JP2002126449A - 空気浄化方法および装置 - Google Patents

空気浄化方法および装置

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JP2002126449A
JP2002126449A JP2000320798A JP2000320798A JP2002126449A JP 2002126449 A JP2002126449 A JP 2002126449A JP 2000320798 A JP2000320798 A JP 2000320798A JP 2000320798 A JP2000320798 A JP 2000320798A JP 2002126449 A JP2002126449 A JP 2002126449A
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air
treated
concentration
nox
ozone
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JP2000320798A
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Tomoaki Nishimura
智明 西村
Satoshi Nishikata
聡 西方
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Corporate Research and Development Ltd
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  • Treating Waste Gases (AREA)
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  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡略な装置構成と少ないエネルギで、煤じん
及び一酸化窒素(NO)と二酸化窒素(NO2 )等の窒
素酸化物(NOX )を含む空気を効率よく浄化し、かつ
NOXに加えオゾンなどの有害物質の排出を抑制した空
気浄化方法および装置を提供する。 【解決手段】 被処理空気中の煤じんを除去する電気集
じん機1と、その後段に設けられTiO2 ,ZnO,モ
ルデナイトのいずれかを主成分とする吸着材を有する吸
着反応槽2とを備え、電気集じん機1で発生するオゾン
を積極的に利用することにより、被処理空気中のNOを
NO2 に酸化してNO2の濃度比率を当初よりも高め、
前記吸着材において、NOとNO2とを等モル吸着す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば自動車道
路用トンネル、地下駐車場、あるいは交通量の多い交差
点等の局所汚染対策として、空気を換気するに際して、
換気ガス中から煤じんや大気汚染物質である窒素酸化物
(NOx :一酸化窒素NO、二酸化窒素NO2の総称)を除去
する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】大都市域では、自動車台数の増加や、渋
滞等の交通事情の悪化などによって、環境基準を達成で
きない地域が数多く出現するようになっている。このよ
うなことから、周辺地域の負荷を軽減するために、発生
源対策以外にも、排出後のNOxを除去する方法に関し
て、様々な研究がなされている。
【0003】自動車道路トンネル換気ガスは、低濃度
(0.数〜数ppm)で、NOxの組成比が、NO:NO2=9:1
で、NOが大半を占めており、大気中からNOxを除去する
方法としては、NOを常温で大量に処理できる技術の確立
が求められている。このような技術として、例えば400n
m以下の紫外光によって励起され、強い酸化力を発現す
るTiO 2のような光半導体を主成分とする光触媒を利用し
て、NOをNO2、さらにNO3 -へと順次酸化することによ
り、反応生成物であるNO3 -を光触媒表面に捕捉して除去
し、補足したNO3 -を適宜水等で洗浄することによって光
触媒を再生、繰返し使用する方法が提案されている。な
お、上記光触媒作用により、上記NOx以外にSO2も除去で
きる(特開平7−108138号公報参照)。
【0004】また、上記酸化反応は、NO→NO2の一次酸
化反応とNO2→NO3 - の二次酸化反応の2つの段階が含ま
れるが、両者の反応速度が異なるため、NO3 -まで酸化し
て光触媒表面に捕捉する前に、中間生成物であるNO2
一部が気相に放出され、光触媒反応の前後においてNO2
が増加するといったケースがあることから、上記現象を
逆に利用し、被処理ガスに含まれるNOx中に占めるNO2
比率を高め、種々の吸着材にNOとNO2を等モルずつ同時
に吸着させて除去する方法(以下、等モル吸着法とい
う。)が、本発明者らによって提案されている(特開平
11−9957号公報参照)。
【0005】前記等モル吸着法は、上記現象への対応も
さることながら、前述のようにNOxの組成比が、NO:NO2
=9:1で、NOが大半を占めるNOx除去処理に有効であ
る。詳細は、前記特開平11−9957号公報に記載さ
れているが、その要点は下記のとおりである。
【0006】被処理空気からNOxを除去する技術とし
て、従来から、活性炭による吸着法が知られている。し
かしながら、活性炭はNO2の吸着除去には有効に機能す
るが、NOx 組成の大部分を占めるNOの吸着には有効に機
能しない。そこで、この対策としてオゾンを使ってNOを
NO2に酸化し、被処理空気中のNOxを略100%NO2に変
えた上で、このNO2を活性炭で吸着除去する方法が考え
られた。
【0007】しかしながら、前記したオゾン酸化,活性
炭吸着法は、以下に述べるような欠点がある。すなわ
ち、被処理空気のNO濃度は自動車の通行量により時々刻
々変動する。これに対して、被処理空気に添加するオゾ
ン量はNO濃度に応じて調整する必要があるが、オゾンの
発生量,添加量をNO濃度の変動に合わせて適正に制御す
ることは難しく、またオゾンを過剰に添加するようにす
ると、オゾンを生成するために余分なエネルギー(電
力)を投入することになるほか、過剰なオゾンが大気中
に放出されて光化学スモッグの発生原因にもなる。
【0008】そこで、前記特開平11−9957号公報
に記載された等モル吸着法においては、第1の処理工程
で、被処理空気に含むNOx(大気汚染物質)中のNOをオ
ゾンによる酸化,あるいは光触媒作用によりNO2に酸化
して、NOx中に占めるNO2の比率が当初よりも高く(20
〜90%、好ましくは50%と)なるように調整し、続
く第2の処理工程で、TiO2,ZnO,モルデナイトのいず
れかを主成分とする吸着材を使用してNO,およびNO2
等モルずつ同時に吸着させて被処理空気中のNOx濃度を
低めるようにしており、上記方法によって、NOxを少な
いエネルギーを投入するだけで安全,かつ効率よく除去
できるようにしている。
【0009】図3は、反応ガスのNOx組成と等モル吸着
でのNOx除去率の関係を実験した結果を示す。図3と同様
の実験結果は、前記特開平11−9957号公報にも記
載されている。この実験では便宜上、電気集じん機によ
る発生オゾンを利用してNOx組成の調整を行う変わりに、
NO標準ガスとNO2標準ガスとの混合比率によってNOx組成
を調整した。また、この実験で使用した吸着材の供試試料
として、TiO2を63.7wt%、K2TiO3を6.3wt%、フツ素樹脂
(PTFE:ホ゜リテトラフルオロエチレン)を30.0wt%の比率で混合し、厚さ
0.5mmに圧延して吸着材を作製し、これを50W×300L(mm)
のサイズにカットしたものを用いた。この供試試料をス
テンレス製の反応器に収容し、反応器に供給する被処理
ガスのNOx濃度を3.0ppm、NOx組成をNO2/ NOx=0〜1、供給
流量を3.0L/min、相対湿度を50%(室温)の条件で、20時間
連続NOx除去実験を行った。その結果、NO2/ NOx=0でほ
ぼ0%、NO2/ NOx=0.5〜0.6で60数%と最大になり、NO2/
NOx=1では最大値の約2/3に低下した。反応ガスがNOのみ
では除去せず、NOとNO2の比率がほぼ1:1のときNOxが効率
よく除去されることが分かる。また、NO2のみでは既知で
あるNO2の単独吸着によって除去しているものと考えら
れる。
【0010】ところで一方、自動車道路トンネル換気ガ
スにおける煤じんは、電気集じん機によって処理するこ
とが、かなり前から実施されている(特開平5−158
10号公報参照)。例えば、自動車道トンネルに通じる
ように迂回ずい道が設けられ、その内部の仕切壁で仕切
られた左右各室にそれぞれ電気集じん機が設置される。
トンネル内の汚染空気は、ファンの運転により一端の吸
気口からずい道内に導入され、電気集じん機で煤じんが
除去された後、他端の送気口からトンネルに戻される。
【0011】電気集じん機は、煤じん粒子を含んだ空気
を帯電部でコロナ放電によるイオンシャワー空間に通過
させて煤じん粒子に電荷を与え、帯電された煤じん粒子
を集じん部で電界の力により吸引捕集するもので、図4
に、前記特開平5−15810号公報に記載された電気
集じん機の模式的構成図を示す。
【0012】図4によれば、電気集じん機13の各ユニ
ットは、1ユニットの集じん部13bに対して2ユニッ
トの帯電部13aが前後に組み合わされて構成されてい
る。詳細には図示しないが、各々の帯電部13aの設置
極板間には前後方向(処理空気の流れ方向)にそれぞれ
2本の放電線が配置されている。
【0013】電気集じん機13には高圧電源18から直
流高電圧が供給され、帯電部13aには11kVが、また集
じん部13bには 5.5kVが印加される。なお、19は集
じん部13bの電極板に水を噴射して堆積した煤じんを
洗い流す洗浄水ノズルで、洗浄水は加圧ポンプ20によ
り洗浄水タンク21から圧送される。洗浄後の汚水は汚
水処理装置22で処理される。また、23及び24はそ
れぞれ入口側及び出口側のダンパである。
【0014】従来、電気集じん機の帯電部はプラス放電
であったが、近年、プラス放電よりも低い電圧で高い放電
電流が得られることから、マイナス放電による電気集じ
ん機も導入されている。マイナス放電では放電線が切れ
にくいため、メンテナンス費用が抑えられるという利点
もある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電気集じん
機は、除じん機能はあるものの、大気汚染物質である窒
素酸化物(NOx)や亜硫酸ガス(SO2)等を除去する機能
は備えていない。
【0016】また、電気集じん機を道路トンネル内で用
いると、コロナ放電により発生するオゾンが問題になる
ことがある。特に、帯電部をマイナス放電とすること
で、プラス放電に比べオゾンの発生量が多くなる。空気
中では、発生したオゾンとNOが反応して人体に直接悪影
響を及ぼすNO2を副生し、これが共存すると低濃度のオゾ
ンでも毒性があらわれるという問題の指摘もある。
【0017】一方、前記等モル吸着によってNOxを処理
する場合には、道路トンネル換気ガスのNOx組成は概ねN
O: NO2=9:1であることから、NOxの1割しかないNO2とそ
れと同量のNOしか反応しないため、前述のように、前工
程(前記第1の処理工程)で、被処理空気に含むNOx
(大気汚染物質)中のNOをオゾンによる酸化,あるいは
光触媒作用によりNO2に酸化してNOx中に占めるNO2の比
率が当初よりも高く(20〜90%、好ましくは50%
と)なるように調整しない場合には、効率が悪いという
問題点がある。
【0018】前記効率の改善のために、前工程(前記第
1の処理工程)を行なう場合には、オゾンによる酸化,
あるいは光触媒作用による酸化のための固有のエネルギ
が必要であり、かつ、前工程のための装置(オゾナイザ
や光触媒処理装置)が必要となり、全体的にコストが増
大する問題がある。
【0019】この発明は、上記のような問題点を解決す
るためになされたもので、本発明の課題は、簡略な装置
構成と少ないエネルギで、煤じん及び一酸化窒素(N
O)と二酸化窒素(NO2 )等の窒素酸化物(NOX
を含む空気を効率よく浄化し、かつNOXに加えオゾン
などの有害物質の排出を抑制した自動車道トンネル内の
空気浄化方法および装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め、この発明では、煤じん及び一酸化窒素(NO)と二
酸化窒素(NO2 )等の窒素酸化物(NOX )を含む自
動車道トンネル内等の空気を浄化する方法において、電
気集じん機によって被処理空気中の煤じんを除去し、さ
らに前記電気集じん機で発生するオゾンによって被処理
空気中のNOをNO2 に酸化してNOX 中に占めるNO
2 の濃度比率を電気集じん機入口部よりも高める第1の
処理工程と、この被処理空気を、TiO2 ,ZnO,モ
ルデナイトのいずれかを主成分とする吸着材に接触さ
せ、NOとNO2 を等量ずつ吸着させることによって被
処理ガス中のNOX 濃度を低減する第2の処理工程とを
含むこととする(請求項1の発明)。
【0021】上記請求項1の発明により、第1の処理工
程として電気集じん機で発生するオゾンを積極的に利用
することにより、被処理空気中のNOをNO2に酸化して
NO 2の濃度比率を当初よりも高め、被処理ガス中のN
X濃度を効率的に低減することが可能となる。
【0022】また上記請求項1の発明の実施態様とし
て、下記請求項2ないし5の発明が好適である。即ち、
請求項1記載の方法において、前記第1の処理工程にお
けるNO2の濃度比率は、少なくとも20%とする(請
求項2の発明)。これにより、前述の図3から明らかな
ように、NOXの除去効率が向上する。
【0023】さらに、上記請求項1または2記載の方法
において、前記電気集じん機における帯電部の極性を負
とし、マイナス放電によって被処理空気を処理する(請
求項3の発明)。上記のように、帯電部をマイナス放電
とすることで、オゾンの発生量を増大させ、NO2の生
成量を増大することで、さらに高効率にNOX濃度を低
減することが可能となる。
【0024】また、前記請求項1ないし3のいずれかに
記載の方法において、前記被処理空気中のNOX 濃度を
計測し、NOX 濃度が大のときには前記電気集じん機に
おける放電電流を大とする予め定めたNOX 濃度と前記
放電電流との相関と、前記NOX 濃度の計測値とに基づ
き、前記電気集じん機における放電電流を制御する(請
求項4の発明)。
【0025】前述のように、被処理空気のNO濃度は自
動車の通行量により時々刻々変動する。また、後述する
ように、電気集じん機における放電電流を増大すると、
電気集じん機におけるオゾン発生量が増加する。従っ
て、上記請求項4の発明のように、等モル吸着の前段に
おいて、NOX 濃度をモニターして、NOX 濃度が大の
ときには前記電気集じん機における放電電流を大とする
制御を行なうことにより、全体的に効率の高い空気浄化
が可能となる。
【0026】さらに、電気集じん機から流出するオゾン
が問題となる場合には、下記請求項5の発明が好まし
い。即ち、請求項1記載の方法において、前記第1の処
理工程と第2の処理工程との間に、TiO2 を主成分と
する光触媒を設置して、該光触媒に波長400nm以下の紫外
光を照射することによって発現する光触媒作用を利用し
て、電気集じん機で発生したオゾンを分解し、かつ被処
理空気中のNOをNO2 に酸化する中間工程を含むこと
とする。
【0027】前記光触媒作用を利用して、電気集じん機
で発生したオゾンを、下式のの反応により分解で
きる。
【0028】 TiO2+hν(光)→e‐(電子) +p+(正孔)− p++OH‐→OH* − O3+OH*→O2+HOO* − また、上記請求項5の発明により、前記オゾン分解以外
に、光触媒作用によりNOをNO2 に酸化できるので、
前記中間工程は、被処理ガス中のNOX濃度を効率的に
低減する効果の助長効果がある。
【0029】さらに、前記方法を実施するための装置と
しては、下記請求項6および7の発明が好適である。即
ち、煤じん及び一酸化窒素(NO)と二酸化窒素(NO
2 )等の窒素酸化物(NOX )を含む空気を浄化する装
置において、被処理空気中の煤じんを除去する電気集じ
ん機と、その後段に設けられTiO2 ,ZnO,モルデ
ナイトのいずれかを主成分とする吸着材を有する吸着反
応槽とを備えるものとする(請求項6の発明)。
【0030】また、上記請求項6記載の装置において、
前記電気集じん機と吸着反応槽との間に、TiO2 を主
成分とする光触媒反応槽を設ける(請求項7の発明)。
【0031】
【発明の実施の形態】図面により、本発明の実施例につ
いて以下にのべる。
【0032】(実施例1)自動車道路トンネル内に設置
した電気集じん機(EP)出入口のNOXの測定結果の
一例を、表1に示す。
【0033】
【表1】 表1から明らかなように、出入口のNOおよびNO
度を比較すると、集じん機を通過した空気中のNO濃度
は減少し、NO2 濃度が増加する。これは、電気集じん機
のコロナ放電によってオゾンが発生し、オゾンとNOが
反応してNO2が生成したことによる。
【0034】また、帯電部をプラス放電からマイナス放
電にするとNO2 濃度がさらに増加する。これは、マイナ
ス放電によってオゾンの発生量が増加したことによる。
プラス放電をマイナス放電とすることによって、NO2
/NOX比は、約2倍となる。
【0035】さらにまた、マイナス放電時の放電電流を
増大することにより、発生オゾン量をさらに増大させる
ことが可能である。放電電流を変化させた実験結果の一
例を、表2に示す。
【0036】
【表2】 表2から明らかなように、マイナス放電において、放電
電流を約1.07倍とすると、NO2/NOX比は、約
1.06倍となり、略、比例関係にある。一方、放電電
流を約2倍にすると、電気集じん機で発生するオゾン濃
度も1.5〜2倍となることが、実験で確認されてお
り、表2の結果は、放電電流の増大により、オゾン濃度
が増大し、その結果、NO2/NOX比が増大したことを
示している。
【0037】表1の実験例において、NO2/NOX比の
最大値は、マイナス放電において0.21であるが、前
述のように、放電電流を2倍とすれば、NO2/NOX
を略倍の約0.4とすることができる。さらに、被処理
空気の処理流量を小さくするほど、オゾンとNOとの接
触機会増大のためか、NO2/NOX比が増大する傾向が
認められ、これによって、さらにNO2/NOX比が増大
できる。
【0038】(実施例2)図1は、請求項6の発明に関
わる実施例を示す構成図である。同図において、1は被
処理空気中の煤じんを除じんするための電気集じん機、
2は等モル吸着によってNOX を除去するためにTiO
2 ,ZnO,モルデナイトのいずれかを主成分とする吸
着材を設置した吸着反応槽、3は被処理ガスを装置に導
入するための送風機である。
【0039】まず、電気集じん機1において、被処理ガ
スに含まれる煤じんを、帯電部におけるコロナ放電によ
るイオンシャワー空間に通過させて、煤じん粒子に電荷
を与え、帯電された煤じん粒子を集じん電極で電界の力
により吸引捕集する。この際、空気中ではコロナ放電によ
ってオゾンが発生することから、オゾンの強力な酸化力
によって、被処理ガス(空気)中のNOは、NO2に酸
化される。次に、NO2比率が当初よりも高くなった被処
理ガスは、吸着反応槽2に導入され、吸着材によってN
OおよびNO2が効率よく吸着除去される。
【0040】(実施例3)図2は、請求項7の発明に関
わる実施例を示す概略構成図である。図2においては、
実施例1における吸着反応槽2の図示を省略しており、
光触媒反応槽4とファン3との間に吸着反応槽2が設け
られる。
【0041】図2において、1は被処理空気中の煤じん
を除じんするための電気集じん機、4は光触媒および光
源等で構成される光触媒反応槽、5は光触媒を保持する
ための基材、6はTiO2を主成分とする光触媒、7は
光触媒に400nm以下の紫外光を照射する光化学用蛍光灯、
3は被処理ガスを装置に導入するための送風機である。
【0042】電気集じん機1で被処理空気中の煤じんを
除じんする際に、空気中ではコロナ放電によってオゾン
が発生する。このオゾンは被処理空気中のNOと反応し
てNO2を生成し、その大部分は消費されるが、余剰の
オゾンを含む被処理ガスを光触媒反応槽4に導入するこ
とにより、TiO2の光触媒作用によってオゾンが分解
除去される。またこのとき、NOX 、SO2も同時に酸
化除去されることから清浄な空気が排出され、さらに、
光触媒作用によりNOをNO2 に酸化して、被処理ガス
中のNOX濃度を効率的に低減する効果を助長する。ま
た、光化学用蛍光灯7を消灯した場合には、光触媒6は
吸着材として機能するため、等モル吸着によってNOお
よびNO2が吸着除去できる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、煤じ
ん及び一酸化窒素(NO)と二酸化窒素(NO2 )等の
窒素酸化物(NOX )を含む空気を浄化する方法におい
て、電気集じん機によって被処理空気中の煤じんを除去
し、さらに前記電気集じん機で発生するオゾンによって
被処理空気中のNOをNO2 に酸化してNOX 中に占め
るNO2 の濃度比率を電気集じん機入口部よりも高める
第1の処理工程と、この被処理空気を、TiO2 ,Zn
O,モルデナイトのいずれかを主成分とする吸着材に接
触させ、NOとNO2 を等量ずつ吸着させることによっ
て被処理ガス中のNOX 濃度を低減する第2の処理工程
とを含むこととし、また、前記第1の処理工程と第2の
処理工程との間に、TiO2 を主成分とする光触媒を設
置して、該光触媒に波長400nm以下の紫外光を照射するこ
とによって発現する光触媒作用を利用して、電気集じん
機で発生したオゾンを分解し、かつ被処理空気中のNO
をNO2 に酸化する中間工程を含むことにより、電気集
じん機で発生するオゾンを積極的に利用することによ
り、被処理空気中のNOをNO2 に酸化してNO2の濃度
比率を当初よりも高め、TiO2 ,ZnO,モルデナイ
トのいずれかを主成分とする吸着材に接触させ、NOと
NO2を等量ずつ吸着させることによって、更なるエネ
ルギの投入なしに、被処理空気中のNOX濃度を効率的
に低減することが可能となる。また、余剰のオゾンが問
題となる場合には、電気集じん機の後段に設置したTi
2を主成分とする光触媒を設置することによって、オ
ゾンを分解することが可能となる。これにより、電気集
じん機を単独で運転する場合に比べ、オゾンやNOX
どの有害物質の排出を低減した環境調和型の自動車道ト
ンネル内等の空気浄化方法および装置を提供することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関わる空気浄化装置の実施例の構成図
【図2】本発明に関わる空気浄化装置の異なる実施例の
構成図
【図3】反応ガスのNOx組成と等モル吸着でのNOx除去率
の関係を示す図
【図4】電気集じん機の模式的構成図
【符号の説明】
1:電気集じん機、2:吸着反応槽、3:ファン、4:
光触媒反応槽、5:基材、6:光触媒、7:光化学用蛍
光灯。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 53/94 B01D 53/36 F B03C 3/02 102G 3/68 Fターム(参考) 4D002 AA12 AC10 BA04 BA05 BA09 BA14 CA07 CA13 DA11 DA21 DA47 DA51 EA02 GA01 GB02 GB20 4D048 AA06 AA12 AB01 AB03 AC07 BA07X BA13X BA41X CD01 CD03 CD08 DA01 DA02 DA08 DA10 DA20 EA01 EA03 4D054 AA07 AA20 BA02 CA11 CA19 EA21 EA27 EA28

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 煤じん及び一酸化窒素(NO)と二酸化
    窒素(NO2 )等の窒素酸化物(NOX )を含む空気を
    浄化する方法において、 電気集じん機によって被処理空気中の煤じんを除去し、
    さらに前記電気集じん機で発生するオゾンによって被処
    理空気中のNOをNO2 に酸化してNOX 中に占めるN
    2 の濃度比率を電気集じん機入口部よりも高める第1
    の処理工程と、この被処理空気を、TiO2 ,ZnO,
    モルデナイトのいずれかを主成分とする吸着材に接触さ
    せ、NOとNO2 を等量ずつ吸着させることによって被
    処理ガス中のNOX 濃度を低減する第2の処理工程とを
    含むことを特徴とする空気浄化方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、前記第1
    の処理工程におけるNO2の濃度比率は、少なくとも2
    0%とすることを特徴とする空気浄化方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の方法において、
    前記電気集じん機における帯電部の極性を負とし、マイ
    ナス放電によって被処理空気を処理することを特徴とす
    る空気浄化方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の方
    法において、前記被処理空気中のNOX 濃度を計測し、
    NOX 濃度が大のときには前記電気集じん機における放
    電電流を大とする予め定めたNOX 濃度と前記放電電流
    との相関と、前記NOX 濃度の計測値とに基づき、前記
    電気集じん機における放電電流を制御することを特徴と
    する空気浄化方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の方法において、前記第1
    の処理工程と第2の処理工程との間に、TiO2 を主成
    分とする光触媒を設置して、該光触媒に波長400nm以下の
    紫外光を照射することによって発現する光触媒作用を利
    用して、電気集じん機で発生したオゾンを分解し、かつ
    被処理空気中のNOをNO2 に酸化する中間工程を含む
    ことを特徴とする空気浄化方法。
  6. 【請求項6】 煤じん及び一酸化窒素(NO)と二酸化
    窒素(NO2 )等の窒素酸化物(NOX )を含む空気を
    浄化する装置において、被処理空気中の煤じんを除去す
    る電気集じん機と、その後段に設けられTiO2 ,Zn
    O,モルデナイトのいずれかを主成分とする吸着材を有
    する吸着反応槽とを備えることを特徴とする空気浄化装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の装置において、前記電気
    集じん機と吸着反応槽との間に、TiO2 を主成分とす
    る光触媒反応槽を設けることを特徴とする空気浄化装
    置。
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