JP2002136099A - リニアモータ及び部品実装装置 - Google Patents

リニアモータ及び部品実装装置

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JP2002136099A
JP2002136099A JP2000321279A JP2000321279A JP2002136099A JP 2002136099 A JP2002136099 A JP 2002136099A JP 2000321279 A JP2000321279 A JP 2000321279A JP 2000321279 A JP2000321279 A JP 2000321279A JP 2002136099 A JP2002136099 A JP 2002136099A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直線部と円弧部と連結して構成される移動経
路に配置された固定子部材に対向する可動子部材が上記
移動経路に沿って連続して移動できるリニアモータ及び
該リニアモータに部品保持部材を備えた部品実装装置を
提供する。 【解決手段】 夫々異なる面である直線部固定子配置面
210と円弧部固定子配置面220に夫々配置される直
線部用固定子231と円弧部用固定子232にて固定子
部材230を構成し、上記直線部固定子配置面210に
対向する第1面261に備えられる直線部用可動子24
1と上記円弧部固定子配置面220に対向する第2面2
62に備えられる円弧部用可動子242にて可動子部材
240を構成することで、リニアモータ200を構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直線部と円弧部と
が連結されて構成される移動経路に配置された固定子部
材に対向して可動子部材を備え、上記可動子部材と上記
固定子部材との間で発生させた推力にて上記可動子部材
を上記移動経路に沿って移動させるリニアモータ及び回
路形成部材に実装すべき部品を保持する部品保持部材を
上記リニアモータの上記可動子部材に備え、上記部品保
持部材にて保持された上記部品を上記回路形成体に実装
する部品実装装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、部品等の搬送を行う搬送装置又は
貨物等を輸送する輸送装置として、位置決め制御が容易
で動作中の騒音が小さいリニアモータが注目されてい
る。リニアモータは、交流電流を伝達する巻線を備えた
鉄心で構成されるステータと、鉄心又は磁石等で構成さ
れるロータとを備える。そして、上記ステータに備えら
れる上記巻線により伝達される電流と、上記ロータに発
生する磁界とにより上記ステータと上記ロータとの間で
推力が発生する。このとき、上記ステータ或いは上記ロ
ータのいずれかを固定することにより、他方が上記推力
によって運動を行う。通常、上記ステータ或いは上記ロ
ータの内、運動する方の長さを短くする。一般的に、上
記ステータを上記ロータよりも短くすることにより上記
ステータが動く短ステータ方式を用いることにより、上
記リニアモータの製造に要する工数及びコストを抑える
ことができる。
【0003】図16は、直線部1aと円弧部1bとが連
結されて構成される移動経路1に配置された固定子部材
130と、上記固定子部材130に対向する可動子部材
140とを備えた従来のリニアモータの一例である、リ
ニアモータ100を示したものである。又、図17及び
図18は、上記固定子部材130と上記可動子部材14
0との配置状態を示したものである。又、図19及び図
20は、上記固定子部材130と上記可動子部材140
との間に生じる推力と、上記移動経路1との関係を示し
たものである。上記固定子部材130は、図16に示す
ように上記移動経路1に沿って配置されたU字型の板状
のものであり、上記固定子部材130の上面には凹凸が
備えられている。又、上記可動子部材140は、直方体
の形状を有し、上記固定子部材130の上面に対向する
上記可動子部材140の下面に上記固定子部材130と
の間で推力を発生する可動子を備える。
【0004】上記固定子部材130は、図16に示すよ
うに上記移動経路1の上記直線部1aに沿って配置され
る直線部用固定子である直線部用帯状固定子131と、
上記移動経路1の上記円弧部1bに沿って配置される円
弧部用固定子である円弧部用帯状固定子132とにて構
成される。尚、図17及び図18に示すように上記直線
部用帯状固定子131は、直線部固定子配置面110に
配置され、上記円弧部用帯状固定子132は、円弧部固
定子配置面120に配置される。但し、上記直線部固定
子配置面110と、上記円弧部固定子配置面120と
は、図17及び図18に示すように同一平面である。
又、上記直線部用帯状固定子131及び上記円弧部用帯
状固定子132は、ともにロータであり、鉄心或いは磁
石等で形成される。
【0005】又、上記直線部用帯状固定子131は、図
16に示されるように上記直線部1aに対して直交し、
かつ、図16に示す幅方向3に対して平行となるように
長方形状の板の上面に複数の角棒を等間隔に配列し、上
記長方形状の板と上記複数の角棒とを一体化したような
形状を備える。尚、上記直線部用帯状固定子131に備
えられる上記角棒状の部分を直線部用帯状固定子凸部1
35aとし、隣接する上記直線部用帯状固定子凸部13
5aの間に存在する間隙を直線部用帯状固定子凹部13
5bとする。
【0006】又、上記円弧部用帯状固定子232は、上
記円弧部1bに対して直交し、かつ、図16に示す半径
方向4に対して平行となるように上記円弧部1bに沿っ
て円弧方向に延びる板の上面に複数の角棒を等間隔に配
列し、上記円弧部方向に延びる板と上記複数の角棒とを
一体化したような形状を備える。尚、上記円弧部用帯状
固定子132に備えられる上記角棒状の部分を円弧部用
帯状固定子凸部136aとし、隣接する上記円弧部用帯
状固定子凸部136aの間に存在する間隙を円弧部用帯
状固定子凹部136bとする。
【0007】上記可動子部材140は、上記可動子とし
て上記直線部用帯状固定子131との間で直線方向の推
力を発生させる直線部用可動子141を備えた直線部用
可動子部材140a、又は、上記可動子として上記円弧
部用帯状固定子132との間で円弧方向の推力を発生さ
せる円弧部用可動子142を備えた円弧部用可動子部材
140bのいずれか一方となる。又、図17及び図18
に示すように上記直線部用可動子141は、上記直線部
固定子配置面110に対向する上記直線部用可動子部材
140aの第1面161に備えられ、上記円弧部用可動
子142は、上記円弧部固定子配置面120に対向する
上記円弧部用可動子部材140bの第2面162に備え
られる。但し、上記直線部固定子配置面110と上記円
弧部固定子配置面120とは同一平面である為、上記第
1面161及び上記第2面162も又、同一面となる。
尚、上記直線部用可動子141及び上記円弧部用可動子
142は、ともにステータであり、上記直線部用可動子
141には直線方向推力発生用巻線151が備えられ、
又、上記円弧部用可動子142には円弧方向推力発生用
巻線152が備えられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した構成では、図
19に示すように上記可動子部材140として上記直線
部用可動子部材140aを用いたとき、上記直線部用可
動子141と上記直線部用帯状固定子131との間で
は、上記移動経路1の上記直線部1aと同一の直線方向
に働く直線方向用推力180aが発生する。しかし、上
記直線部用可動子141と上記円弧部用帯状固定子13
2との間においても、上記移動経路1の上記円弧部1b
に対して接線方向となる直線方向へ上記直線方向用推力
180aが働こうとする。又、図19の場合と同様に、
図20に示すように上記可動子部材140として上記円
弧部用可動子部材140bを用いたとき、上記円弧部用
可動子142と上記円弧部用帯状固定子132との間で
は、上記移動経路1の上記円弧部1bと同一の円弧方向
に働く円弧方向用推力180bが発生する。しかし、上
記円弧部用可動子142と上記直線部用帯状固定子13
1との間においても、上記移動経路1の上記直線部1a
に接する円弧方向に上記円弧方向用推力180bが働こ
うとする。
【0009】従って、上記移動経路1において上記直線
部1aと上記円弧部1bとが変化する変化点2付近にお
ける上記可動子部材140の動作は、上記直線部用可動
子部材140a、又は、上記円弧部用可動子部材140
bのいずれかを用いた場合でも推力が働く方向と上記移
動経路1とが一致しなくなる為、不連続となる。又、上
記可動子部材140を上記変化点2付近の任意の位置に
停止させる場合でも、連続して上記可動子部材140を
移動させることが不可能な為、厳密な位置決め特性を得
ることができない。
【0010】又、上記リニアモータ100の使用方法と
して、電子部品等の部品を樹脂基板等の回路形成体に実
装する部品実装装置において、上記リニアモータ100
の上記可動子部材140に上記部品を保持する実装ヘッ
ド等の部品保持装置510を備え、上記移動経路1沿い
に上記可動子部材140とともに上記部品保持装置を移
動させることが考えられる。但し、上記変化点2付近で
は上記可動子部材140の厳密な位置決めができない
為、上記可動子部材140に備えられた上記部品保持装
置510も又、上記変化点2付近では厳密な位置決めが
できない。従って、上記回路形成体に装着すべき上記部
品を供給する部品供給装置520を上記移動経路1の上
記直線部1aに配置した場合、上記部品保持装置510
は、上記変化点2付近にて配置された上記部品供給装置
520から上記部品を保持することができない。
【0011】本発明は、上述した問題を解決すべくなさ
れたものであり、直線部と円弧部と連結して構成される
移動経路に配置された固定子部材に対向して備えられた
可動子部材が上記移動経路に沿って連続して移動するこ
とができるリニアモータ及び該リニアモータの該可動子
部材に、回路形成体に実装すべき部品を保持する部品保
持部材を取り付けた部品実装装置を提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の第1態様である
リニアモータは、直線部と円弧部とが連結されて構成さ
れる移動経路に配置された固定子部材に対向して可動子
部材を備え、上記可動子部材と上記固定子部材との間で
上記可動子部材に推力を発生させ、上記可動子部材を上
記移動経路に沿って移動させるリニアモータにおいて、
上記固定子部材は、上記移動経路の上記直線部の直線部
固定子配置面に配置される直線部用固定子と、上記移動
経路の上記円弧部の円弧部固定子配置面に配置される円
弧部用固定子とより構成し、上記直線部固定子配置面は
上記円弧部固定子配置面と異なる面であり、上記可動子
部材は、上記直線部用固定子との間で直線方向の推力を
発生させる直線部用可動子と、上記円弧部用固定子との
間で円弧方向の推力を発生させる円弧部用可動子とより
構成し、かつ、上記直線部固定子配置面に対向する上記
可動子の第1面に、上記直線部用可動子を配置するとと
もに、上記円弧部固定子配置面に対向する上記可動子部
材の第2面であって上記可動子部材の上記第1面とは異
なる面に、上記円弧部用可動子を配置するようにしたこ
とを特徴とする。
【0013】上記移動経路の上記直線部に上記直線部用
固定子が配置される直線部固定子配置面と上記移動経路
の上記円弧部に上記円弧部用固定子が配置される円弧部
固定子配置面とは、上記可動子部材の上記移動経路を挟
んで対向するようにしてもよい。
【0014】上記移動経路の上記直線部に上記直線部用
固定子が配置される直線部固定子配置面と上記移動経路
の上記円弧部に上記円弧部用固定子が配置される円弧部
固定子配置面とは直交するようにしてもよい。
【0015】本発明の第2態様によれば、第1態様に記
載の上記リニアモータの上記可動子部材に取り付けら
れ、かつ、回路形成体に実装すべき部品を保持する部品
保持部材を備えて、上記リニアモータの駆動により、上
記移動経路沿いに上記可動子部材とともに上記部品保持
部材が移動して、上記部品を保持し、さらに上記移動経
路沿いに上記可動子部材とともに上記部品保持部材が移
動して、上記部品保持部材に保持された上記部品を上記
回路形成体に装着するようにした部品実装装置を提供す
る。
【0016】上記移動経路の上記直線部に配置されて上
記回路形成体に装着すべき上記部品を供給する部品供給
装置と、上記移動経路の上記直線部に配置されて上記回
路形成体を保持する回路形成体保持装置とをさらに備え
るようにしてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態であるリニアモ
ータ及び部品実装装置について、図を参照しながら以下
に説明する。尚、各図において同一部材には、同一の参
照符号を付している。図1は、本発明の第1実施形態で
あるリニアモータ200を示したものである。又、図2
は、上記リニアモータ200における固定子部材230
と、可動子部材240との位置関係を示したものであ
る。上記リニアモータ200は、図1に示すように直線
部1aと円弧部1bとが連結されて全体の形状がU字型
となる構成の移動経路1に沿って配置された固定子部材
230と、上記固定子部材230と対向し上記固定子部
材230との間で推力を発生することで上記移動経路1
に沿って移動する可動子部材240とを備える。
【0018】上記固定子部材230の形状は、上記移動
経路1に沿って配置され、かつ、夫々が互いに上記移動
経路1を挟んで上下に対向する2枚組のU字型の板状と
なる。そこで、上記固定子部材230の内、図1に示す
上記移動経路1の下方にて配置されるものを第1固定子
部材230aとし、上記移動経路の上方にて配置される
ものを第2固定子部材230bとする。尚、図2より上
記第1固定子部材230aが配置される面を直線部固定
子配置面210とし、上記第2固定子部材230bが配
置される面を円弧部固定子配置面220とする。又、上
記可動子部材240は、上記第1固定子部材230aと
上記第2固定子部材230bとの間に挟まれて配置され
る。
【0019】尚、上記固定子部材230の上記第1固定
子部材230aには、上記移動経路1の上記直線部1a
に沿って配置される直線部用帯状固定子231が備えら
れる。又、上記固定子部材230の上記第2固定子部材
230bには、上記移動経路1の上記円弧部1bに沿っ
て配置される円弧部用帯状固定子232が備えられる。
又、上記直線部用帯状固定子231及び上記円弧部用帯
状固定子232は、夫々上記移動経路1に対向する面に
凹凸が備えられている。第1実施形態では、上記直線部
用帯状固定子231及び上記円弧部用帯状固定子232
はともにロータであり、鉄心或いは磁石等で形成され
る。尚、上記第1固定子部材230aにおける凹凸を有
しない部分233及び上記第2固定子部材230bにお
ける凹凸を有しない部分234は、ロータ及びステータ
のいずれでもない。よって、上記第1固定子部材230
aにおける凹凸を有しない部分233及び上記第2固定
子部材230bにおける凹凸を有しない部分234は、
固定子として働かない。
【0020】又、図1に示されるように上記直線部用帯
状固定子231は、上記直線部1aに対して直交し、か
つ、図1に示す幅方向3に対して平行となるように長方
形状の板の上面に複数の角棒を等間隔に配列し、上記長
方形状の板と上記複数の角棒とを一体化したような形状
を備える。尚、上記直線部用帯状固定子231に備えら
れる上記角棒状の部分を直線部用帯状固定子凸部235
aとし、隣接する上記直線部用帯状固定子凸部235a
の間に存在する間隙を直線部用帯状固定子凹部235b
とする。
【0021】又、図1に示されるように上記円弧部用帯
状固定子232は、上記円弧部1bに対して直交し、か
つ、図1に示す半径方向4に対して平行となるように上
記円弧部1bに沿って円弧方向に延びる板の下面に複数
の角棒を等間隔に配列し、上記円弧部方向に延びる板と
上記複数の角棒とを一体化したような形状を備える。
尚、上記円弧部用帯状固定子232に備えられる上記角
棒状の部分を円弧部用帯状固定子凸部236aとし、隣
接する上記円弧部用帯状固定子凸部236aの間に存在
する間隙を円弧部用帯状固定子凹部236bとする。
【0022】又、上記可動子部材240は、図1に示す
ように直方体形状を有し、上記直線部用帯状固定子23
1との間で推力を発生させる直線部用可動子241と、
上記円弧部用帯状固定子232との間で推力を発生させ
る円弧部用可動子242とにて構成される。上記直線部
用可動子241は、図2に示す上記直線部固定子配置面
210と対向する上記可動子部材240の第1面261
に配置され、上記円弧部用可動子242は、図2に示す
上記円弧部固定子配置面220に対向する上記可動子部
材240の第2面262に配置される。図1において上
記第1面261は、上記可動子部材240の下面とな
り、上記第2面262は、上記可動子部材240の上面
となる。尚、上記直線部用可動子241及び上記円弧部
用可動子242はステータであり、図1に示すように上
記直線部用可動子241には直線方向推力発生用巻線2
51が備えられ、又、上記円弧部用可動子242には円
弧部方向推力発生用巻線252が備えられている。
【0023】上記リニアモータ200における上記可動
子部材240の動作について、図3及び図4を参照しな
がら以下に説明する。図3及び図4は、上記固定子部材
230と上記可動子部材240との間で発生する推力
と、上記移動経路1との関係を示したものである。図3
に示すように上記移動経路1の上記直線部1aにおい
て、上記可動子部材240に備えられる上記直線部用可
動子241と上記直線部用帯状固定子231との間で上
記直線部1aと同一の方向である直線方向に働く直線方
向用推力280aが発生する。このとき、上記可動子部
材240に備えられる上記円弧部用可動子242には、
図4に示すように対向する固定子が存在しない為、推力
が発生しない。従って、上記可動子部材240に働く推
力は、上記直線方向用推力280aのみとなる。
【0024】又、図4に示すように上記移動経路1の上
記円弧部1bにおいて、上記可動子部材240に備えら
れる上記円弧部用可動子242と上記円弧部用帯状固定
子232との間で上記円弧部1bと同一の方向である円
弧方向に働く円弧方向用推力280bが発生する。この
とき、上記可動子部材240に備えられる上記直線部用
可動子241には、図3に示すように対向する固定子が
存在しない為、推力が発生しない。従って、上記可動子
部材240に働く推力は、上記円弧方向用推力280b
のみとなる。
【0025】又、上記移動経路1において上記直線部1
aと上記円弧部1bとが変化する変化点2にて、上記変
化点2まで推力を発生していた可動子に対向する固定子
が存在しなくなるとともに、上記変化点2まで推力を発
生していなかった可動子に対向する固定子が存在するよ
うになる為、上記可動子部材240に働く推力の方向が
自動的に切り替わる。従って、上記変化点2付近におけ
る上記可動子240の動作も又、連続したものとなる。
よって、上記変化点2付近において上記可動子部材24
0を停止させるとき、リニアモータ100では不可能だ
った上記変化点2付近における厳密な位置決めを行うこ
とが可能となる。
【0026】第1実施形態では、上記直線部用帯状固定
子231を有する上記第1固定子部材230aが配置さ
れる上記直線部固定子配置面210を上記移動経路1の
下方に配置し、上記円弧部用帯状固定子232を有する
上記第2固定子部材230bが配置される上記円弧部固
定子配置面220を上記移動経路1の上方に配置した。
しかし、上記直線部固定子配置面210を上記移動経路
1の上方に配置し、上記円弧部固定子配置面220を上
記移動経路1の下方に配置してもよい。又、第1実施形
態では、上記固定子部材230をロータとし、上記可動
子部材240をステータとしたが、上記固定子部材23
0をステータとし、上記可動子部材240をロータとし
てもよい。
【0027】次に、本発明の第2形態であるリニアモー
タ300について、図を参照しながら以下に説明する。
図5は、本発明の第2実施形態であるリニアモータ30
0を示したものである。又、図6及び図7は、上記リニ
アモータ300における固定子部材330と、可動子部
材340との位置関係を示したものである。上記リニア
モータ300は、図5に示すように直線部1aと円弧部
1bとが連結されて全体の形状がU字型となる構成の移
動経路1に沿って配置された固定子部材330と、上記
固定子部材330と対向し上記固定子部材330との間
で推力を発生することで上記移動経路1に沿って移動す
る可動子部材340とを備える。
【0028】上記固定子部材330は、上記移動経路1
に沿って配置され、かつ、夫々が互いに上記移動経路1
を挟んで対向する2枚組のU字型となる板状の部材と、
上記円弧部1bに沿って2枚組の上記U字型板状部材の
外周部に接するよう配置され、上記各U字型板状部材に
対して垂直となる部材とから構成される。そこで、上記
固定子部材230の上記各U字型板状部材の内、図6に
示す上記移動経路1の下方にて配置されるものを第1固
定子部材330aとし、上記移動経路の上方にて配置さ
れるものを第2固定子部材330bとする。又、図5に
示す上記円弧部1bに沿って上記第1固定子部材230
a及び上記第2固定子部材230bの外周部に接するよ
う配置され、上記第1固定子部材230a及び上記第2
固定子部材230bに対して垂直となるハーフパイプ状
の部材を第3固定子部材330cとする。尚、図6より
上記第1固定子部材330aが配置される面を第1直線
部固定子配置面310aとし、上記第2固定子部材33
0bが配置される面を第2直線部固定子配置面310b
とする。又、図7より、上記第3固定子部材330cが
配置される面を円弧部固定子配置面320とする。又、
上記可動子部材340は、上記第1固定子部材330a
と、上記第2固定子部材330bと、上記第3固定子部
材330cとに囲まれて配置される。
【0029】尚、上記固定子部材330の上記第1固定
子部材330aには、上記移動経路1の上記直線部1a
に沿って配置される第1直線部用帯状固定子331aが
備えられ、上記第1直線部用帯状固定子331aと同様
に上記固定子部材330の上記第2固定子部材330b
には、上記移動経路1の上記直線部1aに沿って配置さ
れる第2直線部用帯状固定子331bが備えられる。
又、上記固定子部材330の上記第3固定子部材330
cには、上記移動経路1の上記円弧部1bに沿って配置
される円弧部用帯状固定子332が備えられる。又、上
記第1直線部用帯状固定子331と、上記第2直線部用
帯状固定子331bと、上記円弧部用帯状固定子332
とは、夫々上記移動経路1に対向する面に凹凸が備えら
れている。第2実施形態では上記第1直線部用帯状固定
子331a、上記第2直線部用帯状固定子331b、及
び上記円弧部用帯状固定子332は、ともにロータであ
り、鉄心或いは磁石等で形成される。尚、上記第1固定
子部材330aにおける凹凸を有しない部分333a及
び上記第2固定子部材330bにおける凹凸を有しない
部分333bは、ロータ及びステータのいずれでもな
い。よって、上記第1固定子部材330aにおける凹凸
を有しない部分333a及び上記第2固定子部材330
bにおける凹凸を有しない部分333bは、固定子とし
て働かない。
【0030】又、図5に示されるように上記第1直線部
用帯状固定子331aは、上記直線部1aに対して直交
し、かつ、図5に示す幅方向3に対して平行となるよう
に長方形状の板の上面に複数の角棒を等間隔に配列し、
上記長方形状の板と上記複数の角棒とを一体化したよう
な形状を備える。尚、上記第1直線部用帯状固定子33
1aに備えられる上記角棒状の部分を第1直線部用帯状
固定子凸部335aとし、隣接する上記第1直線部用帯
状固定子凸部335aの間に存在する間隙を第1直線部
用帯状固定子凹部335bとする。
【0031】上記第2直線部用帯状固定子331bも
又、上記第1直線部用帯状固定子331aと同様の形状
を有する。但し、上記第1直線部用帯状固定子331a
とは異なり、複数の上記角棒を長方形状の板の下面に等
間隔に配置し、上記長方形状の板と上記複数の角棒とを
一体化したような形状となる。尚、上記第2直線部用帯
状固定子331bに備えられる上記角棒状の部分を第2
直線部用帯状固定子凸部335cとし、隣接する上記第
2直線部用帯状固定子凸部335cの間に存在する間隙
を第2直線部用帯状固定子凹部335dとする。
【0032】又、図5に示されるように上記円弧部用帯
状固定子332は、上記円弧部1bに対して直交し、か
つ、図5に示す半径方向4に対して垂直となるように上
記円弧部1bに沿って円弧方向に延びるハーフパイプ状
の板の内径側の面に複数の角棒を等間隔に配列し、上記
ハーフパイプ状の板と上記複数の角棒とを一体化したよ
うな形状を備える。ここで、上記円弧部1bに対して直
交し、上記半径方向4に対して直交する方向を円弧部用
帯状固定子332の幅方向とし、前記円弧部用帯状固定
子332の幅方向における寸法を円弧部用帯状固定子3
32の幅寸法とする。尚、上記円弧部用帯状固定子33
2に備えられる上記角棒状の部分を円弧部用帯状固定子
凸部336aとし、隣接する上記円弧部用帯状固定子凸
部336aの間に存在する間隙を円弧部用帯状固定子凹
部336bとする。
【0033】又、上記可動子部材340は、上記第1直
線部用帯状固定子331aとの間で推力を発生させる第
1直線部用可動子341aと、上記第2直線部用帯状固
定子331bとの間で推力を発生させる第2直線部用可
動子341bと、上記円弧部用帯状固定子332との間
で推力を発生させる円弧部用可動子342とにて構成さ
れる。但し、上記第1直線部用可動子341aは、図6
に示す上記第1直線部固定子配置面310aと対向する
上記可動子部材340の第1面361aに配置され、上
記第2直線部用可動子341bは、図6に示す上記第2
直線部固定子配置面310bと対向する上記可動子部材
340の第2面361bに配置される。又、上記円弧部
用可動子342は、図7に示す上記円弧部固定子配置面
320に対向する上記可動子部材340の第3面362
に配置される。尚、上記第1直線部用可動子341a
と、上記第2直線部用可動子341bと、上記円弧部用
可動子342とはステータであり、図5に示すように上
記第1直線部用可動子341aには第1直線方向推力発
生用巻線351aが備えられ、上記第2直線部用可動子
341bには第2直線方向推力発生用巻線351bが備
えられる。又、上記円弧部用可動子342には円弧部方
向推力発生用巻線352が備えられている。
【0034】上記リニアモータ300における上記可動
子部材340の動作について、図8を参照しながら以下
に説明する。図8は、上記固定子部材330と上記可動
子部材340との間で発生する推力と、上記移動経路1
との関係を示したものである。図8に示すように上記移
動経路1の上記直線部1aにおいて、上記可動子部材3
40に備えられる上記第1直線部用可動子341aと上
記第1直線用帯状固定子331aとの間で上記直線部1
aと同一の方向である直線方向に働く直線方向用推力3
80aが発生する。このとき、上記可動子部材340に
備えられる上記第2直線部用可動子341bと上記第2
直線用帯状固定子331bとの間にも又、上記直線部1
aと同一の方向である直線方向に働く直線方向用推力3
80aが発生する。但し、上記可動子部材340に備え
られる上記円弧部用可動子342には、図8に示すよう
に対向する固定子が存在しない為、推力が発生しない。
従って、上記可動子部材340に働く推力は、上記直線
方向用推力380aのみとなる。
【0035】又、図8に示すように上記移動経路1の上
記円弧部1bにおいて、上記可動子部材340に備えら
れる上記円弧部用可動子342と上記円弧部用帯状固定
子332との間で上記円弧部1bと同一の方向である円
弧方向に働く円弧方向用推力380bが発生する。この
とき、上記可動子部材340に備えられる上記第1直線
部用可動子341aには、図8に示すように対向する固
定子が存在しない為、推力が発生しない。上記第1直線
部用可動子341aの場合と同様に、上記第2直線部用
可動子341aにも又、対向する固定子が存在しない
為、推力は発生しない。従って、上記可動子部材340
に働く推力は、上記円弧方向用推力380bのみとな
る。
【0036】又、上記移動経路1において上記直線部1
aと上記円弧部1bとが変化する変化点2にて、上記変
化点2まで推力を発生していた可動子に対向する固定子
が存在しなくなるとともに、上記変化点2まで推力を発
生していなかった可動子に対向する固定子が存在するよ
うになる為、上記可動子部材340に働く推力の方向が
自動的に切り替わる。従って、上記変化点2付近におけ
る上記可動子340の動作も又、連続したものとなる。
よって、上記変化点2付近において上記可動子部材34
0を停止させるとき、第1実施形態のリニアモータ20
0と同様に、リニアモータ100では不可能だった上記
変化点2付近における厳密な位置決めを行うことが可能
となる。第1実施形態におけるリニアモータ200で
は、直線部用帯状固定子231が配置される直線部固定
子配置面210と、円弧部用帯状固定子232が配置さ
れる円弧部用固定子配置面220とが移動経路1を挟ん
で上下となる。よって、直線部1aから円弧部1bへ可
動子部材240を移動させるとき、変化点2付近の直線
部1aにおいて、可動子部材240の直線方向用推力2
80aを抑え、上記可動子部材240を減速しなけれ
ば、上記可動子部材240は、半径方向4の外向きに働
く遠心力により、円弧部1bに沿って移動することがで
きなくなる可能性が生じる。一方、第2実施形態におけ
るリニアモータ200では、円弧部1bにおいて可動子
部材340に働く遠心力の向きが、円弧部用帯状固定子
332が配置される円弧部用固定子配置面320に対し
て垂直となる。よって、第2実施形態におけるリニアモ
ータ200では、可動子部材340を直線部1aから円
弧部1bへ進入させる為の減速は不要となる。又、可動
子部材340が円弧部1bを移動中、円弧部用可動子3
42と円弧部用帯状固定子332との間に生じる反発力
と、可動子部材に働く遠心力とが釣り合う為、遠心力の
影響を受けずに円弧部1bにおいて可動子部材340に
働く円弧方向用推力380bを増減し易くなる。
【0037】第2実施形態では、上記固定子部材330
をロータとし、上記可動子部材340をステータとした
が、上記固定子部材330をステータとし、上記可動子
部材340をロータとしてもよい。
【0038】次に、上記リニアモータ300に備えられ
る上記第1直線部用帯状固定子331a、上記第2直線
部用帯状固定子331b、及び上記円弧部用帯状固定子
332の製造方法の一例について図9及び図10を参照
しながら説明する。尚、上記第1直線部用帯状固定子3
31a、上記第2直線部用帯状固定子331b、及び上
記円弧部用帯状固定子332は、鉄心で形成されたロー
タとする。まず、上記円弧部用帯状固定子332の製造
方法であるが、任意の厚さを有する鉄板から金型等を用
いて打ち抜き、図9に示す円弧部用固定子鉄心334を
複数枚形成する。そして、上記円弧部用固定子鉄心33
4を所定の厚さになるまで積重ね、締結ボルト等で固定
若しくは溶接等により固定することで上記円弧部用帯状
固定子332を製造することが可能となる。
【0039】又、上記第1直線部用帯状固定子331a
及び上記第2直線部用帯状固定子331bの製造方法で
あるが、上記円弧部用帯状固定子332の製造方法と同
様に、任意の厚さを有する鉄板から金型等を用いて打ち
抜き、図10に示す直線部用固定子鉄心333を複数枚
形成する。そして、上記直線部用固定子鉄心333を所
定の厚さになるまで積重ね、締結ボルト等で固定、若し
くは溶接等により固定することで上記第1直線部用帯状
固定子331a及び上記第2直線部用帯状固定子331
bを製造することが可能となる。
【0040】上記方法で上記固定子部材330を製造す
ることで、切削加工等により上記第1直線部用帯状固定
子331aの上記第1直線部用帯状固定子凹部335
b、上記第2直線部用帯状固定子331bの上記第2直
線部用帯状固定子凹部335d、及び上記円弧部用帯状
固定子332の上記円弧部用帯状固定子凹部336bを
形成したり、鉄製の角棒を溶接等で固定することによっ
て上記第1直線部用帯状固定子331aの上記第1直線
部用帯状固定子凸部335a、上記第2直線部用帯状固
定子331bの上記第2直線部用帯状固定子凸部335
c、及び上記円弧部用帯状固定子332の上記円弧部用
帯状固定子凸部336aを形成することによる、上記リ
ニアモータ300の製造に要する工数を削減することが
できる。尚、本発明の第1実施形態であるリニアモータ
200における円弧部用帯状固定子232は、切削加工
等により上記円弧部用帯状固定子332の上記円弧部用
帯状固定子凹部236bを形成する方法、又は、鉄製の
角棒を溶接等で固定することによって上記円弧部用帯状
固定子凸部236aを形成する方法でしか形成すること
ができない。円弧部1bにおいて、第1実施形態のリニ
アモータ200にて発生される推力と同等の推力を第2
実施形態のリニアモータ300にて得ようとする場合、
一例として、上記円弧部用帯状固定子332の設計時
に、上記円弧部用可動子342に対向して磁場を発生さ
せる、上記円弧部用帯状固定子332を構成する、円弧
部用帯状固定子凸部336aの幅寸法及びそのピッチ寸
法を変化させる必要がある。
【0041】本発明の第1実施形態であるリニアモータ
200に備えられる可動子部材240、或いは本発明の
第2実施形態であるリニアモータ300に備えられる可
動子部材340のいずれかに、樹脂基板、紙−フェノー
ル基板、セラミック基板、ガラス・エポキシ(ガラエ
ポ)基板、フィルム基板等の回路基板、単層基板若しく
は多層基板等の回路基板、部品、筐体、又はフレーム等
の回路形成体に実装すべき電子部品、機械部品、光学部
品等の部品を保持する部品保持部材を備える部品実装装
置について、図を参照しながら以下に説明する。図11
は、上記可動子部材240或いは上記可動子部材340
のいずれかに上記部品保持部材が備えられた本発明の第
3の実施形態である部品実装装置500の構造示したも
のである。又、図12は、上記部品実装装置500の動
作を示したものである。尚、上記部品実装装置500に
は、図13に示すように本発明の第1実施形態であるリ
ニアモータ200が備えられているものとする。
【0042】又、上記リニアモータ200に備えられる
上記可動子部材240の上記移動経路1は、図1に示す
上記直線部1aと、図1に示す半円状の上記円弧部1b
とが交互に連結されて構成された閉ループとなる。ここ
で、上記直線部1aは、図12に示す上記部品実装装置
500において第1直線部1c及び第2直線部1eと
し、上記円弧部1bは、図12に示す上記部品実装装置
500において第1円弧部1d及び第2円弧部1fとす
る。
【0043】図12に示すように上記移動経路1は、時
計回りに上記第1直線部1c、上記第1円弧部1d、上
記第2直線部1e、上記第2円弧部1fの順番で連結さ
れている。そして、上記第1直線部1cと上記第2円弧
部とを連結することで、閉ループの上記移動経路1を形
成する。又、上記第1直線部1cと上記第1円弧部1d
との変化点を第1変化点2aとし、以下、上記第1円弧
部1dと上記第2直線部1eとの変化点を第2変化点2
b、上記第2直線部1eと上記第2円弧部1fとの変化
点を第3変化点2c、上記第2円弧部1fと上記第1直
線部との変化点を第4変化点2dとする。
【0044】又、上記可動子部材240は、上記移動経
路1に沿って往復移動することが可能であり、上記移動
経路1上に複数個用意されている。そして、図12に示
すように上記各可動子部材240には、各々上記部品保
持部材を備える部品保持装置として実装ヘッド510が
備えられている。図13は、上記実装ヘッド510を上
記可動子部材240に取り付けた状態を示したものであ
る。又、上記実装ヘッド510は、図12及び図13に
示すように上記部品保持部材として上記部品を吸着保持
する吸着ノズル511が複数本備えられるマルチノズル
方式のものを用いている。
【0045】又、上記第1直線部1cには、上記回路形
成体に実装すべき上記部品を供給するパーツカセット等
の部品供給装置520が上記第1直線部1cに沿って上
記部品が供給されるように複数台配置されており、上記
第2直線部1eには、上記回路形成体を保持する回路形
成体保持装置530が配置されている。尚、上記部品供
給装置520は、上記第1直線部1cにて固定されてお
り、上記回路形成体保持装置530は、上記第2直線部
1eに対して垂直となるy軸方向に上記回路形成体を往
復移動させることができる。
【0046】次に、上記部品実装装置500を用いた部
品の実装方法について図12を参照しながら以下に説明
する。まず、上記第1直線部1cにおいて、上記リニア
モータ200における上記可動子部材240の位置決め
動作により、実装すべき上記部品が供給される上記部品
供給装置520に上記可動子部材240に備えられた上
記実装ヘッド510を配置する。そして、上記実装ヘッ
ド510は、上記部品供給装置520から部品を上記吸
着ノズル511にて吸着する。
【0047】上記実装ヘッド510に保持された上記部
品は、上記第1円弧部1dにおいて上記回路形成体に対
する上記部品の装着方向の選択、上記部品の高さの検
出、上記部品の回転状態の認識、及び上記部品の上記回
路形成体に対する回転補正が続けて行われる。このと
き、上記実装ヘッド510は、上記リニアモータ200
により上記第1円弧部1dに沿って連続して移動する。
【0048】上記リニアモータ200の駆動により上記
実装ヘッド510が上記第2直線部1eに配置されたと
き、上記実装ヘッド510にて保持された上記部品は、
上記回路形成体保持装置530にて保持された上記回路
形成体に装着される。このとき、上記部品を上記回路形
成体上の装着位置まで移動させる必要がある。上記部品
実装装置500では、上記装着位置に対するx軸方向へ
の位置決めは、上記リニアモータ200による上記実装
ヘッド510の往復移動にて行い、上記装着位置に対す
るy軸方向への位置決めは、上記回路形成体保持装置5
30による上記回路形成体の往復移動にて行われる。
【0049】上記第2直線部1eにおける上記部品の装
着が完了した後、上記実装ヘッド510は、上記リニア
モータ200の駆動により上記第2円弧部1fに沿って
移動する。このとき、装着されなかった不良部品の排
出、次の部品の吸着を行う上記吸着ノズル511の選
択、及び選択された上記吸着ノズル511の原点位置へ
の配置が続けて行われる。そして、上記第1直線部1c
に移動した上記実装ヘッド510は、再度、上述した実
装作業を繰り返す。
【0050】又、上記実装ヘッド510は複数台備えら
れている為、上記各実装ヘッド510は、各々独立して
複数の実装作業を同時に行う。
【0051】図14及び図15に示す従来の部品実装装
置600では、実装ヘッド610の運動は回転運動しか
できない為、上記実装ヘッド610が移動する移動経路
5の形状は円形となる。従って、部品保持装置620か
らの部品の保持は、上記移動経路5上の定点である吸着
ステーション4aのみでしか行えず、回路形成体保持装
置630に保持された回路形成体への部品の装着は、部
品の保持の場合と同様に、上記移動経路5上の定点であ
る装着ステーション4bのみでしか行えない。よって、
従来の部品実装装置600では、上記部品供給装置62
0及び上記回路形成体保持装置630に保持された上記
回路形成体をx軸方向へ移動させる必要がある。又、従
来の部品実装装置600では、インデックス装置等によ
って上記実装ヘッド610を間欠回転させている為、ギ
ヤの摩擦等により大きな騒音が生じる。
【0052】これに対し、本発明の第3実施形態である
部品実装装置500では、上記実装ヘッド510が上記
第1直線部1c及び上記第2直線部に沿って移動できる
為、上記部品供給装置520及び上記回路形成体保持装
置530のx軸方向への移動が不要となる。又、上記実
装ヘッド510の移動に上記リニアモータ200を用い
ることで、低摩擦化による低騒音化が可能となる。又、
上記実装ヘッド510の移動装置として、本発明の第1
実施形態のリニアモータ200、又は、本発明の第2実
施形態のリニアモータ300を用いることにより、上記
第1変化点2a、上記第2変化点2b、上記第3変化点
2c、及び上記第4変化点2dの上記各変化点付近にお
ける厳密な位置決めが可能となる。従って、図16に示
すリニアモータ100を用いた場合ではデッドスペース
となっていた上記各変化点付近に上記部品供給装置52
0等を配置して利用することが可能となる。
【0053】
【発明の効果】本発明の第1の態様であるリニアモータ
では、以下のような構成にする。即ち、直線部と円弧部
とが連結されて構成される移動経路に沿って配置される
固定子部材の内、直線方向への推力を発生させるための
直線部用固定子と、円弧方向への推力を発生させるため
の円弧部用固定子とを異なる面に配置する。上記構成に
より、可動子部材が移動する移動経路の直線部に沿って
配置される上記直線部用固定子と上記可動子部材に備え
られる直線部用可動子との間で推力が発生している間
は、上記可動子部材に備えられる円弧部用可動子に対向
する固定子が存在しない為、上記可動子部材に働く推力
の向きは直線方向のみとなる。又、上記移動経路の円弧
部に沿って配置される上記円弧部用固定子と上記円弧部
用可動子との間で推力が発生している間は、上記直線部
用可動子に対向する固定子が存在しない為、上記可動子
部材に働く推力の向きは円弧方向のみとなる。又、上記
直線部と上記円弧部とが変化する変化点付近では、上記
変化点まで推力を発生していた可動子に対向する固定子
が存在しなくなるとともに、上記変化点まで推力を発生
していなかった可動子に対向する固定子が存在するよう
になる為、上記可動子部材に働く推力の方向が自動的に
切り替わる。よって、上記変化点付近における上記可動
子部材の動作は連続したものとなり、上記変化点付近に
おいて上記可動子部材を停止させるとき、上記変化点付
近における上記可動子部材の厳密な位置決めを行うこと
ができる。
【0054】又、上記直線部用固定子が配置される直線
部用固定子配置面と、上記円弧部用固定子が配置される
円弧部用固定子配置面とが直交するようにすることで、
上記円弧部上を移動する上記可動子部材に働く遠心力の
向きが、上記円弧部用固定子配置面に対して垂直とな
る。従って、上記可動子部材を直線部から円弧部へ進入
させる為の減速は不要となる。又、上記可動子部材が上
記円弧部を移動中、円弧部用可動子と円弧部用固定子と
の間に生じる反発力と、可動子部材に働く遠心力とが釣
り合う為、上記円弧部において上記可動子部材に働く円
弧方向の推力の増減が容易になる。
【0055】本発明の第2の態様である部品実装装置
は、本発明の第1の態様である上記リニアモータの上記
可動子部材に回路形成体に実装すべき部品を保持する部
品保持部材を備えることで、上記部品保持部材の移動中
に発生する騒音の低騒音化が図れる。又、上記リニアモ
ータでは、上記移動経路上の上記変化点付近における上
記可動子部材の厳密な位置決めが可能なことから、上記
変化点付近における上記部品保持部材の厳密な位置決め
が可能となる。従って、通常ではデッドスペースとなる
上記変化点付近に上記部品を供給する部品供給装置等を
配置することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態であるリニアモータの
構成を示す斜視図である。
【図2】 図1に示すリニアモータの側面図である。
【図3】 図1に示すリニアモータに備えられる直線部
用可動子に生じる推力と可動子部材の移動経路との関係
を示す説明図である。
【図4】 図1に示すリニアモータに備えられる円弧部
用可動子に生じる推力と可動子部材の移動経路との関係
を示す説明図である。
【図5】 本発明の第2実施形態であるリニアモータの
構成を示す斜視図である。
【図6】 図5に示すリニアモータの側面図である。
【図7】 図5に示すリニアモータの正面図である。
【図8】 図5に示すリニアモータに備えられる可動子
部材に生じる推力と可動子部材の移動経路との関係を示
す説明図である。
【図9】 図5に示すリニアモータに備えられる円弧部
用帯状固定子を構成する円弧部用固定子鉄心を示す正面
図である。
【図10】 図5に示すリニアモータに備えられる直線
部用帯状固定子を構成する直線部用固定子鉄心を示す正
面図である。
【図11】 本発明の第3実施形態である部品実装装置
の斜視図である。
【図12】 図11に示す部品実装装置に備えられる実
装ヘッドの動作を示す説明図である。
【図13】 図11に示す部品実装装置に備えられる実
装ヘッドの側面図である。
【図14】 (A)は、従来の部品実装装置の正面図で
あり、(B)は、図14(A)に示す従来の部品実装装
置の斜視図である。
【図15】 図14に示す部品実装装置に備えられる実
装ヘッドの動作を示す説明図である。
【図16】 従来のリニアモータの一例を示す斜視図で
ある。
【図17】 図16に示すリニアモータに備えられる固
定子部材及び直線部用可動子部材の側面図である。
【図18】 図16に示すリニアモータに備えられる固
定子部材及び円弧部用可動子部材の側面図である。
【図19】 図16に示すリニアモータに備えられる可
動子部材の動作を示す説明図である。
【図20】 図16に示すリニアモータに備えられる円
弧部用可動子部材の動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1…移動経路、1a…直線部、1b…円弧部、 210、310a、310b…直線部固定子配置面、 220、320…円弧部固定子配置面、230、330
…固定子部材、 231、331a、331b…直線部用固定子、 232、332…円弧部用固定子、240、340…可
動子部材、 241、341a、341b…直線部用可動子、 242、342…円弧部用可動子、261、361a、
361b…第1面、 262、362…第2面、511…部品保持部材、52
0…部品供給装置、 530…回路形成体保持装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松尾 誠一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5E313 CC01 EE24 FG10 5H641 BB07 BB16 GG03 GG04 HH02 JA03 JA09 JA11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線部(1a)と円弧部(1b)とが連
    結されて構成される移動経路(1)に配置された固定子
    部材(230、320)に対向して可動子部材(24
    0、340)を備え、上記可動子部材と上記固定子部材
    との間で上記可動子部材に推力を発生させ、上記可動子
    部材を上記移動経路に沿って移動させるリニアモータに
    おいて、 上記固定子部材は、上記移動経路の上記直線部の直線部
    固定子配置面(210、310a、310b)に配置さ
    れる直線部用固定子(231、331a、331b)
    と、上記移動経路の上記円弧部の円弧部固定子配置面
    (220、320)に配置される円弧部用固定子(23
    2、332)とより構成し、上記直線部固定子配置面は
    上記円弧部固定子配置面と異なる面であり、 上記可動子部材は、上記直線部用固定子との間で直線方
    向の推力を発生させる直線部用可動子(241、341
    a、341b)と、上記円弧部用固定子との間で円弧方
    向の推力を発生させる円弧部用可動子(242、34
    2)とより構成し、かつ、上記直線部固定子配置面に対
    向する上記可動子の第1面(261、361a、361
    b)に、上記直線部用可動子を配置するとともに、上記
    円弧部固定子配置面に対向する上記可動子部材の第2面
    (262、362)であって上記可動子部材の上記第1
    面とは異なる面に、上記円弧部用可動子を配置するよう
    にしたことを特徴とするリニアモータ。
  2. 【請求項2】 上記移動経路の上記直線部に上記直線部
    用固定子が配置される直線部固定子配置面(210)と
    上記移動経路の上記円弧部に上記円弧部用固定子が配置
    される円弧部固定子配置面(220)とは、上記可動子
    部材の上記移動経路を挟んで対向するようにした請求項
    1に記載のリニアモータ。
  3. 【請求項3】 上記移動経路の上記直線部に上記直線部
    用固定子が配置される直線部固定子配置面(310a、
    310b)と上記移動経路の上記円弧部に上記円弧部用
    固定子が配置される円弧部固定子配置面(320)とは
    直交するようにした請求項1に記載のリニアモータ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1つに記載の上
    記リニアモータの上記可動子部材に取り付けられ、か
    つ、回路形成体に実装すべき部品を保持する部品保持部
    材(511)を備えて、 上記リニアモータの駆動により、上記移動経路沿いに上
    記可動子部材とともに上記部品保持部材が移動して、上
    記部品を保持し、さらに上記移動経路沿いに上記可動子
    部材とともに上記部品保持部材が移動して、上記部品保
    持部材に保持された上記部品を上記回路形成体に装着す
    るようにした部品実装装置。
  5. 【請求項5】 上記移動経路の上記直線部に配置されて
    上記回路形成体に装着すべき上記部品を供給する部品供
    給装置(520)と、 上記移動経路の上記直線部に配置されて上記回路形成体
    を保持する回路形成体保持装置(530)とをさらに備
    えるようにした請求項4に記載の部品実装装置。
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