JP2002119989A - バイオリアクタ、及び、微生物活性方法 - Google Patents

バイオリアクタ、及び、微生物活性方法

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JP2002119989A
JP2002119989A JP2000317399A JP2000317399A JP2002119989A JP 2002119989 A JP2002119989 A JP 2002119989A JP 2000317399 A JP2000317399 A JP 2000317399A JP 2000317399 A JP2000317399 A JP 2000317399A JP 2002119989 A JP2002119989 A JP 2002119989A
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microorganism
carrier element
region
aeration
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JP2000317399A
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Shigehiro Sugiyama
茂広 杉山
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】流速を均一に適正にすることにより排水処理性
能が向上し、且つ、活性汚泥の保持性能が向上し、更に
装置の小型化が促進されること。 【解決手段】曝気領域5の下方部に配置され処理対象液
中に空気を供給する酸素供給器4と、反応領域に配置さ
れ複数の微生物担体要素3から形成される微生物担体群
とが設けられている。微生物担体群は、曝気領域5によ
り近い微生物担体要素3−1と、曝気領域5からより遠
い第2微生物担体要素3−2とに分けられている。第1
微生物担体要素3−1の上端は第2微生物担体要素3−
2の上端よりも低い高さ位置に設定されている。酸素泡
の上昇に誘導されて上昇する上昇流31の上方部分は、
第1微生物担体要素3−1の上端で旋回して水平流に変
換され、第2微生物担体要素3−2の側面で抵抗を受け
て、両要素の間に形成されている隙間に流れ込み、2種
の下降流a,bを形成する。両要素の段差の存在は、下
降流a,bの速度を均等化し、排水処理性能を向上させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バイオリアクタ、
及び、微生物活性方法に関し、特に、活性汚泥である微
生物を固定的に担持する微生物担体により処理対象排水
を浄化し処理するバイオリアクタ、及び、微生物活性方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】洗濯排水のような排水は浄化されて再利
用されることが好ましい。排水を浄化する技術として、
特開昭62−262794号に示されるように、バイオ
リアクタが知られている。バイオリアクタには、微生物
の集合である活性汚泥を固定化した微生物担体が用いら
れることが、実公平4−11518号で知られている。
近年のバイオリアクタは、図10〜図12に示されるよ
うに、反応塔101の中に複数本の微生物担体103が
鉛直方向に林立的に立ち上がっている。微生物担体10
3の半分ずつが中央の対向隔壁102の左右両側に分け
られて配置されている。対向隔壁102の間は、曝気部
105として形成されている。曝気部105の下方部位
に水平方向に伸びる曝気ノズル104が配置されてい
る。微生物担体は、バイオリアクタの反応容器の中で微
生物を選択的に留めてその微生物を高濃度に保持する保
持体である。このようなバイオリアクタは、活性汚泥槽
で用いられる沈殿槽を必要としない利点を有している。
【0003】空気泡が、曝気ノズル104により曝気部
の下方部位で供給される。空気は、微生物に必要な酸素
として反応塔101の中の水に溶解する。このような空
気の供給は、エアリフト効果により反応塔101の中の
酸素溶解液の循環流を生起させる。その循環流は、下方
部位で供給される空気泡により誘導され反応塔101の
上層領域に上昇する曝気部内上昇流106と、反応塔1
01の上層領域から反応塔101の下層領域に下降する
下降流a,b,cとから形成されている。その下降流
は、林立する微生物担体103の間の隙間を鉛直方向下
方に流下する。
【0004】反応塔101の中では、活性汚泥のような
微生物集合体の働きにより、反応塔101の中に供給さ
れた排水の中に含まれる有機物は究極的には水と二酸化
炭素に分解される。このような微生物処理が行われた処
理水はオーバーフローして反応塔101から排出され
る。
【0005】このような微生物処理が効果的であるため
には、循環流が効果的に形成されることが重要である。
互いに隣り合って近接する微生物担体103の間の隙間
は狭くて、循環流が閉塞しやすく、微生物に対する酸素
供給が滞る傾向が強く、微生物担体103の間が嫌気状
態になって、微生物による分解が遅れる。このように、
排水処理性能は、循環流の循環性に強く依存する。
【0006】このようなバイオリアクタでは、図10に
示されるように、微生物担体103の間の隙間領域の位
置によって流下速度が大幅に異なることが判明してい
る。より外側の隙間領域の流速は、より内側の隙間領域
の流速に比べて極端に速い。特定のバイオリアクタで計
測したところ、外側の流れaの流速は61.6cm/s
であり、中央の流れbの流速は17.6cm/sであ
り、内側の流れcの流速は8.8cm/sであった。外
側に配置される微生物担体103の外側表面に付着した
微生物は速い流速の流れに剥がされて、微生物の集合体
である汚泥が流出することが見出された。
【0007】流速が均一に適正であることが求められ
る。微生物と排水との接触効率が向上して排水処理性能
が向上することが更に望まれる。活性汚泥の保持性能が
向上して装置の小型化が促進されることが更に望まし
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、処理
性能が向上するバイオリアクタ、及び、微生物活性方法
を提供することにある。本発明の他の課題は、処理性能
が向上し、且つ、活性汚泥の保持性能が向上するバイオ
リアクタ、及び、微生物活性方法を提供することにあ
る。本発明の更に他の課題は、流速を均一に適正にする
ことにより排水処理性能が向上し、且つ、活性汚泥の保
持性能が向上し、更に装置の小型化が促進されるバイオ
リアクタ、及び、微生物活性方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】その課題を解決するため
の手段が、下記のように表現される。その表現中に現れ
る技術的事項には、括弧()つきで、番号、記号等が添
記されている。その番号、記号等は、本発明の実施の複
数・形態又は複数の実施例のうちの少なくとも1つの実
施の形態又は複数の実施例を構成する技術的事項、特
に、その実施の形態又は実施例に対応する図面に表現さ
れている技術的事項に付せられている参照番号、参照記
号等に一致している。このような参照番号、参照記号
は、請求項記載の技術的事項と実施の形態又は実施例の
技術的事項との対応・橋渡しを明確にしている。このよ
うな対応・橋渡しは、請求項記載の技術的事項が実施の
形態又は実施例の技術的事項に限定されて解釈されるこ
とを意味しない。
【0010】本発明によるバイオリアクタは、曝気領域
(5)と反応領域とを内部に形成する反応塔(1)と、
曝気領域(5)の下方部に配置され曝気領域(5)の処
理対象液中に酸素又は空気を供給する酸素供給器(4)
と、反応領域に配置され複数の微生物担体要素(3)か
ら形成される微生物担体群とから構成されている。その
微生物担体群は、第1微生物担体群と、第2微生物担体
群とを備え、第1微生物担体群には曝気領域(5)によ
り近い微生物担体要素が第1微生物担体要素(3−1)
として属し、第2微生物担体群には曝気領域(5)から
より遠い微生物担体要素が第2微生物担体要素(3−
2)として属している。第1微生物担体要素(3−1)
の上端は第2微生物担体要素(3−2)の上端よりも低
い高さ位置に設定されている。
【0011】このように第1微生物担体要素(3−1)
の上端が第2微生物担体要素(3−2)の上端よりも低
い位置に設定されているので、酸素泡の上昇に誘導され
て上昇する上昇流(31)の上方部分は、第1微生物担
体要素(3−1)の上端で旋回して水平流に変換され、
第2微生物担体要素(3−2)の側面に向かって進み、
その側面で抵抗を受けて、第1微生物担体要素(3−
1)と第2微生物担体要素(3−2)の間に形成されて
いる隙間に流れ込み、下降流(b)を形成する。上昇流
(31)の一部と水平流(33)の一部は第2微生物担
体要素(3−2)の上方側に大きく廻り込んで対流(3
5)を形成し、第2微生物担体要素(3−2)と反応塔
(1)の内面壁の間の隙間に進入し、下降流(a)を形
成する。このような抵抗の存在により、下降流(b)と
下降流(a)との速度が均等化する。
【0012】第1微生物担体群と第2微生物担体群は、
曝気領域(5)に対して対称に配置されている。この対
称性は、既述の均等化をより促進する。第2微生物担体
群と反応塔(1)の内側面との間に下降流が形成される
隙間が設けられていることは、微生物担体と処理対象液
との接触面積を増大する点で重要である。
【0013】曝気領域(5)と反応領域を仕切る隔壁
(2)が更に追加されている。隔壁(2)の上端は、第
1微生物担体要素(3−1)の上端よりも低い高さ位置
に設定されている。隔壁(2)に沿って上昇する上昇流
(31)は、第1微生物担体要素(3−1)と隔壁
(2)との間の隙間に容易に回り込み下降流(c)に容
易に変換される。
【0014】濾過器(8)が更に追加される。濾過器
(8)の上端は、隔壁(2)よりも高くない高さ位置に
設定される。濾過器(8)を透過して上昇する上昇流
(31)は、容易に微生物担体群(3)に向かう方向に
まわり込むことができる。隔壁(2)の上端は、濾過器
(8)の上端より高くない高さ位置に設定され、第1微
生物担体要素(3−1)の上端よりも低い高さ位置に設
定されている。このような曝気領域(5)と反応領域を
仕切る適正な設定高さの隔壁(2)の存在は、上昇流を
下降流に向かわせる対流性の増大に寄与し、下降流
(c)を有効に生成する点で意義がある。第2微生物担
体群(3−2)よりも上方で反応塔(1)の中に配置さ
れる濾過器(8)は、微生物担体群(3)が固定できな
い活性汚泥を保持し濾過された処理水を透過させるの
で、反応塔(1)の中に活性汚泥を多い目に貯留するこ
とができて反応量の増大化を促進し、結果的に装置全体
を小型化することができる。その濾過器(8)は、既述
の対流性を損なわないような高さ位置に設定されてい
る。
【0015】濾過塔(51)と、濾過塔(51)と反応
塔(1)とを反応塔(1)の下方側で接続する下方側通
路(52)と、濾過塔(51)と反応塔(1)とを反応
塔(1)の上方側で接続する上方側通路(53)と、下
方側通路(52)又は上方側通路(53)に介設され反
応塔(1)の下方領域の処理対象液を濾過塔(51)の
下方から上方に送り濾過塔(51)の上方から反応塔
(1)の上方に戻すポンプ(54)と、濾過塔(51)
の中に配置される濾過膜(55)とが更に追加されてい
る。この場合、曝気領域(5)に濾過膜は設けられず、
曝気領域(5)の曝気性能の低下を招かず、且つ、多い
目に投入されている活性汚泥の保持を良好に維持する。
【0016】本発明による微生物活性方法は、曝気領域
(5)の下方領域に酸素を供給すること、酸素を供給す
ることにより曝気領域(5)に上昇流(31:上昇随伴
流)を形成すること、上昇流(31)の上方部分を第1
微生物担体要素が属する第1微生物担体群(3−1)の
上方側に形成される第1対流(33)に変換すること、
第1対流(33)を第2微生物担体要素が属する第2微
生物担体群(3−2)の側面に向かわせること、上昇流
(31)の一部と第1対流(33)の一部を第2微生物
担体群(3−2)の上方側に形成される第2対流(3
5)に変換すること、第1対流(33)の一部を第1微
生物担体群(3−1)と第2微生物担体群(3−2)の
間の隙間に形成される第1下降流(b)に変換するこ
と、第2対流の一部を第2微生物担体群(3−2)と反
応塔(1)の内壁との間に形成される第2下降流(a)
に変換することとから構成されている。このような対流
を積極的に形成することにより、下降流(a,b)、更
には、後述される下降流(c)の3下降流の流速を均一
にすることができて、活性汚泥の剥がれを防止しつつ反
応効率を向上させることができる。
【0017】上昇流(31)の一部を曝気領域(5)と
第1微生物担体群(3−1)の間の隙間に形成される第
3下降流(c)に変換することは、更に好ましい。上昇
流(41)に含まれる活性汚泥を濾過することは、既述
の通り、活性汚泥の保持量を増大させる。上昇流(3
1)とは異なる他の上昇流を形成し、他の上昇流に含ま
れる活性汚泥を濾過することは、濾過性能を保持しつつ
上昇流(31)の随伴上昇を阻害しない。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明によるバイオリアクタの実
施の形態は、反応塔の中に微生物担体が設けられてい
る。その反応塔1の内部は、図1に示されるように、中
央領域で左右に配置される2枚の隔壁2により2分され
て仕切られている。隔壁2の下端は反応塔1の底よりも
上位に位置し、隔壁2の上端は反応塔1の天井よりも下
位に位置し、隔壁2よりも下方である塔内下方領域と隔
壁2よりも上方である塔内上方領域とは、隔壁2の間の
領域(後述される曝気領域)に連続的に接続し、塔内に
は単一の連続空間が形成されている。
【0019】反応塔1の内部には複数本の微生物担体3
が鉛直方向に林立的に立ち上がって配置されている。反
応塔1の上下方向の中間に位置する中間領域は、2枚の
隔壁2により仕切られている。微生物担体3の半分は中
間領域の左側領域に配置され、微生物担体3の他の半分
は中間領域の右側領域に配置されている。
【0020】左右に対向する隔壁2の間の領域の下方部
位に、水平方向に伸びる曝気ノズル4が配置されてい
る。筒状の曝気ノズル4には、多数の空気孔が開けられ
ていて、空気又は空気泡がその空気孔から隔壁2の間の
領域である曝気領域5の排水中に供給される。
【0021】反応塔1の上方域のある高さ位置の水平面
に多孔性のパンチングプレート6が配置されている。反
応塔1の中に導入される排水の水面Sは、パンチングプ
レート6よりも高い位置に設定されている。その水面が
オーバーフロー面である。既述の左側領域の微生物担体
3と既述の右側領域の微生物担体3とは、それぞれに、
隔壁2又は曝気領域5により近い第1微生物担体要素3
−1と、隔壁2又は曝気領域5により遠い第2微生物担
体要素3−2とから構成されている。複数の第1微生物
担体要素3−1は、第1微生物担体群を形成する。複数
の第2微生物担体要素3−2は、第2微生物担体群を形
成する。
【0022】第1微生物担体要素3−1の下端位置と第
2微生物担体要素3−2の下端位置とは、同じ高さ位置
に設定されている。第1微生物担体要素3−1の上端位
置は、第2微生物担体要素3−2の上端位置よりもより
低い位置に設定されている。第2微生物担体要素3−2
の上端位置は、パンチングプレート6よりも低い位置に
設定されている。パンチングプレート6の位置は、水面
Sよりも低い位置に設定されている。隔壁2の上端は、
第1微生物担体要素3−1の上端位置よりも低い位置に
設定されている。
【0023】第1微生物担体要素3−1と第2微生物担
体要素3−2は、図2に示されるように、水平方向に隣
り合う複数の担体要素から構成されている。複数の第2
微生物担体要素3−2のそれぞれの上端は、図3に示さ
れるように、互いに等しい。複数の第1微生物担体要素
3−1の複数の上端の高さ位置は、適正範囲で互いに異
なることが可能である。それらと同様に、複数の第1微
生物担体要素3−1のそれぞれの上端は互いに等しい。
複数の第2微生物担体要素3−2の複数の上端の高さ位
置は、適正範囲で互いに異なることが可能である。微生
物担体の群の数を2以上に増大させることは、自由であ
る。
【0024】図1中に、高さに関して実施例が示されて
いる。隔壁2の上端と第1微生物担体要素3−1の上端
との間の高さ方向距離は、100mmである。この場
合、第1微生物担体要素3−1の上端と第2微生物担体
要素3−2の上端との間の高さ方向距離は、100mm
である。このような100mmは、微生物担体要素3の
直径の0.1〜5.0倍であることが好ましい。第2微
生物担体要素3−2の上端とパンチングプレート6との
間の高さ方向距離は、30mmである。パンチングプレ
ート6と水面Sとの間の高さ方向距離は、160mmで
ある。このような高さに関する複数落差を設けることに
より、試作機について、下記のような流速分布を実現す
ることができた。第2微生物担体要素3−2よりも外側
である外側領域の流速aは31.2cm/sであり、第
1微生物担体要素3−1と第2微生物担体要素3−2の
間の中間領域の流速bは28.8cm/sであり、隔壁
2と第1微生物担体要素3−1の間の内側領域の流速c
は28.0cm/sである。外側(曝気領域5に対して
より遠い側)の速度が内側(曝気領域5に対してより近
い側)の速度よりも速い傾向を示すことは、従来装置と
同様であるが、本発明では内外速度差は従来装置の速度
差に比べて実質的に零に改善されている。
【0025】複数の仕切壁が図4に示されるように同じ
高さ位置であれば、中央上昇流の外側の流れ21は、よ
り内側に近い仕切壁22,22に遮られて、第1対流
(折り返し)24の速度はより小さく、中央上昇流の内
側の流れ23はより上方に迂回する対流になるが、仕切
壁21,21,25,25による抵抗を受けにくく、そ
の第2対流26の速度は中央上昇流の勢いに押されてよ
り速くなると推定される。
【0026】本発明のバイオリアクタによれば、曝気領
域5により近い領域の第1微生物担体要素3−1の上端
は曝気領域5により遠い第2微生物担体要素3−2の上
端よりも低い位置に設定されていて、曝気領域5を上昇
する上昇流31は、第1微生物担体要素3−1の上端と
第2微生物担体要素3−2の上端の間の段差領域32に
回り込みやすく、その段差領域32の水平流33は、第
2微生物担体要素3−2の上端部分の側面に向かって進
みそれに当たって第1下降流bに変換される。水平流3
3の一部と上昇流31の他の部分は、遠方に回り込む性
質により第2微生物担体要素3−2の上方に回り込む対
流35を形成し、第2微生物担体要素3−2と反応塔1
の周壁の間の隙間まで容易に届いて第2下降流aに変換
される。上昇流31の外側部分は素早く第1微生物担体
要素3−1と隔壁2の間に隙間に回り込み第3下降流c
に変換される。このような段差を設けることにより、第
1下降流bと第2下降流aと第3対流cの速度差は漸近
的に零に近づく。3下降流a,b,cは、均一な下降速
度を持ち、速度が均等に適正化され、速すぎる速度の下
降流により微生物担体3の表面の微生物集合の活性汚泥
が剥がれ落ちる現象が効果的に回避され、流速の均一化
は浄化対象の排水と微生物との接触効率を高めることが
できて、微生物反応がより高効率に促進される。パンチ
ングプレート6を微生物担体3よりある程度に高く設定
することにより、既述の第2対流aを生起させやすくす
ることができる。
【0027】図5〜図7は、本発明によるバイオリアク
タの実施の他の形態を示している。本実施の形態は、M
F膜8が既述の実施の形態に追加されている。MF膜
は、精密濾過膜を意味する。MF膜8は、曝気領域5の
中で鉛直方向に延びて設けられている。MF膜8の上端
の高さ位置は隔壁2の上端の高さ位置に概ね等しいが、
MF膜8の上端の高さ位置は第1微生物担体要素3−1
の上端の高さ位置よりも100mmほどの落差で低く設
定されることが好ましい。その落差は、10mm〜20
0mmの範囲で効果的である。
【0028】反応塔1の中で生物処理を受けた循環流の
排水の中の活性汚泥は、曝気領域5の中で再び上昇する
流れ41によりMF膜8の中を通過する過程でMF膜に
捕獲され、水面Sを越えてオーバーフローになって反応
塔1の外側に処理済み排水と一緒に排出されることがな
い。反応塔1の中に投入された活性汚泥の量が微生物担
体3に付着することができる活性汚泥の量よりも多い場
合、その多い分の活性汚泥は、MF膜8により捕獲さ
れ、反応塔1の中で浮遊する浮遊汚泥として反応塔1の
中に保持される。排水を分解することができる活性汚泥
が反応塔1の中でより多く保持され、処理性能が増大
し、同じ処理性能のリアクタのサイズをよりコンパクト
化することができる。
【0029】図8と図9は、本発明によるバイオリアク
タの実施の更に他の形態を示している。本実施の形態
は、MF膜が反応塔1の外側に別置されている濾過塔に
設けられている。その濾過塔51は、下方配管52と上
方配管53とのより連結されている。下方配管52に
は、循環用ポンプ54が介設されている。濾過塔51の
中で、MF膜55が鉛直方向に延びて設けられている。
【0030】MF膜55は、微生物担体3で処理された
処理水を透過させやすい性質を有し、且つ、MF膜55
はこの中の汚泥の濃度をバイオリアクタの反応塔1の中
の汚泥の濃度よりも高く維持することができるので、M
F膜55はその自己の性質によりその目詰まりがしにく
い状態に維持される。
【0031】
【発明の効果】本発明によるバイオリアクタ、及び、微
生物活性方法は、全領域的に下降流の速度が均一化され
るので、汚泥の剥離を抑制し、且つ、汚泥と排水の平均
接触効率が高くなって処理能力が向上し、結果的に、バ
イオリアクタの小型化が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明によるバイオリアクタの実施の
形態を示す断面図である。
【図2】図2は、図1の平面断面図である。
【図3】図3は、図1の側面断面図である。
【図4】図4は、多様な対流を示す排水のフロー図であ
る。
【図5】図5は、本発明によるバイオリアクタの実施の
他の形態を示す断面図である。
【図6】図6は、図5の平面断面図である。
【図7】図7は、図5の側面断面図である。
【図8】図8は、本発明によるバイオリアクタの実施の
更に他の形態を示す断面図である。
【図9】図9は、図8の平面断面図である。
【図10】図10は、公知のバイオリアクタを示す断面
図である。
【図11】図11は、図10の平面断面図である。
【図12】図12は、図10の側面断面図である。
【符号の説明】
1…反応塔 2…隔壁 3…微生物担体(群) 3−1…第1微生物担体要素 3−2…第2微生物担体要素 4…酸素供給器 5…曝気領域 8…濾過器 35…対流 31…上昇流 33…第1対流 35…第2対流 51…濾過塔 52…下方側通路 53…上方側通路 54…ポンプ 55…濾過膜 a,b,c…下降流

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】曝気領域と反応領域とを内部に形成する反
    応塔と、 前記曝気領域の下方部に配置され前記曝気領域の処理対
    象液中に酸素を供給する酸素供給器と、 前記反応領域に配置され複数の微生物担体要素から形成
    される微生物担体群とを含み、 前記微生物担体群は、 第1微生物担体群と、 第2微生物担体群とを備え、 前記第1微生物担体群には、前記曝気領域により近い前
    記微生物担体要素が第1微生物担体要素として属し、 前記第2微生物担体群には、前記曝気領域からより遠い
    前記微生物担体要素が第2微生物担体要素として属し、 前記第1微生物担体要素の上端は前記第2微生物担体要
    素の上端よりも低い高さ位置に設定されているバイオリ
    アクタ。
  2. 【請求項2】前記第1微生物担体群と前記第2微生物担
    体群は、前記曝気領域に対して対称に配置されている請
    求項1のバイオリアクタ。
  3. 【請求項3】前記第2微生物担体群と前記反応塔の内側
    面との間には下降流が形成される隙間が設けられている
    請求項2のバイオリアクタ。
  4. 【請求項4】前記曝気領域と前記反応領域を仕切る隔壁
    を更に含み、 前記隔壁の上端は、前記第1微生物担体要素の上端より
    も低い高さ位置に設定されている請求項1〜3から選択
    される1請求項のバイオリアクタ。
  5. 【請求項5】曝気領域に配置される濾過器を更に含み、 前記濾過器の上端は前記隔壁よりも高くない高さ位置に
    設定されている請求項1〜4から選択される1請求項の
    バイオリアクタ。
  6. 【請求項6】濾過塔と、 前記濾過塔と前記反応塔とを前記反応塔の下方側で接続
    する下方側通路と、 前記濾過塔と前記反応塔とを前記反応塔の上方側で接続
    する上方側通路と、 前記下方側通路又は前記上方側通路に介設され前記反応
    塔の下方領域の前記処理対象液を前記濾過塔の下方から
    上方に送り前記濾過塔の上方から前記反応塔の上方に戻
    すポンプと、 前記濾過塔の中に配置される濾過膜とを更に含む請求項
    1のバイオリアクタ。
  7. 【請求項7】曝気領域の下方領域に酸素を供給するこ
    と、 前記酸素を供給することにより前記曝気領域に上昇流を
    形成すること、 前記上昇流の上方部分を第1微生物担体要素が属する第
    1微生物担体群の上方側に形成される第1対流に変換す
    ること、 前記第1対流を第2微生物担体要素が属する第2微生物
    担体群の側面に向かわせること、 前記上昇流の一部と前記第1対流の一部を前記第2微生
    物担体群の上方側に形成される第2対流に変換するこ
    と、 前記第1対流の一部を前記第1微生物担体群と前記第2
    微生物担体群の間の隙間に形成される第1下降流に変換
    すること、 前記第2対流の一部を前記第2微生物担体群と反応塔の
    内壁との間に形成される第2下降流に変換することとを
    含む微生物活性方法。
  8. 【請求項8】前記上昇流の一部を前記曝気領域と前記第
    1微生物担体群の間の隙間に形成される第3下降流に変
    換することを更に含む請求項7の微生物活性方法。
  9. 【請求項9】前記上昇流に含まれる活性汚泥を濾過する
    ことを更に含む請求項7の微生物活性方法。
  10. 【請求項10】前記上昇流とは異なる他の上昇流を形成
    すること、 前記他の上昇流に含まれる活性汚泥を濾過することとを
    更に含む請求項7の微生物活性方法。
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