JP2002121246A - 高分子化合物およびその製造方法、並びにそれを用いた機能性部材 - Google Patents

高分子化合物およびその製造方法、並びにそれを用いた機能性部材

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JP2002121246A
JP2002121246A JP2000316866A JP2000316866A JP2002121246A JP 2002121246 A JP2002121246 A JP 2002121246A JP 2000316866 A JP2000316866 A JP 2000316866A JP 2000316866 A JP2000316866 A JP 2000316866A JP 2002121246 A JP2002121246 A JP 2002121246A
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JP2000316866A
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Kenji Yao
健二 八百
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子機能、磁気機能、光機能などを有する低
分子化合物を十分に高い分散性をもって分散することが
でき、機能性部材に用いた場合に強度と低分子化合物に
起因する機能とを十分に高水準で両立することを可能と
する高分子化合物及びその製造方法、並びにそれを用い
た機能性部材を提供すること。 【解決手段】 下記一般式(1): 【化1】 (式中、Aはアルキレン基などを表し、R1、R2、R3
よびR4はそれぞれ直鎖または分岐のアルキレン基を表
し、R5、R6、R7およびR8はそれぞれ水素原子などを
表し、a、b、cおよびdはそれぞれ0または1を表
し、h、i、jおよびkはそれぞれ1〜3の整数を表
し、lおよびmはそれぞれ0または1を表し、nは1以
上の整数を表す)で表わされる構成単位を有することを
特徴とする高分子化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高分子化合物及びそ
の製造方法、並びにそれを用いた機能性部材に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、高分子化合物中に電子機能、磁気
機能、光機能などの機能を有する低分子化合物を分散さ
せた機能性フィルム、プレートなどの機能性部材の開発
が盛んに行われている。これらの機能性材料において
は、材料を溶剤に溶解または分散した溶液を、フィルム
状やドラム状など様々な形状の基材に塗布して成形でき
るので、量産性に富み、電磁波遮蔽材、近赤外線遮蔽
材、導電性膜など実に数多くの分野で期待されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、高分子化合
物中に低分子化合物を分散させた機能性部材において
は、バインダーの役割を有する高分子化合物中に低分子
化合物をいかに均一に分散するかが非常に重要な鍵とな
る。すなわち、このような機能性部材においては均一性
が高いほど、目的とする機能が高いレベルで発揮でき
る。加えて、機能性部材の組成の均一性を高めることに
よって目的とする機能を得るための低分子化合物の添加
量を少なくできるので、その結果、膜の機械強度を高め
ることができる。
【0004】そこで、低分子化合物の分散性の向上を目
的として分散方法や材料に関する検討が進められてお
り、高せん断分散による方法、多段階分散による方法、
低分子化合物に対してより高い分散機能を有する高分子
化合物を用いる方法などが提案されている。しかしなが
ら、このようにして得られる従来の機能性部材におい
て、分散性の改善には限界があり、用途によっては得ら
れる機能が未だ十分ではない。
【0005】本発明は上記従来技術の有する課題に鑑み
てなされたものであり、電子機能、磁気機能、光機能な
どを有する低分子化合物を十分に高い分散性をもって分
散することができ、機能性部材に用いた場合に強度と低
分子化合物に起因する機能とを十分に高水準で両立する
ことを可能とする高分子化合物及びその製造方法、並び
にそれを用いた機能性部材を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の構成単位を有
する高分子化合物によって上記課題が解決されることを
見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明の高分子化合物は、下記
一般式(I):
【化5】
【0008】(式中、Aはアルキレン基、アルケニレン
基、シクロアルキレン基、アリーレン基、ヘテロ原子を
含有する2価の基、あるいはこれらの基にアリール基又
はハロゲン原子が置換された2価の基を表し、R1
2、R3およびR4は同一でも異なっていてもよく、そ
れぞれ直鎖または分岐のアルキレン基を表し、R5
6、R 7およびR8は同一でも異なっていてもよく、そ
れぞれ水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリ
ール基、ハロゲン原子またはハロゲン化アルキル基を表
し、a、b、cおよびdは同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ0または1を表し、h、i、jおよびkは
同一でも異なっていてもよく、それぞれ1〜3の整数を
表し、lおよびmは同一でも異なっていてもよく、それ
ぞれ0または1を表し、nは1以上の整数を表す)で表
わされる構成単位を有することを特徴とするものであ
る。
【0009】また、本発明の高分子化合物の製造方法
は、下記一般式(2):
【化6】
【0010】(式中、A’はアルキレン基、アルケニレ
ン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、ヘテロ原子
を含有する2価の基、あるいはこれらの基にアリール基
又はハロゲン原子が置換された2価の基を表し、R9
よびR10は同一でも異なっていてもよく、それぞれ直鎖
または分岐のアルケニル基、カルボキシル基、水酸基、
アミノ基、あるいはカルボキシル基、水酸基またはアミ
ノ基を有する直鎖または分岐のアルキル基を表し、R11
およびR12は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水
素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、
ハロゲン原子またはハロゲン化アルキル基を表し、a’
およびb’は同一でも異なっていてもよく、それぞれ0
または1を表し、h’およびi’は同一でも異なってい
てもよく、それぞれ1〜3の整数を表し、l’は0また
は1を表す)で表される化合物の重合により下記式
(3):
【化7】
【0011】(式中、A’’はアルキレン基、アルケニ
レン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、ヘテロ原
子を含有する2価の基、あるいはこれらの基にアリール
基又はハロゲン原子が置換された2価の基を表し、
13、R14、R15およびR16は同一でも異なっていても
よく、それぞれ直鎖または分岐のアルケニル基、カルボ
キシル基、水酸基、アミノ基、あるいはカルボキシル
基、水酸基またはアミノ基を有する直鎖または分岐のア
ルキル基を表し、R17、R18、R19およびR20は同一で
も異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルキル
基、シクロアルキル基、アリール基、ハロゲン原子また
はハロゲン化アルキル基を表し、a’’、b’’、
c’’およびd’’は同一でも異なっていてもよく、そ
れぞれ0または1を表し、a’’、b’’、c’’また
はd’’のうちの少なくとも1つは1であり、h’’、
i’’、j’’およびk’’は同一でも異なっていても
よく、それぞれ1〜3の整数を表し、l’’および
m’’は同一でも異なっていてもよく、それぞれ0また
は1を表し、n’’は1以上の整数を表す)で表される
環状オリゴマーを得る第一のステップと、前記環状オリ
ゴマーを含有する重合性化合物の重合により下記一般式
(1):
【化8】
【0012】(式中、Aはアルキレン基、アルケニレン
基、シクロアルキレン基、アリーレン基、ヘテロ原子を
含有する2価の基、あるいはこれらの基にアリール基又
はハロゲン原子が置換された2価の基を表し、R1
2、R3およびR4は同一でも異なっていてもよく、そ
れぞれ直鎖または分岐のアルキレン基を表し、R5
6、R 7およびR8は同一でも異なっていてもよく、そ
れぞれ水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリ
ール基、ハロゲン原子またはハロゲン化アルキル基を表
し、a、b、cおよびdは同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ0または1を表し、h、i、jおよびkは
同一でも異なっていてもよく、それぞれ1〜3の整数を
表し、lおよびmは同一でも異なっていてもよく、それ
ぞれ0または1を表し、nは1以上の整数を表す)で表
される構成単位を有する高分子化合物を得る第二のステ
ップとを含むことを特徴とするものである。
【0013】さらに、本発明の機能性部材は、上記本発
明の高分子化合物と、電子機能、磁気機能または光機能
を有する分子量3000以下の低分子化合物と、を含有
することを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて詳細に説明する。
【0015】本発明の高分子化合物は、下記一般式
(1):
【化9】 で表される構成単位を有することを特徴とするものであ
る。
【0016】上記一般式(1)中、Aはアルキレン基
(好ましくは炭素数1〜30のアルキレン基)、アルケ
ニレン基(好ましくは炭素数1〜30のアルケニレン
基)、シクロアルキレン基(好ましくは炭素数3〜15
のシクロアルキレン)、アリーレン基(好ましくは炭素
数6〜20のアリーレン基)、ヘテロ原子を含有する2
価の基(好ましくはスルフォン基、スルファイト基又は
アミノ基)、あるいはこれらの基にアリール基又はハロ
ゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子など)が置換された2価の基を表し、mは0または1
を表す。なお、上記一般式(1)で表される構成単位に
おいてmが0である場合には、互いに隣接する2つのベ
ンゼン環が直接結合したビフェニル型構造となる。ま
た、上記一般式(1)で表される構成単位にAで表され
る基が複数個存在する場合、これらの基はそれぞれ同一
でも異なっていてもよい。表1に上記一般式(1)中の
Aで表される基のうち特に好ましいものを示す。
【0017】
【表1】
【0018】また、上記一般式(1)中、R1、R2、R
3およびR4は同一でも異なっていてもよく、それぞれ直
鎖または分岐のアルキレン基(好ましくは炭素数1〜2
0の直鎖または分岐のアルキレン基)を表し、a、b、
cおよびdは同一でも異なっていてもよく、それぞれ0
また1を表す。なお、a、b、cまたはdが0であるこ
とは、上記のアルキレン基が置換されていないベンゼン
環が存在し、そのベンゼン環は高分子化合物を構成する
他の構成単位と直接結合していることを意味する。表2
にR1、R2、R3およびR4で表される基のうち特に好ま
しいものを示す。
【0019】
【表2】
【0020】さらに、上記一般式(1)中、R5、R6
7およびR8は同一でも異なっていてもよく、それぞれ
水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20のア
ルキル基)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜
30のシクロアルキル基)、アリール基(好ましくは炭
素数6〜20のアリール基)、ハロゲン原子(フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)またはハロゲ
ン化アルキル基(好ましくは炭素数1〜10のハロゲン
化アルキル基)を表し、h、i、jおよびkは1〜3の
整数を表す。なお、R5、R6、R7およびR8で表される
基のうち好ましいものを表3に示す。R5、R6、R7
よびR8の結合位置については特に制限はなく、また、
h、i、jまたはkが2以上である場合、同一のベンゼ
ン環に置換されたR5、R6、R7またはR8は同一でも異
なっていてもよい。表3にR5、R6、R7およびR8のう
ち特に好ましいものを示す。
【0021】
【表3】
【0022】さらにまた、上記一般式(1)中、nは1
以上の整数(好ましくは1〜100の整数)を表す。
【0023】本発明の高分子化合物は、上記一般式
(1)で表される構成単位のみからなるものであっても
よく、また、上記一般式(1)で表される構成単位以外
に他の構成単位を有するものであってもよい。上記一般
式(1)で表される構成単位以外の構成単位としては、
ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアリレート、ポ
リアミド、ポリイミド、ポリウレタンなどの従来より公
知の縮合系ポリマーの構成単位が挙げられる。なお、本
発明の高分子化合物が上記の他の構成単位を有する場
合、全構成単位に占める上記式(1)で表される構成単
位の割合は5mol%以上であることが好ましく、10
mol%以上であることが好ましい。上記式(1)で表
される構成単位の割合が5mol%未満であると、高分
子化合物中に低分子化合物を分散する際に分散性が不十
分となる傾向にある。
【0024】また、本発明の高分子化合物の重量平均分
子量は、10000以上であることが好ましく、200
00以上であることがより好ましい。重量平均分子量が
10000未満であると、1つの分子鎖当たりの上記一
般式(1)で表される構成単位の数が減少したり1つの
環状構造の大きさが小さくなったりして、高分子化合物
中に低分子化合物を分散する際に分散性が不十分となる
傾向にある。
【0025】次に、本発明の高分子化合物の製造方法に
ついて説明する。
【0026】本発明の高分子化合物の製造方法における
第一のステップは、下記一般式(2):
【化10】
【0027】(式中、A’はアルキレン基、アルケニレ
ン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、ヘテロ原子
を含有する2価の基、あるいはこれらの基にアリール基
又はハロゲン原子が置換された2価の基を表し、R9
よびR10は同一でも異なっていてもよく、それぞれ直鎖
または分岐のアルケニル基、カルボキシル基、水酸基
ま、アミノ基、あるいはカルボキシル基、水酸基または
アミノ基を有する直鎖または分岐のアルキル基を表し、
11およびR12は同一でも異なっていてもよく、それぞ
れ水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール
基、ハロゲン原子またはハロゲン化アルキル基を表し、
a’およびb’は同一でも異なっていてもよく、それぞ
れ0または1を表し、h’およびi’は同一でも異なっ
ていてもよく、それぞれ1〜3の整数を表し、l’は0
または1を表す)で表される化合物の重合により下記式
(3):
【化11】
【0028】(式中、A’’はアルキレン基、アルケニ
レン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、ヘテロ原
子を含有する2価の基、あるいはこれらの基にアリール
基又はハロゲン原子が置換された2価の基を表し、
13、R14、R15およびR16は同一でも異なっていても
よく、それぞれ直鎖または分岐のアルケニル基、カルボ
キシル基、水酸基、アミノ基、あるいはカルボキシル
基、水酸基またはアミノ基を有する直鎖または分岐のア
ルキル基を表し、R17、R18、R19およびR20は同一で
も異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルキル
基、シクロアルキル基、アリール基、ハロゲン原子また
はハロゲン化アルキル基を表し、a’’、b’’、
c’’およびd’’は同一でも異なっていてもよく、そ
れぞれ0または1を表し、a’’、b’’、c’’また
はd’’のうちの少なくとも1つは1であり、h’’、
i’’、j’’およびk’’は同一でも異なっていても
よく、それぞれ1〜3の整数を表し、l’’および
m’’は同一でも異なっていてもよく、それぞれ0また
は1を表し、n’’は1〜100の整数を表す)で表さ
れる環状オリゴマーを得るものである。
【0029】ここで、本発明にかかる第一のステップに
おける反応方法については特に制限されないが、具体的
には、トリブチルアミン、トリエチルアミン、酸化亜
鉛、酸酸化アンチモンなどの触媒の存在下、 (i)水層−有機層で界面重合する方法; (ii)ピリジンなどの極性溶媒を用いて上記一般式
(2)で表される化合物を5〜10倍(容量比)に希釈
した溶液中で反応させる方法; (iii)噴霧状にして気相中で反応させる方法 などが挙げられる。また、本発明にかかる第一のステッ
プの反応条件については特に制限されないが、反応温度
は好ましくは5〜25℃であり、反応時間は好ましくは
7〜40時間である。さらに、本発明においては、上記
一般式(2)で表される化合物の1種を単独で用いても
よく、2種以上を所望の配合比で組み合わせて用いても
よい。
【0030】本発明の高分子化合物の製造方法における
第二のステップは、前記環状オリゴマーを含有する重合
性化合物の重合により上記一般式(1)で表される構成
単位を有する高分子化合物を得るものである。ここで、
前記環上オリゴマーを重合させる方法は上記一般式
(3)中のR13、R14、R15およびR16で表される基の
種類によって適宜選択されるものであるが、例えば、R
13、R14、R15およびR16で表される基同士がラジカル
重合により結合を形成し得るもの(アリル基など)であ
る場合、上記一般式(3)で表される化合物に対して好
ましくは10〜1000ppm(重量換算値)の2,2
−ビスイソブチロニトリルを添加し、60〜100℃で
10〜40時間反応させることによって、上記一般式
(1)で表される構成単位を有する本発明の高分子化合
物を溶液状態で得ることができる。そして、得られる溶
液を高分子化合物に対する貧溶媒(メタノール、水な
ど)中に滴下し、析出した高分子化合物を濾別、乾燥す
ることによって目的の高分子化合物が得られる。また、
前記重合性化合物は、上記一般式(3)で表される環状
オリゴマーのみを含有するものであってもよく、当該環
状オリゴマーの他にポリカーボネート、ポリエステル、
ポリアリレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタ
ンなどの縮合系ポリマーの原料として用いられる重合性
単量体を含有するものであってもよい。
【0031】なお、上記第一のステップにおける反応は
重縮合反応であり、他方、上記第二のステップにおける
反応は上記一般式(3)中のR13、R14、R15およびR
16で表される基の種類によって重縮合反応またはラジカ
ル重合のいずれかとなるが、本発明においては、上記一
般式(3)中のR13、R14、R15およびR16で表される
基がラジカル重合により結合を形成し得るものである
と、上記第一のステップにおいて上記一般式(3)で表
される環状オリゴマーを効率よく且つ確実に得ることが
できるので好ましい。
【0032】このようにして得られる本発明の高分子化
合物においては、上記一般式(1)で表される環状構造
を有することによって、分子容に対する自由体積が大き
くなるので、低分子化合物を十分に高い分散性をもって
安定的に保持することができる。また、自由体積が大き
いことにより、溶融粘度が低く、溶媒への溶解性も高い
ので、良好な成形性を得ることができる。さらに、上記
一般式(1)で表される環状構造を有することによっ
て、分子構造が多次元的になり、十分に高い機械的強度
を得ることができる。したがって、本発明の高分子化合
物を、低分子化合物を用いた機能性部材のバインダーと
して用いた場合に、低分子化合物の使用量が少量であっ
ても、低分子化合物に起因する機能と機械的強度とが十
分に高い機能性材料を得ることができ、さらには十分な
コストダウンを達成することができる。
【0033】すなわち、本発明の機能性部材は、上記本
発明の高分子化合物と、電子機能、磁気機能または光機
能を有する分子量3000以下の低分子化合物と、を含
有するものである。なお、ここでいう電子機能とは、例
えば、電子放出性、電子吸収性または電子伝導性(電気
伝導性)を示す機能であり;磁気機能とは、例えば、特
定の磁場中で特定の磁性を示す機能であり;光機能と
は、光吸収性(好ましくは波長選択吸収性)または発光
性を示す機能である。
【0034】ここで、本発明にかかる低分子化合物の分
子量は、前述の通り3000以下であり、好ましくは1
500以下である。低分子化合物の分子量が前記上限値
を超えると、低分子化合物の分散性が不十分となり、得
られる機能性材料において十分な特性が得られにくくな
る。
【0035】本発明にかかる低分子化合物のうち、電子
機能を有するものとしては従来より公知の化合物を用い
ることができるが、具体的には、金、銀などの金属粒
子;酸化チタン、酸化亜鉛などの金属酸化物;インジウ
ム−スズオキサイド(ITO)などの合金;アセチレン
重合体、アニリン重合体、アセン重合体などの導電性重
合体(但し、分子量が3000以下のもの);オクチル
シアノビフェニルなどの液晶分子、などが挙げられる。
【0036】さらに、本発明にかかる低分子化合物のう
ち、光機能を有するものとしては従来より公知の化合物
を用いることができるが、波長選択吸収性を有する化合
物として、具体的には、ジインモニウム化合物、ナフタ
ロシアニン化合物、アゾ化合物、フタロシアニン化合物
などが挙げられる。
【0037】本発明の機能性部材においては、上記の低
分子化合物の中でも、電子伝導性(電気伝導性)又は波
長選択吸収性を示す低分子化合物を用いる場合において
好適に用いられる。すなわち、機能性部材の電子伝導性
(電気伝導性)や波長選択吸収性を高めるためには機能
性部材中の低分子化合物を均一に分散することが重要で
あるが、低分子化合物の分散性が不十分である従来の機
能性部材では十分な電子伝導性(電気伝導性)を得るこ
とはできなかった。これに対して、本発明の機能性部材
においては、バインダーとして上記本発明の高分子化合
物を用いることによって、これらの低分子化合物が十分
に均一に分散されるので、十分に高い電子伝導性(電気
伝導性)や波長選択吸収性を得ることができる。
【0038】また、本発明の機能性部材の形状は特に制
限されないが、フィルム状、又はプレート状であると、
生産性が高く用途も広がるので好ましい。
【0039】さらに、本発明の機能性部材の製造方法に
ついて特に制限はないが、具体的には、射出成形法、射
出圧縮成形法、押出成形法、キャスト成形法、コーティ
ング成形法、ディッピング成形法などが挙げられる。こ
れらの中でも、本発明の高分子化合物と本発明にかかる
低分子化合物とを所定の溶剤に溶解した塗布液を用い、
キャスト成型法、コーティング成形法又はディッピング
成形法により成形することは、生産性の点で好ましい。
ここで、上記の塗布液に使用される溶剤としては、具体
的には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、
n−ブタノールなどのアルコール類;アセトン、メチル
エチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノ
メチルエーテル、ジエチルエーテルなどのエーテル類;
クロロホルム、ジクロルメタン、ジクロルエタン、四塩
化炭素、トリクロルエチレンなどの脂肪族ハロゲン化炭
化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミドなどのアミド類;酢酸メチル、酢酸
エチル、酢酸n−ブチルなどのエステル類;ベンゼン、
トルエン、キシレン、モノクロルベンゼン、ジクロルベ
ンゼンなどの芳香族類、などが挙げられ、これらの溶剤
は、単独あるいは2種以上混合して用いることができ
る。また、上記の塗布液には平滑性向上のためのレベリ
ング剤としてシリコーンオイルを微量添加することもで
きる。
【0040】上記の構成を有する本発明の機能性材料
は、電子機能、磁気機能または光機能に非常に優れてお
り、プラズマディスプレイのリモコン誤作動防止用近赤
外線吸収パネル、建材、飛行機、鉄道車両、自動車など
の熱線吸収カバー、各種センサー、家電製品や携帯電話
などの電磁波遮蔽カバーなどの幅広い用途に適用するこ
とが可能である。
【0041】
【実施例】以下、実施例および比較例に基づいて本発明
をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何
ら限定されるものではない。
【0042】実施例1〜6においては、高分子化合物の
原料として表4および表5に示す化合物を用いた。以下
の実施例における括弧内の番号は表4または表5中の化
合物番号に相当するものである。
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】実施例1 先ず、ビスフェノールZ型クロロホルメート(4−1)
0.045molと、アリル置換型ビスフェノールZ型
クロロホルメート(4−2)0.005molと、水酸
化ナトリウム0.015molとを200mlの脱イオ
ン水に溶解させた溶液を1lの3つ口フラスコに投入
し、3つ口フラスコに攪拌翼、温度計および投入口を装
着した。投入口から200mlの塩化メチレンを加え、
液温を17℃に保ちながら内容物を200rpmで攪拌
した後、さらに、トリエチルアミン0.001molを
加えて4時間攪拌した。その後、有機層を分離して3l
のメタノール中に滴下し、析出した固形分を濾別した。
このようにして、有機層水層界面重合により環状オリゴ
マーを得た。環状オリゴマーの確認については、ゲルパ
ーミッションクロマトグラフ(東ソー社製、HLC80
20)による分子量測定を行うとともに、JIS K
7133に規定される水酸基価測定により末端水酸基が
存在しないことを確認した。
【0046】次に、この環状オリゴマーを塩化メチレン
200mlに溶解し、ビスアゾイソブチルニトリル0.
0005molを加え、20℃、200rpmで12時
間攪拌した。この内容物を3lのメタノール中に滴下
し、析出物を濾別、乾燥して、目的の高分子化合物を得
た。得られた高分子化合物のH1−NMRスペクトルを
図1に、IRスペクトルを図2に示す。
【0047】得られた高分子化合物の重量平均分子量と
分子量分布(重量平均分子量Mwを数平均分子量Mnで
割ったもの)をゲルパーミッションクロマトグラフ(東
ソー社製、HLC8020)で測定した。
【0048】また、この高分子化合物を、ICI社製M
INIMAX MOLUDERを用いて溶融押し出し成
形し、ダンベル、アイゾット試験片を得、JIS K
7133に規定される引っ張り強度と、JIS K 7
110に規定されるアイゾット耐衝撃強度とを測定し
た。
【0049】さらに、得られた高分子化合物10重量部
と近赤外線吸収物質としてのジインモニウム化合物IR
G−002(日本化薬社製)0.02重量部とをテトラ
ヒドロフラン50重量部に加え、ペイントシェーカーで
60分間分散した溶液を用い、キャスト成形法により、
厚さ0.2mmのフィルムを成形した。得られたフィル
ムを5cm四方の正方形に切り出し、この面を9等分
し、各部分(9ヶ所)での分光透過率スペクトルを分光
光度計(日立製作所社製、UV4000)を用いて測定
し、波長1000nmにおける透過率の最大値と最小値
の差(ΔT)を求めた。なお、ΔTは分散均一性の指標
であり、ΔTが小さいほどフィルム中のIRG−002
が均一に分散されていることを意味する。
【0050】以上の評価結果を表6に示す。
【0051】実施例2 実施例1におけるビスフェノールZ型クロロホルメート
(4−1)の代わりにビスフェノールA型クロロホルメ
ートに(4−3)、アリル置換型ビスフェノールZ型ク
ロロホルメート(4−2)の代わりにアリル置換型ビス
フェノールA型クロロホルメート(4−4)を用いたこ
と以外は実施例1と同様にして高分子化合物を得た。
【0052】次に、得られた高分子化合物について、実
施例1と同様にして評価を行った。その結果を表6に示
す。
【0053】実施例3 実施例1におけるビスフェノールA型クロロホルメート
(4−1)の代わりにビスフェノールC型クロロホルメ
ート(4−5)、アリル置換型ビスフェノールA型クロ
ロホルメート(4−2)の代わりにアリル置換型ビスフ
ェノールCクロロホルメート(4−6)を用いたこと以
外は実施例1と同様にして高分子化合物を得た。
【0054】次に、得られた高分子化合物について、実
施例1と同様にして評価を行った。結果を表6に示す。
【0055】実施例4 実施例1におけるビスフェノールA型クロロホルメート
(4−1)の代わりにクロロホルメート(5−1)、ア
リル置換型ビスフェノールA型クロロホルメート(4−
2)の代わりにアリル置換型クロロホルメート(5−
2)を用いたこと以外は実施例1と同様にして高分子化
合物を得た。
【0056】次に、得られた高分子化合物について、実
施例1と同様にして評価を行った。その結果を表6に示
す。
【0057】実施例5 実施例1におけるビスフェノールA型クロロホルメート
(4−1)の代わりにクロロホルメート(5−3)、ア
リル置換型ビスフェノールA型クロロホルメート(4−
2)の代わりにアリル置換型クロロホルメート(5−
2)を用いたこと以外は実施例1と同様にして高分子化
合物を得た。
【0058】次に、得られた高分子化合物について、実
施例1と同様にして評価を行った。その結果を表6に示
す。
【0059】実施例6 実施例1と同様にして環状オリゴマーを得、これに、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン0.
001molを加え、液温を17℃に保ちながら内容物を
200rpmで攪拌し、固形分を溶解した後、さらに、
トリエチルアミン0.0001molを加えて6時間攪
拌し、環状ユニットを含むポリカーボネート重合体を得
た。次に、反応液から有機層のみを分離し、ビスアゾイ
ソブチルニトリル0.0005molを加え、20℃、
200rpmで12時間攪拌した。この内容物を3lの
メタノール中に滴下し、析出物を濾別、乾燥して、目的
のの高分子化合物を得た。
【0060】次に、得られた高分子化合物について、実
施例1と同様にして評価を行った。その結果を表6に示
す。
【0061】比較例1 ビスフェノールA型ポリカーボネート(帝人社製パンラ
イト)について、実施例1と同様にして評価を行った。
その結果を表6に示す。
【0062】比較例2 ビスフェノールZ型ポリカーボネート(三菱化学社製ユ
ーピロンZ400)について、実施例1と同様にして評価を
行った。その結果を表6に示す。
【0063】
【表6】
【0064】表6に示すように、実施例1〜6で得られ
た高分子化合物は、いずれも十分に高い機械的強度を有
していることが確認された。また、これらの高分子化合
物を用いてフィルムを成形した場合には、いずれもIR
G−002を十分に均一に分散することができた。
【0065】実施例7 実施例1で得られたフィルムについて、分光光度計(日
立製作所社製、UV4000)を用いて、可視光線(波
長領域:400〜700nm)および近赤外線(波長領
域:950〜1200nm)の透過率を測定し、それぞ
れの波長領域における透過率の平均値を求めた。得られ
た結果を表7に示す。
【0066】実施例8〜12 実施例8〜12においては、それぞれ実施例1で得られ
たフィルムの代わりに実施例2〜6で得られたフィルム
を用いたこと以外は実施例7と同様にして、可視光線及
び近紫外線の透過率の平均値を求めた。その結果を表7
に示す。
【0067】比較例3〜4 比較例3〜4においては、それぞれ実施例1で得られた
フィルムの代わりに比較例1〜2で得られたフィルムを
用いたこと以外は実施例7と同様にして、可視光線及び
近紫外線の透過率の平均値を求めた。その結果を表7に
示す。
【0068】
【表7】
【0069】表7に示すように、実施例7〜12におい
て用いたフィルムは、いずれも近赤外線に対する透過率
が低く、可視光線に対する透過率が高いものであった。
この結果は、これらのフィルムが十分に高い透明性と十
分に高い近紫外線吸収性とを有していることを示すもの
であり、プラズマディスプレイのリモコン誤作動防止用
前面パネル、あるいは建材、飛行機、鉄道車両または自
動車の熱線防止用窓ガラスフィルムとして好適であるこ
とを示唆するものである。
【0070】これに対して、比較例3〜4で用いたフィ
ルムは近紫外線の吸収は低いものの可視光線の透過率が
著しく高いものであり、プラズマディスプレイのリモコ
ン誤作動防止用前面パネルや熱線防止用窓ガラスフィル
ムとしての特性が不十分であることが確認された。
【0071】実施例13 実施例1で得られた高分子化合物10重量部と導電性低
分子量化合物としての酸価亜鉛1種(東京化成社製)6
重量部とをテトラヒドロフラン50重量部に加えてペイ
ントシェーカーで60分間分散した溶液を用い、表面プ
ライマー処理したポリエステルフィルム(東洋紡社製、
A1000)の表面にドクターブレードによりコーテイ
ングし、コート膜厚0.5mmのフィルムを成形した。
このフィルムの表面抵抗を4端子法により測定した。得
られた結果を表8に示す。
【0072】実施例14〜18 実施例14〜18においては、それぞれ実施例1で得ら
れた高分子化合物を用いる代わりに実施例2〜6で得ら
れた高分子化合物を用いたこと以外は実施例13と同様
にしてコートフィルムを作製し、得られたフィルムにつ
いて実施例13と同様にして表面抵抗の測定を行った。
得られた結果を表8に示す。比較例5〜6 比較例5〜6においては、それぞれ実施例1で得られた
高分子化合物のかわりに比較例1〜2の高分子化合物を
用いたこと以外は実施例13と同様にしてコートフィル
ムを作製し、得られたフィルムについて実施例13と同
様にして表面抵抗の測定を行った。得られた結果を表8
に示す。
【0073】
【表8】
【0074】表8に示すように、実施例13〜18で得
られたフィルムは、いずれも導電性低分子化合物が十分
に均一に分散されており、表面抵抗が低く、高い導電性
を示した。この結果は、これらのフィルムが、プラズマ
デイスプレイや携帯電話などの電磁波遮蔽材料として好
適であることを示唆するものである。
【0075】これに対して、比較例5〜6で得られたフ
ィルムは、いずれも導電性低分子化合物の分散状態が悪
く、表面抵抗が高く、導電性が悪いことが確認された。
【0076】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の高分子化合
物によれば、電子機能、磁気機能、光機能などを有する
低分子化合物を十分に高い分散性をもって分散すること
ができ、機能性部材に用いた場合に強度と低分子化合物
に起因する機能とを十分に高水準で両立することが可能
となる。また、本発明の製造方法によれば、このように
優れた特性を有する本発明の高分子化合物を効率よく且
つ確実に得ることができる。さらに、本発明の高分子化
合物を用いることによって、電子機能、磁気機能または
光機能に優れるとともに十分に高い機械的強度を有する
本発明の機能性材料を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において得られた高分子化合物のH1
−NMRスペクトルを示すグラフである。
【図2】実施例1において得られた高分子化合物のIR
スペクトルを示すグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1): 【化1】 (式中、Aはアルキレン基、アルケニレン基、シクロア
    ルキレン基、アリーレン基、ヘテロ原子を含有する2価
    の基、あるいはこれらの基にアリール基又はハロゲン原
    子が置換された2価の基を表し、R1、R2、R3および
    4は同一でも異なっていてもよく、それぞれ直鎖また
    は分岐のアルキレン基を表し、R5、R6、R 7およびR8
    は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ア
    ルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ハロゲン原
    子またはハロゲン化アルキル基を表し、a、b、cおよ
    びdは同一でも異なっていてもよく、それぞれ0または
    1を表し、h、i、jおよびkは同一でも異なっていて
    もよく、それぞれ1〜3の整数を表し、lおよびmは同
    一でも異なっていてもよく、それぞれ0または1を表
    し、nは1以上の整数を表す)で表わされる構成単位を
    有することを特徴とする高分子化合物。
  2. 【請求項2】 下記一般式(2): 【化2】 (式中、A’はアルキレン基、アルケニレン基、シクロ
    アルキレン基、アリーレン基、ヘテロ原子を含有する2
    価の基、あるいはこれらの基にアリール基又はハロゲン
    原子が置換された2価の基を表し、R9およびR10は同
    一でも異なっていてもよく、それぞれ直鎖または分岐の
    アルケニル基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、あ
    るいはカルボキシル基、水酸基またはアミノ基を有する
    直鎖または分岐のアルキル基を表し、R11およびR12
    同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アル
    キル基、シクロアルキル基、アリール基、ハロゲン原子
    またはハロゲン化アルキル基を表し、a’およびb’は
    同一でも異なっていてもよく、それぞれ0または1を表
    し、h’およびi’は同一でも異なっていてもよく、そ
    れぞれ1〜3の整数を表し、l’は0または1を表す)
    で表される化合物の重合により下記式(3): 【化3】 (式中、A’’はアルキレン基、アルケニレン基、シク
    ロアルキレン基、アリーレン基、ヘテロ原子を含有する
    2価の基、あるいはこれらの基にアリール基又はハロゲ
    ン原子が置換された2価の基を表し、R13、R14、R15
    およびR16は同一でも異なっていてもよく、それぞれ直
    鎖または分岐のアルケニル基、カルボキシル基、水酸
    基、アミノ基、あるいはカルボキシル基、水酸基または
    アミノ基を有する直鎖または分岐のアルキル基を表し、
    17、R18、R19およびR20は同一でも異なっていても
    よく、それぞれ水素原子、アルキル基、シクロアルキル
    基、アリール基、ハロゲン原子またはハロゲン化アルキ
    ル基を表し、a’’、b’’、c’’およびd’’は同
    一でも異なっていてもよく、それぞれ0または1を表
    し、a’’、b’’、c’’またはd’’のうちの少な
    くとも1つは1であり、h’’、i’’、j’’および
    k’’は同一でも異なっていてもよく、それぞれ1〜3
    の整数を表し、l’’およびm’’は同一でも異なって
    いてもよく、それぞれ0または1を表し、n’’は1以
    上の整数を表す)で表される環状オリゴマーを得る第一
    のステップと、前記環状オリゴマーを含有する重合性化
    合物の重合により下記一般式(1): 【化4】 (式中、Aはアルキレン基、アルケニレン基、シクロア
    ルキレン基、アリーレン基、ヘテロ原子を含有する2価
    の基、あるいはこれらの基にアリール基又はハロゲン原
    子が置換された2価の基を表し、R1、R2、R3および
    4は同一でも異なっていてもよく、それぞれ直鎖また
    は分岐のアルキレン基を表し、R5、R6、R 7およびR8
    は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、ア
    ルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ハロゲン原
    子またはハロゲン化アルキル基を表し、a、b、cおよ
    びdは同一でも異なっていてもよく、それぞれ0または
    1を表し、h、i、jおよびkは同一でも異なっていて
    もよく、それぞれ1〜3の整数を表し、lおよびmは同
    一でも異なっていてもよく、それぞれ0または1を表
    し、nは1以上の整数を表す)で表される構成単位を有
    する高分子化合物を得る第二のステップとを含むことを
    特徴とする高分子化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の高分子化合物と、電子
    機能、磁気機能または光機能を有する分子量3000以
    下の低分子化合物と、を含有することを特徴とする機能
    性部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007108582A (ja) * 2005-10-17 2007-04-26 Teijin Chem Ltd 赤外線吸収フィルターおよび赤外線吸収パネル

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