JP2002120679A - 車両用接触推定装置 - Google Patents
車両用接触推定装置Info
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Abstract
ら、近い将来に接触する可能性が高いか否かを正確に推
定して、必要に応じて運転者に警告する。 【解決手段】 車両の適切な位置に配置された測距セン
サ3によって車両周囲の障害物までの距離を測定し、距
離データをメモリ4に順次記憶していく。そして、コン
トローラ5によって所定期間の距離データの変化を近似
する近似関数式を算出し、この算出された近似関数式か
ら将来の距離の変化を予測し、障害物と接触の可能性が
あるか否かを判断する。そして接触の可能性が高い場合
には運転者に警告出力する。これにより、運転者が承知
の上で障害物の付近をすり抜けながら駐車するような状
況では接触する可能性がないことが推定でき、従来と比
較して推定の信頼性が向上する。
Description
置に関する。
1−139228号公報に記載された「異常接近警告表
示装置」が知られている。この従来の技術は、車両の先
端付近に設置され、車両の付近の物体との距離Xを計測
する距離センサと、距離センサにより検出された距離X
に応じて、複数の警告音を発生させるブザーと、距離X
に応じて色彩を変化させた可視表示を行う可視表示部
と、距離センサが計測した距離が拡大する方向であると
き、ブザーの出力を遮断する音声遮断制御回路を有する
ものである。
に、車両の付近の物体との距離が短いというだけで運転
者に警告を与えるそれよりも以前の異常接近警告システ
ムが有する警告の信頼性の低さの解消をねらったもので
ある。すなわち、この従来技術を使えば、距離センサと
その付近の物体との距離が短くても、距離センサが物体
から離れる方向の距離データを出力すれば、ブザーによ
る警告は遮断されるので、駐車場から出る場合などには
警告が発せられることはなく、警告情報の信頼性は向上
する。
うな従来の技術では、車庫入れ、駐車などを行う際に
は、不要な警報が発せられる状況がなお多く残されてい
る。それは、元来、車庫入れ、駐車といった運転が、周
囲に障害物が多数存在する状況下で行われるため、運転
者が、障害物に接触はしないが接近していく運転を意図
的に行う場合があるからである。そのような場合、運転
者は承知の上で障害物に対して接近していくにもかかわ
ず警告等が発せら、本当に接触の可能性がある場合の警
告との区別がつかず、煩わしく感じてしまう問題点があ
る。
この図11は、車両Aを車両Bの隣に駐車させようとし
て、車両Aを真っ直ぐに目標駐車位置Cに向かって後退
させた場合である。このような場合、車両Bとの距離は
短くなっていくが、その脇を通過して目標駐車位置Cへ
向かう操作を、運転者が意図的に行っている。しかし、
このような状況では、従来の技術の場合、警告が発せら
れてしまうことになる。
は遠ざかるが、将来、接触してしまう可能性があること
を運転者に警告する必要がある状況を示している。この
場合、運転者は車両Aを操舵しながら目標駐車位置Cに
向かって後退しているが、操舵角を左に大きく切り過ぎ
たまま後退を続けると、車両Bと平行になる向きを通り
過ぎてしまい、車両Aの左後端が車両Bの右側面に接近
しすぎてしまう可能性がある。しかし、従来の技術を用
いていると、障害物と接近するまでは警告が発せられな
いので、接触する直前になるまで警告されず、運転者に
とっては急停止するなどの運転操作が必要となる可能性
もある。
純に接近しているか否かで警告を与える/与えないの判
断を行っていたので、不要な警告を発する/必要な警告
を運転者に与えられない場合が多々存在するという問題
点が十分に解決されてはいなかった。
決するためになされたもので、自車両と付近の障害物と
の距離の推移を予め定められた関数式で近似し、得られ
た近似関数式の上で将来の接近距離の推移を見ることに
より、近い将来に接触する可能性が高いか否かを正確に
推定することができる車両用接触推定装置を提供するこ
とを目的とする。
接触推定装置は、車両に配置され、車両周囲の障害物ま
での距離を測定する測距センサと、前記測距センサによ
って測定された所定期間の距離データを記憶する記憶手
段と、前記記憶手段によって記憶されている前記所定期
間の前記距離データの変化を近似する近似関数式を算出
する近似関数算出手段と、前記近似関数算出手段によっ
て算出された近似関数式から将来の距離の変化を予測
し、障害物と接触の可能性があるか否かを判断する接触
可能性判断手段とを備えたものである。
推定装置において、前記近似関数算出手段が、前記距離
データの変化を予め定められた時間に対する関数式で近
似することを特徴とするものである。
推定装置において、車速を検出する車速センサと、ステ
アリングホイールの操舵角を検出する操舵角センサと、
前記車速と操舵角とを用いて車両の移動位置を算出する
移動距離算出手段とを備え、前記近似関数算出手段が前
記距離データの変化を自車両の移動位置に対する予め定
められた関数式で近似することを特徴とするものであ
る。
接触推定装置において、前記近似関数算出手段が2次曲
線の関数式で近似することを特徴とするものである。
推定装置において、前記近似関数算出手段が双曲線の関
数式で近似することを特徴とするものである。
接触推定装置において、前記近似関数算出手段が三角関
数の関数式で近似することを特徴とするものである。
推定装置において、ステアリングホイールの操舵角を検
出する操舵角センサを備え、前記近似関数算出手段が、
近似関数式を算出する際に前記車速センサからの車速と
前記操舵角センサからの操舵角を利用して、前記距離デ
ータの変化を予め定められた自車両の移動距離に対する
関数式で近似することを特徴とするものである。
接触推定装置において、前記接触可能性判断手段からの
判断結果に応じて警告が必要であるか否かを判断する警
告判断手段と、前記警告判断手段が警告の必要があると
判断した時に、警告を出力する警告手段とを備えたもの
である。
接触推定装置において、前記接触可能性判断手段からの
判断結果に応じて警告が必要であるか否かを判断し、あ
るいは/同時に制動装置の制御が必要であるか否かを判
断する警告判断手段と、前記警告判断手段が警告の必要
があると判断した時に、警告を出力する警告手段と、前
記警告判断手段が制動装置の制御が必要であると判断し
た時に、制動装置を制御する制動装置制御手段とを備え
たものである。
両用接触推定装置において、前記接触可能性判断手段
が、前記近似関数算出手段によって算出した近似関数式
における将来の距離の最小値を求め、当該距離データの
最小値が予め定められた一つ以上の区間の内のどの区間
にいるかに応じて接触の可能性の高さを判断し、前記警
告判断手段は、当該判断された接触の可能性の高さに応
じて、前記警告手段の出力する警告態様を変化させ、又
は前記制動装置制御手段による制動装置の制御態様を変
化させることを特徴とするものである。
両用接触推定装置において、前記接触可能性判断手段
が、前記近似関数算出手段によって算出した近似関数式
を用いて所定時間後の将来の距離を予測し、当該予測距
離が予め定められた一つ以上の区間の内のどの区間にい
るかに応じて接触の可能性の高さを判断し、前記警告判
断手段は、当該判断された接触の可能性の高さに応じ
て、前記警告手段の出力する警告態様を変化させ、又は
前記制動装置制御手段による制動装置の制御態様を変化
させることを特徴とするものである。
れた測距センサによって車両周囲の障害物までの距離を
測定し、距離データを記憶手段に順次記憶していく。そ
して、近似関数算出手段によって所定期間の距離データ
の変化を近似する近似関数式を算出し、接触可能性判断
手段によってこの算出された近似関数式から将来の距離
の変化を予測し、障害物と接触の可能性があるか否かを
判断する。
付近をすり抜けながら駐車するような状況では接触する
可能性がないことが正確に推定でき、従来と比較して接
触推定の信頼性が向上する。
れば、近似関数算出手段が距離データの変化を予め定め
られた時間に対する関数式で近似するので、運転者が承
知の上で障害物の付近をすり抜けながら駐車するような
状況では接触する可能性がないことが正確に推定できる
だけでなく、いつ接触する可能性があるのかも予測で
き、従来と比較してさらに接触有無の推定の信頼性が向
上する。
れば、距離データを車両の移動位置と対応させて記憶し
ていき、近似関数算出手段が距離データの変化を自車両
の移動位置に対する予め定められた関数式で近似するの
で、より精度良く、障害物との接触の可能性の有無を判
断できる。
れば、近似関数算出手段が距離データの変化を2次曲線
の関数式で近似するので、少ない計算量で精度の良い近
似が可能であり、障害物との接触の可能性も少ない計算
量で精度良く判断できる。
れば、近似関数算出手段が距離データの変化を双曲線の
関数式で近似するので、少ない計算量で精度の良い近似
が可能であり、障害物との接触の可能性も少ない計算量
で精度良く判断できる。特に、車両の移動にかかわらず
障害物の同じ部位(例えば、隣接車両の角、建物の角、
ポール等)との接触の可能性を判定する場合に有効であ
る。
れば、近似関数算出手段が距離データの変化を三角関数
の関数式で近似するので、少ない計算量で精度の良い近
似が可能であり、障害物との接触の可能性も少ない計算
量で精度良く判断できる。特に、車両の移動に伴って接
触の可能性がある対象部位が移動する障害物(例えば、
壁、隣接車両側面等)に対する接触の可能性を推定する
場合に有効である。
れば、近似関数算出手段が近似関数式を算出する際に、
車速センサからの車速と操舵角センサからの操舵角を利
用して、距離データの変化を予め定められた自車両の移
動距離に対する関数式で近似するので、正確な近似が可
能となり、特に転回しながら後進する状況でより的確に
接触の可能性が判断できる。
れば、接触可能性判断手段からの判断結果に応じて警告
が必要であるか否かを警告判断手段が判断し、警告が必
要であると判断した時に警告手段によって警告を出力す
るので、請求項1〜7の発明の効果に加えて、接触の可
能性の有無に応じて運転者に警告できる。
れば、警告判断手段が接触可能性判断手段の判断結果に
応じて警告が必要であるか否かを判断し、あるいは/同
時に制動装置の制御が必要であるか否かを判断し、警告
が必要であると判断した時には警告手段によって警告を
出力し、制動装置の制御が必要であると判断した時には
制動装置を制御するので、請求項1〜7の発明の効果に
加えて、接触の可能性の有無に応じて運転者に警告し、
あるいは/同時に制動装置により制動をかけて障害物と
の接触を防止できる。
よれば、接触可能性判断手段が、近似関数算出手段の算
出した近似関数式における将来の距離の最小値を求め、
当該距離データの最小値が予め定められた一つ以上の区
間の内のどの区間にいるかに応じて接触の可能性の高さ
を判断し、警告判断手段が接触の可能性の高さに応じて
警告手段の出力する警告態様を変化させ、又は制動装置
制御手段による制動装置の制御態様を変化させるので、
請求項8又は9の発明の効果に加えて、緊急性に応じた
態様で警告し、又は緊急性に応じた制動力で制動をかけ
ることができる。
よれば、接触可能性判断手段が、近似関数算出手段の算
出した近似関数式を用いて所定時間後の将来の距離を予
測し、当該予測距離が予め定められた一つ以上の区間の
内のどの区間にいるかに応じて接触の可能性の高さを判
断し、警告判断手段が接触の可能性の高さに応じて警告
手段の出力する警告態様を変化させ、又は制動装置制御
手段による制動装置の制御態様を変化させるので、請求
項8又は9の発明の効果に加えて、緊急性に応じた態様
で警告し、又は緊急性に応じた制動力で制動をかけるこ
とができる。
基づいて詳説する。図1は、本発明の一実施の形態の基
本構成を示している。測距センサ3は、車両周囲に存在
する障害物までの距離を検出するものである。この測距
センサ3には、超音波、マイクロ波、ミリ波、光を放射
して反射波の受信までの往復時間を測定して距離を測定
するものや、三角測量の原理を使ったものが用いられ
る。本実施の形態では、車両の前後4角に測距センサ3
を設置しており、以下、それぞれの測距センサの符号を
3FL(左前端)、3FR(右前端)、3RL(左後
端)、3RR(右後端)として説明する。
3RL,3RR各々により得られた距離データを、所定
の個数、記憶しておくものである。コントローラ5は、
CPU、ROM、RAM等から成り、ROMに記憶され
た制御プログラムに従って処理を行う。処理については
後述する。警報装置8は、コントローラ5の判断結果に
応じて、音声又は/及び表示によって運転者に警告する
ものである。
装置の動作について、図2のフローチャートに基づいて
説明する。測距センサ3FL,3FR,3RL,3RR
各々は所定周期(サンプリング周期)ごとに車両外部の
物体との距離を測定し、その距離データをメモリ4に順
次記憶していく(ステップS1,S2)。
タの時系列波形を2次曲線で近似する(ステップS
3)。2次曲線は一般に、
には時間データ、yには測定された距離データを代入す
れば、6個の連立方程式が得られ、係数a、b、c、
d、e及び定数fに関して解くことができる。
次曲線式が、次の数2式であったとする。
出された確定値である。
曲線式を用いて、距離データy=0となる時間xを予測
する。すなわち、数3式からy=0となるx(y=0)の解
を求めるのである。そして、このxの実数解が見つから
なければ接触の可能性0と判断し(ステップS4でN
O)、実数解が見つかれば障害物に対して接触する可能
性ありと判断し(ステップS4でYES)、さらにx(y
=0)が基準時間Tよりも長い(遠い将来)か短い(近い
将来)かに応じた判断結果を警報装置8に出力する(ス
テップS5)。
可能性があるが、それまでの時間x(y=0)が基準時間T
より大の場合:コントローラ5は警報装置8に出力させ
ないことにして、接触可能性フラグをリセットする(ス
テップS6)。
れまでの時間x(y=0)が基準時間Tよりも小の場合:コ
ントローラ5は警報装置8に出力させるため、接触可能
性フラグをセットする(ステップS7)。
能性フラグをセットしたときに警報装置8を作動させ、
警告音や警告表示を行う。
触推定装置によれば、障害物と自車両との距離の時間的
推移から自車両が障害物に接触する可能性があるか、接
触が発生するとすればそれまでの時間はどれくらいかを
予測して、障害物との接触の可能性を正確に判定して、
緊急な場合には警告を出力することができる。
接触推定装置について、図3に基づいて説明する。第2
の実施の形態の特徴は、コントローラ5が判断する接触
可能性の緊急度に応じて警報装置8による警告と共に、
制動装置10による強制制動を行うようにした点にあ
る。なお、図3において、図1に示した第1の実施の形
態と共通する要素については同一の符号を付して示して
ある。
様に演算により算出した数2式の近似2次曲線式を用い
て、距離データy=0となる時間x(y=0)を予測する。
そして、このxの実数解が見つかれば、障害物に対して
接触する可能性ありと判断し、x(y=0)が大(比較的に
遠い将来)、中(近い将来)、小(直近)に応じた判断
結果を警報装置8と制動装置10に出力する。
場合:接触の可能性がないか、接触の可能性があっても
比較的遠い将来なので時間的に余裕がある。そこで、コ
ントローラ5は警報装置8を制御せず、また制動装置1
0も作動させない。
能性があるが、強制制動をかけるまでの緊急性がない。
そこで、コントローラ5は警報装置8を制御して警告音
を出力させる。一方、制動装置10は作動させない。
で接近し、緊急停止が必要な状況である。そこで、コン
トローラ5は警報装置8を制御して大きな警告音を出力
させると共に、制動装置10に制動をかけさせる。
触推定装置によれば、障害物と自車両との距離の時間的
推移から自車両が障害物に接触する可能性があるか、接
触が発生するとすればそれまでの時間はどれくらいかを
予測して、必要に応じて警告し、また必要な場合には制
動をかけるので、障害物との接触の可能性を正確に判定
し、緊急な場合には接触回避のために急制動をかけるこ
ともできる。
基づいて説明する。第3の実施の形態は、図3に示した
第2の実施の形態に対して、さらに車両の車速を検出す
る車速センサ1と、車両の操舵角を検出する操舵角セン
サ2を備えるようにした点にある。車速センサ1は、車
両の速度を周期的に検出するものであり、電磁式のピッ
クアップや光式のエンコーダが用いられる。操舵角セン
サ2は、ステアリングの操舵角を検出するものであり、
光式のエンコーダが用いられる。またコントローラ5
は、車速センサ1の車速信号v(t)と操舵角センサ2
の操舵角θとサンプリング時間Δtから移動位置ベクト
ルs(t)を求めるものである。ただし、ベクトル演算
は複雑になるので、操舵角θと車速vから、移動位置を
2次元座標におけるx成分sx 、y成分sy に分解し、
それぞれについて、sx =Δt・v x ・sinθ、sy =
Δt・vy ・cosθのように求めてメモリ4に周期的に
入力する。
れれば、すなわち、サンプリング期間ごとに、上述した
移動位置ベクトルs(t)=(sx (t),sy (t))
を数1式のxとして用い、移動位置のx軸成分、y軸成
分について係数a〜fを求める。
いて解き、ベクトル値s(y=0)=(s x (yx =0),sy (yy
=0))を求める。ただし、yx ,yy は、障害物との距離y
のx,y成分を示している。
置のベクトルであるが、これに対して、現在車速vと操
舵角θを用いて接触までの予測時間δを算出する。そし
てこの接触までの予測時間δを大、中、小に場合分け
し、第2の実施の形態と同様に(1),(2),(3)
の警告制御をする。これにより、第2の実施の形態と同
様の効果を得ることができる。
置10を設け、緊急時に制動装置10に強制的に制動を
かけさせるようにしたが、この構成は必要に応じて採用
すればよいものであり、コスト的に見て不要な場合には
第1の実施の形態の場合と同様、近い将来に接触の可能
性があれば警報装置8により警告を出力するだけの単純
な構成であってもよい。
及び図5〜図7に基づいて説明する。第4の実施の形態
の特徴は、2次関数式として、次の数3式の双曲線関数
式を用いる点にある。したがって、構成要素は図1に示
した第1の実施の形態と共通するので、構成の説明は省
略する。
双曲線関数による近似が特によく成り立つのは、障害物
の一点が、車両の移動にかかわらず車両との距離が最短
距離となる場合であり、かつ、車両が直線的に移動する
場合である。特に、時間に対する距離の関係を近似する
場合には、加えて、車速の変化が少ない場合である。
Bに真っ直ぐ向かっている場合(各図の(A)の場合)
と、車両Aが真っ直ぐに移動しているが、物体の側を通
過する場合(各図の(B)の場合)について考える。ど
ちらの場合も障害物Bに対して接近しているが、図5
(B)のような状況は車庫入れや狭い所で、たびたび発
生する状況であり、運転者が意図的に行っている。この
ような状況で、運転者に警告を与えることは、運転者に
煩わしさを感じさせるのみならず、本当に必要な警告の
信頼性を低下させてしまう。
車両Aから障害物Bまでの距離L(m)が、どのように
変化するか考える。図5(A)の場合は、容易に数4式
の関係にあることが分かる。ここで、Lの初期値をL
(0)、時間tにおけるLの値をL(t)とする。
物と接触することを示している。図5(B)の場合につ
いても同様の計算を行うと、数6式のようになる。
0とはならない。すなわち、図6(B)に示すように、
障害物と接触することはないということを示している。
となることである。すなわち、時間tと距離Lの関係が
双曲線になると仮定して、t=t0からtlまでの間の
距離データを用いて、時間tと距離L(t)の関係を前
出の数3式に当てはめたときのa、b、p、qを求め、
L(t)=0を満たすtが存在するか否かを判断するこ
とで、将来、接触するか否かを判別するのである。な
お、この算出には未知数が4個あるので4回の測定から
求めてもよいし、さらに多くのデータを用いて最小2乗
法で求めてもよい。
の処理内容を図7のフローチャートに基づいて説明す
る。ここでは、n個の距離データと対応するn個の時間
データを用いて、近似曲線式の算出を行っている。
ータを更新する。すなわち、メモリ4に記憶されている
距離データを一つずつずらす。ステップS110では、
測距センサ3FL等により測定された最新の距離データ
をメモリ4に取り込む。
法を用いて、数3式の形で表したときに最も誤差を最小
にする係数a、b、p、qを算出する。
で求められた近似関数式において、L=0とするtが存
在するか判定し、存在する場合には、その時のt(L=
0)を算出する。L=0とするtが存在する場合にはス
テップS140へ進む。L=0とするtが存在しない場
合にはステップS150へ進む。
となるまでの時間(すなわち、障害物に接触するまでの
時間)が、予め定められた基準時間Tより短いか否かを
判断する。Tよりも短い場合にはステップS160へ進
む。T以上であればステップS150へ進む。
害物に接触する可能性が無いと判断されたので、接触可
能性フラグをリセットし、サブルーチンから抜ける。ス
テップS160では、所定時間以内に障害物に接触する
可能性があると判断されたので、接触可能性フラグをセ
ットし、サブルーチンから抜ける。
として比較的単純な双曲線関数式により近似するので、
計算負荷が軽くなり、高速応答性が期待できる。
の実施の形態と同様に、警報装置8と共に制動装置10
を設け、それぞれ警告、制動を制御する構成にし、接触
予測時間の「大」、「中」、「小」に応じて、(1)〜
(3)の警告、制動制御を行うようにしてもよい。
て、図8〜図10に基づいて説明する。第5の実施の形
態の構成は第3の実施の形態で示した図4と同等である
ため、説明を省略する。本実施の形態は、距離データの
時系列波形を数8式のような正弦波関数式で近似するこ
とを特徴とする。ここで、θドットは車両の向きの変化
速度である。
るに従い、最短距離となる障害物の点が移動する場合で
あり、かつ、車両が一定の転舵角で円弧状に移動する場
合である。
を一定の操舵角(すなわち、転舵角も一定)ですり抜け
る場合を考える。このような場合も、明らかに、車両A
の右前端は障害物Bに対して接近していくが、接触はし
ない。これは運転者の意図的な運転操作であり、警報装
置8による警告や制動装置10の制御は不要である。
きの、時刻ゼロにおける右前端の座標を(x0 ,
y0 )、障害物Bまでの距離をL(0)、車両の向きを
θ(0)とした場合の時刻tにおける障害物までの距離
L(t)は数9式で与えられる。
離、vは車速、H1 は車両Aのホイールベース、H2 は
車両の全長、Wは車両の全幅、φは転舵角である。
る。従って、図9に示すように、予め定められた個数の
データから、数8式におけるA,B,α,θドットを算
出し、L(t)=0となる時刻が存在するか否かを判断
することで、将来、車両Aが障害物Bと接触する可能性
があるか否かを判断することができる。
サ2から得られる操舵角と、予め分かっているホイール
ベースH1 、車速センサ1からの車速を用いて、数9式
の第2式の関係を用いてθドットを求めておき、予め定
められた個数の測距データから数8式におけるA,B,
αを算出する。
る時刻が存在するか否かを判断し、将来、車両Aが障害
物Bと接触する可能性があるか否かを、第2の実施の形
態と同様の基準で(1)〜(3)の判断を行い、警報装
置8、制動装置10がそれぞれの場合に応じた警告制
御、制動制御を行う。
の形態との違いは、第4の実施の形態では車速センサ
1、操舵角センサ2が不要なためコスト的に有利であ
り、第5の実施の形態の場合には車速センサ1、操舵角
センサ2は必要であるが、精度的に有利であるというこ
とである。
制動装置10を設け、緊急時に制動装置10に強制的に
制動をかけさせるようにしたが、この構成は必要に応じ
て採用すればよいものであり、コスト的に見て不要な場
合には第1の実施の形態の場合と同様、近い将来の接触
の可能性があれば警報装置8により警告を出力するだけ
の単純な構成であってもよい。
て、図10を用いて説明する。第6の実施の形態の特徴
は、警告制御、制動制御の方法に特徴がある。したがっ
て、ハードウェア構成そのものは、上記の第2、第3、
第5の実施の形態のいずれと共通するものであってもよ
い。
ぞれにおいては、接触可能性判断部6が車両Aが障害物
Bに接触するまでの予測時間を「大」、「中」、「小」
に場合分けし、緊急度に応じて警告なし、警告制御の
み、警告と共に制動制御するようにしたが、本実施の形
態の場合、次のようにして警告制御、制動制御を場合分
けする。
合いを判断するための区間を定めておき、得られた近似
関数式について、その持ち得る値はどの区間になるのか
を判断し、その結果に応じて警告、制動制御の方法を変
化させるのである。
予め定められた区間と、それに対応付けられた接触の可
能性の度合いは、例えば、以下のように定める。
の最小値が将来どの区間に入るかを求めることで接触の
可能性を判断する。すなわち、得られた近似関数式がL
a(t)であれば、「接触の可能性は無し」と判断され
るし、Lb(t)であれば「接触の可能性小」、Lc
(1)であれば「接触の可能性大」と判断される。もち
ろん、この判断は最小値を用いないで、所定時間後の予
測値の値を用いてもよい。
性が増すほど警告音を大きくしたり、表示による警告/
音声による警告/ブレーキ制御などと異なる手段を用い
る。
離センサを走査して、周囲状況を検出すると共にステア
リング操作から自車両の走行軌跡を予測して、周囲の障
害物との接触の可能性を判断し、警報したり制動制御を
行う技術が知られている(例えば、特開平7−2910
65号公報)。この技術の場合、超音波センサとそれを
駆動する駆動装置により、周囲の障害物の配置を検出す
ると同時に、操舵角センサからの操舵信号により車両が
通過する可能性のある軌跡を予測し、それらを同一画面
上に表示することで、運転者がそれを参考にしながら運
転を行うようにしたものである。
の形態の場合、距離センサを操作する機構を必要とせ
ず、また物標の相対的な2次元位置を算出する必要もな
いので、システム構成が単純化され、信号処理も単純な
ものであり、コスト的に有利である。
ク図。
処理を示すフローチャート。
ク図。
ク図。
の推移を双曲線関数式によって近似する障害物に対して
車両が接触しない状況と接触する状況を示す説明図。
後退する場合と障害物の側を通過する場合それぞれの測
距データに対する近似関数式を示すグラフ。
示すフローチャート。
の様子を示す説明図。
データに対する近似関数式を示すグラフ。
性の度合いの判断処理を示すグラフ。
示す説明図。
性がある状況を示す説明図。
Claims (11)
- 【請求項1】 車両に配置され、車両周囲の障害物まで
の距離を測定する測距センサと、 前記測距センサによって測定された所定期間の距離デー
タを記憶する記憶手段と、 前記記憶手段によって記憶されている前記所定期間の前
記距離データの変化を近似する近似関数式を算出する近
似関数算出手段と、 前記近似関数算出手段によって算出された近似関数式か
ら将来の距離の変化を予測し、障害物と接触の可能性が
あるか否かを判断する接触可能性判断手段とを備えて成
る車両用接触推定装置。 - 【請求項2】 前記近似関数算出手段は、前記距離デー
タの変化を時間に対する予め定められた関数式で近似す
ることを特徴とする請求項1に記載の車両用接触推定装
置。 - 【請求項3】 車速を検出する車速センサと、ステアリ
ングホイールの操舵角を検出する操舵角センサと、前記
車速と操舵角とを用いて車両の移動位置を算出する移動
距離算出手段とを備え、 前記近似関数算出手段は、前記距離データの変化を自車
両の移動位置に対する予め定められた関数式で近似する
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用接触推定装
置。 - 【請求項4】 前記近似関数算出手段は、2次曲線の関
数式で近似することを特徴とする請求項1〜3のいずれ
かに記載の車両用接触推定装置。 - 【請求項5】 前記近似関数算出手段は、双曲線の関数
式で近似することを特徴とする請求項4に記載の車両用
接触推定装置。 - 【請求項6】 前記近似関数算出手段は、三角関数の関
数式で近似することを特徴とする請求項1〜3のいずれ
かに記載の車両用接触推定装置。 - 【請求項7】 車速を検出する車速センサと、ステアリ
ングホイールの操舵角を検出する操舵角センサとを備
え、 前記近似関数算出手段は、近似関数式を算出する際に前
記車速センサからの車速と前記操舵角センサからの操舵
角を利用して、前記距離データの変化を予め定められた
自車両の移動距離に対する関数式で近似することを特徴
とする請求項6に記載の車両用接触推定装置。 - 【請求項8】 前記接触可能性判断手段からの判断結果
に応じて警告が必要であるか否かを判断する警告判断手
段と、前記警告判断手段が警告の必要があると判断した
時に、警告を出力する警告手段とを備えたことを特徴と
する請求項1〜7のいずれかに記載の車両用接触推定装
置。 - 【請求項9】 前記接触可能性判断手段からの判断結果
に応じて警告が必要であるか否かを判断し、あるいは/
同時に制動装置の制御が必要であるか否かを判断する警
告判断手段と、前記警告判断手段が警告の必要があると
判断した時に、警告を出力する警告手段と、前記警告判
断手段が制動装置の制御が必要であると判断した時に、
制動装置を制御する制動装置制御手段とを備えたことを
特徴と請求項1〜7のいずれかに記載の車両用接触推定
装置。 - 【請求項10】 前記接触可能性判断手段は、前記近似
関数算出手段によって算出した近似関数式における将来
の距離の最小値を求め、当該距離データの最小値が予め
定められた一つ以上の区間の内のどの区間にいるかに応
じて接触の可能性の高さを判断し、前記警告判断手段
は、当該判断された接触の可能性の高さに応じて、前記
警告手段の出力する警告態様を変化させ、又は前記制動
装置制御手段による制動装置の制御態様を変化させるこ
とを特徴とする請求項8又は9に記載の車両用接触推定
装置。 - 【請求項11】 前記接触可能性判断手段は、前記近似
関数算出手段によって算出した近似関数式を用いて所定
時間後の将来の距離を予測し、当該予測距離が予め定め
られた一つ以上の区間の内のどの区間にあるかに応じて
接触の可能性の高さを判断し、前記警告判断手段は、当
該判断された接触の可能性の高さに応じて、前記警告手
段の出力する警告態様を変化させ、又は前記制動装置制
御手段による制動装置の制御態様を変化させることを特
徴とする請求項8又は9に記載の車両用接触推定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000317827A JP2002120679A (ja) | 2000-10-18 | 2000-10-18 | 車両用接触推定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000317827A JP2002120679A (ja) | 2000-10-18 | 2000-10-18 | 車両用接触推定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002120679A true JP2002120679A (ja) | 2002-04-23 |
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ID=18796554
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country | Link |
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JP (1) | JP2002120679A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2000-10-18 JP JP2000317827A patent/JP2002120679A/ja active Pending
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