方、中速〜高速にかけては油圧−機械式駆動を用いるこ
とで駆動力の伝達効率を向上させ得る点で優れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで上記技術では、
HMTモードとしたときに遊星歯車部の出力を前記駆動
軸へ伝達させるために、該遊星歯車部と駆動軸とを常時
連動連結している。従って、HSTモードにおいてはH
ST油圧モータのモータ軸を駆動軸に連結するので遊星
歯車部で動力を合成する必要はないにもかかわらず、駆
動軸から動力が遊星歯車部へ逆流して、遊星歯車が空回
りすることになる。エンジンの動力は遊星歯車部に常時
伝達されているので、前記逆流がなくても遊星歯車部は
少量空回りするが、この逆流により遊星歯車部の空回り
が激しく行われることになる。これは遊星歯車部の寿命
を縮め、不要な熱を発生させ、動力伝達ロスを大きくし
てしまう。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に課題を解決するための
手段を説明する。即ち、請求項1においては、駆動源か
らの動力を油圧式無段変速装置の入力部及び遊星歯車機
構の第一の要素に伝達させる構成とし、該油圧式無段変
速装置の出力部と遊星歯車機構の第二の要素との間に、
「HMT駆動モード」のときに係合する第一のクラッチ
を配置し、該油圧式無段変速装置の出力部と、該出力部
より動力下流側に配置される駆動軸との間に、「HST
駆動モード」のときに係合する第二のクラッチを配置
し、前記駆動軸と前記遊星歯車機構の第三の要素との間
に第三のクラッチを介在させて、該第三のクラッチは
「HST駆動モード」のときに係合するように構成され
たものである。
【0005】請求項2においては、請求項1記載の油圧
−機械式無段変速装置において、前記第三の要素を取り
付けた軸に前記第三のクラッチを設けたものである。
【0006】請求項3においては、請求項1又は請求項
2に記載の油圧−機械式無段変速装置において、前記第
一のクラッチ、前記第二のクラッチ及び前記第三のクラ
ッチは、いずれも圧油の給排を介して係合及び係合解除
の操作がされるものである。
【0007】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を説明す
る。図1は本発明の実施例に係るHMT式トランスミッ
ションのスケルトン図、図2はHST及びミッション前
部の側面断面展開図、図3はミッション後部の側面断面
展開図である。
【0008】図1〜図3を参照して、HMT式トランス
ミッションの構成について説明する。このトランスミッ
ションは、HST(油圧式無段変速装置)21、及び、
遊星歯車機構10を含むミッション30を備えて構成さ
れている。
【0009】〔走行駆動系〕まず、走行駆動系を説明す
る。図2に示すようにHST21は油圧ポンプ22及び
油圧モータ23を備えており、両者21・22は平板状
のセンタセクション32に付設されて、HSTハウジン
グ31内に収容されている。前記センタセクション32
はミッションケース33に固設されている。
【0010】HST21の油圧ポンプ22の回転軸心を
入力軸25が貫通しており、該入力軸25は駆動源であ
るエンジン20からの動力を該油圧ポンプ22に伝達す
るとともに、遊星歯車機構10の後述するサンギア1に
伝達させ、更には後述するPTO駆動系を介して、図3
に示すPTO軸53へも動力を伝達させている。該入力
軸25には油圧ポンプ22のシリンダブロック22bが
係合されて相対回転不能とされ、入力軸25とともにシ
リンダブロック22bが駆動される構成になっている。
該シリンダブロック22bには複数のプランジャー22
cが摺動自在に配設され、該プランジャー22cの頭部
には可動斜板22aが当接している。該可動斜板22a
は傾動自在に枢支され、その傾斜角を調節することによ
り油圧ポンプ22の容積を変更することができる。油圧
ポンプ22により吐出された作動油は、センタセクショ
ン32に設けられた油路を介して油圧モータ23に送油
される。そして、同様にシリンダブロック、プランジャ
ー等より構成される固定容積型の油圧モータ23を駆動
させることによって、該油圧モータ23のモータ出力軸
26の回転速度及び方向を制御する構成になっている。
なお、本実施例のHST21では油圧ポンプのみを可変
容積型とし、油圧モータは固定容積型としているが、そ
の構成のHSTに限るものでもない。例えば、油圧ポン
プと油圧モータの双方を可変容積型とする構成でも、本
発明を適用することができる。
【0011】ミッション30の構成について、図1〜図
3を参照して説明する。ミッション30はミッションケ
ース33により被装されており、該ミッションケース3
3には入力軸25、モータ出力軸26、駆動軸27、副
変速軸28、PTO軸53等が水平で前後方向に配設さ
れ、それぞれ回動自在に支持されている。また、ミッシ
ョンケース33内には遊星歯車機構10が設けられてい
る。遊星歯車機構10は前記HST21の油圧ポンプ2
2後方に配設され、後述するサンギア1、プラネタリギ
ア2、出力ギア3、キャリア5等より構成されている。
【0012】一方、HST21のモータ出力軸26には
二つのギア11・12が遊嵌されており、該ギア11と
該モータ出力軸26との間には第一の油圧クラッチ13
が、ギア12とモータ出力軸26との間には第二の油圧
クラッチ14が、それぞれ介装されている。この二つの
油圧クラッチ13・14は二つの駆動モード(HMT駆
動モードとHST駆動モード)を切り換えるために用い
られ、駆動モードに応じて二つの油圧クラッチ13・1
4のうちいずれか一方を係合させ他方を係合解除させる
ことにより、モータ出力軸26からギア11・12のい
ずれか一方に動力が伝達されることとなる。
【0013】前記入力軸25は前記HST21のセンタ
セクション32を貫通してミッションケース33内に延
出しており、該延出部分上には遊星歯車機構10を備え
ている。この遊星歯車機構10を説明する。遊星歯車機
構の第一の要素たるサンギア1は入力軸25に対して相
対回転不能に係合され、プラネタリギア2は二連のギア
とし、一方のギア2aは前記サンギア1に噛合し、他方
のギア2bは、前記サンギア1に同心して配置された、
第三の要素たる出力ギア3に噛合している。ここでプラ
ネタリギア2は、入力軸25上に遊嵌された第二の要素
たるキャリア5に回転自在に支持され、自転しながら該
キャリア5とともに公転し得るように構成されている。
該キャリア5にはギア6が固設されており、該ギア6
は、前記モータ出力軸26上に遊嵌される前記ギア11
と噛合している。
【0014】また、遊星歯車機構10の前記出力ギア3
は入力軸25上に遊嵌されたパイプ軸7の前端部に形成
されており、該パイプ軸7の後端にはギア8が相対回転
自在に遊嵌されている。該ギア8と前記パイプ軸7との
間には第三のクラッチ19が介設され、該クラッチ19
は油圧駆動されるシフタにより係脱されるように構成さ
れている。
【0015】一方、前記HST21のモータ出力軸26
と平行に駆動軸27が配設されており、該駆動軸27上
にはギア16が固定されて前記ギア8と噛合されてい
る。この駆動軸27上には更にギア15が固設してあ
り、該ギア15は、前記モータ出力軸26上に遊嵌され
る前記ギア12と噛合している。図3で示すように駆動
軸27の後端にはカップリングを介して伝達軸34が連
結されており、該伝達軸34の後部に二つのギア17・
18を固定している。
【0016】前記伝達軸34と平行に副変速軸28が支
持され、該副変速軸28上にはギア60・61が遊嵌さ
れており、該ギア60・61が前記ギア17・18に噛
合して互いに異なる回転数で駆動している。そして、副
変速軸28に設けられた副変速クラッチ62を操作する
ことにより、ギア60・61のうちいずれか一方の回転
駆動力を副変速軸28に伝達できるように構成し、副変
速機構を構成している。該副変速軸28の後端にはベベ
ルギア69が形設され、該ベベルギア69を介して後輪
デフ70に動力が伝達される。
【0017】また図3に示すように、副変速軸28の前
端部には二つのギア63・64が固設されており、該ギ
ア63・64は前輪出力軸29上に遊嵌されたギア65
・66にそれぞれ噛合し、該ギア65・66を異なる回
転数で駆動している。また、前輪出力軸29上には二つ
の油圧クラッチ67・68が設けられており、該油圧ク
ラッチ67・68のうち何れか一方を接続することによ
り、ギア65・66の何れか一方の回転駆動力を前輪出
力軸29に伝達できるようにし、前輪増速切換機構を構
成している。
【0018】〔PTO駆動系〕次に、図3を参照してP
TO駆動系を説明する。前記入力軸25の後端はPTO
クラッチ40を介してPTO入力軸41に伝達される。
PTO入力軸41の後端には三つのギア42・43・4
4が相対回転不能に挿嵌され、それぞれPTO副変速軸
45に遊嵌されたギア46・47・48に噛合してい
る。そしてPTO副変速クラッチ49の操作により三段
階に変速されたPTO副変速軸45の出力が、ギア50
・52・54を介してPTO軸53に伝達され、作業機
等に動力を伝達するよう構成している。
【0019】〔各駆動モードにおける駆動伝達構成〕次
に、以上の構成におけるトランスミッションにおいて、
HMT/HSTの各駆動モードにおける走行駆動系の駆
動伝達構成を説明する。
【0020】〔HMT駆動モード〕最初に、HMT駆動
モードとしたときの駆動伝達構成について説明する。H
MT駆動モードにおいては前記二つの油圧クラッチ13
・14のうち第一の油圧クラッチ13は係合され、第二
の油圧クラッチ14は係合を解除される。これにより、
モータ出力軸26の回転出力はギア12には伝達され
ず、ギア11のみを回転駆動する。前記ギア11は前記
キャリア5に固設されたギア6に噛合しているので、モ
ータ出力軸26の回転出力が遊星歯車装置10のキャリ
ア5に伝達される。一方、エンジン20に連結された入
力軸25の回転出力によりサンギア1は回転駆動されて
いる。従って、前記キャリア5に支持され、更に前記サ
ンギア1に噛合しているプラネタリギア2には、両者5
・1の回転が合成されて伝達され、該合成された駆動力
が、該プラネタリギア2に噛合する出力ギア3に伝達さ
れて、パイプ軸7が駆動される。
【0021】そして、HMT駆動モードにおいては前記
第三のクラッチ19が係合するよう制御されるので、パ
イプ軸7の駆動力がその後端のギア8に伝達され、該ギ
ア8に噛合しているギア16を介して、前記パイプ軸7
の動力が駆動軸27に伝達される。駆動軸27の動力は
副変速軸28を経て後輪や前輪に伝達され、車両が駆動
されることとなる。
【0022】〔HST駆動モード〕次に、HST駆動モ
ードとしたときの駆動伝達構成について説明する。HS
T駆動モードにおいては前記二つの油圧クラッチ13・
14のうち第二の油圧クラッチ14が係合され、第一の
クラッチ13は係合を解除される。これにより、モータ
出力軸26の回転出力はギア11には伝達されず、ギア
12のみを回転駆動する。ギア12には前述のとおりギ
ア15が噛合されているので、モータ出力軸26の回転
出力が駆動軸27に伝達される。この動力は副変速軸2
8を経て後輪や前輪に伝達され、車両が駆動される。
【0023】このHST駆動モードにおいては、エンジ
ン20の出力が前後輪にまで伝達されるまでの間に遊星
歯車機構10を経由しない動力伝達構成となっている。
即ち、エンジン出力が入力軸25を介してサンギア1を
駆動するが、遊星歯車機構10はそのサンギア1の回転
により空転するのみとされる。結局は、エンジン出力は
HST21により変速されてモータ出力軸26→駆動軸
27と伝達された後、副変速されて前後輪に伝達される
ことになる。
【0024】一方、前述のとおり前記駆動軸27にはギ
ア16が固定されており、該ギア16に噛合しているギ
ア8は、前記駆動軸27の回転が伝達されて駆動される
ことになる。しかし、HST駆動モードにおいては前記
第三のクラッチ19が係合を解除するように制御される
ため、前記駆動軸27の動力がパイプ軸7を介して出力
ギア3まで伝達されることはなく、出力ギア3の空回り
は防止される。従って、遊星歯車装置10はサンギア1
の回転駆動分だけ空回りするのみであり、サンギア1の
回転駆動分と出力ギア3の空回り駆動分とが複合されて
遊星歯車機構10が激しく空回りすることはない。従っ
て、遊星歯車機構10、特に出力ギア3やキャリア5や
プラネタリギア2の寿命が延びるとともに、空回りによ
る熱の発生が低減され、動力伝達損失も抑制されること
になる。
【0025】なお、前述の遊星歯車機構10の長寿命化
や熱の発生・動力ロスの抑制という効果を奏させる構成
という点では、この第三のクラッチ19を配設する位置
は、前記出力ギア3と駆動軸27との間の動力伝達経路
の中途であれば十分であり、前記パイプ軸7上に設ける
図1・図2に示すような構成に限るものではない。ただ
し、本実施例においては、前記第三のクラッチ19の配
設位置を前記出力ギア3を設けた前記パイプ軸7上とし
て、デッドスペースとなりやすい位置に該第三のクラッ
チ19が配設されるレイアウトとしている。このレイア
ウトは、油圧−機械無段変速装置のコンパクト化に寄与
し得る点で優れている。
【0026】〔各駆動モードの切換のための構成〕次
に、各駆動モードの切換のための構成を説明する。図4
は駆動モード切換のための構成を示す説明図である。本
実施例においては図2・図4に示すように、モータ出力
軸26の後端に回転ピックアップのためのダミーギア9
を配設し、該ダミーギア9に近接して設けた回転数検出
器81で該モータ出力軸26の回転速度や回転方向を検
出している。更に、前記駆動軸27に固定した前記ギア
15には回転数検出器82を近接して設け、該回転数検
出器82にて該駆動軸27の回転速度や回転方向を検出
している。また図4に示すように、エンジン20のクラ
ンク軸にも回転数検出器83が設けられて、エンジン回
転数を検出可能としている。
【0027】図4に示すように三つの回転数検出器81
・82・83は制御装置90に電気的に接続され、該制
御装置90は主変速レバー84の操作位置や前記回転数
検出器82の検出値をもとに、車速が該主変速レバー8
4で指示される車速となるよう、前記HST21の油圧
ポンプ22の可動斜板22aの傾斜角度をフィードバッ
ク制御する。また、前記第一油圧クラッチ13には電磁
弁91が、第二油圧クラッチ14には電磁弁92が、前
記第三のクラッチ19のシフタを駆動する油圧シリンダ
94には電磁弁93が、それぞれ接続されており、該電
磁弁91・92・93は前記制御装置90に電気的に接
続されている。制御装置90は前記回転数検出器82・
83の検出値からトランスミッションの変速比を計算す
る演算手段を備えており、求められた変速比が高速側の
一定領域にあるときは「HMT駆動モード」となって前
記電磁弁91・92・93に信号を送り、前記第一の油
圧クラッチ13及び第三のクラッチ19を係合させ、第
二の油圧クラッチ14を係合解除させる。一方、変速比
が低速側の一定領域にあるときは「HST駆動モード」
となって電磁弁91・92・93に信号を送り、前記第
一の油圧クラッチ13及び第三のクラッチ19を係合解
除させ、第二の油圧クラッチ14を係合させる。即ち、
中速域〜高速域では「HMT駆動モード」、低速域では
「HST駆動モード」というように、変速比に応じて二
つの駆動モードを自動切換し、前記電磁弁91・92・
93を電気的に制御してクラッチ13・14・19を係
脱させるように構成しているのである。
【0028】前記三つのクラッチ13・14・19は動
力を断接操作できる構成であれば足り、それぞれ、油圧
式クラッチとする構成に限らず、電磁式や歯車係合式
等、様々な形式のクラッチを用いることができる。ただ
し、本実施例での三つのクラッチはいずれも圧油の給排
を介して係合/係合解除の操作を行うように構成されて
いるので、油圧回路を適宜に構成することにより、制御
構成を簡潔とすることができる。即ち、図4に示す如く
前記電磁弁91・92・93にクラッチ13・14・1
9をそれぞれ接続する構成のほかに、以下のような変形
例も考えられる。即ち、図示は省略するが、第一クラッ
チ13・第二のクラッチ14、及び、第三のクラッチ1
9の油圧シリンダ94を単一の油圧回路に接続し、該油
圧回路には単一の電磁弁を接続して、該電磁弁の切換に
よりクラッチ13・14・19を同じタイミングで断接
の切換を行わせることとすれば、電磁弁は一つで済み、
構成の簡素化や制御装置90の制御プログラムの簡素化
を図ることができ、製造コストの低減に貢献できる。
【0029】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、以下
のような効果を奏する。即ち、請求項1に示す如く、駆
動源からの動力を油圧式無段変速装置の入力部及び遊星
歯車機構の第一の要素に伝達させる構成とし、該油圧式
無段変速装置の出力部と遊星歯車機構の第二の要素との
間に、「HMT駆動モード」のときに係合する第一のク
ラッチを配置し、該油圧式無段変速装置の出力部と、該
出力部より動力下流側に配置される駆動軸との間に、
「HST駆動モード」のときに係合する第二のクラッチ
を配置し、前記駆動軸と前記遊星歯車機構の第三の要素
との間に第三のクラッチを介在させて、該第三のクラッ
チは「HST駆動モード」のときに係合するように構成
されたので、「HST駆動モード」としたときに前記第
三のクラッチの係合を解除させることで、駆動軸から前
記第三の要素への動力を断って、該第三の要素の空回り
を回避できる。また、これに伴う前記第二の要素の空回
りも抑えることができる。この結果、第二・第三の要素
の空回りによる摩耗や劣化を抑制できるから、その部分
には摩耗に耐え得る高コストの部品を使用する必要がな
くなるので、製造コストを節減できる。更には、遊星歯
車機構の空回りによる熱の発生も抑制でき、動力ロスも
抑えることができる。
【0030】請求項2に示す如く、請求項1記載の油圧
−機械式無段変速装置において、前記第三の要素を取り
付けた軸に前記第三のクラッチを設けたので、請求項1
に示す効果のほか、デッドスペースとなりやすい前記第
三の要素を取り付けた軸に前記第三のクラッチを配設す
るレイアウトであることから、スペースの有効利用を図
ることができ、油圧−機械式無段変速装置のコンパクト
化に寄与できる。
【0031】請求項3に示す如く、請求項1又は請求項
2に記載の油圧−機械式無段変速装置において、前記第
一のクラッチ、前記第二のクラッチ及び前記第三のクラ
ッチは、いずれも圧油の給排を介して係合及び係合解除
の操作がされるので、三つのクラッチを油圧回路を介し
て制御できることとなり、制御構成を簡素化することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るHMT式トランスミッシ
ョンのスケルトン図。
【図2】HST及びミッション前部の側面断面展開図。
【図3】ミッション後部の側面断面展開図。
【図4】駆動モード切換のための構成を示す説明図。
【符号の説明】
1 サンギア(第一の要素) 3 出力ギア(第三の要素) 5 キャリア(第二の要素) 10 遊星歯車機構 13 第一のクラッチ 14 第二のクラッチ 19 第三のクラッチ 20 エンジン(駆動源) 21 HST(油圧式無段変速装置) 22 油圧ポンプ(油圧式無段変速装置の入力部) 23 油圧モータ(油圧式無段変速装置の出力部) 27 駆動軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 幸雄 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ー農機株式会社内 (72)発明者 野間 康男 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマ ーディーゼル株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源からの動力を油圧式無段変速装置
    の入力部及び遊星歯車機構の第一の要素に伝達させる構
    成とし、 該油圧式無段変速装置の出力部と遊星歯車機構の第二の
    要素との間に、「HMT駆動モード」のときに係合する
    第一のクラッチを配置し、 該油圧式無段変速装置の出力部と、該出力部より動力下
    流側に配置される駆動軸との間に、「HST駆動モー
    ド」のときに係合する第二のクラッチを配置し、 前記駆動軸と前記遊星歯車機構の第三の要素との間に第
    三のクラッチを介在させて、該第三のクラッチは「HS
    T駆動モード」のときに係合するように構成されたこと
    を特徴とする、油圧−機械式無段変速装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の油圧−機械式無段変速装
    置において、前記第三の要素を取り付けた軸に前記第三
    のクラッチを設けたことを特徴とする、油圧−機械式無
    段変速装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の油圧−機
    械式無段変速装置において、前記第一のクラッチ、前記
    第二のクラッチ及び前記第三のクラッチは、いずれも圧
    油の給排を介して係合及び係合解除の操作がされること
    を特徴とする、油圧−機械式無段変速装置。
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