JP2002131279A - 電気泳動装置 - Google Patents
電気泳動装置Info
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Abstract
化する。 【解決手段】 マイクロチップ1をポジションBに置
く。ポート25によりチップ1に泳動媒体を加圧充填す
る。ポジションAでリザーバの泳動媒体をノズル17を
介して吸引除去した後、リザーバ7c,7s,7wにノ
ズル19からバッファ液を注入する。ポジションBでシ
リンジ23によりサンプルをリザーバ7sに注入する。
ポジションCで電極41を介してリザーバに所定の電圧
を印加してサンプルを分離用流路に注入する。ポジショ
ンAでリザーバ7sのサンプルをノズル17を介して吸
引除去した後、リザーバ7sにノズル19からバッファ
液を注入する。ポジションCで電極41を介してリザー
バに所定の電圧を印加してサンプルの泳動分離を行な
い、分離したサンプルを検出光学系45により検出す
る。
Description
質や核酸、薬物などを高速かつ高分解能に分析する電気
泳動に用いる電気泳動装置に関し、さらに詳しくは板状
部材の内部に形成された流路で電気泳動を行なうチップ
デバイスを用いる電気泳動装置に関するものである。
る場合には、従来から電気泳動装置が用いられており、
その代表的なものとしてキャピラリー電気泳動装置があ
る。キャピラリー電気泳動装置は、内径が100μm以
下のガラスキャピラリー内に泳動媒体を充填し、一端側
にサンプルを導入した後、両端間に高電圧を印加して分
析対象物をキャピラリー内で分離展開させるものであ
る。キャピラリー内は容積に対して表面積が大きい、す
なわち冷却効率が高いことから、高電圧の印加が可能と
なり、DNAなどの極微量サンプルを高速かつ高分解能
にて分析することができる。
μm程度と細く破損しやすいため、ユーザーが行なうべ
きキャピラリー交換時の取扱いが容易でないという問題
を有する。そこで、取扱いが煩雑なキャピラリーに代わ
って、分析の高速化、装置の小型化が期待できる形態と
して、D. J. Harrison et al./ Anal. Chem. 1993, 28
3, 361-366に示されているように、2枚の基板を接合し
て形成されたマイクロチップが提案されている。そのマ
イクロチップの例を図4に示す。
機材料(例えばガラス、石英、シリコンなど)又はプラ
スチックからなる基板1a,1bからなり、半導体フォ
トリソグラフィー技術又はマイクロマシニング技術によ
り、一方の基板1bの表面に互いに交差する泳動用キャ
ピラリー溝3,5を形成し、他方の基板1aにはその溝
3,5の端に対応する位置に貫通穴をアノードリザーバ
7a、カソードリザーバ7c、サンプルリザーバ7s、
ウエイストリザーバ7wとして設けたものである。マイ
クロチップ1は、両基板1a,1bを(C)に示すよう
に重ねて接合した状態で使用される。このようなマイク
ロチップは2本の溝(channel)が交差して形成されて
いることから、Cross-channel Micro-chipとも呼ばれ
る。
行なう場合には、分析に先立って、例えばシリンジを使
った圧送により、いずれかのリザーバ、例えばアノード
リザーバ7aから溝3,5内及びリザーバ7a,7c,
7s,7w内に泳動媒体を充填する。次いで、リザーバ
7a,7c,7s,7w内に充填された泳動媒体を除去
し、短い方の溝(サンプル注入用流路)3の一方の端に
対応するサンプルリザーバ7sにサンプルを注入し、他
のリザーバ7a、7c,7wにバッファ液を注入する。
したマイクロチップ1を電気泳動装置に装着する。各リ
ザーバ7a,7c,7s,7wに所定の電圧を印加し、
サンプルを溝3中に泳動させて両溝3,5の交差部9に
導く。各リザーバ7a,7c,7s,7wに印加する電
圧を切り換えて、長い方の溝(分離用流路)5の両端の
リザーバ7a,7c間の電圧により、交差部分9に存在
するサンプルを溝5内に注入する。溝5内にサンプルを
注入した後、リザーバ7s内に収容されているサンプル
をバッファ液で置換する。その後、各リザーバ7a,7
c,7s,7wに電気泳動用の電圧を印加して、溝5内
に注入したサンプルを溝5内で分離させる。溝5の適当
な位置に検出器を配置しておくことにより、電気泳動に
より分離されたサンプルを検出する。検出は、吸光光度
法や蛍光光度法、電気化学的又は電気伝導度法などの手
段により行なわれる。
泳動媒体の組成などの分析条件は用途やサンプルに応じ
て異なる。他の流路デザインのマイクロチップとして
は、例えば、Yining Shi et al./ Anal. Chem. 1999, 7
1, 5354-5361に示されているように、放射状に多数の分
離用流路を備えた電気泳動用マイクロプレートがある。
近年はマイクロチップよりもサイズの大きいものや、複
数のチャンネルを備えたもの、さらにはチャンネルの交
差部をもたないストレートチャンネルを備えたものも使
用されている。本発明におけるチップデバイスはこれら
を全て包含したものである。
への泳動媒体充填、リザーバ内の泳動媒体除去、リザー
バへのサンプル及びバッファ液注入、分離用流路へのサ
ンプル注入後のリザーバ内のサンプル除去、及びサンプ
ル除去後のリザーバへのバッファ液注入は全て手操作で
行なっていた。しかし、これらの操作をシリンジ等を使
って手操作で行なうのはオペレータにとって煩雑であっ
た。そこで本発明は、これらの操作を自動化した電気泳
動装置を提供することを目的とするものである。
は、板状部材の内部に互いに交差するサンプル注入用流
路と分離用流路が形成され、その板状部材の一表面の流
路に対応する位置に流路に達する穴がリザーバとして形
成されたチップデバイスを用いる電気泳動装置であっ
て、チップデバイスを保持するためのチップ保持機構
と、チップデバイスのリザーバを介して流路及びリザー
バに泳動媒体を充填するための泳動媒体充填機構と、リ
ザーバ内にサンプルを注入するためのサンプル注入機構
と、各リザーバに電圧を供給するための電圧供給機構
と、流路内で分離されたサンプルを検出する検出機構
と、これらの機構を自動で動作するように制御するため
の制御部とを備えたものである。
れた後、制御部により泳動媒体充填機構を作動させて、
チップデバイスの流路内及びリザーバ内に泳動媒体を充
填する。サンプル注入機構を作動させて、サンプル用の
リザーバにサンプルを注入する。電圧供給機構を作動さ
せて、各リザーバに電圧を供給して、流路内でサンプル
を分離させる。検出機構を作動させて、分離されたサン
プルを検出する。
を除去するための泳動媒体吸引機構と、泳動媒体が除去
された後のリザーバ内にバッファ液を注入するためのバ
ッファ液注入機構とをさらに備え、制御部は、泳動媒体
吸引機構及びバッファ液注入機構も自動で動作するよう
に制御することが好ましい。電極と直接接触させて電圧
を印加することができない泳動媒体を用いる場合、泳動
媒体充填機構を作動させてチップデバイスの流路内及び
リザーバ内に泳動媒体を充填した後、泳動媒体吸引機構
を作動させて、リザーバに充填された泳動媒体を除去す
る。バッファ液注入機構を作動させて、サンプル用のリ
ザーバを除く泳動媒体が除去された後のリザーバにバッ
ファ液を注入する。サンプル注入機構を作動させて、泳
動媒体が除去された後のサンプル用のリザーバにサンプ
ルを注入する。これにより、泳動バッファを介して泳動
媒体に電圧を印加することができるようになる。その
後、電圧供給機構及び検出機構を作動させて、分離され
たサンプルを検出する。
ったサンプルを除去するためのサンプル吸引機構をさら
に備え、制御部は、サンプル吸引機構も自動で動作する
ように制御することが好ましい。電圧供給機構によるリ
ザーバへの電圧の供給によりサンプルを流路に注入した
後、電圧の供給を一旦停止し、サンプル吸引機構を作動
させて、サンプル用のリザーバに残ったサンプルを吸引
除去した後、リザーバへの電圧の供給を再開してサンプ
ルを分離検出する。これにより、過剰量のサンプルが流
路の注入されるのを防止することができる。サンプルを
流路へ注入した後にサンプル用のリザーバに残ったサン
プルを吸引除去する場合、サンプル吸引除去後のサンプ
ル用のリザーバに、バッファ液注入機構を作動させて、
バッファ液を注入するようにすることが好ましい。
例を示す概略構成斜視図である。図1に示すマイクロチ
ップ1は図4のものと同じである。チップデバイスとし
てのマイクロチップ1を保持するチップ保持機構(図示
は省略)が設けられており、チップ1はチップ保持機構
に設けられた移動機構により図中矢印11の方向に沿っ
てポジションA,B,C間で移動させられる。
バッファ液注入ポート13が設けられている。ポート1
3はノズル固定部材15と、チップ1がポジションAに
位置決めされたときのリザーバ7a,7c,7s,7w
の配置に対応して部材15に固定された4組の吸引ノズ
ル17及び吐出ノズル19を備えている。吸引ノズル1
7及び吐出ノズル19は独立したシリンジ(図示は省
略)にそれぞれ接続されている。さらに、ポート13は
部材15を昇降させる昇降機構(図示は省略)を備えて
おり、部材15は図中矢印21の方向に昇降される。そ
の昇降機構により、チップ1がポジションAに位置して
いるときに、ノズル17,19の先端がリザーバ7a,
7c,7s,7w内に進入するように部材15が下降さ
れる。
ファ液注入機構は泳動媒体吸引及びバッファ液注入ポー
ト13、シリンジ並びに昇降機構により構成される。ノ
ズル17,19としては、例えば樹脂製のキャピラリー
を用いることができる。ただし、ノズル17,19は樹
脂製のキャピラリーに限定されるものではなく、例えば
ガラスキャピラリーなど、他の材料からなるキャピラリ
ーを用いることができる。
を構成するサンプルローディングシリンジ23及び泳動
媒体充填機構を構成する泳動媒体ローディングポート2
5が設けられている。サンプル注入機構は、チップ1が
ポジションBに位置決めされたときのサンプルリザーバ
7sの位置に対応して設けられたシリンジ23と、シリ
ンジ23を3次元方向(図中矢印27参照)に移動させ
るための移動機構(図示は省略)と、シリンジ23の吸
引吐出を行なわせるためのシリンダ駆動機構(図示は省
略)とを備えている。シリンジ23はサンプル注入機構
を構成する移動機構により、チップ1がポジションBに
位置しているときにシリンジ23の吸引吐出口がサンプ
ルリザーバ7sに進入される。
(図示は省略)に接続され、チップ1がポジションBに
位置決めされたときのアノードリザーバ7aの位置に対
応して設けられたノズル31を備えている。ノズル31
の先端にはシール材33が設けられている。泳動媒体充
填機構は、ポート25と、泳動媒体をノズル31から押
し出すためのシリンジと、ポート25を図中矢印35の
方向に昇降させるための昇降機構(図示は省略)により
構成される。その昇降機構により、ポート25はチップ
1がポジションBに位置しているときに下降され、ノズ
ル31の先端がシール材33によりアノードポート7a
に密着される。
設けられている。ポート37は電極固定部材39と、チ
ップ1がポジションCに位置決めされたときのリザーバ
7a,7c,7s,7wの配置に対応して部材39に固
定された4本の電極41を備えている。電極41は高電
圧供給装置(図示は省略)に接続されている。さらに、
ポート37は部材39を昇降させる昇降機構(図示は省
略)を備えており、部材15は図中矢印43の方向に昇
降される。電圧供給機構は、電極ポート37、高電圧供
給装置及び昇降機構により構成される。その昇降機構に
より、チップ1がポジションCに位置しているときに、
電極41の先端がリザーバ7a,7c,7s,7w内に
進入するように部材39が下降される。
機構)45が設けられている。検出光学系45は、チッ
プ1がポジションCに位置しているときに、交差部9、
アノードリザーバ7a間の分離用流路5の検出位置に検
出光47を照射し、紫外線吸収量により分離したサンプ
ルを検出するものである。チップ保持機構、泳動媒体吸
引及びバッファ液注入ポート13、サンプル注入機構、
泳動媒体充填機構、電圧供給機構及び検出光学系45は
制御部(図示は省略)により制御される。
チャートである。図1及び図2を参照してこの実施例の
動作を説明する。ここでは泳動媒体として有機ポリマー
を含有するもの(以下、単にポリマーという)を用い
た。チップ1をポジションBに置く(ステップS1)。
泳動媒体ローディングポート25が下降し、ノズル31
の先端がシール材33によりチップ1のアノードリザー
バ7aに密着する。ポリマーを収容したシリンジからノ
ズル31及びアノードリザーバ7aを介してチップ1の
チャンネル内及びリザーバ7c,7s,7w内にポリマ
ーを加圧充填する。リザーバ7c,7s,7wの全てか
らポリマーが出たら充填を終了する(ステップS2)。
し、チップ1をポジションAへ移動させる(ステップS
3)。泳動媒体吸引及びバッファ液注入ポート13が下
降し、ノズル17,19をリザーバ7a,7c,7s,
7wに収容されたポリマーに進入させる。吸引ノズル1
7につながる吸引機構が動作し、各リザーバ7a,7
c,7s,7wに収容されているポリマーを吸引ノズル
17を介して吸引除去する(ステップS4)。ポリマー
除去後、リザーバ7c,7s,7wに対応する吐出ノズ
ル19につながる吐出機構が動作し、サンプルリザーバ
7sを除くリザーバ7c,7s,7wに吐出ノズル19
からバッファ液を注入する(ステップS5)。
ョンBへ移動させる(ステップS6)。シリンジ23が
移動し、空になっているサンプルリザーバ7sにシリン
ジ23の吸引吐出口を進入させる。シリンジ23が吐出
動作し、予めサンプルポート(図示は省略)からシリン
ジ23内に吸引したサンプルをサンプルリザーバ7sに
注入する(ステップS7)。
ションCへ移動させる(ステップS8)。電極ポート3
7が下降し、電極41をリザーバ7a,7c,7s,7
w内に収容されたバッファ液又はサンプルに接触させ
る。リザーバ7a,7c,7s,7w内に収容されたバ
ッファ液又はサンプルに電極41を介して所定の電圧を
印加してサンプルをサンプル導入用流路と分離用流路の
交差部に導いた後、電圧を切り換えて分離用流路にサン
プルを注入する(ステップS9)。
ョンAへ移動させる(ステップS10)。ポート13が
下降し、ノズル17,19をリザーバ7a,7c,7
s,7wに収容されたサンプル又はバッファ液に進入さ
せる。サンプルリザーバ7sに対応する吸引ノズル17
につながる吸引機構が動作し、サンプルリザーバ7sに
残った余分なサンプルを吸引ノズル17を介して吸引除
去する(ステップS11)。サンプル除去後、サンプル
リザーバ7sに対応する吐出ノズル19につながる吐出
機構が動作し、サンプルリザーバ7sに吐出ノズル19
からバッファ液を注入する(ステップS12)。
ョンCへ移動させる(ステップS13)。電極ポート3
7が下降し、電極41をリザーバ7a,7c,7s,7
w内に収容されたバッファ液に接触させる。電極41を
介してリザーバ7a,7c,7s,7wに所定の電圧を
印加して分離用流路に注入されているサンプルの泳動分
離を行ない、分離したサンプルを検出光学系45により
検出する(ステップS14)。
プへのポリマー充填、リザーバ内のポリマー除去、リザ
ーバへのサンプル及びバッファ液注入、分離用流路への
サンプル注入後のリザーバ内のサンプル除去、サンプル
除去後のリザーバへのバッファ液注入、並びにサンプル
の分離及び検出を全て自動で行なうことができる。
ローチャートである。図1及び図3を参照してこの実施
例の動作を説明する。ここでは泳動媒体として無機イオ
ン性バッファ(以下、泳動バッファという)を用いた。
チップ1をポジションBに置く(ステップS21)。泳
動媒体ローディングポート25が下降し、ノズル31の
先端がシール材33によりチップ1のアノードリザーバ
7aに密着する。泳動バッファを収容したシリンジから
ノズル31及びアノードリザーバ7aを介してチップ1
のチャンネル内及びリザーバ7c,7s,7w内に泳動
バッファを充填する。リザーバ7c,7s,7wの全て
から泳動バッファが出たら充填を終了する(ステップS
22)。ここでは泳動媒体ローディングポート25によ
り泳動バッファの充填を行なっているが、チップ1をポ
ジションAへ移動させて、泳動媒体吸引及びバッファ液
注入ポート13、吐出ノズル19並びに吐出ノズル19
につながる吐出機構を使用して泳動バッファの充填を行
なうようにしてもよい。
った後、シリンジ23が移動し、サンプルリザーバ7s
内のサンプル導入用流路3入口近傍にシリンジ23の吸
引吐出口を進入させる。シリンジ23が吐出動作し、予
めサンプルポート(図示は省略)からシリンジ23内に
吸引したサンプルをサンプルリザーバ7sに注入する
(ステップS23)。
ションCへ移動させる(ステップS24)。電極ポート
37が下降し、電極41をリザーバ7a,7c,7s,
7w内に収容された泳動バッファ又はサンプルに接触さ
せる。リザーバ7a,7c,7s,7w内に収容された
泳動バッファ又はサンプルに電極41を介して所定の電
圧を印加してサンプルをサンプル導入用流路と分離用流
路の交差部に導いた後、電圧を切り換えて分離用流路に
サンプルを注し(ステップS25)、続けてサンプルの
泳動分離を行ない、分離したサンプルを検出光学系45
により検出する(ステップS26)。このように、この
実施例ではマイクロチップへの泳動バッファ充填、リザ
ーバへのサンプル注入、並びにサンプルの分離及び検出
を全て自動で行なうことができる。
意である。泳動媒体は特に限定されるものではなく、ト
リス−ホウ酸などの無機イオン性バッファなどの泳動バ
ッファや、ヒドロキシメチルセルロースやヒドロキシエ
チルセルロース、ポリアクリルアミドなどの有機ポリマ
ーを含有するものなど、どのような泳動媒体を用いても
よい。また、泳動バッファ及びバッファ液は特に限定さ
れるものではなく、トリス−ホウ酸−EDTA(エチレ
ンジアミン四酢酸)(TBE)系や、トリス−TAPS
(tetrapentylammonium 3-{tris (hydroxymethyl) meth
ylamino}-1-propanesulfate)−EDTA(TTE)系
など、泳動媒体や測定条件などに応じて適当なものを用
いることができる。
る吸引機構としてシリンジを用いているが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、他の吸引機構、例えば真
空ポンプやアスピレータなど、他の吸引機構を用いても
よい。また、この実施例では吸引ノズル17は独立した
シリンジにそれぞれ接続されているが、本発明はこれに
限定されるものではなく、少なくともサンプルリザーバ
7s用の吸引ノズル17を独立したシリンジに接続すれ
ば、他のリザーバ7a,7b,7w用の吸引ノズル17
を共通のシリンジに接続してもよい。これはシリンジに
代えて他の吸引機構を用いた場合も同様である。
る吐出機構としてシリンジを用いているが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、他の吐出機構、例えばペ
リスターポンプや気体による加圧機構など、他の吐出機
構を用いてもよい。また、この実施例では吐出ノズル1
9は独立したシリンジにそれぞれ接続されているが、本
発明はこれに限定されるものではなく、少なくともサン
プルリザーバ7s用の吐出ノズル19を独立したシリン
ジに接続すれば、他のリザーバ7a,7b,7w用の吐
出ノズル19を共通のシリンジに接続してもよい。これ
はシリンジに代えて他の吐出機構を用いた場合も同様で
ある。この実施例では吸引ノズル17用のシリンジと吐
出ノズル19用のシリンジをそれぞれ設けているが、本
発明はこれに限定されるものではなく、1つの共通のシ
リンジと、共通のシリンジを吸引ノズル17と吐出ノズ
ル19に切り換えて接続する切換えバルブを設け、切換
えバルブの切換え及び共通のシリンジの動作により、吸
引ノズル17からの吸引及び吐出ノズル19からの吐出
を行なうようにしてもよい。これはシリンジに代えて他
の吸引及び吐出機構を用いた場合も同様である。
収により分離したサンプルを検出するものを用いている
が、本発明はこれに限定されるものではなく、1色又は
多色の蛍光による検出や照射した検出光の散乱による検
出など、他の検出原理を用いた検出機構を用いてもよ
い。また、この実施例では検出機構として一点の検出位
置でサンプルを検出するものを用いているが、本発明は
これに限定されるものではなく、分離用流路の所定範囲
でイメージ検出するものを用いてもよい。
ョンA,B,C間で移動させているが、本発明はこれに
限定されるものではなく、マイクロチップをチップ保持
機構に固定し、泳動媒体充填機構、泳動媒体吸引機構、
バッファ液注入機構、サンプル注入機構、サンプル吸引
機構、電圧供給機構もしくは検出機構又はこれらの組合
せを固定されたマイクロチップ上又は下に移動させるよ
うにしてもよい。
イクロチップを用いているが、本発明はこれに限定され
るものではなく、5つ以上のリザーバを備えたマイクロ
チップにも適用できる。すなわち、多数の分離用流路を
備えたマイクロチップにも本発明を適用できる。また、
この実施例では、互いに交差するサンプル導入用流路と
分離用流路が形成されたチップデバイスを用いている
が、本発明で用いるチップデバイスはこれに限定される
ものではなく、例えば、交差する流路が存在しない分離
用流路が形成されたものや、分離用流路に複数の流路が
交差して形成されているもの、マルチチャンネル、大型
のものなど、他のチップデバイスにも本発明を適用でき
る。これらの場合、リザーバの配置に応じて泳動媒体充
填機構、泳動媒体吸引機構、バッファ液注入機構、サン
プル注入機構及びサンプル吸引機構のノズル構成を変更
することが好ましい。
に進入させる電極41を備えた電圧供給機構を備えてい
るが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば
マイクロチップ表面にリザーバに通電するチップ側電極
が形成されている場合にはそのチップ側電極に接続する
ための電極を備えた電圧供給機構を用いることができ
る。
機構と、泳動媒体充填機構と、サンプル注入機構と、電
圧供給機構と、検出機構と、これらの機構を制御するた
めの制御部とを備え、制御部によりこれらの機構を動作
させるようにしたので、チップデバイスへの泳動媒体充
填、リザーバへのサンプル注入、並びにサンプルの分離
及び検出を自動で行なうことができる。
るための泳動媒体吸引機構と、泳動媒体が除去された後
のリザーバ内にバッファ液を注入するためのバッファ液
注入機構とをさらに備え、制御部は、泳動媒体吸引機構
及びバッファ液注入機構も自動で動作するように制御す
るようにし、泳動媒体吸引機構によりリザーバ内の泳動
媒体を除去し、泳動媒体が除去された後のリザーバ内に
バッファ液注入機構によりバッファ液を注入するように
すれば、電極と直接接触させて電圧を印加することがで
きない泳動媒体を用いる場合であっても、バッファ液を
介して泳動媒体に電圧を印加することができるようにな
る。また、サンプル注入機構と泳動媒体吸引機構、バッ
ファ液注入機構を分けて設けることにより、ノズルの洗
浄工程を省略できるなど、分析サイクルタイムの短縮を
大幅に図ることができ、結果として高スループット化を
図ることができる。また、各リザーバに同時にバッファ
液を満たすことができるので、ヘッド差(水頭差)の影
響を軽減することができる。
ったサンプルを除去するためのサンプル吸引機構をさら
に備え、制御部は、サンプル吸引機構も自動で動作する
ように制御するようにし、電圧供給機構によるリザーバ
への電圧の供給によりサンプルを流路に注入した後、電
圧の供給を一旦停止し、サンプル吸引機構を作動させ
て、サンプル用のリザーバに残ったサンプルを吸引除去
した後、リザーバへの電圧の供給を再開してサンプルを
分離検出するようにすれば、過剰量のサンプルが流路の
注入されるのを防止することができる。また、サンプル
注入機構とサンプル吸引機構を分けて設けることによ
り、ノズルの洗浄工程を省略できるなど、分析サイクル
タイムの短縮を大幅に図ることができ、結果として高ス
ループット化を図ることができる。
る。
である。
(A)は一方の基板の上面図、(B)は他方の基板の上
面図、(C)は両基板を重ね合わせた状態での側面図で
ある。
Claims (3)
- 【請求項1】 板状部材の内部に流路が形成され、その
板状部材の一表面の流路に対応する位置に流路に達する
穴がリザーバとして形成されたチップデバイスを用いる
電気泳動装置において、 チップデバイスを保持するためのチップ保持機構と、 チップデバイスの前記リザーバを介して前記流路及び前
記リザーバに泳動媒体を充填するための泳動媒体充填機
構と、 前記リザーバ内にサンプルを注入するためのサンプル注
入機構と、 前記各リザーバに電圧を供給するための電圧供給機構
と、 前記流路内で分離されたサンプルを検出する検出機構
と、 これらの機構を自動で動作するように制御するための制
御部と、を備えたことを特徴とする電気泳動装置。 - 【請求項2】 前記リザーバ内に充填された泳動媒体を
除去するための泳動媒体吸引機構と、 泳動媒体が除去された後の前記リザーバ内にバッファ液
を注入するためのバッファ液注入機構と、をさらに備
え、 前記制御部は、前記泳動媒体吸引機構及び前記バッファ
液注入機構も自動で動作するように制御する請求項1に
記載の電気泳動装置。 - 【請求項3】 前記流路へのサンプル注入後、前記リザ
ーバ内に残ったサンプルを除去するためのサンプル吸引
機構をさらに備え、 前記制御部は前記サンプル吸引機構も自動で動作するよ
うに制御する請求項1又は2に記載の電気泳動装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000325049A JP3562460B2 (ja) | 2000-10-25 | 2000-10-25 | 電気泳動装置 |
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