JP2002136752A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2002136752A
JP2002136752A JP2000335271A JP2000335271A JP2002136752A JP 2002136752 A JP2002136752 A JP 2002136752A JP 2000335271 A JP2000335271 A JP 2000335271A JP 2000335271 A JP2000335271 A JP 2000335271A JP 2002136752 A JP2002136752 A JP 2002136752A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 球の流路を構成する部材と遊技球との間の放
電を防止しつつ、遊技機内の経路を通過する遊技媒体が
帯電しても電荷を効果的に放出させてノイズの発生を防
止する。 【解決手段】 貯留タンク38はカーボンを8重量%含
有したABS樹脂で形成され、かつ、その一部にはアー
ス板218が取り付けられている。貯留タンク38は、
配線211によって、機構板の金具209に接続されて
いる。よって、貯留タンク38の電位は、機構板の金具
209の電位と同じである。金具209は、払出制御基
板37およびカードユニット50を介して接地されてい
る。よって、貯留タンク38の電位は接地レベルであ
る。また、貯留タンク38は全面が金属製というわけで
はないので、遊技球との間で急激な放電が発生すること
が防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遊技者の操作に応
じて遊技が行われる遊技機に関し、特に、遊技に応じて
遊技媒体を払い出すように構成されている遊技機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】遊技機として、遊技球を発射装置によっ
て遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口
などの入賞領域に遊技球が入賞すると、所定個の遊技球
が賞球として遊技者に払い出される遊技機がある。遊技
機は、入賞に応じて賞球払出を行うので、少なくとも賞
球払出を行うことができる払出機構を備えている必要が
ある。
【0003】また、遊技者は、遊技球を借り出し、借り
出した遊技球および入賞に応じて払い出された遊技球を
用いて遊技を行う。その際、遊技者からの遊技球貸し要
求はカードユニット等の貸出要求処理装置で一旦受け付
けられ、遊技機の貸出制御手段は貸出要求処理装置と通
信することによって遊技者からの貸出要求を受け付け
る。そして、貸出管理手段が、払出機構を制御して遊技
球の貸出を行う。あるいは、コイン投入に応じて遊技球
を払い出す球貸し機にコインを投入することによって、
遊技者が球貸し機から遊技球を借り出すことを前提とし
た遊技機もある。
【0004】遊技店における各遊技機の払出機構に対す
る遊技球の補給は、一般に、遊技店における遊技機設置
島に備えられているいる補給機構から一括して行われ
る。すなわち、遊技機外部から遊技球の補給がなされ
る。遊技機外部から補給された遊技球は、遊技機内部に
設けられている払出機構まで誘導される必要があるが、
外部から補給された遊技球は遊技機における上部に設置
された貯留タンクに貯留され、貯留タンクから払出機構
に流下する構造がとられることが多い。さらに、払出機
構から払い出された遊技球を、払出機構から遊技機前面
に設けられている皿貯留部に流下させる構造が採用され
ることが多い。遊技機のコスト低減や軽量化の要請か
ら、遊技球の流下路は合成樹脂製の流路で実現される。
【0005】すると、遊技球と流下路との間の摩擦等に
よって遊技球が帯電し、遊技球間で放電現象を生ずる可
能性がある。そして、放電によって、遊技機に設けられ
ている各種電気部品および基板の信号線や電源線にノイ
ズが乗ることがある。その結果、ノイズによって、誤動
作が生じたり、信号エラーが生じたりする場合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】補給路における遊技球
の帯電を防止するために、遊技球の流下路が設けられて
いる機構板の球通路部分等に金属等の導体板を設置して
導体板を接地(アース)する構造が採用されていた。し
かし、金属等の導体板を設置すると機構板の重量が大き
くなったり、遊技機の組立工程が煩雑になるといった問
題がある。さらに、接地された金属等の導体板に遊技球
が接触する際に、遊技球と導体板との間で急激に電荷の
移動が生じノイズが発生する可能性もある。
【0007】そこで、本発明は、遊技媒体の払出機構を
備えた遊技機において、球の流路を構成する部材と遊技
球との間の大きな放電を防止しつつ、遊技機内の経路を
通過する遊技媒体が帯電しても電荷を効果的に放出させ
てノイズの発生を防止することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による遊技機は、
遊技者が遊技媒体を用いて所定の遊技を行う遊技機であ
って、導電性を有する合成樹脂からなる導電性合成樹脂
部材が所定部位に配置されるとともに、導電性合成樹脂
部材に、導電性合成樹脂部材が電気的に接地されるよう
に接地接続部を設けたことを特徴とする。
【0009】本発明の他の態様の遊技機は、遊技者が遊
技媒体を用いて所定の遊技を行う遊技機であって、遊技
媒体と接触可能な位置に導電性を有する金属部材が配置
され、金属部材と電気的に接続される部材であって導電
性を有する合成樹脂からなる導電性合成樹脂部材が配置
され、接地接続部を、導電性合成樹脂部材が電気的に接
地されるように設けたことを特徴とする。
【0010】導電性合成樹脂部材が遊技媒体と接触しな
い位置に配置された金属部材と電気的に接続され、接地
接続部を、金属部材が電気的に接地されるように設けた
構成としてもよい。
【0011】導電性合成樹脂部材は、例えば、遊技者に
払い出される遊技媒体を貯留する貯留タンクを含む。
【0012】導電性合成樹脂部材は、例えば、遊技者に
払い出された遊技媒体を貯留する貯留部に遊技媒体を誘
導する樋部材を含む。
【0013】導電性合成樹脂部材は、例えば、遊技媒体
を払い出す払出装置の外郭を形成するケース体を含む。
【0014】導電性合成樹脂部材の電気的抵抗は金属部
材の電気的抵抗よりも大きい。
【0015】導電性合成樹脂部材は、例えば、カーボン
を含有した導電性合成樹脂からなるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチン
コ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチン
コ遊技機1を正面からみた正面図である。なお、ここで
は、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発
明はパチンコ遊技機に限られず、例えばスロット機であ
ってもよい。
【0017】パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成
された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取
り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊
技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に
形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対
して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構
部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けら
れる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構
造体である。また、遊技球を払い出すための通路が設け
られている機構部は、機構板およびそれに取り付けられ
ている部品を含む。
【0018】図1に示すように、ガラス扉枠2の下部表
面には打球供給皿(貯留部)3がある。打球供給皿3の
下部には、打球供給皿3からあふれた遊技球を貯留する
余剰玉受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作
ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の後方には、
遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技
盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付
けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技
盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
【0019】遊技領域7の中央付近には、複数種類の図
柄を可変表示するための可変表示部(特別図柄表示装
置)9が設けられている。可変表示部9には、例えば
「左」、「中」、「右」の3つの図柄表示エリアがあ
る。可変表示部9の下方には、始動入賞口14が設けら
れている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6
の背面に導かれ、始動口スイッチ(図示せず)によって
検出される。また、始動入賞口14の下部には開閉動作
を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞
球装置15は、ソレノイド(図示せず)によって開状態
とされる。
【0020】可変入賞球装置15の下部には、特定遊技
状態(大当り状態)においてソレノイド(図示せず)に
よって開状態とされる開閉板20が設けられている。こ
の実施の形態では、開閉板20が大入賞口を開閉する手
段となる。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入
賞球のうち一方(Vゾーン)に入った入賞球はV入賞ス
イッチ(図示せず)で検出される。また、開閉板20か
らの入賞球はカウントスイッチ(図示せず)で検出され
る。可変表示部9の下部には、始動入賞口14に入った
入賞球数を表示する4個の表示部を有する特別図柄始動
記憶表示器18が設けられている。この例では、4個を
上限として、始動入賞がある毎に、特別図柄始動記憶表
示器18は点灯している表示部を1つずつ増やす。そし
て、可変表示部9の可変表示が開始される毎に、点灯し
ている表示部を1つ減らす。
【0021】遊技盤6には、複数の入賞口19,24,
32,33が設けられ、遊技球のそれぞれの入賞口1
9,24,32,33への入賞は、対応して設けられて
いる入賞口スイッチ(図示せず)によって検出される。
遊技領域7における下部には、入賞しなかった打球を吸
収するアウト口26がある。
【0022】入賞口32に遊技球が入賞すると、7セグ
メントLEDによる普通図柄表示器10の表示の可変表
示が開始される。そして、普通図柄表示器10における
停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変
入賞球装置15が所定時間だけ開状態になる。普通図柄
表示器10の近傍には、入賞口32に入った入賞球数を
表示する4個の表示部を有する普通図柄始動記憶表示器
41が設けられている。この例では、4個を上限とし
て、入賞口32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶
表示器41は点灯している表示部を1つずつ増やす。そ
して、可変入賞球装置15の開放が開始される毎に、点
灯している表示部を1つ減らす。
【0023】また、遊技領域7の外側の左右上部のガラ
ス扉枠2には、効果音や音声を発する2つのスピーカ2
7が設けられている。遊技領域7の外周のガラス扉枠2
には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠
ランプ28cが設けられている。
【0024】そして、この例では、左枠ランプ28bの
近傍に、賞球の払出残があるときに点灯する賞球ランプ
51が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が
切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられてい
る。さらに、図1には、パチンコ遊技機1に隣接して設
置され、プリペイドカードが挿入されることによって球
貸しを可能にするカードユニット50も示されている。
【0025】カードユニット50には、使用可能状態で
あるか否かを示す使用可表示ランプ151、カードユニ
ット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応してい
るのかを示す連結台方向表示器153、カードユニット
50内にカードが投入されていることを示すカード投入
表示ランプ154、記録媒体としてのカードが挿入され
るカード挿入口155、およびカード挿入口155の裏
面に設けられているカードリーダライタの機構を点検す
る場合にカードユニット50を解放するためのカードユ
ニット錠156が設けられている。
【0026】打球発射装置から発射された金属製の遊技
球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、
遊技領域7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り
始動口スイッチ17で検出されると、図柄の変動を開始
できる状態であれば、可変表示部9内の図柄が回転を始
める。図柄の変動を開始できる状態でなければ、始動入
賞記憶を1増やす。
【0027】可変表示部9内の画像の回転は、一定時間
が経過したときに停止する。停止時の画像の組み合わせ
が大当り図柄の組み合わせであると、大当り遊技状態に
移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過する
まで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞
するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に打球
が特定入賞領域に入賞しV入賞スイッチで検出される
と、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。
継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容
される。
【0028】停止時の可変表示部9内の画像の組み合わ
せが確率変動を伴う大当り図柄の組み合わせである場合
には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、高
確率状態という遊技者にとってさらに有利な状態とな
る。
【0029】打球が入賞口32に入賞するると、普通図
柄表示器10の表示数字が連続的に変化する状態にな
る。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定
の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15
が所定時間だけ開状態になる。さらに、高確率状態で
は、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄に
なる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の
開放時間と開放回数が高められる。
【0030】図2は、ガラス扉枠2を取り外した状態で
の遊技盤6の前面を示す正面図である。発射装置から発
射された金属製の遊技球は、ステンレススチール製の発
射レール201の上を進み、遊技盤6に設置されている
円周状のステンレススチール製の外レール202に渡
り、外レール202に誘導されて遊技領域7に進入す
る。また、遊技盤6には、ステンレススチール製の内レ
ール203が、外レール202とともに遊技領域7を囲
むように設置されている。外レール202と内レール2
03とを接合している接合部材204は、ステンレスス
チール等の導電性部材で形成されている。従って、外レ
ール202と内レール203とは、電気的に導通してい
る。
【0031】ガラス扉枠2の裏面(遊技盤側)には、ガ
ラス扉枠2が閉じられた状態で外レール202と接触す
る金属板が設置されている。また、ステンレススチール
製の発射レール201は溝状に形成され、溝の一方の壁
部分は、ガラス扉枠2が閉じられた状態で、ガラス扉枠
2に設置されている金属板に接触するようになってい
る。従って、発射レール201と外レール202とは、
ガラス扉枠2が閉じられた状態では電気的に導通してい
る。従って、遊技が行われる状態では、発射レール20
1と外レール202および内レール203とは電気的に
導通している。
【0032】さらに、発射レール201の一部に、配線
(例えば被覆銅線、以下の配線も同様)205を接続す
るための接続部(例えば、配線205の端部に設けられ
ている金具をねじ止めするような構造)が設けられてい
る。配線205は、直接に、または他の導電性の部材を
介して、後述する機構板の受け金具に接続される。後述
するように、機構板の受け金具は、直接に、または他の
導電性の部材を介して接地される。従って、発射装置か
ら発射された遊技球が接触する発射レール201、外レ
ール202および内レール203は接地されていること
になる。打球レール(発射レール201、外レール20
2および内レール203)において、発射レール20
1、外レール202および内レール203に接する遊技
球の電位は、発射レール201、外レール202および
内レール203と同電位になるので、遊技球の帯電は防
止される。その結果、放電によってノイズが生ずること
が防止される。
【0033】また、遊技領域7を流下しているときの遊
技球の帯電を防止する機構を設けてもよい。例えば、遊
技盤6の表面の木材部材の下層に金属板等の導電性部材
を積層し、遊技領域に多数打ち込まれている釘を導電性
部材に接触させる。そして、その導電性部材を接地する
ことによって、遊技領域7に設けられている釘、打球レ
ールおよび遊技球を同電位にすることができる。よっ
て、放電防止効果が増進する。さらに、遊技領域7に設
けられている風車、各入賞球装置、飾り部材等を導電性
の合成樹脂で形成してもよい。
【0034】図3は、遊技機を裏面から見た背面図であ
る。図4は、各種部材が取り付けられた機構板を遊技機
背面側から見た背面図である。図5は、機構板を遊技機
表側の斜め方向から見た斜視図である。
【0035】この実施の形態では、機構板のベース体3
6として、ステンレス繊維を6重量%含有するABS樹
脂の板が用いられている。従って、機構板のベース体3
6は導電性を有する。図3〜図5に示すように、パチン
コ遊技機1の裏面では、機構板の上部に貯留タンク38
が設けられている。そして、パチンコ遊技機1が遊技機
設置島に設置された状態でその上方から遊技球が貯留タ
ンク38に供給される。図3および図4に示すように、
貯留タンク38内の遊技球は、誘導レール39を通って
賞球ケース40Aで覆われる球払出装置に至る。貯留タ
ンク38から傾斜して横方向に延びる誘導レール39
は、途中で屈曲し、さらに2条に分かれて球払出装置に
至る。
【0036】ステンレス繊維を含有する合成樹脂とし
て、ベースとしての合成樹脂に直径6〜10μmの極細
のステンレス繊維をフィラーとして添加した合成樹脂を
使用可能である。極細のステンレス繊維を使用している
ので、少ない添加量で、温度や湿度の環境変化に対して
も変わらない導電性を発揮することができる。当然、防
錆性にも優れている。ベースとしての合成樹脂として種
々の熱可塑性樹脂を使用することができる。ベースとし
てABS樹脂を用いフィラーとしてのステンレス繊維を
6重量%添加すると、ステンレス繊維を6重量%含有す
るABS樹脂を得ることができる。ベースとしてポリカ
ーボネートを使用すれば、ステンレス繊維を含有するポ
リカーボネートを得ることができる。
【0037】また、ステンレス繊維を含有する合成樹脂
は、フィラーとしてカーボンのみを用いたカーボン含有
樹脂に比べて難燃性が高い。パチンコ遊技機の設置環境
は喫煙環境下であることが多い。また、遊技機内部や遊
技機設置島と遊技機との間には多数の電気配線が存在す
るので短絡等による発火の可能性も否定できない。従っ
て、遊技機において、難燃性の高い部材を使用すること
は、遊技機の安全性をより高めることになる。また、ス
テンレス繊維を含有する合成樹脂は、フィラーとしてカ
ーボンのみを用いたカーボン含有樹脂に比べて比抵抗が
低い。従って、高い導電性を得ることができ、接触する
遊技球の帯電防止のために効果的である。
【0038】図3に示すように、遊技機裏面側では、可
変表示部9を制御する図柄制御基板を含む可変表示制御
ユニット29、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭
載された遊技制御基板(主基板)31が設置されてい
る。また、球払出制御を行う払出制御用マイクロコンピ
ュータ等が搭載された払出制御基板37が設置されてい
る。さらに、遊技盤6に設けられている各種飾りLE
D、特別図柄始動記憶表示器18および普通図柄始動記
憶表示器41、枠側に設けられている天枠ランプ60
a、左枠ランプ60b、右枠ランプ60c、賞球ランプ
51および球切れランプ52に信号を送るためのランプ
制御基板35、スピーカ27からの音発生を制御するた
めの音制御基板70も設けられている。また、また、D
C30V、DC21V、DC12VおよびDC5Vを作
成する電源回路が搭載された電源基板910が設けられ
ている。
【0039】貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導
レール39を通り、図4に示されるように、球供給樋1
86a,186bを経て球払出装置に至る。球払出装置
の上部には、球切れスイッチ187が設けられている。
球切れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装
置の払出動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技
球通路内の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、
貯留タンク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出
スイッチ167も誘導レール39における上流部分(貯
留タンク38に近接する部分)には設けられている。球
切れ検出スイッチ167が遊技球の不足を検知すると、
遊技機設置島に設けられている補給機構から遊技機に対
して遊技球の補給が行われる。
【0040】球払出装置から払い出された遊技球は、連
絡口45および誘導樋(樋部材)206を通ってパチン
コ遊技機1の前面に設けられている打球供給皿(上皿)
3に誘導される。連絡口45の側方には、パチンコ遊技
機1の前面に設けられている余剰玉受皿(下皿)4に連
通する余剰玉通路46が形成されている。
【0041】入賞にもとづく景品としての遊技球や球貸
し要求にもとづく遊技球が多数払い出されて打球供給皿
3が満杯になり、ついには遊技球が連絡口45に到達し
た後さらに遊技球が払い出されると、遊技球は、余剰玉
通路46を経て余剰玉受皿4に導かれる。さらに遊技球
が払い出されると、感知レバー47が満タンスイッチ4
8を押圧して満タンスイッチ48がオンする。その状態
では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払
出装置の動作が停止するとともに発射装置の駆動も停止
する。
【0042】図4に示すように、球払出装置の側方に
は、球供給樋186a,186bから遊技機下部の排出
口192に至る球抜き通路191が形成されている。球
抜き通路191の上部には球抜きレバー193が設けら
れ、球抜きレバー193が遊技店員等によって操作され
ると、誘導レール39から球抜き通路191への遊技球
通路が形成され、貯留タンク38内に貯留されている遊
技球は、排出口192から遊技機外に排出される。
【0043】機構板の側部(図4に示す例では、球抜き
通路191の近傍)には、貯留タンク38の位置付近か
ら上皿への連絡口45の位置付近まで高さ方向に延びる
ステンレススチール製の金具209が設置されている。
機構板のベース体36は導電性を有しているので、金具
209が機構板のベース体36に設置されることによっ
て、機構板のベース体36と金具209とは電気的に導
通していることになる。
【0044】この実施の形態では、カードユニット50
からの信号は全て払出制御基板37に入力される構成に
なっている。従って、球貸し制御に関して、カードユニ
ット50から主基板31に信号が入力されることはな
く、主基板31にカードユニット50の側から不正に信
号が入力される余地はない。また、カードユニット50
で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板37か
ら供給される。よって、遊技機とカードユニット50と
の接続は簡便であり、例えば、図3に示すように、払出
制御基板37に設置されたコネクタ208から延伸する
ケーブル(図示せず)のみがカードユニット50に接続
され、遊技機内のその他の基板とカードユニット50と
を接続する必要はない。
【0045】一般に、カードユニット50は接地線を介
して接地されているので、遊技機側の接地必要箇所をカ
ードユニット50のFG(フレームグラウンド)端子に
接続すれば、容易に遊技機側の接地必要箇所を接地する
ことができる。この実施の形態では、金具209と電気
的に接続されるコネクタ207が払出制御基板37に設
けられている(図3参照)。コネクタ207から延びる
配線216は金具209に接続される(図5参照)。そ
して、払出制御基板37において、金具209と電気的
に接続されている線はコネクタ208に接続される。コ
ネクタ208およびケーブルを介して、金具209と電
気的に接続されている線は、カードユニットのFG端子
に接続される。従って、導電性の貯留タンク38および
機構板の金具209は、カードユニット50を介して接
地される。金具209におけるコネクタ208からの配
線を接続する部分は、接地接続部に相当する。
【0046】この実施の形態では、貯留タンク38は、
カーボンを8重量%含有したABS樹脂で形成されてい
る。従って、貯留タンク38は導電性を有する。また、
貯留タンク38の遊技機正面側の一部には金属製のアー
ス板(金属板)218が取り付けられている。アース板
218は、貯留タンク38に貯留されている遊技球と接
触可能である。従って、遊技球の電位は、貯留タンク3
8に貯留されているときにアース板218の電位と同じ
になる。さらに、貯留タンク38におけるアース板21
8以外の部分はカーボンを含有した合成樹脂で導電性を
有するので、遊技球の電位は、貯留タンク38全体の電
位と同じになる。さらに、遊技店において、遊技球は遊
技機設置島に設けられている補給路を通ってから遊技機
の貯留タンク38に補給されるので、貯留タンク38に
補給される前に既に遊技球が帯電していることが多い。
しかし、貯留タンク38が、カーボンを含有する導電性
合成樹脂で形成され、かつ、接地されているので、遊技
球の電荷は貯留タンク38を介してアース側に逃げ遊技
機の帯電が解消される。
【0047】また、誘導レール39や球供給樋186
a,186bは、ステンレス繊維を6重量%含有するA
BS樹脂で形成されている。さらに、打球供給皿(上
皿)3、余剰玉受皿(下皿)4、余剰玉通路46および
球抜き通路191等も、ステンレス繊維を含有する合成
樹脂で形成されていることが好ましい。すなわち、機構
部における遊技球が通過する全ての経路がステンレス繊
維を含有する合成樹脂で形成されていることが好まし
い。
【0048】図4に示すように、貯留タンク38の側部
には、配線211を接続するための接地接続部としての
接続部(例えば、配線211の端部に設けられている金
具をねじ止めするような構造)212が設けられてい
る。また、図5に示すように、配線211は、接続部2
13によって機構板の金具209に接続される。金具2
09は、カードユニット50を介して接地されるので、
貯留タンク38の電位も接地レベルになる。
【0049】図6は、機構板の下部を示す部分斜視図で
ある。この実施の形態では、遊技球を遊技機前面の打球
供給皿3に導くための誘導樋206は、カーボンを8重
量%含有したABS樹脂で形成されている。従って、誘
導樋206は導電性を有する。また、誘導樋206の近
傍において流下した遊技球が接触可能な位置には、誘導
樋206と接触する金属製のアース板(金属板)221
が設置されている。従って、誘導樋206を流れる遊技
球の電位は、誘導樋206およびアース板221の電位
と同じになる。
【0050】図6に示すように、機構板の金具209に
は、金属製の受け金具222が取り付けられている。誘
導樋206と受け金具222との間には配線224が這
わされ、誘導樋206には配線224を接続するための
接地接続部としての接続部(例えば、配線224の端部
に設けられている金具をねじ止めするような構造)22
3が設けられ、受け金具222には配線224を接続す
るための接続部(例えば、配線224の端部に設けられ
ている金具をねじ止めするような構造)225が設けら
れている。
【0051】この実施の形態では、発射レールからの配
線205(図2参照)は誘導樋206に接続されてい
る。誘導樋206は導電性であり、かつ、受け金具22
2、金具209および払出制御基板37を介してカード
ユニット50のFG端子に接続される。よって、誘導樋
206の電位も接地レベルになっている。
【0052】図7は、球払出装置の構成例を示す分解斜
視図である。この例では、賞球ケース40Aとしての3
つのケース140,141,142の内部に球払出装置
が形成されている。ケース140,141の上部には、
球供給樋186a,186bと連通する穴170,17
1が設けられ、遊技球は、穴170,171から球払出
装置に流入する。
【0053】球払出装置は駆動源となる払出モータ(例
えばステッピングモータ)289を含む。払出モータ2
89の回転力は、払出モータ289の回転軸に嵌合して
いるギア290に伝えられ、さらに、ギア290と噛み
合うギア291に伝えられる。ギア291の中心軸に
は、凹部を有するスプロケット292が嵌合している。
穴170,171から流入した遊技球は、スプロケット
292の凹部によって、スプロケット292の下方の球
通路293に1個ずつ落下させられる。
【0054】球通路293には遊技球の流下路を切り替
えるための振分部材311が設けられている。振分部材
311はソレノイド310によって駆動され、賞球払出
時には、球通路293における一方の流下路を遊技球が
流下するように倒れ、球貸し時には球通路293におけ
る他方の流下路を遊技球が流下するように倒れる。な
お、払出モータ289およびソレノイド310は、払出
制御基板37に搭載されている払出制御用CPUによっ
て制御される。また、払出制御用CPUは、主基板31
に搭載されている遊技制御用のCPUからの指令に応じ
て払出モータ289およびソレノイド310を制御す
る。
【0055】賞球払出時に選択される流下路の下方には
球払出装置によって払い出された遊技球を検出する賞球
センサ301Aが設けられ、球貸し時に選択される流下
路の下方には球払出装置によって払い出された遊技球を
検出する球貸しセンサ301Bが設けられている。賞球
センサ301Aの検出信号と球貸しセンサ301Bの検
出信号は払出制御基板37の払出制御用CPUに入力さ
れる。払出制御用CPUは、それらの検出信号にもとづ
いて、実際に払い出された遊技球の個数を計数する。
【0056】この実施の形態では、球払出装置を収容す
る賞球ケース40A(ケース140,141,142)
および球通路293の側部の壁は、カーボンを8重量%
含有したポリカーボネートで形成されている。従って、
遊技球が通過する球通路293は導電性であり、球通路
293の電位とそこを通過する遊技球の電位とは同じに
なる。また、球通路293の側部の壁と賞球ケース40
Aとは接しているので、球通路を通過する遊技球と賞球
ケース40Aとは同電位である。
【0057】さらに、図4に示すように、賞球ケース4
0Aの上部において、ステンレススチール製の押え金具
231によって、賞球ケース40Aは機構板のベース体
36に固定される。従って、導電性の賞球ケース40A
とステンレススチール製の押え金具231とは接してい
る。また、押え金具231には、配線214を介して、
機構板の金具209に設けられている接続部(例えば、
配線214の端部に設けられている金具をねじ止めする
ような構造)215と電気的に接続可能な接続部210
が設けられている(図4および図5参照)。よって、賞
球ケース40Aの電位は金具209の電位と同じにな
る。上述したように、金具209の電位は接地レベルに
なっているので、賞球ケース40Aの電位も接地レベル
になっている。
【0058】球払出装置において、ケース140,14
1,142は、カーボンを8重量%含有したポリカーボ
ネートで形成されているが、カーボンを含有した材料は
燃焼性を有しているので、難燃性のステンレス繊維を含
有する合成樹脂で形成してもよい。なお、ギア209,
291は、遊技球とは接触しないので、導電性を有さな
い合成樹脂で形成されている。また、スプロケット29
2は遊技球が一時接触するだけであるから、やはり、導
電性を有さない合成樹脂で形成されている。なお、ケー
ス140,141,142の材料として、ABS樹脂で
はなくポリカーボネートを用いるのは、ポリカーボネー
トの方がABS樹脂よりも耐摩耗性が高いからである。
【0059】以上に説明したように、上記の実施の形態
の遊技機では、機構板に遊技媒体を払い出す払出機構が
設置された構造において、機構部を構成する部材(上記
の例では、機構板のベース体36および遊技球の通路)
が、ステンレス繊維を含有する合成樹脂で形成されてい
る。従って、遊技機の難燃性が高まるとともに、遊技球
の帯電防止の効果も向上する。特に、遊技媒体を払い出
す払出機構において、遊技球が流れる球通路がステンレ
ス繊維を含有する合成樹脂で形成されているので、帯電
防止の効果は大きい。
【0060】また、上記の実施の形態では、遊技媒体を
払い出す払出機構において、貯留タンク38および誘導
樋206はカーボンを8重量%含有するABS樹脂で形
成され、賞球ケース40Aはカーボンを8重量%含有す
るポリカーボネートで形成されていた。すなわち、遊技
媒体の貯留、誘導および払出のための部材が導電性の合
成樹脂で形成されているので、特に金属部品を用いなく
ても遊技球の接触部分における導電性を確保することが
でき、帯電防止対策を施すことができる。
【0061】また、貯留タンク38、誘導樋206およ
び賞球ケース40A等のカーボン含有合成樹脂による部
材において、カーボン含有合成樹脂に接続部212,2
23が設けられていたり、カーボン含有合成樹脂に接触
するように設けられている金属部材としての押え金具2
31等に、配線を接続するための接続部が設けられてい
るので、カーボン含有合成樹脂による部材を接地するた
めの配線作業が容易である。
【0062】なお、機構部における遊技媒体の接触部分
の一部である貯留タンク38、球払出装置内の球通路2
93および誘導樋206にカーボン含有合成樹脂を用い
たが、それらにもステンレス繊維を含有する合成樹脂を
用いてもよい。
【0063】また、上記の実施の形態では、機構部を構
成する部材の一部がステンレス含有合成樹脂で形成され
たが、機構部を構成する全ての部材をステンレス含有合
成樹脂で形成してもよい。
【0064】図8は、帯電防止効果(静電気除去効果)
を説明するための説明図である。図8(A)は、遊技球
401の通路にカーボン403を含有したカーボン含有
合成樹脂400を用い、カーボン含有合成樹脂400が
接地されている場合の従来例を示す。カーボン含有樹脂
400の比抵抗は一般に10〜10Ω・cm程度と
大きく導電率は高くない。従って、遊技球401が帯電
した場合、カーボン含有樹脂400への電荷の移動の程
度や接地板402への電荷の移動の程度は比較的小さ
い。すなわち、遊技球401が帯電した場合の放電効果
は、図8(B)に示す場合に比べて小さい。
【0065】図8(B)は、ステンレス繊維413を含
有する合成樹脂(ステンレス含有合成樹脂410)を用
いた場合の例を示す。ステンレス含有合成樹脂410の
比抵抗はカーボン含有合成樹脂400の比抵抗に対して
格段に小さく、金属板を合成樹脂内に埋め込んだ場合と
同程度の電荷吸収性能を期待することができる。また、
金属板を合成樹脂内に埋め込んだ場合と同程度に、静電
気発生を防止する効果を期待できる。すなわち、カーボ
ン含有合成樹脂400を用いた場合に比べて、高い帯電
防止効果を奏する。
【0066】なお、合成樹脂に対してステンレス繊維の
みを含有させた場合には、合成樹脂自体の熱変形等に起
因してステンレス繊維の接触が弱まって導電性が低下す
る可能性があることが報告されている。そのような可能
性を排除するために、ステンレス含有合成樹脂にさらに
カーボンを含有させたものを用いてもよい。すなわち、
機構部を構成する部材を、ステンレス繊維およびカーボ
ンを含有する合成樹脂で形成してもよい。また、合成樹
脂に対してステンレス繊維のみを含有させた場合でもそ
のような合成樹脂は高いシールド性を示すのであるが、
さらにカーボンを含有させた場合には、高温、低温が繰
り返されるような環境下にあっても、シールド効果が低
下しない。
【0067】図9は、機構板36に取り付けられている
各部材を、打球レール、払出制御基板37およびカード
ユニット50とともに示す結線図である。上述したよう
に、打球レール(発射レール201、外レール202お
よび内レール203)は、ステンレススチール製であ
り、かつ、発射レール201、外レール202および内
レール203は、遊技が行われるときには電気的に導通
している。
【0068】誘導樋206はカーボンを8重量%含有し
たABS樹脂で形成され、かつ、誘導樋206にはアー
ス板221が接触している。発射レール201と誘導樋
206とは配線205で接続されている。また、誘導樋
206は、配線224によって、機構板の金具209に
接続された受け金具222に接続されている。金具20
9および受け金具222はステンレススチール製であ
る。従って、打球レールおよび誘導樋206の電位は、
機構板の金具209の電位と同じである。
【0069】貯留タンク38はカーボンを8重量%含有
したABS樹脂で形成され、かつ、その一部にはアース
板218取り付けられている。貯留タンク38は、配線
211によって、機構板の金具209に接続されてい
る。よって、貯留タンク38の電位は、機構板の金具2
09の電位と同じである。
【0070】また、賞球ケース40Aはカーボンを8重
量%含有したポリカーボネートで形成されている。そし
て、ステンレススチール製の押え金具231が賞球ケー
ス40Aに接している。さらに、押え金具231は、配
線214によって、機構板の金具209に接続されてい
る。よって、賞球ケース40Aの電位は、機構板の金具
209の電位と同じである。
【0071】従って、発射装置から発射された遊技球の
通路となる打球レール、払い出される遊技球の通路の主
要部となる貯留タンク38、球払出装置内の球通路29
3および誘導樋206の電位は、機構板の金具209お
よび金具209が取り付けられている機構板のベース体
36の電位と同じである。金具209は、払出制御基板
37およびカードユニット50を介して接地されてい
る。よって、打球レール、貯留タンク38、球払出装置
内の球通路293、誘導樋206および機構板のベース
体36の電位は接地レベルである。
【0072】図9に明示されているように、遊技媒体と
接触可能な位置(上記の例では、貯留タンク38、誘導
樋209等)に導電性合成樹脂部材が用いられ、さら
に、導電性合成樹脂部材が間接的に接地されている。従
来の静電気ノイズ対策として、遊技媒体と接触する位置
に金属製のアース板を設ける方法があったが、そのよう
な方法によると、帯電した遊技球がアース板と接触する
際に急激に放電して、遊技機に設置されている制御基板
内の電子回路に対して静電気ノイズとしての電磁妨害を
与える可能性があった。しかし、上記の実施の形態のよ
うに、遊技媒体と接触可能な位置に導電性合成樹脂部材
を配置するように構成すれば、急激な放電の発生が緩和
され、制御基板内の電子回路に対して電磁妨害を与える
可能性がなくなる。例えば、カーボン含有合成樹脂の比
抵抗は10〜10Ω・cm程度と金属に比べて大き
いので、急激な放電が発生することはない。
【0073】ただし、貯留タンク38の一部において金
属部材としての金属板(アース板)218が接触し、誘
導樋206と接する位置に金属部材としての金属板(ア
ース板)221が設置されている。従って、遊技球との
間の急激な放電を防止しつつ、帯電した遊技球からの電
荷移動の程度(静電気除去効果)がさらに高くなる。す
なわち、遊技球の帯電防止効果は、貯留タンク38や誘
導樋209に導電性合成樹脂部材のみを用いた場合に比
べて高くなっている。なお、金属板218,221が、
貯留タンク38や誘導樋206と直接に接触していなく
ても、それらと電気的な導通がとられていれば上記の効
果を奏することができる。
【0074】また、導電性合成樹脂部材による貯留タン
ク38、賞球ケース40Aおよび誘導樋206と接地部
(カードユニット50の接地)との間には、導電性合成
樹脂部材と接地部とを電気的に接続可能な金属製の金具
209が介在している。すなわち、各導電性合成樹脂部
材から比較的近い箇所に設置されている金具209に対
して配線を施し、金具209から一系統の配線を接地箇
所まで引き延ばせばよい。従って、各導電性合成樹脂部
材を直接接地する場合に比べて、接地のための配線が容
易になっている。
【0075】さらに、遊技機において、機構部のみなら
ず、打球供給皿(上皿)3および余剰玉受皿(下皿)4
を含む遊技機における遊技媒体の通路部分もステンレス
繊維を含有する合成樹脂で形成してもよい。すなわち、
遊技機において、遊技機外部より遊技球が補給される貯
留タンク38、機構部、および遊技者に払い出された遊
技球を貯留する打球供給皿(上皿)3および余剰玉受皿
(下皿)4を含む通路部分をステンレス繊維を含有する
合成樹脂で形成してもよい。また、そのような遊技球の
通路部分における一部がステンレス繊維を含有する合成
樹脂で形成されていても、通路部分の全てがステンレス
繊維を含有する合成樹脂で形成されている場合と程度の
差はあるものの、静電気除去効果を発揮させることがで
きる。さらに、遊技機において、遊技盤6に設けられる
構成部品(入賞装置や装飾部材等)も含む遊技球が接触
しうる全ての部分をステンレス繊維を含有する合成樹脂
で形成してもよい。
【0076】上記の実施の形態では、遊技球と接触可能
な位置に配置された導電性合成樹脂部材として、貯留タ
ンク38、誘導樋206、払出装置の賞球ケース40A
等を例示したが、遊技機におけるその他の遊技球接触箇
所が、導電性を有する合成樹脂からなる導電性合成樹脂
部材で形成され、その導電性合成樹脂部材が電気的に接
地されるように構成してもよい。なお、導電性合成樹脂
部材は、カーボンを含有した合成樹脂部材でもよいが、
金属を含有した合成樹脂など導電性を有していればどの
ようなものであってもよい。さらに、導電性合成樹脂部
材が配置される所定の部位として、遊技球と接触可能な
位置を例示したが、そのような部位に限らず、他の箇所
に導電性合成樹脂部材を配置してもよい。例えば、遊技
球と接触可能な位置には金属その他の導電性の高い部材
を配置し、そのような部材と接地との間に導電性合成樹
脂部材を配置してもよい。
【0077】また、カーボンを含有した導電性合成樹脂
部材と金属を含有した導電性合成樹脂部材との併用例と
して、機構部に設けられている貯留タンク38、誘導樋
206および払出装置の賞球ケース40A等(カーボン
を含有した導電性合成樹脂部材)と機構板のベース体3
8(導電性合成樹脂部材)とについて説明したが、カー
ボンを含有した導電性合成樹脂部材と金属を含有した導
電性合成樹脂部材との併用は、そのような機構部におけ
る部材に限られず、遊技機における遊技球と接触可能な
他の箇所において適用することもできる。
【0078】さらには、上記の実施の形態では、ステン
レスを含有する合成樹脂としてステンレス繊維をフィラ
ーとする合成樹脂が用いられたが、フィラーとしてフレ
ーク状等のステンレススチールを含有する合成樹脂を用
いてもよい。
【0079】なお、上記の各実施の形態のパチンコ遊技
機1は、始動入賞にもとづいて可変表示部9に可変表示
される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせに
なると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種
パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放
する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価
値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機や、
始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が
所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役
物への入賞があると所定の権利が発生または継続する第
3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。
【0080】また、パチンコ遊技機に限られず、スロッ
ト機等においても、遊技媒体を払い出す払出機構が機構
板に備えられている場合などには本発明を適用すること
ができる。
【0081】
【発明の効果】請求項1記載の発明では、遊技機を、導
電性合成樹脂部材が所定部位に配置されるとともに、導
電性合成樹脂部材が電気的に接地されるように接地接続
部が設けられた構成にしたので、そのような接地接続部
を介して接地することによって、金属部材を設置し金属
部材が直接接地されるように構成されている場合に比べ
て、大きな放電が緩和され、ノイズの発生を低減すると
ともに遊技媒体の帯電を解消することができる効果があ
る。
【0082】請求項2記載の発明では、遊技機を、遊技
媒体と接触可能な位置に導電性を有する金属部材が配置
され、金属部材と電気的に接続される部材であって導電
性を有する合成樹脂からなる導電性合成樹脂部材が配置
され、導電性合成樹脂部材が電気的に接地されるように
接地接続部が設けられた構成にしたので、そのような接
地接続部を介して接地することによって、金属部材が直
接接地されるように構成されている場合に比べて、遊技
媒体と接触部分との間の大きな放電が緩和され、ノイズ
の発生を低減するとともに遊技媒体の帯電を解消するこ
とができる効果がある。また、接触部分が導電性合成樹
脂部材のみで形成されている場合に比べて、遊技媒体か
らの電荷移動の効果が大きくなることが期待され、帯電
防止効果を増大させることができる。
【0083】請求項3記載の発明では、導電性合成樹脂
部材が遊技媒体と接触しない位置に配置された金属部材
と電気的に接続され、金属部材が電気的に接地されるよ
うに接地接続部が設けられた構成になっているので、遊
技媒体と接触する部分を接地するための配線作業が容易
である。
【0084】請求項4記載の発明では、貯留タンクが導
電性合成樹脂部材となっているので、貯留タンクにおい
て、遊技媒体が帯電していても、遊技媒体の電荷を効果
的に移動させて帯電を解消することができる。
【0085】請求項5記載の発明では、樋部材が導電性
合成樹脂部材となっているので、樋部材において、遊技
媒体が帯電していても、遊技媒体の電荷を効果的に移動
させて帯電を解消することができる。
【0086】請求項6記載の発明では、払出装置のケー
ス体が導電性合成樹脂部材となっているので、払出装置
のケース体において、遊技媒体が帯電していても、遊技
媒体の電荷を効果的に移動させて帯電を解消することが
できる。
【0087】請求項7載の発明では、導電性合成樹脂部
材の電気的抵抗が金属部材の電気的抵抗よりも大きいの
で、遊技媒体とその接触部分との間で急激な放電が生ず
ることが防止され、その結果、ノイズの発生が防止され
る。
【0088】請求項8記載の発明では、導電性合成樹脂
部材がカーボンを含有した導電性合成樹脂であって、遊
技媒体と接触部分との放電を緩和するための構造を安価
に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機を正面からみた正面図であ
る。
【図2】 ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前
面を示す正面図である。
【図3】 遊技機を裏面から見た背面図である。
【図4】 各種部材が取り付けられた機構板を遊技機背
面側から見た背面図である。
【図5】 機構板を遊技機表側の斜め方向から見た斜視
図である。
【図6】 機構板の下部を示す部分斜視図である。
【図7】 球払出装置の構成例を示す分解斜視図であ
る。
【図8】 帯電防止効果を説明するための説明図であ
る。
【図9】 機構盤に取り付けられている各部材を、打球
レール、払出制御基板およびカードユニットとともに示
す結線図である。
【符号の説明】
36 機構板のベース体 38 貯留タンク 37 払出制御基板 39 誘導レール 40A 賞球ケース 50 カードユニット 201 発射レール 202 外レール 203 内レール 206 誘導樋 209 機構板の金具 218 アース板(金属板) 221 アース板(金属板) 231 押え金具

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技者が遊技媒体を用いて所定の遊技を
    行う遊技機であって、 導電性を有する合成樹脂からなる導電性合成樹脂部材が
    所定部位に配置されるとともに、前記導電性合成樹脂部
    材が電気的に接地されるように接地接続部を設けたこと
    を特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】 遊技者が遊技媒体を用いて所定の遊技を
    行う遊技機であって、 遊技媒体と接触可能な位置に導電性を有する金属部材が
    配置され、 前記金属部材と電気的に接続され、導電性を有する合成
    樹脂からなる導電性合成樹脂部材が配置され、 前記導電性合成樹脂部材が電気的に接地されるように接
    地接続部を設けたことを特徴とする遊技機。
  3. 【請求項3】 導電性合成樹脂部材は、遊技媒体と接触
    しない位置に配置された金属部材と電気的に接続され、 前記金属部材が電気的に接地されるように前記接地接続
    部を設けた請求項1または請求項2記載の遊技機。
  4. 【請求項4】 導電性合成樹脂部材は、遊技者に払い出
    される遊技媒体を貯留する貯留タンクを含む請求項1な
    いし請求項3記載の遊技機。
  5. 【請求項5】 導電性合成樹脂部材は、遊技者に払い出
    された遊技媒体を貯留する貯留部に遊技媒体を誘導する
    樋部材を含む請求項1ないし請求項4記載の遊技機。
  6. 【請求項6】 導電性合成樹脂部材は、遊技媒体を払い
    出す払出装置の外郭を形成するケース体を含む請求項1
    ないし請求項5記載の遊技機。
  7. 【請求項7】 導電性合成樹脂部材の電気的抵抗は、金
    属部材の電気的抵抗よりも大きい請求項1ないし請求項
    6記載の遊技機。
  8. 【請求項8】 導電性合成樹脂部材は、カーボンを含有
    した導電性合成樹脂からなる請求項1ないし請求項7記
    載の遊技機。
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