JP2002125852A - 熱効率改新やかん、鍋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【発明の名称】熱効率改新やかん、鍋 【課題】容器の底の表面積を同一径の平底容器の底の表
面積よりも拡大し、ガスコンロの火炎と輻射熱をより高
効率に受け、従来の平底形状の湯沸かし器、やかん、煮
炊き鍋及び釜を使用した場合よりも、約２０％から３０
％の時間を短縮して湯沸かしや煮炊きが出来る湯沸かし
器、やかん、煮炊き鍋及び釜の提供。 【解決手段】容器の底の断面形状を凸状底（側面より見
て、碗を被せたような形状）とし、底の表面積を同一径
の平底容器の底の表面積よりも大きくするとともに、凸
状底部でガスコンロの火炎と輻射熱をより高効率に受け
られる断面形状の容器にする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭や飲食業
者等の飲料・食料提供施設の厨房において使用される湯
沸かし器、やかん、煮炊き鍋及び釜に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の湯沸かし器、やかん、煮炊き鍋及
び釜は、瞬間湯沸かし器を除き、その容器の底は平底あ
るいは若干の凹凸をつけたものであり、その中で、煮炊
き鍋にあっては、半球体底の俗称坊主鍋、丸底の上方部
に架かりのある羽釜及び中央に吹き抜けの筒を設けた断
面形状が半円環のしゃぶしゃぶ鍋等がある。また、早炊
き、煮詰めの機能を有する圧力鍋においても、その底の
形状は前出のものと大同小異である。それは即ち、いず
れもが旧態依然としてガスコンロの火炎と輻射熱を、安
易に容器の平底あるいは丸底で受けて湯沸かしや煮炊き
に供されており、ガスコンロの火炎と輻射熱の一部を容
器の外部及び周辺部に無為に逃がすままにある。

【０００３】しかし、上記の現状にありながらも、湯沸
かし器、やかん、煮炊き鍋及び釜の底の形状を改良工夫
するば、従来よりも短時間に湯沸かしや煮炊きが可能で
あるにもかかわらず行われていない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来よりも短時間で同
一の湯沸かしや煮炊きが出来るということは、消費エネ
ルギーを節約出来ることを意味し、このことは現在の国
際情勢の観点から見ても大いに歓迎されるべきことであ
り、消費エネルギーの節約による経済効果は天文学的数
値となる。また、今社会で問われている各種の環境問題
に誰しもが容易に、しかも日常の中で取り組め、尚且
つ、本発明を社会・人が使用すればするほどその利用者
に対し、燃料費の倹約という経済的メリットをもたらす
ものである。

【０００５】本発明は、容器の底の形状を変更・改良す
ることでガスコンロの火炎と輻射熱をより高効率に受
け、従来の湯沸かし器、やかん、煮炊き鍋及び釜を使用
した場合よりも、同一径の場合、約２０％から３０％短
い時間で湯沸かしや煮炊きが出来る湯沸かし器、やか
ん、煮炊き鍋及び釜の提供を目的としている。

【０００６】

【課題を解決する為の手段】上記目的を達成するため
に、本発明の湯沸かし器、やかん、煮炊き鍋及び釜は、
同一径の従来の湯沸かし器、やかん、煮炊き鍋及び釜に
比べ、その底の表面積を拡大する必要がある。また、従
来の容器が外部や周辺部に逃がしていたガスコンロの火
炎と輻射熱をより高効率に受けられる形状にすることも
必要である。

【０００７】この時に注意する点として、加工の容易
さ、利便性、使い勝手、取りまわしの容易さ、洗浄の容
易さ、衛生管理の容易さ、耐久性、安全性等がある。

【０００８】容器の底の表面積の拡大及びガスコンロの
火炎と輻射熱を効率よく受けるために、本発明では湯沸
かし器、やかん、煮炊き鍋及び釜の底を凸状底とし表面
積を大きくしている。また、凸状底は、ガスコンロの火
炎を凸型内部に導ける大きさの径で、火炎との接触が効
果的に行なわれる高さとする。

【０００９】しかし、ガスコンロによって外側に火力の
強いタイプのコンロにおいては、容器の外部や周辺部に
逃げるガスコンロの火炎と輻射熱をより効率よく受ける
ために、容器の側面部にも工夫をし、凸状底と側面部に
丸みをもたせた複合形状の容器が有効である。

【００１０】湯沸かしや煮炊きをより短時間・省エネル
ギーにて実施するには、ガスコンロの火炎口から噴出さ
れる火炎が、外側に強くではなく、内側に強くなる火炎
口をもつガスコンロに切り替えることにより、本発明の
凸状底容器の機能がより発揮されることとなる。

【００１１】

【発明の実施の形態】発明の実施の形態を説明する。図
１は本発明の凸状底の湯沸かし器、やかん、煮炊き鍋及
び釜の縦断面図及び底面図である。凸部は半球又は球冠
形状で、底の形状、凸部の半径、高さによって差が出る
が、同一径の平底容器の底の表面積より約１．２倍から
２倍になっている。また、ガスコンロの火炎を効率よく
凸型内部に導き、高効率に火炎の直射熱と輻射熱を容器
の底面に伝えることが出来る。

【００１２】図２に示す例は、容器の外部や周辺部に逃
げるガスコンロの火炎と輻射熱をより効率よく受けるた
めに凸状底に加え側面部に丸みを持たせた例である。

【００１３】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように、同一径
の平底容器の底の表面積より約１．２倍から２倍にし、
且つ、ガスコンロの火炎を効率よく凸型内部に導き、高
効率に火炎の直射熱と輻射熱を容器の底面に伝えること
が出来、従来の湯沸かし器、やかん、煮炊き鍋及び釜と
比べ湯沸かし、煮炊きの時間を約２０％から３０％短縮
する効果を奏する。

【００１４】図３は、直径１８センチメートルの従来の
平底鍋と同一径の本発明の凸状底及び側面部に丸みをも
つ鍋とを用いて、１．５リットルの水道水を同一条件の
下で家庭用のガスコンロで加熱した場合の、３０秒毎の
測定温度を示した比較図である。その結果を見ると本発
明は沸騰までの時間で約２０％から３０％の湯沸かし時
間の短縮効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】凸状底の湯沸かし器、やかん、煮炊き鍋及び釜
の縦断面図及び底面図

【図２】凸状底及び側面部に丸みをもつ湯沸かし器、や
かん、煮炊き鍋及び釜の縦断面図

【図３】平底鍋と凸状底鍋との加熱時間毎の測定温度の
比較図

【符号の説明】 １ 湯沸かし器、やかん、煮炊き鍋及び釜の本体 ２ 底部 ３ 凸部 ４ ガスコンロ ５ ガスコンロの火炎 ６ 五徳

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】容器の底の断面形状を凸状底とし、この底
   の表面積を同一径の平底容器の底の表面積より１．２倍
   から２倍程度大きくした金属製、耐熱ガラス製及び陶磁
   器製である湯沸かし器、やかん、煮炊き鍋及び釜。