JP2002121227A - 清涼感組成物およびそれからなる化粧料 - Google Patents

清涼感組成物およびそれからなる化粧料

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JP2002121227A
JP2002121227A JP2000310464A JP2000310464A JP2002121227A JP 2002121227 A JP2002121227 A JP 2002121227A JP 2000310464 A JP2000310464 A JP 2000310464A JP 2000310464 A JP2000310464 A JP 2000310464A JP 2002121227 A JP2002121227 A JP 2002121227A
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JP
Japan
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meth
acrylate
cosmetic
composition
weight
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Application number
JP2000310464A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Saruwatari
欣幸 猿渡
Sanae Nobo
早苗 野母
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Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Osaka Organic Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 すぐれた清涼感を呈するうえ、その清涼感の
持続性が高く、かつ刺激性および経皮吸収促進作用が抑
制された組成物およびそれからなる化粧料を提供するこ
と。 【解決手段】 一般式(I): 【化1】 (式中、R1は水素原子またはメチル基を示す)で表わ
されるl−メンチル(メタ)アクリレート(A)および
該l−メンチル(メタ)アクリレート(A)と共重合可
能なエチレン性不飽和モノマー(B)を含有したモノマ
ー成分を共重合させて得られた共重合体(I)を含有し
てなる清涼感組成物、ならびに該清涼感組成物を含有し
てなる化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、清涼感組成物およ
びそれからなる化粧料に関する。さらに詳しくは、清涼
感にすぐれるうえ、その清涼感の持続性が高く、かつ刺
激性および経皮吸収促進作用が抑制された清涼感組成物
およびそれを含有した化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、l−メントールは清涼感を与え
る香料として広い用途を有し、たとえば食品類、歯磨
剤、うがい剤、チューインガム、発布剤、頭髪育毛剤、
制汗剤、シェービングクリーム、タバコのフレーバーな
どに使用されている。
【0003】しかしながら、この有用なl−メントール
には、たとえば以下に示すような従来より指摘されてい
る幾つかの欠点がある。 (1)昇華性を有するため、清涼感が持続しない。 (2)強いハッカ臭のため、目や鼻腔を刺激したり、臭
いが周辺に拡散する。 (3)経皮吸収促進作用を呈するため、その使用量が過
多になると、併用している防腐剤などの不都合な物質ま
で経皮吸収されてしまい、好ましくない皮膚反応を引き
起こすおそれがある。さらに経皮吸収促進作用により、
併用する薬効成分の持続性の損失も懸念される。
【0004】このように、l−メントールにはたとえば
食品類、頭髪育毛剤、制汗剤などに利用するうえで、改
善すべき好ましくない欠点を有するものであるが、未だ
改善されないままに使用されているのが現状である。し
たがって、l−メントールの有するすぐれた清涼感を損
なうことなく、前記のごとき欠点が改善された、l−メ
ントールに替わる組成物の開発が待ち望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、清涼感にすぐれるう
え、その清涼感の持続性が高く、かつ刺激性および経皮
吸収促進作用が抑制された組成物およびそれを含有した
化粧料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式
(I):
【0007】
【化2】
【0008】(式中、R1は水素原子またはメチル基を
示す)で表わされるl−メンチル(メタ)アクリレート
(A)および該l−メンチル(メタ)アクリレート
(A)と共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(B)
を含有したモノマー成分を共重合させて得られた共重合
体(I)を含有してなる清涼感組成物、ならびに前記清
涼感組成物を含有してなる化粧料に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の清涼感組成物は、前記し
たように、一般式(I):
【0010】
【化3】
【0011】(式中、R1は水素原子またはメチル基を
示す)で表わされるl−メンチル(メタ)アクリレート
(A)および該l−メンチル(メタ)アクリレート
(A)と共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(B)
を含有したモノマー成分を共重合させて得られた共重合
体(I)を含有してなるものである。
【0012】このように、本発明の清涼感組成物は特定
の共重合体(I)からなるものであるので、従来のl−
メントールと同様のすぐれた清涼感を呈するだけでな
く、該l−メントールの欠点が改善され、清涼感の持続
性が高く、かつ刺激性および経皮吸収促進作用が抑制さ
れたものなのである。
【0013】本発明に用いられる共重合体(I)は、一
般式(I)で表わされるl−メンチル(メタ)アクリレ
ート(A)およびこれと共重合可能なエチレン性不飽和
モノマー(B)を含有したモノマー成分を共重合させて
得られる。
【0014】なお本明細書において「…(メタ)アクリ
〜」は「…アクリ〜」および「…メタクリ〜」を意味す
る。
【0015】前記l−メンチル(メタ)アクリレート
(A)は清涼感組成物にすぐれた清涼感を付与するモノ
マーである。該l−メンチル(メタ)アクリレート
(A)の具体例は、l−メンチルアクリレートおよびl
−メンチルメタクリレートであり、これらは単独でまた
は混合して用いることができる。
【0016】l−メンチル(メタ)アクリレート(A)
の量は、清涼感組成物の清涼感が充分に発現されるよう
にするには、モノマー成分全量100モル部に対して
0.01モル部以上、好ましくは3モル部以上、さらに
好ましくは10モル部以上(モノマー成分全量100重
量部に対して0.1重量部以上、好ましくは5重量部以
上、さらに好ましくは30重量部以上)であることが望
ましい。また清涼感組成物の水に対する溶解性や、たと
えば化粧料の基材としての良好な使用感が充分に付与さ
れるようにするには、l−メンチル(メタ)アクリレー
ト(A)の量は、モノマー成分全量100モル部に対し
て99.95モル部以下、好ましくは90モル部以下、
さらに好ましくは85モル部以下(モノマー成分全量1
00重量部に対して95重量部以下、好ましくは80重
量部以下、さらに好ましくは70重量部以下)であるこ
とが望ましい。
【0017】前記l−メンチル(メタ)アクリレート
(A)と共重合可能なエチレン性不飽和モノマー(B)
は、たとえば化粧料の基材としての水溶性、油溶性、臭
気抑制、べたつき感抑制、すべり感、乾き感、自然感、
造膜性、粘性、透明感、ガス相溶性、ガス透過性、他の
添加剤との相溶性といった効果を、清涼感組成物に付与
し得るモノマーであり、目的とする清涼感組成物の用途
などに応じて適宜その種類を選択して用いることができ
る。
【0018】前記エチレン性不飽和モノマー(B)の代
表例としては、たとえば(メタ)アクリル酸;(メタ)
アクリル酸のアルカリ金属塩、(メタ)アクリル酸のア
ンモニウム塩などの(メタ)アクリル酸塩;(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチ
ル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル
酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、
(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸オク
チル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル
酸ステアリル、(メタ)アクリル酸セチル、(メタ)ア
クリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸
エチルカルビトール、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエ
チル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸
メトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシブチルな
どの(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリルア
ミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル
(メタ)アクリルアミド、N−n−プロピル(メタ)ア
クリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミ
ド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−
t−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−オクチル(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミドな
どのアルキル(メタ)アクリルアミド;(メタ)アクリ
ロイルモルホリン;N,N−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレートおよびその3級塩およびその4級塩、
N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート
およびその3級塩およびその4級塩、N,N−ジエチル
アミノエチル(メタ)アクリレートおよびその3級塩お
よびその4級塩、N,N−ジエチルアミノプロピル(メ
タ)アクリレートおよびその3級塩およびその4級塩、
N−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレートおよ
びその3級塩およびその4級塩、N−t−ブチルアミノ
プロピル(メタ)アクリレートおよびその3級塩および
その4級塩などのアミノアルキル(メタ)アクリレート
およびその塩;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)
アクリルアミドおよびその3級塩およびその4級塩、
N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミ
ドおよびその3級塩およびその4級塩、N,N−ジエチ
ルアミノエチル(メタ)アクリルアミドおよびその3級
塩およびその4級塩、N,N−ジエチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミドおよびその3級塩およびその4
級塩などのアミノアルキル(メタ)アクリルアミドおよ
びその塩;N−(メタ)アクリロイルオキシメチル−
N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−カルボキシベ
タイン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,
N−ジメチルアンモニウム−α−N−カルボキシベタイ
ン、N−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−N,N
−ジメチルアンモニウム−α−N−カルボキシベタイ
ン、N−(メタ)アクリロイルオキシメチル−N,N−
ジエチルアンモニウム−α−N−カルボキシベタイン、
N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジエ
チルアンモニウム−α−N−カルボキシベタイン、N−
(メタ)アクリロイルオキシプロピル−N,N−ジエチ
ルアンモニウム−α−N−カルボキシベタインなどのベ
タイン類;ジアセトン(メタ)アクリルアミド、スチレ
ン、イタコン酸、イタコン酸メチル、イタコン酸エチ
ル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、N−ビニルピロ
リドン、N−ビニルアセトアミドなどの単官能モノマー
があげられるほか、たとえば1,4−ブタンジオールジ
(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メ
タ)アクリレート、2−n−ブチル−2−エチル−1,
3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、トリプ
ロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのジ(メ
タ)アクリレート;トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレートなどのトリ(メタ)アクリレート;メチレ
ンビスアクリルアミドなどの多官能モノマーなどがあげ
られ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いる
ことができる。
【0019】エチレン性不飽和モノマー(B)の量は前
記l−メンチル(メタ)アクリレート(A)の量を考慮
して決定されるが、水溶性、油溶性、臭気抑制、べたつ
き感抑制、すべり感、乾き感、自然感、造膜性、粘性、
透明感、ガス相溶性、ガス透過性、他の添加剤との相溶
性といった該モノマー(B)による効果が充分に発現さ
れるようにするには、モノマー成分全量100モル部に
対して0.05モル部以上、好ましくは10モル部以
上、さらに好ましくは15モル部以上(モノマー成分全
量100重量部に対して5重量部以上、好ましくは20
重量部以上、さらに好ましくは30重量部以上)である
ことが望ましい。また清涼感組成物に清涼感が充分に付
与されるようにするには、エチレン性不飽和モノマー
(B)の量は、モノマー成分全量100モル部に対して
99.99モル部以下、好ましくは97モル部以下、さ
らに好ましくは90モル部以下(モノマー成分全量10
0重量部に対して99.9重量部以下、好ましくは95
重量部以下、さらに好ましくは70重量部以下)である
ことが望ましい。
【0020】前記共重合体(I)は、l−メンチル(メ
タ)アクリレート(A)およびエチレン性不飽和モノマ
ー(B)の量をそれぞれ調整したモノマー成分を、水溶
液や有機溶剤中で共重合させることにより得ることがで
きる。すなわち、所望組成のモノマー成分を精製水や有
機溶剤に充分に溶解させ、これを撹拌しながら重合開始
剤を添加し、不活性ガス雰囲気下で共重合を行なうなど
すればよい。
【0021】前記有機溶剤にはとくに限定がなく、たと
えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピ
ルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコ
ールなどのアルコール類;アセトン、メチルエチルケト
ンなどのケトン類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ランなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン
などの芳香族類;n−ヘキサン、シクロヘキサンなどの
炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチルなどの酢酸エステ
ル類などの通常溶液重合に用いられる有機溶剤を使用す
ることができる。なお水溶液や有機溶剤中で共重合を行
なう場合、モノマー成分の濃度が10〜80重量%程度
となるように調整することが好ましい。
【0022】また本発明の清涼感組成物は、たとえば化
粧料として人体に適用するものであるので、安全性を考
慮すれば、前記有機溶剤のなかではエチルアルコールお
よびイソプロピルアルコールがとくに好ましい。
【0023】前記重合開始剤にもとくに限定がなく、た
とえばアゾイソブチロニトリル、アゾイソ酪酸メチル、
アゾビスジメチルバレロニトリルなどのアゾ系重合開始
剤;過酸化ベンゾイルなどの過酸化物系重合開始剤;過
硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩系重
合開始剤などを用いることができる。該重合開始剤の量
は、通常モノマー成分全量100重量部に対して0.0
1〜5重量部程度であればよい。
【0024】共重合を行なう際の重合温度は、用いる重
合開始剤の種類によっても異なるので一概には決定する
ことができないが、通常重合開始剤の10時間半減期温
度とすることが好ましい。また共重合を行なう際の重合
時間は、共重合が不完全となって未反応のモノマー成分
が残存するおそれをなくすには、通常2時間以上、好ま
しくは2〜24時間程度とすることが望ましい。
【0025】なお未反応モノマーの有無は、たとえばP
SDB法(二臭化硫酸ピリジン法)などの一般的な分析
方法により、二重結合が存在するか否かを測定して確認
することができる。
【0026】かくして得られる共重合体(I)の数平均
分子量にはとくに限定がないが、清涼感組成物の清涼感
の持続性を考慮して、また経皮吸収のおそれがないよう
に、1000程度以上、好ましくは5000程度以上で
あることが望ましく、使用性がわるくならないように、
2000000程度以下、好ましくは1200000程
度以下であることが望ましい。
【0027】本発明の清涼感組成物は前記共重合体
(I)を含有してなるものであり、その全量が共重合体
(I)であってもよいが、たとえば該共重合体(I)と
ともにその他の清涼剤を含有したものであってもよい。
【0028】前記清涼剤は共重合体(I)による清涼感
にさらに清涼感を加える作用を呈する化合物であり、そ
の代表例としては、たとえばメントール;メントールメ
チルエーテル、メントールエチルエーテル、メントール
プロピルエーテル、メントールブチルエーテル、メント
ールアセテート、メントールプロピオネート、モノメン
トールグリセリルエーテル、ジメントールグリセリルエ
ーテル、モノメントールプロピレングリコールエーテ
ル、ジメントールプロピレングリコールエーテルなどの
メントール誘導体;カンフェン;カンフェンメチルエー
テル、カンフェンエチルエーテル、カンフェンプロピル
エーテル、カンフェンブチルエーテル、カンフェンアセ
テート、カンフェンプロピオネート、モノカンフェング
リセリルエーテル、ジカンフェングリセリルエーテル、
モノカンフェンプロピレングリコールエーテル、ジカン
フェンプロピレングリコールエーテルなどのカンフェン
誘導体などがあげられ、これらは単独でまたは2種以上
を混合して用いることができる。
【0029】清涼剤の量は、清涼感組成物の清涼感の向
上効果を充分に発現させるには、共重合体(I)100
重量部に対して0.1重量部以上、好ましくは1重量部
以上であることが望ましい。また共重合体(I)の性質
を損なうおそれをなくすには、清涼剤の量は共重合体
(I)100重量部に対して200重量部以下、好まし
くは100重量部以下であることが望ましい。
【0030】このように、本発明の清涼感組成物はさわ
やかでひんやりとした冷感といったすぐれた清涼感を呈
するだけでなく、その清涼感の持続性が高く、かつ刺激
性および経皮吸収促進作用が抑制されたものであるの
で、たとえば人体用の化粧料に好適に使用することがで
きる。
【0031】本発明の化粧料は前記清涼感組成物を含有
してなるものである。かかる化粧料の種類にはとくに限
定がないが、清涼感組成物による効果を考慮すると、た
とえば頭皮・頭髪用化粧料、ボディケア用化粧料、口腔
用化粧料などがあげられる。
【0032】頭皮・頭髪用化粧料としては、たとえばヘ
アトニック、ポマード、ヘアスプレー、ヘアミスト、ム
ース、ジェル、ヘアワックス、シャンプー、リンス、ト
リートメント、ヘアクリームなどがあげられる。
【0033】ボディケア用化粧料としては、たとえば収
斂化粧水などの化粧水;アフターシェーブローションな
どのローション;乳液;マッサージクリーム、栄養クリ
ームなどのクリーム;アイパック剤、ペースト状洗い流
しパック剤などのパック剤などがあげられる。
【0034】口腔用化粧料としては、たとえば粉歯磨
剤、潤製歯磨剤、練歯磨剤などの歯磨剤;うがい剤;チ
ューインガムなどがあげられる。
【0035】本発明の化粧料における前記清涼感組成物
の量にはとくに限定がなく、清涼感組成物による効果が
充分に発現される量であればよいが、通常の化粧料にお
ける有効成分の含有量程度、たとえば1〜50重量%程
度、好ましくは3〜30重量%程度であることが望まし
い。
【0036】本発明の化粧料には清涼感組成物のほか
に、化粧料の種類や目的に応じ、通常化粧料に配合され
る任意の成分、たとえば乳化剤、香料、防腐剤、顔料、
栄養剤、保湿剤、紫外線防止剤、育毛剤などや、精製水
などを常法にしたがって適宜配合することができる。
【0037】かくして得られる本発明の化粧料は、清涼
感組成物を含有したものであるので、すぐれた清涼感を
呈するうえ、その清涼感の持続性が高く、かつ刺激性お
よび経皮吸収促進作用が抑制されたものである。
【0038】
【実施例】つぎに、本発明の清涼感組成物およびそれか
らなる化粧料を実施例に基づいてさらに詳細に説明する
が、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではな
い。
【0039】実施例1〜10および比較例1〜2 還流冷却器、滴下ロート、温度計、チッ素ガス導入管お
よび撹拌装置を取り付けた1000ml容の5つ口フラ
スコに、表1(および表2)に示すモノマー成分を添加
して混合し、モノマー成分の濃度が30重量%となるよ
うにエチルアルコールにて調整してモノマー成分を完全
に溶解させた。なお表1にはモノマー成分の重量比を、
表2にはモノマー成分のモル比を示す。
【0040】ついで得られた溶液100重量部に対して
重合開始剤として2,2´−アゾビスイソブチロニトリ
ルを0.3重量部添加した。これらの混合溶液をチッ素
ガス雰囲気下にて80℃で8時間加熱撹拌して重合を完
結させ、30重量%濃度の共重合体溶液(清涼感組成
物)を得た。
【0041】得られた30重量%濃度の共重合体溶液に
精製水を添加し、10重量%濃度の試験溶液を調製し
た。
【0042】比較例3〜4 前記比較例1〜2で得られた10重量%濃度の試験溶液
100重量部に対してl−メントール3重量部を添加
し、撹拌混合して試験溶液を調製した。
【0043】なお表1および表2中の略語は以下に示す
とおりである。 MTA:l−メンチルアクリレート MTMA:l−メンチルメタクリレート MMA:メタクリル酸メチル BMA:メタクリル酸n−ブチル TBA:アクリル酸t−ブチル TBMA:メタクリル酸t−ブチル AA:アクリル酸 MAA:メタクリル酸 DMA:N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート DMMA:N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト DMDS:N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレー
トのジエチル硫酸塩 HEA:ヒドロキシエチルアクリレート HEMA:ヒドロキシエチルメタクリレート HPA:ヒドロキプロピルアクリレート NVP:N−ビニルピロリドン NVA:N−ビニルアセトアミド GBMA:グリシンベタイン型メタクリレート(N−メ
タクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニ
ウム−α−N−カルボキシベタイン)
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】試験例1 実施例1〜10および比較例1〜4にて得られた試験溶
液を、無作為に抽出した20名の被験者(男性10名お
よび女性10名)の下腕部内側に、室内(室温:約24
℃)で約3ml塗布し、清涼感、自然感、水溶性、臭気
および刺激性について官能試験を行なった。各被験者に
以下の評価基準に基づいて評価してもらい、評価人数に
応じて以下に示すA、B、C、D、Eのランク付けを行
なった。その結果を表3に示す。 A:評価○が15名以上であり、評価×がいない。 B:評価○が15〜19名であり、評価×が1〜5名で
ある。 C:評価○が10〜14名であり、評価×が1〜10名
である。 D:評価○が5〜9名であり、評価×が1〜15名であ
る。 E:評価○が4名以下であり、評価×が1〜16名であ
る。
【0047】(イ)清涼感 (評価基準) ○:ひんやりした清涼感が30分間程度以上持続して感
じられる。 △:塗布直後は清涼感が感じられるが、10分間程度で
なくなる。 ×:清涼感が感じられない。
【0048】(ロ)自然感 (評価基準) ○:塗布前と比較して肌の変化がない。 △:塗布前と比較してやや肌のつっぱり感がある。 ×:肌のつっぱり感がいちじるしい。
【0049】(ハ)水溶性 (評価基準) ○:水洗するときれいに落ち、肌のつっぱり感もない。 △:水洗すると落ちるが、肌につっぱり感が残る。 ×:水洗しても落ちない。
【0050】(ニ)臭気 (評価基準) ○:メントール臭が1分間程度持続するが、広範囲に拡
散せず、エステル臭はまったくしない。 △:塗布直後は塗布部でメントール臭がするが、次第に
周囲に拡散する。 ×:メントール臭がせず、エステル臭がする。
【0051】(ホ)刺激性 (評価基準) ○:肌にピリピリした刺激感または痒みがまったくな
い。 △:肌にピリピリした刺激感がある。 ×:肌に痛みを感じる。
【0052】
【表3】
【0053】表3に示された結果から、実施例1〜10
で得られた清涼感組成物からなる試験溶液は、いずれも
すぐれた清涼感を示し、この清涼感の持続性が高いだけ
ではなく、同時にエステル臭がまったくなく、かつ刺激
性もないものであることがわかる。
【0054】これに対し、l−メンチル(メタ)アクリ
レート(A)が用いられていない比較例1〜2の試験溶
液は、清涼感にきわめて劣り、清涼感を目的とする化粧
料には使用不可能なものであることが明らかである。ま
たl−メンチル(メタ)アクリレート(A)を用いず、
従来のl−メントールを共重合体に後配合した比較例3
〜4の試験溶液は、清涼感の持続性が低く、またメント
ール臭の周囲への拡散および肌への刺激が認められるこ
とがわかる。
【0055】処方例1(頭皮・頭髪用化粧料) 以下に示す各成分を室温(約24℃)にて撹拌混合し、
原液を調製した。
【0056】 原 液 組 成 量(重量%) 中和共重合体 12.0 (実施例1の30重量%濃度共重合体溶液(固形分)を 2−アミノ−2−メチル−1−プロパノールにて 中和したもの) 流動パラフィン 5.0 グリセリン 3.0 l−メントール 0.5 香料 適 量 エチルアルコール 79.5 (合計 100.0)
【0057】つぎに、前記原液をエアゾール用耐圧容器
(満注量:100ml)内に充填し、さらに噴射剤とし
て液化石油ガスを充填した[原液と噴射剤との割合(原
液/噴射剤(重量比))=50/50]。これにエアゾ
ールバルブおよびボタンを取り付けてエアゾール型頭皮
・頭髪用化粧料を製造した。
【0058】処方例2(ボディケア用化粧料) 以下に示す各成分を室温(約24℃)にて撹拌混合し、
ボディケア用化粧料を調製した。
【0059】 組 成 量(重量%) エチルアルコール 14.52 グリセリン 2.00 1,3−ブチレングリコール 2.00 ベンガラ 0.15 酸化亜鉛 0.50 カオリン 2.00 カンファー 0.20 l−メントール 0.50 実施例5の30重量%濃度共重合体溶液(固形分) 7.50 香料 適 量 精製水 70.63 (合計 100.00)
【0060】処方例3(口腔用化粧料) 以下に示す各成分を室温(約24℃)にて撹拌混合し、
口腔用化粧料を調製した。
【0061】 組 成 量(重量%) エチルアルコール 32.50 グリセリン 10.00 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.00 実施例10の30重量%濃度共重合体溶液(固形分) 7.50 l−メントール 0.50 サッカリンナトリウム 0.05 グルコン酸クロルヘキシジン 0.02 香料 適 量 精製水 48.43 (合計 100.00)
【0062】
【発明の効果】本発明の清涼感組成物は、清涼感にすぐ
れるうえ、その清涼感の持続性が高く、かつ刺激性およ
び経皮吸収促進作用が抑制されたものである。よって、
該清涼感組成物を含有した本発明の化粧料もやはり、す
ぐれた清涼感を呈し、その持続性が高く、かつ刺激性お
よび経皮吸収促進作用が抑制されたものであるので、な
かでもとくに頭皮・頭髪用化粧料、ボディケア用化粧
料、口腔用化粧料などとして好適である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/48 A61K 7/48 Fターム(参考) 4C083 AB212 AB232 AB442 AC022 AC102 AC122 AC432 AC542 AC742 AC862 AD071 AD072 AD091 AD092 AD531 AD532 BB51 CC02 CC31 CC41 DD08 DD27 EE06 EE11 4J100 AB02Q AG02Q AG04Q AJ02Q AJ08Q AK08Q AK19Q AL03Q AL08P AL08Q AL09Q AL44Q AL62Q AL63Q AM14Q AM15Q AM17Q AM19Q AM21Q AQ08Q BA05Q BA08Q BA11Q BA29Q BC04P BC04Q BC43Q BC79Q CA04 JA61

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I): 【化1】 (式中、R1は水素原子またはメチル基を示す)で表わ
    されるl−メンチル(メタ)アクリレート(A)および
    該l−メンチル(メタ)アクリレート(A)と共重合可
    能なエチレン性不飽和モノマー(B)を含有したモノマ
    ー成分を共重合させて得られた共重合体(I)を含有し
    てなる清涼感組成物。
  2. 【請求項2】 l−メンチル(メタ)アクリレート
    (A)の量がモノマー成分全量100モル部に対して
    0.01〜99.95モル部である請求項1記載の清涼
    感組成物。
  3. 【請求項3】 さらに清涼剤を含有してなる請求項1ま
    たは2記載の清涼感組成物。
  4. 【請求項4】 清涼剤がメントール、メントール誘導
    体、カンフェンおよびカンフェン誘導体から選ばれた少
    なくとも1種である請求項3記載の清涼感組成物。
  5. 【請求項5】 清涼剤の量が共重合体(I)100重量
    部に対して0.1〜200重量部である請求項3または
    4記載の清涼感組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4または5記載の清
    涼感組成物を含有してなる化粧料。
  7. 【請求項7】 頭皮・頭髪用化粧料、ボディケア用化粧
    料または口腔用化粧料である請求項6記載の化粧料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005113620A1 (ja) * 2004-05-20 2005-12-01 Osaka Organic Chemical Ind., Ltd. 生体適合性材料
JP2014064834A (ja) * 2012-09-27 2014-04-17 Mandom Corp 温冷感の評価方法

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