JP2002137351A - 接合フィルムおよびこれを利用した製品 - Google Patents
接合フィルムおよびこれを利用した製品Info
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Abstract
フィルムの熱接着を可能とする技術を提供すること。 【解決手段】 被着フィルムの少なくとも一部にポリウ
レタン樹脂をコーティングした可着性フィルムと、この
可着性フィルムのポリウレタン樹脂のコーティング部分
の一部または全部においてこれと熱接着された熱可塑性
ポリウレタンフィルムよりなる接合フィルムおよびその
製造法ならびにこれを利用して製造される除湿剤、芳香
剤、防虫剤および手袋。
Description
ンフィルムと、これと他種フィルムとの接合フィルムに
関し、更に詳しくは、熱可塑性ポリウレタンフィルム
と、他種フィルムとを高い接着強度で接着させた接合フ
ィルム及びこのフィルムを利用して製造される除湿剤、
揮散性薬剤、手袋等の製品に関する。
フィルム性能が多岐にわたり、防水性衣料や防水性建
材、手袋等の多用途に応用されている。特殊なポリウレ
タン原料を選択すること、あるいは特殊なポリアミド系
成分を配合することにより高透湿度、高耐久性、高透過
性、高ゴム弾性等、様々な改良が行われている。
を少なくとも一部が熱可塑性ポリウレタンフィルムで形
成した袋内に収納した除湿剤(実開昭61−4733
号)や少なくとも一部が熱可塑性ポリウレタンフィルム
で形成した袋内に香料を封入した芳香剤(特開昭60−
63346号)が提案されている。
たっては、一般的には定型の容器、あるいは不定形の袋
体を用いているが、原価低減あるいは物理的強度強化の
ためその一部に熱可塑性ポリウレタンフィルム、他部材
には他の素材を用い容器を形成することも行われてい
る。このための手段としては、糊付け等の方法もあるが
専用設備の増設による設備費や、生産速度が低下してし
まい原価上昇に結びつくため実用的でない。従って、熱
接着、すなわちヒートシールが一般的であり、例えば、
上記実開昭61−4733号にも「フィルムの周辺をヒ
ートシール等の方法によってシールし」と記載されてい
る。
合は同種の熱可塑性フィルム同士を接着するのが一般的
であり、他種のフィルム間での熱接着性は良くないとさ
れている。特に、ポリウレタンフィルムは他種のフィル
ムとの間の熱接着性が無く、従ってこれらの間でそのま
まヒートシールすることはできないという問題があっ
た。すなわち、ポリウレタンフィルムの優れた性質を生
かすためには、他種フィルムとの熱接着性が必要である
が、上記事情からこれらの熱接着ができず、ポリウレタ
ンフィルムの利用の上で隘路となっていた。
接着強度でポリウレタンフィルムと他種フィルムの熱接
着を可能とする技術の提供をその課題とするものであ
る。
ポリウレタンフィルムと接着させるべき他種フィルム
(以下、「被着フィルム」という)と熱接着する手段に
ついて鋭意研究を行っていたところ、意外にも熱可塑性
ポリウレタンフィルムと全く別の技術として進歩してい
た印刷用インキの技術を利用すれば、当該目的が達成で
きることを見出した。すなわち、印刷用に使用されるポ
リウレタン樹脂を他種フィルム上にコーティングしたフ
ィルム(以下、「可着性フィルム」という)は、そのコ
ーティング部分において熱可塑性ポリウレタンフィルム
と熱接着できることおよびその部分での接着強度は優れ
たものであることを見いだし発明を完成した。
とも一部にポリウレタン樹脂をコーティングした可着性
フィルムと、この可着性フィルムのポリウレタン樹脂の
コーティング部分の一部または全部においてこれと熱接
着された熱可塑性ポリウレタンフィルムよりなる接合フ
ィルムを提供するものである。
一部に、希望する形状でポリウレタン樹脂をコーティン
グして可着性フィルムとし、次いでこの可着性フィルム
のコーティング部分を熱可塑性ポリウレタンフィルムに
熱接着せしめることを特徴とする接合フィルムの製造方
法を提供するものである。
て製造される除湿剤、薬剤揮散体、手袋等の製品を提供
するものである。
れた」とは、JIS Z1707に従い熱接着後の接着
強度を測定したときに500g以上を示すものをいう。
なお、熱接着のシール温度は、用いる熱可塑性ウレタン
の融点を基準にマイナス10℃からプラス50℃の間の
温度であり、実用的にはこの中で最も高い接着強度を示
す温度をシール温度とすれば良い。
ポリウレタン樹脂をコーティングして可着性フィルムと
した後、これを熱可塑性ポリウレタンフィルムに熱接着
させることにより調製される。
は、低密度ポリエチレンフィルム(LDPE)、直鎖低
密度ポリエチレンフィルム(LLDPE)、中密度ポリ
エチレンフィルム(MDPE)、高密度ポリエチレンフ
ィルム(HDPE)、エチレン/酢酸ビニル共重合体
(EVA)等のポリエチレンフィルム、またはこのフィ
ルムの非コーティング面に、ポリエステル、ナイロン、
アルミナ蒸着ポリエステル、アルミ蒸着ポリエステル、
シリカ蒸着ポリエステル、塩化ビニリデンコートポリエ
ステル、PVA/シリカコートポリプロピレンをラミネ
ートした複合フィルムを挙げることができる。また、被
着フィルムのポリウレタン樹脂をコーティングする面に
は樹脂の接着性を向上させるためにコロナ放電処理を行
うことが好ましい。
グされるポリウレタン樹脂としては、一液硬化型もしく
は二液硬化型のポリウレタン樹脂あるいは適応基材がプ
ラスチックフィルムでポリウレタンを主体樹脂とする印
刷用のポリウレタン樹脂を挙げることができる。
ポリウレタンの溶液を塗布した後、熱で乾燥させて溶媒
を揮散させて被膜を形成させるタイプの樹脂であり、そ
の市販品の例としては、サンプレンIB−422(三洋
化成工業製薬製)等が挙げられる。また、二液硬化型ポ
リウレタン樹脂は、ポリウレタンの溶液にイソシアネー
ト等の架橋剤を添加し、これを塗布後溶媒を揮散させて
被膜を形成させるタイプの樹脂であり、その市販品の例
としては、タケラックA−968およびタケネートA−
8(共に武田薬品工業製)等が挙げられ、これらを組み
合わせて使用することができる。
は、市販油性グラビアインキが広範囲で使用でき、その
具体例としては、LPスーパー、LPファイン、NEW
LPスーパー、ラミスター、LPハイスーパー等(以
上東洋インキ製造(株)製);ユニビアA、ラミエクセ
ル、UNI−LM、SNACKVURE等(以上大日本
インキ化学工業(株)製);ラミックFX−P、パラミ
ック21、ラミックF220、SH、NB300等(以
上大日精化工業(株)製);ラミオール、マークIII 、
ラミメイト等(以上サカタインクス(株)製)およびサ
ンプレンIBシリーズ等(三洋化成製)が挙げられる
が、これに限定されるものではない。
物との接着強度、耐熱性、耐薬品性、ラミネート性、つ
や、表刷りインキ性能、ブロッキング防止性能等、様々
なニーズに合わせて処方が検討されているから、本発明
の目的のためには、上記市販品に限らず、ウレタン原料
の改良あるいは第三成分の添加によりその性能を向上さ
せても良い。例えば、ポリウレタン樹脂としてインク樹
脂を用いる場合、必要とされる特性により、主成分のポ
リウレタン樹脂に、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、
ニトロセルロース、ポリエステル、ポリアミド、ポリワ
ックス、無機成分等を添加することがある。これらは一
般にフィルム基材とポリウレタン樹脂の接着性の改良、
耐水性改良、耐薬品性改良、ブロッキング性改良、発色
等の目的で加えられるが、熱可塑性ポリウレタンフィル
ムと印刷用ポリウレタン樹脂の接着強度を低下させる因
子でもある。従ってこれらの成分は作成しようとする用
途、望まれる性能により、本発明の効果である熱接着性
を損なわない範囲で添加すべきである。
ン樹脂をコーティングする方法は、特に制約されるもの
ではなく、溶液をバーコーダーやスプレーにより塗布す
る方法、溶液に浸漬させる方法等従来公知の方法により
コーティングできるが、他のコーティング法と比べ、塗
布時間を短縮でき、かつコーティング位置、コーティン
グ厚を微妙に調整できることから、印刷によりコーティ
ングすることが好ましい。
ン樹脂をコーティングすることにより得られた可着性フ
ィルムが熱接着される熱可塑性ポリウレタンフィルムと
しては、熱可塑性ポリエーテルウレタンフィルム、熱可
塑性ポリエステルウレタンフィルム等がある。更に、こ
れらのポリウレタンフィルムは、ポリアミド、アミノ酸
等の改質剤を添加したものであっても良い。具体的な熱
可塑性ポリウレタンフィルムの例としては、プラチロン
U01、U04S、U072、U073等のU0シリー
ズ、プラチロンH5、プラチロンHU2、ワロメルト7
105等のワロメルトシリーズ、ワロテックス2202
−T等の1ワルポア2100、2102、2107、2
201、2203、4201等のワルポアシリーズ(以
上バイエル社製)、モビロンMF30−T等のモビロン
シリーズ(日清紡製)、ハイムレンNPU−5、Y−2
10B、SN−13NL、X−3040等のハイムレン
シリーズ(大日精化製)が挙げられるが、これに限定さ
れるものではない。
ィルムの熱接着の仕方としては、種々の方法が考えられ
るが、その代表例としては、例えば次の2つの方法が挙
げられる。
と熱可塑性ポリウレタンフィルムとを使用し、ポリウレ
タン樹脂を被着フィルムの外周のみあるいは全面にコー
ティングして可着性フィルムとした後、これを外周で熱
接着し、外周のみ接合した接合フィルムを得る方法。
もの、熱可塑性ポリウレタンフィルムとしてこの穴を覆
うのに十分な大きさのものを使用し、ポリウレタン樹脂
を穴の周囲部分あるいは全面にコーティングして可着性
フィルムとし、穴を完全に覆うように熱可塑性ポリウレ
タンフィルムを合わせ、穴の周囲部分で熱接着して一部
のみ熱可塑性ポリウレタンフィルムである接合フィルム
を得る方法。
性ポリウレタンフィルム、他面は別のフィルムである製
品の提供が可能となる。そして、ポリウレタンフィルム
の性能を発揮する面の特定が可能となり、さらに、バリ
ヤー性、強度、他フィルムとの熱接着性等、従来のポリ
ウレタンフィルムには期待できなかった機能の付加が可
能となる利点がある。また、両面が熱可塑性ポリウレタ
ンフィルムである製品と比べ、相対的に価格の高い熱可
塑性ポリウレタンフィルムの面積を半分とすることがで
き、原価の低減等にも貢献するという利点もある。
用いて製品を作成する場合、熱可塑性ポリウレタンフィ
ルムは単独では伸び率が高いためロールから引き出すと
きに延伸し、単体フィルムで袋等に加工することが困難
である。そのため成形・加工用フィルムを離型フィルム
または離型紙として伴わせた状態で加工し、加工後この
フィルムを剥離して使用する方法が一般的である。この
際に、成形・加工用離形フィルムを伴った透湿性の熱可
塑性ポリウレタンフィルムと、十分な強度を有した非透
湿性被着フィルムの上下左右の外周にポリウレタン樹脂
を塗布して得た可着性フィルムを用いて、下および左右
の外周の三方を熱接着し、内部に薬物として潮解性塩類
等の吸湿成分を充填し、口を塞ぎ、最後に上部を熱接着
すれば、一面が吸湿性の熱可塑性ポリウレタンフィルム
であり、他面が非透湿性の除湿剤を調製することが可能
となる。
として消臭剤をコーティングしたフィルムや、香料をマ
イクロカプセル化して担持させたフィルムを使用すれば
消臭・芳香機能を有する除湿剤も作成できる。
香剤製品に利用した場合でも上記と同様の効果が得られ
る。すなわち芳香薬物を内包する袋の片面にのみ熱可塑
性ポリウレタンフィルムを用いた薬剤袋を前記の除湿剤
と同様に作成し、フタが通気性であるタッパーウェアー
型容器内に充填すれば、芳香剤が作成できる。同製品で
は、薬剤を内包する袋の両面に熱可塑性ポリウレタンフ
ィルムを用いた製品に比べ、原材料費が低減し、また薬
剤揮散面を特定した芳香剤が作成できる。さらに被着フ
ィルムとして消臭剤をコーティングしたフィルム、除湿
剤を薄層に接着したフィルムを使用すれば消臭ないしは
除湿機能を有する芳香剤も作成できる。これは、充填薬
物として殺虫・防虫成分を用い、防虫剤製品を調製する
場合でも全く同じであり、同様の効果が得られる。
袋を製造する場合、ある程度の加工速度を維持しながら
50μm以下の熱可塑性ポリウレタンフィルムで手袋を
作成しようとすると、ロールからのフィルム引き出し時
にフィルムが延伸して歪みが発生し、しわの原因となる
ため、単体フィルムで加工することが困難である。その
ためフィルム厚みを増加させて伸び率を抑制するか、ま
たは離型可能な成形・加工用フィルムを伴わせた状態で
加工し、加工後このフィルムを剥離して使用する方法が
あが、この方法は、工程の複雑化や原価上昇を招くとい
う問題があった。
フィルム上に手袋の外周型にポリウレタン樹脂を印刷で
塗布、乾燥して可着性フィルムとし、同フィルム上に熱
可塑性ポリウレタン樹脂をエクストルダー等により製膜
して重合フィルムを作成する。この重合フィルムを手袋
の外周型に熱接着し、切断すれば、例えば手の甲側がポ
リエチレン等のプラスチックフィルムであり、手のひら
側にはゴムの質感を有する熱可塑性ポリウレタンフィル
ムである手袋を作成できる。得られた手袋は、従来の技
術では困難であった薄い熱可塑性ポリウレタンフィルム
を用いたものであり、高い皮膚感覚が得られる。
ルムで、一部のみ窓状に熱可塑性ポリウレタンフィルム
となる接合フィルムが得られる。この接合フィルムは、
種々の利用が考えられる。例えば、吸湿性を抑制した除
湿剤や、揮散性を抑制した芳香剤あるいは防虫剤を得よ
うとする場合には、必要に応じた大きさの窓を設けた接
合フィルム(窓の部分は熱可塑性ポリウレタンフィル
ム、外側は被着フィルム)を調製し、これを穴のない被
着フィルムと三辺で熱接着させて袋を調製し、この中に
吸湿薬剤または芳香成分あるいは殺虫・防虫成分を充
填、密封すれば良い。
みが開放された容器を用いて除湿剤や、芳香剤あるいは
防虫剤を得ようとする場合には従来全面に熱可塑性ポリ
ウレタンフィルムを用い、容器上面の周囲で接着剤を用
いて接着する必要があったが、(2)の方法により得ら
れる接合フィルムとして、容器と同じ材質のシートを用
いれば、単に熱接着により製品を得ることができ、しか
もその吸湿ないしは揮散面の大きさを適宜調整すること
が可能となる。
のコーティング方法として、印刷にてコーティングする
場合は、ポリウレタン樹脂の形成位置、樹脂厚を微妙に
調整することが可能であり、また被着フィルム自体は熱
可塑性ポリウレタンフィルムと熱接着性を示さないた
め、全面を熱板で熱接着処理してもポリウレタン樹脂の
印刷された箇所のみ接着され、ポリウレタン樹脂の存在
しない部分は全く接着しないこととなる。これを利用し
て、除湿剤のように使用後内部に液体が蓄積し、使用終
了時に内部液体を捨てる製品においては、排水用注水口
を容易に成形することができる。同様に液体等を内包す
る、二部屋を有する袋の連結部を容易に形成でき、液溜
め部と薬剤揮散部の二部屋よりなる薬剤揮散体を容易に
成形できる。
ィルムは、上記のように除湿剤、芳香剤、防虫剤のよう
な日用品の分野において有利に利用しうるものである
が、上記製品に限らず、防水建材分野や防水衣料の分
野、またそれ以外の分野等、熱可塑性ウレタンフィルム
を使用している製品分野で幅広く利用できるものであ
る。
に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例により何ら
制約されるものではない。
を以下の通り調製し、得られた接合フィルムについて、
そのシール強度およびブロッキンク性を評価した。
フィルムにポリウレタン樹脂をコーティングし、熱可塑
性ポリウレタンフィルムと熱接着して接合フィルムを調
製した。熱可塑性ポリウレタンフィルムとしては、バイ
エル社製プラチロンU072、30μmを用い、ポリウ
レタン樹脂としては、ブロッキング防止剤(添加剤15
0/ポリエチレンワックス系)を6%添加したNEWL
PスーパーRメジウム(東洋インキ製)グラビア印刷用
インキ(1液型高性能汎用ラミネートインキ)を使用し
た。また、塗布はグラビアレーザー版を用い、版深30
μm175線にて行った。更に熱接着は足踏み式熱板シ
ール機で、160℃、圧力2kgで2秒間接着すること
により行った。
07に従い測定した。また、コーティング面のブロッキ
ングは、コーティングしてから48時間放置後、コーテ
ィング面と被着フィルムの非コーティング面を重ね合わ
せ、40℃、湿度80%、5kg/cm2×24時間で
放置し、ブロッキングの状態を観察することにより行っ
た。シール強度を下記基準により調べた結果を表1に示
した。なお、何れの場合もブロッキングは発生しなかっ
た。
ムとして、ポリエチレンフィルムを使用した場合、良好
なシール性を示した。なお、ポリエチレンフィルムの単
独使用の場合は、本来のフィルム強度から1000g以
上のシール強度は得られなかったが、これを他の強度の
高いフィルムとラミネートすることにより、1000g
以上のシール強度が得られた。
は溶解度パラメータにより判定され、溶解度パラメータ
ーの近似したフィルムとインク樹脂の組み合わせで高い
接着強度が期待されていた。ポリウレタン樹脂はポリエ
ステルやナイロンとで溶解度パラメーターが近似してお
り従来技術においては高い接着強度が期待できる組み合
わせであった。しかし、本発明の実施例では従来の知見
とは反した結果が導かれ、本用途における被着フィルム
としてはポリエチレンが適していることが判明した。
5%の間で変化させて同様に試験を行ったが、シール強
度には影響はなかった。
の、ポリエステル12μm/ポリエチレン30μmおよ
びナイロン15μm/ポリエチレン30μmを被着フィ
ルムとし、この外周にポリウレタン樹脂を塗布した。こ
れに同じ大きさの熱可塑性ポリウレタンフィルムの下方
および左右両側を接着させた後、30gの水を充填し、
上辺を接着した。これを40℃、RH90%の環境下に
1ヶ月放置し、シール強度の変化を観察した。この結
果、強度の変化は認められなかった。
ナ処理面がポリウレタン樹脂塗布面である外面となるよ
うに、延伸ナイロン15μ/サンドポリ(ポリエチレン
接着樹脂)/コロナ処理LLDPE40μのラミネート
フィルムを用意し、これにポリワックス系ブロッキング
防止剤5%を添加した印刷用ポリウレタン樹脂(NEW
LPスーパーRメジウム;東洋インキ社製)を塗布量3
〜4g/m2となるようにグラビア印刷機により印刷
し、ウレタン樹脂コーティングフィルムを得た。これと
熱可塑性ポリエーテルウレタンフィルム(品番U07
2;バイエル社製)30μmを、それぞれ15cm×1
0cmに切断した。二枚を併せ三方を熱接着した後、内
部に塩化カルシウム二水塩を20g入れ、熱接着して口
を塞いだ。これを、13cm×8cm×3cmのフタが
通気性のタッパーウェアー型ポリプロピレン容器内に入
れ除湿剤とした。
従い測定したところ、荷重1100gでウレタンフィル
ムが破断した。一方、上記フィルムを以下の荷重試験に
て評価したところ、50kg荷重時でも破袋せず、十分
なシール強度を有していた。
ルムとポリウレタン樹脂コーティングフィルムをそれぞ
れ135mm×100mmに切断した。両フィルムのポ
リウレタン面同士を合わせ、シール幅12mmの足踏み
式熱シール機で三方を熱接着した。この袋内に水を70
g充填後、なるべく空気が混入しないように口を同様に
熱接着した。この袋を体重計の上に置き、さらに150
mm×200mmの平坦な、荷重時でも変形しない金属
製の板を置いた。板の上よりジョッキで加圧し、体重計
が50kgを示した時点で1分間放置し、破袋するか否
かを判定した。
コロナ処理面がポリウレタン樹脂塗布面である外面とな
るように、ポリエステル12μ/サンドポリ/コロナ処
理LLDPE30μのラミネートフィルムを用意し、こ
れにポリワックス系ブロッキング防止剤5%を添加した
印刷用ポリウレタン樹脂(NEWLPスーパーRメジウ
ム;東洋インキ社製)を塗布量3〜4g/m2となるよ
うにグラビア印刷機により印刷し、ウレタン樹脂コーテ
ィングフィルムを得た。これと熱可塑性ポリエーテルウ
レタンフィルム(MF50−T;日清紡製)50μmを
用意し、それぞれを15cm×10cmに切断した。
構造の不織布に消臭剤をコーティングして消臭不織布を
得た。これも15cm×10cmに切断し、上から消臭
剤コーティング面を上にした不織布、ポリウレタン樹脂
コート面を下にしたポリエチレンフィルム、ポリウレタ
ンフィルムの順に重ねて三方を熱接着した。この袋の内
部に塩化カルシウム二水塩を20gを入れ、熱接着して
口を塞いだ。これを、13cm×8cm×3cmの全面
通気性のカゴ状容器内に入れ消臭除湿剤とした。
品であり、1ケ月で40gを吸水し、またアンモニアの
消臭試験では93%の消臭効果を示すものであった。
従い測定したところ、荷重1150gでウレタンフィル
ムが破断した。一方、上記フィルムを前記の荷重試験に
て評価したところ、50kg荷重時でも破袋せず、十分
なシール強度を有していた。
ナ処理面がポリウレタン樹脂塗布面である外面となるよ
うに、ポリエステル12μ/サンドポリ/コロナ処理L
LDPE30μのラミネートフィルムを用意し、これに
ブロッキング防止剤5%を添加した印刷用ポリウレタン
樹脂(ユニビアA;大日本インキ社製)を塗布量3〜4
g/m2となるようにグラビア印刷機により印刷し、ウ
レタン樹脂コーティングフィルムを得た。これと熱可塑
性ポリエーテルウレタンフィルム(品番U072;バイ
エル社製)40μmを、それぞれ15cm×10cmに
切断した。二枚を併せ三方を熱接着した後、内部に芳香
剤分散液を50g入れ、熱接着して口を塞いだ。これ
を、13cm×8cm×3cmのフタが通気性のタッパ
ーウェアー型ポリプロピレン容器内に入れ芳香剤とし
た。
従い測定したところ、荷重1100gでウレタンフィル
ムが破断した。一方、上記フィルムを以下の荷重試験に
て評価したところ、50kg荷重時でも破袋せず、十分
なシール強度を有していた。
処理面がポリウレタン樹脂塗布面である外面となるよう
に、ポリエステル12μ/サンドポリ/コロナ処理HD
PE30μのラミネートフィルムを用意し、これにブロ
ッキング防止剤5%を添加した印刷用ポリウレタン樹脂
(LPファイン;東洋インキ社製)を塗布量3〜4g/
m2となるようにグラビア印刷機により印刷し、ウレタ
ン樹脂コーティングフィルムを得た。これと熱可塑性ポ
リエーテルウレタンフィルム(モビロン品番MF30−
T;日清紡製)50μmを、それぞれ15cm×10c
mに切断し、二枚を併せ三方を熱接着した後、内部に防
虫剤エムペントリン原液を10g入れ熱接着して口を塞
いだ。これを、13cm×8cm×3cmのフタが通気
性のタッパーウェアー型ポリプロピレン容器内に入れ防
虫剤とした。
従い測定したところ、荷重1050gでウレタンフィル
ムが破断した。一方、上記フィルムを以下の荷重試験に
て評価したところ、50kg荷重時でも破袋せず、十分
なシール強度を有していた。
ナ処理済みLLDPEを用意し、これに印刷用ポリウレ
タン樹脂(LPファイン;東洋インキ社製)を塗布量3
〜4g/m2となるようにグラビア印刷機により手袋の
外周型に印刷し、ウレタン樹脂コーティングフィルムを
得た。同フィルムの上に熱可塑性ポリエステルウレタン
を30μmに押し出して重合フィルムを作成した。同フ
ィルムをロールから引きだし、手袋型に加熱接着させ、
型に抜いて手袋を作成した。
はゴムの質感を有するポリウレタンを用いているため、
皮膚感覚に優れた手袋であるとともに、反対の手の甲側
に安価なポリエチレンを用いているために経済的であ
り、しかも加工性の優れたものであった。
1707に従い測定したところ、荷重850gでLLD
PEフィルムが破断したが、製品性能上では問題がない
ことが判明した。
性ポリウレタンの手袋作成を試みたが、熱可塑性ポリウ
レタンは伸び率が高いためロールから引き出すときにシ
ワが寄り、単体で手袋に加工することは困難であった。
されていた、熱可塑性ポリウレタンフィルムと他種フィ
ルムを接着した接合フィルムを得ることができる。
成分、殺虫・防虫成分等を充填し、除湿剤、芳香剤ある
いは防虫剤等として、あるいは手袋として利用すること
ができる。 以 上
Claims (13)
- 【請求項1】 被着フィルムの少なくとも一部にポリウ
レタン樹脂をコーティングした可着性フィルムと、この
可着性フィルムのポリウレタン樹脂のコーティング部分
の一部または全部においてこれと熱接着された熱可塑性
ポリウレタンフィルムよりなる接合フィルム。 - 【請求項2】 ポリウレタン樹脂が、一液硬化型または
二液硬化型のものである請求項第1項記載の接合フィル
ム。 - 【請求項3】 ポリウレタン樹脂のコーティングを印刷
によりおこなう請求項第1項ないし第2項記載の接合フ
ィルム。 - 【請求項4】 可着性フィルムと熱可塑性ポリウレタン
フィルムが実質的に同じ大きさであり、ポリウレタン樹
脂が可着性フィルムの外周にコーティングされたもので
ある請求項第1項、第2項ないし第3項の何れかの項記
載の接合フィルム。 - 【請求項5】 可着性フィルムが穴を有するものであ
り、熱可塑性ポリウレタンフィルムがこの穴を覆うのに
十分な大きさのものであり、ポリウレタン樹脂を可着性
フィルムの穴の周囲にコーティングしたものである請求
項第1項、第2項ないし第3項の何れかの項記載の接合
フィルム。 - 【請求項6】 被着フィルムの少なくとも一部に、希望
する形状でポリウレタン樹脂をコーティングして可着性
フィルムとし、次いでこの可着性フィルムのコーティン
グ部分を熱可塑性ポリウレタンフィルムに熱接着せしめ
ることを特徴とする接合フィルムの製造方法。 - 【請求項7】 被着フィルムの少なくとも一部にポリウ
レタン樹脂をコーティングした可着性フィルムと、透湿
性を示す熱可塑性ポリウレタンフィルムの三辺を熱接着
して接合フィルムとなし、この接合フィルムの袋の内に
吸湿成分を充填し、残る一辺を熱接着することにより得
られる除湿剤。 - 【請求項8】 被着フィルムの少なくとも一部にポリウ
レタン樹脂をコーティングした可着性フィルムと、薬剤
透過性を示す熱可塑性ポリウレタンフィルムの三辺を熱
接着して接合フィルムとなし、この接合フィルムの袋の
内に揮散性成分を充填し、残る一辺を熱接着することに
より得られる揮散性薬剤。 - 【請求項9】 揮散性成分が芳香成分または殺虫・防虫
成分である請求項第8項記載の揮散性薬剤。 - 【請求項10】 被着フィルムの少なくとも一部にポリ
ウレタン樹脂をコーティングした可着性フィルムと、ゴ
ム弾性を示す熱可塑性ポリウレタンフィルムとを重ね、
これを手形状に沿って熱接着し、手形状に切断すること
により得られる手袋。 - 【請求項11】 被着フィルムの少なくとも一部にポリ
ウレタン樹脂をコーティングしてなる熱可塑性ポリウレ
タンフィルムとの接合フィルム作成用フィルム。 - 【請求項12】 被着フィルムが、ポリウレタン樹脂を
コーティングする面にコロナ処理を行ったポリエチレン
フィルムである請求項第11項記載の熱可塑性ポリウレ
タンフィルムとの接合フィルム作成用フィルム。 - 【請求項13】 被着フィルムが、ポリウレタン樹脂の
非コーティング面を、ポリプロピレン、ポリエステル、
ナイロン、アルミナ蒸着ポリエステル、アルミ蒸着ポリ
エステル、シリカ蒸着ポリエステル、塩化ビニリデンコ
ートポリエステルまたはPVA/シリカコートポリプロ
ピレンをラミネートした複合フィルムである請求項11
項記載の熱可塑性ポリウレタンフィルムとの接合フィル
ム作成用フィルム。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023112402A1 (ja) * | 2021-12-17 | 2023-06-22 | シャープ株式会社 | 調湿シート |
US11993092B2 (en) | 2019-02-04 | 2024-05-28 | NFSC Holdings, LLC | UV/LED printing and finishing process |
-
2000
- 2000-11-06 JP JP2000337196A patent/JP4410927B2/ja not_active Expired - Lifetime
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