JP2002120649A

JP2002120649A - モニタ内蔵ルームミラー

Info

Publication number: JP2002120649A
Application number: JP2000292643A
Authority: JP
Inventors: Harumoto Nakayama; 晴基中山
Original assignee: Ichikoh Industries Ltd
Current assignee: Ichikoh Industries Ltd
Priority date: 2000-08-07
Filing date: 2000-09-26
Publication date: 2002-04-23

Abstract

(57)【要約】【課題】ミラーに設けたモニタを見やすくすることが
できるモニタ内蔵ルームミラーを提供する。【解決手段】モニタ５をＯＮにすると、ミラー４の向
きが幻惑回避角度になり、運転者から見てモニタ５又は
モニタ５の周囲にリヤウインドウ７以外の暗い部分が映
るため、モニタ５に表示されている映像等を、幻惑され
ずに見ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、モニタ内蔵ルー
ムミラーに関する。

【０００２】

【従来の技術】自動車のルームミラーは、運転者がリヤ
ウインドウを通して自動車の後方を確認するために設け
られている。このルームミラーは、運転者の頭部付近に
支持されて、運転者にとって非常に見やすい位置にある
ため、最近では、ルームミラーのミラーに液晶等による
モニタを設け、モニタをＯＮにした時だけ、そこに映像
や文字を表示するようにしたものもある（参考技術とし
て、特開平１１−７８６９３号公報参照）。

【０００３】モニタのタイプとしては、ハーフミラータ
イプと組み込みタイプとがある。ハーフミラータイプ
は、ミラーをハーフミラーにして、その裏側にモニタを
設け、モニタをＯＮにした時だけ、バックライトが点灯
してモニタに映像などが表示され、モニタをＯＦＦにし
ている場合はモニタを覆っているミラーも鏡面となり後
方確認ができる。また、組み込みタイプはミラーの一部
にモニタを組み込んだもので、モニタをＯＦＦにしても
モニタ部分は鏡面にならない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術にあっては、いずれのタイプにしても、
ルームミラーにおけるミラーの向きが、リヤウインドウ
を通して後方を確認できる角度に設定されているため、
昼間のようにリヤウインドウが明るい場合は、運転者か
ら見てモニタ又はモニタ周囲のミラーに、明るいリヤウ
インドウが映り込んで幻惑され、モニタに表示されてい
る映像が見えづらくなる。

【０００５】この発明は、このような従来の技術に着目
してなされたものであり、ミラーに設けたモニタを見や
すくすることができるモニタ内蔵ルームミラーを提供す
るものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
少なくとも一部にモニタが内蔵されたミラーを有するル
ームミラー本体と、ミラーの向きをミラー単独或いはル
ームミラー本体ごと通常使用角度と幻惑回避角度に変更
する駆動部と、モニタのＯＮ時に駆動部にミラーを幻惑
回避角度にする信号を出力し且つＯＦＦ時に駆動部にミ
ラーを通常使用角度にする信号を出力する駆動回路部と
を備えてなり、前記通常使用角度はモニタ又はモニタの
周囲に運転者から見てリヤウインドウが映る角度で、幻
惑回避角度はモニタ又はモニタの周囲に運転者から見て
リヤウインドウ以外の暗い部分が映る角度である。

【０００７】請求項１記載の発明によれば、モニタをＯ
Ｎにすると、ミラーの向きが幻惑回避角度になり、運転
者から見てモニタ又はモニタの周囲にリヤウインドウ以
外の暗い部分が映るため、モニタに表示されている映像
等を、幻惑されずに見ることができる。

【０００８】請求項２記載の発明は、幻惑回避角度が通
常使用角度よりも下向き角度で、幻惑回避角度における
モニタ又はモニタの周囲に運転者から見てリヤシートが
映る。

【０００９】請求項２記載の発明によれば、幻惑回避角
度におけるモニタ又はモニタの周囲に、運転者から見て
暗いリヤシートが映るようにしたため、モニタに表示さ
れている映像等を、幻惑されずに見ることができる。

【００１０】請求項３記載の発明は、幻惑回避角度が通
常使用角度よりも運転者向き角度で、幻惑回避角度にお
けるモニタ又はモニタの周囲に運転者から見てリヤピラ
ー又は運転者の頭部が映る。

【００１１】請求項３記載の発明によれば、幻惑回避角
度におけるモニタ又はモニタの周囲に、運転者から見て
暗いリヤピラー又は運転者自身の頭部が映るようにした
ため、モニタに表示されている映像等を、幻惑されずに
見ることができる。しかも、ミラーが運転者に対して対
面した状態となるため、モニタに表示されている映像等
を特に見やすくなる。

【００１２】請求項４記載の発明は、駆動回路部が車外
の明るさを検知する明るさ検知センサを有し、車外が暗
い場合に、駆動部による幻惑回避角度への角度変更をキ
ャンセルする。

【００１３】請求項４記載の発明によれば、夜間など車
外が暗い場合は、ミラーの向きを幻惑回避角度へ向けな
くても幻惑されないので、モニタをＯＮにしても、ミラ
ーの向きを幻惑回避角度に変更しないようにした。この
ようにすることにより、ミラーの無駄な動きを防止する
ことができる。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施例を
図１〜図６に基づいて説明する。ルームミラー本体１の
上部には駆動部２が設けられ、該駆動部２がステー３を
介して運転者の頭部付近にあるフロントルーフレール
（図示省略）に支持されている。

【００１５】駆動部２は内蔵された図示せぬメカニズム
により、水平軸Ａを中心にルームミラー本体１を上下に
回動させることができると共に、垂直軸Ｂを中心に水平
方向にも回動させることができる。ルームミラー本体１
の後面にはミラー４が嵌め込まれており、その右側の一
部には液晶のモニタ５が組み込まれている。従って、ミ
ラー４及びモニタ５も、ルームミラー本体１ごと上下方
向及び水平方向へ回動することができる。モニタ５に
は、車外カメラにより撮影された映像が映し出すことが
できる。

【００１６】駆動部２は、車体に装備された駆動回路部
６に接続されている。モニタ５がＯＦＦの状態では、ミ
ラー４によりリヤウインドウ７（図４参照）を通して後
方確認できるように、ミラー４には運転者から見てリヤ
ウインドウ７が映る通常使用角度になっている。そし
て、モニタ５をＯＮにすると、駆動回路部６から駆動部
２に信号が送られ、駆動部２がルームミラー本体１を下
側（又は右側）に回動させ、運転者から見てモニタ５又
はモニタ５周囲のミラー４にリヤウインドウ７以外の暗
い部分が映る幻惑回避角度にするようになっている。

【００１７】以下、図３に示した駆動部２及び駆動回路
部６に基づいて、幻惑回避角度が下向きの場合を例に詳
しく説明する。ルームミラー本体１は、内蔵されたモー
タＭによって回動されるが、その位置を検出する位置セ
ンサ８が駆動部２内に設けられている。位置センサ８と
しては、ボリューム、リミットスイッチなどを使用する
ことができる。位置センサ８の出力は、ルームミラー本
体位置検出／処理回路９に送られて、そこで判断される
ようになっている。

【００１８】まず、ルームミラー本体１が後方を確認す
るための通常使用角度にあり、モニタ５がＯＦＦの場合
は、駆動回路部６のＶINには「Ｌｏ」が入力され、トラ
ンジスタＴｒ１、Ｔｒ２はＯＦＦとなり、リレーＲＬ
１、ＲＬ２のコイルに電流が流れず、リレーＲＬ１、Ｒ
Ｌ２の接点は両方ともＧＮＤになる（ＶOL＝ＶOR＝「Ｌ
ｏ」）。よって、駆動回路部６には、電流は流れず、モ
ータＭは動かない。通常使用角度では、図４に示すよう
に、運転者から見て、モニタ５の周囲のミラー４にリヤ
ウインドウ７が映るが、モニタ５はＯＦＦなので問題な
く、ミラー４部分による後方確認だけが行われる。

【００１９】ここで、モニタ５をＯＮにすると、ＶINに
「Ｈｉ」の信号が入力され、ルームミラー本体位置検出
／処理回路９は、ＶOL′＝「Ｌｏ」、ＶOR′＝「Ｈｉ」
を出力し、トランジスタＴｒ１はＯＦＦ、Ｔｒ２はＯＮ
となる。すると、リレーＲＬ２はコイルに電流が流れ、
接点は電源側、リレーＲＬ１はコイルに電流が流れず、
接点はＧＮＤのままとなり、駆動回路部６には逆方向に
電流が流れ、モータＭはルームミラー本体１を所定角度
θだけ下向きの幻惑回避角度にする。ルームミラー本体
１が設定した所定角度θだけ回動すると、駆動部２に組
み込まれた位置センサ８から、所定角度θだけ回動した
ことを示す信号が出力され、ルームミラー本体位置検出
／処理回路９がこれを受け取り、ＶOL′＝ＶOR′＝「Ｌ
ｏ」を出力し、よってＶOL＝ＶOR＝「Ｌｏ」となり、モ
ータＭは停止する。

【００２０】ミラー４がルームミラー４ごと幻惑回避角
度になると、図５に示すように、運転者から見て、モニ
タ５の周囲のミラー４に、リヤウインドウ７以外の暗い
リヤシート１０が映るため、モニタ５に表示されている
映像等を、幻惑されずに見ることができる。

【００２１】次に、モニタ５の確認が終了して、モニタ
５をＯＦＦにすると、ＶIN＝「Ｌｏ」となるが、ルーム
ミラー本体１はその時点で下向きに回動した状態になっ
ており、通常使用角度になるようにルームミラー本体位
置検出／処理回路９は、ＶOL′＝「Ｈｉ」、ＶOR′＝
「Ｌｏ」を出力し、上向きに所定角度θだけ回動した位
置（通常使用角度）で、位置センサ８からの信号によ
り、ＶOL′＝ＶOR′＝「Ｌｏ」として停止する。

【００２２】尚、この実施形態のルームミラー本体位置
検出／処理回路９には、車外の明るさを検知する明るさ
検知センサ１１が接続されている。そして、車外が暗い
場合には、ルームミラー本体位置検出／処理回路９によ
り、駆動部２による幻惑回避角度への角度変更をキャン
セルするようになっている。夜間やトンネル内など車外
が暗い場合は、ミラー４の向きを幻惑回避角度へ向けな
くても幻惑されないので、モニタ５をＯＮにしても、ル
ームミラー本体１の向きを幻惑回避角度に変更しないよ
うにして、ルームミラー本体１が無駄な動きをしないよ
うにしている。

【００２３】また、ルームミラー本体１を上下方向だけ
でなく、水平方向にも回動させることができるため、車
室内の状況によっては、図６に示すように、ルームミラ
ー本体１を右側（運転者Ｄ側）の幻惑回避角度に回動さ
せても良い。この幻惑回避角度では、運転者Ｄから見
て、モニタ５の周囲のミラー４に、リヤウインドウ７以
外の暗いリヤピラー１２と、運転者Ｄ自身の頭部が映る
ため、モニタ５に表示されている映像等を、幻惑されず
に見ることができる。このように、ルームミラー本体１
を運転者Ｄ側に向けた場合は、ミラー４が運転者Ｄに対
して対面した状態となるため、モニタ５に表示されてい
る映像等を特に見やすくなる。

【００２４】尚、以上の説明では、リヤウインドウ７以
外の暗い部分として、リヤシート１０、リヤピラー１
２、運転者Ｄの頭部を例にしたが、これに限定されず、
モニタ５に明るさが映り込まず、モニタ５を確認できる
角度であれば、どこに向けても良い。

【００２５】また、ミラー４をルームミラー本体１ごと
回動させる例を示したが、ルームミラー本体１は固定
で、ミラー４だけを幻惑回避角度に回動させるようにし
ても良い。

【００２６】

【発明の効果】この発明によれば、モニタをＯＮにする
と、ミラーの向きが幻惑回避角度になり、運転者から見
てモニタ又はモニタの周囲にリヤウインドウ以外の暗い
部分が映るため、モニタに表示されている映像等を、幻
惑されずに見ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施形態に係るモニタ内蔵ルーム
ミラーを示す斜視図。

【図２】ルームミラーの断面図。

【図３】駆動部及び駆動回路部の回路図。

【図４】通常使用角度におけるミラーの映り具合を示す
図。

【図５】下向きの幻惑回避角度におけるミラーの映り具
合を示す図。

【図６】運転者向きの幻惑回避角度におけるミラーの映
り具合を示す図。

【符号の説明】

１ルームミラー本体２駆動部３ステー４ミラー５モニタ６駆動回路部７リヤウインドウ８位置センサ９ルームミラー本体位置検出／処理回路１０リヤシート１１明るさ検知センサ１２リヤピラーＡ水平軸Ｂ垂直軸Ｄ運転者Ｍモータ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】少なくとも一部にモニタが内蔵されたミ
ラーを有するルームミラー本体と、ミラーの向きをミラ
ー単独或いはルームミラー本体ごと通常使用角度と幻惑
回避角度に変更する駆動部と、モニタのＯＮ時に駆動部
にミラーを幻惑回避角度にする信号を出力し且つＯＦＦ
時に駆動部にミラーを通常使用角度にする信号を出力す
る駆動回路部とを備えてなり、前記通常使用角度は、モニタ又はモニタの周囲に運転者
から見てリヤウインドウが映る角度であり、幻惑回避角
度は、モニタ又はモニタの周囲に運転者から見てリヤウ
インドウ以外の暗い部分が映る角度であることを特徴と
するモニタ内蔵ルームミラー。
【請求項２】請求項１記載のモニタ内蔵ルームミラー
であって、前記幻惑回避角度が通常使用角度よりも下向き角度で、
前記幻惑回避角度におけるモニタ又はモニタの周囲に運
転者から見てリヤシートが映ることを特徴とするモニタ
内蔵ルームミラー。
【請求項３】請求項１記載のモニタ内蔵ルームミラー
であって、前記幻惑回避角度が通常使用角度よりも運転者向き角度
で、前記幻惑回避角度におけるモニタ又はモニタの周囲
に運転者から見てリヤピラー又は運転者の頭部が映るこ
とを特徴とするモニタ内蔵ルームミラー。
【請求項４】請求項１〜３のいずれか１項に記載のモ
ニタ内蔵ルームミラーであって、前記駆動回路部が車外の明るさを検知する明るさ検知セ
ンサを有し、車外が暗い場合に、駆動部による幻惑回避
角度への角度変更をキャンセルすることを特徴とするモ
ニタ内蔵ルームミラー。