JP2002129328A - 気相堆積方法及び装置 - Google Patents

気相堆積方法及び装置

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JP2002129328A
JP2002129328A JP2000333150A JP2000333150A JP2002129328A JP 2002129328 A JP2002129328 A JP 2002129328A JP 2000333150 A JP2000333150 A JP 2000333150A JP 2000333150 A JP2000333150 A JP 2000333150A JP 2002129328 A JP2002129328 A JP 2002129328A
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gas
tungsten
layer
nucleation
compound
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JP2000333150A
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English (en)
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Mamiko Miyanaga
真美子 宮永
Masahiro Morimoto
正宏 守本
Toshihiko Nishiyama
俊彦 西山
Hiroyuki Makizaki
広行 牧崎
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Applied Materials Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アスペクト比が高いホールが設けられた基板
に対しても、ホール内に充分にタングステン金属層を埋
め込むことが可能な気相堆積方法及び装置を提供する。 【解決手段】 半導体ウェハ上にタングステン金属層を
堆積させるときに、核形成層を堆積させる核形成工程
(ステップS103)に続いて、WF6ガスを供給して
行われるタングステン堆積工程(S104)を2段階に
分けて、核形成層上に、ガス圧力が低い第2のガスによ
って第1タングステン層を堆積(S105)した後、第
3のガスによる第2タングステン層の堆積(S106)
を行う。これによって、ウェハのホール内に充分にタン
グステン金属層を埋め込むことが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ウェハなど
の基板上にタングステンを含む金属層を堆積させる気相
堆積方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコンウェハなどの半導体ウェハ上及
び半導体ウェハ中における半導体集積回路の形成におい
ては、通常、プロセッシングされたウェハ上の種々のコ
ンタクトに対して導電性インターコネクトを形成するた
め、導電性の金属層が用いられる。この金属層は、半導
体ウェハ上の絶縁層に設けられたコンタクトホールやビ
ア(Via)などのホール(凹部)内を充填する(Via Fil
l)ことによって、層間結線として機能する。
【0003】上記した金属層としては、アルミニウムや
金なども用いられるが、特に、ホール内を充分に充填し
て金属層による配線の信頼性を向上するため、ホール内
にタングステン(W)層を埋め込むタングステンプラグ
(W-Plug)が用いられるようになってきている。
【0004】このようなタングステンプラグは、通常、
以下のような装置及び工程によって作成される。まず、
化学的気相堆積(CVD:Chemical Vapor Depositio
n)装置のチャンバ内に収容されたシリコンウェハなど
の基板に対して、多孔板からなるシャワーヘッドを介し
てプロセスガスを供給し、バリア層及びタングステン層
(Tungsten Layer)などの各層を順次形成する。そし
て、ホール内以外に堆積されたタングステン層などの不
要部分を化学機械的研磨(CMP:Chemical-Mechanica
l Polishing)によって除去して、タングステンプラグ
とする。
【0005】また、CVD法でタングステン層を堆積す
るのに先立って、通常は、タングステン(W)の原料ガ
スであるWF6ガスとともにSiH4(シラン)ガスを基
板上に供給して、タングステン層を堆積するためのシー
ド層となるタングステンシリサイド(WxSiy)を含む
核形成層(Nucleation Layer)を基板上に堆積してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、半導体集積回路
のさらなる微細化に伴って、ビアなどのホール内へのタ
ングステン層の埋め込み不良(W-Missing)の発生が問
題となっている。すなわち、アスペクト比(Aspect Rat
io)が低いホールの場合には、ホール内の上方部分から
下方部分までの側壁上に、ほぼ一様にタングステン層が
成長し、タングステン層が良好に埋め込まれる。
【0007】これに対して、半導体集積回路の微細化に
よってホール径が小さくなり、ホールのアスペクト比が
高くなってくると、基板表面上、または基板表面に近い
ホール内の上方部分の側壁上などに、タングステン層が
先に堆積されてしまう場合がある。このとき、ホール内
の下方部分の側壁上には、タングステン層を充分に堆積
させることができない。このため、高アスペクト比のホ
ールでは、ホール内の下方部分にタングステン層が堆積
されていない空隙(Void)を生じるなど、タングステン
層の埋め込み不良を生じる。
【0008】本発明は、以上の問題点を解決するために
なされたものであり、アスペクト比が高いホールが設け
られた基板に対しても、ホール内に充分にタングステン
金属層を埋め込むことが可能な気相堆積方法及び装置を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明による気相堆積方法は、基板上にタン
グステンを含む金属層を堆積させる気相堆積方法であっ
て、(1)タングステン原子を含有する化合物からなる
W化合物ガス及びシリコン原子を含有する化合物からな
るSi化合物ガスを流量比x1:y1で含む第1の混合ガ
スを、第1のガス圧力によって供給して、基板上に核形
成層を堆積する核形成工程と、(2)W化合物ガスを含
む第2のガスを、第2のガス圧力によって供給して、核
形成層上に第1タングステン層を堆積する第1タングス
テン堆積工程と、(3)W化合物ガスを含む第3のガス
を、第2のガス圧力よりも高い第3のガス圧力によって
供給して、第1タングステン層上に第2タングステン層
を堆積する第2タングステン堆積工程と、を備えること
を特徴とする。
【0010】また、本発明による気相堆積装置は、基板
上にタングステンを含む金属層を堆積させる気相堆積装
置であって、(a)基板を収容するチャンバと、(b)
チャンバ内に収容された基板に対してタングステン原子
を含有する化合物からなるW化合物ガスを供給する第1
のガス供給源、及びシリコン原子を含有する化合物から
なるSi化合物ガスを供給する第2のガス供給源を有す
るガス供給系と、(c)W化合物ガス及びSi化合物ガ
スを流量比x1:y1で含む第1の混合ガスを、第1のガ
ス圧力によって供給して、基板上に核形成層を堆積し、
続いて、W化合物ガスを含む第2のガスを、第2のガス
圧力によって供給して、核形成層上に第1タングステン
層を堆積した後、W化合物ガスを含む第3のガスを、第
2のガス圧力よりも高い第3のガス圧力によって供給し
て、第1タングステン層上に第2タングステン層を堆積
するように、ガス供給系を制御する気相堆積制御手段
と、を備えることを特徴とする。
【0011】上記した気相堆積方法及び装置において
は、核形成工程(Nucleation Step)に続いて行われる
タングステン堆積工程(Tungsten Deposition Step)を
2段階に分けて、ガス圧力が低い条件で第1タングステ
ン層を堆積した後に、ガス圧力を高くして第2タングス
テン層の堆積を行うこととしている。このように、タン
グステン層の堆積を、ガス圧力を変えて2段階で行うこ
とによって、後述するように、アスペクト比が高いホー
ルが設けられた基板に対しても、ホール内に充分にタン
グステン金属層を埋め込むことが可能となる。
【0012】ここで、上記した気相堆積方法及び装置の
好適な実施条件としては、各工程でのガス流量について
は、核形成工程において、第1の混合ガスの流量比
1:y1が、条件 1/1≦x1/y1≦4/3 を満たすことが好ましい。第1の混合ガスでの流量比
(混合比)をこの範囲内とすることによって、ホール内
の下方部分まで充分に第1核形成層を堆積させることが
できる。
【0013】また、W化合物ガスとしては、例えばWF
6などが用いられるが、この場合、Ti層/TiN層か
らなる中間層(バリア層)などへの、WF6に含まれる
フッ素(F)のアタッキング(F-Attacking)が問題と
なる場合がある。これに対して、上記のようにSi化合
物ガスの流量比が高い第1の混合ガスによって、核形成
層を堆積することとしておけば、Fアタッキングが抑制
される。
【0014】さらに、第1タングステン堆積工程におい
て、W化合物ガスの流量が、30cm3/min以上8
0cm3/min以下であることが好ましい。あるいは
さらに、40cm3/min以上60cm3/min以下
であることが好ましい。このとき、第1タングステン層
の堆積速度を、充分に上げることができる。
【0015】また、各工程でのガス圧力については、第
1タングステン堆積工程において、第2のガス圧力が、
8kPa以下(60Torr以下)であることが好まし
い。これによって、ホール内の下方部分まで、第1タン
グステン層を良好に堆積させることができる。なお、混
合ガスのガス圧力とは、原料ガスであるW化合物ガス及
びSi化合物ガス以外のガス(例えば、Arガス、H2
ガスなど)をも含めた全体でのガス圧力をいう。
【0016】さらに、核形成工程における第1のガス圧
力と、第1タングステン堆積工程における第2のガス圧
力とが、略等しいことが好ましい。このとき、核形成工
程と、第1タングステン堆積工程とを、圧力調整等を行
うことなく連続的に実施することができる。
【0017】また、気相堆積方法は、核形成工程の前
に、Si化合物ガスを含む予備加熱用ガスを供給しつ
つ、基板を予備的に加熱する予備加熱工程をさらに備え
ることを特徴とする。
【0018】同様に、気相堆積装置は、気相堆積制御手
段が、核形成層を堆積する前に、Si化合物ガスを含む
予備加熱用ガスを供給しつつ、基板を予備的に加熱する
ように、ガス供給系を制御することを特徴とする。
【0019】このように、核形成層の堆積前に行われる
予備加熱(ソーク、Soak)時に、Si化合物ガスを含む
予備加熱用ガスを供給することとしておけば、核形成層
及びタングステン層を堆積する対象となる基板の状態を
含むタングステン金属層の堆積条件が改善される。
【0020】このとき、予備加熱工程において、予備加
熱用ガスのガス圧力が、10kPa以上(75Torr
以上)であることが好ましい。このように、ソーク時の
ガス圧力を高くしておくことにより、Si化合物ガスを
伴う予備加熱による堆積条件の改善効果が向上される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面とともに本発明による
気相堆積方法及び装置の好適な実施形態について詳細に
説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同
一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の
寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
【0022】図1は、本発明による気相堆積装置(半導
体製造装置)であるCVD装置の一実施形態を、一部断
面として概略的に示す構成図である。CVD装置1は、
処理対象の基板であるシリコンウェハなどの半導体ウェ
ハを収容するとともに、その半導体ウェハ上に、タング
ステンを含む導電性の金属層(以下、単にタングステン
金属層という)を堆積するものである。
【0023】なお、以下においては、タングステン金属
層を堆積するためにプロセスガスとして供給されるガス
について、タングステン(W)原子を含有する化合物か
らなるW化合物ガスとしては、WF6を用いることとす
る。また、シリコン(Si)原子を含有する化合物から
なるSi化合物ガスとしては、SiH4を用いることと
する。
【0024】図1に示したCVD装置1は、タングステ
ン金属層を堆積させる対象となるシリコンウェハ5が内
部に収容されるチャンバ2と、チャンバ2内に収容され
たウェハ5に対して、原料ガスなどの必要なガスを供給
するガス供給系3とを備えて構成されている。
【0025】チャンバ2内には、ウェハ5を載置して保
持する基板保持台であるサセプタ20が設置されてい
る。また、サセプタ20の上方で、サセプタ20に載置
されるウェハ5に対向する位置には、中空の円盤状をな
し、ガス供給系3から供給されるガスに対するガス分配
部として機能するシャワーヘッド4が設けられている。
【0026】サセプタ20は、Oリングまたはメタルシ
ールなどによって、チャンバ2に対して気密に設けられ
るとともに、駆動機構(図示していない)により上下に
駆動可能に構成されている。これにより、ウェハ5を保
持するサセプタ20と、ウェハ5上にガスを供給するシ
ャワーヘッド4とは、その間の距離が調整可能となって
いる。さらに、サセプタ20には、ヒータ21が内設さ
れており、このヒータ21によりウェハ5が所望の温度
に加熱される。
【0027】また、シャワーヘッド4は、サセプタ20
の中心軸を中心とした略円筒状の胴部41を有してい
る。この胴部41の上端側には、ガス供給系3からのガ
スが供給される開口状のガス供給口35が略中心の位置
に設けられたベースプレート(蓋部)43が設置されて
いる。また、胴部41の下端側には、多孔板からなるフ
ェイスプレート45が設置されている。また、シャワー
ヘッド4内部のベースプレート43及びフェイスプレー
ト45に挟まれた位置には、フェイスプレート45と略
平行となるように、多孔板からなるブロッカープレート
47が設置されている。
【0028】ここで、シャワーヘッド4の内部には、胴
部41、ベースプレート43、及びブロッカープレート
47によって、上方空間部Saが形成されている。ま
た、胴部41、フェイスプレート45、及びブロッカー
プレート47によって、下方空間部Sbが形成されてい
る。なお、ベースプレート43は、ブロッカープレート
47に対向する面が略平滑面、すなわち、凹凸部を実質
的に有しない面形状とされている。
【0029】チャンバ2内にガスを供給するガス供給系
3は、ウェハ5上にタングステンシリサイド(Wx
y)及びタングステン(W)を堆積させる原料ガスを
供給するガス供給源として、WF6ガスを供給する第1
のガス供給源であるWF6ガス供給源31と、SiH4
スを供給する第2のガス供給源であるSiH4ガス供給
源32とを備えている。また、各層の堆積時の圧力調整
及び化学反応などに用いられるガスを供給するガス供給
源として、Ar(アルゴン)ガス供給源33と、H
2(水素)ガス供給源34とを備えている。
【0030】これらのガス供給源31〜34は、それぞ
れのガスの質量流量を制御するMFC(質量流量コント
ローラ、Mass Flow Controller)31a〜34aが設け
られたガス供給用配管30を介して、シャワーヘッド4
のベースプレート43に設けられたガス供給口35に接
続されている。これにより、ガス供給源31〜34それ
ぞれからのWF6ガス、SiH4ガス、Arガス、及びH
2ガスは、ガス供給系3からガス供給口35を経てシャ
ワーヘッド4に導入され、ブロッカープレート47及び
フェイスプレート45を介して、チャンバ2内、及びチ
ャンバ2内に収容されたウェハ5上に供給される。
【0031】シャワーヘッド4を構成しているフェイス
プレート45及びブロッカープレート47には、それぞ
れ、複数の貫通孔45a及び47aが設けられている。
この貫通孔45aにより、フェイスプレート45によっ
て隔てられている下方空間部Sbと、チャンバ2内でウ
ェハ5が収容されている空間とが、ガスの流通が可能な
ように連通されている。また、貫通孔47aにより、ブ
ロッカープレート47によって隔てられている上方空間
部Saと、下方空間部Sbとが、ガスの流通が可能なよ
うに連通されている。
【0032】ガス供給系3からガス供給用配管30及び
ガス供給口35を介してシャワーヘッド4内に導入され
た各ガスは、上方空間部Sa、ブロッカープレート47
の貫通孔47a、及び下方空間部Sbを通過する間に適
当に混合または分配される。そして、その混合ガスは、
フェイスプレート45の貫通孔45aから、ウェハ5上
へと供給される。
【0033】また、チャンバ2の下部には、開口状のガ
ス排気口36が設けられている。このガス排気口36に
は、チャンバ2内を減圧する真空ポンプや圧力計などを
含むガス排気系37が、ガス排気用配管を介して接続さ
れている。
【0034】ガス供給系3のMFC31a〜34aは、
コンピュータなどからなるCVD制御部(気相堆積制御
手段)10に接続されている。また、ガス排気系37も
同様に、CVD制御部10に接続されている。これによ
り、ガス供給系3によるガスの供給及びガス排気系37
によるガスの排気と、それによって設定されるチャンバ
2内のガス雰囲気及びガス圧力とは、自動または操作者
による操作に基づいて、CVD制御部10によって制御
される。
【0035】なお、このCVD制御部10は、ガス供給
系3及びガス排気系37に加えて、サセプタ20やヒー
タ21の駆動部など、CVD装置1の他の各部にも接続
されていても良い。あるいは、このCVD制御部10を
含む複数の制御部から、制御装置が構成されていても良
い。CVD装置1の各動作は、自動または操作者による
操作に基づいて、このCVD制御部10を含む制御装置
によって制御される。
【0036】図1に示したCVD装置1を用いた気相堆
積方法について説明する。図2は、本発明による気相堆
積方法の一実施形態を示すフローチャートである。ま
た、図3には、図2に示したフローチャートの一部につ
いて、各工程での条件を含めて具体的に示してある。
【0037】なお、図3に示すフローチャート、及び以
下に示すフローチャートの説明においては、各工程でガ
ス供給系3から供給されるガス流量については、ガス供
給源31から供給されるWF6ガス、及びガス供給源3
2から供給されるSiH4ガスの流量(供給量)を示
し、圧力調整及び化学反応などに用いられるガス供給源
33からのArガス及びガス供給源34からのH2ガス
については、その流量の説明を省略している。また、ガ
ス圧力については、WF6ガス、SiH4ガス、及びそれ
以外のArガス、H2ガスをも含めた全体でのガス圧力
を示している。
【0038】また、各工程におけるウェハ5の加熱は、
上述したように、サセプタ20に内設されたヒータ21
によって行われる。その加熱温度は、各工程にわたって
ほぼ一定、または工程毎に異なる温度に設定される。
【0039】最初に、CVD装置1のチャンバ2内に、
タングステン金属層を堆積する対象となるウェハ5を収
容する(ステップS101)。チャンバ2内を、ガス排
気口36を介して接続されているガス排気系37の真空
ポンプによって減圧する。そして、この減圧下におい
て、ロードロックチャンバや他のチャンバ、ウェハ準備
室などから、搬送ロボットによってウェハ5をチャンバ
2へと搬送し、サセプタ20上に載置してチャンバ2内
に収容する。
【0040】ウェハ5としては、例えば、シリコンウェ
ハ上の絶縁層にコンタクトホールやビアなどのホールが
形成されたシリコンウェハが用いられる。ウェハ5の構
成及びホールの充填等については、後述する。
【0041】次に、サセプタ20及びウェハ5への予備
的な加熱であるソーク(Soak)を行う(S102、予備
加熱工程、Soak Step)。ガス供給系3のガス供給源3
2から流量y0(cm3/min=sccm、Standard
cc/min、以下同様)で供給されたSiH4ガスを
含む予備加熱用ガスを、シャワーヘッド4を介してウェ
ハ5上に供給する。そして、チャンバ2内が所定のガス
圧力p0(kPa)となるように圧力調整を行うととも
に、時間t0(sec)にわたって、サセプタ20及び
ウェハ5を予備的に加熱する(図3参照)。
【0042】ウェハ5に対するソークが終了したら、ウ
ェハ5上へのタングステン金属層の堆積を開始する。ま
ず、タングステン層を堆積するためのシード層となる核
形成層(Nucleation Layer)の堆積を行う(S103、
核形成工程、Nucleation Step、「Nuc」と略記す
る)。ガス供給源31から流量x1(cm3/min)で
供給されたWF6ガス、及びガス供給源32から流量y1
(cm3/min)で供給されたSiH4ガスを含む第1
の混合ガスを、シャワーヘッド4を介してウェハ5上に
供給する。そして、ガス圧力が第1のガス圧力p1(k
Pa)の条件下で、時間t1(sec)にわたって、ウ
ェハ5上にタングステンシリサイド(WxSiy)を含む
核形成層を堆積する。
【0043】具体的には、WF6ガス及びSiH4ガスを
含む各ガス供給源31〜34からのガスがシャワーヘッ
ド4へと供給されると、ガス供給口35から導入された
これらのガスは、上方空間部Sa、ブロッカープレート
47、及び下方空間部Sbによって充分に混合される。
そして、この第1の混合ガスが、フェイスプレート45
の貫通孔45aを介してウェハ5上に供給される。この
とき、ヒータ21によって加熱されているウェハ5上で
WF6ガスとSiH4ガスとが反応し、タングステンシリ
サイドを含む核形成層がウェハ5上に堆積される。
【0044】核形成層の堆積を終了したら、タングステ
ン層(Tungsten Layer)の堆積を行う(S104、タン
グステン堆積工程、Tungsten Deposition Step、Via Fi
ll Step)。本実施形態においては、このタングステン
堆積工程は、第1タングステン堆積工程(S105、Fi
rst Tungsten Deposition Step、Soft Via Fill Step、
「SoftVF」と略記する)、及び第2タングステン
堆積工程(S106、Second Tungsten Deposition Ste
p、Via Fill Step、「VF」と略記する)の2段階の工
程を有して構成されている。
【0045】第1タングステン堆積工程(S105)で
は、ガス供給源32からのSiH4ガスの供給を停止す
るとともに、WF6ガスの流量等を調整し、ガス供給源
31から流量x2(cm3/min)で供給されたWF6
ガスを含む第2のガスを、シャワーヘッド4を介してウ
ェハ5上に供給する。そして、ガス圧力が第2のガス圧
力p2(kPa)の条件下で、時間t2(sec)にわた
って、ウェハ5上(核形成層上)に第1タングステン層
を堆積する。
【0046】第1タングステン層の堆積を終了したら、
WF6ガスの流量等を調整して、第2タングステン堆積
工程を開始する。第2タングステン堆積工程(S10
6)では、ガス供給源31から流量x3(cm3/mi
n)で供給されたWF6ガスを含む第3のガスを、シャ
ワーヘッド4を介してウェハ5上に供給する。そして、
ガス圧力が第3のガス圧力p3(kPa)の条件下で、
時間t3(sec)にわたって、ウェハ5上(第1タン
グステン層上)に第2タングステン層を堆積する。
【0047】ここで、第2タングステン堆積工程での第
3のガス圧力p3は、第1タングステン堆積工程での第
2のガス圧力p2よりも高く(p2<p3)なっている。
【0048】第2タングステン層の堆積を終了し、核形
成層、第1タングステン層、及び第2タングステン層か
らなるタングステン金属層の堆積をすべて終了したら、
WF 6ガス及びSiH4ガスの供給を停止して、CVD法
による成膜を終了する。成膜が終了したら、必要に応じ
て、チャンバ2内に残留するWF6ガス及びSiH4ガス
をArガスによってパージした後、タングステン金属層
が形成されたウェハ5をチャンバ2の外部へと搬出す
る。
【0049】図1〜図3に示した気相堆積装置及び気相
堆積方法による、ウェハ5のビア(Via)などのホール
へのタングステン金属層の埋め込み(Via Fill)につい
て、図4を用いて説明する。図4は、ウェハに形成され
たホール、及びホール内に堆積されるタングステン金属
層の積層構造の一例を模式的に示す側面断面図である。
【0050】図4に示す例においては、タングステン金
属層を堆積させる対象となるシリコンウェハ5は、シリ
コンベース50と、シリコンベース50上に形成された
酸化シリコンからなる絶縁層51とを有して構成されて
いる。また、この絶縁層51には、ビアなどのホール5
5が形成されている。
【0051】絶縁層51上及びホール55の内壁上に
は、中間層(バリア層)52が形成されている。この中
間層52は、1層または複数層のTi層/TiN層など
からなる。そして、このウェハ5の中間層52上に、上
記した気相堆積装置及び気相堆積方法を用いて、核形成
層61、第1タングステン層62、及び第2タングステ
ン層63からなるタングステン金属層6が堆積される。
【0052】すなわち、核形成工程によって、図4に示
すように、中間層52上にタングステンシリサイドを含
む核形成層61が堆積される。さらに、第1タングステ
ン堆積工程及び第2タングステン堆積工程によって、核
形成層61上に、第1タングステン層62及び第2タン
グステン層63が順次堆積されて、タングステン金属層
6が形成される。
【0053】このとき、タングステン金属層6がホール
55に埋め込まれることによって、ホール55内が充填
されて、半導体集積回路での層間結線として機能するタ
ングステンプラグ(W-Plug)が形成される。特に、上記
した気相堆積方法によれば、核形成層上に堆積されるタ
ングステン層を、ガス圧力を変えて2段階で堆積するこ
とによって、ホール55内に充分にタングステン金属層
6を埋め込むことが可能とされている。
【0054】ここで、本発明による気相堆積装置及び気
相堆積方法によるタングステン金属層の埋め込み状態の
向上効果について説明するため、従来の気相堆積方法に
おいて生じる埋め込み不良(W-Missing)について、図
5を用いて説明する。
【0055】例えば、MO−CVD法などによって形成
されたTiN層を中間層52に含むウェハ5を加熱する
と、中間層52のTiN層からアウトガス(Out-Gas)
が放出される。このとき、WF6ガス及びSiH4ガスを
供給して行う核形成層のホール55内への堆積では、図
5(a)に示すように、ホール55の内壁から発生した
アウトガスのホール55外部への放出(破線によって示
す)と、シャワーヘッド4からウェハ5上へと供給され
たWF6ガス及びSiH4ガスのホール55内部への侵入
(実線によって示す)とが競合する。この場合、ホール
55のホール径がホール深さに対して小さくなり、ホー
ル55のアスペクト比(ホール深さ/ホール径)が高く
なってくると、アウトガスの放出に対して、WF6ガス
及びSiH4ガスがホール55内の下方部分まで充分に
侵入できなくなってくる。
【0056】このとき、WF6ガスとSiH4ガスとは、
ウェハ5表面(上面)上、またはウェハ5表面に近いホ
ール55内の上方部分の側壁上などで反応して、それら
の部分にタングステンシリサイドとして堆積されてしま
い、下方部分の側壁上にはタングステンシリサイドを含
む核形成層が充分に堆積されないこととなる。
【0057】このような核形成層上にタングステン層を
堆積すると、全体として得られるタングステン金属層6
では、図5(b)に示すように、ホール55内の下方部
分において、タングステン金属層6が堆積されていない
空隙(Void)56を生じてしまい、ホール55に対する
タングステン金属層(タングステンプラグ)の埋め込み
不良が発生する。
【0058】また、中間層52のTiN層上への核形成
層の堆積では、局所的な異常成長を生じることがあり、
この異常成長も埋め込み不良の原因となる。あるいは、
ホール55内に堆積された各層の剥離(Peeling)や噴
出痕(Volcano)なども、同様に埋め込み不良の原因と
なる。このような埋め込み不良の問題は、中間層のTi
N層をPVD法などによって形成した場合にも同様に生
じる。
【0059】これに対して、上記した気相堆積方法及び
装置においては、核形成工程(Nuc)に続いて行われ
るタングステン堆積工程を2段階に分けて、ガス圧力が
低い第2のガスによる第1タングステン堆積(Soft
VF)を行った後に、ガス圧力を上げて、第3のガスに
よる第2タングステン堆積(VF)を行うこととしてい
る。
【0060】ここで、ガス圧力が低い第2のガスによる
第1タングステン層の堆積では、WF6の反応効率が低
下するために、タングステン層が堆積する速度は遅くな
る一方、WF6ガスがホール55内の下方部分まで充分
に供給されることとなる。このとき、ホール55内の下
方部分まで、タングステン層が充分に堆積される。
【0061】このように、核形成層61を堆積した後
に、まず低いガス圧力で第1タングステン層62を堆積
することとすると、核形成層と第1タングステン層とを
合わせて、比較的均一な膜厚の層が得られる。そして、
ホール55の内壁上に核形成層61及び第1タングステ
ン層62がいったん形成されてしまうと、この核形成層
61及び第1タングステン層62があることによって、
中間層52のTiN層からのアウトガスの放出や異常成
長、剥離、噴出痕の発生など、タングステン金属層の埋
め込み不良の原因となる現象の発生が抑制される。
【0062】したがって、第1の混合ガスによる核形成
層61の堆積の後、最初に、ガス圧力が低い第2のガス
を用いて、ホール55内の側壁上に下方部分に至るまで
充分に第1タングステン層62を堆積し、続いて、第3
のガスによる第2タングステン層63の堆積を行うこと
によって、アスペクト比が高いホール55が設けられた
ウェハ5に対しても、ホール55内の全体に充分にタン
グステン層を埋め込むことが可能となる。
【0063】ここで、核形成工程における第1の混合ガ
スでのWF6ガス及びSiH4ガスの流量比x1:y1につ
いては、条件 1/1≦x1/y1≦4/3 を満たすように、各流量x1及びy1を設定することが好
ましい。核形成工程における流量比(混合比)を上記の
範囲内とすることで、特に良好に核形成層61を堆積さ
せて、タングステン金属層の埋め込みを向上させること
ができる。
【0064】また、タングステン金属層の堆積におい
て、Ti層/TiN層からなる中間層52などへの、W
6に含まれるフッ素(F)のアタッキング(F-Attacki
ng)が問題となる場合がある。例えば、中間層52への
FアタッキングによるTiFの形成は、ホール55の内
壁上に堆積された各層に、剥離や噴出痕などが発生する
原因となる。
【0065】これに対して、上記のように核形成層61
を堆積する第1の混合ガスでのSiH4ガスの流量比を
高くしておけば、核形成層61の堆積時には、WF6
スの流量比が小さいためFアタッキングが低減される。
また、第1タングステン層62及び第2タングステン層
63の堆積時には、核形成層61がFアタッキングに対
するバリア層として機能する。これにより、タングステ
ン金属層6を堆積する際の、中間層52またはシリコン
ベース50、絶縁層51などへのFアタッキングが抑制
される。
【0066】なお、図2に示した気相堆積方法において
は、核形成層及びタングステン層の堆積前に、SiH4
ガスを含む予備加熱用ガスを供給しつつ予備加熱(ソー
ク)を行っている。このように、ウェハ5の予備加熱時
にSiH4ガスを供給することとしておけば、核形成層
及びタングステン層を堆積する対象となるウェハ5の状
態など、タングステン金属層の堆積条件が改善される。
【0067】このとき、予備加熱用ガスのガス圧力p0
を10kPa以上(75Torr以上)とすることが好
ましい。このように、ソーク時のガス圧力を高くしてお
くことにより、例えば4kPa(30Torr)の場合
と比べて、SiH4ガスを伴う予備加熱による堆積条件
の改善効果が向上される。
【0068】上述した気相堆積装置及び気相堆積方法の
好適な実施条件について、ホールへのタングステン金属
層の埋め込みの具体的な実施例とともに検討する。以下
に示す実施例においては、ホール深さが0.80μmの
ビアを有するとともに、中間層として膜厚50Å×2層
のTiN層が成膜されたシリコンウェハを、タングステ
ン金属層を堆積する対象とした。また、CVD装置1と
しては、Applied Materials 社製、CENTURA(登録商
標)Main Frame、WxZ+ チャンバをベースとしたCVD
装置を用いた。その基本的な構成は、図1に示した通り
である。
【0069】各工程での加熱温度(成膜温度)について
は、440℃に設定した。また、成膜時間については、
核形成工程での成膜時間t1を5sec程度、第1タン
グステン堆積工程での成膜時間t2を10sec程度と
した。その他の予備加熱工程での時間t0、及び第2タ
ングステン堆積工程での成膜時間t3については、ホー
ル径などのウェハ5の構成や成膜すべき膜厚などに応じ
て、適宜設定した。また、予備加熱工程については、予
備加熱用ガスのガス圧力をp0=12kPa(90To
rr)とした。
【0070】また、各工程でのArガス及びH2ガスの
流量については、設定すべきガス圧力や反応条件などに
応じて適宜設定しているが、例えば、Arガスの流量=
2800cm3/min、H2ガスの流量=1000cm
3/min程度である。
【0071】ウェハのビア(ホール)へのタングステン
金属層の埋め込みについては、次のように定義されるサ
イドカバレッジによって評価した。すなわち、図5
(b)に示すように、ビア内の上方部分の側壁上に堆積
されたタングステン金属層(あるいは核形成層)の膜厚
をa1、a2、下方部分の側壁上に堆積されたタングステ
ン金属層(あるいは核形成層)の膜厚をb1、b2とした
ときに、次式 ((b1+b2)/(a1+a2))×100(%) によってサイドカバレッジを定義した。
【0072】このとき、ビア内の上方部分から下方部分
まで均一に堆積された場合に、b1+b2=a1+a2から
サイドカバレッジが100%となる。そして、下方部分
での堆積が充分に行われずに埋め込みが不良になるにし
たがって、b1+b2<a1+a 2となってサイドカバレッ
ジが低下する。
【0073】まず、核形成工程(Nuc)におけるWF
6ガス及びSiH4ガスの流量x1、y1(cm3/mi
n)について検討する。
【0074】図6は、SiH4ガスのガス流量を変えた
ときに、堆積される核形成層で生じる密度の変化を示す
グラフである。ここで、WF6ガスのガス流量について
は、x1=20cm3/minで一定としている。また、
実線及び点線で2つのグラフを示してあるが、これら
は、異なるシャワーヘッド4(図1参照)を用いて、堆
積を行ったものである。
【0075】これらのグラフより、SiH4ガスのガス
流量がy1=20cm3/minを超えて、流量比x1
1が1/1>x1/y1となると、核形成層の密度が大
きく減少し始めることがわかる。この傾向は、さらにシ
ャワーヘッドを変更して行った試験でも、同様に確認さ
れた。また、このような1/1>x1/y1の条件は、異
常成膜や異常反応の原因ともなる。したがって、核形成
工程でのWF6ガス及びSiH4ガスのガス流量は、条件
1/1≦x1/y1を満たすことが好ましい。
【0076】一方、SiH4ガスの流量比が減少してx1
/y1が大きくなってくると、相対的にWF6ガスの流量
比が大きくなるので、核形成層を先に堆積することによ
るウェハへのFアタッキングの低減効果が充分に得られ
ない。このFアタッキングの低減効果に関しては、核形
成工程でのWF6ガス及びSiH4ガスのガス流量は、条
件x1/y1≦4/3を満たすことが好ましい。
【0077】以上より、核形成工程における第1の混合
ガスでのWF6ガス及びSiH4ガスの流量比x1:y1
ついては、条件 1/1≦x1/y1≦4/3 を満たす(x1:y1=1:1〜4:3)ことが好まし
い。これにより、ウェハのホール内の下方部分まで充分
に、良好な条件の核形成層を堆積させることができ、ま
た、核形成層によるFアタッキングの抑制効果を充分に
得ることができる。
【0078】次に、第1タングステン堆積工程(Sof
tVF)におけるWF6ガスの流量x2(cm3/mi
n)について検討する。
【0079】図7は、WF6ガスのガス流量を変えたと
きの、タングステン層の堆積速度(Deposition Rate)
の変化を示すグラフである。ここで、第2のガスのガス
圧力については、p2=4kPa(30Torr)で一
定としている。
【0080】このグラフより、WF6ガスのガス流量が
少ない領域では、ガス流量とともに堆積速度が増大して
いくが、ガス流量がx2=30cm3/minを超えるあ
たりから、堆積速度が安定し始め、x2=50cm3/m
inを超えると、ほぼ一定の堆積速度となることがわか
る。この結果より、第1タングステン堆積工程における
WF6ガスのガス流量x2は、30cm3/min以上で
あることが好ましい。また、ガス流量の上限について
は、80cm3/min以下であることが好ましい。あ
るいはさらに、40cm3/min以上60cm3/mi
n以下であることが好ましい。このとき、第1タングス
テン層の堆積速度を、充分に上げることができる。
【0081】また、第1タングステン堆積工程における
ガス圧力p2(kPa)については、低いガス圧力でタ
ングステン層の堆積を行うことによるサイドカバレッジ
の改善効果を充分に得ることなどから、8kPa以下
(60Torr以下)であることが好ましく、特に、ほ
ぼ4kPa(30Torr)とすることが好ましい。こ
れによって、ホール内の下方部分まで、第1タングステ
ン層を良好に堆積させることができる。
【0082】また、核形成工程におけるガス圧力p
1(kPa)については、核形成工程における第1の混
合ガスのガス圧力p1と、第1タングステン堆積工程に
おける第2のガスのガス圧力p2とを、略等しくするこ
とが好ましい。このとき、核形成工程と、第1タングス
テン堆積工程とを、圧力調整等を行うことなく連続的に
実施することができる。
【0083】以上の検討結果に基づき、核形成工程(N
uc)を、 x1=30cm3/min y1=30cm3/min p1=4kPa(30Torr) 第1タングステン堆積工程(SoftVF)を、 x2=50cm3/min p2=4kPa(30Torr) 第2タングステン堆積工程(VF)を、 x3=150cm3/min p3=12kPa(90Torr) とした堆積条件で成膜を行って、ウェハ上(MO−CV
Dで形成した中間層のTiN層上)に、核形成層、第1
タングステン層、及び第2タングステン層からなるタン
グステン金属層を形成した。
【0084】このとき、ウェハに設けられたホール深さ
d=0.8μm、ホール径φ=0.16μm、アスペク
ト比5.0のビアに対して、83.5%のサイドカバレ
ッジが得られ、タングステン金属層が充分に埋め込まれ
て、良好なタングステンプラグが形成されていることが
確認された。
【0085】また、比較例として、上記した第1タング
ステン堆積工程の代わりに、 x2=50cm3/min y2=12cm3/min p2=4kPa(30Torr) の条件で2段階目の核形成(第2核形成)を行う堆積条
件で成膜を行って、同様にタングステン金属層を形成し
たところ、得られたサイドカバレッジは63.8%であ
った。
【0086】本発明による気相堆積方法及び装置は、上
記した実施形態及び実施例に限られるものではなく、様
々な変形が可能である。例えば、気相堆積装置の構成に
ついては、図1のCVD装置はその一例を示したもので
あり、他の構成からなる気相堆積装置としても良い。ま
た、図3に示した各工程でのガス流量やガス圧力につい
ては、処理対象となるウェハの構成や装置の構成等に応
じて、適宜設定または変更することが好ましい。
【0087】
【発明の効果】本発明による気相堆積方法及び装置は、
以上詳細に説明したように、次のような効果を得る。す
なわち、核形成工程に続いて行われるタングステン堆積
工程を2段階に分けて、ガス圧力が低い第2のガスによ
る第1タングステン層の堆積を行った後に、第3のガス
による第2タングステン層の堆積を行う気相堆積方法及
び装置によれば、基板のホール内に堆積される各層のサ
イドカバレッジを改善して、アスペクト比が高いホール
が設けられた基板に対しても、ホール内に充分にタング
ステン金属層を埋め込むことが可能となる。
【0088】特に、近年、半導体集積回路の微細化に伴
って、コンタクトホールやビアなどのホールのアスペク
ト比が高くなっている。これに対して、上記した気相堆
積方法及び装置によれば、そのような微細化された半導
体集積回路においても、層間結線として良好なタングス
テンプラグを得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】気相堆積装置の一実施形態を一部断面として概
略的に示す構成図である。
【図2】気相堆積方法の一実施形態を示すフローチャー
トである。
【図3】図2に示したフローチャートの一部を具体的に
示すフローチャートである。
【図4】ウェハに形成されたホール、及びホール内に堆
積されたタングステン金属層の積層構造の一例を模式的
に示す側面断面図である。
【図5】タングステン金属層の埋め込み不良について説
明するための模式図である。
【図6】密度のSiH4流量依存性を示すグラフであ
る。
【図7】堆積速度のWF6流量依存性を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1…CVD装置、10…CVD制御部、2…チャンバ、
20…サセプタ、21…ヒータ、3…ガス供給系、30
…ガス供給用配管、31…WF6ガス供給源、32…S
iH4ガス供給源、33…Arガス供給源、34…H2
ス供給源、35…ガス供給口、36…ガス排気口、37
…ガス排気系、4…シャワーヘッド、41…胴部、43
…ベースプレート(蓋部)、45…フェイスプレート
(多孔板)、47…ブロッカープレート(多孔板)、5
…シリコンウェハ、50…シリコンベース、51…絶縁
層、52…中間層、55…ホール、6…タングステン金
属層、61…核形成層、62…第1タングステン層、6
3…第2タングステン層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/768 H01L 21/90 C (72)発明者 宮永 真美子 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 (72)発明者 守本 正宏 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 (72)発明者 西山 俊彦 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 (72)発明者 牧崎 広行 千葉県成田市新泉14−3野毛平工業団地内 アプライド マテリアルズ ジャパン 株式会社内 Fターム(参考) 4K030 AA04 AA05 AA06 BA20 BA48 CA04 CA12 EA05 JA05 JA09 KA24 KA41 4M104 AA01 BB14 CC01 DD16 DD22 DD45 FF18 FF22 HH13 5F033 JJ18 JJ19 JJ33 KK01 NN06 NN07 PP04 PP09 PP33 WW05 WW06 WW10 XX02 XX04

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にタングステンを含む金属層を堆
    積させる気相堆積方法であって、 タングステン原子を含有する化合物からなるW化合物ガ
    ス及びシリコン原子を含有する化合物からなるSi化合
    物ガスを流量比x1:y1で含む第1の混合ガスを、第1
    のガス圧力によって供給して、前記基板上に核形成層を
    堆積する核形成工程と、 前記W化合物ガスを含む第2のガスを、第2のガス圧力
    によって供給して、前記核形成層上に第1タングステン
    層を堆積する第1タングステン堆積工程と、 前記W化合物ガスを含む第3のガスを、前記第2のガス
    圧力よりも高い第3のガス圧力によって供給して、前記
    第1タングステン層上に第2タングステン層を堆積する
    第2タングステン堆積工程と、を備えることを特徴とす
    る気相堆積方法。
  2. 【請求項2】 前記核形成工程において、前記第1の混
    合ガスの流量比x1:y1が、条件 1/1≦x1/y1≦4/3 を満たすことを特徴とする請求項1記載の気相堆積方
    法。
  3. 【請求項3】 前記第1タングステン堆積工程におい
    て、前記W化合物ガスの流量が、30cm3/min以
    上80cm3/min以下であることを特徴とする請求
    項1記載の気相堆積方法。
  4. 【請求項4】 前記第1タングステン堆積工程におい
    て、前記第2のガス圧力が、8kPa以下であることを
    特徴とする請求項1記載の気相堆積方法。
  5. 【請求項5】 前記核形成工程における前記第1のガス
    圧力と、前記第1タングステン堆積工程における前記第
    2のガス圧力とが、略等しいことを特徴とする請求項1
    記載の気相堆積方法。
  6. 【請求項6】 前記核形成工程の前に、前記Si化合物
    ガスを含む予備加熱用ガスを供給しつつ、前記基板を予
    備的に加熱する予備加熱工程をさらに備えることを特徴
    とする請求項1記載の気相堆積方法。
  7. 【請求項7】 前記予備加熱工程において、前記予備加
    熱用ガスのガス圧力が、10kPa以上であることを特
    徴とする請求項6記載の気相堆積方法。
  8. 【請求項8】 基板上にタングステンを含む金属層を堆
    積させる気相堆積装置であって、 前記基板を収容するチャンバと、 前記チャンバ内に収容された前記基板に対してタングス
    テン原子を含有する化合物からなるW化合物ガスを供給
    する第1のガス供給源、及びシリコン原子を含有する化
    合物からなるSi化合物ガスを供給する第2のガス供給
    源を有するガス供給系と、 前記W化合物ガス及び前記Si化合物ガスを流量比
    1:y1で含む第1の混合ガスを、第1のガス圧力によ
    って供給して、前記基板上に核形成層を堆積し、続い
    て、前記W化合物ガスを含む第2のガスを、第2のガス
    圧力によって供給して、前記核形成層上に第1タングス
    テン層を堆積した後、前記W化合物ガスを含む第3のガ
    スを、前記第2のガス圧力よりも高い第3のガス圧力に
    よって供給して、前記第1タングステン層上に第2タン
    グステン層を堆積するように、前記ガス供給系を制御す
    る気相堆積制御手段と、を備えることを特徴とする気相
    堆積装置。
  9. 【請求項9】 前記第1の混合ガスの流量比x1:y
    1が、条件 1/1≦x1/y1≦4/3 を満たすことを特徴とする請求項8記載の気相堆積装
    置。
  10. 【請求項10】 前記第2のガス圧力が、8kPa以下
    であることを特徴とする請求項8記載の気相堆積装置。
  11. 【請求項11】 前記気相堆積制御手段は、前記核形成
    層を堆積する前に、前記Si化合物ガスを含む予備加熱
    用ガスを供給しつつ、前記基板を予備的に加熱するよう
    に、前記ガス供給系を制御することを特徴とする請求項
    8記載の気相堆積装置。
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