JP2002129542A - 放水弁装置 - Google Patents

放水弁装置

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JP2002129542A
JP2002129542A JP2000325545A JP2000325545A JP2002129542A JP 2002129542 A JP2002129542 A JP 2002129542A JP 2000325545 A JP2000325545 A JP 2000325545A JP 2000325545 A JP2000325545 A JP 2000325545A JP 2002129542 A JP2002129542 A JP 2002129542A
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JP
Japan
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water discharge
state
valve device
water
valve body
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Akira Nishino
明 西野
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Marsima Aqua System Corp
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Marsima Aqua System Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダム等の放水設備において、大量放水と微量
放水とを良好に切換え得るようにする一方で、設備費用
を低減し、制御面での煩雑さも解消する。 【解決手段】 主副(大小)二つの放流用流路を構成す
る配管1a,2a及び配管1b,2bを接続する上流側
接続部14a,16a及び下流側接続部14b,16b
を備えた弁胴12と、この弁胴に昇降可能に支持される
弁体20とを備え、弁体20のスライド変位に伴い、主
副二つの放水用流路のうち主流路を開放して副流路を閉
じる状態(第1の放水状態)と、主流路を閉じて副流路
を開放する状態(第2の放水状態)とに切換え可能に構
成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダム等の放水設備
に適用される放水弁装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来からダム等の貯水施設においては、
放水用の流路(放水用流路)と該流路を開閉するジェッ
トフローゲート等の放水弁装置を備えた放水設備を設
け、必要に応じ適量の放水を行うことが行われている。
【0003】一般にダムの放水設備では、発電放流や洪
水放流のような大量放水と、水位調整や維持放流のよう
な微量放水とを行うが、この場合、大量放水を基準とし
て大口径の一つの放水用流路を設けてすべての放水量を
放水弁装置により制御しようとすると、微量放水時(例
えば、放水弁装置の開度が全開時の5%以下の時)にキ
ャビテーションが発生して振動や騒音が発生するという
問題がある。また、微量放水時の放水量の制御が難しく
なるという問題もある。
【0004】そのため、ダムの放水設備では通常、放水
用流路として大口径の放水用流路(主流路)を設けると
ともに、全開状態で微量放水が行われるように径設定さ
れた小口径の副流路を前記主流路から分岐させ、各流路
にそれぞれ放水弁装置を設けるようにしている。つま
り、洪水放流等の時には、副流路を閉じて主流路を全開
(あるいはこれに近い状態)にすることにより大量放水
を行う一方、維持放流等の時には、主流路を閉じて副流
路を全開にすることにより微量放水を行うようにしてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、主副二つの流
路を設け、各流路毎に放水弁装置を設ける上記のような
従来の放水設備では設備費用がかかるばかりでなく、流
量に応じて主副各流路の放水弁装置を制御する必要があ
るため制御面での煩雑さもある。
【0006】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものであり、大量放水と微量放水とを良好に切換え
得ることができ、しかも設備費用を低減し、制御面での
煩雑さも解消することができる放水弁装置を提供するこ
とを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、放水用流路をそれぞれ構成する大小二つ
の放水用配管に接続されて各放水用流路を開閉する放水
弁装置を構成した。この放水弁装置は、各放水用配管を
それぞれ接続する2つの配管接続部を有する弁胴と、こ
の弁胴にスライド可能に支持されて前記各放水用流路を
開閉する共通の弁体とを備えており、前記弁体により両
放水用流路を同時に閉じる状態と、該状態からの前記弁
体のスライド変位に伴い、放水用流路のうち一方側の放
水用流路を開放して他方側の放水用流路を閉じる第1の
放水状態と、前記一方側の放水用流路を閉じて他方側の
放水用流路を開放する第2の放水状態とに切換え可能に
構成されているものである。
【0008】この放水弁装置によれば、両放水用流路を
全閉した状態から弁体をスライド操作して第1又は第2
の放水状態に切換えることにより、2つの放水用流路を
選択的に開閉することができる。そのため、ダム等の放
水設備に利用することにより、2つの放水用流路を共通
の放水弁装置で開閉する合理的な放水設備を構築するこ
とができる。
【0009】なお、この放水弁装置において、前記弁体
は、各配管接続部の配列方向に直線的にスライド可能に
支持され、両放水用流路を閉じた状態から特定方向へ移
動することにより第1の放水状態となり、特定方向と逆
方向に移動することにより第2の放水状態となるように
構成されているのが好ましい。
【0010】この構成によれば、弁体を簡単な機構で動
かすことが可能となるため放水弁装置自体の構造が簡単
になる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を用いて説明する。
【0012】図1〜図3は、本発明の放水弁装置の一例
を概略的に示しており、例えばダムの放水設備として適
用された場合を示している。
【0013】これらの図に示すように放水弁装置10は
弁胴12を有している。この弁胴12には、図1に示す
ようにその上流側(図1の左側)及び下流側にそれぞれ
円筒状の配管接続部が設けられている。具体的には、弁
胴12の上流側に径の異なる大小2つの上流側接続部1
4a,16aが上下に並べて設けられ、下流側にこれら
上流側接続部14a,16aにそれぞれ対応する下流側
接続部14b,16bが設けられている。図示の例で
は、大口径の接続部14a,14bは小口径の接続部1
6a,16bに対して下側に位置するように設けられて
いる。そして、これら上流側接続部14a,16aに上
流側の配管1a,2aが、下流側接続部14b,16b
に下流側の配管1b,2bがそれぞれ接続されることに
よって、上記配管1a,1bおよび放水弁装置10によ
り洪水放流等の大量放水を行う大口径の放水用流路(以
下、主流路という)が構成される一方、上記配管2a,
2bおよび放水弁装置10により維持放流等の微量放水
を行うための小口径の放水用流路(以下、副流路とい
う)が構成されている。
【0014】なお、主流路を構成する配管1a,1b、
及びこれらに対応する上記接続部14a,14bは、主
流路が全開状態(あるいはこれに近い状態)のときに洪
水放流等の大量放流を行い得るように径設定されてお
り、一方、副流路を構成する配管1b,1b、及びこれ
らに対応する上記接続部16a,16bは、副流路が全
開状態のときに維持放流等の微小放流を行い得るように
径設定されている。また、上流側の配管うち、小口径の
配管2aは、図1に示すように大口径の配管1aから分
岐する構造を有しており、各配管1a,2bには、その
分岐部分より下流側であって、かつ放水弁装置10の上
流側の位置に例えば手動式の予備放水弁装置(図示)が
介設されており、前記放水弁装置10のメンテナンス時
には、これらの放水弁装置により流路が閉じられるよう
に構成されている。
【0015】前記弁胴12において、上流側接続部14
a,16aと下流側接続部14b,16bの間には中空
状の弁昇降部13が形成されており、この弁昇降部13
内に、上記主副各流路を開閉するための共通の弁体20
が配設されている。
【0016】弁体20は、図2に示すように、弁昇降部
13内に設けられた左右一対(図2で左右)のガイド1
8に沿って上下方向に昇降可能に支持されており、弁胴
12の上部に配置された油圧シリンダ22のロッド24
の先端(下端)に連結されることによりこの該油圧シリ
ンダ22により昇降駆動されるようになっている。
【0017】同図に示すように弁体20は、板状であっ
て、かつ主副の両流路を同時に閉じることができる縦長
の長方形の形状とされており、その上部幅方向中央には
副流路に対応して該流路を全開することができる大きさ
の矩形の開口部20aが形成されている。
【0018】前記弁胴12の下流側の外壁部には、図1
及び図3に示すように空気管30が組付けられている。
この空気管30は、空気取入口(図示せず)を一端側に
備えた主管30aと、この主管30aの他方側の端部に
接続される環状の分配管30bとから構成されている。
分配管30bは、図3に示すように小口径の下流側接続
部16bを外側から囲むように弁胴12の下流側の側壁
に固定されており、接続管32,34を介してそれぞれ
下流側接続部14b,16bに接続されている。なお、
接続管32,34と下流側接続部14b,16bとは、
接続部14b,16bの外壁に形成された多数の微小孔
を介して相互に連通接続されている。
【0019】上記のように構成された放水弁装置10に
おいては、弁体20をその昇降ストロークの略中間位置
に配置すると、図1及び図2に示すように弁体20によ
り主副の両流路が全閉状態となり、これにより放水が完
全に停止されることとなる。
【0020】そして、この状態から油圧シリンダ22を
作動して弁体20を上昇させると、その移動量に応じた
開度で主流路が開いた状態(半開状態)となり、さらに
弁体20を上昇させて上昇端位置まで移動させると、図
4に示すように上記主流路が全開状態となる。これによ
り洪水放流等の大量放流が行われることとなる(第1の
放流状態)。この際、副流路は同図に示すように弁体2
0によって全閉状態とされている。
【0021】一方、主副の両流路が全閉の状態から油圧
シリンダ22を作動して弁体20を下降させると、その
移動量に応じた開度で副流路が上記開口部20aを介し
て開いた状態(半開状態)となり、さらに弁体20を下
降させて下降端位置まで移動させると、図5に示すよう
に副流路が全開状態となる。これにより維持放流等の微
量放水が行われることとなる(第2の放流状態)。この
際、主流路は同図に示すように弁体20により全閉状態
とされている。
【0022】なお、このように主又は副流路を通じて放
水が行われると、その水流により前記空気管30を通じ
て下流側接続部14b又は16b内に空気が吸引され該
接続部14b又は16b中を流れる水流中に取込まれる
こととなる。つまり、このように空気が水流中に取り込
まれることにより、両流路内を流れる水の圧力が上昇し
て気泡の発生が抑えられ、放水弁装置下流側でのキャビ
テーションの発生が防止されることとなる。
【0023】以上のような放水弁装置10を用いた放水
設備によれば、主副の二つの流路を選択的に開くことに
より所謂洪水放流等の大量放水と維持放流等の微量放水
とを行うので、従来の放水設備と同様に、キャビテーシ
ョンの発生を有効に防止することができ、また微量放水
時等の放流量の調整を精度よく行うことができる。
【0024】しかも、単一の放水弁装置10によって所
謂洪水放流等の大量放水と維持放流等の微量放水とを切
換える、つまり、放水弁装置10を両流路に対して共通
化した構成となっているので、従来の放水設備に比べる
と設備費用を削減することができるという効果がある。
【0025】また、このように放水弁装置10が共通化
されたことにより、放流量の制御が一の放水弁装置の制
御で済むため、従来のような複数の放水弁装置を制御す
る煩雑さからも解消されるという効果もある。
【0026】その上、上述した放水弁装置10では、上
流側接続部14a,16a(下流側接続部14b,16
b)の配列方向(上下方向)に一枚の弁体20を昇降可
能(上下方向にスライド可能)に設け、この弁体20を
油圧シリンダ22により昇降駆動することより主副二つ
の流路を選択的に開閉できるように構成しているので、
機構的に簡単な構成で流路の切換えを行うことができる
という特徴がある。
【0027】また、上記放水弁装置10では、空気管3
0を主管30aと環状の分配管30bとから構成し、分
配管30bをそれぞれ接続管32,34を介して下流側
接続部14b,16bに接続しているため、主副二つの
流路に対する空気の導入路を共通化した合理的な構成が
達成され、この点でも放流設備の構成が簡略化されると
いう特徴がある。
【0028】ところで、以上説明した放水弁装置10
は、本発明に係る放水弁装置の一の実施の形態であっ
て、その具体的な構成は本発明の要旨を逸脱しない範囲
で適宜変更可能である。例えば、以下のような態様を採
ることも可能である。
【0029】 弁体20を昇降させる以外に、例え
ば、弁体20を水平方向、あるいはそれ以外の方向に直
線的に移動させることにより、主副の各流路を選択的に
開放するように放水弁装置10を構成してもよい。
【0030】 また、弁体20を直線的に移動させる
以外に、弁体20を回転変位させる(図2では紙面に直
交する軸周りに回転変位させる)ことにより各流路を選
択的に開放するように弁体20を構成してもよい。
【0031】 さらに、上記放水弁装置10では、主
副両流路の全閉状態から弁体20を上昇させると主流路
が開放され、逆に下降させると副流路が開放されるよう
に構成されているが、例えば切欠部や開口部を弁体20
に形成する等して弁体20に形状的特徴を持たせ、また
各接続部14a,16a及び14b,16bの配置を工
夫することにより、弁体20の一方向(下降又は上昇)
の移動だけで、主流路のみが開放される状態(第1の放
流状態)と副流路のみが開放される状態(第2の放流状
態)とに連続的に切り替わるように放水弁装置10を構
成してもよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の放水弁装
置は、放水用流路を構成する大小二つの放水用配管を接
続するための配管接続部を弁胴に設けるとともに、この
弁胴に各放水用流路を開閉する共通の弁体とを設け、弁
体のスライド変位に伴い各放水用流路を選択的に開くよ
うにしたので、例えばダム等の放水設備では、従来同様
に大量放水と微量放水とを切換えてキャビテーションの
発生を防止等するようにしながらも、設備費用を低減
し、また制御面での煩雑さを解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放水弁装置の一例を示す断面図
(全閉状態を示す図)である。
【図2】放水弁装置を示す図1のA−A断面図である。
【図3】放水弁装置を示す図1のB−B断面図である。
【図4】本発明に係る放水弁装置の開放状態(主流路を
開放した状態)を断面図である。
【図5】本発明に係る放水弁装置の開放状態(副流路を
開放した状態)を断面図である。
【符号の説明】
1a,1b,2a,2b 配管(放水用配管) 10 放水弁装置 12 弁胴 14a,16a 上流側接続部 14b,16b 下流側接続部 20 弁体 20a 開口部 22 油圧シリンダ 24 ロッド 30 空気管

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放水用流路をそれぞれ構成する大小二つ
    の放水用配管に接続されて各放水用流路を開閉する放水
    弁装置であって、 前記各放水用配管をそれぞれ接続する2つの配管接続部
    を有する弁胴と、この弁胴にスライド可能に支持されて
    前記各放水用流路を開閉する共通の弁体とを備え、前記
    弁体により両放水用流路を同時に閉じる状態と、該状態
    からの前記弁体のスライド変位に伴い、前記放水用流路
    のうち一方側の放水用流路を開いて他方側の放水用流路
    を閉じる第1の放水状態と、前記一方側の放水用流路を
    閉じて他方側の放水用流路を開く第2の放水状態とに切
    換え可能に構成されていることを特徴とする放水弁装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の放水弁装置において、 前記弁体は、前記各配管接続部の配列方向に直線的にス
    ライド可能に支持され、両放水用流路を閉じた状態から
    特定方向へ移動することにより第1の放水状態となり、
    前記特定方向と逆方向に移動することにより第2の放水
    状態となるように構成されていることを特徴とする放水
    弁装置。
JP2000325545A 2000-10-25 2000-10-25 放水弁装置 Withdrawn JP2002129542A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007197920A (ja) * 2006-01-24 2007-08-09 Hitachi Ltd 放流水量制御システム
JP2016191197A (ja) * 2015-03-30 2016-11-10 富士通株式会社 放流ゲート制御装置、放流ゲート制御方法及び放流ゲート制御プログラム

Cited By (2)

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