JP2002134047A - X線管軸受 - Google Patents

X線管軸受

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JP2002134047A
JP2002134047A JP2001079411A JP2001079411A JP2002134047A JP 2002134047 A JP2002134047 A JP 2002134047A JP 2001079411 A JP2001079411 A JP 2001079411A JP 2001079411 A JP2001079411 A JP 2001079411A JP 2002134047 A JP2002134047 A JP 2002134047A
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ray tube
shaft
anode
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Norman E Wandke
イー ワンク ノーマン
Mark S Maska
エス マスカ マーク
Donald C Mueller
シー ミューラー ドナルド
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C37/00Cooling of bearings
    • F16C37/007Cooling of bearings of rolling bearings
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J35/00X-ray tubes
    • H01J35/02Details
    • H01J35/04Electrodes ; Mutual position thereof; Constructional adaptations therefor
    • H01J35/08Anodes; Anti cathodes
    • H01J35/10Rotary anodes; Arrangements for rotating anodes; Cooling rotary anodes
    • H01J35/101Arrangements for rotating anodes, e.g. supporting means, means for greasing, means for sealing the axle or means for shielding or protecting the driving
    • H01J35/1017Bearings for rotating anodes
    • H01J35/1024Rolling bearings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2202/00Solid materials defined by their properties
    • F16C2202/30Electric properties; Magnetic properties
    • F16C2202/32Conductivity
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2235/00X-ray tubes
    • H01J2235/10Drive means for anode (target) substrate
    • H01J2235/1046Bearings and bearing contact surfaces
    • HELECTRICITY
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    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2235/00X-ray tubes
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    • H01J2235/1208Cooling of the bearing assembly

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Rolling Contact Bearings (AREA)
  • X-Ray Techniques (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 動作温度を低下させるようにしたX線管軸受
を提供する。 【解決手段】 高エネルギX線管は、回転子を収容する
真空引きされたチャンバを有する。回転子は、電子の流
れの経路内で陽極を回転させ、X線ビームと熱を発生す
る。熱は、陽極から軸受シャフト54に運ばれる。軸受
シャフト54は、前方及び後方潤滑軸受44F、44R
の上で、静止した回転子支持(stationaryrotor)42に
対して回転する。熱は、シャフト内の中央キャビティ6
0内に配置された銅等の高熱伝導率材料のコア70によ
って、前方軸受44Fから離れる方向に向かって流れ
る。選択により、コアと、レースに隣接する軸受シャフ
トの間に、環状断熱領域74、76が形成され、陽極と
レースの間の熱的経路が伸ばされる。前方軸受の温度低
下によって、潤滑材46の蒸発率が低下し、それによっ
て、X線管の寿命が延びる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線管に関わり、
特に、医療診断の分野で用いられるX線管に関する。本
発明は、X線管ロータの軸受シャフトの前方軸受レース
(溝輪;race)の温度を下げることに関連して特に応用
でき、以下に特にそれについて記載する。しかし、本発
明は、他の真空システム内での熱の散逸にも応用でき
る。
【0002】
【従来の技術】典型的な高出力のX線管は、真空容器内
に封じ込められた熱電子フィラメント陰極及び陽極を有
する。一般に、2〜5ミリアンペア程度の加熱電流がフ
ィラメントを通じて供給され、周囲を取り囲む電子雲を
生成する。その雲から陽極ターゲット領域に向けて電子
を加速するために、フィラメント陰極と陽極の間に、1
00〜200キロボルト程度の高電圧が印可される。電
子ビームは、X線を発生するに十分なエネルギをもっ
て、陽極上の狭い領域即ちターゲット領域に衝突する。
電子の加速によって、管即ち陽極に500〜600ミリ
アンペア程度の電流を生じる。電子ビームの内のごく僅
かな部分だけがX線に変換される。エネルギのほとんど
の部分は熱に変換され、それによって、陽極は白色に熱
せられる。
【0003】高エネルギ管内では、X線が発生している
間、熱エネルギを広い領域に拡散させてターゲット領域
の過熱を防ぐために、陽極が高速で回転する。陰極と容
器(envelope)は静止したままである。陽極の回転によっ
て、電子ビームは、陽極の小さな衝突点の上に、熱変形
を生じさせるほど長くは留まらない。陽極の直径は、十
分に大きいので、電子ビームで加熱された陽極上の各点
が、陽極の1回転を経て戻ってきて電子ビームで再び加
熱される前には十分に冷えている程度である。
【0004】陽極は典型的には誘導電動機によって回転
する。誘導電動機は、ガラス容器の外側に配置された駆
動コイルと、容器内に配置され電気子及び軸受シャフト
を有して陽極に接続された回転子と、を有する。電動機
に電流が流されたとき、駆動コイルは電気子の中に誘導
電流及び磁場を生じさせ、それによって、回転子の電気
子その他の部分が回転する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】陽極の温度は1400
℃にもなりうる。熱の一部は、電気子及び軸受シャフト
を含む回転子に伝達される。熱は、軸受シャフトを通っ
て軸受レースに伝わり、レースの中の潤滑された軸受ボ
ールに伝達される。軸受ボールの上の潤滑材は熱くなっ
て蒸発するようになる。
【0006】X線管は低蒸発圧力の材料を必要とする真
空中で動作するので、標準的な石油を基礎とする潤滑剤
は使用できない。従って、軸受レースの上で、鉛等の固
体金属潤滑材を使用するのが業界で一般的である。35
0℃を超えると、軸受レースからの鉛潤滑材の蒸発が加
速される。この温度は、軸受において、主に処理中に起
こり、又、使用寿命(field life)中にも起こる。潤滑材
の蒸発によって、軸受表面の急速な劣化が起こり、管の
早期破損が生じる。X線管では、前方軸受レースが、後
方軸受に比べて高温のターゲットに物理的に近い位置に
ある。それ故に、前方軸受は、後方軸受よりも約100
℃熱く、後方軸受よりも遥かに高い率で破損する。
【0007】潤滑材の蒸発を抑制するために、玉軸受の
上で鉛に代えて銀の潤滑が使用されることもある。銀は
鉛に比べて蒸発圧力が低く、鉛よりも少なくとも100
℃熱いところで使用可能である。しかし、銀潤滑材は多
くの欠点を有する。即ち、あまり高温になると軸受鋼と
反応し、粒界割れを起こして、軸受の早期破損を生じる
傾向がある。更に、銀は潤滑性が低いために、比較的大
きな始動及び運転のトルクを必要とする。トルクによっ
て、軸受及び周囲の回転体の要素の摩擦及び渦電流誘導
による加熱によって、より多くの残留熱が、軸受に付加
される。銀潤滑材は更に、動作中に鉛より大きな騒音を
発生する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の一つの態様によ
れば、X線ビームを出す高エネルギX線管が提供され
る。管は真空チャンバを形成する容器を有する。陰極は
電子源を提供するべくチャンバ内に配置される。陽極
は、チャンバ内に配置され、電子の衝突を受けてX線を
発生する。回転子は、陰極に対して相対的に陽極を回転
させる。回転子は、熱が陽極からコアを通って伝導する
ように高熱伝導率の回転子コアと、前方軸受レースを迂
回して(past the forward bearing race)コアが熱を伝
動するように、コアよりも低い熱伝導率の前方軸受レー
スと、を有する。
【0009】本発明の他の態様によれば、X線管の回転
子が提供される。回転子は、第1の熱伝導率の材料から
形成された中空円筒シャフトを有する軸受部材を有す
る。円筒シャフトは、内部に潤滑軸受を受容するべく、
その外表面上に前方及び後方の軸受レースが形成されて
いる。回転子をX線管の陽極に接続するために、前方軸
受レースに隣接して、首部が軸受部材に接続されてい
る。挿入部は、中空シャフト内に受容され、第1の熱伝
導率よりも高い第2の熱伝導率の材料から形成され、前
方軸受レースからの熱を伝達し、X線管動作中の前方軸
受レースの温度を低下させる。
【0010】本発明の他の態様によれば、陽極とこの陽
極に接続された回転子組立体とを有するX線管内の軸受
潤滑材の蒸発を抑制する方法が提供される。回転子組立
体は、前方軸受レースと後方軸受レースとを有する。前
方軸受レースは後方軸受レースに比べて陽極の近くに位
置する。この方法は、前方軸受レースを迂回して(aroun
d and past)後方軸受レースに向かうように熱を伝え
る。
【0011】本発明の一つの利点は、X線管軸受シャフ
トの前方軸受の動作温度が低下することである。本発明
のもう一つの利点は、軸受ボールの潤滑材の蒸発率が低
下することである。本発明のもう一つの利点は、軸受及
び管の寿命が延びることである。本発明のもう一つの利
点は、軸受ボール潤滑材として鉛を使用できることであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施の形態の例を詳細に説明する。図1は、医
療診断システムで使用されるタイプの回転陽極X線管で
あって、X線放射の焦点を絞ったビームを提供するため
のものを示す。管は回転陽極10を有し、回転陽極10
は、典型的にはガラス容器(envelope)14で形成された
真空チャンバ12内で動作する。陽極は円板状であっ
て、その環状の周辺端部に隣接した部分は円錐面をな
し、陽極表面即ちターゲット領域16を形成している。
陰極組立体18は、陽極表面16に衝突する電子ビーム
Aを供給して焦点を合わせる。フィラメントリード20
は、ガラス容器を貫通して陰極組立体に電気接続され、
陰極組立体に電流を供給する。電子ビームが回転陽極に
衝突するとき、ビームの一部はX線Bに変換される。そ
のX線Bは陽極表面から放射され、そのX線の一つのビ
ームは、容器14及び取り囲んでいる冷却油包囲(enclo
sure)即ちハウジング22の窓を通って管の外に出て行
く。
【0013】誘導電動機30が陽極10を回転させる。
誘導電動機は、ガラス容器の外側に配置された駆動コイ
ル32を有する固定子と、ガラス容器内に配置されて陰
極10に接続された回転子34と、を有している。回転
子は、外側の円筒形電気子即ちスリーブ部36と、電気
子の内側中央に配置された内側軸受部材38とを有す
る。電気子36と軸受部材38は、モリブデンその他の
適当な材料からなる首部40によって陽極に接続されて
いる。電気子36は、銅等の熱的・電気的に伝導性の良
い材料から形成されている。電動機に電流が流れると、
駆動コイル32は電気子内に磁場を誘導し、それによっ
て、電気子及び軸受部材が、静止した円筒形の回転子支
持42と相対的に回転する。回転子支持42は、電気子
及び軸受部材と同軸にそしてそれらの間に配置されてい
る。回転子支持は、後方端部で、取付け組立体43によ
ってハウジング22に接続されており、回転子軸受を剛
性をもって支持するために、容器14の外側に延びてい
る。
【0014】更に図2も参照して説明すると、玉軸受や
ころ軸受等の軸受44が、軸受部材38と回転子支持4
2との間に配置され、それによって、軸受部材、電気子
36、陽極10が、回転子支持42に対して円滑に回転
できるようになっている。軸受ボールは、厚さ約100
0〜3000オングストロームの鉛や銀等の潤滑材46
(図の尺度は一定でない)でコーティングされている。
好ましくは、X線管は、前方軸受ボール44Fと後方軸
受ボール44Rの両方を有する。
【0015】ここで使用したように、「前方」、「後
方」等の言葉は、軸受部材38と陽極10とを貫通する
軸Zに沿って各要素の相対的位置を定義するために用い
る。「前方」と記載される要素は陽極に近い方であり、
「後方」と記載される要素は陽極から遠い方である。
【0016】首部40はステム部50とフランジ52と
を有する。フランジ52は、ステム部の後方端から半径
方向に広がり、首部と軸受部材及び電気子とを接続する
ためのものである。軸受部材38は、ほぼ円筒形のシャ
フト54と、環状のハブ56とを有する。ハブ56は、
軸受部材の首部でシャフトから半径方向に広がってい
て、適当に配置された開口部58を有する。ねじやボル
ト等の締結部材(図示せず)が、軸受部材ハブ56及び
電気子36を、開口部を通して首部フランジ52と接続
する。
【0017】首部のステム部50は、中空の内部キャビ
ティ59を形成し、このキャビティはフランジ52に隣
接する開口を有する。これにより、陽極から来て首部を
通る熱は、図2の熱流の矢印Hに示すように、主に首部
フランジ52と軸受ハブ56とを通って軸受に入る。熱
は電気子36(図2には示さない)にも入る。ステムキ
ャビティ59によって、中実のステムに比べて、熱が流
れる部分の断面積が小さくなる。熱流量は断面積に依存
するので、断面積が小さくなると、軸受シャフトに流れ
る熱流量が小さくなる。
【0018】X線管軸受シャフト54は、内部に円柱形
キャビティ即ち穴60を形成している。キャビティ60
は、ハブ端部から軸方向にシャフトの中に、少なくとも
シャフトの途中まで延びていて、ハブ即ちシャフトの前
方端に隣接して開口62を有する。軸受シャフトキャビ
ティ60は、好ましくは、シャフト外径(internal diam
eter)の約70%まで穿孔することによって形成する。
しかし、あまり多くの材料を削り取ると、軸受シャフト
は、軸受部材にかかる荷重に耐える十分な剛性を持てな
くなる。これは、軸受部材の早期破壊に繋がる可能性が
ある。キャビティを持ったシャフトを鋳造することを含
めて、その他のキャビティ形成方法も考えられる。
【0019】前方軸受レース64、後方軸受レース66
が、シャフト54の外側円柱面68に形成されている。
前方軸受レースは陽極10に最も近い。軸受レースは、
軸受シャフトに、それぞれ、前方軸受ボール44F及び
後方軸受ボール44Rを受け入れるための半円形断面の
環状の窪み即ち溝を有する。
【0020】ほぼ円柱形のコア即ち挿入体70は、軸受
キャビティ60内に受容され、軸受シャフト54の内側
円筒表面72の少なくとも一部と熱的に接触している。
コア70は、熱伝導率の高い材料(軸受シャフトの材料
よりも熱伝導率の高い材料)からできている。軸受シャ
フトは、工具鋼等の熱伝導率が比較的低い材料からでき
ている。レックス20(商標;Rex20)は、軸受シャフ
トに一般的に使用される工具鋼の一つであり、中空軸受
シャフト54に使用することができる。
【0021】従って、熱は、好ましくは高熱伝導率のコ
ア70を通って流れる。図2に示すように、熱は、軸受
ハブ56に隣接する部分でコアに入り、コアを通って、
後方軸受レース66に隣接するシャフト54の後方端に
向かって流れる。これによって、前方レース64から後
方レースへの熱伝達がなされ、前方レースで温度が下が
り、後方レースの温度が少し上昇する。後方レースの温
度は前方レースの温度よりもまだ低いので、前方レース
の温度が、X線管の寿命(前方軸受ボールからの潤滑材
の完全な蒸発によるX線管の破損までの時間)を支配す
る。従って、後方軸受レース温度の上昇は、管寿命に大
きな影響を与えない。
【0022】一つの適当なコア70は銅からできている
が、他の高熱伝導率材料も考えられる。銅は、他の多く
の高熱伝導率材料に比べて幾つかの利点を有している。
第1に、銅は、軸受シャフトの製造に一般的に使用され
ている工具鋼に比べて、高い熱膨張係数を有する。この
熱膨張係数の違いによって、X線管の動作中に銅製のコ
アが熱せられたときに、コアが軸受キャビティ60内で
膨張し、軸受シャフト54とコア70との間の良好な接
触が、そして低い接触熱抵抗が保証される。これによっ
て、軸受とコアの間の熱伝達が促進される。銅は更に、
低い蒸気圧力を有するので、X線管の高真空条件での使
用に適している。コア材料としてのその他の適当な材料
には、銀やベリリウムが含まれる。コア70は、コアと
軸受シャフト内表面72との間の接触抵抗を減らすべ
く、極めて微細に仕上げられていることが好ましい。
【0023】更に図3をも参照して説明する。好ましい
実施の形態においては、コア70は、一つ又は複数の逃
し切削部即ち溝74、76を有する。溝74、76は、
コアの外表面の一部を機械工作するによって、円柱形の
窪みを形成したものでもよい。逃し溝74、76によっ
て、コアとシャフトの内表面72との間に、環状の空間
78、80がそれぞれ形成される。この空間は、X線管
容器の最初の真空引きのときに真空に引かれ、熱伝導率
の低い断熱空間を形成する。これによって、コアと軸受
シャフトの間の熱移動が抑制される。溝74、76の長
さ及び位置によって、コアと軸受シャフトが熱的に接触
する環状の熱接触領域即ちパッド84、86の場所と大
きさが決定される。軸受シャフトとコアの間の伝導熱伝
達は、主にこれらの接触領域で行なわれる。溝の位置及
び長さを選択することによって、熱は、軸受シャフトに
戻される前に選択された距離だけコアに沿って移動する
ようにできる。この方法により、前方及び後方の軸受レ
ースの間の温度差を低下させ、好ましくはバランスさせ
る。
【0024】図3は2本の溝74、76を示すが、より
少ない又はより多い溝を採用することも可能である。前
方の溝74は、前方レース64の少し前方から、コア7
0に沿って後方に向かって延びている。これによって、
ハブ56に隣接して、そして前方レース64の前方に、
前方接触領域84が形成される。熱は、首部40から後
方に向かって軸受シャフト54内に流れ、その熱の大部
分は前方接触領域84を通じてコア70内に流れ込む。
この、コア内への熱の流入によって、ハブと前方レース
の間の軸受シャフトの前方部85を通って直接前方レー
ス64へ流れる熱の量が少なくなる。このように、熱の
大部分は、コアを通って、前方溝の端部に位置し前方レ
ースのかなり後方にある後方接触領域86に向かって、
流れる。第2の接触領域86を通ってシャフトに入る熱
の一部は、軸受シャフトに沿って第1のレース64に向
かって前方に流れ、又、一部は、軸受シャフトに沿って
後方レース66に向かって後方に流れる。
【0025】図3に示すように、コア70によって、シ
ャフト54内を通って前方軸受レース64に至る一部の
熱の通路が長くなり、それと同時に、その熱がシャフト
を通って後方軸受レースに至る通路が短くなる。このよ
うにして、二つのレースの間の熱の分配がより均一にな
る。従来の軸受シャフトにおいては、軸受シャフトに入
る熱が前方レースに至るまでの距離xは比較的短い。図
3の軸受部材で、ステムからシャフトに入る熱の少なく
とも一部は、コアに沿って流れ、軸受レースから距離y
の所で軸受シャフトに再び入る。距離yは距離xよりも
長い。軸受シャフトに沿う点の温度は断面積及び熱が移
動した距離に依存するので、距離2y−xが加算される
ことによって、前方軸受レースでの温度が低下する。こ
れとは対照的に、本発明の高熱伝導率のコアでない従来
の中実の工具鋼のコアによると、熱がシャフトを順次伝
達され、陽極10から前方レース64まで比較的近くて
熱経路の距離が比較的短いために、前方レースを後方レ
ースよりもはるかに高い温度に加熱してしまう。
【0026】代替の実施の形態では、溝が、セラミック
等の低い熱伝導率(軸受シャフトの材料よりも低い熱伝
導率)の材料で満たされている。
【0027】他の代替の実施の形態では、コアを切削し
て溝を作る代わりに、座金その他の適当なスペーサでコ
アの円周を取り囲むことによって接触パッド84、86
を形成する。座金は、コアと熱的に良好な接触を維持す
るためにコアに溶接することが好ましい。座金は、好ま
しくは高熱伝導率材料である。但し、工具鋼等の低熱伝
導率材料を使用することも可能である。これらはいずれ
にしても、隣接する溝空間78、80内の真空よりは高
伝導率である。他の代替として、接触パッド及び溝は、
軸受シャフト内表面72を機械工作するか、シャフト内
表面に座金又はスペーサを溶接することによって形成す
ることもできる。
【0028】第2の後方溝76を、後方レース66に隣
接して配置してもよい。後方溝によって、コア70を通
る熱の一部が、後方溝の後方に流れ、後方レースの後方
に形成された第3の接触領域90を通してシャフト54
に流れる。これによって、コアを流れる熱の一部が、軸
受シャフト54の後方部92即ち後方レースの後方を加
熱し、それによって後方レースに達する熱の量を減らす
ことになる。
【0029】溝74、76の幅及び長さと、接触領域8
4、86、90の長さは、前方レースから後方レースへ
の熱伝達を最適化し、前方レースと後方レースの間の温
度差を低減するように調整できる。軸受シャフト54に
沿った熱の分布を最適化するように、溝及び接触領域の
数をより少なく又はより多くすることもできる。このよ
うにして、軸受温度は、X線管の特性に合わせて調整す
ることができる。
【0030】軸受シャフトキャビティ内にしっかり固定
されたコア70を保持するために、コアは好ましくはシ
ャフト54に溶接される。図3に示すように、コアは、
その後方端部に、後方に延びる環状の溶接リム(へり)
93を有する。軸受シャフトは、対応する溶接リム94
を有する。コアを軸受シャフトキャビティ内に配置し
て、二つのリム93、94は互いに溶接され、溶接ジョ
イントを形成する。これは、コアを軸受シャフトに溶接
するのに都合の良い方法であるが、他の方法も考えられ
る。
【0031】他の実施の形態では、コア70が、軸受シ
ャフトキャビティ60内に直接投げ入れられて鋳造され
る。この実施の形態では、軸受シャフト54に穴があけ
られ、コアを形成するための銅等の溶融金属が充填され
る。溶融した銅は、加圧状態で冷却され、コアを形成す
る。この方法によれば、コアと軸受シャフトの間の熱接
触が良好になるが、溝の形成はすぐにはできない。
【0032】図2に示すように、軸受ハブ56は、数個
の貫通穴96を有していてスポークを有する(spoked)ハ
ブを形成するものでもよい。穴は、ハブの質量の約10
〜30%を残すものであることが好ましい。材料を削る
ことによって残るハブの断面積が小さくすることによ
り、ハブの強度をあまり低下させずに、ハブ及び隣接す
る軸受シャフトの前方部85を通る熱抵抗を増大させ
る。スポークを有する軸受ハブと銅製コアとの組合せに
よって、前方軸受レースの温度は約40℃低下する。こ
れによって、処理期間中に軸受潤滑材の蒸発を1/4程
度に(by a factor of four)減らすことができる。
【0033】図4にも示すように、他の代替の実施の形
態で、コア70は、X線管の動作時又は環境温度におい
て液体であるような材料から形成される。適当な液体コ
アには、水銀、ガリウム、及び、ガリウム・インジウム
・錫の混合合金が含まれる。コア用の液体材料は、軸受
キャビティ60内に注入又は導入される。次にキャビテ
ィの前方端部が、端部キャップ即ちプラグ100によっ
てシールされ、液体材料コアの漏洩が防止される。X線
管の動作中の金属の漏洩は僅かであっても、X線管真空
中への金属の蒸発をもたらし、動作寿命を縮めることに
なりうる。従って、プラグは、溶接によって密にシール
することが好ましい。軸受キャビティの後方端部は、液
体金属の導入前に同様の端部キャップ即ちプラグ102
で栓をする。代替方法として、軸受シャフトは、その長
さに沿って全体には穴が開いておらず、後方端で一部が
残っていてこれがプラグとして機能するものでもよい。
【0034】水銀等の液体金属は、銅、銀及びその他の
幾つかの固体金属に比べて熱伝導率が低い傾向がある
が、表面同士の極めて良好な接触を保証することができ
る。従って、軸受シャフト54と液体コア70の間の良
好な熱接触によって、コアの熱伝導率の低下がある程度
補償される。
【0035】腐食性の液体金属による腐食を防止するた
めに、選択により、シャフトの内表面72の表面処理
(例えば耐腐食材料によるメッキ等)が使用される。図
4は、軸受シャフトの内表面を、耐腐食材料104(図
は正しい尺度になっていない)の薄膜でコーティングし
た場合を示す。材料104も熱伝導率の高いものである
べきである。ニッケルは、適当な耐腐食材料である。
【0036】図5に示す代替の実施の形態では、コア7
0'はX線管取付け具43'と一体になっている。具体的
には、コアは、取付け具から前方に延びていて、中空の
軸受シャフト54'に受け入れられる。コアの後端部
は、取付け具に溶接又はその他の方法で取り付けられ
る。この実施の形態で、コア70'は、回転子支持42'
及び取付け具とともに静止しており、軸受シャフト5
4'はコアに対して相対的に回転する。
【0037】コアの直径は、軸受シャフトキャビティ6
0'の内径よりも僅かに小さく、動作中に、コアと軸受
シャフトの間に狭い真空の間隙110(図は正しい尺度
になっていない)が形成されるようになっている。コア
70'には、図1〜4のコア70と同様に溝を形成して
もよい。但し、溝の幅は真空の間隙110よりも大きく
する。X線管の動作中に、熱は、中空の軸受シャフト5
4'から、狭い真空間隙110を通ってコア70'に伝達
される。熱は、コアから取付け具43'とハウジングに
伝達され、そして容器の外側に通過し、ハウジングに充
填される冷却油に流れる。油を冷却することによって、
コアも冷却される。選択によって、ステムキャビティ5
9'の後方端部又は軸受シャフトキャビティの前方端部
に配置されて溶接された端部キャップ112によって、
コアの前方端部が、軸受シャフトキャビティからステム
キャビティに動いていくのが抑制される。これによって
コアは、軸受シャフト54'の後方端部と取付け具43'
との間の環状間隙114に保持されるように位置決めさ
れる。
【0038】図6は、二つの軸受潤滑材、鉛と銀につい
て、軸受潤滑材の寿命を操作温度に対してプロットした
ものである。図6に示すように、温度が上昇すると潤滑
材の寿命(潤滑材が完全に蒸発するまでの時間で表す)
は指数関数的に低下する。これからわかることは、前方
軸受レースの温度を僅か2〜3度でも下げれば、たとえ
後方軸受の温度が同等の温度だけ上昇したとしても、潤
滑材の寿命が著しく延びることである。例えば鉛軸受に
ついて、温度が350℃から320℃に低下(即ち、3
0℃低下)すると、軸受潤滑材の寿命は、150時間未
満から750時間に延び、40℃低下して310℃にす
ると寿命が1000時間にまで延びる。図6は、図7に
示す蒸発率(グラム/平方センチメートル/秒で表す)
の計算から求めたものである。温度Ti(度K)におい
て潤滑材(銀又は鉛)が蒸発する時間Hは、得られた潤
滑材の測定による蒸発率から次の式のように乗算によっ
て計算した。
【0039】 H=M/(Ei×F×3600) (1)
【0040】ここに、Fは露出潤滑面の面積(c
)、Eiは温度Tiにおける潤滑材の蒸発率(g/
cm/sec)、Mは潤滑材の質量(g)である。
【0041】蒸発率は次のように計算した。半径rの軸
受ボールの表面積F=4πr。半径0.125インチ
(0.3175cm)のボールについては、表面積Fは
1.267cmである。各ボールに初めに付着された
潤滑材の重さはほぼ:
【0042】 Mo=F×t×ρ (2)
【0043】ここに、tは付着された潤滑材の厚さ(c
m)、ρは潤滑材の密度(g/cm)である。
【0044】付着された潤滑材の厚さtが1500オン
グストローム(鉛)又は1000オングストローム
(銀)の場合、鉛及び銀の密度ρがそれぞれ11.34
g/cm 、10.500g/cmであるから、
【0045】鉛については、Mo=2.155×10
−4gであり、銀については、Mo=1.33×10
−4gである。鉛及び銀についての蒸発率Ei(g/c
/sec)は、次の式を用いて計算した。
【0046】 Ei=10exp[(H−(0.5logTi))−(G/Ti)] (3)
【0047】G及びHの値は、ダシュマン(Duschman)著
「真空技術の科学的基礎(Scientific Foundations of V
acuum Technique)」の第700頁の表10.2から次の
ように得た。
【0048】 鉛については、G=9710,H=7.69 銀については、G=14270,H=8.63 式(3)から計算したEiの値を用いて、式(1)か
ら、蒸発までの時間を予測した。
【0049】本発明のコア70、70'によって得られ
る温度低下により、軸受潤滑材として銀よりも鉛を採用
する方が好ましくなり、これにより、X線管操作におい
ていくつかの利点を得られる。銀潤滑材に比べて、例え
ば、必要なトルクが小さくなり、動作中の騒音レベルが
低下する。好ましくは、コア70、70'は、従来のX
線管に比べて、前方レース64の温度を少なくとも20
℃低下させ、更に好ましくは約40℃以上低下させる。
本発明のコアを用いたX線管では、前方軸受の破損まで
の時間が延びることから、管寿命が延びるであろう。
【0050】図1〜図4のX線管を形成するために、コ
ア70は、軸受シャフトキャビティ60内に挿入され、
そのコアをシャフトキャビティ内に保持するために、溶
接リム93、94が互いに溶接され、又は、端部キャッ
プ等の他の方法が採用される。シャフトのハブ56は、
ねじその他の適当な締結部材によって首部フランジに接
続され、陽極10は首部に接続される。軸受ボール44
は、前方軸受レース64及び後方軸受レース66とこれ
らに対応する回転子支持42の上のレースとの間に配置
される。X線管が組み立てられた後に、それは低圧に真
空引きされ、陽極を含む内部部品が加熱され、それによ
って、軸受シャフトも加熱される。その温度及び圧力状
態に置かれた部品から蒸発する材料は、X線管から排出
される。この処理段階で、前方軸受レース64の温度が
低くなっていることによって、軸受ボール44から蒸発
する潤滑材46の量ははるかに小さくなっている。
【0051】図9は他の実施の形態を示すもので、高熱
伝導率のコア122の前方端部124に隣接してコア1
22の外側円柱表面121に、ほぼ円筒形の第1の軸受
シャフト部120が、溶接又はその他の方法でしっかり
と接続されている。首部126は、前方端部124を介
して、コアをX線管(図示せず)の陽極に接続してい
る。高熱伝導率のコア122の後方端部130に隣接し
て、ほぼ円筒形の第2の軸受シャフト部128が、溶接
又はその他の方法でしっかりと接続されている。第1及
び第2の軸受シャフト部120、128は、工具鋼等の
低熱伝導率材料からできている。軸受シャフト部12
0、128は、潤滑軸受ボール(図示せず)を受け入れ
る軸受レース134、136をそれぞれ形成する。軸受
シャフト部は、それぞれ、コアの隣接領域から軸受レー
スを担う(carries)軸受シャフト部を分離する溝13
8、140を有してもよい。好ましくは、溝はX線管チ
ャンバ12にアクセス可能であって、チャンバが真空引
きされているときに同時に真空引きされる。この目的の
ために、各軸受シャフト部それぞれに通路144を設け
てもよい。
【0052】選択的に、シャフト等の支持部材150が
コア122に沿って軸方向に延びていて、コアに剛性を
付与している。シャフト150は、好ましくは、工具鋼
その他の剛性材料からなる。シャフトは、陽極に直接接
続されているか、又は、首部126に接続されている。
【0053】次に示す実施例は、本発明によるコアを用
いた軸受レース温度分布で得られる改良を示すもので、
発明の範囲を限定することを意図していない。
【0054】
【実施例】<実施例1−銅製コアと従来の固体シャフト
との比較>従来の中実工具鋼シャフトの温度分布と、本
発明によって形成された中空工具鋼シャフト54及び銅
製コア70の温度分布とを比較することによって、軸受
レース温度における銅製コアの効果を判定した。各シャ
フトは、図8Bに示すように首部に結合された。二つの
シャフトの温度は、有限要素解析を用いて計算機モデル
化技術によって判定した。それぞれの首部の前方端部を
1200℃に加熱して、ステムとシャフトの温度をモデ
ル化した。
【0055】このような条件で動作した図8A及び図8
Bに示す軸受シャフトの温度分布で、従来のシャフト
(図8A)では、前方軸受レースは195℃に達し、後
方軸受レースは101℃に達した。これに対して、本発
明によるシャフト(図8B)の前方軸受レースは155
℃に達した。即ち従来のシャフトの場合よりも40度低
かった。後方軸受レースの温度は135℃に達したので
これは従来の後方レースよりも高かったが、前方軸受レ
ースよりは低かった。従って、本発明のX線管は、従来
のX線管に比べて、軸受レースから潤滑材が蒸発する前
に、長時間運転できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回転陽極管の模式図である。
【図2】図1のX線管の軸受部材及び首部の拡大断面斜
視図である。
【図3】図2の軸受シャフト及びコアの拡大断面図であ
る。
【図4】本発明による軸受シャフト、コア及び首部の代
替の実施の形態の拡大側断面図である。
【図5】本発明による軸受シャフト、コア及び首部の第
2の代替の実施の形態を示す図である。
【図6】鉛及び銀の潤滑材について、軸受ボールから潤
滑材が完全に蒸発するまでの時間の計算値を潤滑材の温
度に対してプロットしたグラフである。
【図7】鉛及び銀の潤滑材について、蒸発率の計算を温
度に対してプロットしたグラフである。
【図8A】従来のX線管の首部の陽極端部が1200℃
になるように加熱したときの、首部及び軸受部材の温度
分布図である。
【図8B】本発明による熱伝導コアを有する管の首部の
陽極端部が1200℃になるように加熱したときの、首
部及び軸受部材の温度分布図である。
【図9】本発明によるX線管用の軸受シャフトと首部の
他の代替の実施の形態の側断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マーク エス マスカ アメリカ合衆国 イリノイ州 60067 パ ラタイン ノース ウォーターバリー 1441 (72)発明者 ドナルド シー ミューラー アメリカ合衆国 イリノイ州 60504 オ ーロラ カムデン レーン 1250 Fターム(参考) 3J101 AA03 AA43 AA62 AA72 BA77 CA33 FA32 GA57

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線ビームを作るX線管において、該X
    線管は、 真空チャンバ(12)を形成する容器(14)と、前記
    チャンバ内に配置されて電子源を供給する陰極(18)
    と、前記チャンバ内に配置されて前記電子の衝突を受け
    てX線を発生する陽極(10)と、前記陰極と相対的に
    回転する回転子(34)とを有し、 前記回転子は、 前方軸受レース(64、134)と、 前記陽極からの熱がコアによって伝わるように、前記コ
    アが前記前方軸受レースを迂回する(pass)熱を伝えるよ
    うに、前記前方軸受レース(64、134)の熱伝導率
    がコアの熱伝導率よりも低くなっている、高熱伝導率を
    有する回転子コア(70、70'、122)と、を有
    し、 前記X線管は更に、前記前方軸受レース内に受容される
    潤滑軸受(44)を有すること、を特徴とするX線管。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のX線管において、前記
    コア(70、70'、122)が、銅、銀及びベリリウ
    ムからなるグループから選択された固体材料から形成さ
    れていることを特徴とするX線管。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のX線管におい
    て、前記コア(70)が、コアを取り囲んでいてしかも
    少なくとも前記前方軸受レースを形成している軸受シャ
    フト(54)に溶接されていること、を特徴とするX線
    管。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のX線
    管において、後方軸受レース(66、136)と、前記
    後方軸受レースによって受容された潤滑軸受(44)
    と、を更に有し、前記前方軸受の方が前記陽極に対して
    前記後方軸受レースよりも近くにあること、を特徴とす
    るX線管。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のX線管において、前記
    前方及び後方の軸受レースは共通のシャフト(54、5
    4')の上に形成され、前記コア(70、70')は前記
    シャフトの内部キャビティ(60)内に受容されてお
    り、前記コアと前記軸受シャフトの間に、前記コアと前
    記軸受シャフトの間の低い熱伝達の領域を与えるように
    環状空間(78、80)が形成され、それによって、前
    記コアと前記シャフトの間で、前記環状空間に隣接する
    熱的接触領域(84、86)で熱が流れるようになって
    おり、前記環状空間が、前記前方軸受レースに到達する
    までに熱が伝わる経路長さを長くするように配置されて
    いること、を特徴とするX線管。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のX線管において、前記
    環状空間が、前記コア(70)の前記前方軸受レースに
    隣接する溝(74)によって形成されていること、を特
    徴とするX線管。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載のX線管において、前記
    前方及び後方の軸受レースは、前記陽極に接続され中空
    の軸方向キャビティ(60')を有する軸受シャフト
    (54')の上に形成され、前記コア(70')は、静止
    したハウジング(22)に接続され、前記軸受シャフト
    が前記コアに対して回転できるように、その軸受シャフ
    トと間隔をおいていること、を特徴とするX線管。
  8. 【請求項8】 請求項4に記載のX線管において、前記
    前方及び後方の軸受レースは、内部キャビティ(60)
    を有する共通シャフト(54)に形成され、前記コア
    (70)は、水銀と、ガリウムと、錫とガリウム及びイ
    ンジウムの少なくとも一方とを混ぜた合金とからなるグ
    ループから選択された液体金属から形成されること、を
    特徴とするX線管。
  9. 【請求項9】 陽極(10)と、この陽極に接続された
    回転子組立体(34)とを有するX線管内の軸受潤滑材
    の蒸発を抑制する方法において、前記回転子組立体は前
    方軸受レース(64、134)と後方軸受レース(6
    6、136)とを有し、前記前方軸受レースは前記軸受
    レースに比べて前記陽極に近く、 前記方法は、前記前方軸受レースを迂回して(around an
    d past)、少なくとも前記前方軸受レースに隣接して前
    記回転子組立体の内部領域に延びている高熱伝導率部
    (70、70'、122)を通って、後方軸受レースに
    向かって熱を伝動する工程を含むこと、を特徴とする方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の方法において、 前記高熱伝導率部と前記前方軸受レースとの間に断熱領
    域(78)を挿入することによって、前記高熱伝導率部
    と前記前方軸受レースとの間の直接の熱伝達を抑制する
    工程を更に含むこと、を特徴とする方法。
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