JP2002136272A - ダイエット食品及び糖尿病用食品並びにそれらの製造方法 - Google Patents
ダイエット食品及び糖尿病用食品並びにそれらの製造方法Info
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- JP2002136272A JP2002136272A JP2000336099A JP2000336099A JP2002136272A JP 2002136272 A JP2002136272 A JP 2002136272A JP 2000336099 A JP2000336099 A JP 2000336099A JP 2000336099 A JP2000336099 A JP 2000336099A JP 2002136272 A JP2002136272 A JP 2002136272A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 Ｌ−アラビノースと食物繊維を含有すること
で、機能的に優れたＬ−アラビノースと食物繊維を含有
するダイエット食品及び糖尿病用食品を提供する。 【解決手段】 アラビナン、アラビノキシラン又はアラ
ビノガラクタンを含有する天然物由来の食物繊維素材を
酵素処理することにより得られるＬ−アラビノースと食
物繊維を含有することを特徴とするダイエット食品又は
糖尿病用食品。
で、機能的に優れたＬ−アラビノースと食物繊維を含有
するダイエット食品及び糖尿病用食品を提供する。 【解決手段】 アラビナン、アラビノキシラン又はアラ
ビノガラクタンを含有する天然物由来の食物繊維素材を
酵素処理することにより得られるＬ−アラビノースと食
物繊維を含有することを特徴とするダイエット食品又は
糖尿病用食品。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、Ｌ−アラビノース
と食物繊維を含有する新規なダイエット食品又は糖尿病
用食品及びそれらの製造方法に関するものである。
と食物繊維を含有する新規なダイエット食品又は糖尿病
用食品及びそれらの製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来のダイエット食品には、コンニャク
等を含有させ膨満感を与えつつも低カロリーである食品
や、砂糖の代わりに低カロリー甘味料を使用した食品、
食欲を減退させたり、甘いものに嫌悪を催させたりする
薬剤を含有する食品等が有る。しかしながら、砂糖以上
に良好な味質を持つ甘味料は無く、またコンニャク等、
単に膨満感を与えるのみで消化の良くないものや、上記
性質を持つ薬剤等の使用は、快適な食生活を営むための
良好な手段とは考えられない。
等を含有させ膨満感を与えつつも低カロリーである食品
や、砂糖の代わりに低カロリー甘味料を使用した食品、
食欲を減退させたり、甘いものに嫌悪を催させたりする
薬剤を含有する食品等が有る。しかしながら、砂糖以上
に良好な味質を持つ甘味料は無く、またコンニャク等、
単に膨満感を与えるのみで消化の良くないものや、上記
性質を持つ薬剤等の使用は、快適な食生活を営むための
良好な手段とは考えられない。
【０００３】また、従来の糖尿病用食品は、総摂取カロ
リーを抑えた味気無いものが多く、病院食ではカロリー
コントロールが容易であったとしても、退院後の糖尿病
患者にとって、カロリー調整食の調理や、血糖値上昇を
抑えるためのインスリン注射や薬剤の摂取等は、肉体的
のみならず精神的にも大きな負担、ストレスを与えるも
のであった。
リーを抑えた味気無いものが多く、病院食ではカロリー
コントロールが容易であったとしても、退院後の糖尿病
患者にとって、カロリー調整食の調理や、血糖値上昇を
抑えるためのインスリン注射や薬剤の摂取等は、肉体的
のみならず精神的にも大きな負担、ストレスを与えるも
のであった。
【０００４】一方、Ｌ−アラビノースは、砂糖に近い味
質を持ち、難吸収性を示すノンカロリーの糖質である。
また、砂糖等、二糖の加水分解酵素を阻害することか
ら、砂糖等摂取時の血糖値の上昇を抑制するという効果
も知られている。このようなＬ−アラビノースの特性を
利用してＬ−アラビノースを配合した体脂肪蓄積抑制剤
（特開平７−３０９７６５号公報、特開平７−２４２５
５１号公報）、過血糖付随疾患の予防・治療剤（特開平
６−６５０８０号公報）やダイエット甘味料、肥満予防
剤（特再平６‐８１２０５７号公報）、ペットフード
（特開平２−２９９５５５号公報）などが知られてい
る。
質を持ち、難吸収性を示すノンカロリーの糖質である。
また、砂糖等、二糖の加水分解酵素を阻害することか
ら、砂糖等摂取時の血糖値の上昇を抑制するという効果
も知られている。このようなＬ−アラビノースの特性を
利用してＬ−アラビノースを配合した体脂肪蓄積抑制剤
（特開平７−３０９７６５号公報、特開平７−２４２５
５１号公報）、過血糖付随疾患の予防・治療剤（特開平
６−６５０８０号公報）やダイエット甘味料、肥満予防
剤（特再平６‐８１２０５７号公報）、ペットフード
（特開平２−２９９５５５号公報）などが知られてい
る。
【０００５】Ｌ−アラビノースは、高等植物のヘミセル
ロース中にアラビナン、アラビノキシランまたはアラビ
ノガラクタン等多糖体の構成糖等として存在している。
単糖の状態では、微量ではあるが味噌や酒等の発酵食
品、インスタントコーヒー等に含まれている、食経験の
豊かな糖質である。
ロース中にアラビナン、アラビノキシランまたはアラビ
ノガラクタン等多糖体の構成糖等として存在している。
単糖の状態では、微量ではあるが味噌や酒等の発酵食
品、インスタントコーヒー等に含まれている、食経験の
豊かな糖質である。
【０００６】従来、Ｌ−アラビノースは、コーンファイ
バーやアラビアガム、ビートパルプ等に含まれるヘミセ
ルロースをアルカリ抽出し、これを酸分解することによ
り製造されている（特開平１１−３１３７００号公報、
特開平１１−１１３６００号公報）。しかしながら、特
殊な装置が必要であったり、中和操作が必要であったり
と、操作が煩雑でかつ経済性も低かった。また、Ｌ−ア
ラビノースを得た後の残渣は廃棄物となり、廃棄方法や
廃棄場所、環境への影響等の問題も孕んでいた。
バーやアラビアガム、ビートパルプ等に含まれるヘミセ
ルロースをアルカリ抽出し、これを酸分解することによ
り製造されている（特開平１１−３１３７００号公報、
特開平１１−１１３６００号公報）。しかしながら、特
殊な装置が必要であったり、中和操作が必要であったり
と、操作が煩雑でかつ経済性も低かった。また、Ｌ−ア
ラビノースを得た後の残渣は廃棄物となり、廃棄方法や
廃棄場所、環境への影響等の問題も孕んでいた。
【０００７】これまでに、本発明者らは、上記欠点を解
決するＬ−アラビノースの製造法として、アラビナン、
アラビノキシランまたはアラビノガラクタンを含有する
天然物を、アラビナン、アラビノキシランまたはアラビ
ノガラクタン分解酵素により直接酵素処理することによ
り、Ｌ−アラビノースの遊離した酵素処理天然物を得る
という、Ｌ−アラビノースの製造方法並びにＬ−アラビ
ノース含有酵素処理物およびその製造方法を提案してい
る（特願２０００−２２４０１３）。
決するＬ−アラビノースの製造法として、アラビナン、
アラビノキシランまたはアラビノガラクタンを含有する
天然物を、アラビナン、アラビノキシランまたはアラビ
ノガラクタン分解酵素により直接酵素処理することによ
り、Ｌ−アラビノースの遊離した酵素処理天然物を得る
という、Ｌ−アラビノースの製造方法並びにＬ−アラビ
ノース含有酵素処理物およびその製造方法を提案してい
る（特願２０００−２２４０１３）。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】このように、Ｌ−アラ
ビノースは、砂糖に近い味質を持ち、難吸収性を示すノ
ンカロリーの糖質であるため、ダイエット食品又は糖尿
病用食品に使用する良好な低カロリー成分として十分な
利用価値が有るにもかかわらず、従来の製造方法では、
操作の煩雑さによるコスト高により、食品への添加は少
量に制限せざるを得ず、そのため、十分にその機能性を
発揮することが困難であった。
ビノースは、砂糖に近い味質を持ち、難吸収性を示すノ
ンカロリーの糖質であるため、ダイエット食品又は糖尿
病用食品に使用する良好な低カロリー成分として十分な
利用価値が有るにもかかわらず、従来の製造方法では、
操作の煩雑さによるコスト高により、食品への添加は少
量に制限せざるを得ず、そのため、十分にその機能性を
発揮することが困難であった。
【０００９】また、食物繊維は、本来十分な機能性を持
つにもかかわらず、その摂取による効果は、主に整腸作
用を示すのみに限られており、したがって、十分なダイ
エット効果が期待できないだけでなく、糖尿病用食品素
材とするには血糖値のコントロール能に不安な面が有っ
た。
つにもかかわらず、その摂取による効果は、主に整腸作
用を示すのみに限られており、したがって、十分なダイ
エット効果が期待できないだけでなく、糖尿病用食品素
材とするには血糖値のコントロール能に不安な面が有っ
た。
【００１０】本発明は、Ｌ−アラビノースの機能性を増
強し、食品中のＬ−アラビノースの含有量を低減させる
ことができ、かつ、食物繊維の機能性を併せ持つダイエ
ット食品又は糖尿病用食品及びそれらの安価で簡便な製
造方法を提供することを目的とする。
強し、食品中のＬ−アラビノースの含有量を低減させる
ことができ、かつ、食物繊維の機能性を併せ持つダイエ
ット食品又は糖尿病用食品及びそれらの安価で簡便な製
造方法を提供することを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、食品中にＬ−アラ
ビノースとともに食物繊維を配合させることにより食後
の血糖値上昇抑制効果が増強されることを見出し、さら
にアラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタ
ンを含有する天然物由来の食物繊維素材を特定の酵素に
より処理することでＬ−アラビノースとともに食物繊維
も得られることを見出し、本発明に至った。
を解決するために鋭意検討した結果、食品中にＬ−アラ
ビノースとともに食物繊維を配合させることにより食後
の血糖値上昇抑制効果が増強されることを見出し、さら
にアラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタ
ンを含有する天然物由来の食物繊維素材を特定の酵素に
より処理することでＬ−アラビノースとともに食物繊維
も得られることを見出し、本発明に至った。
【００１２】すなわち本発明の第一は、Ｌ−アラビノー
スと食物繊維を含有することを特徴とするダイエット食
品であり、用いられるＬ−アラビノースと食物繊維は好
ましくはアラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガ
ラクタンを含有する天然物由来の食物繊維素材を酵素処
理して得られるものであることを要旨とするものであ
り、本発明の第二は、アラビナン、アラビノキシラン又
はアラビノガラクタンを含有する天然物由来の食物繊維
素材を、アラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガ
ラクタン分解酵素により処理してＬ−アラビノースと食
物繊維を含有する酵素処理物を生成させ、得られた酵素
処理物を食品に配合することを特徴とするダイエット食
品の製造方法を要旨とするものである。
スと食物繊維を含有することを特徴とするダイエット食
品であり、用いられるＬ−アラビノースと食物繊維は好
ましくはアラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガ
ラクタンを含有する天然物由来の食物繊維素材を酵素処
理して得られるものであることを要旨とするものであ
り、本発明の第二は、アラビナン、アラビノキシラン又
はアラビノガラクタンを含有する天然物由来の食物繊維
素材を、アラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガ
ラクタン分解酵素により処理してＬ−アラビノースと食
物繊維を含有する酵素処理物を生成させ、得られた酵素
処理物を食品に配合することを特徴とするダイエット食
品の製造方法を要旨とするものである。
【００１３】また本発明の第三は、Ｌ−アラビノースと
食物繊維を含有することを特徴とする糖尿病用食品であ
り、用いられるＬ−アラビノースと食物繊維は好ましく
はアラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタ
ンを含有する天然物由来の食物繊維素材を酵素処理して
得られるものであることを要旨とするものであり、本発
明の第四は、アラビナン、アラビノキシラン又はアラビ
ノガラクタンを含有する天然物由来の食物繊維素材を、
アラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタン
分解酵素により処理してＬ−アラビノースと食物繊維を
含有する酵素処理物を生成させ、得られた酵素処理物を
食品に配合することを特徴とする糖尿病用食品の製造方
法を要旨とするものである。
食物繊維を含有することを特徴とする糖尿病用食品であ
り、用いられるＬ−アラビノースと食物繊維は好ましく
はアラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタ
ンを含有する天然物由来の食物繊維素材を酵素処理して
得られるものであることを要旨とするものであり、本発
明の第四は、アラビナン、アラビノキシラン又はアラビ
ノガラクタンを含有する天然物由来の食物繊維素材を、
アラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタン
分解酵素により処理してＬ−アラビノースと食物繊維を
含有する酵素処理物を生成させ、得られた酵素処理物を
食品に配合することを特徴とする糖尿病用食品の製造方
法を要旨とするものである。
【００１４】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられるＬ−アラビノースとしては、特に限
定されず、市販のものやコーンファイバーやアラビアガ
ム、ビートパルプ等に含まれるヘミセルロースをアルカ
リ抽出し、これを酸分解することにより製造されるもの
を用いることができるが、好ましくは、先に本発明者ら
が開発したＬ−アラビノースの製造方法並びにＬ−アラ
ビノース含有酵素処理物およびその製造方法（特願２０
００−２２４０１３）により得ることができる。すなわ
ち、アラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラク
タンを含有する天然物由来の食物繊維素材を、アラビナ
ン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタン分解酵素
により直接酵素処理することにより、Ｌ−アラビノース
を遊離させる方法である。
本発明で用いられるＬ−アラビノースとしては、特に限
定されず、市販のものやコーンファイバーやアラビアガ
ム、ビートパルプ等に含まれるヘミセルロースをアルカ
リ抽出し、これを酸分解することにより製造されるもの
を用いることができるが、好ましくは、先に本発明者ら
が開発したＬ−アラビノースの製造方法並びにＬ−アラ
ビノース含有酵素処理物およびその製造方法（特願２０
００−２２４０１３）により得ることができる。すなわ
ち、アラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラク
タンを含有する天然物由来の食物繊維素材を、アラビナ
ン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタン分解酵素
により直接酵素処理することにより、Ｌ−アラビノース
を遊離させる方法である。
【００１５】ここで用いられるアラビナン、アラビノキ
シラン又はアラビノガラクタンを含有する天然物由来の
食物繊維素材としては、オレンジファイバー、みかんジ
ュース粕、アップルファイバー、りんごジュース粕、ビ
ートファイバー、ビートパルプ、落花生粕、米ぬか、と
うもろこし粕または大豆粕等が挙げられる。
シラン又はアラビノガラクタンを含有する天然物由来の
食物繊維素材としては、オレンジファイバー、みかんジ
ュース粕、アップルファイバー、りんごジュース粕、ビ
ートファイバー、ビートパルプ、落花生粕、米ぬか、と
うもろこし粕または大豆粕等が挙げられる。
【００１６】また、アラビナン、アラビノキシラン又は
アラビノガラクタン分解酵素としては、アラビナーゼ
（アラバナーゼ）、アラビノフラノシダーゼ等のアラビ
ナン分解酵素が挙げられる。アラビナン分解酵素の起源
としては、細菌（Ｂａｃｉｌｌｕｓ Ｓｕｂｔｉｌｉ
ｓ、Ｓｔｒｅｐｔｍｙｃｅｓ ｓｐ．）、酵母（Ｒｈｏ
ｄｏｔｏｒｕｌａ ｓｐ．）、糸状菌（Ａｓｐｅｒｇｉ
ｌｌｕｓ ｎｉｇｅｒ、Ａ．ｏｒｙｚａｅ、Ａ．ｐｕｌ
ｖｅｒｕｌｅｎｔｕｓ、Ａ．ｔｅｒｒｅｕｓ、Ａ．ｊａ
ｐｏｎｉｃｕｓ、Ａ．ｆｌａｖｕｓ、Ｔｒｉｃｈｏｄｅ
ｒｍａ ｒｅｅｓｅｉ、Ｔ．ｖｉｒｉｄｅ、Ｔｒｉｃｈ
ｏｓｐｏｒｏｎ ｐｅｎｉｃｉｌｌａｔｕｍ、Ｒｈｉｚ
ｏｐｕｓ ｓｐ．）等が挙げられるが、Ａｓｐｅｒｇｉ
ｌｌｕｓ由来の酵素が好適である。特にＡｓｐｅｒｇｉ
ｌｌｕｓ ｎｉｇｅｒ由来の酵素が好ましい。
アラビノガラクタン分解酵素としては、アラビナーゼ
（アラバナーゼ）、アラビノフラノシダーゼ等のアラビ
ナン分解酵素が挙げられる。アラビナン分解酵素の起源
としては、細菌（Ｂａｃｉｌｌｕｓ Ｓｕｂｔｉｌｉ
ｓ、Ｓｔｒｅｐｔｍｙｃｅｓ ｓｐ．）、酵母（Ｒｈｏ
ｄｏｔｏｒｕｌａ ｓｐ．）、糸状菌（Ａｓｐｅｒｇｉ
ｌｌｕｓ ｎｉｇｅｒ、Ａ．ｏｒｙｚａｅ、Ａ．ｐｕｌ
ｖｅｒｕｌｅｎｔｕｓ、Ａ．ｔｅｒｒｅｕｓ、Ａ．ｊａ
ｐｏｎｉｃｕｓ、Ａ．ｆｌａｖｕｓ、Ｔｒｉｃｈｏｄｅ
ｒｍａ ｒｅｅｓｅｉ、Ｔ．ｖｉｒｉｄｅ、Ｔｒｉｃｈ
ｏｓｐｏｒｏｎ ｐｅｎｉｃｉｌｌａｔｕｍ、Ｒｈｉｚ
ｏｐｕｓ ｓｐ．）等が挙げられるが、Ａｓｐｅｒｇｉ
ｌｌｕｓ由来の酵素が好適である。特にＡｓｐｅｒｇｉ
ｌｌｕｓ ｎｉｇｅｒ由来の酵素が好ましい。
【００１７】これらの酵素は、上記菌株を常法により培
養して得られた培養上清若しくは菌体中に生産される
が、本発明においては、これらの酵素を含有するいかな
る画分を用いても良い。また、必要に応じてこれらの酵
素を含有する画分を常法により精製あるいは部分精製し
て使用することもできる。また、市販の酵素を使用して
も良い。本発明では、特に新日本化学製アラビナーゼ；
スミチームＡＲＳを高活性の市販酵素として使用するこ
とが好ましい。
養して得られた培養上清若しくは菌体中に生産される
が、本発明においては、これらの酵素を含有するいかな
る画分を用いても良い。また、必要に応じてこれらの酵
素を含有する画分を常法により精製あるいは部分精製し
て使用することもできる。また、市販の酵素を使用して
も良い。本発明では、特に新日本化学製アラビナーゼ；
スミチームＡＲＳを高活性の市販酵素として使用するこ
とが好ましい。
【００１８】上記のほか、市販のセルラーゼやキシラナ
ーゼ、ペクチナーゼ、ガラクタナーゼ等のヘミセルラー
ゼ酵素剤もまた、アラビナン、アラビノキシランまたは
アラビノガラクタンを含有する天然物由来食物繊維素材
に作用させるとＬ−アラビノースを遊離する活性を有し
ていれば、使用することができる。新日本化学製ペクチ
ナーゼ；スミチームＰＸは、その一例である。また、こ
れら異なる活性を有する２種類以上の酵素を組み合わせ
て、Ｌ−アラビノースの遊離量を向上させることも可能
である。
ーゼ、ペクチナーゼ、ガラクタナーゼ等のヘミセルラー
ゼ酵素剤もまた、アラビナン、アラビノキシランまたは
アラビノガラクタンを含有する天然物由来食物繊維素材
に作用させるとＬ−アラビノースを遊離する活性を有し
ていれば、使用することができる。新日本化学製ペクチ
ナーゼ；スミチームＰＸは、その一例である。また、こ
れら異なる活性を有する２種類以上の酵素を組み合わせ
て、Ｌ−アラビノースの遊離量を向上させることも可能
である。
【００１９】Ｌ−アラビノースを得るには、原料である
アラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタン
を含有する天然物由来食物繊維素材１００ｇに対して、
アラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタン
分解酵素を０．４〜４，０００ユニット含有する水を原
料に対して０．５〜５０倍量投入し、２０〜９０℃、ｐ
Ｈ２〜９の条件で３〜４８時間、静置あるいは撹拌しな
がら処理を行なえばよい。この場合、分解酵素１ユニッ
トは、直鎖アラビナンから１分間に１μｍｏｌのＬ−ア
ラビノースを遊離する酵素量とする。
アラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタン
を含有する天然物由来食物繊維素材１００ｇに対して、
アラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタン
分解酵素を０．４〜４，０００ユニット含有する水を原
料に対して０．５〜５０倍量投入し、２０〜９０℃、ｐ
Ｈ２〜９の条件で３〜４８時間、静置あるいは撹拌しな
がら処理を行なえばよい。この場合、分解酵素１ユニッ
トは、直鎖アラビナンから１分間に１μｍｏｌのＬ−ア
ラビノースを遊離する酵素量とする。
【００２０】本発明で用いられる食物繊維としては、ポ
リデキストロース、アルギン酸ナトリウム、ペクチン等
の水溶性食物繊維や、セルロース、リグニン、ヘミセル
ロース等の不溶性食物繊維等が挙げられるが、好ましく
は、アラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラク
タンを含有する天然物由来の食物繊維素材を酵素処理す
ることにより得られる食物繊維である。アラビナン、ア
ラビノキシラン又はアラビノガラクタンを含有する天然
物由来食物繊維素材としては、オレンジファイバー、み
かんジュース粕、アップルファイバー、りんごジュース
粕、ビートファイバー、ビートパルプ、落花生粕、米ぬ
か、とうもろこし粕または大豆粕等である。
リデキストロース、アルギン酸ナトリウム、ペクチン等
の水溶性食物繊維や、セルロース、リグニン、ヘミセル
ロース等の不溶性食物繊維等が挙げられるが、好ましく
は、アラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラク
タンを含有する天然物由来の食物繊維素材を酵素処理す
ることにより得られる食物繊維である。アラビナン、ア
ラビノキシラン又はアラビノガラクタンを含有する天然
物由来食物繊維素材としては、オレンジファイバー、み
かんジュース粕、アップルファイバー、りんごジュース
粕、ビートファイバー、ビートパルプ、落花生粕、米ぬ
か、とうもろこし粕または大豆粕等である。
【００２１】このときに用いる酵素として、上記したア
ラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタン分
解酵素を採用すれば食物繊維が得られるとともにＬ−ア
ラビノースを同時に遊離させることができる。アラビナ
ン、アラビノキシランまたはアラビノガラクタンを含有
する天然物由来食物繊維素材の多くは、利用価値の有る
成分を搾取、抽出した残渣であるが、その残渣には豊富
な食物繊維等が残存しており、酵素処理によりアラビナ
ン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタンが分解し
てもなお残存する食物繊維は、過剰コレステロールの排
泄、腸内環境改善、排便促進、満腹感維持等の機能性を
持つ。
ラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタン分
解酵素を採用すれば食物繊維が得られるとともにＬ−ア
ラビノースを同時に遊離させることができる。アラビナ
ン、アラビノキシランまたはアラビノガラクタンを含有
する天然物由来食物繊維素材の多くは、利用価値の有る
成分を搾取、抽出した残渣であるが、その残渣には豊富
な食物繊維等が残存しており、酵素処理によりアラビナ
ン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタンが分解し
てもなお残存する食物繊維は、過剰コレステロールの排
泄、腸内環境改善、排便促進、満腹感維持等の機能性を
持つ。
【００２２】食物繊維を得るには、Ｌ−アラビノースを
得るときと同様な方法でよい。すなわち、原料であるア
ラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタンを
含有する天然物由来食物繊維素材１００ｇに対して、ア
ラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタン分
解酵素を０．４〜４，０００ユニット含有する水を原料
に対して０．５〜５０倍量投入し、２０〜９０℃、ｐＨ
２〜９の条件で３〜４８時間、静置あるいは撹拌しなが
ら処理を行なえばよい。この場合、分解酵素１ユニット
は、直鎖アラビナンから１分間に１μｍｏｌのＬ−アラ
ビノースを遊離する酵素量とする。
得るときと同様な方法でよい。すなわち、原料であるア
ラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタンを
含有する天然物由来食物繊維素材１００ｇに対して、ア
ラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタン分
解酵素を０．４〜４，０００ユニット含有する水を原料
に対して０．５〜５０倍量投入し、２０〜９０℃、ｐＨ
２〜９の条件で３〜４８時間、静置あるいは撹拌しなが
ら処理を行なえばよい。この場合、分解酵素１ユニット
は、直鎖アラビナンから１分間に１μｍｏｌのＬ−アラ
ビノースを遊離する酵素量とする。
【００２３】本発明のダイエット食品又は糖尿病用食品
は、上記したＬ−アラビノースと食物繊維を含有するも
のであり、適用できる食品としては、焼き菓子のウェハ
ース、クラッカー、ビスケット、クッキー、ケーキ等の
洋菓子類、食パン、丸パン、ロールパン、デニッシュパ
ン、クロワッサン、スティックパン等のパン類、その
他、シリアル類、麺類等のほか、チョコレート類、キャ
ンディ類、タブレット類、アイスクリーム、シャーベッ
ト等の冷菓類、饅頭、大福等の和菓子類、練製品類等も
対象となる食品である。いずれの場合でも、食品重量あ
たりＬ−アラビノースを０．０１〜１０％、食物繊維を
１〜７５％の割合で含有させることが好ましい。
は、上記したＬ−アラビノースと食物繊維を含有するも
のであり、適用できる食品としては、焼き菓子のウェハ
ース、クラッカー、ビスケット、クッキー、ケーキ等の
洋菓子類、食パン、丸パン、ロールパン、デニッシュパ
ン、クロワッサン、スティックパン等のパン類、その
他、シリアル類、麺類等のほか、チョコレート類、キャ
ンディ類、タブレット類、アイスクリーム、シャーベッ
ト等の冷菓類、饅頭、大福等の和菓子類、練製品類等も
対象となる食品である。いずれの場合でも、食品重量あ
たりＬ−アラビノースを０．０１〜１０％、食物繊維を
１〜７５％の割合で含有させることが好ましい。
【００２４】本発明のダイエット食品又は糖尿病用食品
の製造方法は、アラビナン、アラビノキシラン又はアラ
ビノガラクタンを含有する天然物由来の食物繊維素材
を、アラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラク
タン分解酵素により処理してＬ−アラビノースと食物繊
維を含有する酵素処理物を生成させ、得られた酵素処理
物を食品に配合するものである。酵素処理における条件
は上記したとおりであるが、一定条件によりＬ−アラビ
ノースと食物繊維を同時に生成させて酵素処理物を得て
もよく、またＬ−アラビノースの遊離に適した条件と食
物繊維の生成に適した条件を順次行って酵素処理物を得
てもよい。
の製造方法は、アラビナン、アラビノキシラン又はアラ
ビノガラクタンを含有する天然物由来の食物繊維素材
を、アラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラク
タン分解酵素により処理してＬ−アラビノースと食物繊
維を含有する酵素処理物を生成させ、得られた酵素処理
物を食品に配合するものである。酵素処理における条件
は上記したとおりであるが、一定条件によりＬ−アラビ
ノースと食物繊維を同時に生成させて酵素処理物を得て
もよく、またＬ−アラビノースの遊離に適した条件と食
物繊維の生成に適した条件を順次行って酵素処理物を得
てもよい。
【００２５】次に、得られた酵素処理物を食品製造過程
において配合すればよい。焼き菓子のウェハース、クラ
ッカー、ビスケット、クッキー、ケーキ等の洋菓子類、
食パン、丸パン、ロールパン、デニッシュパン、クロワ
ッサン、スティックパン等のパン類、その他、シリアル
類、麺類等は、そのほとんどは穀物粉として小麦粉（ま
れに米粉を使用）を主原料とし、これに必要に応じて砂
糖等の糖類や食塩、水、バター、マーガリン、卵、酵母
等を加えて練り合わせたものを焼いて作るのが一般的な
製法である。原料を混合する段階で、酵素処理物を食品
重量あたりＬ−アラビノースを０．０１〜１０％、食物
繊維を１〜７５％の割合になるように含有させた上で食
品を製造すればよい。
において配合すればよい。焼き菓子のウェハース、クラ
ッカー、ビスケット、クッキー、ケーキ等の洋菓子類、
食パン、丸パン、ロールパン、デニッシュパン、クロワ
ッサン、スティックパン等のパン類、その他、シリアル
類、麺類等は、そのほとんどは穀物粉として小麦粉（ま
れに米粉を使用）を主原料とし、これに必要に応じて砂
糖等の糖類や食塩、水、バター、マーガリン、卵、酵母
等を加えて練り合わせたものを焼いて作るのが一般的な
製法である。原料を混合する段階で、酵素処理物を食品
重量あたりＬ−アラビノースを０．０１〜１０％、食物
繊維を１〜７５％の割合になるように含有させた上で食
品を製造すればよい。
【００２６】本発明の構成要素であるＬ−アラビノース
のα−グルコシダーゼ阻害の作用機序について詳述する
と、檜作進氏の報文（Ｊ．Ａｐｐｌ．Ｇｌｕｃｏｓｃ
ｉ．，Ｖｏｌ．４６，Ｎ０．２，ｐ．１５９−１６５
（１９９９））によれば、Ｌ−アラビノースは十二指
腸、小腸粘膜の微絨毛膜表面（粘膜刷毛縁）に局在する
マルターゼやスクラーゼ等の二糖類分解酵素を不拮抗型
で阻害する。その結果、摂取した炭水化物のグルコース
やフルクトースへの分解が緩やかに起こるようになるた
め、十二指腸や空腸上部での吸収が少なくなり、小腸中
部、下部で消化吸収するようになる。すなわち、小腸全
体を使って単糖の吸収がゆっくりと行なわれるため、食
後の急峻な血糖値上昇（過血糖）を抑制、満腹感が持続
し、食欲を抑えられることから、ダイエット効果を示す
と言うものである。
のα−グルコシダーゼ阻害の作用機序について詳述する
と、檜作進氏の報文（Ｊ．Ａｐｐｌ．Ｇｌｕｃｏｓｃ
ｉ．，Ｖｏｌ．４６，Ｎ０．２，ｐ．１５９−１６５
（１９９９））によれば、Ｌ−アラビノースは十二指
腸、小腸粘膜の微絨毛膜表面（粘膜刷毛縁）に局在する
マルターゼやスクラーゼ等の二糖類分解酵素を不拮抗型
で阻害する。その結果、摂取した炭水化物のグルコース
やフルクトースへの分解が緩やかに起こるようになるた
め、十二指腸や空腸上部での吸収が少なくなり、小腸中
部、下部で消化吸収するようになる。すなわち、小腸全
体を使って単糖の吸収がゆっくりと行なわれるため、食
後の急峻な血糖値上昇（過血糖）を抑制、満腹感が持続
し、食欲を抑えられることから、ダイエット効果を示す
と言うものである。
【００２７】さらに、Ｌ−アラビノースと食物繊維を同
時に摂取すると、作用は明らかではないが、Ｌ−アラビ
ノースを単独で摂取した場合と比べて、血糖値上昇抑制
作用が増強される。
時に摂取すると、作用は明らかではないが、Ｌ−アラビ
ノースを単独で摂取した場合と比べて、血糖値上昇抑制
作用が増強される。
【００２８】
【実施例】以下に実施例により具体的に説明する。 参考例１＜酵素処理アップルファイバー＞ アップルファイバー（ニュートリノヴァ・ジャパン製）
２００ｇに、スミチームＡＲＳ（新日本化学製、アラバ
ナーゼ力価４００ユニット／ｍｌ）２％の水溶液を２０
０ｍｌ添加し、混和、５５℃で２４時間反応した。反応
物を真空乾燥（４０℃、４８時間）し、酵素処理アップ
ルファイバー（Ｌ−アラビノース７％含有、食物繊維約
５０％含有、水分約１０％）１９５ｇを得た。
２００ｇに、スミチームＡＲＳ（新日本化学製、アラバ
ナーゼ力価４００ユニット／ｍｌ）２％の水溶液を２０
０ｍｌ添加し、混和、５５℃で２４時間反応した。反応
物を真空乾燥（４０℃、４８時間）し、酵素処理アップ
ルファイバー（Ｌ−アラビノース７％含有、食物繊維約
５０％含有、水分約１０％）１９５ｇを得た。
【００２９】参考例２＜酵素処理オレンジファイバー＞ オレンジファイバー（ニュートリノヴァ・ジャパン製）
２００ｇに、スミチームＰＸ（新日本化学製、アラバナ
ーゼ力価１００ユニット／ｍｌ）２％の水溶液を４００
ｍｌ添加し、混和、５５℃で２４時間反応した。反応物
を真空乾燥（４０℃、７２時間）し、酵素処理オレンジ
ファイバー（Ｌ−アラビノース９％含有、食物繊維約５
０％含有、水分約１０％）１９０ｇを得た。
２００ｇに、スミチームＰＸ（新日本化学製、アラバナ
ーゼ力価１００ユニット／ｍｌ）２％の水溶液を４００
ｍｌ添加し、混和、５５℃で２４時間反応した。反応物
を真空乾燥（４０℃、７２時間）し、酵素処理オレンジ
ファイバー（Ｌ−アラビノース９％含有、食物繊維約５
０％含有、水分約１０％）１９０ｇを得た。
【００３０】参考例３＜酵素処理米ぬか＞ 米ぬか（築野食品工業製）２００ｇに、スミチームＰＸ
３％の水溶液を４００ｍｌ添加し、混和、５５℃で２４
時間反応した。反応物を真空乾燥（４０℃、２４時間）
し、酵素処理米ぬか（Ｌ−アラビノース２％含有、食物
繊維約２０％含有、水分約６％）１９０ｇを得た。
３％の水溶液を４００ｍｌ添加し、混和、５５℃で２４
時間反応した。反応物を真空乾燥（４０℃、２４時間）
し、酵素処理米ぬか（Ｌ−アラビノース２％含有、食物
繊維約２０％含有、水分約６％）１９０ｇを得た。
【００３１】参考例４＜酵素処理落花生粕＞ 粉砕した落花生粕（市販の落花生より調製）２００ｇ
に、スミチームＰＸ３％水溶液を４００ｍｌ添加し、混
和、５５℃で２４時間反応した。反応物を真空乾燥（４
０℃、２４時間）し、酵素処理落花生粕（Ｌ−アラビノ
ース２％含有、食物繊維約３０％含有、水分約５％）１
８０ｇを得た。
に、スミチームＰＸ３％水溶液を４００ｍｌ添加し、混
和、５５℃で２４時間反応した。反応物を真空乾燥（４
０℃、２４時間）し、酵素処理落花生粕（Ｌ−アラビノ
ース２％含有、食物繊維約３０％含有、水分約５％）１
８０ｇを得た。
【００３２】参考例５＜酵素処理大豆粕＞ おから（市販品、水分約６０％）２００ｇに、スミチー
ムＡＲＳ３％溶液を１００ｍｌ添加し、混和、５５℃で
２４時間反応した。反応物を真空乾燥（４０℃、４８時
間）し、酵素処理大豆粕（Ｌ−アラビノース３％含有、
食物繊維約４０％含有、水分約１０％）９０ｇを得た。
ムＡＲＳ３％溶液を１００ｍｌ添加し、混和、５５℃で
２４時間反応した。反応物を真空乾燥（４０℃、４８時
間）し、酵素処理大豆粕（Ｌ−アラビノース３％含有、
食物繊維約４０％含有、水分約１０％）９０ｇを得た。
【００３３】実施例１＜酵素処理オレンジファイバー含
有クッキー＞ 小麦粉２００ｇに対して酵素処理オレンジファイバーを
１００ｇ、卵黄１個分、バター１００ｇ、粉砂糖８０ｇ
および塩適量の割合（総重量約５００ｇ、酵素処理オレ
ンジファイバーを総重量あたり約２０％含有する）で作
成した生地を成型し、１８０℃のオーブンで約１０分焼
き、酵素処理オレンジファイバー含有クッキーを得た。
この、酵素処理オレンジファイバー含有クッキーには、
Ｌ−アラビノースが２％、食物繊維が約１０％含まれて
いた。
有クッキー＞ 小麦粉２００ｇに対して酵素処理オレンジファイバーを
１００ｇ、卵黄１個分、バター１００ｇ、粉砂糖８０ｇ
および塩適量の割合（総重量約５００ｇ、酵素処理オレ
ンジファイバーを総重量あたり約２０％含有する）で作
成した生地を成型し、１８０℃のオーブンで約１０分焼
き、酵素処理オレンジファイバー含有クッキーを得た。
この、酵素処理オレンジファイバー含有クッキーには、
Ｌ−アラビノースが２％、食物繊維が約１０％含まれて
いた。
【００３４】実施例２＜酵素処理大豆粕含有食パン＞ 小麦粉４００ｇに対して酵素処理大豆粕を１００ｇ、バ
ター３０ｇ、砂糖大さじ１、塩小さじ１、ドライイース
ト小さじ２、ぬるま湯１８０ｃｃの割合（総重量（水以
外）約５５０ｇ、酵素処理大豆粕を総重量あたり約１８
％含有する）で作成した生地を食パンの型に入れ、２０
０℃のオーブンで約１０分焼き、酵素処理大豆粕含有食
パンを得た。この酵素処理大豆粕含有食パンには、Ｌ−
アラビノースが０．５％、食物繊維が約８％含まれてい
た。
ター３０ｇ、砂糖大さじ１、塩小さじ１、ドライイース
ト小さじ２、ぬるま湯１８０ｃｃの割合（総重量（水以
外）約５５０ｇ、酵素処理大豆粕を総重量あたり約１８
％含有する）で作成した生地を食パンの型に入れ、２０
０℃のオーブンで約１０分焼き、酵素処理大豆粕含有食
パンを得た。この酵素処理大豆粕含有食パンには、Ｌ−
アラビノースが０．５％、食物繊維が約８％含まれてい
た。
【００３５】実施例３＜酵素処理アップルファイバー含
有ケーキ＞ 小麦粉９０ｇに対し、粉砕した酵素処理アップルファイ
バーを１００ｇ、バター３０ｇ、砂糖９０ｇ、卵３個の
割合（総重量約４００ｇ、酵素処理アップルファイバー
を総重量あたり約２５％含有する）で作成した生地を型
に流し入れ、１８０℃のオーブンで約２５分焼き、酵素
処理アップルファイバー含有ケーキを得た。この酵素処
理アップルファイバー含有ケーキには、Ｌ−アラビノー
スが２％、食物繊維が約１２％含まれていた。
有ケーキ＞ 小麦粉９０ｇに対し、粉砕した酵素処理アップルファイ
バーを１００ｇ、バター３０ｇ、砂糖９０ｇ、卵３個の
割合（総重量約４００ｇ、酵素処理アップルファイバー
を総重量あたり約２５％含有する）で作成した生地を型
に流し入れ、１８０℃のオーブンで約２５分焼き、酵素
処理アップルファイバー含有ケーキを得た。この酵素処
理アップルファイバー含有ケーキには、Ｌ−アラビノー
スが２％、食物繊維が約１２％含まれていた。
【００３６】実施例４＜酵素処理米ぬか含有アイスクリ
ーム＞ 牛乳４００ｃｃ、卵黄４個分、砂糖１００ｇ、生クリー
ム２００ｃｃに酵素処理米ぬか２００ｇを混合（総重量
約１０００ｇ、酵素処理米ぬかを総重量あたり約２０％
含有する）し、アイスクリーム製造装置で混ぜながら冷
やし固め、酵素処理米ぬか含有アイスクリームを得た。
この酵素処理米ぬか含有アイスクリームには、Ｌ−アラ
ビノースが０．５％、食物繊維が約５％が含まれてい
た。
ーム＞ 牛乳４００ｃｃ、卵黄４個分、砂糖１００ｇ、生クリー
ム２００ｃｃに酵素処理米ぬか２００ｇを混合（総重量
約１０００ｇ、酵素処理米ぬかを総重量あたり約２０％
含有する）し、アイスクリーム製造装置で混ぜながら冷
やし固め、酵素処理米ぬか含有アイスクリームを得た。
この酵素処理米ぬか含有アイスクリームには、Ｌ−アラ
ビノースが０．５％、食物繊維が約５％が含まれてい
た。
【００３７】実施例５＜酵素処理落花生粕含有手打ちう
どん＞ 小麦粉８００ｇに対して粉砕した酵素処理落花生粕を２
００ｇ、食塩３０ｇ、水３９０ｇの割合（総重量約１５
００ｇ、酵素処理落花生粕を総重量あたり約１３％含有
する）で作成した生地を延伸、成型し、酵素処理落花生
粕含有手打ちうどんを得た。この酵素処理落花生粕含有
手打ちうどんには、Ｌ−アラビノースが０．３％、食物
繊維が約４％含まれていた。
どん＞ 小麦粉８００ｇに対して粉砕した酵素処理落花生粕を２
００ｇ、食塩３０ｇ、水３９０ｇの割合（総重量約１５
００ｇ、酵素処理落花生粕を総重量あたり約１３％含有
する）で作成した生地を延伸、成型し、酵素処理落花生
粕含有手打ちうどんを得た。この酵素処理落花生粕含有
手打ちうどんには、Ｌ−アラビノースが０．３％、食物
繊維が約４％含まれていた。
【００３８】実施例６＜酵素処理オレンジファイバー含
有タブレット＞ 砂糖１５ｇ、Ｌ−アスコルビン酸７ｇ、糊料、香料、色
素適量に酵素処理オレンジファイバー７５ｇを加えて混
合（総重量あたり７５％の酵素処理オレンジファイバー
を含有する）し、混合物を直接粉末圧縮法により製錠し
て、１錠あたり１．５ｇの酵素処理オレンジファイバー
含有タブレットを得た。この酵素処理オレンジファイバ
ー含有タブレットには、Ｌ−アラビノースが７％、食物
繊維が約３６％含まれていた。
有タブレット＞ 砂糖１５ｇ、Ｌ−アスコルビン酸７ｇ、糊料、香料、色
素適量に酵素処理オレンジファイバー７５ｇを加えて混
合（総重量あたり７５％の酵素処理オレンジファイバー
を含有する）し、混合物を直接粉末圧縮法により製錠し
て、１錠あたり１．５ｇの酵素処理オレンジファイバー
含有タブレットを得た。この酵素処理オレンジファイバ
ー含有タブレットには、Ｌ−アラビノースが７％、食物
繊維が約３６％含まれていた。
【００３９】実施例７＜酵素処理オレンジファイバー含
有クッキーの試食：血糖値＞ 実施例１により作製した酵素処理オレンジファイバー含
有クッキー（実施例７、Ｌ−アラビノース２％含有）
を、前日の夕飯および当日の朝食を抜いてもらった健康
な成人男女１０人（男６人、女４人）に、出社１時間後
に試食してもらい、食前および食後３０分、６０分、１
２０分での末梢血の血糖値の変化を血糖測定機器：タイ
ドおよび血液中ブドウ糖測定用試験紙：タイデックス
（共にバイエルメディカル・三共製薬製）で測定した。
また、対象として常法で作製したクッキー（比較例
１）、Ｌ−アラビノースのみを２％の含有量となるよう
に含有させたクッキー（比較例２）、未処理オレンジフ
ァイバーのみを含有させたクッキー（比較例３）につい
ても同様の試験を行なった。数値は、食前を０とし、食
後の変化量（モニタ１０人の平均値）で示した。
有クッキーの試食：血糖値＞ 実施例１により作製した酵素処理オレンジファイバー含
有クッキー（実施例７、Ｌ−アラビノース２％含有）
を、前日の夕飯および当日の朝食を抜いてもらった健康
な成人男女１０人（男６人、女４人）に、出社１時間後
に試食してもらい、食前および食後３０分、６０分、１
２０分での末梢血の血糖値の変化を血糖測定機器：タイ
ドおよび血液中ブドウ糖測定用試験紙：タイデックス
（共にバイエルメディカル・三共製薬製）で測定した。
また、対象として常法で作製したクッキー（比較例
１）、Ｌ−アラビノースのみを２％の含有量となるよう
に含有させたクッキー（比較例２）、未処理オレンジフ
ァイバーのみを含有させたクッキー（比較例３）につい
ても同様の試験を行なった。数値は、食前を０とし、食
後の変化量（モニタ１０人の平均値）で示した。
【００４０】
【表１】
【００４１】表１は、実施例７の酵素処理オレンジファ
イバー含有クッキーの摂取による血糖値の変化を示すの
もである。比較例１のクッキーの摂取により、血糖値は
クッキー摂取前と比べ明らかに上昇するのに対し、比較
例２のクッキーでは８０％程度まで血糖値上昇が抑えら
れている。また、比較例３のクッキーでは、血糖値の上
昇は若干抑えられているに過ぎない。しかし、実施例１
のクッキーの摂取により、血糖値の上昇は比較例１のク
ッキーの摂取と比べ４０％程度まで抑えられている。こ
の結果は、酵素処理オレンジファイバー含有クッキーが
Ｌ−アラビノースの血糖値上昇抑制作用よりも強い血糖
値上昇抑制効果を持つことを示し、すなわち、食物繊維
の存在がＬ−アラビノースの血糖値上昇抑制効果を増強
したことを示している。
イバー含有クッキーの摂取による血糖値の変化を示すの
もである。比較例１のクッキーの摂取により、血糖値は
クッキー摂取前と比べ明らかに上昇するのに対し、比較
例２のクッキーでは８０％程度まで血糖値上昇が抑えら
れている。また、比較例３のクッキーでは、血糖値の上
昇は若干抑えられているに過ぎない。しかし、実施例１
のクッキーの摂取により、血糖値の上昇は比較例１のク
ッキーの摂取と比べ４０％程度まで抑えられている。こ
の結果は、酵素処理オレンジファイバー含有クッキーが
Ｌ−アラビノースの血糖値上昇抑制作用よりも強い血糖
値上昇抑制効果を持つことを示し、すなわち、食物繊維
の存在がＬ−アラビノースの血糖値上昇抑制効果を増強
したことを示している。
【００４２】実施例８＜酵素処理米ぬか含有アイスクリ
ームの試食：便通＞ 実施例４により作製した酵素処理米ぬか含有アイスクリ
ーム（Ｌ−アラビノース０．５％、食物繊維約５％含
有）を、便秘気味の成人男女１０人（男３人、女７人）
に、毎日午後９時に１カップ（１００ｇ）ずつ、１週間
摂取してもらい、便通改善効果を官能評価した。評価は
１〜５点の５点法で行ない、評価の点数は良好なものほ
ど高い点数とした。数値は、モニタ１０人の平均値で示
した。
ームの試食：便通＞ 実施例４により作製した酵素処理米ぬか含有アイスクリ
ーム（Ｌ−アラビノース０．５％、食物繊維約５％含
有）を、便秘気味の成人男女１０人（男３人、女７人）
に、毎日午後９時に１カップ（１００ｇ）ずつ、１週間
摂取してもらい、便通改善効果を官能評価した。評価は
１〜５点の５点法で行ない、評価の点数は良好なものほ
ど高い点数とした。数値は、モニタ１０人の平均値で示
した。
【００４３】
【表２】
【００４４】表２は、実施例８の官能試験の結果であ
る。いずれの評価項目においても、酵素処理米ぬか含有
アイスクリームの摂取により改善効果が認められてお
り、酵素処理米ぬか含有アイスクリームが、良好な整腸
作用を有することを示している。
る。いずれの評価項目においても、酵素処理米ぬか含有
アイスクリームの摂取により改善効果が認められてお
り、酵素処理米ぬか含有アイスクリームが、良好な整腸
作用を有することを示している。
【００４５】
【発明の効果】本発明のＬ−アラビノースと食物繊維を
含有するダイエット食品又は糖尿病用食品には、（１）
Ｌ−アラビノースの有するα−グルコシダーゼ阻害作用
が食物繊維の存在によって増強され、Ｌ−アラビノース
単独摂取時よりも血糖値コントロールを良好にし、健康
を損なわずに体脂肪率等を減少させるというダイエット
効果および糖尿病の合併症発症を抑制する効果等が有
る。（２）酵素処理天然物由来食物繊維素材に含まれる
食物繊維の整腸作用によって、がん、糖尿病、心臓病の
発症を抑えたり、腸内の善玉菌を活性化させることで腸
内環境を改善したりする効果を持つ。（３）従来は有効
に利用されずほとんど廃棄されていた天然物廃棄物にＬ
−アラビノースを含有させることで、有用性を見出し、
廃棄処理問題等の環境問題を低減するだけでなく含有す
る食物繊維を十分に活かし、ダイエット食品又は糖尿病
用食品の原料、素材として利用できるようになる効果が
有る。
含有するダイエット食品又は糖尿病用食品には、（１）
Ｌ−アラビノースの有するα−グルコシダーゼ阻害作用
が食物繊維の存在によって増強され、Ｌ−アラビノース
単独摂取時よりも血糖値コントロールを良好にし、健康
を損なわずに体脂肪率等を減少させるというダイエット
効果および糖尿病の合併症発症を抑制する効果等が有
る。（２）酵素処理天然物由来食物繊維素材に含まれる
食物繊維の整腸作用によって、がん、糖尿病、心臓病の
発症を抑えたり、腸内の善玉菌を活性化させることで腸
内環境を改善したりする効果を持つ。（３）従来は有効
に利用されずほとんど廃棄されていた天然物廃棄物にＬ
−アラビノースを含有させることで、有用性を見出し、
廃棄処理問題等の環境問題を低減するだけでなく含有す
る食物繊維を十分に活かし、ダイエット食品又は糖尿病
用食品の原料、素材として利用できるようになる効果が
有る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ａ２３Ｌ 1/30 Ａ２３Ｌ 1/30 Ｚ
Claims (6)
- 【請求項１】 Ｌ−アラビノースと食物繊維を含有する
ことを特徴とするダイエット食品。 - 【請求項２】 Ｌ−アラビノースと食物繊維が、アラビ
ナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタンを含有
する天然物由来の食物繊維素材を酵素処理することによ
り得られたものである請求項１記載のダイエット食品。 - 【請求項３】 アラビナン、アラビノキシラン又はアラ
ビノガラクタンを含有する天然物由来の食物繊維素材
を、アラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラク
タン分解酵素により処理してＬ−アラビノースと食物繊
維を含有する酵素処理物を生成させ、得られた酵素処理
物を食品に配合することを特徴とするダイエット食品の
製造方法。 - 【請求項４】 Ｌ−アラビノースと食物繊維を含有する
ことを特徴とする糖尿病用食品。 - 【請求項５】 Ｌ−アラビノースと食物繊維が、アラビ
ナン、アラビノキシラン又はアラビノガラクタンを含有
する天然物由来の食物繊維素材を酵素処理することによ
り得られたものである請求項４記載の糖尿病用食品。 - 【請求項６】 アラビナン、アラビノキシラン又はアラ
ビノガラクタンを含有する天然物由来の食物繊維素材
を、アラビナン、アラビノキシラン又はアラビノガラク
タン分解酵素により処理してＬ−アラビノースと食物繊
維を含有する酵素処理物を生成させ、得られた酵素処理
物を食品に配合することを特徴とする糖尿病用食品の製
造方法。
Priority Applications (12)
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| JP2000336099A JP3659631B2 (ja) | 2000-11-02 | 2000-11-02 | ダイエット食品及び糖尿病用食品並びにそれらの製造方法 |
| EP01902706A EP1167536B1 (en) | 2000-02-01 | 2001-01-31 | Process for producing l-arabinose |
| CNB018008046A CN1262670C (zh) | 2000-02-01 | 2001-01-31 | L －阿拉伯糖的制备方法以及含有 l －阿拉伯糖的酶处理物、减肥食品、糖尿病用食品、水果或蔬菜汁和它们的制造方法 |
| DE60134436T DE60134436D1 (de) | 2000-02-01 | 2001-01-31 | Lebensmittel für Diabetiker und Verfahren zur Herstellung desselben |
| DE60134587T DE60134587D1 (de) | 2000-02-01 | 2001-01-31 | Diät-Lebensmittel und Verfahren zur Herstellung desselben |
| US09/937,775 US6632448B2 (en) | 1999-11-02 | 2001-01-31 | Process for producing L-arabinose, L-arabinose-containing enzymatically processed products, diet foods, diabetic diet foods and fruit or vegetable juices and process for producing the same |
| EP05027858A EP1645636B1 (en) | 2000-02-01 | 2001-01-31 | A diabetic food and process for producing same |
| CA2368571A CA2368571C (en) | 2000-02-01 | 2001-01-31 | Process for producing l-arabinose, l-arabinose-containing enzyme-treated products, diet foods, diabetic foods and fruit or vegetable juices, and process for producing the same |
| AU30552/01A AU778861B2 (en) | 2000-02-01 | 2001-01-31 | Process for producing L-arabinose, L-arabinose-containing enzymatically processed products, diet foods, diabetic diet foods and fruit or vegetable juices and process for producing the same |
| EP05027859A EP1645637B1 (en) | 2000-02-01 | 2001-01-31 | A diet food and process for producing same |
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| DE60134514T DE60134514D1 (de) | 2000-02-01 | 2001-01-31 | Verfahren zur herstellung von l-arabinose |
Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| JP2000336099A JP3659631B2 (ja) | 2000-11-02 | 2000-11-02 | ダイエット食品及び糖尿病用食品並びにそれらの製造方法 |
Publications (2)
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|---|---|
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ID=18811727
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