JP2002121672A - プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置

Info

Publication number
JP2002121672A
JP2002121672A JP2000318349A JP2000318349A JP2002121672A JP 2002121672 A JP2002121672 A JP 2002121672A JP 2000318349 A JP2000318349 A JP 2000318349A JP 2000318349 A JP2000318349 A JP 2000318349A JP 2002121672 A JP2002121672 A JP 2002121672A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
plasma processing
reaction vessel
gas supply
valves
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000318349A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuyuki Aoike
達行 青池
Kazuyoshi Akiyama
和敬 秋山
Kazuto Hosoi
一人 細井
Daisuke Tazawa
大介 田澤
Hitoshi Murayama
仁 村山
Toshiyasu Shirasago
寿康 白砂
Takashi Otsuka
崇志 大塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2000318349A priority Critical patent/JP2002121672A/ja
Publication of JP2002121672A publication Critical patent/JP2002121672A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性の高いプラズマ処理を、少ない設備投
資額で行えるプラズマ処理装置を実現する。 【解決手段】 プラズマ処理装置101では複数の反応
容器が取り付け可能となっており、反応容器102は、
ガス供給接続部106およびガス供給バルブ104,1
05を介してガス供給部110に、ガス排気接続部11
3およびガス排気バルブ111,112を介してガス排
気部117に接続されている。反応容器103は、ガス
供給接続部109およびガス供給バルブ107,108
を介してガス供給部110に、ガス排気接続部116お
よびガス排気バルブ114,115を介してガス排気部
117に接続されている。反応容器102を用いたプラ
ズマ処理が終了した後、反応容器103を用いてプラズ
マ処理をしている間に、プラズマ処理装置101からの
反応容器102の取り外し、およびプラズマ処理装置1
01への、予め用意された反応容器119の取り付けが
行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用光受容
部材、太陽電池、画像入力用ラインセンサー、撮像デバ
イス、TFT等の半導体素子として特に好適な堆積膜を
プラズマCVD法により基体上に形成するための堆積膜
形成装置および形成方法や、半導体デバイス等のエッチ
ング装置およびエッチング方法等を含むプラズマ処理装
置およびプラズマ処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造装置等で使用されているプラ
ズマ処理にはそれぞれの用途に応じて様々な方法があ
る。例えば、プラズマCVD法を用いた酸化膜、窒化膜
およびアモルファスシリコン系の半導体膜等の成膜、ま
たはエッチングによる微細加工技術等、プラズマの特徴
を様々に活用した装置や方法が使用されている。さらに
近年、膜質および処理能力の向上に対する要望も強くな
っており、様々な工夫も検討されている。特に、高周波
電力を用いたプラズマプロセスは、放電の安定性や、酸
化膜や窒化膜のような誘電性の材料にも適用できる等の
利点から幅広く使用されている。
【0003】このプラズマ処理の方法を用いてシランガ
ス(SiH4)を成膜原料ガスとして形成したアモルフ
ァスシリコン膜は、アモルファスシリコンの禁止帯中に
存在する局在準位が比較的少なく、不純物のドーピング
により価電子制御が可能である。よって、このアモルフ
ァスシリコン膜に対しては、アモルファスシリコン電子
写真感光体として優れた特性を有するものが得られると
検討が続けられている。特公昭60−35059号公報
には、水素化アモルファスシリコンを光導電部に応用し
た電子写真用光受容部材が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようにプラズマ処
理は幅広く利用されているが、基本的には真空中での処
理となるために、スループットが十分に稼げなかったり
して、プラズマ処理がコストアップの要因となってい
る。プラズマ処理の方法としては、多品種生産に対応し
つつデットタイムを短縮して生産設備の稼働率を向上さ
せる等、生産性向上の方法が求められている。特開平1
0−168576号公報には、プラズマ処理装置および
処理方法として、真空容器を自在に移動可能な構成とす
ることにより多品種生産に対応し、かつデットタイムを
短縮することが可能な堆積膜形成装置および堆積膜形成
方法が開示されている。この堆積膜形成装置では、基体
を収容した反応容器に、その容器内の気体を排気するガ
ス排気部と、その容器内に基体を導入するガス供給部と
が着脱可能に接続される。そして、その反応容器内に電
源によって放電電流を供給することによって、反応容器
内に導入されたガスが分解されてプラズマが発生する。
そのプラズマによって反応容器内の基体に対してプラズ
マ処理が行われる。
【0005】本発明者らは、この公報に記載されたプラ
ズマ処理装置または処理方法を用いることにより、すな
わち、自在に移動可能な真空容器を用いることにより、
多品種生産が容易に達成されるとともにデットタイムの
短縮が可能にはなるが、さらに生産効率を高め、より良
質な堆積膜や半導体デバイスを得るためには、まだまだ
改善すべき点があると考えるに至った。
【0006】例えば、プラズマ処理装置においては、真
空容器内にガスを供給するガス供給部や、真空容器内の
ガスを排気するガス排気部等のガス設備や電源設備等は
高額であるために、これらの設備の投資額を抑え、かつ
稼働率を上げることが、さらなるコストダウンを実現す
るために求められている。
【0007】また、プラズマ処理として基体上に堆積膜
を形成する堆積膜形成装置においては、最近の基体の大
面積化や、特には電子写真やTFT等の画像表示分野に
おける高画質化等に応じて、堆積膜の膜欠陥のさらなる
低減や、堆積膜の特性のさらなる改善が求められてお
り、特には堆積膜の特性のばらつきの低減が求められて
いる。
【0008】前述したように、生産効率を高める、つま
りは単位時間あたりの生産本数を高めるためには、プラ
ズマ処理装置を用いた生産システムの数を増やす方法が
考えられるが、一般に真空装置でもあるプラズマ処理装
置を用いる生産システムの投資額が高額であるため、そ
の生産システムの数を増やすのが最適な方法とは限らな
い場合がある。また、プラズマ処理装置を大型化し、一
度に処理可能な基体の数を増やす方法も考えられるが、
真空中でプラズマ処理を行うプラズマ処理装置では、プ
ラズマ処理装置を大型化するには構造の強度上限界があ
ったり、プラズマ処理装置の使い回しが煩雑となって作
業効率が低下したり、ことにガス排気部の排気能力の限
界によりプラズマ処理装置のサイズが制限されたり、反
応空間の容積が過大となってロスが増加してしまったり
するという問題が大きな障害となる場合がある。よっ
て、プラズマ処理装置の大型化が、必ずしも最適な方法
とは限らない場合がある。
【0009】これらの問題点を解決すべく本発明者らが
プラズマ処理の工程を詳細に鋭意検討を進めた結果、プ
ラズマ処理前後の基体やプラズマ処理装置内の各種構成
部品の取り外しや取り付けに必要とされる時間が生産工
程の中ではデットタイムとなるため、このデットタイム
を極力削減するような方法が、生産効率を向上させる上
で大変有用な方法となり、複数の反応装置を交替で用い
てプラズマ処理を実施することが、デットタイムを短縮
するのに大変効果的な解決方法であることを見いだし
た。
【0010】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、本発明の目的は、生産性が高く、高品
質なプラズマ処理を少ない設備投資額で行うことが可能
なプラズマ処理方法およびプラズマ処理装置を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、基体を収容した反応容器内の気体を、該
反応容器に着脱可能に接続されたガス排気部により排気
した後に、前記反応容器に着脱可能に接続されたガス供
給部により前記反応容器内にプラズマ処理用のガスを導
入するととともに、前記反応容器内に放電電力を供給
し、前記反応容器内で前記放電電力によって前記ガスを
分解することによりプラズマを発生させて前記基体にプ
ラズマ処理を行うプラズマ処理方法において、複数の前
記反応容器を交替で用いて前記プラズマ処理を行うため
に、複数の前記反応容器のうち、前記ガス排気部および
前記ガス供給部に接続された1つの反応容器を用いてプ
ラズマ処理を行っている間に、他の反応容器を前記ガス
排気部および前記ガス供給部に接続する段階と、プラズ
マ処理が行われている前記反応容器のプラズマ処理が終
了した後に、前記ガス排気部および前記ガス供給部に接
続された前記他の反応容器を用いてプラズマ処理を行う
段階と、前記他の反応容器を用いてプラズマ処理を行っ
ている間に、前記ガス排気部および前記ガス供給部から
の、プラズマ処理が終了した前記反応容器の取り外し、
および前記ガス排気部および前記ガス供給部への、プラ
ズマ処理が行われている前記他の反応容器とは異なる別
の反応容器の接続を行う段階とを有する。
【0012】また、前記ガス排気部に前記反応容器を接
続する際には、直列に接続された3つのバルブを介して
前記ガス排気部に前記反応容器を接続し、前記ガス排気
部から前記反応容器を取り外す際には、前記3つのバル
ブにおける前記ガス排気部側の2つの前記バルブ間のガ
ス流路内に不活性ガスを充填してから、あるいはそのガ
ス流路内にある気体を真空排気してから各々の前記バル
ブを閉じた後に前記3つのバルブにおける中央のバルブ
と前記反応容器側のバルブとを分離することが好まし
い。
【0013】さらに、前記ガス供給部に前記反応容器を
接続する際には、直列に接続された3つのバルブを介し
て前記ガス供給部に前記反応容器を接続し、前記ガス供
給部から前記反応容器を取り外す際には、前記ガス供給
部側の2つの前記バルブ間のガス流路内に不活性ガスを
充填してから、あるいはそのガス流路内にある気体を真
空排気してから前記3つのバルブの各々を閉じた後に前
記3つのバルブにおける中央のバルブと前記反応容器側
のバルブとを分離することが好ましい。
【0014】さらに、前記他の反応容器とは異なる別の
反応容器の接続を行った後に、接続された該反応容器内
に加熱用ガスを供給する段階をさらに有していてもよ
い。
【0015】さらに、前記反応容器内の基体にプラズマ
処理を行う工程では、前記ガスとして、前記基体上に堆
積膜を形成するための原料ガスを用いたり、あるいは前
記基体の少なくとも一部をエッチングするためのものを
用いることができる。
【0016】上記の通りの発明では、反応容器内にガス
を導入するとともに反応容器内に放電電力を供給して反
応容器内の基体にプラズマ処理を行う際、複数の反応容
器を交替で用いてプラズマ処理を行うために、1つの反
応容器を用いてプラズマ処理を行っている間に他の反応
容器をガス排気部およびガス供給部に接続することによ
り、1つの反応容器でのプラズマ処理の終了後に、他の
反応容器でプラズマ処理を直ちに開始することができ
る。これにより、製造工程で反応容器の取り付けに必要
とされる時間、すなわち製造工程中でのデッドタイムが
大幅に削減される。また、反応容器を用いてプラズマ処
理を行っている間に、既にプラズマ処理が終了した反応
容器をガス排気部およびガス供給部から取り外し、か
つ、プラズマ処理が行われている反応容器とは異なる別
の反応容器をガス排気部およびガス供給部に接続するこ
とにより、次回のプラズマ処理の準備を短時間に整える
ことができる。例えば、プラズマ処理が終了した反応容
器からの基体の取り外しや、反応容器内の構成部品の取
り外しおよび取り付け作業に比較的長い時間が必要とさ
れる場合や、プラズマ処理の時間が比較的短時間の場合
でも、プラズマ処理装置でプラズマ処理が中断されずに
済む。また、まれに放電切れ等のトラブルが発生してプ
ラズマ処理を中断した場合でも、次回のプラズマ処理を
直ぐに開始することが可能となり、トラブルによる生産
効率の低下を防ぐことが可能となる。このように1つの
反応容器を用いてプラズマ処理を行っている間に他の反
応容器をガス排気部およびガス供給部と着脱可能にする
ためには、ガス供給部およびガス排気部に対する反応容
器の接続部分を複数設けるという比較的簡単な改造で済
み、少ない設備投資額でプラズマ処理の生産性を高くで
きる。
【0017】さらには、1つの反応容器でのプラズマ処
理が終了後、直ちにもう1つの反応容器でプラズマ処理
を開始するという作業工程以外には作業工程の流れが固
定されていない。よって、1つの反応容器でプラズマ処
理が終了するまでに、既にプラズマ処理が終了した反応
容器をガス排気部およびガス供給部から取り外して、予
め用意してある別の反応容器をガス排気部およびガス供
給部に取り付ける作業工程を完了すれば良い。その結
果、状況に応じて作業工程の流れを柔軟に変更し、作業
者を有効に活用することが可能となるので、作業工程の
流れが固定化されることにより作業工程間に発生する空
き時間を短縮することが可能となり、作業性や生産性を
改善することが可能となる。また、プラズマ処理を開始
する際に予め反応容器内の基体を所望の温度に加熱する
必要がある場合、1つの反応容器でプラズマ処理を行っ
ている間に、他の反応容器をガス排気部およびガス供給
部に取り付けた後にその容器内の基体の加熱を行うこと
が可能となるため、予め基体を加熱する必要が無くな
り、基体加熱用の独立した設備が不要となる。よって、
生産装置のコストダウンや、作業工程の簡略化が可能と
なる。
【0018】そして、ガス排気部に反応容器を接続する
際には、直列に接続された3つのバルブを介してそれら
を接続し、ガス排気部から反応容器を取り外す際には、
それら3つのバルブにおけるガス排気部側の2つのバル
ブ間のガス流路内に不活性ガスを充填してから、あるい
はそのガス流路内にある気体を真空排気してから各々の
前記バルブを閉じた後に中央のバルブと反応容器側のバ
ルブとを分離することにより、バルブのシートリークに
よってガス排気部内および反応容器内への大気の混入が
防止される。これにより、プラズマ処理の特性が維持さ
れるとともに、その特性のばらつきが防止され、高品質
なプラズマ処理を行うことが可能となる。また、プラズ
マ処理をする際の安全性も確保される。
【0019】さらに、ガス供給部に反応容器を接続する
際にも、直列に接続された3つのバルブを介してそれら
を接続し、ガス供給部から反応容器を取り外す際には、
それら3つのバルブにおけるガス供給部側の2つのバル
ブ間のガス流路内に不活性ガスを充填してから、あるい
はそのガス流路内にある気体を真空排気してから前記3
つのバルブの各々を閉じた後に中央のバルブと反応容器
側のバルブとを分離することにより、バルブのシートリ
ークによってガス供給部内および反応容器内への大気の
混入が防止される。これにより、プラズマ処理の特性が
維持されるとともに、その特性のばらつきが防止され、
高品質なプラズマ処理を行うことが可能となる。また、
プラズマ処理をする際の安全性も確保される。
【0020】また、本発明のプラズマ処理装置は、基体
を収容する反応容器と、該反応容器に着脱可能に接続さ
れ、前記反応容器内の気体を排気するガス排気部と、前
記反応容器に着脱可能に接続され、前記反応容器内にガ
スを導入するガス供給部と、前記反応容器内に導入され
た前記ガスを分解することによりプラズマを発生させて
前記反応容器内の前記基体にプラズマ処理を行うために
前記反応容器内に放電電力を供給する電源とを有するプ
ラズマ処理装置において、その処理装置が前記反応容器
を複数有し、複数の前記反応容器のうち、前記ガス排気
部および前記ガス供給部の各々に専用の開閉装置を介し
て接続された1つの反応容器を用いてプラズマ処理を行
っている間に、他の反応容器がそれ専用の開閉装置を介
して前記ガス排気部および前記ガス供給部と接続可能、
かつ前記ガス排気部および前記ガス供給部から取り外し
可能である。
【0021】さらに、前記ガス排気部に前記反応容器を
接続する前記専用の開閉装置が、少なくとも3つのバル
ブが直列に接続されて構成されたものであることが好ま
しい。
【0022】さらに、前記専用の開閉装置を構成する少
なくとも3つのバルブのうち、前記ガス排気部側の少な
くとも2つのバルブ間のガス流路内に不活性ガスを供給
するためのガス供給装置を有していてもよい。あるい
は、前記専用の開閉装置を構成する少なくとも3つのバ
ルブのうち、前記ガス排気部側の少なくとも2つのバル
ブ間のガス流路内にある気体を真空排気するための排気
装置を有していてもよい。
【0023】さらに、前記ガス供給部に前記反応容器を
接続する前記専用の開閉装置が、少なくとも3つのバル
ブが直列に接続されて構成されたものであることが好ま
しい。
【0024】さらに、前記専用の開閉装置を構成する少
なくとも3つのバルブのうち、前記ガス供給部側の少な
くとも2つのバルブ間のガス流路内に不活性ガスを供給
するためのガス供給装置を有していてもよい。あるい
は、前記専用の開閉装置を構成する少なくとも3つのバ
ルブのうち、前記ガス供給部側の少なくとも2つのバル
ブ間のガス流路内にある気体を真空排気するための排気
装置を有していてもよい。
【0025】さらに、前記ガス供給部と前記反応容器と
の間のガス流路に接続され、前記反応容器内の基体を加
熱するための加熱用ガスを前記反応容器内に供給する加
熱用ガス供給部を有することが好ましい。
【0026】さらに、前記ガス供給部からの前記ガスと
して、前記基体上に堆積膜を形成するための原料ガスを
用いたり、あるいは前記基体の少なくとも一部をエッチ
ングするためのものを用いることができる。
【0027】上記の通りのプラズマ処理装置では、処理
装置が反応容器を複数有し、複数の反応容器のうち、ガ
ス排気部およびガス供給部に専用の開閉装置を介して接
続された1つの反応容器を用いてプラズマ処理を行って
いる間に、他の反応容器がそれ専用の開閉装置を介して
ガス排気部およびガス供給部と接続可能、かつガス排気
部およびガス供給部から取り外し可能であることによ
り、上述したプラズマ処理方法で説明したのと同様に、
複数の反応容器を交替で用いてプラズマ処理を行う際
に、1つの反応容器におけるプラズマ処理の終了後に、
他の反応容器でプラズマ処理を直ちに開始することがで
きる。これにより、製造工程で反応容器の取り付けに必
要とされる時間、すなわち製造工程中でのデッドタイム
が大幅に削減される。また、反応容器を用いてプラズマ
処理を行っている間に、既にプラズマ処理が終了した反
応容器をガス排気部およびガス供給部から取り外し、か
つ、プラズマ処理が行われている反応容器とは異なる別
の反応容器をガス排気部およびガス供給部に接続するこ
とにより、次回のプラズマ処理の準備を短時間に整える
ことができる。また、まれに放電切れ等のトラブルが発
生してプラズマ処理を中断した場合でも、次回のプラズ
マ処理を直ぐに開始することが可能となり、トラブルに
よる生産効率の低下を防ぐことが可能となる。このよう
に1つの反応容器を用いてプラズマ処理を行っている間
に他の反応容器をガス排気部およびガス供給部と着脱可
能な構成とするためには、ガス供給部およびガス排気部
に対する反応容器の接続部分を複数設けるという比較的
簡単な改造で済み、少ない設備投資額で、生産性の高い
プラズマ処理装置が実現される。
【0028】また、上述したのと同様に、プラズマ処理
を開始する際に予め反応容器内の基体を所望の温度に加
熱する必要がある場合、1つの反応容器でプラズマ処理
を行っている間に、他の反応容器をガス排気部およびガ
ス供給部に取り付けた後にその容器内の基体の加熱を行
うことが可能となるため、予め基体を加熱する必要が無
くなり、基体加熱用の独立した設備が不要となる。よっ
て、生産装置のコストダウンや、作業工程の簡略化が可
能となる。
【0029】さらに、ガス排気部に反応容器を接続する
専用の開閉装置が、少なくとも3つのバルブが直列に接
続されて構成されたものであることにより、ガス排気部
から反応容器を取り外す際にガス排気部側の少なくとも
2つのバルブ間のガス流路内に不活性ガスをガス供給装
置により供給してから、あるいは、そのガス流路内にあ
る気体を真空排気してから各々の前記バルブを閉じた後
に前記2つのバルブの外側でバルブ同士を分離すること
で、バルブのシートリークによってガス排気部内および
反応容器内への大気の混入が防止される。また、ガス供
給部に反応容器を接続する専用の開閉装置が、少なくと
も3つのバルブが直列に接続されて構成されたものであ
ることにより、ガス供給部から反応容器を取り外す際に
ガス供給部側の少なくとも2つのバルブ間のガス流路内
に不活性ガスをガス供給装置により供給してから、ある
いは、そのガス流路内にある気体を真空排気してから各
々の前記バルブを閉じた後に前記2つのバルブの外側で
バルブ同士を分離することで、バルブのシートリークに
よってガス供給部内および反応容器内への大気の混入が
防止される。これらの構成により、プラズマ処理の特性
が維持されるとともに、その特性のばらつきが防止さ
れ、高品質なプラズマ処理装置が実現される。また、プ
ラズマ処理装置の安全性も確保される。
【0030】さらに、本発明のプラズマ処理方法は、基
体を収容した第1の反応容器をガス排気部およびプラズ
マ処理用のガス供給部のそれぞれに第1の接続部で着脱
可能に接続する段階と、前記第1の反応容器内のガスに
放電電力を供給することによって前記ガスを分解してプ
ラズマを発生させ、前記基体にプラズマ処理を行う段階
と、前記第1の反応容器によりプラズマ処理を行ってい
る間に、第2の反応容器を前記ガス排気部および前記ガ
ス供給部のそれぞれに第2の接続部で接続する段階と、
前記第1の反応容器のプラズマ処理が終了した後に、前
記第2の反応容器内のガスに放電電力を供給してプラズ
マ処理を行う段階とを有する。
【0031】さらに、本発明のプラズマ処理装置は、基
体を収容可能な第1の反応容器をガス排気部およびプラ
ズマ処理用のガス供給部のそれぞれに着脱可能に接続す
るための第1の接続部と、基体を収容可能な第2の反応
容器を前記ガス排気部および前記ガス供給部のそれぞれ
に、前記第1の反応容器とは独立して着脱可能に接続す
るための第2の接続部と、前記第1または第2の反応容
器に選択的に放電電力を供給することにより、前記第1
および第2の反応容器に供給されたガスを放電分解する
ための電源とを有する。
【0032】上記の通りの発明では、ガス排気部および
プラズマ処理用のガス供給部のそれぞれに接続第1の接
続部で着脱可能に接続された第1の反応容器を用いて、
その反応容器内の基体にプラズマ処理を行っている間
に、ガス排気部およびガス供給部のそれぞれに第2の接
続部で第2の反応容器を着脱可能に接続することによ
り、第1の反応容器でのプラズマ処理の終了後に、第2
の反応容器でプラズマ処理を直ちに開始することができ
る。これにより、上述したのと同様に、製造工程で反応
容器の取り付けに必要とされる時間、すなわち製造工程
中でのデッドタイムが大幅に削減されるとともに、次回
のプラズマ処理の準備を短時間に整えることができる。
また、このようなプラズマ処理方法およびプラズマ処理
装置によれば、ガス供給部およびガス排気部に対する反
応容器の接続部を少なくとも2つ設けるという比較的簡
単な改造で済み、少ない設備投資額でプラズマ処理の生
産性を高くできる。
【0033】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0034】図1は、本発明の一実施形態のプラズマ処
理方法について説明するための図である。図1(a)
は、プラズマ処理装置の構成を模式的に示す図であり、
図1(b)は、プラズマ処理装置の動作について説明す
るための図である。
【0035】図1(a)に示すように本実施形態のプラ
ズマ処理装置101には、複数の反応容器102,10
3が取り付け可能となっている。このプラズマ処理装置
101には、少なくも2つの反応容器をガス供給部11
0およびガス排気部117に着脱可能に接続するため
に、第1および第2の接続部を含む少なくとも2つの接
続部が設けられている。図1に示される状態では反応容
器102が第1の反応容器として第1の接続部に配置さ
れ、反応容器103が第2の反応容器として第2の接続
部に配置されている。したがって、反応容器102,1
03のそれぞれは、互いに独立してガス供給部110お
よびガス排気部117に着脱可能に接続される。
【0036】反応容器102は、第1の接続部におい
て、ガス供給接続部106を介して接続されたガス供給
バルブ104,105、およびそれらを接続する配管を
介してガス供給部110と接続されている。また、反応
容器102は、第1の接続部において、ガス排気接続部
113を介して接続されたガス排気バルブ111,11
2、およびそれらを接続する配管を介してガス排気部1
17と接続されている。一方、反応容器103は、第2
の接続部において、ガス供給接続部109を介して接続
されたガス供給バルブ107,108、およびそれらを
接続する配管を介してガス供給部110と接続されてい
る。また、反応容器103は、第2の接続部において、
ガス排気接続部116を介して接続されたガス排気バル
ブ114,115、およびそれらを接続する配管を介し
てガス排気部117と接続されている。
【0037】ガス供給部110と反応容器102との間
のガス流路を開閉するための開閉装置がガス供給バルブ
104,105から構成され、反応容器102とガス排
気部117との間のガス流路を開閉するための開閉装置
がガス排気バルブ111,112から構成されている。
また、ガス供給部110と反応容器103との間のガス
流路を開閉するための開閉装置がガス供給バルブ10
7,108から構成され、反応容器103とガス排気部
117との間のガス流路を開閉するための開閉装置がガ
ス排気バルブ114,115から構成されている。
【0038】ガス供給接続部106,109およびガス
排気接続部113,116のそれぞれは、2つの配管の
端部同士を着脱可能に接続するためのものである。よっ
て、ガス供給接続部106により反応容器102がガス
供給部110に着脱可能に接続され、ガス排気接続部1
13により反応容器102がガス排気部117に着脱可
能に接続されている。また、ガス供給接続部109によ
り反応容器103がガス供給部110に着脱可能に接続
され、ガス排気接続部116により反応容器103がガ
ス排気部117に着脱可能に接続されている。
【0039】また、このプラズマ処理装置101には、
反応容器102または103のいずれか一方の容器内に
所定の放電電力を供給するための電源118が備えられ
ている。図1に示される状態では、電源118が反応容
器102に接続されており、電源118より反応容器1
02内に所定の放電電力が供給される。反応容器10
2,103のそれぞれの内部には基体が収容され、収容
された基体に対して電源118からの電力によってプラ
ズマ処理が行われる。
【0040】このようなプラズマ処理装置101におけ
るプラズマ処理は、例えば概略以下のような方法で行わ
れる。
【0041】まず、ガス供給バルブ104,105が閉
じている状態でガス排気バルブ111,112を開け、
反応容器102内の気体をガス排気部117により排気
する。続いてガス供給バルブ104,105を開けて、
プラズマ処理に使用するガスをガス供給部110より反
応容器102内に導入する。プラズマ処理用のガスの流
量が設定の流量となり、また、反応容器102内の圧力
が安定したのを確認した後、電源118より反応容器1
02内へ所定の放電電力を供給する。供給された放電電
力によって反応容器102内にグロー放電が生起し、反
応容器102内のプラズマ処理用ガスが励起解離してプ
ラズマが発生することで反応容器102内の基体に対し
てプラズマ処理が行われる。
【0042】所望の時間のプラズマ処理が行なわれた
後、電源118からの電力の供給を止め、続いてプラズ
マ処理用ガスの供給を停止してプラズマ処理を終える。
基体上に複数の層を形成したり、成膜とエッチングを交
互に繰り返す等のプラズマ処理を複数回行う場合には、
同様の操作を複数回繰り返す。この場合、各プラズマ処
理の間において、上述したように1つのプラズマ処理が
終了した時点で反応容器内の放電を完全に一旦停止し、
ガス流量、および反応容器内の圧力が次のプラズマ処理
のための設定値に変更された後、放電を再度生起して次
のプラズマ処理を行なっても良い。あるいは、1つのプ
ラズマ処理の終了後から一定時間でガス流量、圧力、高
周波電力を次のプラズマ処理の設定値に徐々に変化させ
ても良い。
【0043】プラズマ処理の終了後、図1(b)に示す
ような反応容器の入れ替えが、例えば概略以下のような
方法で行われる。
【0044】まず、図1(a)に示したようにプラズマ
処理装置101に反応容器102が組み付けられている
状態でガス供給バルブ104,105およびガス排気バ
ルブ111,112を閉じ、電源118をもう一方の反
応容器103へ接続する。続いてガス排気バルブ11
4,115およびガス供給バルブ107,108を開け
て、同様に反応容器103内でのプラズマ処理を開始す
る。反応容器103内でプラズマ処理を実施している間
に、反応容器102とガス供給部110を接続している
ガス供給接続部106、および反応容器102とガス排
気部117を接続しているガス排気接続部113のそれ
ぞれを分離して、反応容器119をガス供給部110お
よびガス排気部117から切り離すことにより、図1
(b)に示すようにプラズマ処理装置101より反応容
器102を取り外す。その後、予め用意してある反応容
器119をガス供給接続部106およびガス排気接続部
113に接続することにより反応容器119をプラズマ
処理装置101に取り付け、反応容器103の後の次の
プラズマ処理の準備を行う。
【0045】その後、必要に応じて、反応容器103で
プラズマ処理を行っている間に反応容器119内の基体
を加熱する等の前処理を実施する。
【0046】プラズマ処理の内容には特に制限は無く、
電子写真用光受容部材、太陽電池、TFT等の半導体素
子の堆積や、半導体デバイスのエッチング処理等のいず
れのプラズマ処理においても、生産性を向上させる好ま
しい方法として挙げることができる。
【0047】図2は、図1に示したプラズマ処理装置の
一例として、反応容器内の基体上に堆積膜を形成する堆
積膜形成装置の一部を示す図である。図2に示される反
応容器701が、図1に示した反応容器102,103
または119として用いられる。反応容器701は円筒
状のものであり、図2(a)は、反応容器701の中心
軸に沿って反応容器701を断面にした図であり、図2
(b)は、図2(a)のA−A’線断面図である。
【0048】反応容器701には、その容器内の気体を
反応容器701の外部に排出するための排気管702が
一体的に形成されている。排気管702はガス排気バル
ブ719およびガス排気接続部720を介してガス排気
部(具体的には図1に示したガス排気部117)に接続
されている。反応容器701の上部には開口部が形成さ
れており、その開口部が蓋714によって密閉されてい
る。反応容器701内は、その容器と同心の円筒状の隔
壁707によって区分けされている。隔壁707の少な
くとも一部は誘電体部材で構成されており、円筒状の隔
壁707の内側の空間がプラズマ処理空間706となっ
ている。反応容器701内における隔壁707の外側の
空間には、反応容器701内に高周波電力を導入するた
めの電極703が複数設置されている。複数の電極70
3は、反応容器701と同心の円周上に所定の間隔をお
いて並んでいる。高周波電源704より、例えば周波数
が100MHzの高周波電力が出力され、出力された高
周波電力がマッチングボックス705およびコンデンサ
ー716を経てそれぞれの電極703よりプラズマ処理
空間706内に供給される。
【0049】プラズマ処理空間706内には、円筒状基
体709が複数配置されている。それらの円筒状基体7
09は反応容器701と同心の円周上に所定のピッチで
等間隔に並べられており、それぞれの円筒状基体709
上に堆積膜が形成される。各々の円筒状基体709は、
その基体の中心軸と平行な方向に延びる軸710によっ
て保持されている。また、各々の円筒状基体709の内
側には、必要に応じて発熱体711が配置され、発熱体
711によって円筒状基体709が加熱されるようにな
っている。
【0050】さらに、それぞれの円筒状基体709を回
転させる機構を必要に応じて設けても良い。図2に示さ
れる装置では、円筒状基体709を支持する軸710の
下端部は反応容器701の底面708より反応容器70
1の外部に突出しており、その軸710の下端部が、反
応容器701の外部にある減速ギア713を介してモー
ター712の回転軸に繋がっている。モーター712を
駆動することにより、減速ギア713を介して軸710
が回転し、軸710の回転に伴って円筒状基体709が
その中心軸のまわりで回転する。反応容器701のほぼ
中央部にはガス供給管715の一端部が配置され、ガス
供給管715の他端部は反応容器701の外部でガス供
給バルブ717およびガス供給接続部718を介してガ
ス供給部(具体的には図1に示したガス供給部110)
に接続されている。そのガス供給部より、ガス供給管7
15を通してプラズマ処理空間706内に所望のプラズ
マ処理用ガスが供給される。
【0051】図1に示したプラズマ処理装置101にお
いて反応容器102や103として反応容器701を用
いた場合、反応容器701内の円筒状基体709上に堆
積膜を形成するための原料ガスがプラズマ処理用ガスと
して、図1に示したガス供給部110より反応容器70
1内に供給される。また、反応容器701内の円筒状基
体709の少なくとも一部をエッチングする際には、そ
のエッチング用のガスがプラズマ処理用ガスとして、図
1に示したガス供給部110より反応容器701内に供
給される。
【0052】図3は、図2に基づいて説明した堆積膜形
成装置により形成された堆積膜の一例として電子写真用
光受容部材の構成を示す断面図である。図3に示すよう
に基体801上に成膜された電子写真用光受容部材80
0は、電荷阻止注入層802、光導電層803および表
面層804がこの順番で積層されて構成されている。
【0053】以上で説明したように、本実施形態のプラ
ズマ処理装置101では、反応容器内にガスを導入する
とともに反応容器内に放電電力を供給して反応容器内の
基体にプラズマ処理を行う際、複数の反応容器を交替で
片方ずつ用いてプラズマ処理を行うために、一方の反応
容器を用いてプラズマ処理を行っている間に他方の反応
容器をガス排気部およびガス供給部に接続することでき
る。このようにしてプラズマ処理を複数回行う場合、一
方の反応容器でのプラズマ処理の終了後に、他方の反応
容器でプラズマ処理を直ちに開始することができる。こ
れにより、製造工程で反応容器の取り付けに必要とされ
る時間、すなわち製造工程中でのデッドタイムが大幅に
削減される。また、反応容器を用いてプラズマ処理を行
っている間に、既にプラズマ処理が終了した反応容器を
ガス排気部およびガス供給部から取り外し、かつ、プラ
ズマ処理が行われている反応容器とは異なる別の反応容
器をガス排気部およびガス供給部に接続できる。これに
より、次回のプラズマ処理の準備を短時間に整えること
ができる。例えば、プラズマ処理が終了した反応容器か
らの基体の取り外しや、反応容器内の構成部品の取り外
しおよび取り付け作業に比較的長い時間が必要とされる
場合や、プラズマ処理の時間が比較的短時間の場合で
も、プラズマ処理装置でプラズマ処理が中断されずに済
む。
【0054】また、まれに放電切れ等のトラブルが発生
してプラズマ処理を中断した場合でも、次回のプラズマ
処理を直ぐに開始することが可能となり、トラブルによ
る生産効率の低下を防ぐことが可能となる。このように
一方の反応容器を用いてプラズマ処理を行っている間に
他方の反応容器をガス排気部およびガス供給部と着脱可
能にするためには、ガス供給部およびガス排気部に対す
る反応容器の接続部分を複数設けるという比較的簡単な
改造で済み、少ない設備投資額でプラズマ処理の生産性
を高くできる。
【0055】さらには、一方の反応容器でのプラズマ処
理が終了後、直ちにもう一方の反応容器でプラズマ処理
を開始するという作業工程以外には作業工程の流れが固
定されていない。よって、一方の反応容器でプラズマ処
理が終了するまでに、既にプラズマ処理が終了した反応
容器をガス排気部およびガス供給部から取り外して、予
め用意してある別の反応容器をガス排気部およびガス供
給部に取り付ける作業工程を完了すれば良い。その結
果、状況に応じて作業工程の流れを柔軟に変更し、作業
者を有効に活用することが可能となるので、作業工程の
流れが固定化されることにより作業工程間に発生する空
き時間を短縮することが可能となり、作業性や生産性を
改善することが可能となる。
【0056】さらに、プラズマ処理を開始する際に予め
反応容器内の基体を所望の温度に加熱する必要がある場
合、一方の反応容器でプラズマ処理を行っている間に、
他方の反応容器をガス排気部およびガス供給部に取り付
けた後にその容器内の基体の加熱を行うことが可能とな
るため、予め基体を加熱する必要が無くなり、基体加熱
用の独立した設備が不要となる。よって、生産装置のコ
ストダウンや、作業工程の簡略化が可能となる。
【0057】図4は、図1に示したプラズマ処理装置の
変形例を模式的に示す図である。以下では、本実施形態
のプラズマ処理装置のいくつかの変形例について説明す
る。
【0058】図1に示したプラズマ処理装置101にお
いて、反応容器103でプラズマ処理を実施している間
にプラズマ処理装置101から反応容器102を取り外
した場合にガス供給バルブ105やガス排気バルブ11
2がシートリークしていると、ガス供給部110および
ガス排気部117のそれぞれの内部がガス供給バルブ1
05およびガス排気バルブ112を介して大気にさらさ
れるために、大気がガス供給部110内、反応容器10
3内およびガス排気部117内へ混入する可能性があ
る。これらの混入を防ぐために、図4に示すプラズマ処
理装置201のようにガス供給部110とガス供給接続
部106との間でガス供給バルブ105と120を直列
に接続したり、ガス排気接続部113とガス排気部11
7との間でガス排気バルブ112と122を直列に接続
することにより、ガス供給部110とガス供給接続部1
06との間や、ガス排気接続部113とガス排気部11
7との間でバルブを2重化してもよい。図4に示される
例では、ガス供給バルブ120,105、ガス供給接続
部106、およびガス供給バルブ104がガス供給部1
10側からこの順番で並び、ガス排気バルブ111、ガ
ス排気接続部113、およびガス排気バルブ112,1
22が反応容器102側からこの順番で並んでいる。ま
た、ガス供給バルブ121,108、ガス供給接続部1
09、およびガス供給バルブ107がガス供給部110
側からこの順番で並び、ガス排気バルブ114、ガス排
気接続部116、およびガス排気バルブ115,123
が反応容器103側からこの順番で並んでいる。
【0059】したがって、このプラズマ処理装置201
では、反応容器102が、直列に接続されたガス供給バ
ルブ120,105,104を介してガス供給部110
に接続されるとともに、直列に接続されたガス排気バル
ブ111,112,122を介してガス排気部117に
接続されている。また、反応容器103が、直列に接続
されたガス供給バルブ121,108,107を介して
ガス供給部110に接続されるとともに、直列に接続さ
れたガス排気バルブ114,115,123を介してガ
ス排気部117に接続されている。そして、ガス供給部
110と反応容器102との間のガス流路を開閉するた
めの開閉装置がガス供給バルブ104,105,120
から構成され、反応容器102とガス排気部117との
間のガス流路を開閉するための開閉装置がガス排気バル
ブ111,112,122から構成されている。また、
ガス供給部110と反応容器103との間のガス流路を
開閉するための開閉装置がガス供給バルブ107,10
8,121から構成され、反応容器103とガス排気部
117との間のガス流路を開閉するための開閉装置がガ
ス排気バルブ114,115,123から構成されてい
る。
【0060】ガス供給部110およびガス排気部117
から反応容器102を離脱させてプラズマ処理装置20
1から反応容器102を取り外す際には、直列に接続さ
れたガス供給バルブ104,105,120のうち中央
のガス供給バルブ105と、反応容器102側のガス供
給バルブ104とがガス供給接続部106によって分離
される。また、直列に接続されたガス排気バルブ11
1,112,122のうち中央のガス排気バルブ112
と、反応容器102側のガス排気バルブ111とがガス
排気接続部113によって分離される。
【0061】同様に、ガス供給部110およびガス排気
部117から反応容器103を離脱させてプラズマ処理
装置201から反応容器103を取り外す際には、直列
に接続されたガス供給バルブ107,108,121の
うち中央のガス供給バルブ108と、反応容器103側
のガス供給バルブ107とがガス供給接続部109によ
って分離される。また、直列に接続されたガス排気バル
ブ114,115,123のうち中央のガス排気バルブ
115と、反応容器103側のガス排気バルブ114と
がガス排気接続部116によって分離される。このよう
な構成では、反応容器102または103の着脱の際
に、ガス供給部110およびガス排気部117でバルブ
のシートリークによる大気の混入を防止できるので、プ
ラズマ処理の特性の維持や、その特性のばらつき防止、
安全性の確保等の観点から好ましい構成となる。反応容
器102,103のそれぞれは、バルブのシートリーク
による大気の混入を防止するために少なくとも3つのバ
ルブを介してガス供給部110およびガス排気部117
と接続されていればよい。よって、反応容器102,1
03のそれぞれが、4つ以上のバルブを介してガス供給
部110およびガス排気部117と接続されていてもよ
い。
【0062】図5〜図7のそれぞれは、図1に示したプ
ラズマ処理装置の他の変形例を模式的に示す図である。
図5〜図7に示したそれぞれのプラズマ処理装置は、図
4に示したプラズマ処理装置201の構成をさらに改良
したものである。
【0063】図5に示すプラズマ処理装置301では、
3つのガス供給バルブ120,105,104のうちガ
ス供給部110側の2つのガス供給バルブ120,10
5の間のガス流路にガス供給管141を介してガス供給
部110が接続されている。3つのガス供給バルブ12
1,108,107のうちガス供給部110側の2つの
ガス供給バルブ121,108の間のガス流路には、ガ
ス供給管142を介してガス供給部110が接続されて
いる。また、3つのガス排気バルブ111,112,1
22のうちガス排気部117側の2つのガス排気バルブ
112,122の間のガス流路には、ガス供給管143
を介してガス供給部110が接続されている。3つのガ
ス排気バルブ114,115,123のうちガス排気部
117側の2つのガス排気バルブ115,123の間の
ガス流路には、ガス供給管144を介してガス供給部1
10が接続されている。
【0064】このような構成のプラズマ処理装置301
では、反応容器102を着脱する際に、ガス供給バルブ
105と120の間やガス排気バルブ112と122の
間にガス供給部310より不活性ガスを充填してからそ
れらのバルブを全て閉じた後に、ガス供給接続部106
およびガス排気接続部113によって、それら接続部を
介して隣り合うバルブ同士を分離する。これにより、図
4のプラズマ処理装置201と比較して、バルブのシー
トリークによってガス供給部110内およびガス排気部
117内に大気が混入することを防止する効果がより高
くなる。同様に、反応容器103を着脱する際に、ガス
供給バルブ108と121の間やガス排気バルブ115
と123の間にガス供給部310より不活性ガスを充填
することにより、バルブのシートリークによるガス供給
部110内およびガス排気部117内への大気の混入を
防止することができる。したがって、ガス供給部110
は、ガス供給バルブ105,120間や、ガス供給バル
ブ108,121間、ガス排気バルブ112,122
間、ガス排気バルブ115,123間の各々のガス流路
内に不活性ガスを供給するためのガス供給装置でもあ
る。
【0065】図6に示すプラズマ処理装置401では、
ガス供給部110側のガス供給バルブ120と105の
間のガス流路に、排気装置であるガス排気部126がガ
ス排気バルブ124を介して接続されている。ガス供給
バルブ121と108の間のガス流路にもガス排気部1
26がガス排気バルブ125を介して接続されている。
また、ガス排気部117側のガス排気バルブ112と1
22の間のガス流路には、排気装置であるガス排気部1
29がガス排気バルブ127を介して接続されている。
ガス排気バルブ115と123の間のガス流路にもガス
排気部129がガス排気バルブ128を介して接続され
ている。
【0066】このような構成のプラズマ処理装置401
では、反応容器102を着脱する際に、ガス供給バルブ
105と120の間のガス流路内にあるガスをガス排気
バルブ124を介してガス排気部126により真空排気
し、かつ、ガス排気バルブ112と122の間のガス流
路内にあるガスをガス排気バルブ127を介してガス排
気部129により真空排気した後に、ガス供給接続部1
06およびガス排気接続部113によって、それら接続
部を介して隣り合うバルブ同士を分離する。これによ
り、図4のプラズマ処理装置201と比較して、バルブ
のシートリークによってガス供給部110内およびガス
排気部117内に大気が混入することを防止する効果が
より高くなる。同様に、反応容器103を着脱する際に
は、ガス供給バルブ108と121の間のガス流路内に
あるガスをガス排気バルブ125を介してガス排気部1
26により真空排気したり、ガス排気バルブ115と1
23の間のガス流路内にあるガスをガス排気バルブ12
8を介してガス排気部129により真空排気したりす
る。これにより、バルブのシートリークによるガス供給
部110内およびガス排気部117内への大気の混入を
防止することができる。
【0067】図7に示すプラズマ処理装置501では、
図6のプラズマ処理装置401と同様にガス排気バルブ
112と122の間のガス流路にガス排気バルブ127
を介してガス排気部129が接続され、排気バルブ11
5と123の間のガス流路にガス排気バルブ128を介
してガス排気部129が接続されている。3つのガス供
給バルブ120,105,104におけるバルブ同士の
間や、3つのガス供給バルブ121,108,107に
おけるバルブ同士の間には、図4のプラズマ処理装置2
01と同様にガス供給部やガス排気部が接続されていな
い。
【0068】このような構成のプラズマ処理装置501
では、反応容器102での堆積膜形成後に、ガス供給バ
ルブ104および105を閉じてから、ガス供給部11
0より不活性ガスをガス供給バルブ120側へと供給す
る。引き続いてガス供給バルブ120を閉じることによ
りガス供給バルブ105と120の間に不活性ガスを充
填する。次に、ガス排気バルブ111,112および1
22を閉じ、ガス排気バルブ127を開けることによ
り、ガス排気バルブ112,122間を真空排気する。
このような構成および方法により、プラズマ処理装置5
01に必要とされる装置構成がもっとも単純で、かつバ
ルブのシートリークによる大気の混入を防ぐ好ましい方
法が実現可能となる。
【0069】ガス供給部110によって2つのバルブ間
のガス流路内に供給する不活性ガスとしては、ヘリウム
やアルゴン等の希ガスや窒素ガス等を用いることが好ま
しい。
【0070】
【実施例】以下に、実施例によって本発明をさらに詳し
く説明する。
【0071】(実施例1)本実施例では、図1に示した
プラズマ処理装置101において反応容器102,10
3,119として図2の反応容器701と同様な構成の
容器を用いて、図3に示したような構成の電子写真用光
受容部材を成膜した。後述する以下の実施例2〜7にお
いても、反応容器102,103,119として図2の
反応容器701と同様な構成の容器を用いて電子写真用
光受容部材を成膜した。
【0072】成膜の際には、反応容器701内のプラズ
マ処理空間706に、周波数が100MHzの高周波電
力を高周波電源704により供給した。プラズマ処理空
間706内には、直径80mmのアルミニウム製の円筒
状基体709を同一円周上に6個配置した。反応容器7
01の排気管702を、ガス排気バルブ719や、ガス
排気ガス排気接続部720、図1のガス排気接続部11
3およびガス排気バルブ112を介してガス排気部11
7に接続した。また、ガス供給管715を、ガス供給バ
ルブ717や、ガス供給接続部718、図1のガス供給
接続部106およびガス供給バルブ105を介してガス
供給部110に接続した。
【0073】まず、反応容器102を用いて、次の表1
に示す成膜条件にしたがって、図3に示した層構成の電
子写真用光受容部材を成膜した。
【0074】
【表1】
【0075】その後、反応容器103を用いて同様な電
子写真用光受容部材を成膜しながら、反応容器102を
プラズマ処理装置101より切り離して、反応容器10
2内より円筒状基体を取り出し、次の成膜に備えて反応
容器102内の構成部品を取り替えた。また、反応容器
102を切り離した後に、予め用意してあった反応容器
119をガス供給部110およびガス排気部117に接
続して反応容器119をプラズマ処理装置101に取り
付けた。同様な操作を交互に繰り返して、合計4回の成
膜を実施した。
【0076】(比較例1)図8は、本発明のプラズマ処
理装置に対する比較例1のプラズマ処理装置の構成を模
式的に示す図である。図8に示される本比較例のプラズ
マ処理装置901には反応容器902が着脱可能に取り
付けられる。反応容器902は、ガス供給接続部906
を介して接続されたガス供給バルブ904,905、お
よびそれらを接続する配管を介してガス供給部910と
接続されている。また、反応容器902は、ガス排気接
続部913を介して接続されたガス排気バルブ911,
912、およびそれらを接続する配管を介してガス排気
部917と接続されている。このプラズマ処理装置90
1には、反応容器902内に所定の電力を供給するため
の電源918が備えられている。
【0077】本比較例においては、図8に示される構成
のプラズマ処理装置901において反応容器902とし
て図2の反応容器701と同様な構成の容器を用いて電
子写真用光受容部材を成膜した。
【0078】まず、プラズマ処理装置901で反応容器
902を用いて実施例1と同様に電子写真用光受容部材
を成膜した。その後、反応容器902をプラズマ処理装
置901より切り離して、反応容器902より円筒状基
体を取り出し、次の成膜に備えて反応容器902内の構
成部品を取り替えた。また、反応容器902を取り外し
た後に、予め用意してあった別の反応容器をプラズマ処
理装置901に取り付け、同様に電子写真用光受容部材
の成膜を開始した。同様な操作を交互に繰り返して、合
計4回の成膜を実施した。
【0079】実施例1および比較例1で実施した電子写
真用光受容部材のプラズマ処理を次の方法で評価した。
【0080】まず、各々のプラズマ処理方法を実行する
のにかかる時間を評価した。その結果、比較例1のプラ
ズマ処理でかかった時間に対して、実施例1でかかった
時間の割合は約0.84となり、実施例1の方が比較例
1よりもプラズマ処理でかかる時間が少なかった。
【0081】さらに、実施例1および比較例1の各々の
プラズマ処理方法を実行するにあたっての作業量を評価
した。その結果、実施例1と比較例1においてプラズマ
処理を実施するのに必要とされる作業量に有意差は認め
られなかったが、プラズマ処理中に作業工程の流れを柔
軟に変更可能な時間(作業手順を変更しても弊害が発生
しない作業時間)は、比較例1に対する実施例1の割合
は約1.26となり、実施例1の方が比較例1よりも多
かった。
【0082】次に、各々のプラズマ処理方法で作製した
電子写真用光受容部材を電子写真装置(キヤノン株式会
社製のNP6250を実験用に改造したもの)にセット
し、キヤノン株式会社製のTEST SHEET NA
−7(A)(部品番号:FY9−9060A−01
0)、キヤノン株式会社製のG−TEST SHEET
−A(部品番号:TKN−0293)およびキヤノン株
式会社製G−TEST SHEET−C(部品番号:F
Y9−9042−020)を用いて、コピーしたときに
得られたコピー画像の画質を評価した。その結果、実施
例1と比較例1の電子写真用光受容部材で同等の画質で
あり、一方の反応容器で成膜中に、もう一方の反応容器
を入れ替えても、電子写真用光受容部材の特性に、問題
となるような影響を与えることが無いことが確認され
た。
【0083】以上の結果より、本発明のプラズマ処理装
置および処理方法に従えば、生産性が高く、作業性に優
れたプラズマ処理を実施できることが判明した。
【0084】(実施例2)本実施例においては、図4に
示したプラズマ処理装置201を用い、反応容器10
2,103,119を用いて電子写真用光受容部材を成
膜した。反応容器102,103,119内の基体に対
するプラズマ処理は実施例1と同様にして行った。次で
は、第1の実施例と異なる動作について説明する。
【0085】まず、反応容器102を用いてその容器内
の基体上に電子写真用光受容部材を成膜した後に、ガス
供給バルブ120を閉じ、ガス供給バルブ120からガ
ス排気部117までをガス排気部117により一旦高真
空に排気する。次に、ガス供給バルブ104,105お
よびガス排気バルブ111,112,122を閉じるこ
とにより、ガス供給バルブ105,120間およびガス
排気バルブ112,122間を真空状態にする。次に、
反応容器102をプラズマ処理装置201より切り離し
た。それ以外は実施例1と同様な方法により、合計4回
の成膜を実施した。
【0086】(実施例3)本実施例においても、図4に
示したプラズマ処理装置201を用い、反応容器10
2,103,119を用いて電子写真用光受容部材を成
膜した。反応容器102,103,119内の基体に対
するプラズマ処理は実施例1と同様にして行った。次で
は、第1の実施例と異なる動作について説明する。
【0087】まず、反応容器102を用いてその容器内
の基体上に電子写真用光受容部材を成膜した後に、ガス
供給バルブ104およびガス排気バルブ111を閉じ、
ガス供給部110からガス供給バルブ104までに、ガ
ス供給部110より不活性ガスを充填する。次に、ガス
供給バルブ105,120を閉じてガス供給バルブ10
5,120間に不活性ガスを充填し、さらにガス排気バ
ルブ111からガス排気部117までをガス排気部11
7により一旦高真空に排気する。次に、ガス排気バルブ
112,122を閉じることにより、ガス排気バルブ1
12,122間を真空状態にする。次に、反応容器10
2をプラズマ処理装置201より切り離した。それ以外
は、実施例1と同様な方法により、合計4回の成膜を実
施した。尚、ガス供給部110より供給する不活性ガス
としては、1回目はHe、2回目はAr、3回目および
4回目は窒素を用い、更に4回目の反応容器103での
プラズマ処理中に、ガス供給バルブ105のシートリー
クを想定してガス供給バルブ105を一旦開閉する操作
を行い、ガス供給バルブ105,120間に大気を混入
させた。
【0088】実施例2および3で実施した電子写真用光
受容部材のプラズマ処理を実施例1と同様に評価した。
その結果、プラズマ処理方法を実行するのにかかる時
間、プラズマ処理方法を実行するにあたっての作業量、
プラズマ処理中に作業工程の流れを柔軟に変更可能な時
間(作業手順を変更しても弊害が発生しない作業時
間)、および電子写真用光受容部材の画質のいずれにお
いても実施例1と同等の結果が得られた。よって、ガス
供給部110側のガス供給バルブ105,120間を真
空状態に保持、またはガス供給バルブ105,120間
に不活性ガスを充填したり、ガス排気部117側のガス
排気バルブ112,122間を真空状態に保持しても、
問題となるような影響をプラズマ処理に与えることはな
かった。また、万一、いずれかのバルブにシートリーク
が発生した場合に、プラズマ処理に影響を及ぼすことを
防止できることが確認された。
【0089】以上の結果より、本発明のプラズマ処理装
置および処理方法に従えば、生産性が高く、作業性や安
定性に優れたプラズマ処理を実施できることが判明し
た。
【0090】(実施例4)本実施例においては、図5に
示したプラズマ処理装置301を用い、反応容器10
2,103,119を用いて電子写真用光受容部材を成
膜した。反応容器102,103,119内の基体に対
するプラズマ処理は実施例1と同様にして行った。次で
は、第1の実施例と異なる動作について説明する。
【0091】まず、反応容器102を用いてその容器内
の基体上に電子写真用光受容部材を成膜した後に、ガス
供給バルブ105,120を閉じ、ガス供給部110よ
りガス供給バルブ105,120間に不活性ガスを充填
する。次に、ガス排気バルブ112,122を閉じ、ガ
ス供給部110よりガス排気バルブ112,122間に
不活性ガスを充填する。次に、反応容器102をプラズ
マ処理装置301より切り離した。それ以外は、実施例
1と同様な方法により、合計4回の成膜を実施した。
尚、ガス供給部110より供給する不活性ガスとして
は、1回目はHe、2回目はAr、3回目および4回目
は窒素を用い、更に4回目の反応容器103でのプラズ
マ処理中に、ガス供給バルブ105およびガス排気バル
ブ112のシートリークを想定してガス供給バルブ10
5およびガス排気バルブ112を一旦開閉する操作を行
い、ガス供給バルブ105,120間およびガス排気バ
ルブ112,122間に大気を混入させた。
【0092】実施例4で実施した電子写真用光受容部材
のプラズマ処理を実施例1と同様に評価した。その結
果、プラズマ処理方法を実行するのにかかる時間、プラ
ズマ処理方法を実行するにあたっての作業量、プラズマ
処理中に作業工程の流れを柔軟に変更可能な時間(作業
手順を変更しても弊害が発生しない作業時間)、および
電子写真用光受容部材の画質のいずれにおいても実施例
1と同等の結果が得られた。よって、ガス供給バルブ間
およびガス排気バルブ間に不活性ガスを充填しても、問
題となるような影響をプラズマ処理に与えることはなか
った。また、万一、いずれかのバルブにシートリークが
発生した場合に、プラズマ処理に影響を及ぼすことを防
止できることが確認された。
【0093】以上の結果より、本発明のプラズマ処理装
置および処理方法に従えば、生産性が高く、作業性や安
定性に優れたプラズマ処理を実施できることが判明し
た。
【0094】(実施例5)本実施例においては、図6に
示したプラズマ処理装置401を用い、反応容器10
2,103,119を用いて電子写真用光受容部材を成
膜した。反応容器102,103,119内の基体に対
するプラズマ処理は実施例1と同様にして行った。次で
は、第1の実施例と異なる動作について説明する。
【0095】まず、反応容器102を用いてその容器内
の基体上に電子写真用光受容部材を成膜した後に、ガス
供給バルブ105,120を閉じ、ガス排気バルブ12
4を開けてガス供給バルブ105,120間をガス排気
部126により真空排気する。次に、ガス排気バルブ1
12,122を閉じ、ガス排気バルブ127を開けてガ
ス排気バルブ112,122間をガス排気部129によ
り真空排気する。次に、反応容器102をプラズマ処理
装置401より切り離した。それ以外は、実施例1と同
様な方法により、合計4回の成膜を実施した。尚、4回
目の反応容器103でのプラズマ処理中に、ガス供給バ
ルブ105のシートリークを想定してガス排気バルブ1
24を閉じガス供給バルブ105を一旦開閉する操作を
行い、ガス供給バルブ105,120間に大気を混入さ
せた。
【0096】実施例5で実施した電子写真用光受容部材
のプラズマ処理を実施例1と同様に評価した。その結
果、プラズマ処理方法を実行するのにかかる時間、プラ
ズマ処理方法を実行するにあたっての作業量、プラズマ
処理中に作業工程の流れを柔軟に変更可能な時間(作業
手順を変更しても弊害が発生しない作業時間)、および
電子写真用光受容辞材の画質のいずれにおいても実施例
1と同等の結果が得られた。よって、ガス供給バルブ間
およびガス排気バルブ間を真空排気しても、問題となる
ような影響をプラズマ処理に与えることはなかった。ま
た、万一、いずれかのバルブにシートリークが発生した
場合に、プラズマ処理に影響を及ぼすことを防止できる
ことが確認された。
【0097】以上の結果より、本発明のプラズマ処理装
置および処理方法に従えば、生産性が高く、作業性や安
定性に優れたプラズマ処理を実施できることが判明し
た。
【0098】(実施例6)本実施例においては、図7に
示したプラズマ処理装置501を用い、反応容器10
2,103,119を用いて電子写真用光受容部材を成
膜した。反応容器102,103,119内の基体に対
するプラズマ処理は実施例1と同様にして行った。次で
は、第1の実施例と異なる動作について説明する。
【0099】まず、反応容器102を用いてその容器内
の基体上に電子写真用光受容部材を成膜した後に、ガス
供給バルブ104を閉じ、ガス供給部110からガス供
給バルブ104までに、ガス供給部110より不活性ガ
スを充填する。次に、ガス供給バルブ105,120を
閉じてガス供給バルブ105,120間に不活性ガスを
充填する。次に、ガス排気バルブ112,122を閉
じ、ガス排気バルブ127を開けてガス排気バルブ11
2,122間をガス排気部129により真空排気する。
次に、反応容器102をプラズマ処理装置501より切
り離した。それ以外は、実施例1と同様な方法により、
合計4回の成膜を実施した。尚、ガス供給部110より
供給する不活性ガスとしては、1回目はHe、2回目は
Ar、3回目および4回目は窒素を用い、更に4回目の
反応容器103でのプラズマ処理中に、ガス供給バルブ
105のシートリークを想定してガス供給バルブ105
を一旦開閉する操作を行い、ガス供給バルブ105,1
20間に大気を混入させた。
【0100】実施例6で実施した電子写真用光受容部材
のプラズマ処理を実施例1と同様に評価した。その結
果、プラズマ処理方法を実行するのにかかる時間、プラ
ズマ処理方法を実行するにあたっての作業量、プラズマ
処理中に作業工程の流れを柔軟に変更可能な時間(作業
手順を変更しても弊害が発生しない作業時間)、および
電子写真用光受容部材の画質のいずれにおいても実施例
1と同等の結果が得られた。よって、ガス供給バルブ間
に不活性ガスを充填し、ガス排気バルブ間を真空状態に
保持しても、問題となるような影響をプラズマ処理に与
えることはなかった。また、万一、いずれかのバルブに
シートリークが発生した場合に、プラズマ処理に影響を
及ぼすことを防止できることが確認された。
【0101】以上の結果より、本発明のプラズマ処理装
置および処理方法に従えば、生産性が高く、作業性や安
定性に優れたプラズマ処理を実施できることが判明し
た。
【0102】(実施例7)図9は、本発明に係る実施例
7のプラズマ処理装置の構成を模式的に示す図である。
図9に示されるプラズマ処理装置601では、ガス供給
バルブ120,105の間のガス流路にガス供給管およ
び加熱ガス供給バルブ130を介してガス供給部110
が接続され、ガス供給バルブ121,108の間のガス
流路に、ガス供給管および加熱ガス供給バルブ131を
介してガス供給部110が接続されている。また、プラ
ズマ処理装置601では、図6および図7に示したプラ
ズマ処理装置のようにガス排気バルブ112と122の
間のガス流路にガス排気バルブ127を介してガス排気
部129が接続され、ガス排気バルブ115と123の
間のガス流路にガス排気バルブ128を介してガス排気
部129が接続されている。このような構成のプラズマ
処理装置601では、反応容器102,103内の基体
に対してプラズマ処理を行う前に、ガス供給部110か
ら供給される加熱用ガスによって反応容器102,10
3内の基体を加熱することができる構成となっている。
反応容器102内の基体を加熱する際には、加熱ガス供
給バルブ130、ガス供給接続部106およびガス供給
バルブ104を通してガス供給部110より加熱用ガス
が反応容器102内に供給される。また、反応容器10
3内の基体を加熱する際には、加熱ガス供給バルブ13
1、ガス供給接続部109およびガス供給バルブ107
を通してガス供給部110より加熱用ガスが反応容器1
03内に供給される。そして、供給された加熱用ガス
が、反応容器103に内蔵されたヒーターなどの加熱手
段によって加熱されることにより、反応容器103内の
基体が加熱される。したがって、ガス供給部110は、
加熱用ガスを反応容器内に供給するための加熱用ガス供
給部でもある。
【0103】本実施例においては、この図9に示したプ
ラズマ処理装置601を用い、反応容器102,10
3,119を用いて電子写真用光受容部材を成膜した。
反応容器102,103,119内の基体に対するプラ
ズマ処理は実施例1と同様にして行った。次では、第1
の実施例と異なる動作について説明する。
【0104】まず、反応容器102を用いてその容器内
の基体上に電子写真用光受容部材を成膜した後に、ガス
供給バルブ104を閉じ、ガス供給部110からガス供
給バルブ104までの間にガス供給部110よりHeガ
スを充填する。次に、ガス供給バルブ105,120を
閉じてガス供給バルブ105,120間にHeガスを充
填する。次に、ガス排気バルブ112,122を閉じ、
ガス排気バルブ127を開けてガス排気バルブ112,
122間をガス排気部129により真空排気する。次
に、反応容器102をプラズマ処理装置601より切り
離し、その後、予め用意してあった反応容器(不図示)
をプラズマ処理装置601に取り付ける。次に、加熱ガ
ス供給バルブ130,104およびガス排気バルブ11
1,112を開けて、ガス供給部110より加熱用ガス
としてArガスを流しながら反応容器内の基体を加熱手
段により加熱する。それ以外は、実施例1と同様な方法
により、合計4回の成膜を実施した。
【0105】実施例7で実施した電子写真用光受容部材
のプラズマ処理を実施例1と同様に評価した。その結
果、プラズマ処理方法を実行するのにかかる時間、プラ
ズマ処理方法を実行するにあたっての作業量、プラズマ
処理中に作業工程の流れを柔軟に変更可態な時間(作業
手順を変更しても弊害が発生しない作業時間)、および
電子写真用光受容部材の画質のいずれにおいても実施例
1と同等の結果が得られた。よって、一方の反応容器で
プラズマ処理を実施中に、もう一方の反応容器で基体の
加熱を実施しても、問題となるような影響をプラズマ処
理に与えることはなく、また、反応容器内の基体を予め
加熱するための設備が不要にできることが確認された。
【0106】以上の結果より、本発明のプラズマ処理装
置および処理方法に従えば、生産性が高く、作業性に優
れたプラズマ処理を実施できることが判明した。
【0107】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のプラズマ
処理方法によれば、複数の反応容器を交替で用いてプラ
ズマ処理を行うために、一方の反応容器を用いてプラズ
マ処理を行っている間に他方の反応容器をガス排気部お
よびガス供給部に接続することにより、一方の反応容器
でのプラズマ処理の終了後に、他方の反応容器でプラズ
マ処理を直ちに開始することができるため、製造工程で
反応容器の取り付けに必要とされる時間、すなわち製造
工程中でのデッドタイムを大幅に削減することができる
という効果がある。また、反応容器を用いてプラズマ処
理を行っている間に、既にプラズマ処理が終了した反応
容器をガス排気部およびガス供給部から取り外し、か
つ、プラズマ処理が行われている反応容器とは異なる別
の反応容器をガス排気部およびガス供給部に接続するこ
とにより、次回のプラズマ処理の準備を短時間に整える
ことができる。このように一方の反応容器を用いてプラ
ズマ処理を行っている間に他方の反応容器をガス排気部
およびガス供給部と着脱可能にするためには、ガス供給
部およびガス排気部に対する反応容器の接続部分を複数
設けるという比較的簡単な改造で済み、少ない設備投資
額でプラズマ処理の生産性を高くできる。さらには、1
つの反応容器でのプラズマ処理が終了後、直ちにもう1
つの反応容器でプラズマ処理を開始するという作業工程
以外には作業工程の流れが固定されていないので、状況
に応じて作業工程の流れを柔軟に変更し、作業者を有効
に活用することが可能となる。その結果、作業工程の流
れが固定化されることにより作業工程間に発生する空き
時間を短縮することが可能となり、作業性や生産性を改
善することが可能となる。
【0108】また、上記のプラズマ処理方法において、
ガス排気部に反応容器を接続する際には、直列に接続さ
れた3つのバルブを介してそれらを接続し、ガス排気部
から反応容器を取り外す際には、それら3つのバルブに
おけるガス排気部側の2つのバルブ間のガス流路内に不
活性ガスを充填してから、あるいはそのガス流路内にあ
る気体を真空排気してから前記3つのバルブの各々を閉
じた後に中央のバルブと反応容器側のバルブとを分離す
ることにより、バルブのシートリークによってガス排気
部内および反応容器内への大気の混入が防止されるの
で、プラズマ処理の特性が維持されるとともに、その特
性のばらつきが防止される。したがって、高品質なプラ
ズマ処理を行うことが可能となり、プラズマ処理をする
際の安全性も確保される。その結果、生産性が高く高品
質なプラズマ処理を、少ない設備投資額で行うことが可
能であり、作業性や安定性に優れたプラズマ処理を実施
できるという効果がある。ガス供給部と反応容器との接
続個所においても、ガス排気部と同様に、直列に接続さ
れた3つのバルブを用いることにより、バルブのシート
リークによってガス供給部内および反応容器内への大気
の混入が防止されるので、プラズマ処理の特性が維持さ
れるとともに、その特性のばらつきが防止される。
【0109】また、本発明のプラズマ処理装置によれ
ば、複数の反応容器のうち、ガス排気部およびガス供給
部に専用の開閉装置を介して接続された1つの反応容器
を用いてプラズマ処理を行っている間に、他の反応容器
がそれ専用の開閉装置を介してガス排気部およびガス供
給部と接続可能、かつガス排気部およびガス供給部から
取り外し可能であることにより、その処理装置において
上記のようなプラズマ処理方法を用いることで、生産性
が高く高品質なプラズマ処理装置が、少ない設備投資額
で実現され、また、作業性や安定性に優れたプラズマ処
理装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のプラズマ処理方法につい
て説明するための図である。
【図2】図1に示したプラズマ処理装置の一例として、
反応容器内の基体上に堆積膜を形成する堆積膜形成装置
の一部を示す図である。
【図3】図2に基づいて説明した堆積膜形成装置により
形成された堆積膜の一例として電子写真用光受容部材の
構成を示す断面図である。
【図4】図1に示したプラズマ処理装置の変形例を模式
的に示す図である。
【図5】図1に示したプラズマ処理装置の他の変形例を
模式的に示す図である。
【図6】図1に示したプラズマ処理装置の他の変形例を
模式的に示す図である。
【図7】図1に示したプラズマ処理装置の他の変形例を
模式的に示す図である。
【図8】本発明のプラズマ処理装置に対する比較例1の
プラズマ処理装置の構成を模式的に示す図である。
【図9】本発明に係る実施例7のプラズマ処理装置の構
成を模式的に示す図である。
【符号の説明】
101、201、301、401、501、601、9
01 プラズマ処理装置 102、103、119、701、902 反応容器 104、105、107、108、120、121、7
17、904、905ガス供給バルブ 106、109、718、906 ガス供給接続部 110、910 ガス供給部 111、112、114、115、122、123、1
24、125、127、128、719、911、91
2 ガス排気バルブ 113、116、720、913 ガス排気接続部 117、126、129、917 ガス排気部 118、918 電源 130、131 加熱ガス供給バルブ 141、142、143、144 ガス供給管 702 排気管 703 電極 704 高周波電源 705 マッチングボックス 706 プラズマ処理空間 707 隔壁 708 底面 709 円筒状基体 710 軸 711 発熱体 712 モーター 713 減速ギア 714 蓋 715 ガス供給管 716 コンデンサー 800 電子写真用光受容部材 801 基体 802 電荷注入阻止層 803 光導電層 804 表面層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 細井 一人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田澤 大介 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 村山 仁 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 白砂 寿康 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 大塚 崇志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2H068 DA23 EA24 EA30 4K030 AA06 AA09 AA17 BA30 CA02 CA16 FA01 KA05 KA08 LA17 5F004 AA16 BB13 BB19 BB24 BC02 BC03 BD04 5F045 AA08 AB04 AC01 AD06 AE15 AF10 BB08 BB10 BB14 CA13 CA15 CA16 DP25 DP28 DQ04 DQ14 EE01 EG01 EH12 EK10

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体を収容した反応容器内の気体を、該
    反応容器に着脱可能に接続されたガス排気部により排気
    した後に、前記反応容器に着脱可能に接続されたガス供
    給部により前記反応容器内にプラズマ処理用のガスを導
    入するととともに、前記反応容器内に放電電力を供給
    し、前記反応容器内で前記放電電力によって前記ガスを
    分解することによりプラズマを発生させて前記基体にプ
    ラズマ処理を行うプラズマ処理方法において、 複数の前記反応容器を交替で用いて前記プラズマ処理を
    行うために、複数の前記反応容器のうち、前記ガス排気
    部および前記ガス供給部に接続された1つの反応容器を
    用いてプラズマ処理を行っている間に、他の反応容器を
    前記ガス排気部および前記ガス供給部に接続する段階
    と、 プラズマ処理が行われている前記反応容器のプラズマ処
    理が終了した後に、前記ガス排気部および前記ガス供給
    部に接続された前記他の反応容器を用いてプラズマ処理
    を行う段階と、 前記他の反応容器を用いてプラズマ処理を行っている間
    に、前記ガス排気部および前記ガス供給部からの、プラ
    ズマ処理が終了した前記反応容器の取り外し、および前
    記ガス排気部および前記ガス供給部への、プラズマ処理
    が行われている前記他の反応容器とは異なる別の反応容
    器の接続を行う段階とを有することを特徴とするプラズ
    マ処理方法。
  2. 【請求項2】 前記ガス排気部に前記反応容器を接続す
    る際には、直列に接続された3つのバルブを介して前記
    ガス排気部に前記反応容器を接続し、 前記ガス排気部から前記反応容器を取り外す際には、前
    記3つのバルブにおける前記ガス排気部側の2つの前記
    バルブ間のガス流路内に不活性ガスを充填してから前記
    3つのバルブの各々を閉じた後に前記3つのバルブにお
    ける中央のバルブと前記反応容器側のバルブとを分離す
    る請求項1に記載のプラズマ処理方法。
  3. 【請求項3】 前記ガス排気部に前記反応容器を接続す
    る際には、直列に接続された3つのバルブを介して前記
    ガス排気部に前記反応容器を接続し、 前記ガス排気部から前記反応容器を取り外す際には、前
    記3つのバルブにおける前記ガス排気部側の2つの前記
    バルブ間のガス流路内にある気体を真空排気してから前
    記3つのバルブの各々を閉じた後に前記3つのバルブに
    おける中央のバルブと前記反応容器側のバルブとを分離
    する請求項1に記載のプラズマ処理方法。
  4. 【請求項4】 前記ガス供給部に前記反応容器を接続す
    る際には、直列に接続された3つのバルブを介して前記
    ガス供給部に前記反応容器を接続し、 前記ガス供給部から前記反応容器を取り外す際には、前
    記3つのバルブにおける前記ガス供給部側の2つの前記
    バルブ間のガス流路内に不活性ガスを充填してから前記
    3つのバルブの各々を閉じた後に前記3つのバルブにお
    ける中央のバルブと前記反応容器側のバルブとを分離す
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載のプラズマ処理方
    法。
  5. 【請求項5】 前記ガス供給部に前記反応容器を接続す
    る際には、直列に接続された3つのバルブを介して前記
    ガス供給部に前記反応容器を接続し、 前記ガス供給部から前記反応容器を取り外す際には、前
    記3つのバルブにおける前記ガス供給部側の2つの前記
    バルブ間のガス流路内にある気体を真空排気してから前
    記3つのバルブの各々を閉じた後に前記3つのバルブに
    おける中央のバルブと前記反応容器側のバルブとを分離
    する請求項1〜3のいずれか1項に記載のプラズマ処理
    方法。
  6. 【請求項6】 前記他の反応容器とは異なる別の反応容
    器の接続を行った後に、接続された該反応容器内に加熱
    用ガスを供給する段階をさらに有する請求項1〜5のい
    ずれか1項に記載のプラズマ処理方法。
  7. 【請求項7】 前記反応容器内の基体にプラズマ処理を
    行う工程では、前記ガスとして、前記基体上に堆積膜を
    形成するための原料ガスを用いる請求項1〜6のいずれ
    か1項に記載のプラズマ処理方法。
  8. 【請求項8】 前記反応容器内の基体にプラズマ処理を
    行う工程では、前記ガスとして、前記基体の少なくとも
    一部をエッチングするためのものを用いる請求項1〜6
    のいずれか1項に記載のプラズマ処理方法。
  9. 【請求項9】 基体を収容する反応容器と、該反応容器
    に着脱可能に接続され、前記反応容器内の気体を排気す
    るガス排気部と、前記反応容器に着脱可能に接続され、
    前記反応容器内にガスを導入するガス供給部と、前記反
    応容器内に導入された前記ガスを分解することによりプ
    ラズマを発生させて前記反応容器内の前記基体にプラズ
    マ処理を行うために前記反応容器内に放電電力を供給す
    る電源とを有するプラズマ処理装置において、 前記反応容器を複数有し、複数の前記反応容器のうち、
    前記ガス排気部および前記ガス供給部の各々に専用の開
    閉装置を介して接続された1つの反応容器を用いてプラ
    ズマ処理を行っている間に、他の反応容器がそれ専用の
    開閉装置を介して前記ガス排気部および前記ガス供給部
    と接続可能、かつ前記ガス排気部および前記ガス供給部
    から取り外し可能であることを特徴とするプラズマ処理
    装置。
  10. 【請求項10】 前記ガス排気部に前記反応容器を接続
    する前記専用の開閉装置が、少なくとも3つのバルブが
    直列に接続されて構成されたものである請求項9に記載
    のプラズマ処理装置。
  11. 【請求項11】 前記専用の開閉装置を構成する少なく
    とも3つのバルブのうち、前記ガス排気部側の少なくと
    も2つのバルブ間のガス流路内に不活性ガスを供給する
    ためのガス供給装置を有する請求項10に記載のプラズ
    マ処理装置。
  12. 【請求項12】 前記専用の開閉装置を構成する少なく
    とも3つのバルブのうち、前記ガス排気部側の少なくと
    も2つのバルブ間のガス流路内にある気体を真空排気す
    るための排気装置を有する請求項10に記載のプラズマ
    処理装置。
  13. 【請求項13】 前記ガス供給部に前記反応容器を接続
    する前記専用の開閉装置が、少なくとも3つのバルブが
    直列に接続されて構成されたものである請求項9〜12
    のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  14. 【請求項14】 前記専用の開閉装置を構成する少なく
    とも3つのバルブのうち、前記ガス供給部側の少なくと
    も2つのバルブ間のガス流路内に不活性ガスを供給する
    ためのガス供給装置を有する請求項13に記載のプラズ
    マ処理装置。
  15. 【請求項15】 前記専用の開閉装置を構成する少なく
    とも3つのバルブのうち、前記ガス供給部側の少なくと
    も2つのバルブ間のガス流路内にある気体を真空排気す
    るための排気装置を有する請求項13に記載のプラズマ
    処理装置。
  16. 【請求項16】 前記ガス供給部と前記反応容器との間
    のガス流路に接続され、前記反応容器内の基体を加熱す
    るための加熱用ガスを前記反応容器内に供給する加熱用
    ガス供給部を有する請求項9〜15のいずれか1項に記
    載のプラズマ処理装置。
  17. 【請求項17】 前記ガス供給部からの前記ガスが、前
    記基体上に堆積膜を形成するための原料ガスである請求
    項9〜16のいずれか1項に記載のプラズマ処理装置。
  18. 【請求項18】 前記ガス供給部からの前記ガスが、前
    記基体の少なくとも一部をエッチングするためのもので
    ある請求項9〜16のいずれか1項に記載のプラズマ処
    理装置。
  19. 【請求項19】 基体を収容した第1の反応容器をガス
    排気部およびプラズマ処理用のガス供給部のそれぞれに
    第1の接続部で着脱可能に接続する段階と、 前記第1の反応容器内のガスに放電電力を供給すること
    によって前記ガスを分解してプラズマを発生させ、前記
    基体にプラズマ処理を行う段階と、 前記第1の反応容器によりプラズマ処理を行っている間
    に、第2の反応容器を前記ガス排気部および前記ガス供
    給部のそれぞれに第2の接続部で接続する段階と、 前記第1の反応容器のプラズマ処理が終了した後に、前
    記第2の反応容器内のガスに放電電力を供給してプラズ
    マ処理を行う段階とを有するプラズマ処理方法。
  20. 【請求項20】 基体を収容可能な第1の反応容器をガ
    ス排気部およびプラズマ処理用のガス供給部のそれぞれ
    に着脱可能に接続するための第1の接続部と、 基体を収容可能な第2の反応容器を前記ガス排気部およ
    び前記ガス供給部のそれぞれに、前記第1の反応容器と
    は独立して着脱可能に接続するための第2の接続部と、 前記第1または第2の反応容器に選択的に放電電力を供
    給することにより、前記第1および第2の反応容器に供
    給されたガスを放電分解するための電源とを有するプラ
    ズマ処理装置。
JP2000318349A 2000-10-18 2000-10-18 プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置 Pending JP2002121672A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000318349A JP2002121672A (ja) 2000-10-18 2000-10-18 プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000318349A JP2002121672A (ja) 2000-10-18 2000-10-18 プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002121672A true JP2002121672A (ja) 2002-04-26

Family

ID=18796992

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000318349A Pending JP2002121672A (ja) 2000-10-18 2000-10-18 プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002121672A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010073772A (ja) * 2008-09-17 2010-04-02 Hitachi Kokusai Electric Inc 半導体装置の製造方法及び熱処理装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010073772A (ja) * 2008-09-17 2010-04-02 Hitachi Kokusai Electric Inc 半導体装置の製造方法及び熱処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3554219B2 (ja) 排気装置と排気方法、および堆積膜形成装置と堆積膜形成方法
JP2004179426A (ja) 基板処理装置のクリーニング方法
JP2009544849A (ja) 膜形成装置のクリーニング方法および膜形成装置
JP2003045864A (ja) 基板処理装置
EP2481831A1 (en) Deposited film formation device and deposited film formation method
JPH10330944A (ja) 基板処理装置
JPH1064847A (ja) タングステン材料の成膜方法、サセプタ及び成膜装置
JP4845269B2 (ja) 半導体ウエーハ処理システム、コンピュータ可読媒体、及び、半導体プロセスチャンバの洗浄方法
JP5299359B2 (ja) エピタキシャル成長装置
JP2003049278A (ja) 真空処理方法及び真空処理装置
JP2002121672A (ja) プラズマ処理方法およびプラズマ処理装置
JP2001326182A (ja) 真空処理方法
JPH0568096B2 (ja)
US5273586A (en) Low pressure chemical vapor deposition apparatus, with removal system for remaining ionized gas components
CN111463096B (zh) 基板处理装置的清洗方法和基板处理装置
JP2003524301A (ja) 真空内でプラズマを使用して基板に表面処理を施すための装置および方法
JP5194036B2 (ja) 基板処理装置、半導体デバイスの製造方法およびクリーニング方法
JP2010065238A (ja) 堆積膜形成装置および堆積膜形成方法
JP2006222242A (ja) 半導体製造装置および製造方法
JP2004043943A (ja) クリーニング方法及びこれを使用する金属膜作製装置
JP2002080972A (ja) プラズマ処理方法及びプラズマ処理装置
JP5618617B2 (ja) 電子写真感光体の製造装置
JP2007142469A (ja) 基板処理装置および半導体デバイスの製造方法
KR950012906B1 (ko) 반도체 제조장치
JP2001168033A (ja) 半導体製造装置