JP2002134503A - 成膜方法及び装置 - Google Patents

成膜方法及び装置

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JP2002134503A
JP2002134503A JP2000318051A JP2000318051A JP2002134503A JP 2002134503 A JP2002134503 A JP 2002134503A JP 2000318051 A JP2000318051 A JP 2000318051A JP 2000318051 A JP2000318051 A JP 2000318051A JP 2002134503 A JP2002134503 A JP 2002134503A
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Japan
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gas
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film
nitrogen
microwave
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JP2000318051A
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English (en)
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Toshiyuki Tsukamoto
俊之 塚本
Seiya Urushizaki
清也 漆崎
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Original Assignee
Applied Materials Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基体上にSiON膜を確実に形成でき、その
成膜工程を簡略化できると共に、その際に基体に付与さ
れる熱負荷の増大を十分に抑制可能な成膜装置及び方法
を提供する。 【解決手段】 成膜装置100は、SiウェハWaが収
容されるチャンバ2を有する熱処理部1に、活性種生成
部30を介して原料ガス供給系40が接続されたもので
ある。原料ガス供給系40は、N2Oガス及びHeガス
の各ガス源41,42を有している。これらの原料ガス
は、活性種生成部30のアプリケータ31内の空間Sc
に導入され、マイクロ波が照射される。これにより、プ
ラズマが形成されてN2Oガスが励起叉は解離され、窒
素活性種及び酸素活性種を含む反応ガスXが生成され
る。この反応ガスXは、チャンバ2内の空間Sbに供給
され、SiウェハWa上のSiと反応し、SiON膜が
形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成膜方法及び装置
に関し、特に、ケイ素原子を含む基体上に、ケイ素原
子、酸素原子及び窒素原子を含む化合物から成る膜を形
成する成膜方法及び成膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】CMOSデバイス等のゲート絶縁膜とし
ては、ゲート領域のシリコン(Si)基層上に形成され
る二酸化ケイ素(SiO2)膜が一般に用いられてい
る。また、SiO2膜上に形成されるポリシリコン層に
ドープされたイオン、ホットキャリア等の移動を防止す
るために、SiO2膜の一部を窒化してSiON膜叉は
実質的に窒化ケイ素膜を形成する技術が多用されつつあ
る。
【0003】図3(A)〜(C)は、このような従来方
法の一例によりSiON膜を形成している状態を示す工
程図である。この例では、Si基層61から成るウェハ
を所定のチャンバ叉は電気炉(Furnace)内に収容し、
RTO(Rapid Thermal Oxidation)プロセス、HTO
(高温気相成長)プロセスといった熱酸化によってSi
2膜62を形成させる(図3(B)参照)。次いで、
このウェハを必要に応じて別のチャンバに収容し、RP
N(Remote Plasma Nitrization)プロセスを用いたラ
ンプ加熱等の高温窒化を施す。これにより、SiO2
62の表層部が窒化され、SiO2領域63aとSiO
N領域63bとを含むSiON膜63が得られる(図3
(C)参照)。
【0004】また、図4(A)〜(C)は、従来方法の
他の例によりSiON膜を形成している状態を示す工程
図である。まず、上述したのと同様にして、Si基層7
1から成るウェハ上に熱酸化によってSiO2膜72を
形成させる(図4(A)及び(B)参照)。次いで、こ
のウェハを必要に応じて別のチャンバに収容し、アンモ
ニア(NH3)ガス等を用いて高温窒化を施す。この場
合、窒素原子は、SiO2膜72内を拡散し、主として
Si基層71とSiO2膜72との界面部に移動する傾
向にある。その結果、SiO2領域73aとSiON領
域73bとを含むSiON膜73が得られる(図4
(C)参照)。
【0005】さらに、良質なSiO2膜を形成させるの
に、Si基層上に酸化二窒素(N2O)を供給してSi
基層の上層部を酸化する方法も挙げられる。図5(A)
及び(B)は、このような従来方法の更に他の例により
SiO2膜を形成している状態を示す工程図である。こ
の方法では、Si基層81から成るウェハを所定のチャ
ンバに収容し、N2OガスをSi基層81上に供給し、
ランプ加熱等による高温酸化によってSiO2膜82を
成膜する(図5(B)参照)。このSiO2膜82中に
は僅かながら窒素原子が含まれると考えられ、SiON
膜とは言い難いものの、例えばSiO2結晶中のダング
リングボンドの一部が窒素原子で終端されたような膜が
生じている可能性がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、熱酸化で成膜
したSiO2膜62,72を窒化する方法では、Si基
層61,71上にSiON膜63,73を成膜するのに
二工程必要であり、工程の簡略化による生産効率の向上
が望まれていた。また、RTOプロセス、HTOプロセ
ス等を用いて炉加熱やランプ加熱によってSiO2膜6
2,72,82を形成させる際には、ウェハが約100
0〜1100℃程度の高温に曝される。よって、ウェハ
への入熱量つまり熱負荷が増大し、その熱応力による歪
みや残留応力がウェハに蓄積され、反り等の形状変形等
が生じるおそれがあった。さらに、Si基層81のN2
O酸化によって得られるSiO2膜は、目的が異なるも
のの、SiON領域の形成が十分ではなかった。
【0007】そこで、本発明はかかる事情に鑑みてなさ
れたものであり、基体上にSiON膜等のケイ素原子、
酸素原子及び窒素原子を含む化合物から成る膜を確実に
形成でき、その成膜工程を簡略化できると共に、その際
に基体に付与させる熱負荷の増大を十分に抑制できる成
膜方法及び装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明による成膜方法は、ケイ素原子を含む基体上
に、ケイ素原子、酸素原子及び窒素原子を含む化合物か
ら成る膜(例えば、SiON膜)を形成せしめる方法で
あって、窒素原子及び酸素原子を含む化学種の活性種、
叉は、その化学種由来の活性種を基体上に供給する活性
種供給工程を備えることを特徴とする。
【0009】このような成膜方法では、活性種供給工程
において、窒素原子及び酸素原子を含む化学種の活性種
つまり窒素原子及び酸素原子を含むラジカルやイオンと
いった活性種、叉は、その化学種由来の活性種つまり窒
素ラジカル(N*)、窒素原子を含むラジカル、窒素イ
オン若しくは窒素原子を含むイオン、(以下、まとめて
「窒素活性種」という)、及び、酸素ラジカル
(O*)、酸素原子を含むラジカル酸素、イオン若しく
は酸素原子を含むイオン(以下、まとめて「酸素活性
種」という)といった活性種が基体上に供給される。
【0010】すなわち、基体上には、酸化因子としての
酸素活性種と窒化因子としての窒素活性種とが共に供給
される。基体がSiウェハ等の基板であれば、それらの
活性種から基体上のSi−Si結合にエネルギーが付与
されて両者が反応し、基体の表層部が、反応生成物とし
てのケイ素原子、酸素原子及び窒素原子を含む化合物へ
と変化する。
【0011】このとき、酸化反応と窒化反応は競合する
が、酸化因子の方が窒化因子よりも反応性が高い傾向に
あり、酸化反応が優先してSi−O結合の割合が高いS
iON膜(言わばSiO(N)膜;実質的にSiO2
の酸化膜)が形成され易い。これにより、酸素活性種が
窒素活性種よりも先に消費され、窒素活性種は酸化膜中
を内部へ移動する傾向にある。窒素活性種と一部の酸素
活性種は、やがて基体基層との界面部に達してSiと反
応する。このように界面部では窒素活性種の濃度が酸素
活性種よりも高く(窒素リッチな状態)なり、Si−N
結合の割合が高められたSiON膜(言わばSiN
(O)膜;実質的にSi34等の窒化膜)が形成され
る。ただし、作用はこれらの限定されない。
【0012】こうして、全体として例えばSiON膜と
呼び得るようなケイ素原子、酸素原子及び窒素原子を含
む化合物から成る膜が、単一の成膜工程によって、基体
上に形成される。また、酸化因子及び窒化因子をそれぞ
れ酸素活性種及び窒素活性種といった活性種の形態で供
給するので、従来の熱酸化に比して低い成膜温度での膜
形成が可能となる。なお、本発明における「ラジカル」
には、励起種が含まれる。
【0013】また、活性種供給工程が、化学種を含むガ
ス(原料ガス)を放電させて前記活性種を生成せしめる
活性種生成工程と、その放電が行われる場所(行われる
べき場所)に、そのガスつまりその化学種を含むガス
(原料ガス)を供給するガス供給工程とを有すると好ま
しい。この場合、ガス供給工程を実施して上記のガスを
放電が行われる(べき)場所に連続的に供給し、活性種
生成工程を実行してそのガスに含まれる化学種の活性種
等を生成させることが望ましい。
【0014】このように活性種源として化学種を含むガ
スを用い、これを放電させると、ガスを含む雰囲気中に
プラズマが形成されるので、活性種の生成効率が十分に
高められる。このような放電形態としては、直流放電、
高周波放電、マイクロ波放電、ECR放電、等の種々の
形態を用いることができる。なかでも、マイクロ波放電
によってプラズマを形成させると、低圧化と活性種の高
密度化とが達成され易く、成膜効率の向上が図られる。
また、活性種としてラジカルの寄与が高められる傾向に
あるので、絶縁膜等の薄膜化に極めて好適である。この
とき、プラズマが形成された領域に磁場を誘導すると、
放電効率がより高められるので一層好ましい。
【0015】そこで、具体的には、活性種生成工程が、
マイクロ波を発生させるマイクロ波発生工程と、マイク
ロ波を上記ガスに照射してそのガスを放電させるマイク
ロ波照射工程とを有すると有用である。
【0016】さらに、ガス供給工程においては、上記ガ
スとして、酸化二窒素(N2O)、一酸化窒素(N
O)、三酸化二窒素(N23)、二酸化窒素(N
2)、五酸化二窒素(N25)、及び、三酸化窒素
(NO3)のうち少なくとも一つの窒素酸化物ガスと、
不活性ガスとを用いとより好ましい。
【0017】こうすれば、He等の不活性ガスの存在に
よって放電によるプラズマ形成が促進される。また、酸
化因子及び窒化因子源である窒素酸化物ガスの濃度調整
が平易となる。さらに、窒素酸化物ガスが構成元素とし
て窒素及び酸素以外の他の元素を含まないので、得られ
るSiON膜の純度が高められ、膜質叉は膜特性が向上
され、叉は、その膜質等を制御し易くなる。またさら
に、これらの窒素酸化物ガスのなかでは、工業上の利用
性、化学的な安定性、経済性及び化学量論的に好適な組
成比を有する点において、酸化二窒素(N2O)ガスを
用いると特に好ましい。
【0018】さらにまた、ガス供給工程においては、ガ
ス中の窒素酸化物ガスと不活性ガスとの割合が任意の所
定の値となるように、その窒素酸化物ガス及びその不活
性ガスの供給量をそれぞれ制御すると好適である。
【0019】熱酸化を用いた従来の成膜方法では、一般
に、成膜温度の制御により膜厚の制御を行い易いもの
の、膜質に影響を及ぼす物性の制御は必ずしも十分では
ない傾向にある。これに対し、本発明では、窒素酸化物
ガス及び不活性ガスの供給量をそれぞれ(独立に)制御
して窒素酸化物ガスと不活性ガスとの割合を調整し、基
体上に供給される活性種と基体を構成するSiとの量比
を任意に調節できる。しかも、活性種による反応による
ので、温度への依存度合が大きな膜厚制御とは別に、膜
質等の制御性に優れる利点がある。
【0020】また、本発明による成膜装置は、本発明の
成膜方法を有効に実施するための装置であり、ケイ素原
子を含む基体上に、ケイ素原子、酸素原子及び窒素原子
を含む化合物から成る膜が形成されるものであって、基
体が収容される第1のチャンバと、窒素原子及び酸素原
子を含む化学種の活性種、叉は、その化学種由来の活性
種を基体上に供給する活性種供給部とを備える。
【0021】具体的には、活性種供給部が、化学種を含
むガスの放電により活性種が生成される活性種生成部
と、化学種を含むガスを活性種生成部に供給するガス供
給部とを有すると好適である。
【0022】さらに、活性種生成部が、マイクロ波を発
生するマイクロ波発生源と、マイクロ波発生源に接続さ
れマイクロ波を導波する導波部と、この導波部、ガス供
給部及び第1のチャンバに接続された第2のチャンバと
を有するものであると好ましい。
【0023】またさらに、ガス供給部が、酸化二窒素
(N2O)、一酸化窒素(NO)、三酸化二窒素(N2
3)、二酸化窒素(NO2)、五酸化二窒素(N25)、
及び、三酸化窒素(NO3)のうち少なくとも一つの窒
素酸化物ガスを含有する第1のガス源と、不活性ガスを
含有する第2のガス源とを有するものであると更に好ま
しい。
【0024】加えて、ガス供給部が、(1)第1のガス
源と活性種生成部との間に設けられ窒素酸化物ガスの活
性種生成部への供給量を調整する第1の流量調整部と、
(2)第2のガス源と活性種生成部との間に設けられ不
活性ガスの活性種生成部への供給量を調整する第2の流
量調整部と、(3)第1及び第2の流量調整部に接続さ
れており、ガス中の窒素酸化物ガスと不活性ガスとの割
合が任意の所定の値となるように、第1及び第2の流量
調整部を制御する制御部とを備えるものであるとより好
ましい。この場合、具体的には、第1及び第2の流量調
整部による窒素酸化物ガス及び不活性ガスの供給量調整
が制御される。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
添付図面を参照して詳細に説明する。なお、同一の要素
には同一の符号を用いることとし、重複する説明は省略
する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限
り、図面に示す位置関係に基づくものとする。また、図
面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
【0026】図1は、本発明による成膜装置の好適な一
実施形態を示す構成図(一部断面図)である。成膜装置
100は、SiウェハWaを温度制御しながら熱処理を
行う枚葉式急速加熱熱処理装置から成る熱処理部1に、
マイクロ波放電によるRP(Remote Plasma)方式の活
性種生成部30を介して、窒素酸化物ガスとしてのN2
Oガス及び不活性ガスとしてのHeガスの各ガス源4
1,42を有する原料ガス供給系40(ガス供給部)が
接続されたものである。
【0027】熱処理部1は、ベース部2a、側壁部2b
及び蓋部2cで構成されたチャンバ2(第1のチャン
バ)を備えている。このチャンバ2内には、Siウェハ
Waを支持するウェハ支持部材3が設置されている。ウ
ェハ支持部材3は、ベース部2aにベアリング4を介し
て回転自在に取り付けられた円筒フレーム5と、この円
筒フレーム5の上端に設けられたリングフレーム6とか
ら成っている。また、リングフレーム6の内側縁部に
は、SiウェハWaのエッジ部が支持される支持用段部
6aが形成されている。ここで、図1に示す如くSiウ
ェハWaがウェハ支持部材3に支持された状態では、S
iウェハWaの裏面側に、ベース部2aとウェハ支持部
材3とSiウェハWaとで囲まれた空間Saが形成され
る。
【0028】また、ベース部2aの下部には、搬送ロボ
ット(図示せず)によりチャンバ2内に搬送されたSi
ウェハWaをウェハ支持部材3に支持させるためのリフ
ト部材7が設けられている。このリフト部材7は、ベー
ス部2aを貫通してSiウェハWaを持ち上げる複数本
の支持ピン8を有している。
【0029】さらに、チャンバ2の蓋部2cの上方に
は、ウェハ支持部材3に支持されたSiウェハWaを加
熱する複数の加熱ランプ9から成るランプ群9Gが配置
されている。蓋部2cには円形の窓部Lwが設けられて
おり、加熱ランプ9の輻射熱が窓部Lwを介してSiウ
ェハWaに伝えられる。また、ベース部2aには、Si
ウェハWaの温度を光学的に検出する温度センサ10が
設けられている。この温度センサ10は、ベース部2a
におけるウェハ支持部材3に囲まれた円形プレート11
において、その中心と周縁の一部を含み且つ所定の角度
(例えば90度)を有する略扇形のセンサ設置領域内に
複数組み込まれている。上述の空間Saは、光学的に完
全な閉空間となっており、光学式の温度センサ10によ
る空間Saを利用してのSiウェハWaの温度検出が支
障なく行える。
【0030】また、チャンバ2の側壁部2bには、ガス
供給口12とガス排出口13とが対向して設けられてい
る。ガス供給口12には、チャンバ2内におけるSiウ
ェハWa裏面側の空間Saの外部であるSiウェハWa
表面側の空間Sbに、後述する反応ガスXを供給する活
性種生成部30のアプリケータ31(後述)が接続され
ている。一方、ガス排出口13には、空間Sb内のガス
をチャンバ2の外部に排出するためのガス排出系50が
配管を介して接続されている。このガス排出系50は、
減圧ポンプ及びチャンバ2内の圧力を検出する圧力セン
サ(共に図示せず)を有している。
【0031】さらに、ベース部2aの円形プレート11
には、ガス供給口16及びガス排出口17が設けられて
いる。ガス供給口16には、空間Sa内に、所定のガス
Gk、例えば、酸素(O2)ガスと窒素ガス(N2ガス)
との混合ガス、O2ガスとアルゴン(Ar)ガスとの混
合ガス等を供給するためのガス供給管18が接続され、
ガス排出口17には、空間Sa内のガスGkをチャンバ
2の外部に排出するためのガス排出管19が接続されて
いる。
【0032】またさらに、円形プレート11の周縁部に
おけるセンサ設置領域を含む部位には、断面L字型の突
起片20が設けられ、この突起片20の内側にガス供給
口16が形成されている。また、円形プレート11にお
いてその中心からガス供給口16の反対側に僅かにずれ
た位置にガス排出口17が形成され、ガス供給口16と
ガス排出口17との間にセンサ設置領域が設けられた構
成となっている。これにより、ガス供給口16から導入
されたガスGkは、円形プレート11におけるセンサ設
置領域全範囲の上方を通ってガス排出口17から排出さ
れる。
【0033】また、活性種生成部30は、原料ガスGr
が導入されるガス供給口31aが設けられた空間Scを
有するアプリケータ31(第2のチャンバ)を備えてい
る。このアプリケータ31は、ガス供給口31aに対向
する位置に活性種等を含む反応ガスXが流通可能なガス
排出口31bが設けられており、配管を介して、空間S
cとチャンバ2の空間Sbとが連通するようにチャンバ
2に結合されている。さらに、アプリケータ31には、
その外胴を貫通するように、略中空管状のマイクロ波ガ
イド32(導波部)が接続されており、その端部が空間
Scの隔壁に当設されている。
【0034】また、マイクロ波ガイド32の他端部に
は、マグネトロンを有するマイクロ波発生部36(マイ
クロ波発生源)が設けられている。このマイクロ波発生
部36によって所定の周波数のマイクロ波が発生し、こ
のマイクロ波は、マイクロ波ガイド32内を導波してア
プリケータ31の空間Sc内に導入される。これによ
り、空間Sc内に導入された原料ガスGrにマイクロ波
が照射され、マイクロ波放電によるプラズマが形成され
て原料ガス由来の活性種を含む反応ガスXが生成され
る。さらに、マイクロ波ガイド32の一部の周囲には、
マイクロ波出力のマッチングをとるチューナー33、マ
イクロ波の反射波を受けるダミーロード34、及び、マ
イクロ波の出力検出を行う出力検出部35が設置されて
いる。
【0035】また、原料ガス供給系40は、上述の如
く、窒素酸化物ガスとしてのN2Oガスが貯留されるガ
ス源41(第1のガス源)と、不活性ガスとしてのHe
ガスが貯留されるガス源42(第2のガス源)とを備え
ている。これらのガス源41,42は、それぞれMFC
(マスフローコントローラ)43(第1の流量調整部)
及びMFC44(第2の流量調整部)が設けられた配管
を介して、アプリケータ31のガス供給口31aに接続
されている。こうして、N2Oガス及びHeガスを含む
原料ガスGrがアプリケータ31内へ供給されるように
なっている。このように、活性種生成部30及び原料ガ
ス供給系40から活性種供給部が構成されている。
【0036】さらに、MFC43,44は、制御部38
に電線ケーブルを介して接続されている。制御部38
は、CPU38aとこれに接続され且つ双方向伝送が可
能な入出力インターフェイス38bを有している。これ
により、MFC43,44からの流量信号が入出力イン
ターフェイス38bを介してCPU38aに入力され、
CPU38aからの制御信号が入出力インターフェイス
38bを介してMFC43,44へ出力されるようにな
っている。
【0037】このように構成された成膜装置100及び
これを用いた本発明による成膜方法の一例について、図
1並びに図2(A)及び(B)を参照して説明する。図
2(A)及び(B)は、本発明による成膜方法の一例に
よってSiウェハWa上にSiON膜を成膜している状
態を示す工程図である。
【0038】まず、内部が不活性ガス等で置換された熱
処理部1のチャンバ2内に、搬送ロボット(図示せず)
を用いて成膜処理対象のSiウェハWaを搬送する。S
iウェハWaは、Si基層101を有しており(図2
(A)参照)、このSiウェハWaとしては、予め希フ
ッ酸等の洗浄剤で表面を洗浄したものを用いることが望
ましい。次に、チャンバ2内及びアプリケータ31内を
封止した状態でガス排出系50のポンプを運転し、チャ
ンバ2内及びアプリケータ31内を減圧する。なお、以
降の成膜処理プロセスにおいては、ガス排出系50を常
時運転して所定の減圧状態を維持する。チャンバ2内が
所定の圧力となった時点で、リフト部材7により複数の
支持ピン8を上昇させてSiウェハWaを持ち上げ、そ
の後、支持ピン8を下降させてSiウェハWaをウェハ
支持部材3のリングフレーム6上に載置する。
【0039】次に、制御部38からMFC43,44に
所定の流量設定信号(制御信号)を伝送し、ガス源4
1,42からのN2Oガス及びHeガスの供給を開始す
る。これにより、アプリケータ31内の空間Sc内に、
2Oガス及びHeガスが混合されて成る原料ガスGr
を連続的に導入する(ガス供給工程)。また、それと共
に、マイクロ波発生部36を運転してマイクロ波を発生
させる(マイクロ波発生工程)。マイクロ波は、マイク
ロ波ガイド32内を導波し、チューナー33によって出
力及び周波数の整合(マッチング)及び調整が施された
後、空間Scを画成する隔壁を介して空間Sc内へ導入
される。このとき、マイクロ波の出力は出力検出部35
で検出され、この検出信号に基づいてマイクロ波の出力
が適正値(設定値)となるようにフィードバック制御を
行ってもよい。
【0040】なお、アプリケータ31内に導入されたマ
イクロ波の一部は、特に導入初期にアプリケータ31内
で反射されてマイクロ波ガイド32内を逆流するおそれ
があるが、このような反射波はダミーロード34で受波
され、マイクロ波発生部36へ流入することが防止され
る。
【0041】空間Sc内に導入されたマイクロ波は、原
料ガスGrに照射される(マイクロ波照射工程)。これ
により、空間Sc内においてマイクロ波放電が生じ、プ
ラズマが形成される。原料ガスGr中のN2Oガスの少
なくとも一部は、励起叉は解離されてN2Oガス由来の
活性種が生じる(活性種生成工程)。このような活性種
としては、例えば、窒素イオン、酸素イオン、酸化窒素
イオン等のイオン性活性種、及び、N*、O*、NO*
2 *、N2*ラジカル等の励起種叉は中性活性種といっ
た窒素活性種及び酸素活性種が生成されると考えられ
る。ただし、作用はこれに特定されるものではない。
【0042】そして、これらの窒素活性種及び酸素活性
種を含む反応ガスXが生成し、アプリケータ31からチ
ャンバ2内のガス供給口12を通して空間Sb内へ供給
される。このように、ガス供給工程及び活性種生成工程
から活性種供給工程が構成されている。また、この反応
ガスXは、SiウェハWa周辺を流通し、一部がガス排
出口13からガス排出系50へ排気される。こうして、
空間Sb内におけるSiウェハWaの表面全体は、反応
ガスXひいては反応ガスXに含まれる窒素活性種及び酸
素活性種に曝される。
【0043】ここで、アプリケータ31の空間Sc内で
生成された反応ガスX中には、イオン性活性種成分や電
子等が含まれているが、それらは、アプリケータ31か
らチャンバ2に至る自由行程において再結合し、叉は、
エネルギーロスによって消費される。よって、空間Sb
に達した反応ガスX中の活性種は、励起種等の中性活性
種の含有割合が高められたものとなり得る。
【0044】一方、チャンバ2内の空間Sa内に、ガス
供給管18を通してガスGkを連続的に供給する。この
際には、制御部38によりガスGkのMFC(図示せ
ず)に流量設定信号を伝送し、所定の流量でガスGkを
供給してもよい。ガスGkは、ガス供給口16から空間
Sa内を流通し、ガス排出口17から排出される。この
とき、空間Sa内は、SiウェハWaの自重により実質
的に閉状態に維持されているため、空間Sa内のガスG
kが空間Sbに漏出するおそれは殆ど無い。
【0045】また、このとき、空間Sa内に供給される
ガスGkの流量を空間Saから排出されるガスGkの流
量よりも少なくなるように、空間SaからのガスGkの
排出流量を調整する。これにより、ウェハ支持部材3と
SiウェハWaとの間に形成された僅かな間隙を通っ
て、空間Sb内の反応ガスXが空間Sa内に流れ込み、
強制的な流体の閉空間が形成される。
【0046】次いで、上述の反応ガスX及びガスGkの
供給と略同時に、駆動手段(図示せず)によりウェハ支
持部材3を回転駆動させてSiウェハWaを回転させる
と共に、複数の加熱ランプ9を点灯させる。これによ
り、SiウェハWaの温度を室温から徐々に且つ急速に
上昇させる。
【0047】SiウェハWaの温度が所定温度に達する
と、Si基層101上において窒素活性種及び酸素活性
種との相互作用が生じる。具体的には、Si基層101
を構成するSi結晶のSi−Si結合が活性種からエネ
ルギーを付与されて解離し、Si原子と窒素原子及び酸
素原子との結合反応、つまり窒化反応及び酸化反応が競
合して起る。このとき、酸化因子の方が窒化因子よりも
反応性が高い傾向にあり、酸化反応が窒化反応よりも優
先して進行し得る。よって、Si基層101には、結合
対象のSi原子が多量に存在するため、酸化反応は酸素
活性種の供給律速となり、SiO2の薄膜が先ず形成さ
れ得る。
【0048】その後、酸素活性種及び窒素活性種は、S
i基層101を内部へ拡散していく。このとき、拡散律
速状態が支配的になると推定されるが、酸素活性種が豊
富に存在する状態では、酸素反応が優先的に進行する。
こうして、Si基層101の表層部には、Si−O結合
の割合が高いSiON領域(言わばSiO(N)膜;実
質的にSiO2等の酸化膜)102aが形成される。
【0049】Si基層101内部へ流入していった酸素
活性種は徐々に消費され、やがて、その割合が窒素活性
種に比して有意に減少する。換言すれば、酸素活性種が
窒素活性種よりも先に消費され、窒素活性種がSiON
領域102a中を更に内部へ移動し、SiON領域10
2aとSi基層101との界面部に到達する。こうなる
と、窒素活性種が供給律速となり、窒素活性種とSi原
子との結合が生じる。これにより、SiON領域102
aとSi基層101との間に、Si−N結合の割合が高
められたSiON領域(言わばSiN(O)膜;実質的
にSi34等の窒化膜)102bが形成される。
【0050】こうして、Si基層101上に、SiON
領域102a,102bから成るSiON膜102が形
成(成膜)されたウェハWbを得る(図2(B)参
照)。このSiON膜102は、組成比が均一ではなく
全体としてSiON膜と呼び得るような膜である。ただ
し、SiON膜102の生成機構及び活性種の作用機構
は、上記のメカニズムに限定されるものではない。
【0051】一方、空間SaにおけるSiウェハWa表
面には、自然酸化膜であるシリコン亜酸化物(SiO)
の昇華を抑え得るSiO2膜が形成される。こうして、
その後の工程におけるウェハWbの裏面の保護が可能と
なる。次いで、所定時間経過した後、ウェハWbの回転
を停止させ、複数の加熱ランプ9の熱出力を所定のウェ
ハ搬出温度となるように制御すると共に、制御部38か
らMFC43,44に流量ゼロ信号を伝送し、アプリケ
ータ31内への原料ガスGrの供給を停止する。ウェハ
Wbの温度が搬出可能な温度まで下降した後、図示しな
い搬送ロボットによりウェハWbをチャンバ2の外部に
搬出する。
【0052】ここで、以上説明した成膜処理において、
アプリケータ31内へ供給するN2OガスとHeガスと
の混合割合は、特に限定されるものではないが、N2
ガスが約30vol%以上含まれると成膜速度が十分に
高められるので好ましい。ただし、極く薄いSiON膜
102を形成させる場合には、成膜速度が大き過ぎて所
望の膜厚を得難いおそれがあるので、あえて成膜速度を
抑えるために、N2Oガスの混合割合を好ましくは30
vol%未満、より好ましくは0.1〜20vol%、
特に好ましくは0.5〜5vol%とすると好適であ
る。こうすれば、膜厚の均一性に優れたSiONの極薄
膜を形成し易い利点がある。
【0053】N2Oガスの混合比をこのような好適な範
囲内の値とするには、制御部38によりMFC43,4
4を制御してガス源41,42からのN2Oガス及びH
eガスのアプリケータ31への供給流量を適宜調整する
ことにより達成できる。また、N2Oガス及びHeガス
の混合比(割合)を調整することにより、Si基層10
1上に供給される窒素活性種及び酸素活性種とSiとの
量比を任意に調節できる。これにより、SiON膜10
2の膜質を制御することが可能となる。
【0054】また、アプリケータ31内の原料ガスの全
圧としては、好ましくは0.1〜20Torr(0.0
13〜2.7kPa)、より好ましくは0.1〜2To
rr(0.013〜0.27kPa)とされる。さら
に、マイクロ波の周波数としては、好ましくは略2.4
5GHz、その出力は、好ましくは2.5〜3.5k
W、より具体的には略3.0kWであると好適である。
【0055】またさらに、SiウェハWaの温度(成膜
温度)としては、反応ガスXの濃度等にもよるが、好ま
しくは、450〜900℃、より好ましくは550〜7
50℃であると好適である。このように、従来の熱酸化
における成膜温度(例えば1000〜1100℃程度)
に比して十分に低い温度条件でSiON膜102の形成
が可能となる。
【0056】さらに、反応ガスXの空間Sb内の全圧
は、好ましくは0.1〜20Torr(0.013〜
2.7kPa)、より好ましくは0.1〜2Torr
(0.013〜0.27kPa)であると好適である。
この圧力が上記下限値未満であると、十分な成膜速度
(反応効率)が得られない程に反応ガスX中の活性種濃
度が低下する傾向にある。これに対し、上記圧力が上記
上限値を超えても、成膜速度の低下が顕著となる場合が
ある。これは、活性種の相互作用による失活が一因であ
ると推定される。
【0057】また、チャンバ2外へ搬出したウェハWb
を、所定の他のチャンバ内に収容し、例えば、SiON
膜102上にポリシリコン膜を堆積させ、必要に応じて
キャリアをドープし、更にその上にタングステン膜等の
メタル膜を形成せしめ、更にハードマスク等を所定のパ
ターンで積層し、所定のエッチングを施した後、マスク
を除去することにより、ゲート電極を形成できる。
【0058】このように構成された成膜装置100及び
本発明による成膜方法によれば、SiウェハWaのSi
基層101上に、窒化因子としての窒素活性種と、酸化
因子としての酸素活性種とが共にしかも同時に供給さ
れ、全体としてSiONが形成されたSiON膜102
が成膜される。よって、SiウェハWaから、単一の成
膜工程により、SiON膜102が形成されたウェハW
bを得ることが可能となる。したがって、熱酸化で成膜
したSiO2膜を窒化する従来に比して、工程数を削減
でき、これによりデバイスの製造工程を簡略化して生産
効率を向上できる。
【0059】また、Si基層101とSiON膜102
の界面部に窒素リッチなSiON領域102b領域が形
成されるので、例えば、SiON膜102上にキャリア
がドープされたポリシリコン膜が積層された場合でも、
そのポリシリコン膜からSi基層101へのホットキャ
リア等の移動を十分に防止できる。さらに、これによ
り、SiON膜102の膜厚をより薄くでき、例えば、
ゲート絶縁膜の更なる薄層化を図ることができる。その
結果、デバイスの更なる微細化に大きく寄与できる。
【0060】さらに、SiON膜102を形成する酸化
反応及び窒化反応を、酸素活性種及び窒素活性種からの
エネルギー付与によって行うので、従来の熱酸化に比し
て有意に低い成膜温度での膜形成が可能となる。よっ
て、RTOやHTOプロセスを用いてSiO2膜を形成
させる従来に比して、SiウェハWaへの入熱量(熱負
荷)が格別に低減できる。したがって、ウェハWbに熱
応力による歪みや残留応力が蓄積されることを十分に抑
制できる。その結果、ウェハWbに反り等の形状変形、
形状変化等が生じることを十分に防止できる。
【0061】また、アプリケータ31内において、マイ
クロ波放電によるプラズマ形成で窒素活性種及び酸素活
性種を生成させ、これをチャンバ2内に導入するので、
低圧でのプラズマ形成によって活性種濃度を十分に高め
ることができ、活性種を高濃度でSiウェハWa上に供
給できる。よって、成膜速度を一層向上できる。さら
に、チャンバ2の空間Sb内では、中性活性種の比率が
高められるので、Si基層101やチャンバ2の内壁等
に与えるダメージを十分に軽減できる。
【0062】さらにまた、本発明による成膜装置は、例
えば、Applied Materials社製の成膜装置(RTP XE CENT
URA(登録商標))等のRPN機能を有する装置に適用
することが可能であり、或いは、そのような装置をベー
スに構成することも簡易である。
【0063】なお、上述した本発明の実施形態において
は、N2Oガスの代りに、他の窒素酸化物ガス、例え
ば、一酸化窒素(NO)、三酸化二窒素(N23)、二
酸化窒素(NO2)、五酸化二窒素(N25)、及び、
三酸化窒素(NO3)のうち少なくとも一つのガスを用
いることも可能である。これらは、単独で叉は二種以上
混合して使用してもよい。これらの窒素酸化物ガスのな
かでは、工業上の利用性、化学的な安定性、経済性及び
化学量論的に好適な組成比を有する点において、酸化二
窒素(N2O)ガスが特に好ましい。
【0064】また、放電形態としては、直流グロー放
電、直流アーク放電(プラズマジェット)、容量結合型
又は誘導結合型の高周波グロー放電、ECR放電、マイ
クロ波ECR放電等を用いてもよい。このとき、マイク
ロ波ECR放電のようにプラズマが形成された領域に磁
場を誘導すると放電効率がより高められる。
【0065】さらに、N2OガスとHeガスとをガス供
給口31aの直前で混合せずに、両ガスをガス供給口3
1aから独立にアプリケータ31へ導入して空間Sc内
で混合するようにしてもよい。またさらに、チャンバ2
内に空間Saを形成すること、及び/又は、ガスGkを
空間Saに供給して流通させることは必ずしも必要な
い。この場合、ウェハ支持部材3の代りに通常のサセプ
タを用いてSiウェハWaを支持してもよく、加熱ラン
プ9の代りにこのサセプタにヒーター等の加熱源を設け
ても構わない。さらにまた、空間SaにガスGkを供給
しない場合には、SiウェハWaをウェハ支持部材3に
載置してから、チャンバ2内を減圧してもよい。
【0066】加えて、本発明による成膜装置及び方法
は、ゲート絶縁膜の形成に限定されるものではなく、S
iON膜等のケイ素原子、酸素原子及び窒素原子を含む
絶縁膜の形成、及び、そのような絶縁膜を有する半導体
装置(デバイス)の製造に広く適用できるものである。
【0067】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の成膜方法及
び装置によれば、基体上にSiON膜等のケイ素原子、
酸素原子及び窒素原子を含む化合物から成る膜を確実に
形成でき、その成膜工程を簡略化できる。また、その際
に、基体に付与させる熱負荷の増大を十分に抑制するこ
とができ、これにより基体の形状変形等を十分に防止で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による成膜装置の好適な実施形態を示す
構成図(一部断面図)である。
【図2】図2(A)及び(B)は、本発明による成膜方
法の一例によってSiウェハ上にSiON膜を成膜して
いる状態を示す工程図である。
【図3】図3(A)〜(C)は、従来方法の一例により
SiON膜を形成している状態を示す工程図である。
【図4】図4(A)〜(C)は、従来方法の他の例によ
りSiON膜を形成している状態を示す工程図である。
【図5】図5(A)及び(B)は、従来方法の更に他の
例によりSiO2膜を形成している状態を示す工程図で
ある。
【符号の説明】 1…熱処理部、2…チャンバ(第1のチャンバ)、9…
加熱ランプ、30…活性種生成部(活性種供給部)、3
1…アプリケータ(第2のチャンバ)、32…マイクロ
波ガイド(導波部)、36…マイクロ波発生部(マイク
ロ波発生源)、38…制御部、40…原料ガス供給系
(ガス供給部、活性種供給部)、41,42…ガス源、
100…成膜装置、101…Si基層、102…SiO
N膜、Gr…原料ガス、Wa…Siウェハ(基体)、W
b…ウェハ、X…反応ガス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05H 1/24 H05H 1/24 (72)発明者 塚本 俊之 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 (72)発明者 漆崎 清也 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 Fターム(参考) 4K030 BA35 CA04 CA12 FA02 JA06 KA30 KA41 5F045 AA09 AA16 AB34 AC11 AD08 AD09 AD10 AD11 AD12 AD13 AE19 AE21 AE23 AF03 BB10 DP04 EB13 EE04 EE12 EE14 EH18 EK12 EM02 EM07 EM10 GB05 GB15 5F058 BF62 BF64 BF72 BJ01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケイ素原子を含む基体上に、ケイ素原
    子、酸素原子及び窒素原子を含む化合物から成る膜を形
    成せしめる成膜方法であって、 窒素原子及び酸素原子を含む化学種の活性種、叉は、該
    化学種由来の活性種を前記基体上に供給する活性種供給
    工程を備える、ことを特徴とする成膜方法。
  2. 【請求項2】 前記活性種供給工程は、 前記化学種を含むガスを放電させて前記活性種を生成せ
    しめる活性種生成工程と、 前記放電が行われる場所に前記ガスを供給するガス供給
    工程と、を有することを特徴とする請求項1記載の成膜
    方法。
  3. 【請求項3】 前記活性種生成工程は、 マイクロ波を発生させるマイクロ波発生工程と、 前記マイクロ波を前記ガスに照射して該ガスを放電させ
    るマイクロ波照射工程と、を有することを特徴とする請
    求項2記載の成膜方法。
  4. 【請求項4】 前記ガス供給工程においては、前記ガス
    として、酸化二窒素(N2O)、一酸化窒素(NO)、
    三酸化二窒素(N23)、二酸化窒素(NO2)、五酸
    化二窒素(N25)、及び、三酸化窒素(NO3)のう
    ち少なくとも一つの窒素酸化物ガスと、不活性ガスとを
    用いる、ことを特徴とする請求項2叉は3に記載の成膜
    方法。
  5. 【請求項5】 前記ガス供給工程においては、前記ガス
    中の前記窒素酸化物ガスと前記不活性ガスとの割合が任
    意の所定の値となるように、該窒素酸化物ガス及び該不
    活性ガスの供給量をそれぞれ制御する、ことを特徴とす
    る請求項4記載の成膜方法。
  6. 【請求項6】 ケイ素原子を含む基体上に、ケイ素原
    子、酸素原子及び窒素原子を含む化合物から成る膜が形
    成される成膜装置であって、 前記基体が収容される第1のチャンバと、 窒素原子及び酸素原子を含む化学種の活性種、叉は、該
    化学種由来の活性種を前記基体上に供給する活性種供給
    部と、を備えることを特徴とする成膜装置。
  7. 【請求項7】 前記活性種供給部は、 前記化学種を含むガスの放電により前記活性種が生成さ
    れる活性種生成部と、 前記化学種を含むガスを前記活性種生成部に供給するガ
    ス供給部と、を有するものである、ことを特徴とする請
    求項6記載の成膜装置。
  8. 【請求項8】 前記活性種生成部は、 マイクロ波を発生するマイクロ波発生源と、 前記マイクロ波発生源に接続され前記マイクロ波を導波
    する導波部と、 前記導波部、前記ガス供給部及び前記第1のチャンバに
    接続された第2のチャンバと、を有するものである、こ
    とを特徴とする請求項7記載の成膜装置。
  9. 【請求項9】 前記ガス供給部は、 酸化二窒素(N2O)、一酸化窒素(NO)、三酸化二
    窒素(N23)、二酸化窒素(NO2)、五酸化二窒素
    (N25)、及び、三酸化窒素(NO3)のうち少なく
    とも一つの窒素酸化物ガスを含有する第1のガス源と、 不活性ガスを含有する第2のガス源と、を有するもので
    ある、ことを特徴とする請求項7叉は8に記載の成膜装
    置。
  10. 【請求項10】 前記ガス供給部は、 前記第1のガス源と前記活性種生成部との間に設けられ
    前記窒素酸化物ガスの該活性種生成部への供給量を調整
    する第1の流量調整部と、 前記第2のガス源と前記活性種生成部との間に設けられ
    前記不活性ガスの該活性種生成部への供給量を調整する
    第2の流量調整部と、 前記第1及び第2の流量調整部に接続されており、前記
    ガス中の前記窒素酸化物ガスと前記不活性ガスとの割合
    が任意の所定の値となるように、該第1及び第2の流量
    調整部を制御する制御部と、を備えるものである、こと
    を特徴とする請求項9記載の成膜装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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