JP2002128565A - 炭化ケイ素質球状体及びその製造方法 - Google Patents

炭化ケイ素質球状体及びその製造方法

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JP2002128565A JP2000315542A JP2000315542A JP2002128565A JP 2002128565 A JP2002128565 A JP 2002128565A JP 2000315542 A JP2000315542 A JP 2000315542A JP 2000315542 A JP2000315542 A JP 2000315542A JP 2002128565 A JP2002128565 A JP 2002128565A
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spherical body
silicon
sphere
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Fumio Odaka
文雄 小高
Keichi Takahashi
佳智 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高純度、高強度で、かつ、粒径の小さい炭化
ケイ素質球状体の製造方法の提供。 【解決手段】 少なくとも炭化ケイ素粉末を溶媒中に分
散してスラリー又はペーストを調製する調製工程と、該
スラリー又はペーストを球状体にする球状体形成工程
と、該球状体を仮焼して仮焼球状体を得る仮焼工程と、
該仮焼球状体に金属ケイ素を含浸させる気孔封止工程
と、を有することを特徴とする炭化ケイ素質球状体の製
造方法である。気孔封止工程が、仮焼球状体を、溶融金
属ケイ素が内部に導入された多孔体の表面に載置して行
われ、該多孔体の表面平滑度(Ra)が、0.2μm以
上である態様、多孔体の気孔率が、2〜20%である態
様、多孔体の曲げ強度が、0.1MPa以上である態様
等が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造関連部
材、特に、ベアリング用部材、ウエハトレーの回転等の
半導体製造冶具に好適に用いることが可能な炭化ケイ素
質球状体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体製造関連部材、特に、
ベアリング用部材等に用いられる炭化ケイ素質球状体
は、立体的形状であるため、高圧下で焼結するホットプ
レス焼結は適さず、常圧下で焼結する常圧焼結で製造さ
れていた。
【0003】しかし、常圧焼結の場合には、焼結に際
し、助剤を含有させることが必要であり、高純度、高強
度等が要求される半導体製造関連用部材として問題があ
った。また、小粒径化、金属ケイ素の含浸等が困難であ
るという問題があった。近年、半導体関連技術の進歩に
伴い、高純度、高強度で、かつ、粒径の小さい炭化ケイ
素質球状体を製造する技術が要求されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、高純度、高強度で、かつ、
粒径の小さい炭化ケイ素質球状体及びその製造方法を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段としては、以下の通りである。即ち、 <1> 少なくとも炭化ケイ素粉末を溶媒中に分散して
スラリー又はペーストを調製する調製工程と、該スラリ
ー又はペーストを球状体にする球状体形成工程と、該球
状体を仮焼して仮焼球状体を得る仮焼工程と、該仮焼球
状体に金属ケイ素を含浸させる気孔封止工程と、を有す
ることを特徴とする炭化ケイ素質球状体の製造方法であ
る。 <2> 気孔封止工程が、仮焼球状体を、溶融金属ケイ
素が内部に導入された多孔体の表面に載置して行われ、
該多孔体の表面平滑度(Ra)が、0.2μm以上であ
る前記<1>に記載の炭化ケイ素質球状体の製造方法で
ある。
【0006】<3> 多孔体の気孔率が、2〜20%で
ある前記<2>に記載の炭化ケイ素質球状体の製造方法
である。 <4> 多孔体の曲げ強度が、0.1MPa以上である
前記<2>又は<3>に記載の炭化ケイ素質球状体の製
造方法である。 <5> 導入が、毛管現象により行われる前記<2>か
ら<4>のいずれかに記載の炭化ケイ素質球状体の製造
方法である。
【0007】<6> 導入が、カーボンコードを用いて
行われる前記<2>から<5>のいずれかに記載の炭化
ケイ素質球状体の製造方法である。 <7> 仮焼球状体が、多孔体の表面に点接触で載置さ
れた前記<2>から<6>のいずれかに記載の炭化ケイ
素質球状体の製造方法である。 <8> 多孔体が、カーボン板である前記<2>から<
7>のいずれかに記載の炭化ケイ素質球状体の製造方法
である。 <9> 気孔封止工程の後、得られた炭化ケイ素質球状
体を真球化処理する真球化工程を有する前記<1>から
<8>のいずれかに記載の炭化ケイ素質球状体の製造方
法である。
【0008】<10> 前記<1>から<9>のいずれ
かに記載の炭化ケイ素質球状体の製造方法によって得ら
れ、不純物元素の総含有量が、10ppm未満であるこ
とを特徴とする炭化ケイ素質球状体である。 <11> 直径が10mm以下である前記<10>に記
載の炭化ケイ素質球状体である。 <12> 真球度が1.03〜1.10である前記<1
0>又は<11>に記載の炭化ケイ素質球状体である。 <13> ベアリング用部材として用いられる前記<1
0>から<12>のいずれかに記載の炭化ケイ素質球状
体である。
【0009】
【発明の実施の形態】[炭化ケイ素質球状体の製造方
法]本発明の炭化ケイ素質球状体の製造方法は、調製工
程と、球状体形成工程と、仮焼工程と、気孔封止工程と
を有し、必要に応じてその他の工程を有する。本発明の
炭化ケイ素質球状体の製造方法は、いわゆる反応焼結法
と呼ばれる方法である。
【0010】−調製工程− 前記調製工程においては、炭化ケイ素粉末を溶媒中に分
散してスラリー又はペーストを調製する。
【0011】−−炭化ケイ素粉末−− 前記炭化ケイ素粉末は、例えば、少なくとも1種以上の
ケイ素化合物を含むケイ素源と、少なくとも1種以上の
加熱により炭素を生成する有機化合物を含む炭素源と、
重合又は架橋触媒と、を溶媒中で溶解し、乾燥した後、
得られた粉末を非酸化性雰囲気下で焼成することにより
得られる。
【0012】前記炭化ケイ素粉末としては、α型、β
型、非晶質、これらの混合物等のいずれであってもよ
い。前記β型の炭化ケイ素粉末のグレードとしては、特
に制限はなく、一般に市販されているものでよい。本発
明において、高純度の炭化ケイ素焼結体を得る場合に
は、原料の炭化ケイ素粉末として高純度のものを用いる
ことが好ましい。
【0013】前記炭化ケイ素粉末の粒径としては、高密
度化の観点からは小さいことが好ましく、具体的には、
0.01〜10μmが好ましく、0.05〜5μmがよ
り好ましい。前記粒径が、0.01μm未満であると、
計量、混合等の処理工程における取扱いが困難になり易
く、10μmを超えると、比表面積が小さく、即ち隣接
する粉末との接触面積が小さくなり、高密度化し難くな
るため、いずれも好ましくない。
【0014】前記炭化ケイ素粉末の中でも高純度のもの
は、例えば、少なくとも1種のケイ素化合物を含むケイ
素源と、加熱により炭素を生成する少なくとも1種の有
機化合物を含む炭素源と、重合又は架橋触媒とを溶媒中
で溶解し、乾燥して得た粉末を非酸化性雰囲気下で焼成
することにより得られる。
【0015】前記ケイ素源としては、液状のものと固体
のものとを併用することができるが、少なくとも1種は
液状のものから選ばれなくてはならない。前記液状のも
のとしては、アルコキシシラン(モノ−、ジ−、トリ
−、テトラ−)及びテトラアルコキシシランの重合体が
好適に用いられる。前記アルコキシシランの中でも、テ
トラアルコキシシランが好ましく、具体的には、メトキ
シシラン、エトキシシラン、プロポキシシラン、ブトキ
シシラン等が好適に挙げられ、これらの中でもハンドリ
ングの点からはエトキシシランが特に好ましい。前記テ
トラアルコキシシランの重合体の中でも、重合度が2〜
15程度の低分子量重合体(オリゴマー)及びさらに重
合度が高いケイ酸ポリマーで液状のものが好適に挙げら
れる。
【0016】前記固体のものとしては、酸化ケイ素が好
適に挙げられる。前記酸化ケイ素には、前記反応焼結法
においては、SiOの他、シリカゾル(コロイド状超微
細シリカ含有液、内部にOH基やアルコキシル基を含
む)、二酸化ケイ素(シリカゲル、微細シリカ、石英粉
末)等が含まれる。
【0017】前記ケイ素源は、1種単独で用いてもよい
し、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、均質
性やハンドリング性が良好な観点から、テトラエトキシ
シランのオリゴマー及びテトラエトキシシランのオリゴ
マーと微粉末シリカとの混合物、等が好適である。
【0018】前記ケイ素源は、高純度であるのが好まし
く、初期における各不純物の含有量が20ppm以下で
あるのが好ましく、5ppm以下であるのがより好まし
い。
【0019】前記炭素源としては、液状のものを単独で
用いてもよく、あるいは、液状のものと固体のものとを
併用してもよい。前記炭素源としては、残炭率が高く、
かつ触媒若しくは加熱により重合又は架橋する有機化合
物が好ましい。前記有機化合物としては、例えば、フェ
ノール樹脂、フラン樹脂、ポリイミド、ポリウレタン、
ポリビニルアルコール等の樹脂のモノマーやプレポリマ
ーが好ましく、その他、セルロース、蔗糖、ピッチ、タ
ール等の液状物が挙げられるが、これらの中でもレゾー
ル型フェノール樹脂が特に好ましい。
【0020】前記炭素源は、1種単独で用いてもよい
し、2以上を併用してもよい。前記炭素源として用いる
有機化合物の純度としては、目的に応じて適宜選択する
ことができるが、高純度の炭化ケイ素粉末が必要な場合
には各金属を5ppm以上含有していない有機化合物を
用いることが好ましい。
【0021】前記重合及び架橋触媒としては、前記炭素
源に応じて適宜選択できるが、前記炭素源がフェノール
樹脂やフラン樹脂の場合、トルエンスルホン酸、トルエ
ンカルボン酸、酢酸、しゅう酸、硫酸等の酸類が好まし
く、トルエンスルホン酸が特に好ましい。
【0022】前記炭素源に含まれる炭素と、前記ケイ素
源に含まれるケイ素との比(以下「C/Si比」と略
記)は、両者の混合物を1000℃にて炭化して得られ
る炭化物中間体を、元素分析することにより定義され
る。化学量論的には、前記C/Si比が3.0の時に生
成炭化ケイ素中の遊離炭素が0%となるはずであるが、
実際には同時に生成するSiOガスの揮散により低C/
Si比において遊離炭素が発生する。この生成炭化ケイ
素粉末中の遊離炭素量が焼結体等の製造用途に適当な量
となるように予め配合比を決定しておくのが好ましい。
通常、1気圧近傍で1600℃以上での焼成では、前記
C/Si比を2.0〜2.5にすると遊離炭素を抑制す
ることができので好ましい。前記C/Si比が2.5を
超えると、前記遊離炭素が顕著に増加するが、この遊離
炭素は粒子の成長を抑制する効果を持つため、粒子形成
の目的に応じて適宜選択してもよい。但し、雰囲気の圧
力を低圧又は高圧で焼成する場合は、純粋な炭化ケイ素
を得るためのC/Si比は変動するので、この場合は必
ずしも前記C/Si比の範囲に限定するものではない。
【0023】前記粉末は、前記ケイ素源と前記炭素源と
重合又は架橋触媒とを溶媒中で溶解し乾燥することによ
り得られるが、例えば、前記ケイ素源と前記炭素源との
混合物を硬化することによっても得られる。前記硬化の
方法としては、加熱により架橋する方法、硬化触媒によ
り硬化する方法、電子線や放射線による方法、などが挙
げられる。
【0024】前記硬化触媒としては、前記炭素源の種類
等に応じて適宜選択することができ、フェノール樹脂や
フラン樹脂の場合には、トルエンスルホン酸、トルエン
カルボン酸、酢酸、しゅう酸、塩酸、硫酸、マレイン酸
等の酸類、ヘキサミン等のアミン類、などが挙げられ
る。これらの硬化触媒を用いる場合、該硬化触媒は溶媒
に溶解し又は分散される。前記溶媒としては、低級アル
コール(例えばエチルアルコール等)、エチルエーテ
ル、アセトン等が挙げられる。
【0025】前記粉末は、加熱炭化される。前記加熱炭
化は、窒素又はアルゴン等の非酸化性雰囲気中、800
〜1000℃にて30〜120分間、該粉末を加熱する
ことにより行われる。前記加熱炭化により前記粉末が炭
化物になり、該炭化物を、アルゴン等の非酸化性雰囲気
中、1350℃〜2000℃で焼成することにより、炭
化ケイ素粉末が生成される。
【0026】前記焼成の温度と時間とは、得ようとする
炭化ケイ素粉末の粒径等に応じて適宜選択することがで
き、炭化ケイ素のより効率的な生成の観点からは、前記
温度は1600〜1900℃が好ましい。なお、前記焼
成の後に、不純物を除去し、より高純度の炭化ケイ素粉
末を生成する目的で、2000〜2100℃にて5〜2
0分間加熱処理を行うのが好ましい。
【0027】また、特に高純度の炭化ケイ素粉末を得る
方法としては、本出願人が先に出願した特開平9−48
605号の単結晶の製造方法に記載の原料粉末の製造方
法が挙げられる。即ち、高純度の炭化ケイ素粉末は、高
純度のテトラアルコキシシラン及びテトラアルコキシシ
ラン重合体から選択される少なくとも1種をケイ素源と
し、加熱により炭素を生成する高純度有機化合物を炭素
源とし、これらを均一に混合して得た混合物を非酸化性
雰囲気下で加熱焼成して炭化ケイ素粉末を得る炭化ケイ
素粉末生成工程と、該炭化ケイ素粉末を1700℃以上
2000℃未満の温度に保持し、2000〜2100℃
で5〜20分間行う加熱処理を少なくとも1回行う後処
理工程と、を含む炭化ケイ素粉末の製造方法により得ら
れる。この高純度の炭化ケイ素粉末においては、各不純
物元素の含有量が0.5ppm以下である。
【0028】以上により得られた炭化ケイ素粉末は、大
きさが不均一であるため、解粉、分級、等を行うことに
より所望の粒度にすることができる。なお、該炭化ケイ
素粉末を用いた炭化ケイ素質球状体に導電性を付与する
目的で窒素を導入することができ、該窒素を前記炭化ケ
イ素粉末を製造する際に導入する場合は、まず前記ケイ
素源と、前記炭素源と、窒素源からなる有機物質と、前
記重合又は架橋触媒と、を均一に混合すればよい。この
とき、例えば、フェノール樹脂等の炭素源と、ヘキサメ
チレンテトラミン等の窒素源からなる有機物質と、トル
エンスルホン酸等の重合又は架橋触媒とを、エタノール
等の溶媒に溶解する際に、テトラエトキシシランのオリ
ゴマー等のケイ素源と充分に混合することが好ましい。
【0029】前記窒素源からなる有機物質としては、加
熱により窒素を発生する物質が好ましく、例えば、高分
子化合物(具体的には、ポリイミド樹脂、及びナイロン
樹脂等)、有機アミン(具体的には、ヘキサメチレンテ
トラミン、アンモニア、トリエチルアミン等、及びこれ
らの化合物、塩類)の各種アミン類が挙げられる。これ
らの中でも、ヘキサメチレンテトラミンが好ましい。ま
た、ヘキサミンを触媒として合成され、その合成工程に
由来する窒素を樹脂1gに対して2.0mmol以上含
有するフェノール樹脂も、該窒素源からなる有機物質と
して好適に用いることができる。これらの窒素源からな
る有機物質は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を
併用してもよい。
【0030】前記窒素源からなる有機物質の添加量とし
ては、前記ケイ素源と前記炭素源と同時に添加する場合
には、前記ケイ素源1g当たり窒素が1mmol以上含
有することが好ましく、前記ケイ素源1gに対して80
μg〜1000μgが好ましい。
【0031】−−スラリー、ペースト−− 前記スラリー及びペーストは、少なくとも炭化ケイ素粉
末を溶媒中に分散して調製される。前記溶媒中に前記炭
化ケイ素粉末を分散させる際、充分に攪拌混合すると、
未焼結の成形体(グリーン体)中に存在する気孔を均一
に分散させることができるができるので好ましい。前記
溶媒としては、水、エチルアルコール等の低級アルコー
ル類、エチルエーテル、アセトン、等が挙げられる。前
記スラリー又はペーストを調製する際、有機バインダ
ー、消包剤、等のその他の成分を適宜添加してもよく、
該その他の成分としては、特に有機バインダーが好まし
い。
【0032】前記有機バインダーとしては、解膠剤、粉
体粘着剤等が挙げられる。前記解膠剤としては、導電性
を付与する効果をさらに上げる点で、窒素系の化合物が
好ましく、例えばアンモニア、ポリアクリル酸アンモニ
ウム塩等が好適に挙げられる。前記粉体粘着剤として
は、ポリビニルアルコール、ウレタン樹脂(例えば水溶
性ポリウレタン)等が好適に挙げられる。前記消泡剤と
しては、シリコーン系消泡剤、等が挙げられる。
【0033】なお、前記炭化ケイ素質球状体に導電性を
付与する目的で窒素を導入することができ、該窒素を前
記スラリー又はペーストを調製する際に導入する場合
は、まず前記炭化ケイ素粉末と、窒素源からなる有機物
質と、を均一に混合すればよいが、例えば、ヘキサメチ
レンテトラミン等の窒素源からなる有機物質を、水、エ
チルアルコール等の溶媒に溶解し分散した後、前記炭化
ケイ素粉末と充分に攪拌混合するのが好ましい。
【0034】前記窒素源からなる有機物質としては、上
述した通りである。前記窒素源からなる有機物質の添加
量としては、前記炭化ケイ素粉末と、少なくとも1種以
上の炭素源からなる有機物質と、同時に添加する場合に
は、前記炭化ケイ素粉末1g当たり窒素が0.7mmo
l以上含有することが好ましく、前記炭化ケイ素粉末1
gに対して200〜2000μgが好ましく、1500
〜2000μgがより好ましい。
【0035】前記スラリー又はペーストの調製の際に行
う攪拌混合は、公知の攪拌混合手段、例えば、ミキサ
ー、遊星ボールミルなどを用いて行うことができる。前
記攪拌混合の時間としては、10〜30時間程度であ
り、16〜24時間が好ましい。
【0036】−球状体形成工程− 前記球状体形成工程においては、前記スラリー又はペー
ストを球状に成形する。前記成形の方法としては、特に
制限はなく、公知の成形方法、例えば、鋳込みによる成
形、造粒装置等によって、炭化ケイ素粉末に水等の溶媒
に溶かしたバインダーを適宜滴下しながら造粒する丸薬
成形、得られる炭化ケイ素質球状体の直径の40〜60
%程度の直径の炭化ケイ素球体に、バインダーを混合さ
せた粉体をまぶし、核成長によって雪だるま式に直径を
大きくしていく核成長成形、スラリー又はペーストをひ
も状に取分け、寸きりした後、転がす等により丸めるペ
ースト成形(団子成形)、等が挙げられる。これらの中
でも、炭化ケイ素質球状体のより小粒径化が可能な点
で、造粒装置による丸薬成形、ペースト成形(団子成
形)等が好ましい。
【0037】前記球状体形成工程においては、前記成形
の後、放置し、更に50〜60℃の温度条件下で加熱乾
燥することにより又は自然乾燥することにより前記溶媒
を除去するのが好ましい。得られる球状体は、グリーン
体と呼ばれる未焼結体であり、その内部には多くの気孔
が存在している。
【0038】−仮焼工程− 前記仮焼工程においては、前記球状体を仮焼して仮焼球
状体を得る。前記仮焼の温度としては、1400〜19
00℃が好ましく、1500〜1800℃がより好まし
い。前記温度が、1400℃未満であると、グリーン体
中の炭化ケイ素粉末同士の接触が充分に促進されず、接
着強度が充分とならないため、取り扱い性に劣ることが
ある一方、1900℃を超えると、グリーン体中の炭化
ケイ素粉末の粉体成長が著しくなり、後述の金属ケイ素
の含浸が不充分となることがある。
【0039】前記仮焼の際の昇温速度としては、600
℃までは2〜5℃/minが好ましく、600℃から最
高温度までは、8〜10℃/minが好ましいが、前記
球状体の大きさ等を考慮して、適宜決定できる。
【0040】−気孔封止工程− 前記気孔封止工程においては、前記仮焼球状体に金属ケ
イ素を含浸させる。該気孔封止工程の前には、前記仮焼
球状体に、少なくとも1種の炭素源からなる有機物質を
含浸させた後、これを加熱し、炭素を生成させる炭素発
生工程を設けるのが好ましい。前記有機物質としては、
炭素源、即ち加熱により炭素を生成する物質からなり、
加熱により炭素を生成する有機化合物が好適に挙げられ
る。該有機物質は、1種単独で使用してもよいし、2種
以上を併用してもよい。
【0041】前記加熱により炭素を生成する有機化合物
としては、導電性が付与されているものが好ましく、例
えば、残炭率の高いコールタールピッチ、ピッチター
ル、フェノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、フェ
ノキシ樹脂、あるいは、グルコース等の単糖類や、蔗糖
等の少糖類や、セルロースやデンプン等の多糖類などの
各種糖類、などが挙げられる。
【0042】前記有機物質としては、前記含浸を容易に
する目的から、常温で液状のもの、溶媒に溶解するも
の、熱可塑性或いは熱融解性のように加熱することによ
り軟化するもの又は液状となるもの、などが好適に挙げ
られる。これらの中でも、得られる炭化ケイ素質球状体
の強度を高くする観点からは、フェノール樹脂が好まし
く、レゾール型フェノール樹脂が特に好ましい。
【0043】前記有機物質の前記球状体に含浸させる量
としては、炭素量として、10〜30%が好ましく、1
2〜20%がより好ましい。前記量が、10%未満であ
ると、前記気孔封止工程において金属ケイ素を炭化ケイ
素(SiC)に転化させる際、炭素が不足し、反応に預
からない金属ケイ素(Si)が気孔内に残存するため、
耐熱性が不足し、さらに所望により付与しようとする導
電性が得られ難くなり、一方、30%を超えると、前記
仮焼中に熱分解の膨張により球状体が破損する傾向があ
り、いずれも好ましくない。
【0044】前記炭素発生工程は、前記有機物質から発
生する炭素を、燃焼させることなく、気孔封止工程にお
ける反応焼結に供させるために、真空雰囲気又は不活性
ガス雰囲気下で行われることが必要である。該炭素発生
工程を設けると、球状体の強度が増し安定性が高くな
り、球状体の内部の気孔に、加熱溶融した金属ケイ素を
導入し易くなる。また、前記有機物質から発生する炭素
が、前記球状体中の気孔の表面に存在する炭化ケイ素を
被覆するため、該炭素と、該気孔中に含浸される溶融金
属ケイ素との反応が容易にかつ均一に行われる。また、
前記球状体から不純物の一部が除去され、該球状体の純
度も向上する。また、前記有機物質から発生する炭素
が、前記球状体中の気孔の表面に存在する炭化ケイ素を
被覆するため、該炭素と、該気孔中に含浸される溶融金
属ケイ素との反応が容易にかつ均一に行われる。
【0045】前記気孔封止工程においては、仮焼球状体
の内部の気孔に、加熱溶融させた高純度金属ケイ素を含
浸させ、該気孔において、該高純度金属ケイ素と該球状
体に含まれる炭素とを反応させて炭化ケイ素を生成させ
て該気孔を埋める。
【0046】前記気孔封止工程においては、前記仮焼球
状体が、溶融金属ケイ素が内部に導入された多孔体の表
面に載置して行われるのが好ましい。このように気孔封
止工程を行うことにより、仮焼球状体を所望の形状に近
い形状に成形した後、その内部の気孔に加熱溶融した金
属ケイ素を導入・含浸させることが可能となり、得られ
る炭化ケイ素質球状体を容易に小粒径化することができ
る。
【0047】前記多孔体の表面平滑度(Ra)として
は、0.2μm以上が好ましく、0.4μm以上がより
好ましい。前記表面平滑度(Ra)が、0.2μm未満
であると、含浸後球状体表面に多孔体が付着してしまう
ことがある。
【0048】前記多孔体の気孔率としては、2〜20%
が好ましい。前記気孔率が、2%未満であると、前記仮
焼球状体中の金属ケイ素の含浸が不充分となることがあ
る。
【0049】前記多孔体の曲げ強度としては、0.1M
Pa以上が好ましく、1MPa以上がより好ましい。前
記曲げ強度が、0.1MPa未満であると、金属ケイ素
の含浸において、球状体を多孔体に載置した際、球状体
が沈み込んだり、含浸後球状体表面に多孔体が付着して
しまうことがある。
【0050】前記多孔体内部における金属ケイ素の導入
としては、毛管現象により行われるのが好ましい。該導
入は、カーボンコードを用いて行われるのが好ましい。
【0051】前記気孔封止工程において、前記仮焼球状
体は、多孔体の表面に点接触で載置されて行われるのが
好ましい。このように仮焼球状体を載置して行うことに
より、気孔封止工程後、得られた炭化ケイ素質球状体を
好適に多孔体から剥離することができ、真球度の高い炭
化ケイ素質球状体を容易に得ることができる。なお、本
発明において、前記点接触とは、仮焼球状体において、
気孔封止の際、溶融金属ケイ素が含浸される個所が3箇
所以下となる接触を指す。該溶融金属ケイ素が含浸され
る個所としては、1〜2箇所等、少ない程好ましい。
【0052】前記多孔体としては、カーボン板、カーボ
ンフォイル、カーボンマット、カーボンコンポジット等
が挙げられ、これらの中でも、表面平滑性、曲げ強度等
の点で、カーボン板が好ましい。
【0053】図1は、前記気孔封止工程において、仮焼
球状体が、溶融金属ケイ素が内部に導入された多孔体の
表面に載置されている状態を説明する概略説明図であ
る。図1において、溶融した金属ケイ素が入ったるつぼ
1及びカーボン板3は、カーボンコード2によって連結
している。カーボン板3の表面には、各仮焼球状体4が
点接触で載置されている。前記気孔封止工程において、
溶融した金属ケイ素は、カーボンコード2を伝い、毛管
現象等によって連結するカーボン板3中に浸透し、次い
で、カーボン板3の表面に載置された仮焼球状体4中の
気孔に、毛管現象等により順次浸透していく。
【0054】前記高純度金属ケイ素の加熱溶融させた状
態での温度としては、高純度金属ケイ素の融点以上であ
ることが必要であり、1450〜1700℃が好まし
く、1550〜1650℃がより好ましい。前記温度
が、1450℃未満であると、前記高純度金属ケイ素の
粘性が上昇するため毛管現象により前記球状体中に含浸
し難くなり、1700℃を超えると、蒸発が著しくなり
炉体等に損傷を与えてしまうことがある。
【0055】前記高純度金属ケイ素の形態としては、粉
末、顆粒、塊状等のいずれであってもよく、粒径が2〜
5mmの塊状の金属ケイ素が好適に用いられる。なお、
本発明において「高純度」とは、不純物の含有量が1p
pm未満のものを意味する。
【0056】前記含浸は、真空雰囲気又は不活性ガス雰
囲気下で行うのが好ましい。該含浸においては、前述の
ように、前記高純度金属ケイ素が、仮焼球状体の内部の
気孔に吸い上げられる。該気孔において、前記金属ケイ
素と前記仮焼球状体中の遊離炭素とが反応して炭化ケイ
素が生成する。このとき、該気孔の表面には、液状の前
記有機物質の熱分解により生じた炭素が均一に分子レベ
ルの大きさで存在しているので、該炭素及び前記金属ケ
イ素(Si)の炭化ケイ素への転化率が高い。そして、
ここで生成した炭化ケイ素により前記気孔が埋められ、
封止される。なお、金属ケイ素と炭素との反応は、14
20〜2000℃程度で起こるので、1450〜170
0℃に加熱溶融された高純度金属ケイ素は、前記仮焼球
状体中に含浸された段階で、該仮焼球状体内部の遊離炭
素と反応する。
【0057】前記含浸の時間、即ち、前記球状体を前記
金属ケイ素中に浸漬させる時間としては、特に制限はな
く、前記球状体の大きさや形状、該球状体中の炭素の
量、等に応じて適宜決定することができる。
【0058】この気孔封止工程において、前記仮焼球状
体の内部の気孔が金属ケイ素で埋められ(充填され)、
封止されると共に、該球状体自身が反応焼結されて、完
全な炭化ケイ素質球状体が得られる。この炭化ケイ素質
球状体は、金属ケイ素の残存量が極めて少なく、緻密で
あり、耐熱性に優れ、かつ高純度である。なお、前記炭
化ケイ素質球状体が窒素を導入したものであれば、ここ
で得られる炭化ケイ素質球状体は、良好な導電性を有す
る。良好な導電性は、前記炭化ケイ素質球状体中の窒素
の含有量が150ppm以上、好ましくは200ppm
以上であれば得られる。該窒素は、安定性の観点からは
固溶状態で前記炭化ケイ素質球状体に含まれていること
が好ましい。
【0059】−その他の工程− 前記その他の工程としては、前記気孔封止工程の後、得
られた炭化ケイ素質球状体を真球化処理する真球化工程
等が特に好ましい。該真球化処理により、より真球度の
高い炭化ケイ素質球状体を得ることが可能となる。得ら
れる炭化ケイ素質球状体の真球度としては、1.03〜
1.10が好ましい。該真球化処理には、公知の真球化
装置が好適に用いられる。
【0060】[炭化ケイ素質球状体]前記本発明の炭化
ケイ素質球状体は、前記本発明の炭化ケイ素質球状体の
製造方法によって得られるため、高純度である。具体的
には、前記炭化ケイ素質球状体の純度としては、不純物
元素の総含有量で、10ppm未満であり、5ppm未
満であるのがより好ましい。前記不純物元素の含有量
は、化学的な分析による不純物含有量であり、参考値と
しての意味を有するに過ぎず、実用的には、前記不純物
元素が前記炭化ケイ素質球状体中に均一に分布している
か、局所的に偏在しているかによっても、評価が異なっ
てくる。なお、ここで、「不純物元素」とは、1989
年IUPAC無機化学命名法改訂版の周期律表における
1族から16族元素に属し、かつ、原子番号3以上であ
り、炭素原子、窒素原子及びケイ素原子を除く元素をい
う。
【0061】前記本発明の炭化ケイ素質球状体は、前記
本発明の炭化ケイ素質球状体の製造方法によって得られ
るため、小粒径である。具体的には、前記炭化ケイ素質
球状体の直径としては、10mm以下が好ましく、5m
m以下がより好ましい。
【0062】前記本発明の炭化ケイ素質球状体の製造方
法においては、公知の反応焼結法において使用し得る装
置等の中から適宜選択した加熱炉や反応装置等を使用す
ることができる。
【0063】<炭化ケイ素質球状体の用途>前記本発明
の炭化ケイ素質球状体は、ベアリング用部材をはじめ、
ウエハトレーの回転等の半導体製造冶具に好適に用いる
ことが可能である。
【0064】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではな
い。
【0065】(実施例1) −調製工程、球状成形体形成工程− 炭化ケイ素粉末として、中心粒径1.1μmの高純度炭
化ケイ素粉末(特開平9−48605号に記載の製造方
法に準じて製造された不純物含有量5ppm以下の炭化
珪素:1.5重量%のシリカを含有)100gと、ポリ
アクリル酸アンモニウム(解膠剤)0.5gと、ポリビ
ニルアルコール(重量平均分子量(Mn)=1000)
3gと、を水25gに添加し、ボールミルにて分散混合
して、粘度2000P(200Pa・s)のペーストを
調製した。このペーストを、ひも状に取分け、寸きりし
た後、転がして丸め、50℃にて加熱乾燥し直径5mm
の球状成形体を形成した。
【0066】−仮焼工程− 得られた球状成形体を、真空条件下、1800℃にて3
時間仮焼し、仮焼球状体を得た。
【0067】−気孔封止工程− 得られた仮焼球状体を、図1に示したのと同様の状態
で、多孔体(カーボン板、表面平滑度(Ra):0.6
μm、気孔率:6%、曲げ強度:30MPa、100m
m(長さ)×100mm(幅)×5mm(厚み))表面
に点接触で載置し、アルゴン雰囲気下で1600℃まで
昇温して溶融させた高純度金属シリコン粉末(高純度化
学研究所製)を含浸させ、2時間保持することにより、
球状体中の炭素と、毛管現象により該球状体中に浸透し
た溶融金属ケイ素と、を反応させて炭化ケイ素を生成さ
せ、生成した炭化ケイ素により該球状体中の気孔を充填
し、炭化ケイ素質球状体を得た。
【0068】−真球化工程− 得られた炭化ケイ素質球状体を、ボールミル内に入れ、
ダイヤスラリーを用いて真球化処理を行い、炭化ケイ素
質球状体(直径:4mm)を得た。
【0069】<評価>得られた炭化ケイ素質球状体につ
いて、それぞれ下記の評価、即ち、アルキメデス法によ
る密度、気孔率の測定、強度試験、不純物量の測定、及
び、真球度の測定を行った。結果を表1に示す。
【0070】(アルキメデス法による密度、気孔率の測
定法)炭化ケイ素質球状体の密度、気孔率の測定は、J
IS R1634に従って行った。
【0071】(強度試験(圧縮試験))炭化ケイ素質球
状体の強度は、インストロン試験機を用い、荷重50k
gfをかけて圧縮試験を行うことにより測定した。
【0072】(不純物の測定)炭化ケイ素質球状体のサ
ンプルの表面を、フッ酸/硝酸/水=2/8/10の混
酸に浸漬し、24時間後、この混酸をICP−MSで測
定することにより、不純物を測定した。
【0073】(真球度の測定)炭化ケイ素質球状体の粒
子をマイクロスコープで撮影し、その像から粒子の最長
径/最短径を求めることにより、真球度の測定を行っ
た。
【0074】(実施例2)実施例1の「気孔封止工程」
において、多孔体を、多孔体(カーボンフォイル、表面
平滑度(Ra):0.2μm、気孔率:3%、曲げ強
度:0.6MPa、100mm(長さ)×100mm
(幅)×1.5mm(厚み))に代えたほかは、実施例
1と同様にして炭化ケイ素質球状体(直径:4mm)を
得、同様に評価を行った。結果を表1に示す。
【0075】(実施例3)実施例1の「気孔封止工程」
において、多孔体を、多孔体(カーボンマット、表面平
滑度(Ra):1.6μm、気孔率:28%、曲げ強
度:1.1MPa、100mm(長さ)×100mm
(幅)×5mm(厚み))に代えたほかは、実施例1と
同様にして炭化ケイ素質球状体(直径:4mm)を得、
同様に評価を行った。結果を表1に示す。
【0076】
【表1】
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、高純度、高強度で、か
つ、粒径の小さい炭化ケイ素質球状体及びその製造方法
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の炭化ケイ素質球状体を製造している
ところを説明する図である。
【符号の説明】
1:るつぼ 2:カーボンコード 3:カーボン板 4:仮焼球状体

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも炭化ケイ素粉末を溶媒中に分
    散してスラリー又はペーストを調製する調製工程と、該
    スラリー又はペーストを球状体にする球状体形成工程
    と、該球状体を仮焼して仮焼球状体を得る仮焼工程と、
    該仮焼球状体に金属ケイ素を含浸させる気孔封止工程
    と、を有することを特徴とする炭化ケイ素質球状体の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 気孔封止工程が、仮焼球状体を、溶融金
    属ケイ素が内部に導入された多孔体の表面に載置して行
    われ、該多孔体の表面平滑度(Ra)が、0.2μm以
    上である請求項1に記載の炭化ケイ素質球状体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 多孔体の気孔率が、2〜20%である請
    求項2に記載の炭化ケイ素質球状体の製造方法。
  4. 【請求項4】 多孔体の曲げ強度が、0.1MPa以上
    である請求項2又は3に記載の炭化ケイ素質球状体の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 導入が、毛管現象により行われる請求項
    2から4のいずれかに記載の炭化ケイ素質球状体の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 導入が、カーボンコードを用いて行われ
    る請求項2から5のいずれかに記載の炭化ケイ素質球状
    体の製造方法。
  7. 【請求項7】 仮焼球状体が、多孔体の表面に点接触で
    載置された請求項2から6のいずれかに記載の炭化ケイ
    素質球状体の製造方法。
  8. 【請求項8】 多孔体が、カーボン板である請求項2か
    ら7のいずれかに記載の炭化ケイ素質球状体の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 気孔封止工程の後、得られた炭化ケイ素
    質球状体を真球化処理する真球化工程を有する請求項1
    から8のいずれかに記載の炭化ケイ素質球状体の製造方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項1から9のいずれかに記載の炭
    化ケイ素質球状体の製造方法によって得られ、不純物元
    素の総含有量が、10ppm未満であることを特徴とす
    る炭化ケイ素質球状体。
  11. 【請求項11】 直径が10mm以下である請求項10
    に記載の炭化ケイ素質球状体。
  12. 【請求項12】 真球度が1.03〜1.10である請
    求項10又は11に記載の炭化ケイ素質球状体。
  13. 【請求項13】 ベアリング用部材として用いられる請
    求項10から12のいずれかに記載の炭化ケイ素質球状
    体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2589580A1 (en) 2011-11-01 2013-05-08 Shinano Electric Refining Co., Ltd. A spherical alpha-type crystal silicon carbide, the method for manufacturing the same, and a sintered body as well as an organic resin-based composite made from the silicon carbide
EP2857375A1 (en) 2013-10-07 2015-04-08 Shinano Electric Refining Co., Ltd. Spherical crystalline silicon carbide powder and a method for manufacturing same

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2589580A1 (en) 2011-11-01 2013-05-08 Shinano Electric Refining Co., Ltd. A spherical alpha-type crystal silicon carbide, the method for manufacturing the same, and a sintered body as well as an organic resin-based composite made from the silicon carbide
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