JP2002138502A - 沈埋函の最終継手函及びこれを用いた最終継手施工法 - Google Patents

沈埋函の最終継手函及びこれを用いた最終継手施工法

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JP2002138502A
JP2002138502A JP2000333573A JP2000333573A JP2002138502A JP 2002138502 A JP2002138502 A JP 2002138502A JP 2000333573 A JP2000333573 A JP 2000333573A JP 2000333573 A JP2000333573 A JP 2000333573A JP 2002138502 A JP2002138502 A JP 2002138502A
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JP2000333573A
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Inventor
Takeo Nakajima
武男 中島
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Wakachiku Construction Co Ltd
Original Assignee
Wakachiku Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 引き寄せジャッキなどの機器を不要にする。
施工時の止水シール等の損傷を防止する。 【解決手段】 設置する空隙より短い継手本体4と、継
手本体4内に収納され函軸方向に出入り可能なピストン
構造のスライド継手部分5と、スライド継手部分5が押
し出されて他の沈埋函等に当接して継手本体4と他の沈
埋函等の間を接続したときにスライド継手部分5と継手
本体4との間での流体の漏洩を防ぐ内部シール部材6
と、継手本体4と継手本体4から突き出たスライド継手
部分5の外端との間を連結してこれらの間を密封する伸
縮自在な外部シール部材7と、スライド継手部分5と継
手本体4と外部シール部材7とで仕切られる空間17内
の流体をモルタルに置換可能とする手段11と、継手本
体4内の空間9に加圧用流体を注入可能とする手段20
とを有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は沈埋トンネルを構築
する沈埋函の最終継手函並びにその施工法に関する。さ
らに詳述すると、本発明は沈埋函を順次沈設して接続す
るときに最終的に残る他の沈埋函あるいはエレメントと
の間の空隙を埋める最終継手函並びその施工法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】沈埋函を順次沈設して行くと、最終的に
沈埋函接合のためのクリアランスが空隙として残ること
となる。この最終的に残る他の沈埋函あるいはエレメン
トとの間の空隙は、他のエレメント間の継手の結合とは
異なる施工法が用いられた、特に「最終継手」と呼ばれ
ている。
【0003】この最終継手の施工には、従来、ドライワ
ーク方式や水中コンクリート方式が用いられてきたが、
潜水作業の安全性や大水深となる場合の施工性、継手自
体の止水性など、多くの問題を抱えている。
【0004】そこで、これら問題点を解決すべく次ぎの
4つの工法が現在提案されている。 止水パネル工法 最終沈埋函沈設後に、最終継手部を囲うように止水パネ
ルを設置し、止水完了後にバルクヘッド間を排水してか
ら継手工を施工する。 ターミナルブロック工法 沈埋函若しくは立抗のスリーブ(外殻)に内蔵されたタ
ーミナルブロック(内殻)を最終沈埋函にスライドさ
せ、水圧接合することにより最終継手部を施工する。 Vブロック工法 Vブロックとよばれるくさび形のブロックを、最終継手
部に挿入し、ブロックの上下面の水圧差と自重を利用し
て、既設函に接合・止水を行う工法で、止水完了後、バ
ルクヘッド間を排水してから気中施工により継手工を実
施する。 スライディングカプラー工法 最終沈埋函に組み込まれたカプラーを既設沈埋函にスラ
イドさせ、水圧接合最終継手部を施工する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、止水パ
ネル工法では潜水士による水中作業を必要とすると共に
止水パネル取付部からの漏水を防ぐのが難しく、大水深
での作業に向かない。また、Vブロック工法ではVブロ
ックを隙間に挿入する際に沈設された沈埋函の斜面に設
置されている止水ゴムがVブロック斜面で擦れて傷付く
虞があるし、施工管理も容易ではない。更に、ターミナ
ルブロック工法及びスライディングカプラー工法は、タ
ーミナルブロックあるいはカプラー本体を移動させるた
めの大型の引き寄せジャッキあるいは反力板を必要とす
る押し出しジャッキ等を必要とし、設備コストが嵩むと
共にジャッキ作動による危険も伴う。
【0006】そこで、本発明は、最終継手函以外の特別
な機器例えば引き寄せジャッキなどを必要とせず、施工
時に止水シールを損傷することもない沈埋函の最終継手
函並びにその施工法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、沈埋函を順次沈設して接続
するときに最終的に残る他の沈埋函あるいはエレメント
との間の空隙を埋める沈埋函の最終継手函において、空
隙より短い長さの継手本体と、継手本体内に収納され函
軸方向に出入り可能なピストン構造のスライド継手部分
と、スライド継手部分が押し出されて他の沈埋函あるい
はエレメントに当接して継手本体と他の沈埋函あるいは
エレメントとの間を接続したときにスライド継手部分と
継手本体との間での流体の漏洩を防ぐ内部シール部材
と、継手本体と該継手本体から突き出たスライド継手部
分の外端との間を連結してこれらの間を密封する伸縮自
在な外部シール部材と、スライド継手部分と継手本体と
外部シール部材とで仕切られる空間内の流体をモルタル
に置換可能とする手段と、継手本体内の空間に加圧用流
体を注入可能とする手段とを有している。
【0008】したがって、継手本体内に流体例えば低圧
力の空気や水などを出入りさせることによって、ピスト
ン構造のスライド継手部分が継手本体内の圧力と外圧と
の差圧で継手本体の外に押し出されたりあるいは継手本
体内へ引き込まれたりするので、引き寄せジャッキや押
し出しジャッキなどの特別な機器を使わずとも既設の沈
埋函あるいは他のエレメントとの間の接合工を実施でき
る。しかも、外部シール部材とスライド継手部分と継手
本体とで仕切られる空間内にモルタルを注入して固める
だけで、止水兼用となる戻り防止のキーを簡単に形成で
きる。更に、この最終継手函は作動テストが陸上で行え
るので信頼性の高い構造となる。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の沈埋函の最終継手函において、スライド継手部分の
端面と相手側の沈埋函あるいはエレメントとの間に当該
スライド継手部分の押し出しに伴って函軸方向と直交す
る方向にガイドして自動調芯を行う剪断キーを有するよ
うにしている。
【0010】この場合、スライド開始時の沈設の沈埋函
あるいは他のエレメントとの間の位置誤差が大きくて
も、スライドが進むに連れて自動調芯によって最終接続
位置に自動的に修正されて行く。このため、最初の位置
決めが正確でなくとも十分であることから、位置決めに
時間がかからず能率的な接続が可能となる。
【0011】また、請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは2記載の沈埋函の最終継手函において、スライド継
手部分がバルクヘッドで閉塞されることによってピスト
ン構造とされると共に、継手本体との間で当該スライド
継手部分が飛び出さないように引っ掛かるフランジ部分
を有し、該フランジ部分あるいはそれと対向する継手本
体の壁面のいずれか一方に前記内部シール材が配置され
ている。
【0012】更に、請求項4記載の発明にかかる最終継
手施工法は、請求項1から3のいずれかに記載の最終継
手函のスライド継手部分を継手本体内へ引き込んだ状態
で沈設沈埋函どうしあるいは沈設沈埋函と他のエレメン
トとの間の空隙に配置し、継手本体内に流体を注入して
加圧し、スライド継手部分を押し出して空隙を埋めると
共にスライド継手部分の端面が沈埋函あるいは他のエレ
メントの端面と当接してゴムガスケット及び内部シール
部材を所定量だけ潰した時に継手本体内に内圧を掛けた
ままの状態で外部シール部材の内部の空間にモルタルを
注入して固め、該モルタルが固まってから前記スライド
継手部分のバルクヘッドを撤去してトンネルを貫通させ
るようにしている。
【0013】したがって、流体圧の加圧によるスライド
継手部分のスライドによる接合であるため、接合部分の
許容誤差を吸収できる。また、沈埋函あるいは他のエレ
メントの端面のゴムガスケットに対し突き当たるように
して接合されるため、擦れてシールを傷つけることがな
い。しかも、接合力を流体圧の調整によって任意の値に
選ぶことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
最良の形態に基づいて詳細に説明する。
【0015】図1〜図5に本発明を適用した沈埋函の最
終継手函の一実施形態を示す。この最終継手函1は、沈
埋函2を順次沈設して接続するときに最終的に残る他の
沈埋函2あるいはエレメントとの間の空隙3を埋めるも
のであって、空隙3より短い長さの継手本体4と、継手
本体4内に収納され函軸方向に出入り可能なピストン構
造のスライド継手部分5と、スライド継手部分5が押し
出されて他の沈埋函2あるいはエレメントに当接して継
手本体4と他の沈埋函2あるいはエレメントとの間を接
続したときにスライド継手部分5と継手本体4との間で
の流体の漏洩を防ぐ内部シール部材6と、継手本体4と
該継手本体4から突き出たスライド継手部分5の外端と
の間を連結してこれらの間を密封する伸縮自在な外部シ
ール部材7と、スライド継手部分5と継手本体4と外部
シール部材7とで仕切られる空間17内の流体をモルタ
ル18に置換可能とするモルタル置換手段11と、継手
本体4内の空間9に加圧用流体を注入可能とする流体注
入手段20とを有するものである。
【0016】スライド継手部分5は継手本体4の前部及
び後部にそれぞれ設けられている。スライド継手部分5
は、継手本体4内に収納される内壁5aと、継手本体4
の隔壁4aに形成された孔4bを通り抜ける筒壁5b
と、筒壁5bの先端に形成されたフランジ壁5cとを備
えて構成されている。なお、筒壁5b内の空間8は、例
えば上り車線と下り車線等に仕切られている。
【0017】スライド継手部分5の内壁5aは筒壁5b
内の空間8と継手本体4内の空間9を仕切るバルクヘッ
ドである。また、内壁5aの筒壁5bよりも外側のフラ
ンジ部分5eは、継手本体4からのスライド継手部分5
の飛び出しを阻止するストッパとして機能する。即ち、
スライド継手部分5はバルクヘッドで閉塞されることに
よってピストン構造とされると共に、継手本体4との間
で当該スライド継手部分5が飛び出さないように引っ掛
かるフランジ部分5eを有している。
【0018】流体注入手段20は、例えばクレーン船1
9等から供給された流体を継手本体4内の空間9に導く
第1の注気管であり、継手本体4の周壁4cに設けられ
図示しない逆止弁によってクレーン船19側から空間9
内に向かう流体の流れのみが許容される。また、スライ
ド継手部分5の内壁5aには、クレーン船19等が離脱
した後に沈埋函2側から空間9内の圧力をコントロール
可能とする第2の注気管10が設けられている。
【0019】モルタル置換手段11は、例えば外部シー
ル部材7によって密閉される空間17、即ちスライド継
手部分5の筒壁5b及びフランジ壁5cと継手本体4と
外部シール部材7とで仕切られる空間17内にモルタル
18を注入するモルタル注入管で、筒壁5bの所定位置
に設けられている。また、例えば筒壁5bの所定位置に
は、モルタル注入時に空間17内の空気を抜く空気抜管
12が取り付けられている。空気抜き管12にはバルブ
21が取り付けられており、モルタル注入時にのみ空気
抜き管12の使用が可能になる。なお、空気抜き管12
の取り付け位置は筒壁5bに限るものではなく、モルタ
ル注入時に空間17内の空気を抜いてモルタルが確実に
充填されるような場所であればどこに取り付けても良
い。
【0020】内部シール部材6はスライド継手部分5の
端面形状に類似する形状の環状を成しており、内壁5a
のフランジ部分5eあるいはそれと対向する継手本体4
の壁面のいずれか一方に配置されている。本実施形態で
は、内部シール部材6はフランジ部分5eの隔壁4aに
対向する面に取り付けられている。ただし、内部シール
部材6を隔壁4aのフランジ部分5eに対向する面に取
り付けても良いことは勿論である。また、外部シール部
材7は例えば蛇腹状のゴムリングで、フランジ壁5cの
外周面と継手本体4の外周面の間に張り渡されている。
外部シール部材7は、スライド継手部分5の継手本体4
からの突出に伴って伸長する。さらに、スライド継手部
分5の端面となるフランジ壁5cの端面には、沈埋函2
との間をシールするゴムガスケット13が取り付けられ
ている。
【0021】最終継手函1は自動調芯機構14を有して
いる。この自動調芯機構14は、スライド継手部分5の
端面と相手側の沈埋函2あるいはエレメントとの間に配
置され、スライド継手部分5の押し出しに伴って函軸方
向と直交する方向にスライド継手部分5をガイドして自
動調芯を行うものである。本実施形態では、上下左右方
向の剪断キーで自動調芯機構14を兼用している。ただ
し、自動調芯機構14を剪断キーとは別に設けても良い
ことは勿論である。この自動調芯機構14は例えば凹部
である受けガイド材15と凸部である押し込みガイド材
16から成り、受けガイド材15は沈埋函2の端面に、
押し込みガイド材16はスライド継手部分5内の空間8
を仕切る壁5fの端面にそれぞれ取り付けられている。
受けガイド材15と押し込みガイド材16は、スライド
継手部分5が沈埋函2の所定位置に正確に接続した場合
に対向する位置関係で取り付けられている。したがっ
て、最終継手函1を海底に降ろした場合に接続相手の沈
埋函2に対して最終継手函1の位置が多少ずれていて
も、図2に示すように、継手本体4からスライド継手部
分5を押し出した時に押し込みガイド材16のテーパ面
16aが受けガイド材15のテーパ面15aに対して摺
動することでスライド継手部分5の位置が自動的に修正
される。
【0022】なお、本発明の特徴部分の理解を容易にす
るために、図面では、実際の最終継手函1に対して、フ
ランジ壁5cやフランジ部分5e等の上下寸法を壁5f
等の上下寸法に対して大きく記載してある。また、図2
では、スライド継手部分5や沈埋函2に対して自動調芯
機構14を大きく記載している。
【0023】次に、最終継手函1を用いた最終継手施工
法について説明する。この最終継手施工法は、図6に示
すように、上述の最終継手函1のスライド継手部分5を
継手本体4内へ引き込んだ状態で沈設沈埋函2どうしあ
るいは沈設沈埋函2と他のエレメントとの間の空隙3に
配置し(ステップS31)、継手本体4内に流体を注入
して加圧し、スライド継手部分5を押し出して空隙3を
埋めると共にスライド継手部分5の端面が沈埋函2ある
いは他のエレメントの端面と当接してゴムガスケット1
3及び内部シール部材6を所定量だけ潰した時に継手本
体4内に内圧を掛けたままの状態で外部シール部材7の
内部の空間17にモルタル18を注入して固め(ステッ
プS32,S33)、該モルタル18が固まってからス
ライド継手部分5のバルクヘッドを撤去してトンネルを
貫通させる(ステップS34)ものである。
【0024】海底に沈設された沈埋函2と沈埋函2との
間の空隙3を埋める場合を例に具体的に説明する。例え
ば工場やドライドッグ等で最終継手函1を製造した後、
クレーン船19等により最終継手函1を施工場所に曳航
し、図示しないガイド等を利用して沈埋函2と沈埋函2
の間の空隙3に吊し下げる(図3)。いま、スライド継
手部分5は継手本体4内に引き込まれているので、沈埋
函2と沈埋函2の間の空隙3に最終継手函1を降ろすこ
とができる。
【0025】そして、最終継手函1を空隙3に、例えば
±10cmの位置精度で降ろした後、クレーン船19等
から流体注入手段である第1の注気管20を通じて継手
本体4内の空間9に空気を送り、ピストン構造のスライ
ド継手部分5を押し出す。この場合、空間9の圧力は水
圧に相当する圧力よりも若干圧、例えば0.1〜0.5
kg/cm(約0.98×10〜4.9×10
a)程度高くするのが適当である。継手本体4の前後に
設けられたスライド継手部分5が、図4に示すように前
後に並んだ沈埋函2に向けて押し出される。そして、ス
ライド継手部分5が対向する沈埋函2に近づくと、スラ
イド継手部分5は自動調芯手段14によって案内されな
がら沈埋函2の所定位置に当接する。このとき、スライ
ド継手部分5を十分に突き出させることで、沈埋函2と
スライド継手部分5との間をゴムガスケット13により
シールし、継手本体4の隔壁4aとスライド継手部分5
のフランジ部分5eとの間を内部シール部材6によりシ
ールする。そして、隔壁4aとフランジ部分5eとの間
が内部シール部材6によってシールされると、空間9内
が密閉されてその圧力が一定に保持されスライド継手部
分5の突出量も一定に保持される。
【0026】この状態で沈埋函2側から筒壁5b内の空
間8の水を抜き、水抜き完了を確認した後、空間8に通
じる沈埋函2のマンホールを開放する。そして、開放し
たマンホールを利用して沈埋函2側から第2の注気管1
0を通じて継手本体4内の空間9の圧力を一定に保持し
ながら、空間17に止水兼用の戻り防止キーとなるモル
タル18をモルタル置換手段であるモルタル注入管11
を通じて注入する。このとき、モルタル18の注入に従
って空間17内に残っている空気を空気抜管12から追
い出すようにする。
【0027】そして、モルタル18が硬化した後、継手
本体4内の空間9内の圧力を注気管10を通じて沈埋函
2側に抜き、バルクヘッドである内壁5aの空間8に対
向する部分を除去して筒壁5b内の空間8と継手本体4
内の空間9を繋げる。この状態を図5に示す。これによ
りトンネルが貫通する。
【0028】このように、本発明の最終継手函1では、
継手本体4内の空間9を加圧することでピストン構造の
スライド継手部分5を押し出し沈埋函2に接続させるの
で、引き寄せジャッキや押し出しジャッキ等を使用せず
に施工を行うことができる。
【0029】また、スライド継手部分5を押し出すこと
で沈埋函2との接続を行うので、沈埋函2との間の距離
が多少ばら付いていてもそれが許容範囲のものであれば
吸収することができる。
【0030】さらに、内部シール部材6やゴムガスケッ
ト13をスライド継手部分5の押し出しによって押し潰
すようにしているので、これらが擦れて傷付くことがな
い。
【0031】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実
施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発
明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能で
ある。例えば、上述の説明では、沈埋函2と沈埋函2の
間の空隙3を埋める最終継手函1に適用した場合を例に
していたがこれに限るものではなく、例えば立坑等のエ
レメントと沈埋函2との間の空隙3を埋める最終継手函
1に適用しても良いことは勿論である。
【0032】また、上述の説明では、継手本体4の前後
両側にスライド継手部分5を設けていたが、図7に示す
ように、継手本体4の前側にのみ、或いは後側にのみス
ライド継手部分5を設けるようにしても良い。
【0033】さらに、上述の説明では、ゴムガスケット
13をスライド継手部分5の端面に取り付けていたが、
沈埋函2の端面に取り付けるようにしても良い。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の沈埋
函の最終継手函では、空隙より短い長さの継手本体と、
この継手本体内に収納され函軸方向に出入り可能なピス
トン構造のスライド継手部分と、スライド継手部分が押
し出されて他の沈埋函あるいはエレメントに当接して継
手本体と他の沈埋函あるいはエレメントとの間を接続し
たときにスライド継手部分と継手本体との間での流体の
漏洩を防ぐ内部シール部材と、継手本体と該継手本体か
ら突き出たスライド継手部分の外端との間を連結してこ
れらの間を密封する伸縮自在な外部シール部材と、スラ
イド継手部分と継手本体と外部シール部材とで仕切られ
る空間内の流体をモルタルに置換可能とする手段と、継
手本体内の空間に加圧用流体を注入可能とする手段とを
有しているので、継手本体内に流体例えば低圧力の空気
や水などを出入りさせることによって、ピストン構造の
スライド継手部分を継手本体の外に押し出したりあるい
は継手本体内へ引き込んだりすることができる。このた
め、引き寄せジャッキや押し出しジャッキなどの特別な
機器を使わずとも既設の沈埋函あるいは他のエレメント
との間の接合工を実施することができる。しかも、外部
シール部材とスライド継手部分と継手本体とで仕切られ
る空間内にモルタルを注入して固めるだけで、止水兼用
となる戻り防止キーを簡単に形成できる。更に、この最
終継手函は作動テストが陸上で行えるので信頼性の高い
構造となる。
【0035】また、請求項2記載の沈埋函の最終継手函
では、スライド継手部分の端面と相手側の沈埋函あるい
はエレメントとの間に当該スライド継手部分の押し出し
に伴って函軸方向と直交する方向にガイドして自動調芯
を行う剪断キーを有しているので、スライド開始時の沈
設の沈埋函あるいは他のエレメントとの間の位置誤差が
大きくても、スライドが進むに連れて自動調芯によって
最終接続位置に自動的に修正されて行く。このため、最
初の位置決めが正確でなくとも十分であることから、位
置決めに時間がかからず能率的な接続が可能となる。
【0036】また、請求項3記載の沈埋函の最終継手函
のように、スライド継手部分がバルクヘッドで閉塞され
ることによってピストン構造とされると共に、継手本体
との間で当該スライド継手部分が飛び出さないように引
っ掛かるフランジ部分を有し、該フランジ部分あるいは
それと対向する継手本体の壁面のいずれか一方に内部シ
ール材を配置するようにしても良い。
【0037】更に、請求項4記載の最終継手施工法は、
請求項1から3のいずれかに記載の最終継手函のスライ
ド継手部分を継手本体内へ引き込んだ状態で沈設沈埋函
どうしあるいは沈設沈埋函と他のエレメントとの間の空
隙に配置し、継手本体内に流体を注入して加圧し、スラ
イド継手部分を押し出して空隙を埋めると共にスライド
継手部分の端面が沈埋函あるいは他のエレメントの端面
と当接してゴムガスケット及び内部シール部材を所定量
だけ潰した時に継手本体内に内圧を掛けたままの状態で
外部シール部材の内部の空間にモルタルを注入して固
め、該モルタルが固まってからスライド継手部分のバル
クヘッドを撤去してトンネルを貫通させるようにしてい
るので、スライド継手部分のスライドによる接合であ
り、接合部分の許容誤差を吸収できる。また、沈埋函あ
るいは他のエレメントの端面のゴムガスケットに対し突
き当たるようにして接合されるため、擦れてシールを傷
つけることがない。しかも、接合力を流体圧の調整によ
って任意の値に選ぶことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した沈埋函の最終継手函の一実施
形態を示し、スライド継手部分を押し出した状態の断面
図である。
【図2】同最終継手函の自動調芯機構を兼用する剪断キ
ーを示す概念図である。
【図3】同最終継手函を海底に降ろす様子を示す概念図
である。
【図4】同最終継手函のスライド継手部分を押し出す様
子を示す概念図である。
【図5】同最終継手函のスライド継手部分を押し出した
状態で固定した様子を示す断面図である。
【図6】本発明を適用した最終継手施工法を示すフロー
チャートである。
【図7】本発明を適用した沈埋函の最終継手函の他の実
施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 最終継手函 2 沈埋函 3 空隙 4 継手本体 5 スライド継手部分 5e フランジ部分 6 内部シール部材 7 外部シール部材 11 モルタル注入管(モルタルに置換可能とする手
段) 13 ゴムガスケット 14 自動調芯機構 20 第1の注気管(継手本体内の空間に加圧用流体を
注入可能とする手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 沈埋函を順次沈設して接続するときに最
    終的に残る他の沈埋函あるいはエレメントとの間の空隙
    を埋める沈埋函の最終継手函において、前記空隙より短
    い長さの継手本体と、前記継手本体内に収納され函軸方
    向に出入り可能なピストン構造のスライド継手部分と、
    前記スライド継手部分が押し出されて前記他の沈埋函あ
    るいはエレメントに当接して前記継手本体と他の沈埋函
    あるいはエレメントとの間を接続したときに前記スライ
    ド継手部分と前記継手本体との間での流体の漏洩を防ぐ
    内部シール部材と、前記継手本体と該継手本体から突き
    出た前記スライド継手部分の外端との間を連結してこれ
    らの間を密封する伸縮自在な外部シール部材と、前記ス
    ライド継手部分と前記継手本体と前記外部シール部材と
    で仕切られる空間内の流体をモルタルに置換可能とする
    手段と、前記継手本体内の空間に加圧用流体を注入可能
    とする手段とを有することを特徴とする沈埋函の最終継
    手函。
  2. 【請求項2】 前記スライド継手部分の端面と相手側の
    沈埋函あるいはエレメントとの間には当該スライド継手
    部分の押し出しに伴って函軸方向と直交する方向にガイ
    ドして自動調芯を行う剪断キーを有することを特徴とす
    る請求項1記載の沈埋函の最終継手函。
  3. 【請求項3】 前記スライド継手部分はバルクヘッドで
    閉塞されることによってピストン構造とされると共に、
    前記継手本体との間で当該スライド継手部分が飛び出さ
    ないように引っ掛かるフランジ部分を有し、該フランジ
    部分あるいはそれと対向する継手本体の壁面のいずれか
    一方に前記内部シール材が配置されていることを特徴と
    する請求項1または2記載の沈埋函の最終継手函。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の最終
    継手函のスライド継手部分を前記継手本体内へ引き込ん
    だ状態で沈設沈埋函どうしあるいは沈設沈埋函と他のエ
    レメントとの間の空隙に配置し、前記継手本体内に流体
    を注入して加圧し、前記スライド継手部分を押し出して
    前記空隙を埋めると共に前記スライド継手部分の端面が
    前記沈埋函あるいは他のエレメントの端面と当接してゴ
    ムガスケット及び前記内部シール部材を所定量だけ潰し
    た時に前記継手本体内に内圧を掛けたままの状態で前記
    外部シール部材の内部の空間にモルタルを注入して固
    め、該モルタルが固まってから前記スライド継手部分の
    バルクヘッドを撤去してトンネルを貫通させることを特
    徴とする沈埋函の最終継手函を用いた最終継手施工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100931918B1 (ko) 2009-07-01 2009-12-15 (주)대우건설 구조물의 내외부 수압차를 이용한 수중 터널링 공법
JP2023526138A (ja) * 2021-11-15 2023-06-20 中交第一航▲務▼工程局有限公司 吊り下げ摺動式止水装置及びその応用

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