JP2002136758A - パチンコ玉移送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 玉箱に収容されたパチンコ玉を遊技用玉皿
に移し替える作業を不要ならしめる装置を提供する。 【解決手段】床面近傍からパチンコ遊技台の遊技用パチ
ンコ玉を収容する遊技用玉皿にパチンコ玉を移送するパ
チンコ玉移送装置であって、該床面近傍に配設されたパ
チンコ玉受入口と、該パチンコ玉受入口から該遊技用玉
皿へのパチンコ玉の経路を形成する経路形成手段と、該
経路形成手段を経由してパチンコ玉を移送する移送手段
と、を備えてなる、パチンコ玉移送装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、パチンコ玉移送装
置に関し、より詳細には、床面近傍からパチンコ遊技台
の遊技用パチンコ玉を収容する遊技用玉皿にパチンコ玉
を移送するパチンコ玉移送装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】パチンコ遊技は、鋼製の小球たるパチン
コ玉を、箱体をなすパチンコ遊技台の遊技用パチンコ玉
を収容する遊技用玉皿（通常、「上皿」と呼ばれてい
る。）からパチンコ遊技台の内部にはじき込んで、該内
部の所定位置に設けられた当たり穴にパチンコ玉が入る
と多くのパチンコ玉が出てくるという遊技である。かか
るパチンコ遊技において多くのパチンコ玉が出てくる
と、遊技用玉皿（上皿）が一杯になり、さらに貯留用玉
皿（通常、「下皿」と呼ばれている。）も一杯になる。
このためパチンコ遊技者は、これら両玉皿からパチンコ
玉があふれないように、パチンコ玉を収容するための箱
体たる玉箱に遊技用玉皿及び／又は貯留用玉皿からパチ
ンコ玉を移し替える。このパチンコ玉を収容した玉箱
は、通常、パチンコ遊技場の床面に置かれる。そして、
遊技用玉皿に収容されたパチンコ玉が減少すると、玉箱
に収容されたパチンコ玉を遊技用玉皿に移し替えて遊技
を続ける（玉箱に収容されたパチンコ玉は遊技用玉皿に
移されず、そのまま景品に交換されることもある。）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、玉箱に
収容されたパチンコ玉を遊技用玉皿に移し替える作業
は、次のような問題を有している。即ち、該作業は、
（１）パチンコ遊技場の床面に置かれた玉箱から上方に
位置する遊技用玉皿へパチンコ玉を移し替える作業であ
りパチンコ遊技者の大きな負担となること、（２）パチ
ンコ玉を移し替える際にパチンコ玉を手で把持すること
から手に付着した油脂によってパチンコ玉が汚染される
こと、（３）パチンコ玉を移し替える際に誤ってパチン
コ玉を遊技場の床面に落とすこと（床面にパチンコ玉が
散乱すると、それを踏んで転倒事故が発生する等の安全
上の問題や、それを回収するための人手が必要になる問
題等がある。）、等の問題を有していた。

【０００４】そこで、本発明では、上記の（１）から
（３）の問題を回避すべく、玉箱に収容されたパチンコ
玉を遊技用玉皿に移し替える作業を不要ならしめる装置
を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明のパチンコ玉移送
装置（以下、「本装置」という。）は、床面近傍からパ
チンコ遊技台の遊技用パチンコ玉を収容する遊技用玉皿
にパチンコ玉を移送するパチンコ玉移送装置であって、
該床面近傍に配設されたパチンコ玉受入口と、該パチン
コ玉受入口から該遊技用玉皿へのパチンコ玉の経路を形
成する経路形成手段と、該経路形成手段を経由してパチ
ンコ玉を移送する移送手段と、を備えてなる、パチンコ
玉移送装置である。かかる本装置によれば、パチンコ遊
技台が設置されたパチンコ遊技場の床面近傍に配設され
たパチンコ玉受入口に、床面に置かれた玉箱からその内
部に収容されているパチンコ玉を投入し、移送手段が該
投入されたパチンコ玉を経路形成手段によって形成され
た経路に沿って移送することで、パチンコ玉が遊技用玉
皿へ移送される。即ち、パチンコ遊技者は、床面に置か
れた玉箱に収容されているパチンコ玉を、床面近傍に配
設されたパチンコ玉受入口へ投入するのみで、本装置が
該パチンコ玉をパチンコ遊技台の遊技用玉皿へ移送する
ので、パチンコ遊技者は、床面に置かれた玉箱に収容さ
れたパチンコ玉を遊技用玉皿に移し替える作業を行う必
要がなく、本装置によって、上記した（１）該作業によ
るパチンコ遊技者の負担を大幅に軽減でき、（２）パチ
ンコ玉を手で把持する必要がなく手に付着した油脂がパ
チンコ玉に付着することを回避でき、そして（３）パチ
ンコ玉を遊技場の床面に落とすことを効果的に防止する
ことができる。

【０００６】なお、本明細書中にいう「床面近傍」と
は、遊技用パチンコ玉を収容する遊技用玉皿よりも少な
くとも床面に近いことをいい、その範囲において特に限
定されるものではないが、あまり床面から遠いと床面に
置かれた玉箱に収容されているパチンコ玉をパチンコ玉
受入口に投入するのに玉箱又はパチンコ玉を上方へ上昇
させる距離が大きくなるのでパチンコ遊技者の負担が増
加することから、通常、好ましくは床面から９０ｃｍ以
下、好ましくは７０ｃｍ、より好ましくは５０ｃｍ以
下、最も好ましくは３０ｃｍ以下とされる。また、「パ
チンコ遊技台の遊技用パチンコ玉を収容する遊技用玉
皿」とは、該パチンコ遊技台において該パチンコ遊技台
の内部へ順次打ち込まれるパチンコ玉（遊技用パチンコ
玉）を収容する玉皿をいい、通常、上皿と呼ばれている
ものをいう。

【０００７】そして、パチンコ玉受入口は床面近傍に配
設され、玉箱に収容されているパチンコ玉をうまく受け
入れることができるものであればいかなるものであって
もよく特に限定されるものではないが、例えば、漏斗状
のものや皿状のものを例示することができる。また、経
路形成手段は、パチンコ玉受入口から遊技用玉皿へパチ
ンコ玉が逸脱することなく搬送されることができる経路
を形成するものであればいかなるものであってもよく特
に限定されないが、例えば、管、長手方向に対する垂直
断面における形状が「Ｕ」字状の部材、内部にパチンコ
玉が通過できるように線材を螺旋状に巻いて形成された
コイル状部材等を例示することができる。なお、本装置
の経路形成手段は、遊技用玉皿まで直接パチンコ玉を搬
送することを要するものではなく、経路形成手段によっ
て形成された経路によって搬送されたパチンコ玉が最終
的に遊技用玉皿へと搬送されるものであれば足り、例え
ば、パチンコ遊技台が有する遊技用玉皿への既存のパチ
ンコ玉搬送路へ経路形成手段によって形成された経路に
よってパチンコ玉を搬送するようにしてもよい。さら
に、移送手段は、パチンコ玉受入口から遊技用玉皿へ該
経路形成手段を経由してパチンコ玉を移送することがで
きるものであればいかなるものであってもよく特に限定
されないが、例えば、空気圧によってパチンコ玉を移送
するもの、バケットコンベア、ベルトコンベア、機械的
にパチンコ玉を押し出すもの（外周にパチンコ玉が嵌入
される窪みが形成されたスプロケット状の円盤をモータ
によって駆動するものを例示することができる。このよ
うなものとして、シルバー電研株式会社製のＳ６０−Ｈ
型を挙げることができる。）等を例示することができ
る。

【０００８】前記パチンコ玉受入口が、前記パチンコ遊
技台が取りつけられた壁体の内部に収納自在に取りつけ
られたものであってもよい。パチンコ玉受入口は、パチ
ンコ玉を受け入れない時には不要であると共に、パチン
コ玉受入口は床面近傍に配設されるので使用しないとき
は邪魔になる（例えば、パチンコ遊技者等がパチンコ玉
受入口につまずく可能性等もある。）。一方、パチンコ
遊技台は、通常、パチンコ遊技場の床面から立設された
壁体の所定位置に埋設されるように取りつけられる。従
って、パチンコ玉受入口が、かかる壁体の内部に収納自
在に取りつけられるようにすれば、パチンコ玉受入口が
不要であるときには該壁体の内部に収納することがで
き、それによってパチンコ玉受入口が邪魔にならない。
なお、ここにいう「壁体の内部」とは、前記パチンコ遊
技台が取りつけられた壁体をはさんで両側に形成される
空間のうち、前記パチンコ遊技台を使用するパチンコ遊
技者が位置する空間とは逆側の空間をいう。また、「壁
体の外部」とは、前記パチンコ遊技台が取りつけられた
壁体をはさんで両側に形成される空間のうち、前記パチ
ンコ遊技台を使用するパチンコ遊技者が位置する空間を
いう。

【０００９】パチンコ玉受入口が、前記パチンコ遊技台
が取りつけられた壁体の内部に収納自在に取りつけられ
る方法としては、いかなるものであってもよく特に限定
されるものではないが、例えば、パチンコ玉受入口から
遊技用玉皿へのパチンコ玉の経路を形成する経路形成手
段を可撓性材料によって形成し該壁体に形成した開口を
経由してパチンコ玉受入口を該壁体内部に出し入れ可能
にしてもよい。さらに、パチンコ玉受入口が皿状であ
り、該パチンコ玉受入口が、前記壁体内部に存する回動
軸の周りに回動可能に軸支され、該回動軸の周りに回動
されることで前記壁体内部に収納自在にされたものとす
れば、皿状のパチンコ玉受入口を回動させることでパチ
ンコ玉受入口を該壁体の内部に収納したり該壁体の外部
に取り出したりすることができ、便利である。

【００１０】前記経路に存するパチンコ玉の少なくとも
一部を振動させる振動手段をさらに備えてなるものであ
ってもよい。前記経路に沿って移送されるパチンコ玉
は、移送を困難にする詰まりを生じる場合がある。かか
る詰まりの発生を防止するためにはパチンコ玉を振動さ
せる方法があり、それにはパチンコ玉を振動させる振動
手段を前記経路のうち詰まりの発生しやすい場所に配設
すればよい。振動手段としては、詰まりを防止すること
ができる程度にパチンコ玉を振動させることができるも
のであればいかなるものであってもよく、特に制限され
るものではないが、例えば、振動器（バイブレーター）
や、偏心した回転軸によって回転される円盤の外周を前
記経路に存するパチンコ玉に当接させるもの等を例示す
ることができる。

【００１１】移送すべきパチンコ玉が存しない場合に
は、前記移送手段を運転しないものであってもよい。本
装置が移送すべきパチンコ玉が存しない場合にも移送手
段を運転すると、移送手段の運転費用や運転騒音が増加
したり、移送手段の種類（例えば、電動モータによって
駆動するものであるような場合）によっては焼き付きを
起こす等の問題が発生することがある。このため本装置
が移送すべきパチンコ玉が存しない場合には、移送手段
の運転をしないようにすることが好ましい。このように
するには様々な方法が用いられてよく、例えば、前記経
路の所定位置にパチンコ玉が存するか否かを検出しパチ
ンコ玉が存するときのみ移送手段の運転を許容するよう
にしても、またパチンコ玉受入口に受け入れたパチンコ
玉の個数を計数し該計数された個数のパチンコ玉を移送
手段が移送すると移送手段の運転を停止するようにして
もよい。なお、パチンコ玉の有無を検出する検出器は、
パチンコ遊技場等で多用されているのでここでは詳しい
説明は省略するが、一例を挙げるとすると、オムロン株
式会社製のアンプ内蔵フォト・マイクロセンサ（変調光
形）形ＥＥ−ＳＰＸ３０３（しゃ光時ＯＮ）等を用いる
ことができる。

【００１２】前記経路形成手段の所定位置を通過したパ
チンコ玉の個数を検出する個数検出手段を、さらに備え
てなり、前記移送手段の運転が開始されてから、所定の
個数が該所定位置を通過したことを該個数検出手段が検
出すると、前記移送手段の運転を停止するものであって
もよい。遊技用玉皿（通常、上皿）に収容できるパチン
コ玉の個数は制限されるので、その収容可能な個数を超
えてパチンコ玉を遊技用玉皿に移送すると、遊技用玉皿
からパチンコ玉があふれたりパチンコ玉が詰まる等の問
題が発生する。かかる問題を回避するには、上記のよう
に、個数検出手段によって移送手段の運転が開始されて
から経路の所定位置を通過したパチンコ玉の個数を検出
し、その検出した個数が所定の個数（上記の問題が発生
しない遊技用玉皿に収容可能な個数）に達したら、移送
手段の運転を停止するようにすればよい。なお、所定位
置を通過したパチンコ玉の個数を検出する個数検出手段
としては、パチンコ遊技場等で多用されているのでここ
では詳しい説明は省略するが、一例を挙げるとすると、
所定位置をパチンコ玉が通過すると光源からの光が遮ら
れることを利用しこの光が遮られた回数を計算してパチ
ンコ玉の通過個数を算出するようなものを挙げることが
できる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。しかしながら、これらによって本
発明は何ら制限されるものではない。

【００１４】図１は、本発明のパチンコ玉移送装置（本
装置）が付設されたパチンコ遊技台の状態を示す正面図
であり、図２は図１のＡ−Ａ断面図である。図１及び図
２を参照して、パチンコ遊技台に付設された本装置につ
いて説明する。パチンコ遊技台１１、１３、１５が、パ
チンコ遊技場の床面２１から立設された壁体２３に埋設
されるように取りつけられている。パチンコ遊技台１
１、１３、１５は箱体をなすいずれも同じ種類のパチン
コ遊技台である。パチンコ遊技台１１、１３、１５は、
その内部にはじき込む遊技用パチンコ玉を収容する遊技
用玉皿たる上皿１１ａ、１３ａ、１５ａと、上皿１１
ａ、１３ａ、１５ａの玉数が多くなったときにパチンコ
玉を貯留する貯留用玉皿たる下皿１１ｂ、１３ｂ、１５
ｂと、上皿１１ａ、１３ａ、１５ａに存するパチンコ玉
を順次パチンコ遊技台１１、１３、１５の内部にはじき
込む強度調整のための調節ハンドル１１ｃ、１３ｃ、１
５ｃ（はじき込みの断続ボタンも兼ねる）と、を有して
いる。

【００１５】一方、壁体２３のうち床面２１の近傍位置
には、略長方形をした開口２３ａ、２３ｂ、２３ｃが形
成されている。壁体２３の内部２３ｍには、パチンコ遊
技台１１、１３、１５のそれぞれに１台ずつ本装置６１
ａ、６１ｂ、６１ｃが配設されている。本装置６１ａ、
６１ｂ、６１ｃは全て同じものであるので、図２に示さ
れた本装置６１ｃについて以下説明をする。本装置６１
ｃは、主としてパチンコ玉を受け入れ移送する装置本体
３１と、装置本体３１からパチンコ遊技台１５の遊技用
玉皿たる上皿１５ａへのパチンコ玉の経路を形成するコ
イル状の導管５１（後述の第２のコイル状導管）と、図
示しない本装置６１ｃの管理部分（後述する）と、を有
している。ここでは導管５１の上端５１ｂは、パチンコ
遊技台１５において上皿１５ａへのパチンコ玉の流路を
形成している流路チャンバー１５ｆ（通常、「裏パッ
ク」等と呼ばれている部分）に連結されており（図２参
照）、導管５１を経て移送されてきたパチンコ玉は上端
５１ｂから流路チャンバー１５ｆを経由して上皿１５ａ
へ移送される。なお、装置本体３１に含まれるパチンコ
玉受入口たる受入皿３３は、その一部が本装置６１ｃが
使用される際には開口２３ｃから壁体２３の外部２３ｎ
に突出可能に配設されている（この受入皿の一部が壁体
２３の外部２３ｎに突出可能にされていることは、本装
置６１ａ、６１ｂについても同様である。）。また、パ
チンコ遊技台１１、１３、１５のそれぞれの上方に配設
された押しボタンスイッチ２９ａ、２９ｂ、２９ｃは、
本装置６１ａ、６１ｂ、６１ｃの運転を開始又は停止さ
せるためのスイッチである。

【００１６】次いで、装置本体３１について詳しく説明
する。図３は、図２に示した装置本体３１を壁体２３を
取り去って正面から見たところ（図２中、矢印Ｂ方向か
ら見たところを示している。）を示した図であり、図４
は図３のＸ−Ｘ断面図であり、図５は図３のＹ−Ｙ断面
図であり、図６は図５のＺ−Ｚ断面図である。図３乃至
図６を参照して、装置本体３１について詳述する。床面
２１には、一対の支柱７１ａ、７１ｂが立設されてい
る。支柱７１ａ、７１ｂはいずれも同一の部材（鋼製）
によって形成されており、該部材は直線に沿ってのび該
直線に対する垂直断面において略長方形の中空形状を有
している。支柱７１ａ、７１ｂは、いずれもその長手方
向が床面２１に対して略垂直になるように、また互いの
長手方向が略平行になるように床面２１に立設されてい
る。そして、パチンコ玉受入口たる受入皿３３（鋼製）
は、略長方形をした底面３３ａ（図５参照）と、該略長
方形の３辺に連なり上方へ立ち上がるように形成された
縁部３３ｂと、を有している。一方、底面３３ａの下面
３３ａａには該略長方形の該３辺以外の１辺に略沿うよ
うに、直線に沿ってのびる丸棒（直径の小さい円柱形）
によって形成された皿支持棒３５（鋼製）が溶接によっ
て取りつけられている。皿支持棒３５は、その長手方向
が床面２１に略平行になるように（支柱７１ａ、７１ｂ
の長手方向とは略垂直になるように）、かつその両端は
回転自在に支柱７１ａ、７１ｂに軸支されている（具体
的には、皿支持棒３５の両端部分が内側に遊嵌された円
筒状のパイプ３７ａ、３７ｂが、支柱７１ａ、７１ｂに
溶接によって取りつけられている。）。一方、受入皿３
３の底面３３ａが形成する該略長方形の４片のうち縁部
３３ｂが形成されていない１辺（即ち、皿支持棒３５が
沿うように取りつけられた辺）が対向する１辺よりもや
や低くなる状態（図４の状態）を保つように、底面３３
ａの下面３３ａａに当接する当接棒３９が支柱７１ａ、
７１ｂに溶接によって取りつけられている。以上のこと
によって、受入皿３３は、皿支持棒３５が沿うように取
りつけられた辺がやや低くなる状態（図４）から皿支持
棒３５を中心として所定範囲内（後述する図８の状態と
図４の状態との間）において回動自在に支柱７１ａ、７
１ｂに固定されている。なお、パチンコ玉受入口たる受
入皿３３は、図４の状態では、床面２１から約１５ｃｍ
程度上方に存し、床面２１に置いた玉箱に収容されたパ
チンコ玉を容易に受入皿３３に投入することができる程
度に床面２１の近傍に配設されている。

【００１７】そして、パチンコ玉受入口たる受入皿３３
に受け入れられたパチンコ玉が、収集される収集部７３
も支柱７１ａ、７１ｂに取りつけられている。収集部７
３は、受入皿３３の底面３３ａが形成する該略長方形の
４片のうち縁部３３ｂが形成されていない１辺よりもや
や長い横幅を有する開口７９を有しており、受入皿３３
に受け入れられ該１辺から落下するパチンコ玉がこの開
口７９にうまく収集されるようになっている。なお、収
集部７３は、受入皿３３の底面３３ａが形成する該略長
方形の４片のうち縁部３３ｂが形成されていない１辺を
含む略鉛直平面のうち該一辺から鉛直下方向にのびる平
面の一部にその主表面の一部が属するように配置された
第１板状部材７５と、第１板状部材７５の主表面とその
主表面とが略平行になるように配置された第２板状部材
７４（第２板状部材７４の主表面が属する平面は底面３
３ａと交わらない。）と、第１板状部材７５と第２板状
部材７４との主表面に略垂直かつ略鉛直にその主表面が
なるように配置され第１板状部材７５と第２板状部材７
４とを連結する第３板状部材７６ａ、７６ｂと、パチン
コ玉排出口７８に向かって傾斜する底板７７と、を有し
ている。なお、第２板状部材７４と第３板状部材７６
ａ、７６ｂとが、受入皿３３の底面３３ａよりも上方へ
の立ち上がり部分を有するのは、受入皿３３に受け入れ
られ前記１辺から落下するパチンコ玉がこぼれ落ちない
ようにするためである。

【００１８】受入皿３３から開口７９を経て収集部７３
に収集されたパチンコ玉は、底板７７に形成されたパチ
ンコ玉排出口７８から順次下方へと排出される。パチン
コ玉排出口７８から下方に向けて排出されたパチンコ玉
は、パチンコ玉排出口７８に連なるように形成された整
列部８１に受け入れられる。整列部８１は、ダクト様の
構造を有しその内部にパチンコ玉の経路を形成してい
る。整列部８１は、パチンコ玉排出口７８に連絡した一
端から後述のコイル状導管（第１のコイル状導管８３）
に接続された他端へ行くにつれて低くなるように勾配が
付けられていると共に、該一端から該他端へ行くにつれ
てその内部に形成されたパチンコ玉経路が次第に狭くな
るようになっており（先細りの構造になっている）、該
他端ではパチンコ玉１個のみが通過できるようになって
いる。このためパチンコ玉排出口７８から整列部８１に
受け入れられたパチンコ玉は、整列部８１に付けられた
前記勾配によって前記一端から前記他端へと自然に移動
しつつ整列されてゆき、前記他端からコイル状導管へと
移る際には一列に整列された状態になる。そして、パチ
ンコ玉排出口７８の下方に位置する整列部８１の下面に
は、振動手段たる偏心円盤回転器９３が配設されてい
る。偏心円盤回転器９３は、その回転軸が整列部８１の
内部に突出するように整列部８１の下面に取りつけられ
た電動機９５（電源コード等の図示は省略した。）と、
電動機９５の回転軸に取りつけられた円盤部材９７と、
を含んでなる。円盤部材９７は、高さの小さい円柱形状
を有しており、該円柱形状の軸と電動機９５の回転軸と
は互いに平行で所定距離離れるように（偏心するよう
に）電動機９５の回転軸に取りつけられている。このた
め電動機９５が回転すると円盤部材９７は偏心した状態
で回転するので、円盤部材９７の周囲に存するパチンコ
玉が振動する。また、整列部８１のうち後述のコイル状
導管（第１のコイル状導管８３）に接続された他端近傍
には、パチンコ玉の存在を検出する検出器９９が取りつ
けられている。検出器９９は、パチンコ玉によって光が
遮られることを用いて検出器９９の位置のパチンコ玉の
有無を検出するものであり、ここでは具体的には、オム
ロン株式会社製のアンプ内蔵フォト・マイクロセンサ
（変調光形）形ＥＥ−ＳＰＸ３０３（しゃ光時ＯＮ）を
用いている。

【００１９】整列部８１の前記他端から排出されたパチ
ンコ玉は、第１のコイル状導管８３の内部に挿入され
る。第１のコイル状導管８３は、長手方向に対して垂直
な断面においてパチンコ玉が通過できる程度の円形の内
部空間が形成されるように、ばね弾性を有する線鋼材を
密な螺旋状になるように巻いて形成したものによって構
成されている。このため、第１のコイル状導管８３は、
可撓性を有すると共に、屈曲された状態においてもその
内部空間をパチンコ玉が逸脱することなく通過すること
ができる。なお、このようなコイル状導管は、以前から
パチンコ遊技場等のパチンコ玉移送経路の形成等に多用
されているので、詳しい説明は省略する。第１のコイル
状導管８３の内部空間を通過したパチンコ玉は、移送手
段たる機械式のパチンコ玉移送器９１へ進入する。パチ
ンコ玉移送器９１は、ここではシルバー電研株式会社製
のパチンコ玉移送装置（Ｓ６０−Ｈ型）を用いており、
これは外周にパチンコ玉が嵌入される窪みが形成された
スプロケット状の円盤をモータによって駆動することで
機械的にパチンコ玉を移送するものである。パチンコ玉
移送器９１によって移送されたパチンコ玉は、第２のコ
イル状導管５１の内部空間へ進入し、順次、第２のコイ
ル状導管５１の上端５１ｂ方向に向けて移送される。そ
して、最終的には前述したように、第２のコイル状導管
５１の上端５１ｂは、パチンコ遊技台１５において上皿
１５ａへのパチンコ玉の流路を形成している流路チャン
バー１５ｆに連結されているので、パチンコ玉は、第２
のコイル状導管５１の上端５１ｂから流路チャンバー１
５ｆを経由して遊技用玉皿たる上皿１５ａへ移送され
る。なお、第２のコイル状導管５１は、第１のコイル状
導管８３と同様のものによって形成されているので、可
撓性を有すると共に、屈曲された状態においてもその内
部空間をパチンコ玉が逸脱することなく通過することが
できる。

【００２０】以上、説明したように、パチンコ玉受入口
たる受入皿３３に受け入れられたパチンコ玉は、開口７
９、収集部７３、パチンコ玉排出口７８、整列部８１、
第１のコイル状導管８３、パチンコ玉移送器９１、第２
のコイル状導管５１、流路チャンバー１５ｆをこの順で
通過して、最終的には上皿１５ａへ移送される。即ち、
本装置６１ｃは、床面近傍に配設されたパチンコ玉受入
口たる受入皿３３からパチンコ遊技台の遊技用パチンコ
玉を収容する遊技用玉皿たる上皿１５ａにパチンコ玉を
移送するパチンコ玉移送装置である。そして本装置６１
ｃにおいては、収集部７３と整列部８１と第１のコイル
状導管８３と第２のコイル状導管５１とによって（開口
７９やパチンコ玉排出口７８は、収集部７３の一部であ
る。）、パチンコ玉受入口たる受入皿３３から遊技用玉
皿たる上皿１５ａへのパチンコ玉の経路を形成する経路
形成手段が構成されている。さらに、パチンコ玉移送器
９１が、パチンコ玉受入口たる受入皿３３から遊技用玉
皿たる上皿１５ａへ該経路形成手段を経由してパチンコ
玉を移送する移送手段を構成している。また、パチンコ
玉を受入皿３３へ受け入れる方法は、いかなるものであ
ってもよく、例えば、床面２１に置かれている玉箱（図
示せず）をパチンコ遊技者が手によって把持し該玉箱を
傾けて受入皿３３にパチンコ玉を流し込むようにしても
よい。そして、図７（図４と同じ断面を示している。）
に示すように、玉箱１０１が受入皿３３の底面３３ａに
載置可能な大きさ及び形状とされ、そして玉箱１０１に
パチンコ玉１０５を流出させる開口１０３を設けること
によって、玉箱１０１から受入皿３３へのパチンコ玉１
０５の受け入れを容易ならしめるようにしてもよい。そ
して開口１０３を自在に開閉する扉１０７を設けること
で、開口１０３を経由した玉箱１０１からのパチンコ玉
１０５の流出を自在に断続させることができ、例えば、
玉箱１０１を床面２１に置きパチンコ玉を貯留させた状
態を保持するような場合や、図７に示す状態においてパ
チンコ玉１０５の流出を止めたい場合等についても自在
に対応することができる。なお、開口１０３を自在に開
閉する扉１０７はいかなるものであってもよいが、一例
を挙げれば、玉箱１０１の外面に回動自在に取りつけら
れた扉１０７や、玉箱１０１の外面に沿って移動可能に
取りつけられた扉１０７等を例示することができる。

【００２１】そして、前述したように、受入皿３３は、
皿支持棒３５を中心として所定範囲内において回動自在
に支柱７１ａ、７１ｂに取りつけられており、受入皿３
３を使用しないとき（即ち、受入皿３３がパチンコ玉を
受け入れないとき）には、受入皿３３を皿支持棒３５を
中心として回動させ図８に示す状態にしておけばよい。
こうすることで、受入皿３３が、パチンコ遊技台１１、
１３、１５が取りつけられた壁体２３の内部２３ｍに収
納される。即ち、パチンコ玉受入口たる皿状の受入皿３
３は、パチンコ遊技台１１、１３、１５が取りつけられ
た壁体２３の内部２３ｍに存する回動軸（ここでは皿支
持棒３５の中心軸）の周りに回動可能に軸支されてお
り、該回動軸の周りに回動されることで壁体２３の内部
２３ｍに収納された状態（図８の状態）や壁体２３の外
部２３ｎに突出した状態（図４の状態）のいずれにも自
在（収納自在）にされることができる。なお、図１にお
いて、パチンコ遊技台１１、１３に付設された本装置６
１ａ、６１ｂの受入皿については壁体２３の内部２３ｍ
に収納された状態を示しており、パチンコ遊技台１５に
付設された本装置６１ｃの受入皿については壁体２３の
外部２３ｎに突出した状態を示している。

【００２２】最後に、本装置６１ｃの管理部分について
説明する。本装置６１ｃは、コンピュータによって管理
されている。図９は、本装置６１ｃの管理部分のハード
ウエア構成を示す概略ブロック図である。図９を参照し
て、本装置６１ｃの管理部分のハードウエア構成につい
て説明する。なお、上述のように、本装置６１ｃの管理
部分は、コンピュータ２１０にこれを制御するプログラ
ムを内蔵したものである。本装置６１ｃの管理部分は、
演算処理を行うＣＰＵ２１０ａ、ＣＰＵ２１０ａの作業
領域等となるＲＡＭ２１０ｂ、制御プログラム等を記録
するＲＯＭ２１０ｃ、本装置６１ｃの他の構成機器との
情報のやり取りを行うためのインターフェイス２１０ｄ
を有する。そして、インターフェイス２１０ｄには、本
装置６１ｃの運転開始及び停止を命令する押しボタンス
イッチ２９ｃ、パチンコ玉の存在を検出する検出器９
９、そしてパチンコ玉移送器９１と偏心円盤回転器９３
の電動機９５との電源をＯＮ／ＯＦＦさせるスイッチ２
２１が接続されている。なお、スイッチ２２１は、コン
ピュータ２１０から信号を受け取るたびに、パチンコ玉
移送器９１と偏心円盤回転器９３の電動機９５との電源
をＯＮとＯＦＦで反転させるようになっており、該電源
がＯＦＦ状態において該信号を受信すると該電源をＯＮ
状態にし、該電源がＯＮ状態において該信号を受信する
と該電源をＯＦＦ状態にする。

【００２３】図１０に、図９に示すハードウエアと図示
しないハードディスクに主として記録されるプログラム
とにより実現される本装置６１ｃの管理部分３０１の機
能ブロック図を示す。本装置６１ｃの管理部分３０１
は、機能的には、本装置６１ｃの運転開始及び停止を命
令するための押しボタンスイッチ２９ｃが押下された信
号を受け付けるボタン信号受付部３１１、本装置６１ｃ
（パチンコ玉移送器９１と偏心円盤回転器９３の電動機
９５）の運転を開始するか否かを判断する運転開始判断
部３１３、パチンコ玉の存在を検出する検出器９９から
の信号を受け付ける有無信号受付部３１５、移送したパ
チンコ玉の個数を算出する個数算出部３１７、本装置６
１ｃ（パチンコ玉移送器９１と偏心円盤回転器９３の電
動機９５）の運転を停止するか否かを判断する運転停止
判断部３１９、スイッチ２２１へ信号を発信する信号発
信部３２１とからなる。ボタン信号受付部３１１は、本
装置６１ｃの運転開始及び停止を命令するための押しボ
タンスイッチ２９ｃが押下されたか否かを常時判断して
おり、押しボタンスイッチ２９ｃが押下されたと判断し
た場合には、押しボタンスイッチ２９ｃが押下された旨
の信号を運転開始判断部３１３と運転停止判断部３１９
とに並列的に出力する。一方、有無信号受付部３１５
は、パチンコ玉の存在を検出する検出器９９からの信号
を常時受け付け、パチンコ玉の有無についての信号を運
転開始判断部３１３と個数算出部３１７と運転停止判断
部３１９とに並列的に常時出力する。

【００２４】そして、ボタン信号受付部３１１から前記
信号（押しボタンスイッチ２９ｃが押下された旨の信
号）を受信した運転開始判断部３１３は、本装置６１ｃ
（パチンコ玉移送器９１と偏心円盤回転器９３の電動機
９５）が運転中でなければ、有無信号受付部３１５から
のパチンコ玉の有無についての信号がパチンコ玉が存す
るとの信号であるか判断する。なお、ボタン信号受付部
３１１から前記信号（押しボタンスイッチ２９ｃが押下
された旨の信号）を受信した運転開始判断部３１３は、
本装置６１ｃが運転中であると判断した場合は有無信号
受付部３１５からのパチンコ玉の有無についての信号が
パチンコ玉が存するとの信号であるか判断しない（何も
しない）。その判断の結果、パチンコ玉が存するとの信
号であると判断したならば、運転開始判断部３１３は、
運転を開始する信号を個数算出部３１７と運転停止判断
部３１９と信号発信部３２１とに並列的に出力する。な
お、運転開始判断部３１３は、有無信号受付部３１５か
らのパチンコ玉の有無についての信号がパチンコ玉が存
しないとの信号であると判断したならば、運転を開始す
る信号を一切出力しない。運転開始判断部３１３からの
運転を開始する信号を受信した信号発信部３２１は、ス
イッチ２２１へ信号を発信し、本装置６１ｃ（パチンコ
玉移送器９１と偏心円盤回転器９３の電動機９５）の電
源をＯＮ状態にする（運転開始）。そして、運転開始判
断部３１３からの運転を開始する信号を受信した個数算
出部３１７は、その信号を受信した後、有無信号受付部
３１５からのパチンコ玉の有無についての信号を監視
し、パチンコ玉が存在する状態になった回数を積算し、
その積算回数を連続して運転停止判断部３１９へ出力す
る。

【００２５】一方、運転開始判断部３１３からの運転を
開始する信号を受信した運転停止判断部３１９は、運転
開始判断部３１３からの運転を開始する信号を受信した
後、次の（１）（２）（３）のいずれかの条件（運転を
停止すべき条件）が満たされないか常時判断する（運転
停止判断部３１９が、後述の運転を停止する信号を発し
た後、運転開始判断部３１３からの運転を開始する信号
を受信するまでは、これら（１）（２）（３）の条件
（運転を停止すべき条件）が満たされていないかについ
ては判断しない。）。即ち、（１）ボタン信号受付部３
１１からの押しボタンスイッチ２９ｃが押下された旨の
信号を受信したこと（パチンコ遊技者等が運転を停止す
ることを望んでいること）、（２）個数算出部３１７か
らの積算回数が所定数（例えば、１２０）に達したこと
（該所定数のパチンコ玉が移送されたこと）、（３）有
無信号受付部３１５からのパチンコ玉の有無を示す信号
が「パチンコ玉なし」の状態が所定時間（例えば、１０
秒）以上継続していること（パチンコ玉がなくなったこ
と）、である。運転停止判断部３１９は、上記（１）
（２）（３）のいずれかの条件（運転を停止すべき条
件）が満たされたと判断した場合は、運転を停止する信
号を信号発信部３２１と運転開始判断部３１３と個数算
出部３１７とに並列的に出力する。運転停止判断部３１
９からの運転を停止する信号を受信した信号発信部３２
１は、スイッチ２２１へ信号を発信し、本装置６１ｃ
（パチンコ玉移送器９１と偏心円盤回転器９３の電動機
９５）の電源をＯＦＦ状態にする（運転停止）。そし
て、運転停止判断部３１９からの運転を停止する信号を
受信した運転開始判断部３１３は、運転が停止されたこ
とを記憶する。さらに、運転停止判断部３１９からの運
転を停止する信号を受信した個数算出部３１７は、前記
積算回数を０にリセットする。

【００２６】続いて、本装置６１ｃの管理部分３０１の
動作について説明する。図１１は本装置６１ｃの管理部
分３０１の動作を示すフローチャートである。図１１を
参照して、本装置６１ｃの管理部分３０１の動作につい
て説明する。前述のように、ボタン信号受付部３１１
は、本装置６１ｃの運転開始及び停止を命令するための
押しボタンスイッチ２９ｃが押下されたか否かを常時判
断しており、押しボタンスイッチ２９ｃが押下されたと
判断した場合には、押しボタンスイッチ２９ｃが押下さ
れた旨の信号を運転開始判断部３１３と運転停止判断部
３１９とに並列的に出力する。そして、有無信号受付部
３１５は、パチンコ玉の存在を検出する検出器９９から
の信号を常時受け付け、パチンコ玉の有無についての信
号を運転開始判断部３１３と個数算出部３１７と運転停
止判断部３１９とに並列的に常時出力する。これらボタ
ン信号受付部３１１と有無信号受付部３１５との動作
は、常時継続して行われているので、図１１のフローチ
ャートには示していない。

【００２７】そして、運転開始判断部３１３は、ボタン
信号受付部３１１から前記信号（押しボタンスイッチ２
９ｃが押下された旨の信号）を受信したかいなか判断し
（ｓ４０１）、ボタン信号受付部３１１から前記信号を
受信したと判断した場合（ＹＥＳ）には後述のｓ４０２
へ行き、ボタン信号受付部３１１から前記信号を受信し
たと判断しない場合（ＮＯ）には再びｓ４０１へ戻る。
ｓ４０２では、運転開始判断部３１３は、本装置６１ｃ
（パチンコ玉移送器９１と偏心円盤回転器９３の電動機
９５）が運転中か否か判断し（ｓ４０２）、本装置６１
ｃが運転中と判断した場合（ＹＥＳ）には再びｓ４０１
へ戻り、本装置６１ｃが運転中と判断しない場合（Ｎ
Ｏ）にはｓ４０３へ行く。ｓ４０３では、運転開始判断
部３１３は、有無信号受付部３１５からのパチンコ玉の
有無についての信号がパチンコ玉が存するとの信号であ
るか判断し（ｓ４０３）、パチンコ玉が存するとの信号
であると判断した場合（ＹＥＳ）には後述のｓ４０４へ
行き、パチンコ玉が存するとの信号であると判断しない
場合（ＮＯ）には再びｓ４０１へ戻る。ｓ４０４では、
運転開始判断部３１３は運転を開始すると判断し、運転
開始信号を個数算出部３１７と運転停止判断部３１９と
信号発信部３２１とに並列的に出力する（ｓ４０４）。

【００２８】運転開始判断部３１３からの運転を開始す
る信号を受信した信号発信部３２１は、スイッチ２２１
へ信号を発信し（ｓ４０５）、本装置６１ｃ（パチンコ
玉移送器９１と偏心円盤回転器９３の電動機９５）の電
源をＯＮ状態にする（運転開始）。そして、運転開始判
断部３１３からの運転を開始する信号を受信した個数算
出部３１７は、その信号を受信した後、有無信号受付部
３１５からのパチンコ玉の有無についての信号を監視
し、パチンコ玉が存在する状態になった回数（即ち、有
の回数）を積算し、その積算回数を連続して運転停止判
断部３１９へ出力する。運転開始判断部３１３からの運
転を開始する信号を受信した運転停止判断部３１９は、
運転開始判断部３１３からの運転を開始する信号を受信
した後、次の（１）（２）（３）のいずれかの運転を停
止すべき条件が満たされないか判断し（ｓ４０６）、運
転を停止すべき条件が満たされたと判断した場合（ＹＥ
Ｓ）には運転停止判断部３１９は運転を停止する信号を
信号発信部３２１と運転開始判断部３１３と個数算出部
３１７とに並列的に出力して後述のｓ４０７へ行き、運
転を停止すべき条件が満たされたと判断しない場合（Ｎ
Ｏ）再びｓ４０６へ戻る。ｓ４０７では、運転停止判断
部３１９からの運転を停止する信号を受信した信号発信
部３２１は、スイッチ２２１へ信号を発信し（ｓ４０
７）、本装置６１ｃ（パチンコ玉移送器９１と偏心円盤
回転器９３の電動機９５）の電源をＯＦＦ状態にする
（運転停止）。なお、運転停止判断部３１９からの運転
を停止する信号を受信した運転開始判断部３１３は運転
が停止されたことを記憶し、運転停止判断部３１９から
の運転を停止する信号を受信した個数算出部３１７は前
記積算回数を０にリセットする。最後に、作業終了か否
か判断し（ｓ４０８）、作業終了であれば（ＹＥＳ）作
業を終え、作業終了でなければ（ＮＯ）再びｓ４０１へ
戻る。

【００２９】以上のように、本装置６１ｃでは、運転開
始判断部３１３が、有無信号受付部３１５からの信号が
パチンコ玉が存するとの信号であると判断した場合の
み、移送手段たるパチンコ玉移送器９１を運転し、ま
た、運転停止判断部３１９が、有無信号受付部３１５か
らのパチンコ玉の有無を示す信号が「パチンコ玉なし」
の状態が所定時間（例えば、１０秒）以上継続した場合
（パチンコ玉がなくなったこと）には、移送手段たるパ
チンコ玉移送器９１を停止することから、移送すべきパ
チンコ玉が存しない場合には、移送手段たるパチンコ玉
移送器９１を運転しないように構成されている。また、
検出器９９と有無信号受付部３１５と個数算出部３１７
とによって、経路形成手段の所定位置を通過したパチン
コ玉の個数を検出する個数検出手段が構成されている。
そして、移送手段たるパチンコ玉移送器９１の運転が開
始されてから、所定の個数（前述の例では、１２０個）
が該所定位置を通過したことを該個数検出手段が検出す
ると、移送手段たるパチンコ玉移送器９１の運転を停止
するように構成されている。

【００３０】続いて、パチンコ玉の前記経路を形成する
経路形成手段の別の実施形態について説明する。図１２
は、他の実施形態の経路形成手段を示す斜視図であり、
図１３は、図１２のＲ−Ｒ断面図である。図１２及び図
１３を参照して、他の実施形態の経路形成手段たるレー
ル４０１について説明する。レール４０１は、主表面が
平面を構成する第１板状部材４０３と、主表面が平面を
構成する第２板状部材４０５と、を有してなり、第１板
状部材４０３と第２板状部材４０５とが所定の角度（図
１３中、角度α。ここではα＝約６８度である。）をな
すように配設されている。これによって第１板状部材４
０３と第２板状部材４０５とによって、谷部分４０７が
形成されている。ここに谷部分４０７に、パチンコ玉
（図１３中、点線により参照番号４０９として示した）
が収容されると、パチンコ玉は第１板状部材４０３と第
２板状部材４０５とのそれぞれに１の点によって当接す
る（合計２の点）ことで支持される状態になる。このた
め水平面４１１に対するレール４０１の角度（図１２
中、角度β）をつけることによって、パチンコ玉は谷部
分４０７に沿って（谷部分４０７に沿った両方向のうち
低くなる方向に向かって）移動することになる。

【００３１】また、第１板状部材４０３と第２板状部材
４０５とによって形成された谷部分４０７の最下部に
は、谷部分４０７に沿って開口４１３が形成されてい
る。開口４１３は、谷部分４０７にたまりやすいほこり
やごみ（谷部分４０７を移動するパチンコ玉に付着して
いたものが脱落することや、谷部分４０７の上方から落
下すること等によってほこりやごみが谷部分４０７にた
まる。）をレール４０１の下方に脱落させ、谷部分４０
７にほこりやごみが蓄積しないようにするために形成さ
れている。なお、本実施形態では、レール４０１は、細
長い長方形の主表面（平面）を有する鋼板を用い、該長
方形の長辺２辺に平行かつ該長辺２辺の一方からの距離
と他方からの距離とが等しい該主表面上の直線に沿って
開口４１３となる穴を該鋼板に穿設（具体的には、打ち
抜き）し、その後、該直線に沿って該鋼板を折り曲げる
ことによって形成されているが、これに限定されるもの
ではなく、例えば、第１板状部材４０３と第２板状部材
４０５とを別々の鋼板によって形成し、これらの鋼板を
図１２及び図１３に示すように当接させた状態で溶接等
することによって形成してよいことは言うまでもない。

【００３２】図１４は、さらなる他の実施形態の経路形
成手段を示す斜視図であり、図１５は、図１４のＳ−Ｓ
断面図である。図１４及び図１５を参照して、さらなる
他の実施形態の経路形成手段たるレール５０１について
説明する。レール５０１は、断面形状が円形の真っ直ぐ
な（直線に沿ってのびる）鋼製の棒材たる丸棒５０３、
５０５、５０７と、丸棒５０３、５０５、５０７をそれ
らの長手方向が互いに略平行になるように支持する鋼製
の支持板５０９、５１１と、を有してなる。丸棒５０
３、５０５、５０７は、支持板５０９、５１１に穿設さ
れた円形の開口５０９ｈ、５１１ｈの内周に溶接される
こと（図１５に示すように、丸棒５０３、５０５、５０
７の半周程度は支持板５０９、５１１に埋設されるよう
に取りつけられている。）によって支持されている。丸
棒５０３、５０５、５０７は、その長手方向に対する垂
直面（図１５に示された面）において、それぞれの外面
が、図示しないパチンコ玉の直径よりもやや大きい（パ
チンコ玉の直径よりも０．５ｍｍ〜１．５ｍｍ程度大き
い）直径を有する円５２１に略接するように、かつ丸棒
５０３、５０５、５０７の間をパチンコ玉が通過しない
ような（即ち、丸棒５０３、５０５、５０７によって取
り囲まれ形成された空間５３１にパチンコ玉が保持され
るような）位置関係になるように支持板５０９、５１１
によって支持されている。また、該垂直面において、丸
棒５０３、５０５、５０７の外面が円５２１に接する点
は円５２１の円周を３等分するようになっている（即
ち、図１５中、Ｄ１＝Ｄ２＝Ｄ３＝１２０度）。

【００３３】以上のようなレール５０１は、丸棒５０
３、５０５、５０７によって取り囲まれ形成された空間
５３１にパチンコ玉が収容されると、通常、パチンコ玉
は、丸棒５０５との接点たる１点と丸棒５０３又は丸棒
５０７のいずれか一方との接点たる１点との計２点によ
って支持され、それにより空間５３１に保持される。こ
のためレール５０１の一端５０１ａから空間５３１を経
由して他端５０１ｂへとパチンコ玉を移送することがで
きる。なお、パチンコ玉の移送は、レール５０１の丸棒
５０５を水平方向に対して傾ける（パチンコ玉が転がり
落ちる）ようにしても、また、一端５０１ａからパチン
コ玉を空間５３１に次々挿入するようにしてパチンコ玉
を押し出すようにしてもよい。また、レール５０１の丸
棒５０３、５０５、５０７の間には大きな隙間が存する
ので、丸棒５０３、５０５、５０７によって取り囲まれ
形成された空間５３１にほこりやごみ等が蓄積すること
がない。さらに、レール５０１では、該大きな隙間を介
してパチンコ玉の有無及び流れを検出する検出器を容易
に配設することができる。

【００３４】最後に、これらレール４０１とレール５０
１とによって、パチンコ玉の経路を形成する経路形成手
段の一部を構成したところを説明する。図１６は、図２
に示した装置本体３１を壁体２３を取り去って正面から
見たところ（図３と同じ部分を示している。）を示した
図であり、図１７は図１６のＴ−Ｔ断面図であり、図１
８は図１６のＵ−Ｕ断面図であり、図１９は図１８のＶ
−Ｖ断面図である。図１６乃至図１９を参照して、レー
ル４０１とレール５０１とによって、パチンコ玉の経路
を形成する経路形成手段の一部を構成したところを説明
する。なお、図１６乃至図１９中に用いた参照番号のう
ち、図３乃至図６に用いられたものと同じものは、同一
のものであることを示す。

【００３５】パチンコ玉受入口たる受入皿３３には、整
流板１３４が、その主表面が受入皿３３の底面３３ａに
対して略垂直になるように立設されている。整流板１３
４は、受入皿３３に受け入れられたパチンコ玉を、受入
皿３３の底面３３ａが形成する該略長方形の４片のうち
縁部３３ｂが形成されていない１辺の両端のうち移送手
段たるパチンコ玉移送器９１に近い端部方向に集めるた
めに配設されている。そして、整流板１３４によって該
パチンコ玉移送器９１に近い端部方向に集められたパチ
ンコ玉は、収集部１７３が有する開口７９へ該パチンコ
玉移送器９１に近い端部近傍から落下する。このように
して開口７９から落下したパチンコ玉は、収集部１７３
の下端に配設された第１のレール４０１ａ（前述のレー
ル４０１と同様のもの）に収容される。この第１のレー
ル４０１ａは、第１板状部材７５と第２板状部材７４と
の間に（第１のレール４０１ａの谷部分４０７が）沿う
ようにかつ移送手段たるパチンコ玉移送器９１に近づく
につれて高さが高くなるように配設されている。このた
め第１のレール４０１ａに収容されたパチンコ玉は、パ
チンコ玉移送器９１から遠ざかる方向（即ち、パチンコ
玉が下降する方向）に自然に移送される。そして第１の
レール４０１ａのパチンコ玉移送器９１から遠い端部
（即ち、最下部）には開口４９１が存しており、第１の
レール４０１ａによって移送されたパチンコ玉は開口４
９１から下方へ落下する。なお、第１のレール４０１ａ
沿って移送されるパチンコ玉は、移送される間に１個ず
つに整列し（開口７９から落下したままのパチンコ玉は
積み上げられた状態になる。）、１個ずつ開口４９１か
ら下方へ落下する。

【００３６】開口４９１から下方へ落下したパチンコ玉
は、開口４９１の下方に一端が存する第２のレール４０
１ｂ（前述のレール４０１と同様のもの）に収容され
る。第２のレール４０１ｂは、第１のレール４０１ａの
下方に第１のレール４０１ａに沿うようにかつ移送手段
たるパチンコ玉移送器９１に近づくにつれて高さが低く
なるように配設されている。このため第２のレール４０
１ｂに収容されたパチンコ玉は、パチンコ玉移送器９１
に近づく方向（即ち、パチンコ玉が下降する方向）に自
然に移送される。そして第２のレール４０１ｂのパチン
コ玉移送器９１に近い端部（即ち、最下部）にはレール
５０１の一端が連結されている。なお、第２のレール４
０１ｂのパチンコ玉移送器９１に近い端部（即ち、最下
部）とレール５０１の一端とは、パチンコ玉が抵抗なく
自由に行き来できるようにフランジ（レール５０１側
は、支持板５１１と兼ねている。）によって接続されて
いる。このため、第２のレール４０１ｂによって移送さ
れたパチンコ玉は、該フランジを経由して、レール５０
１の一端に収容される。なお、第１のレール４０１ａ及
び第２のレール４０１ｂの傾き（図１２中、角度β）は
適宜決定されればよく、特に限定されるものではない
が、通常、６度から６０度の範囲で定められる。

【００３７】レール５０１の一端に収容されたパチンコ
玉は、レール５０１の他端側（即ち、パチンコ玉移送器
９１に近い側）が低くなるようにつけられたレール５０
１の傾斜によって、レール５０１の他端側（即ち、パチ
ンコ玉移送器９１に近い側）に自然に移送される。そし
てレール５０１の該他端側から移送手段たるパチンコ玉
移送器９１に転入し、その後、パチンコ玉移送器９１に
よって第２のコイル状導管５１の内部空間へ移送され、
順次、第２のコイル状導管５１の上端５１ｂ方向に向け
て移送される。そして、最終的には流路チャンバー１５
ｆを経由して遊技用玉皿たる上皿１５ａへ移送される。

【００３８】なお、前述した例では、パチンコ玉排出口
７８の下方に位置する整列部８１の下面には、振動手段
たる偏心円盤回転器９３が配設されていたが、第１のレ
ール４０１ａと第２のレール４０１ｂとを用いること
で、パチンコ玉の流れは極めて円滑に行われることか
ら、ここでは振動手段たる偏心円盤回転器９３は配設し
ていない。もっとも、必要に応じて、振動手段たる偏心
円盤回転器９３を第１のレール４０１ａや第２のレール
４０１ｂに配設してよいことは言うまでもない。さら
に、ここでは図示していないが、パチンコ玉の存在を検
出する検出器が、レール５０１の所定位置に取りつけら
れている。該検出器は、パチンコ玉によって光が遮られ
ることを用いて検出器の位置のパチンコ玉の有無を検出
するもので前述の検出器９９と同じものを用いている
が、前述のようにレール５０１にはその長手方向に沿っ
て隙間が形成されているので検出器の配設を容易に行う
ことができる。そして、ここでは、収集部１７３（第１
のレール４０１ａを含む。）と第２のレール４０１ｂと
レール５０１と第２のコイル状導管５１とによって、パ
チンコ玉受入口たる受入皿３３から遊技用玉皿たる上皿
１５ａへのパチンコ玉の経路を形成する経路形成手段が
構成されている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のパチンコ玉移送装置（本装置）が付設
されたパチンコ遊技台の状態を示す正面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ断面図である。

【図３】図２に示した装置本体を壁体を取り去って正面
から見たところを示した図である。

【図４】図３のＸ−Ｘ断面図である。

【図５】図３のＹ−Ｙ断面図である。

【図６】図５のＺ−Ｚ断面図である。

【図７】玉箱が受入皿の底面に載置され、玉箱から開口
を経てパチンコ玉が受入皿に受け入れられている状態を
示す断面図である。

【図８】受入皿を皿支持棒を中心として回動させ壁体内
部に収納された状態を示す断面図である。

【図９】本装置の管理部分のハードウエア構成を示す概
略ブロック図である。

【図１０】本装置の管理部分の機能ブロック図である。

【図１１】本装置の管理部分の動作を示すフローチャー
トである。

【図１２】他の実施形態の経路形成手段を示す斜視図で
ある。

【図１３】図１２のＲ−Ｒ断面図である。

【図１４】さらなる他の実施形態の経路形成手段を示す
斜視図である。

【図１５】図１４のＳ−Ｓ断面図である。

【図１６】装置本体を壁体を取り去って正面から見たと
ころを示した図である。

【図１７】図１６のＴ−Ｔ断面図である。

【図１８】図１６のＵ−Ｕ断面図である。

【図１９】図１８のＶ−Ｖ断面図である。

【符号の説明】

１１、１３、１５ パチンコ遊技台 １１ａ、１３ａ、１５ａ 上皿 １１ｂ、１３ｂ、１５ｂ 下皿 １１ｃ、１３ｃ、１５ｃ 調節ハンドル １５ｆ 流路チャンバー ２１ 床面 ２３ 壁体 ２３ａ、２３ｂ、２３ｃ 開口 ２３ｍ 壁体内部 ２３ｎ 壁体外部 ２９ａ、２９ｂ、２９ｃ 押しボタンスイッチ ３１ 装置本体 ３３ 受入皿 ３３ａ 底面 ３３ａａ 底面の下面 ３３ｂ 縁部 ３５ 皿支持棒 ３７ａ、３７ｂ 円筒状のパイプ ３９ 当接棒 ５１ 第２のコイル状導管（導管） ５１ｂ 上端 ６１ａ、６１ｂ、６１ｃ 本装置 ７１ａ、７１ｂ 支柱 ７３ 収集部 ７４ 第２板状部材 ７５ 第１板状部材 ７６ａ、７６ｂ 第３板状部材 ７７ 底板 ７８ パチンコ玉排出口 ７９ 開口 ８１ 整列部 ８３ 第１のコイル状導管 ９１ パチンコ玉移送器 ９３ 偏心円盤回転器 ９５ 電動機 ９７ 円盤部材 ９９ 検出器 １０１ 玉箱 １０３ 開口 １０５ パチンコ玉 １０７ 扉 １３４ 整流板 １７３ 収集部 ２１０ コンピュータ ２１０ａ ＣＰＵ ２１０ｂ ＲＡＭ ２１０ｃ ＲＯＭ ２１０ｄ インターフェイス ２２１ スイッチ ３０１ 管理部分 ３１１ ボタン信号受付部 ３１３ 運転開始判断部 ３１５ 有無信号受付部 ３１７ 個数算出部 ３１９ 運転停止判断部 ３２１ 信号発信部 ４０１ レール ４０１ａ 第１のレール ４０１ｂ 第２のレール ４０３ 第１板状部材 ４０５ 第２板状部材 ４０７ 谷部分 ４０９ パチンコ玉 ４１１ 水平面 ４１３ 開口 ４９１ 開口 ５０１ レール ５０１ａ （レールの）一端 ５０１ｂ （レールの）他端 ５０３、５０５、５０７ 丸棒 ５０９、５１１ 支持板 ５０９ｈ、５１１ｈ 開口 ５２１ 円 ５３１ 空間

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】床面近傍からパチンコ遊技台の遊技用パチ
   ンコ玉を収容する遊技用玉皿にパチンコ玉を移送するパ
   チンコ玉移送装置であって、 該床面近傍に配設されたパチンコ玉受入口と、 該パチンコ玉受入口から該遊技用玉皿へのパチンコ玉の
   経路を形成する経路形成手段と、 該経路形成手段を経由してパチンコ玉を移送する移送手
   段と、を備えてなる、パチンコ玉移送装置。
2. 【請求項２】前記パチンコ玉受入口が、前記パチンコ遊
   技台が取りつけられた壁体の内部に収納自在に取りつけ
   られたものである、請求項１に記載のパチンコ玉移送装
   置。
3. 【請求項３】前記パチンコ玉受入口が皿状であり、 該パチンコ玉受入口が、前記壁体内部に存する回動軸の
   周りに回動可能に軸支され、該回動軸の周りに回動され
   ることで前記壁体内部に収納自在にされたものである、
   請求項２に記載のパチンコ玉移送装置。
4. 【請求項４】前記経路に存するパチンコ玉の少なくとも
   一部を振動させる振動手段をさらに備えてなる、請求項
   １乃至３のいずれかに記載のパチンコ玉移送装置。
5. 【請求項５】移送すべきパチンコ玉が存しない場合に
   は、前記移送手段を運転しないものである、請求項１乃
   至４のいずれかに記載のパチンコ玉移送装置。
6. 【請求項６】前記経路形成手段の所定位置を通過したパ
   チンコ玉の個数を検出する個数検出手段を、さらに備え
   てなり、 前記移送手段の運転が開始されてから、所定の個数が該
   所定位置を通過したことを該個数検出手段が検出する
   と、前記移送手段の運転を停止するものである、請求項
   １乃至５のいずれかに記載のパチンコ玉移送装置。