JP2002137075A - 高速レーザ溶接方法 - Google Patents

高速レーザ溶接方法

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JP2002137075A JP2000332692A JP2000332692A JP2002137075A JP 2002137075 A JP2002137075 A JP 2002137075A JP 2000332692 A JP2000332692 A JP 2000332692A JP 2000332692 A JP2000332692 A JP 2000332692A JP 2002137075 A JP2002137075 A JP 2002137075A
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laser welding
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Kyoichi Murakami
恭一 村上
Hiroshi Watanabe
浩 渡辺
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    • B23K26/00Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring
    • B23K26/346Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring in combination with welding or cutting covered by groups B23K5/00 - B23K25/00, e.g. in combination with resistance welding
    • B23K26/348Working by laser beam, e.g. welding, cutting or boring in combination with welding or cutting covered by groups B23K5/00 - B23K25/00, e.g. in combination with resistance welding in combination with arc heating, e.g. TIG [tungsten inert gas], MIG [metal inert gas] or plasma welding

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Abstract

(57)【要約】 【課題】レーザ溶接において、溶接部の溶融池に発生す
るガス成分である気泡を十分に放出させることができ、
溶着金属内にブローホールの発生を防止し、健全な溶接
部を得ることができる高速レーザ溶接方法を提供する。 【解決手段】被溶接材を突き合わせた溶接線に沿って、
レーザビームを相対移動させながら照射して溶接を行う
レーザ溶接方法であって、被溶接材を突き合わせた溶接
線上のレーザビーム照射位置の後方に形成される溶融池
の上面側および下面側、もしくは溶融池の下面側に、溶
融池を加熱して気泡の放出を促進するための独立して加
熱制御が行える加熱手段を配設し、この加熱手段をレー
ザビームに追従して併行移動させて、レーザ溶接の溶着
部におけるブローホールの発生を防止し、健全なレーザ
溶接継手構造が得られる高速レーザ溶接方法とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高速レーザ溶接方法
に係わり、特にレーザ溶接の溶着部におけるブローホー
ルの発生を防止して健全なレーザ溶接継手を得ることの
できる高速レーザ溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、従来のレーザ溶接方法を示す模
式図である。図において、1、1′は端部をそれぞれ当
接させて(突き合わせて)配置された一対の被溶接材、
3は被溶接材1、1′の当接線、すなわち溶接線に照射
されるレーザビームである。このようにレーザビーム3
の照射位置の移動で溶接ビード17が形成される。図3
(a)はレーザ溶接部の溶融池近傍の現象を示す模式図
であり、図3(b)は、従来のレーザ溶接法における気
泡の発生状況を示す模式図である。図3(a)に示すよ
うに、特にレーザビーム3はエネルギー密度が非常に高
く高温であるため、被溶接材1は溶融した後、一部蒸発
してプラズマ状態10となる。なお、溶融池8内は自然
対流が生じている。レーザ溶接部の溶融池8は、キーホ
ール内でのレーザビームの多重反射、金属蒸気の反力、
溶融金属の対流等により不安定な状態となり、生じた気
泡が残存するものと考えられる。
【0003】一方、図3(b)に示すように、キーホー
ル15の先端部近傍で発生した蒸気もしくはシールドガ
スの巻き込み等により気泡11が発生し、固相界面12
に沿って溶融池8の表面に浮上しようとするが、途中で
トラップされ、これが気孔(ブローホールまたはポロシ
ティ等と言う)13の発生の大きな原因となっている。
【0004】図5(a)は、従来のレーザ溶接部におけ
る代表的な溶着金属の形状を示し、図5(b)は図5
(a)のA−A′断面における溶着金属の内部状態を示
す。図5(a)、(b)に示すように、溶着金属19は
ワインカップ状を示しており、溶着金属19の上部と下
部の幅(横断面)、すなわち溶融プールの横断面が下部
では極端に小さいことが示されている。その結果、溶融
プールの幅が小さい下部では上部に比べて冷却速度が速
いために、気泡が捕らえられ気孔13として残留しやす
いことを示している。
【0005】また、従来技術においてレーザ溶接部のブ
ローホールの発生を効果的に防止ないし低減する方法と
して、(1)レーザビームの照射方向を溶接開先線に対
する垂直方向から前進角または後退角を持つように傾斜
させるもの(特開平11−138280号公報)、
(2)溶接部内で二つのレーザビームを照射し、溶融池
の幅や長さを拡大することによって気泡抜けを促進する
もの(特開平8−90265号公報)、(3)レーザ溶
接法により形成される溶融池を溶接線に沿って所定の間
隔で挟み、それぞれ異なる極性で永久磁石を配置してホ
ットワイヤを供給して溶接することにより、溶融池を撹
拌動作させて気孔の発生の防止をはかるもの(特開昭6
1−255785号公報)などが報告されている。この
何れの方法においても、溶接効率を上げるために溶接速
度を速くすると、気泡の放出がそれに伴わないという問
題が生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】レーザ溶接において溶
融池に発生するガス成分である気泡は、溶融池の自然対
流で浮上して放出されることを期待している。しかしな
がら、レーザ溶接の場合、溶接速度が非常に速いため、
それに伴って溶融金属の凝固速度が速く、特に溶融池の
外表面の凝固速度が内部に比べて極端に速く、その結
果、気泡が溶融金属内を浮上して表面から放出される余
裕を失って、その溶融金属中に捕らえられて気孔とな
り、健全な溶接部が得られないという問題がある。上述
した従来技術においても種々の対策がなされているが、
何れの方法においても気泡の放出は不充分であり、特に
溶接速度を高速にすると気孔の発生が激増することか
ら、高速レーザ溶接において大きな課題となっていた。
【0007】本発明の目的は、上記従来技術における問
題点を解消するものであって、溶融池に発生するガス成
分である気泡を十分に放出させることができ、溶着金属
内にブローホール(気孔)の発生を防止することがで
き、健全な溶接部が得られる高速レーザ溶接方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的を達成
するために、特許請求の範囲に記載のような構成とする
ものである。すなわち、請求項1に記載のように、被溶
接材を突き合わせた溶接線に沿って、レーザビームを相
対移動させながら照射して溶接を行うレーザ溶接方法に
おいて、上記溶接線上のレーザビーム照射位置の後方に
形成される溶融池の上面側および下面側に、該溶融池を
加熱して気泡の放出の促進をはかるための独立して加熱
制御が行える加熱手段をそれぞれ設け、上記レーザビー
ムと上記加熱手段とを溶接線に沿って併行して移動させ
ながらレーザ溶接を行う高速レーザ溶接方法とするもの
である。
【0009】上記請求項1のように、レーザ溶接におい
て形成される溶融池の上面側および下面側を加熱して気
泡の放出の促進をはかることにより、レーザ溶接の溶着
部におけるブローホールの発生を有効に防止することが
でき、高速でレーザ溶接を行っても健全なレーザ溶接継
手構造が得られる効果がある。
【0010】また、請求項2に記載のように、被溶接材
を突き合わせた溶接線に沿って、レーザビームを相対移
動させながら照射して溶接を行うレーザ溶接方法におい
て、上記溶接線上のレーザビーム照射位置の後方に形成
される溶融池の下面側に、該溶融池を加熱して気泡の放
出の促進をはかるための独立して加熱制御が行える加熱
手段を設け、上記レーザビームと上記加熱手段とを溶接
線に沿って併行して移動させながらレーザ溶接を行う高
速レーザ溶接方法とするものである。
【0011】上記請求項2のように、レーザ溶接におい
て形成される溶融池の特に下面側のみを加熱して気泡の
放出の促進をはかることによっても、レーザ溶接の溶着
部におけるブローホールの発生を有効に防止することが
でき、高速でレーザ溶接を行っても健全なレーザ溶接継
手構造が得られる効果がある。
【0012】また、請求項3に記載のように、請求項1
または2に記載の高速レーザ溶接方法において、上記レ
ーザビームの照射部を不活性ガスでシールドする高速レ
ーザ溶接方法とするものである。
【0013】上記請求項3のように、レーザ溶接におい
て、特に外気等の酸化性雰囲気を嫌う場合には、ヘリウ
ム、アルゴン等の希ガス、あるいは上記希ガスを含めた
反応性に乏しい、例えば窒素ガス、炭酸ガス等の不活性
ガスで、高速レーザ溶接のレーザビーム照射部をシール
ドすることにより、上記請求項1または2の場合と同様
に、レーザ溶接の溶着部におけるブローホールの発生を
有効に防止することができ、高速でレーザ溶接を行って
も健全なレーザ溶接継手構造が得られる効果がある。
【0014】また、請求項4に記載のように、請求項1
ないし3のいずれか1項に記載の高速レーザ溶接方法に
おいて、上記レーザビームの溶融池の上面側および下面
側、もしくは上記溶融池の下面側に設ける加熱手段は、
バーナ、イナートガスタングステン(TIG)アーク、
プラズマアーク、レーザビームのうちの少なくとも1種
以上を用いて加熱する高速レーザ溶接方法とするもので
ある。
【0015】上記請求項4において、バーナは、燃料を
ガス状、噴霧状、微粒子状で燃焼させる装置で、燃焼量
を制御できるものであれば好適に用いることができる。
また、TIGアークは、電極としてタングステンを用
い、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス中でアークを発
生させ、これを加熱手段として用いるものであり、プラ
ズマアークは、一般にアークを利用してガスを加熱し高
速で噴出させてプラズマ炎としたものを加熱手段として
用いることができる。また、レーザビームによる加熱源
としては、電流注入によってレーザ発振を得るタイプの
半導体レーザ等からのレーザビームによる加熱手段ある
いはレーザアニール等による加熱手段を好適に用いるこ
とができ、上記請求項1ないし3の場合と同様に、レー
ザ溶接の溶着部におけるブローホールの発生を有効に防
止することが可能で、高速でレーザ溶接を行っても健全
なレーザ溶接継手構造が得られる効果がある。
【0016】本発明の高速レーザ溶接方法は、レーザビ
ーム照射側および裏側の溶接線上で、レーザビーム照射
位置の後方に形成される溶融池の上面側および下面側、
もしくは溶融池の下面側に、独立して加熱制御が行える
加熱手段を配設し、該加熱手段を上記レーザビームに追
従して併行移動できる構造となし、上記溶融池を加熱し
て保温するか、もしくは部分溶融させて、該溶融池に発
生した気泡の放出を促進するために該溶融池の外表面の
凝固を遅延させるか、あるいは、特に溶融池の下部の幅
(横断面)が狭い部分を上記加熱手段による加熱して、
その幅を広くして、溶融金属の凝固速度を遅くし、溶融
池内に発生した気泡の上部への浮上、放出を促進させる
ようにして、高速のレーザ溶接であっても充分に気泡を
浮上、放出できる余裕のある溶融池となし、レーザ溶接
の溶着部におけるブローホールの発生を有効に防止する
ことができ、高速でレーザ溶接を行っても健全なレーザ
溶接継手構造が得られる効果がある。
【0017】本発明の高速レーザ溶接方法において、レ
ーザ溶接部に形成される溶融池の表面を加熱あるいは部
分溶融させることによって、従来の図3(b)に示すレ
ーザ溶接においては、溶融池8の下部が上部に比べて極
端に細い形状であったものが、本発明のレーザ溶接にお
いては、図4に示すごとく、バーナ等の加熱により溶融
池8の下部の横断面(幅)が広くなり、かつ体積が大き
い形状に変化したことにより、溶融池8内に存在する気
泡の上部への浮上、放出が著しく促進されることにな
る。したがって、本発明の高速レーザ溶接方法によれ
ば、特にレーザ溶接の溶着部におけるブローホールの発
生を効果的に防止することができ、良好なレーザ溶接継
手が得られる効果がある。
【0018】
【発明の実施の形態】〈実施の形態1〉以下に、本発明
の実施の形態を例示し図面を用いてさらに詳細に説明す
る。図1は、レーザビーム照射面側およびその裏側の溶
接線上のレーザビーム照射位置の後方に形成される溶融
池の上面側および下面側に、それぞれ独立して加熱制御
できる加熱手段を設け、該加熱手段をレーザビームに追
従して併行移動できる構造とした高速レーザ溶接方法の
構成を示す模式図であり、図2は、レーザビーム照射面
の裏側の溶接線上のレーザビーム照射位置の後方に形成
される溶融池の下面側に、独立して加熱制御ができる加
熱手段を設け、該加熱手段をレーザビームに追従して併
行移動できる構造とした高速レーザ溶接方法の構成を示
す模式図である。
【0019】図1において、被溶接材1と1′の突合せ
面18と、レーザビーム3、集光レンズ2は、図6に示
す従来技術と同様である。従来技術と異なる点は、溶融
池8の上面側にバーナ(表側)4を設け、溶融池8の下
面側にバーナ(裏側)6を設け、レーザビーム3に追従
して併行移動させてレーザ溶接を行う点にある。また、
図2において、従来技術と異なる点は、溶融池8の下面
側にバーナ(裏側)6を設け、レーザビーム3に追従し
て併行移動させて溶接を行う点にある。
【0020】なお、図1、2においては、共にシールド
ガス9を供給する場合を示しているが、シールドガス9
の供給を不要とする場合もある。
【0021】溶融池8の上面側(表側)または下面側
(裏側)に設ける加熱手段であるバーナ4または6は、
メタン、プロパン、アセチレン、都市ガス等によるバー
ナ加熱、あるいはTIG(タングステンイナートガス)
アーク、プラズマアーク、各種のレーザビーム等を用い
ることができる。これはレーザ溶接において、レーザビ
ームの照射によって形成された溶融池8の表面部近傍を
再加熱あるいは一部再溶融させるものである。上記加熱
手段は、レーザビームの溶接条件、被溶接材の寸法、形
状、材質、用途等により異なるため、特にその加熱手段
の型式を限定するものではない。
【0022】次に、本発明の高速レーザ溶接方法の具体
的な動作について、図1〜図4を用いて説明する。図1
および図2に示す状態で、被溶接材1、1′をI型突合
せの溶接線に、レーザ出力4kW、焦点距離;0mm、
シールドガス9としてAr40リットル/分、溶接速度
500mm/分で溶接した。レーザビーム3の照射面の
溶接線上、後方の溶融池8の表側およびその裏側の加熱
手段であるバーナ4および6として、アセチレンによる
バーナ加熱を行った。
【0023】図3(a)は、本発明の高速レーザ溶接部
における一般的な溶融池の現象を示す模式図であり、図
3(b)は、従来のレーザ溶接部における気孔の発生状
況を示す模式図である。特に、図3(a)に示すごと
く、レーザビーム3はエネルギー密度が非常に高いた
め、素材(被溶接材1、1′)は溶融した後、一部蒸発
してプラズマ状態10となる。レーザ溶接部の溶融池8
は、キーホール15内でのレーザビームの多重反射、金
属蒸気の反力、溶融金属の対流等により不安定となり、
生じた気泡が残留するものと考えられる。このことは図
3(b)に示すように、キーホール15の先端部で発生
した蒸気もしくはシールドガスの巻き込み等により気泡
11が発生し、固相界面12に沿って表面に浮上しよう
とするが、途中でトラップされ、これが気孔(ポロシテ
ィ)13となる。
【0024】図4は本発明の高速レーザ溶接方法におい
て、レーザビーム3の照射面の溶接線上で、レーザビー
ム3の後方の溶融池8の表側および裏側をアセチレンバ
ーナにより加熱した場合の溶融池8における気泡11の
発生→浮上→放出の状況を示す模式図である。このよう
にレーザビーム3により形成された溶融池8を加熱ある
いは一部溶融したことによって、溶融池8の形状は、従
来の図3(b)に示すような溶融池8の下部が極端に細
くなったり、また図5に示すように溶着金属の下部が極
端に細くなり、溶融池8または溶着金属の上部が極端に
幅広くなるワインカップ形状を示すが、本発明の加熱手
段により加熱した溶融池8は、例えば図4に示すよう
に、溶融池8の下部の幅(横断面)が広くなり、溶融池
8の上部の幅(横断面)との拡がりに大きな差がなく、
気泡11が溶融池8の表面部に移動し放出しやすい固相
界面12が形成される。この結果、溶融池8の下部と溶
融池8の表面部の冷却速度、すなわち凝固速度が従来の
レーザ溶接に比べて1/2から1/5とかなり遅くな
り、それに伴って溶融池8に発生するガス成分の気泡の
浮上、放出を促進できることから、レーザ溶接部におけ
るブローホールの発生を防止し、健全な溶接部を形成す
ることが可能となる。
【0025】〈実施の形態2〉本実施の形態2に係る高
速レーザ溶接方法については図示していないが、上記実
施の形態1の図1および図2に示したレーザビーム照射
側(表側)および裏側、または裏側のみに加熱手段を設
けた高速レーザ溶接方法において、レーザビームとTI
Gアーク(あるいは揺動TIGアーク)とを組み合わせ
てレーザ溶接することも可能である。例えば、レーザビ
ームを中央部から照射して、その側面からTIGアーク
を発生させ、タングステン電極を高周波数で揺動(振
動)させる構造とすることも可能である。
【0026】また、レーザビームと揺動TIGアーク
(あるいはTIGアーク)の配置を逆にする方法、すな
わち、揺動TIGアークを中央部に配置し、その側面か
らレーザビームを照射する高速レーザ溶接とすることも
可能である。さらに、揺動TIGアークとレーザビーム
とを溶接線方向に対して平行移動させて溶接することも
可能である。上記いずれの方法においても、上述した実
施の形態1と同様の効果が得られることを確認してい
る。
【0027】
【発明の効果】本発明の高速レーザ溶接方法によれば、
レーザビームの照射により形成される溶融池を加熱もし
くは一部溶融させることによって、溶融池の下部と溶融
池の外表面の凝固速度を遅らせることにより、溶融池に
発生するガス成分の気泡の浮上、放出を促進させること
が可能となる。その結果、レーザ溶接速度を高速にして
も溶接部のブローホールの発生を防止することが可能と
なり、健全なレーザ溶接継手構造が得られる高速レーザ
溶接方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態で例示したレーザビーム照
射側およびその裏側に溶融池の加熱手段を設けた高速レ
ーザ溶接方法の構成を示す模式図。
【図2】本発明の実施の形態で例示したレーザビーム照
射の裏側に溶融池の加熱手段を設けた高速レーザ溶接方
法の構成を示す模式図。
【図3】(a)本発明の実施の形態で例示したレーザ溶
接部の溶融池近傍の現象を示す模式図、(b)従来のレ
ーザ溶接方法における気泡(気孔)の発生状況を示す模
式図。
【図4】本発明の実施の形態で例示したレーザ溶接方法
における気泡の発生、浮上、放出状況を示す模式図。
【図5】(a)従来のレーザ溶接部における溶着金属の
形状を示す模式図、(b)溶着金属内部の状態を示す模
式図。
【図6】従来のレーザ溶接方法の概要を示す斜視図。
【符号の説明】
1…被溶接材 1′…被溶接材 2…集光レンズ 3…レーザビーム 4…バーナ(表側) 5…火炎(表側) 6…バーナ(裏側) 7…火炎(裏側) 8…溶融池 9…シールドガス 10…プラズマ状態 11…気泡 12…固相界面 13…気孔 14…凝固部(固相部) 15…キーホール 16…凝固線 17…溶接ビード 18…被溶接材1と1′の突合せ面 19…溶着金属

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被溶接材を突き合わせた溶接線に沿って、
    レーザビームを相対移動させながら照射して溶接を行う
    レーザ溶接方法において、上記溶接線上のレーザビーム
    照射位置の後方に形成される溶融池の上面側および下面
    側に、該溶融池を加熱して気泡の放出の促進をはかる加
    熱手段をそれぞれ設け、上記レーザビームと上記加熱手
    段とを溶接線に沿って併行して移動させながらレーザ溶
    接を行うことを特徴とする高速レーザ溶接方法。
  2. 【請求項2】被溶接材を突き合わせた溶接線に沿って、
    レーザビームを相対移動させながら照射して溶接を行う
    レーザ溶接方法において、上記溶接線上のレーザビーム
    照射位置の後方に形成される溶融池の下面側に、該溶融
    池を加熱して気泡の放出の促進をはかる加熱手段を設
    け、上記レーザビームと上記加熱手段とを溶接線に沿っ
    て併行して移動させながらレーザ溶接を行うことを特徴
    とする高速レーザ溶接方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の高速レーザ溶接
    方法において、上記レーザビームの照射部を不活性ガス
    でシールドすることを特徴とする高速レーザ溶接方法。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれか1項に記載の
    高速レーザ溶接方法において、上記レーザビームの溶融
    池の上面側および下面側、もしくは上記溶融池の下面側
    に設ける加熱手段は、バーナ、イナートガスタングステ
    ン(TIG)アーク、プラズマアーク、レーザビームの
    うちの少なくとも1種以上を用いて加熱制御することを
    特徴とする高速レーザ溶接方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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