JP2002123109A - 画像定着装置 - Google Patents

画像定着装置

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JP2002123109A JP2000313081A JP2000313081A JP2002123109A JP 2002123109 A JP2002123109 A JP 2002123109A JP 2000313081 A JP2000313081 A JP 2000313081A JP 2000313081 A JP2000313081 A JP 2000313081A JP 2002123109 A JP2002123109 A JP 2002123109A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】記録シートの表面と定着ロールの表面との間に
は所望の強度の電界を形成しつつも、定着ローラ表面の
絶縁層に対して作用する電界強度を軽減し、以て該絶縁
層の破壊を回避しつつ爆発型及び破壊型双方の定着スマ
ッジの発生を効果的に防止することが可能な定着装置を
提供する。 【解決手段】絶縁層で被覆された定着ロールと、導電層
を周面に有すると共に上記定着ロールに対向配置される
加圧ロールと、この加圧ロールの導電層に対して上記ト
ナーと逆極性のバイアス電圧を印加するバイアス電源と
から構成され、これら定着ロールと加圧ロールとでトナ
ー像を担持した記録シートを挟み込み、かかる記録シー
トにトナー像を定着する定着装置を前提とし、上記定着
ロールの絶縁層に対してトナーと同極性の電荷を注入
し、かかる絶縁層の表面電位を制御する絶縁層保護手段
を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真式複写機
やレーザビームプリンタ等において、記録シートに転写
されたトナー像を該記録シートに定着させる定着装置に
係り、特に、トナーを記録シートに電気的に固定してト
ナー像のオフセットや飛散を防止すべく、バイアス電圧
を印加しながら該トナー像の定着を行うタイプの定着装
置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真式複写機等における定着
装置しては、所謂ヒートローラ方式なるものが知られて
いる。具体的には、所定の圧力で当接する一対の定着ロ
ーラと加圧ローラとの間にトナー像が転写された記録シ
ートを挿通させ、定着ローラに内蔵されたヒータによっ
てトナーを溶融させると共に、溶融したトナーを記録シ
ートの受像面に圧着させることにより、所定の定着強度
でトナー像を記録シートに固定するように構成されてい
る。
【0003】しかし、このようなヒートローラ方式の定
着装置では、記録シートに含まれている水分等は定着装
置における加熱によって蒸発するので、微視的に観察す
ると、記録シートのニップ位置直前の楔状領域では水分
の蒸発に伴う気体の噴出が生じ、これによって記録シー
トに付着しているトナーが定着前に飛び散る所謂トナー
飛び散りが発生し易い(以下、この原因によるトナー飛
び散りを「爆発型」という)。文字画像や記録シートの
搬送方向に沿った線画の場合には噴出した気体の逃げ道
が存在するために、上記トナー飛び散りは余り顕著に発
生しないが、定着ローラの回転軸と平行に描かれた線画
においては、図9に示すように、トナーが定着ローラの
周面と記録シートとの間でダムのような機能を果たして
しまうので、行き場のない気体がトナー像の一部を吹き
飛ばし、その結果としてトナー飛び散りが顕著に発生し
易い。このような記録シートの加熱に起因するトナー飛
び散りは含水率の高い記録シートで発生し易く、乾燥し
た記録シートでは発生し難くなる。
【0004】そこで、このようなトナー飛び散りの発生
を防止するものとして、定着ローラと加圧ローラとの間
に静電界を形成し、この静電界とトナーの保持電荷とに
基づく静電誘引力により、該トナーを記録シート上に固
定した状態で未定着トナー像の定着を行う定着装置が従
来から提案されている(特開昭57−172371号公
報、特開平11−258944号公報等)。かかる定着
装置において、上記定着ローラは接地された導電性コア
の周囲に絶縁層を被せて形成される一方、上記加圧ロー
ラは表面を導電層で被覆して形成されており、加圧ロー
ラの導電層に対してトナーと逆極性のバイアス電圧が印
加されるようになっている。そして、このような構成に
おいては、かかるバイアス電圧を加圧ローラの導電層に
対して印加することにより、記録シートの表裏に位置す
る定着ローラと加圧ローラとの間に静電界が形成され、
トナー像が記録シートの受像面に電気的に固定され、前
述したトナー飛び散りの発生が防止されるようになって
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年のプリン
タやコピーの著しい高速化に伴い、前述の「爆発型」と
は異なる新たな原因によるトナー飛び散りの発生が問題
となってきている。例えば、プリンタのプロセス速度が
高速化すると、トナー像を記録シートに定着する定着機
においても定着ロール及び加圧ロールの回転速度を高速
化しなけれはばならないが、定着ロールが高速で回転す
ると、その表面に沿って流れていた気流がニップ位置直
前の楔状空間に対して短時間で多量に押し込まれ、行き
場を失った空気が該空間から噴き出そうとするのであ
る。これにより、前述の爆発型と同様にしてトナー飛び
散りが発生する(以下、この理由によるトナー飛び散り
を「破壊型」という)。この破壊型のトナー飛び散りも
定着ロールの回転軸と平行に描かれた線画に関して顕著
に発生するが、爆発型のトナー飛び散りが高湿環境下で
発生し易いのに対し、破壊型のトナー飛び散りは低湿環
境下で顕著に発生し易いといった特質がある。これは、
記録シートの含水率が低いと、記録シートの抵抗値がそ
の分高くなるので、前述の如くバイアス電圧を印加した
場合であっても、トナーと逆極性の電荷が記録シートの
裏面側から表面側へ移動することができず、記録シート
と定着ロールとの間に形成される静電界の強度が記録シ
ートの厚み分だけ実質的に減少してしまうからである。
【0006】図10はトナー飛び散りの発生に関して定
着画像を観察した結果を示すグラフであり、横軸は環境
湿度を、縦軸は定着画像を観察して得られた官能評価レ
ベルを示している。また、分図(a)は低・中速プリン
タにおける結果を、分図(b)は高速プリンタにおける
結果を示している。これらのグラフを比較して把握され
るように、爆発型のトナー飛び散りは高湿環境下で発生
し易く、破壊型のトナー飛び散りは低湿環境下で発生し
易い。また、低・中速機よりも高速機の方が破壊型のト
ナー飛び散りが顕著に発生している。
【0007】加圧ローラの導電層に対して印加するバイ
アス電圧を大きく設定すれば、トナーを記録シートに固
定しようとする静電誘引力が強く作用することから、上
記バイアス電圧は大きければ大きいほど爆発型及び破壊
型いずれのトナー飛び散りも発生し難くなると言える。
しかし、加圧ロールに対してトナーと逆極性のバイアス
電圧を印加すると、定着ロール表面を被覆する絶縁層も
トナーと逆極性に帯電してしまうことになり、バイアス
電圧を大きくすると、絶縁層の表面電位も高くなってし
まう。このため、加圧ロールに印加するバイアス電圧を
増加させても、加圧ロールと定着ロールとの間の有効電
界がその増加分だけ大きくなることはなく、有効電界の
実質的増加分以上にバイアス電圧を増加させる必要が生
じてしまう。一方、定着ロールの絶縁層に対して作用す
る電界強度について考察すると、かかる絶縁層を介して
作用する電界は加圧ロールに印加したバイアス電圧によ
るもの、及び絶縁層の表面に保持された電荷によるもの
の二種類が存在し、バイアス電圧を増加すると、定着ロ
ールの絶縁層の表面により多くの電荷が注入されること
から、かかる電界強度はバイアス電圧の増加分以上に増
加してしまうことになる。
【0008】つまり、単に加圧ロールに対して印加する
バイアス電圧を増加しただけでは、トナー像の飛散防止
に寄与する有効電界の増加分よりも、絶縁層に対して作
用する電界強度の増加分の方が大きくなってしまうので
ある。このため、バイアス電圧を増加しただけでは、ト
ナー飛び散りの防止効果よりも定着ローラの絶縁層の経
時劣化の進行が顕著となり、かかる絶縁層が早期に破壊
され、定着ロールと加圧ロールとの間で電気リークが発
生してしまうといった問題点がある。そして、仮に両ロ
ールの間で電気リークが発生すると、電圧降下が生じ、
定着ローラと加圧ローラとの間に所望の強度の静電界を
形成することが出来なくなり、トナー飛び散りの発生そ
れ自体を防止することができなくなってしまう。
【0009】本発明はこのような問題点に鑑みなされた
ものであり、その目的とするところは、記録シートの表
面と定着ロールの表面との間には所望の強度の電界を形
成しつつも、定着ローラ表面の絶縁層に対して作用する
電界強度を軽減し、以て該絶縁層の破壊を回避しつつ爆
発型及び破壊型双方のトナー飛び散りの発生を効果的に
防止することが可能な定着装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
本発明の定着装置は、導電性コアの周囲を絶縁層で被覆
して形成されると共に未定着トナー像が転写された記録
シートの受像面に当接する定着ロールと、導電層を周面
に有すると共に上記定着ロールに対向配置される加圧ロ
ールと、この加圧ロールの導電層に対して上記トナーと
逆極性のバイアス電圧を印加するバイアス電源とから構
成され、これら定着ロールと加圧ロールとでトナー像を
担持した記録シートを挟み込み、かかる記録シートにト
ナー像を定着する定着装置を前提とし、上記定着ロール
の絶縁層に対してトナーと同極性の電荷を注入し、かか
る絶縁層の表面電位を制御する絶縁層保護手段を設けた
ことを特徴とするものである。
【0011】このように、定着ロールの絶縁層の表面に
対してトナーと同極性の電荷を注入するように構成すれ
ば、通常は加圧ロールに印加したバイアス電圧の影響で
トナーと逆極性に帯電してしまう定着ロールの表面電位
を、積極的に0Vに向けて低下させ又はトナーと同極性
に制御することが可能となる。このため、かかる絶縁層
の表面電位がバイアス電圧の影響でトナーと逆極性に大
きく帯電してしまう場合と比較して、記録シートと絶縁
層との間の有効電界が大きくなり、その分だけトナーを
記録シートに固定しようとする静電誘引力が大きく作用
することから、トナー飛び散りの発生を効果的に防止す
ることが可能となる。また、トナーと同極性の電荷を定
着ロールの絶縁層に注入したことにより、定着ロールの
絶縁層の表面電位はトナーと逆極性であっても0V近傍
にコントロールされ、またはトナーと同極性にコントロ
ールされるので、絶縁層に対してトナーと同極性の電荷
を注入しない場合と比較して、かかる絶縁層に対して作
用する電界強度を減じることができ、該絶縁層の経時劣
化を可及的に防止することも可能となる。
【0012】ここで、上記絶縁層保護手段としては、上
記絶縁層に対してトナーと同極性の電荷を注入するもの
であれば良く、例えば、かかる絶縁層に対向配置された
針状電極、ブラシ給電器、ロール給電器等によって直接
的に電荷を注入することができる。但し、絶縁層表面の
劣化を防止するという観点からすれば、非接触状態で絶
縁層に対して電荷の注入を行い得るものが好ましい。
【0013】一方、絶縁層に対して直接的に電荷を注入
する手段を設ける場合には、定着装置に対して装着する
部品点数が増加してコスト高を生じてしまう。従って、
コスト的観点からすれば、加圧ロールの導電層に対して
バイアス電圧を印加するバイアス電源にトナーと同極性
及び逆極性の2つの電源を具備させ、記録シートの通紙
時にはトナーと逆極性のバイアス電圧を、記録シートの
非通紙時にはトナーと同極性のバイアス電圧を印加する
ように構成するのが好ましい。この構成によれば、記録
シートの非通紙時にはトナーと同極性の電荷が加圧ロー
ルの表面から定着ロールの絶縁層に対して注入されるの
で、やはりかかる絶縁層の表面電位を0V近傍にコント
ロールすることが可能となり、しかも電源の極性を切り
換えるのみで実現することができるので、定着ロールに
直接電荷を付与する専用手段を設ける場合と比較して安
価に実施することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
の定着装置を詳細に説明する。図1は本発明を適用した
定着装置の第1実施例を示す概略図である。同図におい
て、符号1は未定着トナー像Tを担持した記録シート、
符号2はこの記録シート1の表面に当接する定着ロー
ラ、符号3はこの定着ローラ2と対向配置された加圧ロ
ーラであり、上記定着ローラ2と加圧ローラ3とは所定
の圧力下で当接し、挿通される記録シート1をニップす
るように構成されている。
【0015】上記定着ローラ2は金属からなる中空状の
導電性コア21の周囲をポリフルオロアルコキシポリテ
トラフルオロエチレン(PFA)等からなる厚さ30μ
mの絶縁層22で被覆したものであり、導電性コア21
は接地されると共にその内部にはトナーを加熱溶融させ
るためのヒータ23が配設されている。かかる絶縁層2
2は導電性コア21の表面に絶縁性材料をコーティング
したものであっても差し支えないが、これによる場合は
絶縁層22に凹凸やピンホールが発生し易くなり、経時
的に劣化した場合に絶縁破壊が生じ、バイアス電圧が印
加された加圧ローラ3との間で電気リークが発生し易
い。そのため、この実施例では高分子材料を円筒状に成
形した絶縁性チューブをプライマーで処理された導電性
コア21に被せ、かかる絶縁性チューブを加熱収縮させ
て導電性コア21の周囲に密着させることにより上記絶
縁層22を形成している。絶縁性チューブによる絶縁層
22の表面はコーティングによる絶縁層22の表面と比
較して滑らかであり、しかもピンホールも少ないので、
コーティングによる場合よりも絶縁破壊の危険性が低下
し、加圧ローラ3との間の電気リークを可及的に防止す
ることができる。尚、定着ローラ2の周面の絶縁性を向
上させるため、絶縁層22の形成に先立って、導電性コ
ア21の表面にアルマイト処理等を施しても良い。
【0016】一方、上記加圧ローラ3は、シャフト31
の周囲にシリコンゴム等からなる絶縁性の弾性層32を
設けると共に、かかる弾性層32の周囲を表面抵抗率1
6Ω/cm2 、厚さ100μmの導電層33で被覆し
て形成されている。かかる導電層33はカーボンブラッ
クを分散させて表面抵抗率を調整したPFA等からな
り、前述した定着ローラ2の絶縁層22と同様、円筒状
に成形されたチューブを弾性層32の周囲に被せて形成
されている。また、この導電層33には加圧ローラ3の
軸方向の両端において給電用ブラシ34が接触してお
り、かかる給電用ブラシ34にはバイアス電源35から
バイアス電圧が印加されている。この実施例においては
記録シート1上に付着しているトナーTがマイナス極性
に帯電している場合に合わせ、プラス極性のバイアス電
圧を印加している。尚、トナーTがプラス極性に帯電し
ている場合にはマイナス極性のバイアス電圧を印加する
ことになる。
【0017】また、この第1実施例の定着装置では上記
定着ローラ2の表面に対向して鋸歯状の先端を有する放
電電極4(以下、「帯電SAW」という)を設け、この
帯電SAW4に対してトナーと同極性のバイアス電圧を
印加している。この帯電SAW4は定着ロール2の回転
軸方向に沿って延びる金属板であり、鋸歯状に形成され
た一辺が1.2mmの間隙を保って定着ロール2と対向
している。そして、この帯電SAW4に対して電源40
から−2.4kVの直流バイアス電圧を印加することに
より、上記絶縁層22の表面にトナーと同極性のマイナ
ス電荷が付与されるようになっている。尚、帯電SAW
4と絶縁層22との間に流れる電流は電流リミッタによ
って最大4μAに制御されている。
【0018】このような構成により、加圧ローラ3の導
電層33と定着ローラ2の導電性コア21との間には記
録シート1の裏面から表面に向かう静電界が形成され、
トナー像Tの転写された記録シート1がこれらローラ
2,3の間に挿通されると、マイナス極性に帯電したト
ナーTは静電誘引力によって加圧ローラ3に向けて引っ
張られる。その結果、トナーTは記録シート1の表面に
積極的に固定された状態で定着ローラ2と加圧ローラ3
との間に突入し、記録シート1に定着される。
【0019】図2は、加圧ロール3の導電層33に対し
て+340Vのバイアス電圧を印加し、上記帯電SAW
4に対してバイアス電圧を印加しないときの、定着ロー
ル2と加圧ロール3とのニップ部の電位状態を説明する
概念図である。このとき、加圧ロール3の導電層33に
対して+340Vのバイアス電圧を印加すると、定着ロ
ール2の絶縁層22の表面電位は+200V程度にチャ
ージアップされることが確認されている。加圧ロール3
の導電層33は+340Vに保たれる一方、絶縁層22
の表面電位は+200Vに帯電するのであるから、この
場合、これら導電層33と絶縁層22との間には加圧ロ
ール3から定着ロール2へ向けて+140Vの電界が形
成されていることになり、これがトナー像Tを記録シー
ト1に固定するための有効電界の大きさということにな
る。
【0020】次に、図2の状態で定着ロール2の絶縁層
22に対して作用する電界強度を計算してみる。かかる
電界強度は、加圧ロール3に印加されたバイアス電圧に
よるものと、定着ロール2の表面電位によるものとの和
として計算することができ、記録シート1が定着ロール
2と加圧ロール3との間に通紙されていない状態では絶
縁層22の厚みだけを考慮すれば良いことになる。従っ
て、以下の式によって計算することができる。 (加圧ロールのバイアス電圧+定着ロールの表面電位)/絶縁層の厚さ … この式によって絶縁層22に作用する電界強度を計算す
ると、16.3kV/mmになる。
【0021】一方、図3は、前述の帯電SAW4に対し
てバイアス電圧を印加した際の、定着ロール2と加圧ロ
ール3とのニップ部の電位状態を説明する概念図であ
る。帯電SAW4に対して前記したバイアス電圧を印加
すると、トナーTと同極性の電荷が絶縁層に対して注入
され、かかる帯電SAW4の対向位置を通過してニップ
部に至るまでの定着ロール2の表面電位は−200V程
度に達する。加圧ロール3の導電層33は+340Vに
保たれる一方、絶縁層22の表面電位は−200Vに帯
電するのであるから、この場合、これら導電層33と絶
縁層22との間には加圧ロール3から定着ロール2へ向
けて+540Vの電界が形成されていることになり、こ
れがトナー像Tを記録シート1に固定するための有効電
界の大きさということになる。つまり、帯電SAW4に
よってトナーTと同極性の電荷を絶縁層に注入しなかっ
た図2の場合と比較して、有効電界の大きさが著しく増
加したことになる。これにより、帯電SAW4を機能さ
せた場合には、トナー像Tが記録シート1に対して強固
に固定された状態で該記録シート1がニップ部に突入す
ることになり、トナー飛び散りの発生を効果的に防止す
ることができるものである。
【0022】また、図3の状態で定着ロール2の絶縁層
22に対して作用する電界強度を計算してみる。この場
合も電界強度は、加圧ロール3に印加されたバイアス電
圧によるものと、定着ロール2の表面電位によるものと
の和として計算することができるので、前記した式を
用いて計算することができる。そして、その計算結果に
よれば、絶縁層22に対して作用している電界強度は
4.7kV/mmとなり、帯電SAW4を機能させなか
った図2場合と比較して、電界強度が著しく減少してい
ることが伺われる。これは、絶縁層22の表面がトナー
Tと同極性のマイナス極性に帯電していることから、か
かる表面電位による電界強度の向きが加圧ロール3のバ
イアスの電圧による電界強度の向きと逆向きになり、前
者によって後者が減殺されたからである。これにより、
帯電SAW4を機能させて絶縁層22の表面にトナーT
と同極性の電荷を注入した場合にはた、かかる絶縁層2
2に対して作用する電界強度が減じられ、該絶縁層22
の経時劣化を抑止して絶縁破壊の発生を有効に防止し得
るものである。
【0023】従来のように帯電SAW4を設けず、加圧
ロール3の導電層33に対してのみバイアス電圧を印加
した場合には、定着ロール2の絶縁層22の表面は加圧
ロール3に印加されたバイアス電圧の強度に応じて同極
性に帯電することになり、かかるバイアス電圧を増強し
ても、導電層33と絶縁層22との間の有効電界はバイ
アス電圧の増強分程には増加しない。また、絶縁層22
の表面がバイアス電圧の増強に伴って該バイアス電圧と
同極性にチャージアップすることから、かかる絶縁層2
2に対して作用する電界強度はバイアス電圧の増強分以
上に増加し、絶縁層22の経時劣化が著しく進行するこ
とになる。これに対し、本実施例のように帯電SAW4
を設けて絶縁層22にトナーTと同極性の電荷を注入
し、かかる絶縁層22の表面電位がトナーTと同極性側
へ変位するように積極的に制御した場合には、それだけ
で導電層33と絶縁層22との間の有効電界を増加させ
ることができ、しかも絶縁層22に対して作用する電界
強度を著しく減じることができ、トナー飛び散りの発
生、並びに定着ロール3と加圧ロール2との間の電気リ
ークの発生といった問題を一気に解消することができる
ものである。また、加圧ロールに印加するバイアス電圧
を増強した場合であっても、かかるバイアス電圧によっ
て絶縁層がチャージアップするのを防止し得ることか
ら、導電層33と絶縁層22との間の有効電界はバイア
ス電圧の増強分に見合った大きさだけ増加することにな
り、僅かなバイアス電圧の増加でもトナー飛び散りの防
止効果を期待することができるものである。
【0024】また、この第1実施例では帯電SAW4に
印加するバイアス電圧の大きさを決定するに当たり、か
かる帯電SAW4によって電荷を注入された絶縁層22
がトナーTと同極性の表面電位に帯電するよう配慮した
が、本発明において絶縁層22は必ずしもトナーTと同
極性に帯電する必要はない。トナーTと逆極性であって
も、絶縁層22の表面電位を積極的に0Vに向け低下さ
せる程度のバイアス電圧が帯電SAW4に印加されれ
ば、前述した本発明の作用効果を十分に得ることができ
る。
【0025】図4は、この第1実施例の定着装置を用い
てトナー像の定着を行い、トナー飛び散りの発生に関し
て定着画像を観察した結果を示すグラフであり、横軸は
環境湿度を、縦軸は定着画像を観察して得られた官能評
価レベルを示している。図10のグラフに示した従来の
場合と比較して、爆発型及び破壊型いずれのトナー飛び
散りについても発生レベルが低下していることが把握で
きる。
【0026】尚、上記帯電SAW4には電流リミッタ付
きの直流電圧を印加したが、その場合、絶縁層22の表
面が加圧ロール3側のバイアス電圧によって既にトナー
と逆極性に帯電していることを考慮すれば、トナーと同
極性の直流電圧に交流電圧を重畳したバイアス電圧を帯
電SAW4に対して印加するのが好ましい。このような
バイアス電圧は既に帯電している絶縁層22の表面を一
旦除電する効果に富んでおり、単に直流電圧をバイアス
電圧として印加する場合と比較して、絶縁層の表面電位
を安定した逆極性電位に帯電させることができる。
【0027】図5は本発明を適用した定着装置の第2実
施例を示すものである。この第2実施例では定着ロール
2の絶縁層22に対して直接的にトナーTと同極性の電
荷を注入する部材を設けず、加圧ロール3に対して印加
するバイアス電圧の極性を記録シート1の通紙、非通紙
に応じて切り換えるように構成した。その他の構成は前
記第1実施例と同一なので、図5中に第1実施例と同一
の符号を付し、ここではその詳細な説明は省略する。
【0028】加圧ロール3に対してバイアス電圧を印加
するバイアス電源36は極性の異なる二つの電源を備え
ており、記録シート1の搬送に同期した所定のタイミン
グでいずれか一方の電源を給電用ブラシ34に接続する
ように構成されている。図6は加圧ロール3に印加する
バイアス電圧の切換タイミングを示したチャートであ
る。先ず、定着ロール2が回転を開始したら、かかる回
転開始のタイミングに時間t1だけ遅れてバイアス電圧
が印加される。このように印加開始のタイミングを回転
開始のタイミングから僅かに遅らせているのは、定着ロ
ール2の停止時に加圧ロール3と接していた絶縁層22
の部位は高温になっていることが予想され、絶縁破壊は
温度が高いほど発生し易いからである。回転開始のタイ
ミングから僅かに遅れてバイアス電圧の印加を開始すれ
ば、停止状態でのバイアス電圧印加を回避すると共に、
絶縁層22の高温の領域を避けてバイアス電圧を印加す
ることができ、かかる絶縁層22の経時劣化を極力抑え
ることが可能になる。
【0029】この定着ロール2の回転開始直後に印加さ
れるバイアス電圧はトナーTと同極性であり、これによ
って加圧ロール3の導電層33と接する定着ロール2の
絶縁層22にはトナーTと同極性(マイナス)の電荷が
注入される。この後、トナー像Tを担持した1枚目の記
録シート1の先端が定着ロール2と加圧ロール3のニッ
プ部に突入してくる直前に、かかるバイアス電圧をトナ
ーTと逆極性(プラス)に切り換える。これにより、加
圧ロール3から定着ロール2へと向かう電界が形成さ
れ、マイナス電荷を有するトナーTは記録シート1上に
静電誘引力で固定される。更に、1枚目の記録シート1
の後端が定着ロール2と加圧ロール3のニップ部を抜け
たならば、バイアス電圧を再びトナーと同極性に切り換
え、1枚目の記録シート1と2枚目の記録シート1との
間のインターバルでそのバイアス電圧を維持する。そし
て、2枚目の記録シート1の先端が定着ロール2と加圧
ロール3のニップ部に突入してくる直前に、かかるバイ
アス電圧を再びトナーTと逆極性(プラス)に切り換え
る。すなわち、記録シート1の通紙中はトナーTと逆極
性のバイアス電圧を加圧ロール3の導電層33に印加
し、記録シート1の通紙前後においてはトナーTと同極
性のバイアス電圧を加圧ロール3の導電層33に印加す
る。そして、最終の記録シート1の後端が定着ロール2
と加圧ロール3のニップ部を抜けたならば、もう一度、
トナーTと同極性のバイアス電圧を印加し、この後にバ
イアス電圧の印加を終了する。
【0030】従来は、定着ロール2が回転を開始する
と、総ての記録シート1の通紙が終わる迄の間は加圧ロ
ール3の導電層33に対してトナーTと逆極性のバイア
ス電圧を印加し続けていたが、これだと上記導電層33
と接する定着ロール2の絶縁層22に対してトナーTと
逆極性の電荷が多量に注入されてしまい、かかる絶縁層
22がトナーTと逆極性に大きく帯電してしまう。しか
し、この実施例に示すように、記録シート1の非通紙時
間だけでもトナーTと同極性(マイナス)のバイアス電
圧を加圧ロール3の導電層33に対して印加するように
構成すると、かかる時間帯では定着ロール2の絶縁層2
2に対してトナーTと同極性(マイナス)の電荷が加圧
ロール3を経由して注入されることになる。このため、
記録シート1の通紙中にトナーTと逆極性(プラス)の
バイアス電圧を加圧ロール3の導電層33に印加して
も、先に絶縁層22に注入されていたマイナス電荷が後
から注入されたプラス電荷と打ち消しあい、絶縁層22
がトナーTと逆極性に大きく帯電するのを防止すること
ができる。
【0031】図7は、記録シート1の通紙時における定
着ロール2と加圧ロール3とのニップ部の電位状態を説
明する概念図である。この図では、記録シート1の通紙
時にトナーTと逆極性である+340Vのバイアス電圧
を、非通紙時にトナーTと同極性の−340Vのバイア
ス電圧を加圧ロール3の導電層33に対して印加したと
想定している。本願発明者が実験によって確認したとこ
ろによれば、図6のタイミングチャートに従って非通紙
時に−340Vのバイアス電圧を導電層33に対して印
加し、通紙時に+340Vのバイアス電圧を導電層33
に対して印加すると、定着ロール2の絶縁層22の表面
電位は第1実施例の如くマイナス電位とはならないもの
の、+60V程度に抑えられることが確認された。通紙
時における加圧ロール3の導電層33は+340Vに保
たれる一方、絶縁層22の表面電位は+60Vに帯電す
るのであるから、この場合、これら導電層33と絶縁層
22との間には加圧ロール3から定着ロール2へ向けて
+280Vの電界が形成されていることになり、これが
トナー像Tを記録シート1に固定するための有効電界の
大きさということになる。第1実施例中で述べた通り、
+340Vのバイアス電圧を印加し続けた場合の有効電
界は+190V程度であるから、これにより、非通紙時
に加圧ロール3の導電層33に対してトナーTと同極性
のバイアス電圧を印加することによっても、トナー像T
が記録シート1に対して強固に固定された状態で該記録
シート1がニップ部に突入することになり、トナー飛び
散りの発生を効果的に防止することができることが理解
される。
【0032】図8は、この第2実施例の定着装を用いて
トナー像の定着を行い、トナー飛び散りの発生に関して
定着画像を観察した結果を示すグラフであり、横軸は環
境湿度を、縦軸は定着画像を観察して得られた官能評価
レベルを示している。図10のグラフに示した従来の場
合と比較して、爆発型及び破壊型いずれのトナー飛び散
りについても発生レベルが低下していることが把握でき
る。
【0033】また、図7の状態で定着ロール2の絶縁層
22に対して作用する電界強度を計算してみる。この場
合も電界強度は、加圧ロール3に印加されたバイアス電
圧によるものと、定着ロール2の表面電位によるものと
の和として計算することができるので、第1実施例で示
した式を用いて計算することができる。非通紙時には
加圧ロール3の導電層33は−340Vに保たれてお
り、また、絶縁層22の表面電位は前述の如く+60V
程度であるから、これら両者による電界は互いに逆向き
で打ち消し会い、計算された電界強度の絶対値は9.3
3kV/mmになる。一方、通紙時には加圧ロール3の
導電層33は+340Vに保たれており、また、絶縁層
22の表面電位は前述の如く+60V程度であるから、
計算された電界強度の絶対値は13.33kV/mmに
なる。第1実施例中で述べた通り、+340Vのバイア
ス電圧を加圧ロール3に印加し続けた場合に、絶縁層2
2に作用する電界強度の絶対値は16.3kV/mmで
あるから、この第2実施例においても従来と比較して絶
縁層22に作用する電界強度の大きさが著しく減少した
ことになる。これにより、非通紙時に加圧ロール3の導
電層33に対してトナーTと同極性のバイアス電圧を印
加した場合には、かかる絶縁層22に対して作用する電
界強度が減じられ、該絶縁層22の経時劣化を抑止して
絶縁破壊の発生を有効に防止することができる。
【0034】この第2実施例の構成においては、非通紙
時間、すなわちトナーTと同極性のバイアス電圧を加圧
ロール3の導電層33に対して印加している時間が長け
れば長い程、定着ロール2の絶縁層22の表面電位がト
ナーTと同極性側に変位していくことになる。そして、
第1実施例と第2実施例との対比から明らかなように、
絶縁層22がトナーTと同極性に帯電した状態で記録シ
ート1の通紙が行われた方が、加圧ロール3の導電層3
3と定着ロール2の絶縁層22との間の有効電界を大き
く設定することが可能となり、その分だけトナー飛び散
りの発生を効果的に防止することが可能となる。また、
通紙時に絶縁層22に対して作用する電界強度も減じら
れることになる。従って、この第2実施例の定着装置で
は、定着トナー像におけるトナー飛び散りの発生状況に
応じて、非通紙時間の長さを変化させるように構成する
と有効である。例えば、トナー像Tの定着が行われる記
録シート1の種類やその時の温度・湿度等の環境条件が
変動すると、トナー飛び散りの発生し易さも変動するこ
とから、これら定着条件の変化に応じ、1枚目の記録シ
ートの通紙前にトナーTと同極性のバイアス電圧を印加
している時間t2を変化させ、トナー飛び散りが発生し
易い条件のときはt2を延長するのが好ましい。また、
記録シート1の通紙時間の合間の非通紙時間t3(イン
ターバルタイム)を延長したり、定着ロール停止までの
時間t4を延長するように構成しても良い。
【0035】一方、この定着装置が搭載されるプリンタ
やコピーにおいては、記録シート1の通紙時間の合間の
インターバルタイムを長く設定するとプリント物の生産
性が損なわれるので、この時間を余り長く設定すること
はできないといった事情もある。しかし、1枚目の記録
シートの通紙前の時間t2をある程度長く設定すること
ができるのであれば、通紙前にトナーと同極性の電荷を
定着ロール2の絶縁層22に対して十分に注入すること
ができ、必ずしも総ての非通紙時間においてトナーと同
極性のバイアス電圧を印加せずとも、トナー飛び散りの
発生を有効に防止することが可能と考えられる。逆に、
非通紙時間の長さが一定以下の場合にバイアス電源が短
時間でスイッチングを繰り返し行うと、電波ノイズが発
生し、その他の弊害が発生してしまう懸念がある。従っ
て、これらの観点からすれば、非通紙時間の長さが一定
以下の場合には、かかる非通紙時間においてもトナーと
逆極性のバイアス電圧を加圧ロール3の導電層33に対
して印加する(極性切換の中止)のが好ましい。
【0036】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の定着
装置によれば、定着ロールの絶縁層の表面に対してトナ
ーと同極性の電荷を注入するように構成し、通常は加圧
ロールに印加したバイアス電圧の影響でトナーと逆極性
に帯電してしまう定着ロールの表面電位を、積極的に0
Vに向けて低下させ又はトナーと同極性に制御している
ので、記録シートの表面と定着ロールの表面との間には
所望の強度の電界を形成しつつも、定着ローラ表面の絶
縁層に対して作用する電界強度を軽減し、以て該絶縁層
の破壊を回避しつつ爆発型及び破壊型双方のトナー飛び
散りの発生を効果的に防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した定着装置の第1実施例を示
す概略図である。
【図2】 従来の定着装置における定着ロールと加圧ロ
ールのニップ部の電位状態を示す概略図である。
【図3】 第1実施例の定着装置における定着ロールと
加圧ロールのニップ部の電位状態を示す概略図である。
【図4】 第1実施例の定着装置におけるトナー飛び散
りの発生レベルを示すグラフである。
【図5】 本発明を適用した定着装置の第2実施例を示
す概略図である。
【図6】 第2実施例の定着装置におけるバイアス電圧
の切換タイミングを示すチャートである。
【図7】 第2実施例の定着装置における定着ロールと
加圧ロールのニップ部の電位状態を示す概略図である。
【図8】 第2実施例の定着装置におけるトナー飛び散
りの発生レベルを示すグラフである。
【図9】 「爆発型」のトナー飛び散りの発生のメカニ
ズムを示した拡大図である。
【図10】 従来の定着装置におけるトナー飛び散りの
発生レベルを示すグラフである。
【符号の説明】
1…記録シート、2…定着ローラ、3…加圧ローラ、2
2…絶縁層、33…導電層、35…バイアス電源、T…
トナー像

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性コアの周囲を絶縁層で被覆して形
    成されると共に未定着トナー像が転写された記録シート
    の受像面に当接する定着ロールと、導電層を周面に有す
    ると共に上記定着ロールに対向配置される加圧ロール
    と、この加圧ロールの導電層に対して上記トナーと逆極
    性のバイアス電圧を印加するバイアス電源とから構成さ
    れ、これら定着ロールと加圧ロールとでトナー像を担持
    した記録シートを挟み込み、かかる記録シートにトナー
    像を定着する定着装置において、上記定着ロールの絶縁
    層に対してトナーと同極性の電荷を注入し、かかる絶縁
    層の表面電位を制御する絶縁層保護手段を設けたことを
    特徴とする定着装置。
  2. 【請求項2】 上記絶縁層保護手段は、上記定着ロール
    と対向配置され、かかる絶縁層に対してトナーと同極性
    の電荷を直接的に付与する帯電手段であることを特徴と
    する請求項1記載の定着装置。
  3. 【請求項3】 上記バイアス電源は加圧ロールに対して
    トナーと同極性バイアス電圧又はトナーと逆極性のバイ
    アス電圧のいずれか一方を選択的に印加するように構成
    され、記録シートの通過時にはトナーと逆極性のバイア
    ス電圧を、記録シートの非通過時にはトナーと同極性の
    バイアス電圧を印加することで上記絶縁層保護手段とし
    て機能することを特徴とする請求項1記載の定着装置。
  4. 【請求項4】 加圧ロールに対するバイアス電圧の印加
    は、かかる加圧ロールの回転開始から遅れて行われるこ
    とを特徴とする請求項3記載の定着装置。
  5. 【請求項5】 記録シートの非通過時間が一定以下の場
    合には、かかる非通過時間においてもトナーと逆極性の
    バイアス電圧を加圧ロールに対して印加することを特徴
    とする請求項3記載の定着装置。
  6. 【請求項6】 記録シートの非通過時間を任意に調整す
    ることが可能な請求項3記載の定着装置。
  7. 【請求項7】 上記バイアス電源は加圧ロールに対して
    トナーと同極性バイアス電圧又は接地状態のいずれか一
    方を選択的に印加するように構成され、記録シートの通
    過時にはトナーと逆極性のバイアス電圧を印加し、記録
    シートの非通過時には接地状態とすることで上記絶縁層
    保護手段として機能することを特徴とする請求項1記載
    の定着装置。
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