JP2002131127A - 焦電素子の感度測定装置及び方法 - Google Patents

焦電素子の感度測定装置及び方法

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JP2002131127A
JP2002131127A JP2000326078A JP2000326078A JP2002131127A JP 2002131127 A JP2002131127 A JP 2002131127A JP 2000326078 A JP2000326078 A JP 2000326078A JP 2000326078 A JP2000326078 A JP 2000326078A JP 2002131127 A JP2002131127 A JP 2002131127A
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pyroelectric element
infrared light
sensitivity
light
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JP2000326078A
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English (en)
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Koushi Aketo
甲志 明渡
Shigeru Makino
滋 牧野
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境変化等に応じて外部ノイズが変化して
も、正確に焦電素子の電圧感度を測定する。 【解決手段】 被測定対象である焦電素子1に向かって
赤外線光101を照射する光源11と、焦電素子1で生
成される出力信号を検出する信号検出部5と、焦電素子
1に照射する赤外線光101の光量を焦電素子1がセン
サとして使用されるときの赤外線光の光量よりも大きく
し、信号検出部5で検出した出力信号のS/N比が所定
以上となる赤外線光101の光量を決定する測定光量決
定部61と、測定光量決定部61で決定された赤外線光
101の光量で照射するように上記光源を制御する照射
赤外線量制御部7と、信号検出部5で検出した出力信号
に基づいて、焦電素子1の感度を測定する感度測定部6
2とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温度センサ等に使
用される焦電素子の電圧感度を測定する焦電素子の感度
測定装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、焦電素子は、赤外線光の熱エ
ネルギーを吸収して温度変化を生じ、微小な温度変化に
比例して電荷を発生させる性質を有し、微小な赤外線光
の光量を検出可能な素子として温度センサ、人体から発
せられる赤外線光を検出するセンサとして広く利用され
ている。
【0003】通常、焦電素子を評価する特性としては、
電圧感度と焦電係数とが存在することが知られている。
従来の焦電素子の電圧感度を測定するに際しては、予め
決定しておいた所定量の赤外線光を焦電素子に照射し、
焦電素子から出力される焦電電流をFET(Field Effe
ct Transistor)等の電流−電圧変換素子を用いて電圧
に変換し、増幅回路を用いて増幅した出力電圧を測定す
ることで電圧感度を測定することが多かった。
【0004】また、焦電素子の電圧感度を測定する手法
として、特開昭57−186128号公報に開示された
ものがある。この手法は、回転円盤上に複数の焦電素子
を載置して赤外線照射をし、電圧感度を測定する。これ
により、測定時間を短縮するとともに、焦電素子の取付
位置精度のばらつきを軽減し、精度良く電圧感度の測定
を行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】焦電素子は、人体等か
ら放射される赤外線エネルギーを検出する人体検知に使
用されることが多いために、人体から放射する赤外線エ
ネルギーと同じ赤外線エネルギーで電圧感度の測定を行
うことが多い。しかし、この赤外線エネルギーでは、微
小であるためにS/N比が悪いという問題点がある。し
たがって、従来の手法では、電圧感度を正確に測定する
ことは困難であった。
【0006】また、通常、焦電素子を組み込んだセンサ
の完成品はシールドされ、センサの完成品にした後に感
度特性を測定する検査工程があるが、品質管理や歩留ま
り向上のためにセンサを製造する工程内で焦電素子を検
査する必要があり、この場合は作製した焦電素子を完全
にシールドして検査をすることが困難である。すると、
外部からの赤外線光等が焦電素子に入射されることにな
り、焦電素子からの出力信号が微弱であるために焦電素
子からの出力信号に対するノイズ混入が避けられない。
また、製造工程内での検査は、環境変動や検査状態によ
って外部ノイズが変動するために、所定量の外部ノイズ
として焦電素子からの出力信号に信号処理をして電圧感
度を測定することができないという問題点があった。
【0007】そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて
提案されたものであり、環境変化等に応じて外部ノイズ
が変化しても、正確に電圧感度を測定することができる
焦電素子の感度測定装置及び方法を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る焦電素子の
感度測定装置は、上述の課題を解決するために、被測定
対象である焦電素子に向かって赤外線光を照射する光源
と、上記焦電素子で生成される出力信号を検出する信号
検出手段と、上記焦電素子に照射する赤外線光の光量を
上記焦電素子がセンサとして使用されるときの赤外線光
の光量よりも大きくし、上記信号検出手段で検出した出
力信号のS/N比が所定以上となる赤外線光の光量を決
定する測定光量決定手段と、上記測定光量決定手段で決
定された赤外線光の光量で照射するように上記光源を制
御する照射赤外線量制御手段と、上記信号検出手段で検
出した出力信号に基づいて、上記焦電素子の感度を測定
する感度測定手段とを備える。
【0009】本発明に係る焦電素子の感度測定装置によ
れば、焦電素子の電圧感度を測定するに際して、所定以
上のS/N比が得られる赤外線光量を求めて、求めた赤
外線光量により焦電素子の感度を測定する。
【0010】本発明に係る焦電素子の感度測定装置にお
いて、上記測定光量決定手段は、上記光源から赤外線光
を上記焦電素子に照射しないときの上記信号検出手段で
検出した出力信号であるノイズ出力値と、上記光源から
赤外線光を上記焦電素子に照射したときの上記信号検出
手段で検出した出力信号とを得て、当該出力信号を上記
ノイズ出力値で除算して所定以上のS/N比が得られる
ように上記光源から照射する赤外線光量を決定すること
が望ましい。これにより、本発明に係る焦電素子の感度
測定装置によれば、赤外線光の非照射時ノイズ出力値を
得て、赤外線照射したときの出力信号を得て所定以上の
S/N比を得る。
【0011】本発明に係る焦電素子の感度測定装置にお
いて、上記測定光量決定手段は、上記光源から赤外線光
を上記焦電素子に照射しないときの上記信号検出手段で
検出した出力信号であるノイズ出力値を複数得て、複数
のノイズ出力値から最大ノイズ出力値を求め、最大ノイ
ズ出力値と、赤外線光を照射したときの信号電圧値とを
用いて上記所定以上のS/N比を求めることが望まし
い。本発明に係る焦電素子の感度測定装置によれば、最
大ノイズ出力値を得て、確実に所定以上のS/N比とな
る赤外線光量を決定する。
【0012】本発明に係る焦電素子の感度測定装置は、
上記光源を上記焦電素子に対して昇降方向に移動させる
昇降移動手段を更に備え、上記照射赤外線量制御手段
は、上記光源の上記焦電素子に対する距離を昇降させる
ように上記昇降移動手段を制御して上記焦電素子に照射
する赤外線光の光量を調整することが望ましい。本発明
に係る焦電素子の感度測定装置によれば、光源と焦電素
子との距離を調整して所定以上のS/N比を得るための
赤外線光量とする。
【0013】本発明に係る焦電素子の感度測定装置にお
いて、上記光源と上記焦電素子との間に配設された開口
面積が異なる複数の開口部を備えたアパーチャを更に備
え、上記照射赤外線量制御手段は、上記光源から照射さ
れた赤外線光の光軸上に位置する開口部を変更するよう
にアパーチャを駆動制御して上記焦電素子に照射する赤
外線光の光量を調整しても良い。本発明に係る焦電素子
の感度測定装置によれば、所定以上のS/N比が得られ
る赤外線光量とするときにアパーチャの開口面積を選択
する。
【0014】本発明に係る焦電素子の感度測定装置にお
いて、上記照射赤外線量制御手段は、赤外線光照射時間
と赤外線光非照射時間との比を調整するように上記光源
を制御して、上記焦電素子に照射する赤外線光の光量を
調整しても良い。本発明に係る焦電素子の感度測定装置
によれば、赤外線照射時間を調整して焦電素子の温度変
化を調整して、焦電素子の電圧感度の測定をする。
【0015】本発明に係る焦電素子の感度測定装置にお
いて、上記照射赤外線量制御手段は、上記光源から赤外
線光を上記焦電素子に照射した後の上記焦電素子の冷却
する期間に基づいて、赤外線光照射時間と赤外線光非照
射時間との比を調整することが望ましい。本発明に係る
焦電素子の感度測定装置によれば、焦電素子の電圧感度
を測定するときに複数回に亘って赤外線照射をするとき
に、焦電素子の温度変化を考慮する。
【0016】本発明に係る焦電素子の感度測定装置にお
いて、上記測定光量決定手段は、上記光源と上記焦電素
子との距離を決定するに際して、上記昇降移動手段を制
御して上記光源と上記焦電素子との距離を基準となる距
離にしたときのS/N比を得て、上記所定以上のS/N
比となる距離を推定して上記光源と上記焦電素子との距
離を決定することが望ましい。本発明に係る焦電素子の
感度測定装置によれば、基準となる位置に光源を配置し
てS/N比を得て、微調整をして所定以上のS/N比が
得られる赤外線光を照射する。
【0017】本発明に係る焦電素子の感度測定装置にお
いて、上記測定光量決定手段は、上記光源から赤外線光
を上記焦電素子に照射しないときの上記信号検出手段で
検出した出力信号であるノイズ出力値と、上記光源から
赤外線光を上記焦電素子に照射したときの上記信号検出
手段で検出した出力信号とを複数得て、複数のノイズ出
力値を加算平均するとともに出力信号を加算平均して、
加算平均して得たノイズ出力値及び出力信号を用いて所
定以上のS/N比が得られるように上記光源から照射す
る赤外線光量を決定することが望ましい。本発明に係る
焦電素子の感度測定装置によれば、所定以上のS/N比
を得るに際して、複数のノイズ出力値及び複数の出力信
号を得て、正確な所定以上のS/N比を得る。
【0018】本発明に係る焦電素子の感度測定装置は、
上記光源と上記焦電素子との間に配設され、上記光源か
ら上記焦電素子に照射した赤外線光が通過する範囲を限
定する開口部を備えたマスクを更に備え、上記マスクを
上記焦電素子に近接させて配設することが望ましい。本
発明に係る焦電素子の感度測定装置によれば、マスクに
より焦電素子に照射される外乱光を遮断する。
【0019】本発明に係る焦電素子の感度測定装置は、
上記光源と上記焦電素子との間に配設され、上記光源か
ら上記焦電素子に照射した赤外線光が通過する範囲を限
定する開口部を備えたマスクと、上記光源及び上記マス
クを上記焦電素子に対して相対的に移動させて、焦電素
子部分に赤外線光を照射する光源移動手段とを更に備え
る。本発明に係る焦電素子の感度測定装置によれば、複
数の焦電素子部分が存在するときでも、光源及びマスク
を移動させて連続して焦電素子に赤外線光照射をする。
【0020】本発明に係る焦電素子の感度測定装置は、
上記光源と上記焦電素子との間に配設され、上記光源か
ら上記焦電素子に照射した赤外線光が通過する範囲を限
定する開口部を備えたマスクと、上記マスクを上記焦電
素子に対して相対的に移動させて、上記焦電素子の各部
に赤外線光を照射する光源移動手段とを更に備える。本
発明に係る焦電素子の感度測定装置によれば、複数の焦
電素子部分を測定するときでも、マスクを移動させて連
続して焦電素子に赤外線光照射をする。
【0021】本発明に係る焦電素子の感度測定方法は、
被測定対象である焦電素子に照射する赤外線光の光量を
上記焦電素子がセンサとして使用されるときの赤外線光
の光量よりも大きくし、上記焦電素子から検出した出力
信号のS/N比が所定以上となる赤外線光の光量を決定
し、決定した赤外線光の光量で上記焦電素子に赤外線光
を照射して、上記焦電素子から出力される出力信号を検
出し、上記焦電素子の感度を測定する。
【0022】本発明に係る焦電素子の感度測定方法によ
れば、焦電素子の電圧感度を測定するに際して、所定以
上のS/N比が得られる赤外線光量を求めて、求めた赤
外線光量により焦電素子の感度を測定する。
【0023】本発明に係る焦電素子の感度測定方法にお
いて、赤外線光を上記焦電素子に照射しないときの出力
信号であるノイズ出力値と、上記光源から赤外線光を上
記焦電素子に照射したときの出力信号と得て、当該出力
信号を上記ノイズ出力値で除算して所定以上のS/N比
が得られるように上記焦電素子に照射する赤外線光量を
制御し、上記焦電素子の感度を測定することが望まし
い。本発明に係る焦電素子の感度測定方法によれば、赤
外線光の非照射時のノイズ出力値を得て、赤外線照射し
たときの出力信号を得て所定以上のS/N比を得る。
【0024】本発明に係る焦電素子の感度測定方法にお
いて、赤外線光を上記焦電素子に照射しないときの出力
信号であるノイズ出力値を複数得て、複数のノイズ出力
値から最大ノイズ出力値を求め、最大ノイズ出力値と、
赤外線光を上記焦電素子に照射したときの信号電圧値と
を用いて上記所定以上のS/N比を求めることが望まし
い。本発明に係る焦電素子の感度測定方法によれば、最
大ノイズ出力値を得て、確実に所定以上のS/N比とな
る赤外線光量を決定する。
【0025】本発明に係る焦電素子の感度測定方法にお
いて、赤外線光照射時間と赤外線光非照射時間との比を
調整して、上記焦電素子に照射する赤外線光の光量を調
整しても良い。本発明に係る焦電素子の感度測定方法に
よれば、赤外線照射時間を調整して焦電素子の温度変化
を調整して、焦電素子の電圧感度の測定をする。
【0026】本発明に係る焦電素子の感度測定方法にお
いて、赤外線光を上記焦電素子に照射した後の上記焦電
素子の冷却する期間に基づいて、赤外線光照射時間と赤
外線光非照射時間との比を調整することが望ましい。本
発明に係る焦電素子の感度測定方法によれば、焦電素子
の電圧感度を測定するときに複数回に亘って赤外線照射
をするときに、焦電素子の温度変化を考慮する。
【0027】本発明に係る焦電素子の感度測定方法にお
いて、赤外線光を上記焦電素子に照射しないときの出力
信号であるノイズ出力値と、赤外線光を上記焦電素子に
照射したときの出力信号とを複数得て、複数のノイズ出
力値を加算平均するとともに出力信号を加算平均して、
加算平均して得たノイズ出力値及び出力信号を用いて所
定以上のS/N比が得られるように赤外線光量を制御し
て、上記焦電素子の感度を測定することが望ましい。本
発明に係る焦電素子の感度測定方法によれば、所定以上
のS/N比を得るに際して、複数のノイズ出力値及び複
数の出力信号を得て、正確な所定以上のS/N比を得
る。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0029】本発明は、例えば図1及び図2に示すよう
に構成された焦電素子感度測定装置に適用される。
【0030】この焦電素子感度測定装置は、図1に示す
ように、検査対象となる焦電素子1上に設けられた受光
面2に照射する赤外線光101を出射する赤外線照射部
3、受光面2と赤外線照射部3との間に設けられたマス
ク部4、受光面2と電気的に接続された信号検出部5、
計測部6、照射赤外線量制御部7を備えて構成されてい
る。
【0031】焦電素子1は、焦電効果を有する素子であ
り、例えば強誘電性を有する材料からなる。焦電素子1
は、赤外線光101を受けて熱エネルギーを吸収して温
度変化を生じ、温度変化に比例して表面に電荷が誘起さ
れて電流が流れる現象を有し、微小な赤外線光101量
による微小な温度変化であっても電流が流れるという特
徴を有するものである。
【0032】受光面2は、例えば焦電素子1からの出力
電流を後段の信号検出部5に出力するための電極からな
り、赤外線光101の照射を受けて温度上昇するととも
に、照射された赤外線光101の一部を焦電素子1に透
過する。
【0033】焦電素子1は、焦電素子1を構成する片側
の電極パターンの位置を受光面2として、受光面2に赤
外線光101が受光されると、内部温度が高くなり、温
度変化により電荷を発生して信号検出部5に電流を出力
する。
【0034】ここで、通常、焦電素子1からの電流ノイ
ズは熱ゆらぎ等で発生し比較的微小であるが、I/V変
換を行う抵抗素子(〜1010Ω程度)は高抵抗値とな
るため、熱雑音などが大きなノイズ成分となり、信号検
出部5の増幅出力が安定せず、焦電素子1の感度測定に
おいて大きな問題となっている。
【0035】赤外線照射部3は、焦電素子1に照射する
赤外線光101を照射する赤外線発光部11と、赤外線
発光部11からの赤外線光101アパーチャ12を有
し、照射赤外線量制御部7からの制御信号にしたがっ
て、発光タイミングや赤外線発光部11から発光する赤
外線光量が制御される。また、アパーチャ12は、赤外
線発光部11から発光する赤外線光101の方向を制限
するために設けられる。
【0036】マスク部4は、赤外線照射部3から焦電素
子1に照射される赤外線光101の照射範囲を制限し、
開口部分を通過した赤外線光101のみを特定の受光面
2に導き、それ以外の光を遮断して他の受光面2に照射
させないようにする。
【0037】信号検出部5は、焦電素子1からの検出電
流が供給され、図2に示すように、入力された電流値を
出力電圧値に変換するI/V変換部21(電流/電圧変
換)と、出力電圧値に増幅処理をする増幅処理部22と
を有し、出力電圧値を増幅して信号電圧値として計測部
6に出力する。
【0038】計測部6は、信号検出部5から出力された
信号電圧値より焦電素子1の温度変化による電圧変化量
を計測する。そして、計測部6内の測定光量決定部61
は、所定のS/N比以上となるように焦電素子1に照射
する赤外線光量を算出する。また、計測部6内の感度測
定部62は、焦電素子1に照射した赤外線光量とこのと
きに変化した信号電圧値に基づき焦電素子1の電圧感度
を測定する。
【0039】照射赤外線制御部7は、測定光量決定部6
1からの入力により焦電素子1に照射する赤外線光量を
制御する。
【0040】つぎに、このように構成された焦電素子感
度測定装置により焦電素子1の電圧感度を測定するとき
の処理手順を図3を参照して説明する。
【0041】図3によれば、先ず、焦電素子感度測定装
置は、照射赤外線量制御部7により赤外線光101の照
射をオフとするように赤外線発光部11を制御する(ス
テップS1)。
【0042】次に、焦電素子感度測定装置は、赤外線光
101を照射していない状態における信号電圧値(以
下、ノイズ電圧値と呼ぶ。)を測定する(ステップS
2)。すなわち、焦電素子感度測定装置は、赤外線光1
01の照射をしていないときの焦電素子1からの電流を
信号検出部5で検出して、計測部6で計測することでノ
イズ電圧値を測定する。
【0043】次に、焦電素子感度測定装置は、照射赤外
線量制御部7により赤外線発光部11から赤外線光10
1の発光を開始するように制御し(ステップS3)、赤
外線光101を照射したときの電流を信号検出部5で検
出して計測部6で信号電圧値を計測する(ステップS
4)。ここで、焦電素子感度測定装置は、焦電素子1が
例えば温度センサとして使用されるときに検出する赤外
線光101の光量よりも大きな赤外線光101の光量を
照射する。
【0044】次に、焦電素子感度測定装置は、照射赤外
線量制御部7によりステップS4で求めた信号電圧値を
ステップS2で求めたノイズ電圧値で除算してS/N比
を計算し、所定のS/N比が得られる赤外線光101の
光量を計算する(ステップS5)。
【0045】次に、焦電素子感度測定装置は、照射赤外
線量制御部7により赤外線発光部11から所定のS/N
比が得られる赤外線光101の光量で照射をするように
赤外線発光部11を制御する(ステップS6)。
【0046】次に、焦電素子感度測定装置は、所定のS
/N比が得られる赤外線光101を照射したときの信号
電圧値を計測部6により測定し(ステップS7)、信号
電圧値に基づいて焦電素子1の電圧感度を算出する(ス
テップS8)。このとき、照射赤外線量制御部7は、信
号電圧値を単位赤外線量あたりの信号電圧値に換算する
ことで電圧感度の測定をする。
【0047】次に、焦電素子感度測定装置は、次の検査
対象となる焦電素子1が存在するか否かを判定し、存在
すると判定したときにはステップS1に戻って次の焦電
素子1の電圧感度の測定をし、存在しないと判定したと
きには処理を終了する。
【0048】このような処理を行う焦電素子感度測定装
置によれば、所定のS/N比が得られる赤外線光量を求
めておいて焦電素子1の電圧感度を測定するので、外部
の温度変化等の環境変化にも拘わらず外部ノイズが変化
しても、正確に電圧感度を測定することができ、高精度
な電圧感度の測定が実現できる。
【0049】また、この焦電素子感度測定装置によれ
ば、所定のS/N比が得られる赤外線光量を予め計算し
て電圧感度の測定をするので、必要以上の赤外線光10
1を焦電素子1に与えずに高精度な電圧感度の測定を行
うことができるとともに、必要以上に大きな赤外線光1
01を照射して焦電素子1の加熱後の冷却時間が長くな
って測定時間がかかり過ぎることがない。
【0050】つぎに、焦電素子感度測定装置により焦電
素子1の電圧感度を測定するときの他の処理手順につい
て図4を参照して説明する。
【0051】図4によれば、先ず、ステップS1〜ステ
ップS4までは上述の図3と同じ処理をすることで、赤
外線光101を焦電素子1に照射しないときのノイズ電
圧値と赤外線光101を焦電素子1に照射したときの信
号電圧値の測定をする。 次に、焦電素子感度測定装置
は、ステップS1〜ステップS4までの処理を所定個の
焦電素子1について行ったか否かを判定する(ステップ
S11)。焦電素子感度測定装置は、所定個の焦電素子
1についてステップS1〜ステップS4までの処理を実
行したと判定したら、次に統計計算により最大のノイズ
電圧値を計算し(ステップS12)、最大のノイズ電圧
値と信号電圧値とを用いて所定以上のS/N比が得られ
る赤外線量を計算する。そして、焦電素子感度測定装置
は、ステップS13で求めた赤外線光量を照射して(ス
テップS6)、以降の処理をする。
【0052】これにより、焦電素子感度測定装置では、
測定中に外部ノイズが変化しても、所定のS/N比を下
回る可能性が少なくなり、より高精度に電圧感度の測定
を行うことができる。したがって、この焦電素子感度測
定装置では、環境変化等に応じて外部ノイズが変化して
も、正確に電圧感度を測定することができる。
【0053】なお、ノイズ電圧値の測定は、所定の個数
の焦電素子1のノイズ電圧値を測定し、ノイズ電圧値の
平均値及びばらつき、例えば3σ等を求め、最大のノイ
ズ電圧値を算出しても良い。このときのノイズ電圧値
は、信号の振幅若しくは実効値等で求められる。
【0054】また、焦電素子感度測定装置は、図5に示
すように、断続的に赤外線発光部11からの赤外線光1
01を受光面2に照射するチョッパ31を備えていても
良く、この場合、アパーチャ12は、図6に示すような
構成のものであっても良い。図6に示すアパーチャ12
は、開口面積が異なる複数の開口部41を備え、図示し
ない駆動機構により図中A方向に回転されることで、各
開口部41から通過する赤外線光101の光量を調整し
て、焦電素子1に照射する赤外線光101の光量を調整
する。これにより、焦電素子感度測定装置は、焦電素子
1に照射する赤外線光101の光量を各開口部31の面
積に比例して段階的に変化させることができ、簡易に赤
外線光101の光量を変化させて焦電素子1の電圧感度
の測定をすることができる。
【0055】更に、チョッパ31は、図7に示すように
構成されていても良い。このチョッパ31は、所定の大
きさを有する複数の開口部32と、各開口部32の大き
さを変化させるデューティ比調整板33とを備え、図示
しない回転駆動機構により例えばA方向に回転される。
このチョッパ31は、回転されることで、赤外線光10
1を断続的に通過させて焦電素子1に照射させる。ここ
で、チョッパ31は、デューティ比調整板33により開
口部32の開口面積が調整されることで、断続的に通過
させるときのデューティ比を変化させる。これにより、
焦電素子感度測定装置は、チョッパ31の機械的な構成
で容易に赤外線光量の微調整を可能とし、正確に焦電素
子1の電圧感度の調整をすることができる。
【0056】更にまた、焦電素子感度測定装置では、所
定の周波数で赤外線光101を焦電素子1に照射するに
際して、雑音成分を取り除くことが望ましい。すなわ
ち、焦電素子感度測定装置では、雑音成分である高周波
成分を取り除き、前記所定の周波数に基づき、必要な周
波数成分のみを取り出す。
【0057】焦電素子感度測定装置は、例えば信号検出
部5により赤外線光101の光量に応じた周波数成分と
して1Hz付近の信号成分のみをバンドパスフィルタで
取り出し、実効値のみによる測定を行う。このような焦
電素子感度測定装置では、雑音成分を排除して高精度な
焦電素子1の電圧感度の測定ができる。
【0058】上述の焦電素子感度測定装置において、マ
スク部4は、図示しない昇降機構を備えていても良い。
このような焦電素子感度測定装置では、図8に示すよう
に、赤外線照射部3から焦電素子1までの距離L1を調
整することで、図9に示すように焦電素子1に照射する
赤外線光101の光量を調整して焦電素子1から出力さ
れる信号電圧値の大きさ、S/N比を調整する。この昇
降機構は例えばエアーシリンダ等を使用して構成する。
これにより、焦電素子感度測定装置では、赤外線照射部
3と焦電素子1との距離を変更して距離L1を短くする
と、受光面2に照射される単位面積あたりの光量が距離
L1の2乗に反比例(1/L)して増加する。したが
って、昇降機構を備えた焦電素子感度測定装置によれ
ば、簡易に赤外線光量を変化させて、所定のS/N比が
得られる赤外線光量を求めることができる。
【0059】図8に示す焦電素子感度測定装置におい
て、照射赤外線量制御部7により赤外線発光部11を発
光させるために供給する電流値を制御することで出力す
る赤外線光量を決定しても良い。すなわち、焦電素子感
度測定装置は、所定の時間間隔で断続的に発光させるよ
うに赤外線発光部11を制御して、図10に示すように
発光を駆動する電流値を制御する。ここで、照射赤外線
量制御部7は、発光を駆動する電流の出力間隔(duty
比)を図10(a)又は図10(b)に示すように調整
することで、焦電素子1に赤外線光101を照射する時
間間隔を調整する。これにより、焦電素子感度測定装置
は、焦電素子1に照射する赤外線光101を調整する。
【0060】また、図8に示す昇降機構を備えた焦電素
子感度測定装置において、赤外線発光部11と焦電素子
1との距離L1を調整するに際して、予め設定した基準
となる距離を設定しておいても良い。ここで、基準とな
る距離で赤外線光101を照射したときに得られる信号
電圧値をV1、赤外線光101を照射しないときに得ら
れるノイズ電圧値をN1とし、信号電圧値からノイズ成
分の電圧値を取り除いた電圧値を信号電圧値S1とする
と、信号電圧値S1は S1=V1−N1 となり、このときのS/N比はA1=S1/N1とな
る。所定のS/N比をA2とし、所定のS/N比が得ら
れる距離における信号電圧値S2及びノイズ電圧値N2
とすると、ノイズ電圧値N1はノイズ電圧値N2と同じ
電圧値となることが望ましい。したがって、A2/A1
倍の赤外線光量を照射することにより、信号電圧値S2
はS2=S1*(A2/A1)となり、所定のS/N比
が得られることになる。また、赤外線光量は距離の2乗
に反比例するのでA2/A1倍の赤外線量を得られる距
離L2に換算すると、 L2=L1*(1/(A2/A1)^(1/2)) となる。これにより、所定のS/N比が得られるような
基準の距離を設定することができ、赤外線発光部11の
基準となる高さ位置を推定することができる。したがっ
て、焦電素子感度測定装置は、距離L1を調整して所定
のS/N比が得られる赤外線光量を求めるに際して基準
となる赤外線発光部11の高さ位置から開始することで
短時間で所定のS/N比が得られる赤外線光量を求める
ことができ、短時間で焦電素子1の電圧感度の測定をす
ることができる。また、この焦電素子感度測定装置で
は、先ず、基準となる距離におけるS/N比を得て、所
定のS/N比が得られる距離を推定し、推定して得た距
離に赤外線照射部3を配設して電圧感度の測定する。
【0061】更に、図8に示す焦電素子感度測定装置に
おいて、基準となる距離若しくはアパーチャ12の大き
さの基準を校正するために、図11に示すように赤外線
光量の校正用センサー51を設けても良い。これによ
り、校正用センサー51を用いて赤外線光量を校正し
て、正確な赤外線光量で電圧感度の測定をすることがで
きる。
【0062】また、上述の焦電素子感度測定装置におい
て、S/N比を測定するに際して、赤外線光101を照
射する度に信号電圧値を測定して複数の信号電圧値を得
るとともに、複数回に亘ってノイズ電圧値を測定して複
数のノイズ電圧値を得て、複数の信号電圧値を用いた加
算平均及び複数のノイズ電圧値を用いた加算平均を得て
S/N比を得ても良い。これにより焦電素子感度測定装
置は、より高精度で焦電素子1の電圧感度を測定するこ
とができる。
【0063】ところで、焦電素子1は、図12(a)に
示すように赤外線発光部11により赤外線照射を開始す
ると、焦電素子1の温度上昇が開始し、出力電圧が変化
する。そして、焦電素子1は、図12(b)に示すよう
に赤外線照射による加熱後、焦電素子1の温度が一定値
に落ち着くと温度変化がなくなり信号電圧値が「0」と
なり、赤外線照射を停止すると焦電素子1から熱が放射
され、焦電素子1の温度が下がり、温度変化により過熱
状態と正負逆の出力電圧が出力される。そこで、上述の
焦電素子感度測定装置において、S/N比を測定する際
に、1サイクルの状態変化を経た後、すなわち信号電圧
値の冷却による電圧復帰が初期値の許容範囲Vaに戻る
タイミングで次の赤外線照射をし、複数の信号電圧値を
得る。これにより、焦電素子感度測定装置では、複数の
信号電圧値を得るときであっても、正確な信号電圧値を
得るとともに、測定時間を短縮することができる。
【0064】上述した焦電素子感度測定装置では、単一
の受光面2を焦電素子1上に設けて焦電素子1の電圧感
度を測定する一例について説明したが、図13に示すよ
うに、複数の電極による受光面2を設けて焦電素子1が
構成された対象を測定しても良い。このような場合、図
14に示すように、ある受光面2に赤外線照射をしてい
るときに他の受光面2に外乱光102が入射する場合に
は、マスク部4と受光面2との距離L2を小さくするこ
とが望ましい。これにより、図15に示すように、ある
受光面2に赤外線照射しているときに他の受光面2に入
射される外乱光102を遮断して、外乱光102の影響
を小さくすることができる。
【0065】また、焦電素子1上に複数の受光面2が設
けられている場合に、図16に示すように赤外線照射部
3とマスク部4とを受光面2に対して相対的にB方向に
移動させて各受光面2に赤外線照射をしても良く、図1
7に示すようにマスク部4を受光面2と赤外線照射部3
に対して相対的にC方向に移動させて各受光面2に赤外
線照射をしても良い。
【0066】
【発明の効果】本発明の請求項1に係る焦電素子の感度
測定装置によれば、焦電素子の電圧感度を測定するに際
して、所定以上のS/N比が得られる赤外線光量を求め
て、求めた赤外線光量により焦電素子の感度を測定する
ので、環境変化等に応じて外部ノイズが変化しても、正
確に高精度な電圧感度の測定をすることができる。
【0067】本発明の請求項2に係る焦電素子の感度測
定装置によれば、赤外線光の非照射時のノイズ出力値を
得て、赤外線照射したときの出力信号を得て所定以上の
S/N比を得るので、必要以上の赤外線光を与えること
なく、環境変化等に応じて外部ノイズが変化しても、正
確に高精度な電圧感度の測定をすることができる。
【0068】本発明の請求項3に係る焦電素子の感度測
定装置によれば、最大ノイズ出力値を得て、確実に所定
以上のS/N比となる赤外線光量を決定するので、環境
変化等に応じて外部ノイズが変化しても、所定のS/N
比を下回ることなく、正確に高精度な電圧感度の測定を
することができる。
【0069】本発明の請求項4に係る焦電素子の感度測
定装置によれば、光源と焦電素子との距離を調整して所
定以上のS/N比を得るための赤外線光量とするので、
簡易に赤外線光量を調整することができるとともに、環
境変化等に応じて外部ノイズが変化しても、正確に高精
度な電圧感度の測定をすることができる。
【0070】本発明の請求項5に係る焦電素子の感度測
定装置によれば、所定以上のS/N比が得られる赤外線
光量とするときにアパーチャの開口を選択するので、簡
易に赤外線光量を調整することができるとともに、環境
変化等に応じて外部ノイズが変化しても、正確に高精度
な電圧感度の測定をすることができる。
【0071】本発明の請求項6に係る焦電素子の感度測
定装置によれば、赤外線照射時間を調整して焦電素子の
温度変化を調整して、焦電素子の電圧感度の測定をする
ので、容易に赤外線光量を微調整をすることができると
ともに、環境変化等に応じて外部ノイズが変化しても、
正確に高精度な電圧感度の測定をすることができる。
【0072】本発明の請求項7に係る焦電素子の感度測
定装置によれば、焦電素子の電圧感度を測定するときに
複数回に亘って赤外線照射をするときに、焦電素子の温
度変化を考慮するので、環境変化等に応じて外部ノイズ
が変化しても、短時間で正確に高精度な電圧感度の測定
をすることができる。
【0073】本発明の請求項8に係る焦電素子の感度測
定装置によれば、基準となる位置に光源を配置してS/
N比を得て、微調整をして所定以上のS/N比が得られ
る赤外線光を照射するので、短時間で所定以上のS/N
比が得られる光源の位置を推定することができ、環境変
化等に応じて外部ノイズが変化しても、短時間で正確に
高精度な電圧感度の測定をすることができる。
【0074】本発明の請求項9に係る焦電素子の感度測
定装置によれば、所定以上のS/N比を得るに際して、
複数のノイズ出力値及び複数の出力信号を得て、正確な
所定以上のS/N比を得るので、環境変化等に応じて外
部ノイズが変化しても、正確に高精度な電圧感度の測定
をすることができる。
【0075】本発明の請求項10に係る焦電素子の感度
測定装置によれば、マスクを焦電素子に近接させて配設
するので、焦電素子に照射される外乱光を遮断して外乱
光の影響を軽減するとともに、複数箇所の焦電素子部分
を測定対象とする場合でも隣接する焦電素子部分に赤外
線光が照射されないようにする。
【0076】本発明の請求項11に係る焦電素子の感度
測定装置によれば、複数箇所の焦電素子部分を測定対象
とするときでも、光源及びマスクを移動させて連続して
焦電素子に赤外線光照射をするので、光源と焦電素子と
の間の高精度な位置決めが可能となり、更に焦電素子の
測定箇所が複数存在する場合でも隣接する焦電素子部分
に光源を容易に移動させることができる。
【0077】本発明の請求項12に係る焦電素子の感度
測定装置によれば、複数箇所の焦電素子部分を測定対象
とするときでも、マスクを移動させて連続して焦電素子
に赤外線光照射をするので、マスクと焦電素子部分との
間の高精度な位置決めが可能となり、更に測定箇所が複
数存在する場合でも隣接する測定箇所に光源を容易に移
動させることができる。
【0078】本発明の請求項13に係る焦電素子の感度
測定方法によれば、焦電素子の電圧感度を測定するに際
して、所定以上のS/N比が得られる赤外線光量を求め
て、求めた赤外線光量により焦電素子の感度を測定する
ので、環境変化等に応じて外部ノイズが変化しても、正
確に高精度な電圧感度の測定をすることができる。
【0079】本発明の請求項14に係る本発明に係る焦
電素子の感度測定方法によれば、赤外線光の非照射時の
ノイズ出力値を得て、赤外線照射したときの出力信号を
得て所定以上のS/N比を得るので、必要以上の赤外線
光を与えることなく、環境変化等に応じて外部ノイズが
変化しても、正確に高精度な電圧感度の測定をすること
ができる。
【0080】本発明の請求項15に係る焦電素子の感度
測定方法によれば、最大ノイズ出力値を得て、確実に所
定以上のS/N比となる赤外線光量を決定するので、環
境変化等に応じて外部ノイズが変化しても、所定のS/
N比を下回ることなく、正確に高精度な電圧感度の測定
をすることができる。
【0081】本発明の請求項16に係る焦電素子の感度
測定方法によれば、赤外線照射時間を調整して、照射赤
外線光の光量を調整するので、容易に赤外線光量を微調
整をすることができるとともに、環境変化等に応じて外
部ノイズが変化しても、正確に高精度な電圧感度の測定
をすることができる。
【0082】本発明の請求項17に係る焦電素子の感度
測定方法によれば、焦電素子の電圧感度を測定するとき
に複数回に亘って赤外線照射をするときに、焦電素子の
温度変化を考慮するので、環境変化等に応じて外部ノイ
ズが変化しても、短時間で正確に高精度な電圧感度の測
定をすることができる本発明の請求項18に係る焦電素
子の感度測定方法によれば、所定以上のS/N比を得る
に際して、複数のノイズ出力値及び複数の出力信号を得
て、正確な所定以上のS/N比を得るので、環境変化等
に応じて外部ノイズが変化しても、正確に高精度な電圧
感度の測定をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した焦電素子感度測定装置の構成
を示す側面図である。
【図2】本発明を適用した焦電素子感度測定装置の機能
的構成を示すブロック図である。
【図3】本発明を適用した焦電素子感度測定装置により
焦電素子の電圧感度を測定するときの処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図4】本発明を適用した焦電素子感度測定装置により
焦電素子の電圧感度を測定するときの他の処理手順を示
すフローチャートである。
【図5】赤外線光を断続的に受光面に照射する焦電素子
感度測定装置の構成を示す側面図である。
【図6】アパーチャの一構成例を示す斜視図である。
【図7】アパーチャの他の構成例を示す斜視図である。
【図8】赤外線照射部と受光面との距離を変化させる焦
電素子感度測定装置の構成を示す側面図である。
【図9】赤外線照射部と受光面との距離と、赤外線の光
量及び信号電圧値との関係を示す図である。
【図10】デューティ比を変化させて赤外線照射をする
ことを説明するための図である。
【図11】校正用センサーにより赤外線光量を構成する
ことを説明するための図である。
【図12】赤外線光の照射時間と、赤外線光量及び信号
電圧値との関係を示す図である。
【図13】複数の受光面を備えた焦電素子を示す斜視図
である。
【図14】隣接する受光面に外乱光が入射することを説
明するための図である。
【図15】マスク部と受光面との距離を近接させて受光
面に赤外線光を照射することを説明するための図であ
る。
【図16】赤外線照射部を受光面に対して相対的に移動
させて各受光面に赤外線光を照射することを説明するた
めの図である。
【図17】マスク部を受光面に対して相対的に移動させ
て各受光面に赤外線光を照射することを説明するための
図である。
【符号の説明】
1 焦電素子 2 受光面 3 赤外線照射部 4 マスク部 5 信号検出部 6 計測部 7 照射赤外線量制御部 11 赤外線発光部 12 アパーチャ 33 デューティ比調整板 41 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G065 AA04 AB02 AB26 BA01 BA08 BA13 BB20 BB21 BB37 BC03 BC14 BC16 BC21 BC22 BC23 CA01 CA12 CA15 CA21 DA01 DA02 DA20 2G066 AA01 AC13 BA01 BA31 BA34 BA41 BA51 BB01 BB07 BB09 BB11 CA08 CA20 CB01

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定対象である焦電素子に向かって赤
    外線光を照射する光源と、 上記焦電素子で生成される出力信号を検出する信号検出
    手段と、 上記焦電素子に照射する赤外線光の光量を上記焦電素子
    がセンサとして使用されるときの赤外線光の光量よりも
    大きくし、上記信号検出手段で検出した出力信号のS/
    N比が所定以上となる赤外線光の光量を決定する測定光
    量決定手段と、 上記測定光量決定手段で決定された赤外線光の光量で照
    射するように上記光源を制御する照射赤外線量制御手段
    と、 上記信号検出手段で検出した出力信号に基づいて、上記
    焦電素子の感度を測定する感度測定手段とを備えること
    を特徴とする焦電素子の感度測定装置。
  2. 【請求項2】 上記測定光量決定手段は、上記光源から
    赤外線光を上記焦電素子に照射しないときの上記信号検
    出手段で検出した出力信号であるノイズ出力値と、上記
    光源から赤外線光を上記焦電素子に照射したときの上記
    信号検出手段で検出した出力信号とを得て、当該出力信
    号を上記ノイズ出力値で除算して所定以上のS/N比が
    得られるように上記光源から照射する赤外線光量を決定
    することを特徴とする請求項1記載の焦電素子の感度測
    定装置。
  3. 【請求項3】 上記測定光量決定手段は、上記光源から
    赤外線光を上記焦電素子に照射しないときの上記信号検
    出手段で検出した出力信号であるノイズ出力値を複数得
    て、複数のノイズ出力値から最大ノイズ出力値を求め、
    最大ノイズ出力値と、赤外線光を照射したときの信号電
    圧値とを用いて上記所定以上のS/N比を求めることを
    特徴とする請求項1又は2記載の焦電素子の感度測定装
    置。
  4. 【請求項4】 上記光源を上記焦電素子に対して昇降方
    向に移動させる昇降移動手段を更に備え、 上記照射赤外線量制御手段は、上記光源の上記焦電素子
    に対する距離を昇降させるように上記昇降移動手段を制
    御して上記焦電素子に照射する赤外線光の光量を調整す
    ることを特徴とする請求項1、2又は3記載の焦電素子
    の感度測定装置。
  5. 【請求項5】 上記光源と上記焦電素子との間に配設さ
    れた開口面積が異なる複数の開口部を備えたアパーチャ
    を更に備え、 上記照射赤外線量制御手段は、上記光源から照射された
    赤外線光の光軸上に位置する開口部を変更するようにア
    パーチャを駆動制御して上記焦電素子に照射する赤外線
    光の光量を調整することを特徴とする請求項1、2又は
    3記載の焦電素子の感度測定装置。
  6. 【請求項6】 上記照射赤外線量制御手段は、赤外線光
    照射時間と赤外線光非照射時間との比を調整するように
    上記光源を制御して、上記焦電素子に照射する赤外線光
    の光量を調整することを特徴とする請求項1記載の焦電
    素子の感度測定装置。
  7. 【請求項7】 上記照射赤外線量制御手段は、上記光源
    から赤外線光を上記焦電素子に照射した後の上記焦電素
    子の冷却する期間に基づいて、赤外線光照射時間と赤外
    線光非照射時間との比を調整することを特徴とする請求
    項6記載の焦電素子の感度測定装置。
  8. 【請求項8】 上記測定光量決定手段は、上記光源と上
    記焦電素子との距離を決定するに際して、上記昇降移動
    手段を制御して上記光源と上記焦電素子との距離を基準
    となる距離にしたときのS/N比を得て、上記所定以上
    のS/N比となる距離を推定して上記光源と上記焦電素
    子との距離を決定することを特徴とする請求項4記載の
    焦電素子の感度測定装置。
  9. 【請求項9】 上記測定光量決定手段は、上記光源から
    赤外線光を上記焦電素子に照射しないときの上記信号検
    出手段で検出した出力信号であるノイズ出力値と、上記
    光源から赤外線光を上記焦電素子に照射したときの上記
    信号検出手段で検出した出力信号とを複数得て、複数の
    ノイズ出力値を加算平均するとともに出力信号を加算平
    均して、加算平均して得たノイズ出力値及び出力信号を
    用いて所定以上のS/N比が得られるように上記光源か
    ら照射する赤外線光量を決定することを特徴とする請求
    項1記載の焦電素子の感度測定装置。
  10. 【請求項10】 上記光源と上記焦電素子との間に配設
    され、上記光源から上記焦電素子に照射した赤外線光が
    通過する範囲を限定する開口部を備えたマスクを更に備
    え、 上記マスクを上記焦電素子に近接させて配設することを
    特徴とする請求項1記載の焦電素子の感度測定装置。
  11. 【請求項11】 上記光源と上記焦電素子との間に配設
    され、上記光源から上記焦電素子に照射した赤外線光が
    通過する範囲を限定する開口部を備えたマスクと、 上記光源及び上記マスクを上記焦電素子に対して相対的
    に移動させて、焦電素子の各部に赤外線光を照射する光
    源移動手段とを更に備えることを特徴とする請求項1記
    載の焦電素子の感度測定装置。
  12. 【請求項12】 上記光源と上記焦電素子との間に配設
    され、上記光源から上記焦電素子に照射した赤外線光が
    通過する範囲を限定する開口部を備えたマスクと、 上記マスクを上記焦電素子に対して相対的に移動させ
    て、上記焦電素子の各部に赤外線光を照射する光源移動
    手段とを更に備えることを特徴とする請求項1記載の焦
    電素子の感度測定装置。
  13. 【請求項13】 被測定対象である焦電素子に照射する
    赤外線光の光量を上記焦電素子がセンサとして使用され
    るときの赤外線光の光量よりも大きくし、 上記焦電素子から検出した出力信号のS/N比が所定以
    上となる赤外線光の光量を決定し、 決定した赤外線光の光量で上記焦電素子に赤外線光を照
    射して、上記焦電素子から出力される出力信号を検出
    し、 上記焦電素子の感度を測定することを特徴とする焦電素
    子の感度測定方法。
  14. 【請求項14】 赤外線光を上記焦電素子に照射しない
    ときの出力信号であるノイズ出力値と、上記光源から赤
    外線光を上記焦電素子に照射したときの出力信号と得
    て、 当該出力信号を上記ノイズ出力値で除算して所定以上の
    S/N比が得られるように上記焦電素子に照射する赤外
    線光量を制御し、 上記焦電素子の感度を測定することを特徴とする請求項
    13記載の焦電素子の感度測定方法。
  15. 【請求項15】 赤外線光を上記焦電素子に照射しない
    ときの出力信号であるノイズ出力値を複数得て、 複数のノイズ出力値から最大ノイズ出力値を求め、 最大ノイズ出力値と、赤外線光を上記焦電素子に照射し
    たときの信号電圧値とを用いて上記所定以上のS/N比
    を求めることを特徴とする請求項13又は14記載の焦
    電素子の感度測定方法。
  16. 【請求項16】 赤外線光照射時間と赤外線光非照射時
    間との比を調整して、上記焦電素子に照射する赤外線光
    の光量を調整することを特徴とする請求項13記載の焦
    電素子の感度測定方法。
  17. 【請求項17】 赤外線光を上記焦電素子に照射した後
    の上記焦電素子の冷却する期間に基づいて、赤外線光照
    射時間と赤外線光非照射時間との比を調整することを特
    徴とする請求項16記載の焦電素子の感度測定方法。
  18. 【請求項18】 赤外線光を上記焦電素子に照射しない
    ときの出力信号であるノイズ出力値と、赤外線光を上記
    焦電素子に照射したときの出力信号とを複数得て、 複数のノイズ出力値を加算平均するとともに出力信号を
    加算平均して、 加算平均して得たノイズ出力値及び出力信号を用いて所
    定以上のS/N比が得られるように赤外線光量を制御し
    て、上記焦電素子の感度を測定することを特徴とする請
    求項13記載の焦電素子の感度測定方法。
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