JP2002129429A - カチオン染料可染ポリエステル高配向未延伸糸 - Google Patents

カチオン染料可染ポリエステル高配向未延伸糸

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JP2002129429A JP2000316681A JP2000316681A JP2002129429A JP 2002129429 A JP2002129429 A JP 2002129429A JP 2000316681 A JP2000316681 A JP 2000316681A JP 2000316681 A JP2000316681 A JP 2000316681A JP 2002129429 A JP2002129429 A JP 2002129429A
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Makoto Ito
伊藤  誠
Kenji Yamashita
賢司 山下
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Nippon Ester Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に延伸同時仮撚する場合に加工時のトラブ
ルが少なく、かつ、高品位の仮撚加工糸を得ることがで
きるカチオン染料可染ポリエステル高配向未延伸糸を提
供する。 【解決手段】 酸成分に対し、スルホン酸の金属塩を0.
5モル%以上共重合したポリエチレンテレフタレートを主
成分とするポリエステル繊維において、紡糸速度2000m
/分以上で捲き取られた高配向未延伸糸であって、下記
式(1)で表される膨潤度が5%以下の油剤が0.25〜0.8質
量%付着されている、カチオン染料可染ポリエステル高
配向未延伸糸。 膨潤度(SW)=〔(F1−F2)/F1〕×100 ただし、F1:無油剤高配向未延伸糸の5日間放置後の
自然延伸域最低応力(cN/dtex) F2:無油剤高配向未延伸糸に油剤原液を20質量%以上
付着し、5日間放置後の自然延伸域最低応力(cN/dte
x)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カチオン染料可染
ポリエステル高配向未延伸糸に関するものであり、さら
に詳しくは、繊維を膨潤させにくい油剤を付着させた高
配向未延伸糸に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレートに代表され
るポリエステル系フィラメントを紡糸する際、高速で捲
き取ることにより高配向未延伸糸とし、延伸と同時に仮
撚加工を施す方法がとられていることが多い。この仮撚
加工は比較的、高速で行われることが多いため、ヒータ
の汚れや、ガイド等との擦過によって、糸切れが起こり
やすかったり、毛羽が発生したりすることが多い。
【0003】5−ナトリウムスルホイソフタル酸に代表
されるスルホン酸の金属塩を共重合し、カチオン染料に
易染化したポリエステルは、物性的にもポリエチレンテ
レフタレートより劣り、さらに分子構造もルーズである
ため紡糸油剤等に侵されやすく、前記したような仮撚加
工で、さらに糸切れが発生したり、毛羽が発生しやすい
という問題がある。
【0004】このようなカチオン染料可染の高配向未延
伸糸については、これらの問題点を解決するために、仮
撚方法については多数検討がなされているが、紡糸油剤
を付着させるという観点からこれらの問題点を解決しよ
うとする案は提案されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するものであって、延伸同時仮撚加工する場合に
おいても加工時のトラブルが少なく、かつ、高品位の仮
撚加工糸を得ることができるカチオン染料可染ポリエス
テル高配向未延伸糸を提供することを技術的な課題とす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために検討した結果、カチオン染料に易染化し
たポリエステル高配向未延伸糸の仮撚加工時の糸切れや
毛羽の発生等に影響する要因として、紡糸油剤が未延伸
糸に与える膨潤度(未延伸糸の強伸度曲線から算出する
膨潤度)が重要であることを見いだし、本発明に到達し
た。
【0007】すなわち、本発明は、酸成分に対し、スル
ホン酸の金属塩を0.5モル%以上共重合したポリエチレン
テレフタレートを主成分とするポリエステル繊維におい
て、紡糸速度2000m/分以上で捲き取られた高配向未延
伸糸であって、下記式(1)で表される膨潤度が5%以下と
なる油剤が0.25〜0.8質量%付着されていることを特徴
とするカチオン染料可染ポリエステル高配向未延伸糸を
要旨とするものである。 膨潤度(SW)=〔(F1−F2)/F1〕×100 ただし、F1:無油剤高配向未延伸糸の5日間放置後の
自然延伸域最低応力(cN/dtex) F2:無油剤高配向未延伸糸に油剤原液を20質量%以上
付着し、5日間放置後の自然延伸域最低応力(cN/dte
x)
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明はカチオン染料可染ポリエステル高配向未
延伸糸に関するものであり、本発明でいう高配向未延伸
糸とは、2000m/分以上の紡糸速度で捲き取った高配向
未延伸糸のことである。2000m/分未満の紡糸速度で得
た未延伸糸は、一旦延伸してから仮撚加工することがほ
とんどであり、延伸同時仮撚を行わないため、有効では
ない。
【0009】そして、スルホン酸の金属塩の共重合量に
ついては、酸成分に対し、0.5モル%以上共重合した繊維
に有効であり、0.5モル%未満の場合はポリエチレンテレ
フタレートと大きく変わらず紡糸油剤の影響を受けにく
いので膨潤度を考慮する必要はない。
【0010】スルホン酸の金属塩としては、特に好まし
く用いられるものは、5-ナトリウムスルホイソフタル酸
である。他の金属塩としては、2-ナトリウムスルホテレ
フタル酸等が挙げられる。
【0011】また、本発明におけるポリエステル繊維
は、ポリエチレンテレフタレート(PET)又はこれを
主体とするものであって、イソフタル酸、アジピン酸、
セバシン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、1,4-シクロ
ヘキサンジカルボン酸、1,4-ブタンジオール、ネオペン
チルグリコール、1,4-シクロヘキサンジオール、1,4-シ
クロヘキサンジメタノール等が少量共重合されたものも
用いることができる。
【0012】次に、本発明の最も重要な要件である紡糸
油剤について述べる。カチオン染料可染ポリエステル
は、5-ナトリウムスルホイソフタル酸に代表されるスル
ホン酸の金属塩をPETに共重合し、カチオン染料で染
色するのが一般的である。しかしながらスルホン酸の金
属塩すなわちアニオン成分が親水性であるため、水に分
散または溶解させた油剤成分中の特定成分に膨潤されや
すくなる。
【0013】特に高速で捲きとった高配向未延伸糸を延
伸同時仮撚する場合、膨潤度が大きいと毛羽や糸切れが
多発したり、膨潤によって繊維内部より抽出されたオリ
ゴマーや未反応物によりヒータやローラの汚れが発生し
やすくなり、糸継ぎ部での糸切れが多発したりするトラ
ブルの原因となる。これにより、操業性が悪化し、得ら
れた仮撚加工糸の品位も劣るものとなる。このため、カ
チオン染料可染ポリエステルに付着させる紡糸油剤は繊
維を膨潤させにくいものを使用する必要がある。
【0014】一般に、膨潤度は溶質が溶媒によって膨潤
され膨らんだ膨らみ度合いをいう。しかしながら、膨ら
み度合いの測定は難しく、誤差が大きい。本発明の膨潤
度は未延伸糸の強伸度曲線を描き測定する。具体的な測
定法としては、無油剤または油剤付着量が0.05質量%以
下の未延伸糸に測定する油剤を油剤純分で糸条に対して
20質量%以上付着させた状態で、5日間放置し、強伸度
曲線を描く。同時に同条件で放置した無油剤糸の強伸度
曲線も描き、各々、図1に示したように自然延伸域の最
低強度を調べ、式(1)で膨潤度を算出する。なお、この
ときの強伸度は、測定機にオリエンティック社製、テン
シロンUTM-4-100型を用い、試料長100mm、引張速度100m
m/分で測定する。なお、スルホン酸の金属塩及びその
他の物質の共重合量や単糸繊度により、膨潤度は変化す
る。すなわち、同じ油剤でも付与する繊維によって膨潤
度は変化するため、本発明でいう膨潤度は付与する繊維
により変化するものである。したがって、測定する未延
伸糸は油剤を付与しようとするそれぞれの繊維である。
【0015】この膨潤度が繊維に悪影響を与えるパラメ
ーターとなり、膨潤度(Sw)が大きいほど、仮撚加工
等でトラブルが起こりやすいのである。この理由につい
ては明らかでないが、5-ナトリウムスルホイソフタル酸
のような親水物質を共重合した繊維に水エマルジョン油
剤を付着させ、長時間、放置すると、繊維内部に油剤と
水の混合物が浸透する。この場合、水は蒸発でほとんど
なくなるので浸透は少ないが、油剤は繊維内部に徐々に
浸透し、浸透した油剤は繊維外部に出ることはない。こ
のような糸条を延伸すると繊維内部の油剤が潤滑剤のよ
うな役割をはたし、延伸張力、すなわち自然延伸域の張
力を小さくするのである。従って、自然延伸域の応力が
低ければ、油剤が繊維内部に多量に浸透しているという
ことであり、自然延伸域の応力が高い方が膨潤度は低
い。
【0016】そして、膨潤度の高い油剤を付着させたも
のは繊維が弱くなったり、熱処理工程や仮撚工程で繊維
中の未反応物や添加剤および中間生成物を抽出し、糸切
れ、毛羽の発生、ヒータやローラの汚れ等を引き起こす
のである。
【0017】ここで、本発明のカチオン染料可染ポリエ
ステル未延伸糸は、膨潤度が5%以下の紡糸油剤が付与
されている必要がある。膨潤度が5%を超えると、未延
伸糸に与える影響が大きく、上記のように繊維が弱くな
ったり、仮撚加工時におけるトラブルが発生しやすくな
る。
【0018】油剤付着量については、0.25〜0.80質量%
とする。0.25質量%未満であると静電気が発生し、工程
通過性が悪くなる。一方、0.80質量%を超えると過剰の
油剤によるヒータ汚れが発生するようになる。
【0019】次に、膨潤度に影響を与える紡糸油剤の成
分についてであるが、紡糸油剤の性能として集束性、平
滑性、制電性を付与するため、各種成分を混合すること
が多いが、これらの成分が微妙に絡み合い一概に決定す
ることはできないが、本発明者らの研究によれば、概ね
以下のようになる。
【0020】まず、一般的に仮撚用油剤の主成分として
用いられるポリエーテル(プロピレンオキシドとエチレ
ンオキシドの共重合物、以下、POおよびEOと略す)
であるが、分子量が小さいと繊維を膨潤させやすい。ま
た、PO/EO比であるが、EO成分が多いと繊維を膨
潤させやすい。次に乳化剤として、よく用いられるポリ
オキシエチレンのアルキルエーテルやヒマシ油エーテル
も繊維を膨潤させやすい。さらに制電剤として用いるア
ルキルスルホネートの金属塩、アルキルホスフェートの
金属塩等のアニオン系界面活性剤も分子量が小さいと
(アルキル基の炭素数が小さいと)繊維をよく膨潤させ
る。また、低分子量の脂肪酸エステルや低級アルコール
も繊維を膨潤させやすい。さらに、さほど大きな影響は
ないが、直鎖状の化合物は分岐したものに比べ、繊維を
膨潤させやすい傾向がある。
【0021】以上のような傾向を考慮し、油剤成分の配
合量を適宜調整して、膨潤度が5%以下となるようにす
る。そして、本発明において、高配向未延伸糸に油剤を
付与する手段は特に限定されるものではなく、溶融紡糸
し、冷却固化した後、スリットノズルやオイリングロー
ラ等を用いて付与すればよい。
【0022】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例中の特性値は下記のように測定した。 1)油剤付着量 得られた高配向未延伸糸2gを採取し、エタノールで油
剤を抽出し、エタノールを蒸発乾固させて質量(W1)
を測定し、次式によって算出した。 油剤付着量 W0(%)=(W1/2)×100 2)膨潤度 前記の方法で測定した。 3)ヒータ汚れ、ローラ汚れ 各種カチオン染料可染ポリエステル高配向未延伸糸を仮
撚機を用いて、20時間連続して仮撚を行い、これを2回
繰り返し(1回目と2回目の間ではヒータ、ローラの清
掃は行わず)、ヒータ汚れ、ローラ(第2デリベリロー
ラ)汚れの状態を調べ、2回とも○を合格とした。 (判定方法) a)ヒータ汚れ ○:汚れなし △:やや汚れあり ×:汚れが激しい b)ローラ汚れ ○:汚れなし △:やや汚れあり ×:汚れが激しい 4)仮撚時の糸切れ及び仮撚チーズの毛羽 各種カチオン染料可染ポリエステル高配向未延伸糸を、
仮撚機を用いて20時間連続して仮撚し、これを2回繰り
返し、糸切れ回数を調べた。また、仮撚チーズ(3Kg
捲)の表面および端面を観察し、毛羽の個数を調べた。 5)ノット移行 高配向未延伸糸の1Kg捲を11スフ゜ール採取し、糸切れ等を調
べた後、糸切れのないスプールを11個用い、ノットつ
なぎをして仮撚を行い、ノット移行不良の数を調べた。
【0023】実施例1〜3、比較例1〜4 5−ナトリウムスルホイソフタル酸を酸成分に対し、2.0
モル%共重合したPETを用い、36ホールの丸断面ノズル
を用い、紡糸温度295℃、吐出量38g/分、紡糸速度3000
m/分で溶融紡糸を行った。この時、冷却固化後の糸条
に、ローラ給油方式で表1に示した油剤の水エマルショ
ン(濃度10%)を付着させ、オイリングローラの回転
数を調節して油剤付着量0.40質量%の高配向未延伸糸を
巻き取った。得られた高配向未延伸糸は、繊度125dte
x、強度2.2cN/dtex、伸度115%であった。なお、油剤
の膨潤度の測定のため、同条件で油剤付着量0.02質量%
の未延伸糸を採取して測定し、膨潤度を測定した。その
結果を表2に示す。また、巻き取った量は、各例ごとに
5Kg捲を2スプール及びノット移行調査用として1Kg捲を1
1スプールとした。この高配向未延伸糸を用い、帝人製
機(株)製仮撚機 SDS-8を用いて、連続20時間の仮撚試
験(延伸同時仮撚加工試験)行い、これを2回繰り返し
て行った。なお、仮撚条件は仮撚速度:500m/分、延伸
倍率(DR):1.48倍、ディスクの周速/糸の通過速度
(D/Y):1.83、ヒータ温度:200℃とした。この時
のヒータ及びローラの汚れ状況、糸切れ回数、毛羽個
数、ノット移行不良回数を表2に示した。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】表2から明らかなように、実施例1〜3の
高配向未延伸糸は、膨潤度が5%以下の油剤が付与され
ているため、ヒータ及びローラの汚れがほとんどなく、
糸切れ、毛羽発生、ノット移行不良が少なく、操業性に
優れていた。一方、比較例1の繊維は、ポリエーテルの
分子量が小さく、かつEO成分が多いために膨潤度が高く
なった油剤を付与したため、比較例2の繊維は、ポリエ
ーテルの分子量は大きいが、低分子量の乳化剤および調
製剤を多いために膨潤度が高くなった油剤を付与したた
め、比較例3及び4の繊維は、乳化剤と調製剤の影響で
膨潤度が高くなった油剤を用いたため、いずれの繊維も
仮撚加工時の汚れ、糸切れ、毛羽発生が多く、ノット移
行不良も多かった。
【0027】実施例4〜8、比較例5〜8 5ーナトリウムスルホイソフタル酸を酸成分に対し、1.5モ
ル%共重合したポリエチレンテレフタレートを用い、30ホ
ールの丸断面ノズルを用い、紡糸温度295℃、吐出量82g
/分、紡糸速度3200m/分で溶融紡糸を行った。この
時、冷却固化後の糸条に、ローラ給油方式で表1に示し
た油剤の水エマルション(濃度8%)を付着させ、オイ
リングローラの回転数を調節して実施例4〜8及び比較
例5〜6は油剤付着量0.35質量%、比較例7は油剤付着
量0.20質量%、比較例8は油剤付着量0.90質量%として
高配向未延伸糸を巻き取った。得られた高配向未延伸糸
は、繊度250dtex、強度2.3cN/dtex、伸度110%であった
なお、油剤の膨潤度の測定のため、同条件で油剤付着量
0.02質量%の未延伸糸を採取して測定し、膨潤度を測定
した。その結果を表2に示す表3に示す。また、巻き取
った量は、各例ごとに5Kg捲を2スプール及びノット移行
調査用として1Kg捲を11スプールとした。この高配向未
延伸糸を用い、帝人製機(株)製仮撚機 SDS-8を用い
て、連続20時間、仮撚試験(延伸同時仮撚加工試験)を
2回繰り返して行った。なお、仮撚条件は仮撚速度:50
0m/分、延伸倍率(DR):1.46倍、D/Y:1.80、ヒ
ータ温度:190℃とした。この時のヒータ及びローラの
汚れ状況、糸切れ回数、毛羽個数、ノット移行不良回数
を表3に示した。
【0028】
【表3】
【0029】表3から明らかなように、実施例1〜3の
高配向未延伸糸は、膨潤度が5%以下の油剤が付与され
ているため、ヒータ及びローラの汚れがほとんどなく、
糸切れ、毛羽発生、ノット移行不良も少なく、操業性に
優れていた。一方、比較例7の繊維は油剤付着量が少な
かったため、静電気が発生し、糸切れが多発した、比較
例8の繊維は油剤付着量が多かったため、ヒータ汚れお
よびローラ汚れが激しく、糸切れやノット移行不良が多
発した。比較例5、6の繊維は膨潤度の高い油剤を付与
したため、仮撚加工時の汚れ、糸切れ、毛羽発生が多
く、ノット移行不良も多かった。
【0030】
【発明の効果】本発明のカチオン染料可染ポリエステル
高配向未延伸糸は、膨潤率が低い紡糸油剤が付与されて
いるので、物性が低下することがなく、また、膨潤によ
って繊維内部よりオリゴマーや未反応物が抽出されるこ
ともない。したがって、仮撚加工工程において、ヒータ
やローラの汚れが発生せず、糸切れや毛羽の発生もな
く、操業性よく、品位の高い仮撚加工糸を得ることが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における膨潤度の測定方法を示す説明図
(強伸度曲線)である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸成分に対し、スルホン酸の金属塩を0.
    5モル%以上共重合したポリエチレンテレフタレートを主
    成分とするポリエステル繊維において、紡糸速度2000m
    /分以上で捲き取られた高配向未延伸糸であって、下記
    式(1)で表される膨潤度が5%以下となる油剤が0.25〜0.
    8質量%付着されていることを特徴とするカチオン染料
    可染ポリエステル高配向未延伸糸。 膨潤度(SW)=〔(F1−F2)/F1〕×100 ただし、F1:無油剤高配向未延伸糸の5日間放置後の
    自然延伸域最低応力(cN/dtex) F2:無油剤高配向未延伸糸に油剤原液を20質量%以上
    付着し、5日間放置後の自然延伸域最低応力(cN/dte
    x)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006138023A (ja) * 2004-11-10 2006-06-01 Toray Ind Inc ポリエステル高配向未延伸糸
JP2015193951A (ja) * 2014-03-31 2015-11-05 ユニチカトレーディング株式会社 複合仮撚糸の製造方法及び該製造方法により得られる複合仮撚糸を用いた織編物

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