JP2002136375A - デスクマット - Google Patents

デスクマット

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JP2002136375A
JP2002136375A JP2001234629A JP2001234629A JP2002136375A JP 2002136375 A JP2002136375 A JP 2002136375A JP 2001234629 A JP2001234629 A JP 2001234629A JP 2001234629 A JP2001234629 A JP 2001234629A JP 2002136375 A JP2002136375 A JP 2002136375A
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propylene polymer
desk mat
mass
mmmm
dimethylsilylene
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JP2001234629A
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Masato Kijima
正人 木島
Tomohiro Nagao
知浩 長尾
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リサイクルが容易であり、廃棄時や焼却時に
有毒ガス等の発生する恐れが少なく地球環境に優しく、
べたつきが少なく、柔軟性及び透明性にも優れるデスク
マットを提供すること。 【解決手段】 (1)メソペンタッド分率(mmmm)
が0.2〜0.6である、(2)ラセミペンタッド分率(r
rrr)と(1−mmmm)とが[rrrr/(1−m
mmm)]≦0.1であるという条件を満たすプロピレン
重合体[I]からなる層を少なくとも一層有するデスク
マット、並びにプロピレン重合体[I]1〜99質量%
及びオレフィン系重合体[II]99〜1質量%を含む樹
脂組成物からなる層を少なくとも一層有するデスクマッ
トである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形性に優れ、リ
サイクルが容易であり、廃棄時や焼却時に塩化水素ガ
ス、塩素ガスなどの有毒ガス等の発生する恐れが少なく
地球環境に優しく、かつべたつきが少なく、ポリ塩化ビ
ニルと同等の柔軟性を有し、透明性にも優れるデスクマ
ットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、デスクマットとしては、軟質
ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)からなるものが多く用い
られている。しかしながら、ポリ塩化ビニル樹脂は、焼
却時に、塩化水素ガス、塩素ガス等を発生させるため、
酸性雨等の原因となるなどとされ、環境衛生面での問題
が指摘されている。また、可塑化に用いられている可塑
剤が環境ホルモンとして人体に悪影響を及ぼすという懸
念も指摘されている。さらに、主として可塑剤に起因し
て、デスクマット上に置いた印刷物から、印刷インクが
デスクマット表面に転写するという問題がある。そこ
で、ポリオレフィン系樹脂からなるデスクマットが望ま
れ、種々のものが提案されている(特開平4−3458
40号公報、特開平9−58189号公報、特開平9−
196595号公報、特開平9−220898号公報
等)が、柔軟性、透明性及び筆記性などの点で十分とは
いい難いものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、デスクマッ
トにおける前記のような問題点を改良し、地球環境に優
しく、かつべたつきが少なく、ポリ塩化ビニルと同等の
柔軟性を有し、透明性が高く、筆記性や巻戻り性に優れ
たデスクマットを提供することを目的とするものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定のプロピ
レン重合体からなる層を少なくとも一層、あるいは特定
のプロピレン重合体とオレフィン系重合体を含む樹脂組
成物からなる層を少なくとも一層有するデスクマット
が、本目的を達成できることを見出し、本発明を完成す
るに至った。すなわち、本発明は、 〔1〕下記の(1)及び(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
る を満たすプロピレン重合体[I]からなる層を少なくと
も一層有することを特徴とするデスクマットを提供する
ものであり、また、 〔2〕下記の(1)及び(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
る を満たすプロピレン重合体[I]1〜99質量%及びオ
レフィン系重合体[II]99〜1質量%を含む樹脂組成
物からなる層を少なくとも一層有することを特徴とする
デスクマットを提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のデスクマットは、特定の
プロピレン重合体[I]からなる層を少なくとも一層有
するデスクマット(a)、あるいは特定のプロピレン重
合体[I]とオレフィン系重合体[II]を含む樹脂組成
物からなる層を少なくとも一層有するデスクマット
(b)である。特定のプロピレン重合体[I]は、下記
の(1)及び(2)を満たすプロピレン重合体である。 (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
る プロピレン重合体[I]において、メソペンタッド分率
(mmmm)は0.3〜0.6が好ましく、0.4〜0.5がさ
らに好ましい。ラセミペンタッド分率(rrrr)と
(1−mmmm)との関係は、[rrrr/(1−mm
mm)]≦0.08であることが好ましく、[rrrr/
(1−mmmm)]≦0.06であることがさらに好まし
く、[rrrr/(1−mmmm)]≦0.05であるこ
とが特に好ましい。プロピレン重合体[I]が、上記の
関係を満たすと、得られるデスクマットのべたつき成分
の量と弾性率の低さと透明性のバランスが優れる。すな
わち、弾性率が低く柔軟性(軟質性ともいう)に優れ、
べたつき成分が少なく表面特性(例えば、ブリードや他
の製品へのべたつき成分の移行が少ない等に代表され
る)にも優れ、かつ透明性にも優れるという利点があ
る。プロピレン重合体[I]のメソペンタッド分率(m
mmm)が0.2未満では、べたつきの原因となり、0.6
を超えると弾性率が高くなり好ましくない。プロピレン
重合体[I]の[rrrr/(1−mmmm)]が0.1
を超えるとべたつきの原因となる。なお、本発明で用い
られるメソペンダッド分率(mmmm分率)とは、エイ
・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Mac
romolecules,6,925(1973)」で
提案された方法に準拠し、13C−NMRスペクトルのメ
チル基のシグナルにより測定されるポリプロピレン分子
鎖中のペンタッド単位でのメソ分率である。これが大き
くなると、立体規則性が高くなることを意味する。同じ
くラセミペンダッド分率(rrrr分率)とは、ポリプ
ロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのラセミ分率であ
る。[rrrr/(1−mmmm)]は、上記のペンタ
ッド単位の分率から求められ、プロピレン重合体の立体
規則性分布の均一さを表わす指標である。この値が大き
くなると立体規則性分布が広がり、既存触媒系を用いて
製造される従来のポリプロピレンのように高立体規則性
PP(ポリプロピレン)とアタクチックPP(APP)
の混合物となり、べたつきが増し、透明性が低下するこ
とを意味する。なお、13C−NMRスペクトルの測定
は、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等により
「Macromolecules,8,687(197
5)」で提案されたピークの帰属に従い、下記の装置及
び条件にて行う。
【0006】装置:日本電子(株)製JNM−EX40
0型13C−NMR装置 方法:プロトン完全デカップリング法 濃度:220mg/ミリリットル 溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼンと重ベンゼンの
90:10(容量比)混合溶媒 温度:130℃ パルス幅:45° パルス繰り返し時間:4秒 積算:10000回 プロピレン重合体[I]としては、前記の(1)及び
(2)要件の他に、
【0007】(3)テトラリン中135℃にて測定した
極限粘度[η]が1.0〜3.0デシリットル/gであるも
のが好ましい。なかでもより好ましくは1.0〜2.5デシ
リットル/g、特に好ましくは1.2〜2.2デシリットル
/gである。極限粘度〔η〕が1.0デシリットル/g未
満では、べたつきが発生することがある。また3.0デシ
リットル/gを超えると、流動性が低下するため成形性
が不良となることがある。さらに、前記(1)、(2)
及び(3)の要件の他に、 (4)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶
出する成分量(W25)が20〜100質量%であるも
のが好ましく、30〜100質量%がさらに好ましく、
50〜100質量%が特に好ましく、60〜100質量
%が最も好ましい。W25とは、実施例において述べる
操作法、装置構成及び測定条件の昇温クロマトグラフィ
ーにより測定して求めた溶出曲線におけるTREFのカ
ラム温度25℃において充填剤に吸着されないで溶出す
る成分の量(質量%)である。W25は、プロピレン重
合体が軟質であるか否かを表す指標である。この値が大
きくなると弾性率の低い成分が多くなったり、及び/又
は立体規則性分布の不均一さが広がっていることを意味
する。本発明においては、W25が20%未満では、柔
軟性がなくなり好ましくないことがある。
【0008】プロピレン重合体[I]としては、さらに
下記の〜のいずれかの要件を満たすものが好まし
い。 ゲルパーミエイション(GPC)法により測定した分
子量分布(Mw/Mn)が4以下、さらに好ましくは3.
5以下、特に好ましくは3以下である。分子量分布(M
w/Mn)が4を超えるとべたつきが発生したりするこ
とがある。なお、上記Mw/Mnは、実施例において述
べるゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)法
により求められる。 DSC測定による融解吸熱量ΔHが30J/g以下で
あると柔軟性が優れ好ましい。ΔHは、軟質であるかな
いかを表す指標でこの値が大きくなると弾性率が高く、
軟質性が低下していることを意味する。 融点(Tm)及び結晶化温度(Tc)があってもなく
てもよいが、軟質性の点からないこと、あるいは低い
値、特にTmについては100℃以下であることが好ま
しい。なお、ΔH、Tm及びTcは、実施例において述
べるDSC測定により求める。
【0009】プロピレン重合体[I]としては、前記
(1)及び(2)を満たすものであればよく、本発明の
目的を損なわない範囲で、プロピレン以外のコモノマー
を2質量%以下共重合させたものであっても構わない。
コモノマーとしては、エチレン,1−ブテン,1−ペン
テン,4−メチル−1−ペンテン,1−ヘキセン,1−
オクテン,1−デセン,1−ドデセン,1−テトラデセ
ン,1−ヘキサデセン,1−オクタデセン,1−エイコ
センなどが挙げられ、本発明においては、これらのうち
一種又は二種以上を用いることができる。本発明に用い
られるプロピレン重合体[I]の製造方法としては、
(A)2個の架橋基を介して架橋構造を形成している遷
移金属化合物と(B)助触媒を組み合わせて得られるメ
タロセン触媒を用いてプロピレンを重合または共重合す
る方法が好ましい。具体的に例示すれば、一般式(I)
【0010】
【化1】
【0011】〔式中、Mは周期律表第3〜10族又はラ
ンタノイド系列の金属元素を示し、E 1 及びE2 はそれ
ぞれ置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換
インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘ
テロシクロペンタジエニル基,アミド基,ホスフィド
基,炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子
であって、A1 及びA2 を介して架橋構造を形成してお
り、またそれらはたがいに同一でも異なっていてもよ
く、Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、
複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,
1 ,E2 又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩
基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異な
っていてもよく、他のY,E1 ,E2 又はXと架橋して
いてもよく、A1 及びA2 は二つの配位子を結合する二
価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭
素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、
ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、
−S−、−SO2 −、−Se−、−NR1 −、−PR1
−、−P(O)R1 −、−BR1 −又は−AlR1 −を
示し、R1 は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20
の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水
素基を示し、それらはたがいに同一でも異なっていても
よい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示
し、rは0〜3の整数を示す。〕で表される遷移金属化
合物(A)、及び該(A)成分の遷移金属化合物又はそ
の派生物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物
(B−1)及びアルミノキサン(B−2)から選ばれる
助触媒成分(B)を含有する重合用触媒の存在下、プロ
ピレンを重合又は共重合させる方法が挙げられる。
【0012】一般式(I)で表される遷移金属化合物の
具体例としては、(1,2' −ジメチルシリレン)
(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(3−n−ブチル
インデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジ
メチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス
(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(3−フェニルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(4,5
−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレ
ン)ビス(4−イソプロピルインデニル)ジルコニウム
ジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(5,6−ジメチルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチ
ルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス
(4,7−ジ−i−プロピルインデニル)ジルコニウム
ジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)ビス(4−フェニルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −ジメチルシリレン)ビス(3−メ
チル−4−i−プロピルインデニル)ジルコニウムジク
ロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −
ジメチルシリレン)ビス(5,6−ベンゾインデニル)
ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレ
ン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチルシ
リレン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス(3−
メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド,(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −イソプロピリデ
ン)−ビス(3−i−プロピルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −イソプロピリデン)−ビス(3−n−ブチルイン
デニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2' −ジメチ
ルシリレン)(2,1' −イソプロピリデン)−ビス
(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウ
ムジクロリド,など及びこれらの化合物におけるジルコ
ニウムをチタン又はハフニウムに置換したものを挙げる
ことができる。
【0013】次に、(B)成分のうちの(B−1)成分
としては、テトラフェニル硼酸トリエチルアンモニウ
ム,テトラフェニル硼酸トリ−n−ブチルアンモニウ
ム,テトラフェニル硼酸トリメチルアンモニウム,テト
ラフェニル硼酸テトラエチルアンモニウム,テトラフェ
ニル硼酸メチル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テ
トラフェニル硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモ
ニウムなどを挙げることができる。(B−1)は一種用
いてもよく、また二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。一方、(B−2)成分のアルミノキサンとしては、
メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、イソブ
チルアルミノキサン等が挙げられる。これらのアルミノ
キサンは一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用
いてもよい。前記重合用触媒としては、上記(A)成分
及び(B)成分に加えて(C)成分として有機アルミニ
ウム化合物を用いることができる。
【0014】(C)成分の有機アルミニウム化合物とし
ては、トリメチルアルミニウム,トリエチルアルミニウ
ム,トリイソプロピルアルミニウム,トリイソブチルア
ルミニウム,ジメチルアルミニウムクロリド,ジエチル
アルミニウムクロリド,メチルアルミニウムジクロリ
ド,エチルアルミニウムジクロリド,ジメチルアルミニ
ウムフルオリド,ジイソブチルアルミニウムヒドリド,
ジエチルアルミニウムヒドリド,エチルアルミニウムセ
スキクロリド等が挙げられる。これらの有機アルミニウ
ム化合物は一種用いてもよく、二種以上を組合せて用い
てもよい。ここで、プロピレンの重合に際しては、触媒
成分の少なくとも一種を適当な担体に担持して用いるこ
とができる。
【0015】重合方法は特に制限されず、スラリー重合
法,気相重合法,塊状重合法,溶液重合法,懸濁重合法
などのいずれの方法を用いてもよいが、塊状重合法,溶
液重合法が特に好ましい。重合温度は通常−100〜2
50℃、反応原料に対する触媒の使用割合は、原料モノ
マー/上記(A)成分(モル比)が好ましくは1〜10
8 、特に100〜105 となることが好ましい。さら
に、重合時間は通常5分〜10時間、反応圧力は通常、
常圧〜20MPa(gauge)である。
【0016】本発明のデスクマット(b)を形成する樹
脂組成物に含まれるオレフィン系重合体[II]として
は、プロピレン重合体[I]以外のポリプロピレン、プ
ロピレン−エチレン共重合体、プロピレン−エチレン−
ジエン共重合体、ポリエチレン、エチレン/α−オレフ
ィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げ
られる。これらは、一種を単独で用いてもよいし、二種
以上を組み合わせて用いてもよい。この樹脂組成物は、
プロピレン重合体[I]1〜99質量%とオレフィン系
重合体[II]99〜1質量%からなる。好ましくは、プ
ロピレン重合体[I]10〜80質量%とオレフィン系
重合体[II]90〜20質量%からなる。さらに好まし
くは、プロピレン重合体[I]25〜75質量%とオレ
フィン系重合体[II]75〜25質量%からなる。特に
好ましくは、プロピレン重合体[I]40〜75質量%
とオレフィン系重合体[II]60〜25質量%からな
る。
【0017】本発明のデスクマット(b)を形成する樹
脂組成物は、プロピレン重合体[I]1〜99質量%と
オレフィン系重合体[II]99〜1質量%、及び所望に
応じて用いられる各種添加剤とをヘンシェルミキサー等
を用いてドライブレンドし、単軸又は2軸押出機、バン
バリーミキサー等により、溶融混練したものである。所
望に応じて用いられる各種添加剤としては、紫外線吸収
剤、HALS(ヒンダードアミン系光安定剤)、滑剤、
酸化防止剤、アンチブロッキング剤、核剤、石油樹脂、
抗菌剤、帯電防止剤、着色剤等が挙げられる。なお、こ
れらの添加剤は、プロピレン重合体[I]からなる層を
少なくとも一層有するデスクマット(a)においても添
加することができる。
【0018】着色剤としては、公知の染料、無機顔料及
び有機顔料を特に限定することなく使用することができ
る。染料としては、アゾ染料,アントラキノン染料,ア
ゾイック染料,ナフトール染料,トリフェニルメタン染
料,ポリメチン染料,金属錯塩染料,含金属染料,反応
染料,直接染料,ビスアゾ染料,トリスアゾ染料,硫化
染料,硫化建染染料,建染染料,インジゴイド染料,ア
イス染料,媒染染料,酸性媒染染料,蛍光増白剤,複合
染料,有機溶剤溶解染料,塩基性染料,顔料樹脂なっ染
料(ピグメントレジンカラー)などが挙げられる。無機
顔料としては、雲母状酸化鉄,鉛白,鉛丹,銀朱,群
青,紺青,酸化コバルト,二酸化チタン,二酸化チタン
被膜雲母,ストロンチウムクロメート,チタンイエロ
ー,チタンブラック,ジンククロメート,鉄黒,モリブ
デン赤,モリブデンホワイト,リサージ,リトポン,エ
メラルドグリーン,ギネー緑,コバルト青などが挙げら
れる。有機顔料としては、β−ナフトール溶性アゾ顔
料,β−ナフトール不溶性アゾ顔料,β−オキシナフト
エ酸系アゾ染料,ナフトールAS系溶性アゾ顔料,ナフ
トールAS系不溶性アゾ顔料,アセトアセトアリリド系
溶性アゾ顔料,アセトアセトアリリド系不溶性アゾ顔
料,ピラゾロン系アゾ顔料,ナフトールAS系不縮合ア
ゾ顔料,アセトアセトアリリド系縮合溶性アゾ顔料,フ
タロシアニンブルー,染色レーキ,イソインドリノン,
キナクリドン,ジオキサジンバイオレット,ペリノン,
ペリレン,アズレンなどが挙げられる。
【0019】本発明のデスクマットは、プロピレン重合
体[I]からなる層のみ、あるいはプロピレン重合体
[I]とオレフィン系重合体[II]を含む樹脂組成物か
らなる層を一層のみを有する単層構造のものであっても
よく、これらの層を少なくとも一層有する多層構造のも
のであってもよい。多層構造のデスクマットは、層数が
2以上のものであるが、層数は3〜10が好ましく、3
〜5がより好ましい。本発明のデスクマットを3層構造
のものとする場合、中心層をプロピレン重合体[I]か
らなる層、あるいはプロピレン重合体[I]とオレフィ
ン系重合体[II]を含む樹脂組成物からなる層とするこ
とが好ましく、この中心層の厚さは、他の層の厚さの0.
5〜10倍とすることが好ましい。
【0020】プロピレン重合体[I]からなる層以外の
層、あるいはプロピレン重合体[I]とオレフィン系重
合体[II]を含む樹脂組成物からなる層以外の層は、こ
れらの層に、プロピレン重合体[I]以外のポリプロピ
レン樹脂やポリエチレン系樹脂をブレンドするか、ある
いはこれらのポリプロピレン樹脂やポリエチレン系樹脂
で形成することができる。この場合も、上述した各種添
加剤を添加することができる。プロピレン重合体[I]
以外のポリプロピレン樹脂としては、例えばホモプロピ
レン,プロピレン−エチレンランダム共重合体及びSP
P(シンジオタクチックポリプロピレン)などが挙げら
れる。ポリエチレン系樹脂としては、LDPE(低密度
ポリエチレン),炭素数が4,6又は8のLLDPE
(直鎖状低密度ポリエチレン),メタロセン系LLDP
E,EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体),EMM
A(エチレン・メタクリル酸メチル共重合体),EEA
(エチレン−エチルアクリレート共重合体),EMA
(エチルメタクリレート),EMAA(エチレン・アク
リル酸メチル共重合体)及びエチレンアイオノマーなど
が挙げられる。
【0021】本発明のデスクマットは、公知のシート成
形法(カレンダー成形法,Tダイ押出し成形法,エンド
レスベルトを用いた成形)により作製することができ
る。本発明のデスクマットの厚さは、0.5〜2.5mmで
あることが好ましい。デスクマットの引張弾性率は、5
0〜1000MPaであることが好ましく、50〜50
0MPaがより好ましく、50〜300MPaが特に好
ましい。JIS K 7105−1981に準拠して測
定した全ヘイズは10%以下であることが好ましい。デ
スクマットの光沢度(JIS K 7105−1981
に準拠して測定)は80%以上であることが好ましい。
本発明のデスクマットは、いわゆるデスクマットとして
使用する以外に、カッティングマットなどとしても好適
に使用することができる。
【0022】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をさらに具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら
制限されるものではない。 製造例1〔プロピレン重合体(P1)の製造〕 (1)錯体の合成 (1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチル
シリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデ
ニル)ジルコニウムジクロライドの合成 シュレンク瓶に(1,2' −ジメチルシリレン)(2,
1' −ジメチルシリレン)−ビス(インデン)のリチウ
ム塩の3.0g(6.97mmol)をTHF50ミリリッ
トルに溶解し−78℃に冷却した。ヨードメチルトリメ
チルシラン2.1ミリリットル(14.2mmol)をゆっ
くりと滴下し室温で12時間攪拌する。溶媒を留去しエ
ーテル50ミリリットルを加えて飽和塩化アンモニウム
溶液で洗浄する。分液後、有機相を乾燥し溶媒を除去し
て(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチ
ルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイン
デン)を3.04g(5.88mmol)を得た。(収率8
4%) 次に、窒素気流下においてシュレンク瓶に前記で得られ
た(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチ
ルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイン
デン)を3.04g(5.88mmol)とエーテル50ミ
リリットルを入れる。−78℃に冷却しn−BuLi
(ヘキサン溶液1.54M)を7.6ミリリットル(11.7
mmol)加えた後、室温で12時間攪拌する。溶媒を
留去し、得られた固体をヘキサン40ミリリットルで洗
浄することによりリチウム塩をエーテル付加体として3.
06g(5.07mmol)を得た(収率73%)。1
−NMR(90MHz,THF−d8 )による測定の結
果は、: δ 0.04(s,18H,トリメチルシリ
ル),0.48(s,12H,ジメチルシリレン),1.1
0(t,6H,メチル),2.59(s,4H,メチレ
ン),3.38(q,4H,メチレン),6.2−7.7
(m,8H,Ar−H)であった。窒素気流下で前記で
得られたリチウム塩をトルエン50ミリリットルに溶解
した。−78℃に冷却し、ここへ予め−78℃に冷却し
た四塩化ジルコニウム1.2g(5.1mmol)のトルエ
ン(20ミリリットル)懸濁液を滴下した。滴下後、室
温で6時間攪拌した。その反応溶液の溶媒を留去した。
得られた残渣をジクロロメタンより再結晶化することに
より(1,2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメ
チルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルイ
ンデニル)ジルコニウムジクロライドを0.9g(1.3
3mmol)を得た(収率26%)。1H−NMR(9
0MHz,CDCl3 )による測定の結果は、: δ
0.0(s,18H,トリメチルシリル),1.02,1.1
2(s,12H,ジメチルシリレン),2.51(dd,
4H,メチレン),7.1−7.6(m,8H,Ar−H)
であった。
【0023】(2)プロピレンの重合 攪拌機付き、内容積10リットルのステンレス製オート
クレーブにn−ヘプタン4リットル、トリイソブチルア
ルミニウム2ミリモル、さらに、メチルアルミノキサン
(アルベマール社製)2ミリモルと、前記で得た(1,
2' −ジメチルシリレン)(2,1' −ジメチルシリレ
ン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)
ジルコニウムジクロライド2マイクロモルを、順次投入
した。次いで、水素を0.06MPa(gauge)導入
した後、60℃まで温度を上昇させながら、全圧で0.8
MPa(gauge)までプロピレンガスを導入した。
重合中、全圧が0.8MPa(gauge)になるように
調圧器によりプロピレンを供給した。重合温度60℃
で、30分間重合を行なった後、内容物を取り出し、減
圧下、乾燥することにより、プロピレン重合体(P1)
を得た。以下に示す「プロピレン重合体の樹脂特性の評
価方法」により得られた結果を第1表に示す。
【0024】<プロピレン重合体の樹脂特性の評価方法
> (1)[η] の測定 (株) 離合社のVMR−053型自動粘度計を用い、テ
トラリン溶媒中135℃において測定した。 (2)ペンタッド分率の測定 明細書本文中に記載した方法により測定した。 (3)メルトフローレート(MFR)の測定JIS K
7210に準拠し、230℃、荷重21.18Nで測定
した。(4)分子量分布(Mw/Mn)の測定Mw/M
nは、以下に述べる装置により測定した。
【0025】 GPC測定装置 カラム :TOSO GMHHR−H(S)HT 検出器 :液体クロマトグラム用RI検出器 WATERS 150C 測定条件 溶媒 :1,2,4−トリクロロベンゼン 測定温度 :145℃ 流速 :1.0ミリリットル/分 試料濃度 :2.2mg/ミリリットル 注入量 :160マイクロリットル 検量線 :Universal Calibration 解析プログラム:HT−GPC(Ver.1.0)
【0026】(5)DSC測定 示差走査型熱量計(パーキン・エルマー社製, DSC−
7)を用い、試料10mgを窒素雰囲気下220℃で3
分間溶融した後、1℃/分で−40℃まで降温したとき
に得られる結晶化発熱カーブの最大ピークのピークトッ
プを結晶化温度:Tcとした。さらに、−40℃で3分
間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得ら
れる融解吸熱量をΔHとした。また、このときに得られ
る融解吸熱カーブの最大ピークのピークトップを融点:
Tmとした。 (6)昇温分別クロマトグラフ 以下のようにして、溶出曲線におけるTREFのカラム
温度25℃において充填剤に吸着されないで溶出する成
分の量W25(質量%)を求めた。 (a)操作法 試料溶液を温度135℃に調節したTREFカラムに導
入し、次いで降温速度5℃/時間にて徐々に0℃まで降
温し、30分間ホールドし、試料を充填剤に吸着させ
る。その後、昇温速度40℃/時間にてカラムを135
℃まで昇温し、溶出曲線を得た。 (b)装置構成 TREFカラム :GLサイエンス社製 シリカゲルカラム (4.6φ×150mm) フローセル :GLサイエンス社製 光路長1mm KBrセル 送液ポンプ :センシュウ科学社製 SSC−3100ポンプ バルブオーブン :GLサイエンス社製 MODEL554オーブン (高温型) TREFオーブン:GLサイエンス社製 二系列温調器 :理学工業社製 REX−C100温調器 検出器 :液体クロマトグラフィー用赤外検出器 FOXBORO社製 MIRAN 1A CVF 10方バルブ :バルコ社製 電動バルブ ループ :バルコ社製 500マイクロリットルループ (c)測定条件 溶媒 :o−ジクロロベンゼン 試料濃度 :7.5g/リットル 注入量 :500マイクロリットル ポンプ流量 :2.0ミリリットル/分 検出波数 :3.41μm カラム充填剤 :クロモソルブP(30〜60メッシュ) カラム温度分布 :±0.2℃以内
【0027】製造例2〔プロピレン重合体(P2)の製
造〕 (1)マグネシウム化合物の調製 内容積約6リットルのかきまぜ機付きガラス反応器を窒
素ガスで十分に置換したのち、これにエタノール約24
30g、ヨウ素16g及び金属マグネシウム160gを
仕込み、かきまぜながら加熱して、還流条件下で系内か
らの水素ガスの発生がなくなるまで反応させ、固体状応
生成物を得た。この固体状生成物を含む反応液を減圧下
で乾燥させることにより、マグネシウム化合物を得た。 (2)固体触媒成分(A)の調製 窒素ガスで十分置換した内容積5リットルのガラス製反
応器に、上記(1)で得られたマグネシウム化合物(粉
砕していないもの)160g、精製ヘプタン80ミリリ
ットル、四塩化ケイ素24ミリリットル及びフタル酸ジ
エチル23ミリリットルを仕込み、系内を80℃に保
ち、かきまぜながら四塩化チタン770ミリリットルを
加えて110℃で2時間反応させたのち、固体成分を分
離して90℃の精製ヘプタンで洗浄した。さらに、四塩
化チタン1220ミリリットルを加え、110℃で2時
間反応させたのち、精製ヘプタンで十分に洗浄して固体
触媒成分(A)を得た。
【0028】(3)プロピレンの気相重合 内容積200リットルの重合槽に、上記(2)で得られ
た固体触媒成分6.0g/時間、トリイソブチルアルミニ
ウム(TIBA)0.2モル/時間、1−アリル−3, 4
−ジメトキシベンゼン(ADMB)0.012モル/時
間、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン(CHMD
MS)0.012モル/時間、プロピレン37kg/時間
で供給し、70℃、2.8MPa(gauge)で重合を
行ない、プロピレン重合体を製造した。得られたプロピ
レンパウダーに、2, 5−ジメチル−2, 5−ジ−(t
−ブチルパーオキシ)−ヘキサンを混合し、さらに下記
の添加剤処方を行い、単軸押出機(塚田樹機製作所製:
TLC 35−20型)にて押し出し造粒し、ペレット
を製造した。得られたペレット(P2)について、前記
「プロピレン重合体の樹脂特性の評価方法」により得ら
れた結果を第1表に示す。
【0029】(添加剤処方) ・フェノール系酸化防止剤:チバ・スペシャルティ・ケ
ミカルズ社製,イルガノックス1010;1,000pp
m ・リン系酸化防止剤:クラリアント社製,P−EPQ;
500ppm ・中和剤:ステアリン酸カルシウム;500ppm ・中和剤:協和化学工業社製,DHT−4A;500p
pm
【0030】製造例3〔プロピレン重合体(P3)の製
造〕 内容積1リットルのステンレス製オートクレーブにヘプ
タン400ミリリットル,トリイソブチルアルミニウム
0.5ミリモル、さらに、ジメチルアニリニウム(ペンタ
フルオロフェニル)ボレート2マイクロモルと、特開平
3−163088号公報の実施例1と同様にして製造し
た(第3級ブチルアミド)ジメチル(テトラメチル−η
5 −シクロペンタジエニル)シランチタンジクロライド
1マイクロモルをトルエン中5分間予備接触させた触媒
成分を投入した。ここで、水素0.03MPa(gaug
e)を導入した後、全圧で0.8MPa(gauge)ま
でプロピレンガスを導入し重合中圧力が一定になるよう
に調圧器によりプロピレンを供給した。重合温度70℃
で、1時間重合を行なった後、内容物を取り出し、減圧
下、乾燥することにより、プロピレン重合体(P3)を
得た。「プロピレン重合体の樹脂特性の評価方法」を行
い、得られた結果を第1表に示す。
【0031】
【表1】
【0032】実施例1 上記で得たプロピレン重合体(P1)に以下の添加剤を
処方し、単軸押出機(塚田樹機製作所製,TLC 35
−20型)にて押し出し造粒し、P1のペレットを製造
した。 (添加剤処方) ・フェノール系酸化防止剤:チバ・スペシャルティ・ケ
ミカルズ社製,イルガノックス1010;500ppm ・リン系酸化防止剤:チバ・スペシャルティ・ケミカル
ズ社製,イルガフォス168;1,000ppm
【0033】得られたP1のペレットを、直径65mm
の押出機(プラコー社製,PO−65)のTダイから押
出し、成形温度230℃、引き速度2m/分の条件で成
形して原反シートを作製し、このシートを450mm×
600mmにカットしてデスクマットを作製した。以下
に示す「デスクマットの特性の評価方法」による評価結
果を第2表に示す。
【0034】<デスクマットの特性の評価方法> (1)しなやかさ(柔軟性) マットを手で触り、その感触で評価した。 ○:柔らかい、×:硬い。 (2)透明性(ヘイズ) JIS K 7113に準拠して測定した。 (3)筆記性 HBの鉛筆を用いて、デスクマット上に置いた紙に筆記
したときの書き易さを評価した。 A:優れている、B:普通である、C:劣っている。 (4)机への密着性 デスクマットを事務机の上に載せ、机表面への密着性を
目視で評価した。 ○:問題なく密着した、×:所々マットが浮き上がり、
密着しなかった。 (5)べたつき感 マットを手で触り、その感触で評価した。 ○:べたつきなし、×:粘着感がある。 (6)インクの移行性 デスクマットを60℃の環境に72時間放置した後、0.
2MPaの圧力で、トナーにより印刷された印刷物をデ
スクマットへ押し付けたときのトナーの移行性を目視で
評価した。 ○:トナーがデスクマットの表面に移行しなかった、
×:トナーがデスクマットの表面に移行した。 (7)巻戻り性 デスクマットを巻き込み、室温において24時間放置し
た後、机の上に放置し、元の状態に戻るのに要した時間
を測定した。 ○:2時間以内で元に戻った、×:元に戻るのに2時間
以上要した。
【0035】実施例2 前記で得たP1のペレットを70質量%、出光石油化学
社製のポリプロピレンE−304GP(ポリプロピレン
ホモポリマー,メルトインデックス=3)(第2表にお
いては304と記す)を30質量%の割合で配合し、単
軸押出機(TLC35−20型,塚田樹機製作所製)に
て押出造粒し、押出成形用樹脂組成物としてのペレット
を製造した。このペレットを用いて、実施例1と同様に
してデスクマットを作製し、同様の評価を行った。評価
結果を第2表に示す。 実施例3 実施例1で用いたものと同様の押出機を3台使用し、そ
れぞれの押出機のTダイから、出光石油化学社製のポリ
プロピレンF−744NP(プロピレンランダムコポリ
マー,メルトインデックス=7)(第2表においては7
44と記す)からなる層、前記で得たP1のペレットか
らなる層及びポリプロピレンF−744NPからなる層
を押出し、これらの層が厚さの比1/8/1で順次積層
された3層構造を有する原反シートを作製し、このシー
トを450mm×600mmにカットしてデスクマット
を作製した。このデスクマットの評価結果を第2表に示
す。
【0036】実施例4 実施例3において、P1のペレットからなる層を、P1
のペレットを70質量%、出光石油化学社製のポリプロ
ピレンE−304GPを30質量%の割合で配合してな
るペレット(実施例2と同様のペレット)からなる層に
変えた以外は実施例3と同様にしてデスクマットを作製
した。このデスクマットの評価結果を第2表に示す。 実施例5 実施例1において、直径90mmの押出機を用い、特開
平6−55613号公報に記載のシングルベルトプロセ
スにより、成形温度230℃、引き速度2m/分の条件
で成形して原反シートを作製した以外は、実施例1と同
様にしてデスクマットを作製した。このデスクマットの
評価結果を第2表に示す。 比較例1 実施例1において、P1のペレットの代わりに前記で得
たP2のペレットを用いた以外は実施例1と同様にして
デスクマットを作製した。このデスクマットの評価結果
を第2表に示す。 比較例2 実施例1において、P1のペレットの代わりに前記で得
たP3のペレットを用いた以外は実施例1と同様にして
デスクマットを作製した。このデスクマットの評価結果
を第2表に示す。 比較例3 市販のPVC製デスクマットを使用して評価した。
【0037】
【表2】
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、リサイクルが容易であ
り、廃棄時や焼却時に有毒ガス等の発生する恐れが少な
く地球環境に優しく、べたつきが少なく、柔軟性及び透
明性にも優れるデスクマットを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23/10 C08L 23/10 Fターム(参考) 4F100 AK03B AK07A AL05B BA02 BA14 EH17 GB81 JA06A JA11A JA20A JK13 JK17 JL00 JL16 JN01 4J002 BB03X BB05X BB06X BB12W BB12X BB14X GC00 GF00 4J028 AA01A AB01A AC01A AC09A AC10A AC27A AC28A BA00A BA01B BB00A BB01B BC12B BC15B BC25B EA01 EB04 EC01 GA04 GA12 GA15 4J100 AA03P DA09 DA39 DA41 FA10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(1)及び(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
    ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
    mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
    る を満たすプロピレン重合体[I]からなる層を少なくと
    も一層有することを特徴とするデスクマット。
  2. 【請求項2】 プロピレン重合体[I]が、さらに下記
    の(3) (3)テトラリン中135℃にて測定した極限粘度
    [η]が1.0〜3.0デシリットル/gである を満たすプロピレン重合体である請求項1に記載のデス
    クマット。
  3. 【請求項3】 プロピレン重合体[I]が、さらに下記
    の(4) (4)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶
    出する成分量(W25)が20〜100質量%である を満たすプロピレン重合体である請求項1又は2に記載
    のデスクマット。
  4. 【請求項4】 プロピレン重合体[I]が2個の架橋基
    を介して架橋構造を形成してなる遷移金属化合物と助触
    媒からなるメタロセン触媒を用いて重合されたものであ
    る請求項1〜3のいずれかに記載のデスクマット。
  5. 【請求項5】 下記の(1)及び(2) (1)メソペンタッド分率(mmmm)が0.2〜0.6で
    ある (2)ラセミペンタッド分率(rrrr)と(1−mm
    mm)とが[rrrr/(1−mmmm)]≦0.1であ
    る を満たすプロピレン重合体[I]1〜99質量%及びオ
    レフィン系重合体[II]99〜1質量%を含む樹脂組成
    物からなる層を少なくとも一層有することを特徴とする
    デスクマット。
  6. 【請求項6】 プロピレン重合体[I]が、さらに下記
    の(3) (3)テトラリン中135℃にて測定した極限粘度
    [η]が1.0〜3.0デシリットル/gである を満たすプロピレン重合体である請求項5に記載のデス
    クマット。
  7. 【請求項7】 プロピレン重合体[I]が、さらに下記
    の(4) (4)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶
    出する成分量(W25)が20〜100質量%である を満たすプロピレン重合体である請求項5又は6に記載
    のデスクマット。
  8. 【請求項8】 プロピレン重合体[I]が2個の架橋基
    を介して架橋構造を形成してなる遷移金属化合物と助触
    媒からなるメタロセン触媒を用いて重合されたものであ
    る請求項5〜7のいずれかに記載のデスクマット。
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