JP2002119146A - 日長反応制御用の遮光資材 - Google Patents

日長反応制御用の遮光資材

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JP2002119146A
JP2002119146A JP2000318345A JP2000318345A JP2002119146A JP 2002119146 A JP2002119146 A JP 2002119146A JP 2000318345 A JP2000318345 A JP 2000318345A JP 2000318345 A JP2000318345 A JP 2000318345A JP 2002119146 A JP2002119146 A JP 2002119146A
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tape
shielding
sheet
yarn
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JP2000318345A
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Yutaka Maeda
豊 前田
Hiroshi Noguchi
比呂志 野口
Nagayo Oohiro
永世 大廣
Yoshihiro Sunayama
好弘 砂山
Kiyoo Ishii
清雄 石井
Isamu Hagiwara
勇 萩原
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Aion Co Ltd
Toyo Heisei KK
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Heisei Polymer Co Ltd
Aion Co Ltd
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
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  • Protection Of Plants (AREA)
  • Greenhouses (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Knitting Of Fabric (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】透湿性、通気性および透水性を保有して、しか
も略完全な遮光性を確保でき、且つ安価で柔軟な、長期
使用が可能な日長反応の制御を好適になし得る遮光資材
を提供する。 【構成】遮光シート(I)及び遮光シート(II)を重ね
合わせた遮光率が99.99%以上である日長反応制御
用の遮光資材であって、前記遮光シート(I)は、赤外
線反射性の高いテープ状糸(A)を経糸若しくは緯糸の
一方に使用し、遮光性の高いテープ状糸(B)を他方に
使用して編織しシート化したものであって、少なくとも
一方の面のテープ状糸(A)とテープ状糸(B)との露
出面積比がテープ状糸(A)の露出面積/テープ状糸
(B)の露出面積≧3/1…式であり、前記遮光シー
ト(II)は遮光性が高く光線吸収性に優れるテープ状糸
(C)を経糸及び緯糸に使用し編織して得られる遮光シ
ートであることを特徴とする日長反応制御用の遮光資材
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、日長反応制御用の
遮光資材に関する。
【0002】
【従来技術】日長反応制御用の遮光資材とは主に短日処
理を行う遮光資材を言うのであって、例えば、農業用ハ
ウスでの栽培方法として、特に菊、ポインセチア、苺等
の栽培において、日長反応を制御(主に短日処理)して
栽培する、所謂シェード栽培が知られている。この栽培
法での短日処理の為の遮光(シェード)は、ハウス内の
内張カーテンにより行われる。この栽培法に使用される
ハウス内の遮光用の内張カーテンとしては:−− (1) 100%の完全な遮光率を有すること (2) 透湿性、通気性、通水性を有すること (3) ハウス内(特にカーテンによる被覆系内)の温
度上昇が少ないことが望まれる。 従来、かかる内張カーテンに使用する遮光資材として
は、軟質塩化ビニル、ポリエチレン等の合成樹脂フィル
ムに、アルミ粉末やカーボンブラック等の遮光性の高い
顔料を混練した単層フィルムや該フィルムを含む多層フ
ィルム、或いはアルミ箔等の遮光材の積層やアルミ蒸着
等による銀面加工を施したフィルム(金属化フィルム)
が知られている。しかしながら、これらの遮光資材は、
透湿性や通気性を殆ど有さないために、これを内張カー
テンに使用した場合、ハウス内、特に内張カーテンによ
る被覆系内が過湿状態となってしまい、早朝等にカーテ
ン内面に結露した水滴が落下して作物を腐らす等、病理
障害を引き起こすおそれがある。
【0003】また、前記の遮光資材は透水性が無いため
に、ハウス内面に結露して落下する水滴がカーテン上面
に溜まり易く、カーテンの開閉作業に大きな負荷がかか
り、開閉がスムーズにできないことがあり、極端な場合
には装置が故障することもある。そのため作業者は、装
置の始動前にカーテン上の水抜き作業を必要としてい
た。更に、遮光性のある不織布表面に遮光性のある微多
孔皮膜を積層した遮光資材も知られている。しかしなが
ら、このような資材は高い透湿性があり、過湿状態を防
止することは可能であるが、目的の遮光率を得るため
に、不織布を厚くする必要があって嵩高になり、開閉等
の作業性が低下する上、微多孔皮膜の気孔径が小さいこ
とから、透水性が小さく、結局は、カーテン上面に結露
水が溜まり、上述した不都合が生じる結果となってい
た。
【0004】近年、アルミ蒸着加工を施した合成樹脂フ
ィルムをスリットして得た蒸着テープを経糸と緯糸の一
方に用いた織編物を、遮光資材として使用することが提
案されている(例えば、実公昭54−43177号公
報、実公平7−11569号公報)。しかし、この資材
は、赤外線反射性や透湿性および通気性あるいは透水性
等はよいものの、織編物特有の構成糸間の隙間から光り
が漏れるのを完全に無くすことができないために、完全
な遮光性が望まれるシェード栽培での遮光カーテンとし
て満足できるものではない。例えば、菊の生長に関係す
る最低光量は数十ルクスと言われており、夏期の太陽光
は十数万ルクスである事から、遮光率が99.99%以
上が要求されるが、前記の蒸着テープを用いた織編物で
は、要求される遮光率が得られないものである。
【0005】一方、光吸収性と遮光性を有する黒色のテ
ープ状糸を経糸と緯糸の少なくとも一方(主に双方)に
用いて製織した織編物よりなるシートを内張カーテンに
使用した場合は、遮光性は比較的高いが、シート自体が
太陽光を吸収する事で発熱し、被覆系内の温度が上昇
し、作物の成育に影響が出るという欠点がある。また、
赤外線反射性と遮光性に優れるテープ状糸と赤外線反射
性に優れるテープ状糸とを用いて製織された織編物から
なるシート(A)と、光吸収性に優れるテープ状糸を用
いて製織された織編物からなるシート(B)とを重ね合
わせてなる遮光資材が提案されている(特開平09−2
62030号)。該遮光資材は、日長制御を行うのに十
分な遮光性を有し、透湿性、通気性、透水性に優れ且
つ、被覆系内を冷涼に維持する事が可能である。しかし
ながら、該シートを構成する、「赤外線反射性と遮光性
に優れるテープ状糸」とは、前記案件本文中にもある様
に「アルミ蒸着合成樹脂フィルムからなるテープ状糸」
であり、一般に高価であり、且つ剛性が高いことから製
織時のテンション調整が困薙であり、また得られる織編
物も剛直になってしまうという問題があった。加えて、
アルミの酸化、孔喰反応により、アルミ蒸着層の色抜け
等が発生し、長期間に渡って品質を維持する事が困難で
あった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、これらの欠点
を解決し、十分な遮光性を有する日長反応制御用の遮光
資材について種々検討した結果、本発明を完成したもの
で、本発明の目的は、農業用ハウスでシェード栽培を実
施するための遮光用の内張カーテンとして好適に使用で
きる遮光資材、特に透湿性、通気性および透水性を保有
して、しかも略完全な遮光性を確保でき、且つ安価で柔
軟な、長期使用が可能な日長反応の制御を好適になし得
る遮光資材を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明は、遮
光シート(I)及び遮光シート(II)を重ね合わせた遮
光率が99.99%以上である日長反応制御用の遮光資
材であって、前記遮光シート(I)は、赤外線反射性の
高いテープ状糸(A)を経糸若しくは緯糸の一方に使用
し、遮光性の高いテープ状糸(B)を他方に使用して編
織しシート化したものであって、少なくとも一方の面の
テープ状糸(A)とテープ状糸(B)との露出面積比が
テープ状糸(A)の露出面積/テープ状糸(B)の露出
面積≧3/1…式であり、前記遮光シート(II)は遮
光性が高く光線吸収性に優れるテープ状糸(C)を経糸
及び緯糸に使用し編織して得られる遮光シートであるこ
とを特徴とする日長反応制御用の遮光資材である。第2
の発明は、日長反応を制御するための遮光カーテンとし
て、前記遮光シート(I)を外側にして用いられるもの
である請求項1に記載の日長反応制御用の遮光資材であ
り、第3の発明は、赤外線反射性に優れるテープ状糸
(A)が、白色顔料を混練して製膜した結晶性高分子か
らなる合成樹脂フィルムをスリットして得られた白色テ
ープである請求項1または2に記載の日長反応制御用の
遮光資材であり、第4の発明は、遮光性の高いテープ状
糸(B)と、遮光性が高く光吸収性に優れるテープ状糸
(C)が同一構成のテープ状糸(B’)であって、該テ
ープ状糸が、カーポンプラック等の黒色顔料を混練して
製膜した結晶性高分子からなる合成樹脂フィルムをスリ
ットして得られた黒色テープである請求項1〜3の何れ
か項に記載の日長反応制御用の遮光資材である。また、
第5の発明は、遮光シート(I)が経糸にテープ状糸
(B’)、緯糸にテープ状糸(A)を用いて製織された
編織物であって、且つ遮光シート(II)が、経糸、緯糸
共にテープ状糸(B’)を用いて製織された編織物であ
る請求項1〜4の何れか項に記載の日長反応制御用の遮
光資材であり、また、第6の発明は、遮光シート(I)
を製織する時、経糸が少なくとも3本以上の緯糸を跨い
だ後、多くとも2以下の緯糸を潜らせた組織を単位とす
る織編物である事を特徴とする請求項1〜5の何れかの
項に記載の日長反応制御用の遮光資材に関するものであ
る。
【0008】即ち、本発明における遮光シート(I)
は、赤外線反射性の高いテープ状糸(A)を経糸若しく
は緯糸の一方に使用し、遮光性の高いテープ状糸(B)
を他方に使用して編織しシート化したものであって、少
なくとも一方の面のテープ状糸(A)とテープ状糸
(B)との露出面積比がテープ状糸(A)の露出面積/
テープ状糸(B)の露出面積≧3/1…式であるの
で、遮光率が95.00%〜99.00%の範囲であ
り、遮光シート(II)は、遮光率が99.00%〜9
9.90%の範囲であり、これらの遮光シートを重ね合
わせることによって遮光率99.99%の日長反応制御
資材をえることができるのである。
【0009】光吸収性資材の遮光効果について検討する
に、通常資材に照射された光は(マクロ的に)、テープ
間空隙を通過する直進光及びテープの端面にて屈折する
屈折光が資材被覆内面に透過する。また一部の照射光は
テープ表面にて反射され、残りは資材に吸収され、熱エ
ネルギー等に変換される。2枚重ねの資材の場合は上記
の反射光が層間にて反射を繰り返すため、通常の直進光
+屈折光に加え、繰り返し反射によって生じる2次的な
直進光+反射光が発生する。従って、2枚のシート各々
の遮光率(光線遮断率)を掛け合わせることで得られる
理論遮光率と実測して得られる実測遮光率を比較する
と、しばしば実測遮光率は理論遮光率を下回る事とな
る。ところが、2枚のシートの層間に光線吸収性がある
場合、層間の光反射が抑えられ「2次的な直進光+屈折
光」が小さくなり、実測遮光率が理論遮光率に良く沿う
様になる。本願発明品の場合、遮光シート(I)裏面の
3/4が光吸収性であり、相対する遮光シート(II)は
全面が光吸収性の面であることから上述の層間光反射が
殆どなく、実測遮光率と理論遮光率が良く合致する。こ
のため、本願発明品は安定した略完全な遮光率を得るこ
とが出来、且つ資材生産中に両資材を重ね合わせた状態
を経ずに、得られる資材の遮光率を把握することが可能
となり、別々の生産工程中にある資材の品質チェック
(特に遮光率)及び手直しを容易に行うことが出来る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明について詳細に述べる。本
発明の遮光シート(I)において使用する赤外線反射性
の高いテープ状糸(A)は、赤外線反射率の高い白色顔
料を混練して製膜した結晶性高分子からなる合成樹脂フ
ィルムをスリットして得られた白色テープが用いられ
る。白色顔料としては酸化チタン、酸化亜鉛、鉛白、ホ
ワイトカーボン、炭酸カルシウム等が使用され、又、結
晶性高分子からなる合成樹脂フィルムとしてはポリエチ
レン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン
系合成樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアクリロニトリ
ル、ポリスチレン(立体規則性のあるもの)、ポリアミ
ド、セルロース等が使用される。また、遮光シート
(I)において使用する遮光性の高いテープ状糸(B)
及び、遮光シート(II)において使用する遮光性の高い
テープ状糸(C)は、カーポンブラック、黒鉛、アニリ
ンブラック等の黒色顔料を混練して製膜した結晶性高分
子からなる合成樹脂フィルムをスリットして得られた黒
色テープである 。そして、これらのテープ状糸は、上
記の合成樹脂フィルムを1軸延伸したものをテ−プ状に
スリットしたもので、約1mm〜35mmの幅を有す
る。上述のテープ状糸をもって編織して遮光シート
(I)及び遮光シート(II)を得る。
【0011】遮光シート(I)の場合は少なくとも一方
の面のテープ状糸(A)とテープ状糸(B)との露出面
積比がテープ状糸(A)の露出面積/テープ状糸(B)
の露出面積≧3/1…式の要件を具備することを要す
る。テープ状糸(A)とテープ状糸(B)との露出面積
比が3/1未満であるとき(資材表面の白/黒露出面積
比が3/1未満であるとき(テープ状糸(B)の比率が
増えたとき))、資材が太陽光から吸熱する比率が高く
なり、資材温度が上昇しやすく、且つ資材からの輻射熱
が増加することで被覆系内の温度が上昇しやすくなり、
目的を達することが出来ない。このような条件を満足す
るには、赤外線反射率の高い白色顔料を混練して製膜し
た結晶性高分子からなる合成樹脂フィルムをスリットし
て得られた白色テープの緯糸が、遮光性の高いテープ状
糸、例えばほぼ黒色の経糸を3本以上跨いで製織する所
謂1:3綾織りによって得られる。従って略白色の面は
面積の3/4が白色、1/4が黒色となる。遮光性シー
ト(II)は遮光性の高いテープ状糸を用いて製織したシ
ートであり、織り方としては特に限定はなく平織、綾織
等何れの織り方でも良いが、通常平織りが用いられる。
そして、本発明においては、遮光シート(I)と遮光シ
ート(II)とを重ね合わせる。重ね合わせる方法として
は、既知の方法を用いて適宜行うことができるが、重ね
た2枚のシートの2つの短辺及びどちらか一方の長辺を
固着させるのが、本発明の遮光シートの作業性を向上さ
せるのに好適である。固着する方法としては、接着剤・
粘着剤による接着・粘着加工、糸ミシンによる縫製加
工、あるいは超音波・高周波・ヒーター等の熱による溶
着加工等を行うことができる。耐久性の観点から特に溶
着加工が好ましい。
【0012】
【実施例】次に本発明の実施例をもって本発明を具体的
に説明する。 実施例1 ルチル型2酸化チタン顔料6重量部、ベンゾフェノン系
UV吸収剤を4重量部を添加して製膜した厚み25μm
の一軸延伸高密度ポリエチレン(HDPE)フィルム
を、8mm巾のテープ状にスリットした後、ヒートセッ
トにかけ熱収縮させて赤外線反射性を有する白色テープ
を得た。ついで、カーボンブラック顔料6重量部を添加
して製膜した厚み25μmの一軸延伸高密度ポリエチレ
ン(HDPE)フィルムを、6mm巾のテープ状にスリ
ットした後、ヒートセットにかけ熱収縮させて光吸収性
を有する黒色テープを得た。経糸として上記の黒色テー
プを14本/インチの密度で使用し、緯糸として上記の
白色テープを14本/インチの密度で使用し、製織時に
上面から見て、「白色テープ(緯糸)が3本の黒色テー
プ(経糸)を跨いだ後、1本の黒色テープを潜る」織り
単位を連続させ、上面の白色テープ露出面積/黒色テー
プ露出面積比率=3/1である遮光シートIを得た。こ
の遮光シートIの遮光率を測定したところ98.243
%であった。経緯糸共に上記の黒色テープを使用し、経
糸密度/緯糸密度=14/12[本/インチ]で平織り組
織にて製織し、遮光シートIIを得た。このシートの遮光
率を測定したところ99.826%であった。本願発明
品である遮光シートIと遮光シートIIを重ね合わせた遮
光資材の遮光率を測定したところ、99.999%であ
った。
【0013】比較例1 ベンゾフェノン系UV吸収剤2重量部を添加し製膜した
厚み25μmの一軸延伸高密度ポリエチレン(HDP
E)フィルムの片面に、厚み500Åのアルミニウム蒸
着を施し、この蒸着面にベンゾフェノン系UV吸収剤2
重量部を添加した厚み15μmの中密度ポリエチレンフ
ィルムをラミネートした後、3mm巾にスリットし、ア
ルミ蒸着テープを得た。次に、経糸として上記の白色テ
ープを10本/インチの密度で使用し、緯糸としてアル
ミ蒸着テープを12本/インチの密度で使用し、平織り
組織にて製織し、シートCを得た。このシートCの遮光
率を測定したところ97.128%であった。アルミ蒸
着テープを使用した上記シートCと遮光シートIIを重ね
合わせた遮光資材の遮光率を測定したところ、99.9
97%であった。
【0014】実施例2 赤外線反射性テープ(白色テープ、以後テープR)と、
光線吸収性テープ(黒色テープ、以後テープAA)を用
いて、その露出面積比が、図1に示されているような値
になるように種々に変化させた試験片(遮光シート
(I))を作成した。 得られた遮光シート(I)の遮
熱データを測定した。遮熱データは次の測定方法によっ
て行った。 測定方法 150Wの白熱電球から15cmの距離に厚紙製の受光
体を設置し、該受光体の受光面に密着させるように各サ
ンプルを設置し、非接触型温度計(放射温度計)を用い
て受光体温度の経時変化を測定した。測定結果を図1に
示す。図1における各マークは「テープR露出面積:テ
ープA露出面積」=「N:n」の値を示す。図1の結果
より明らかなように、赤外線反射性の部分が一部混在す
ることによって全面が光線吸収温度抑制効果は大きい。
【0015】又、図1の5分後の温度上昇の絶対値をと
り、黒色面積比をX軸に上昇温度をY軸に設定してプロ
ットしたとき該プロットは下記の式によく近似する。 y=0.6116x2−0.5161x+11.821 また、黒面積比10(全面が黒)の場合を熱吸収率10
0%として、各々の遮熱率を算出すると次の通りであ
る。 x 0 2 4 6 8
10 遮熱率(%) 88 78 67 60
44 0 従って、x=5(通常の平織)の時 y=25℃
遮熱率=65% x=3.3(2:1綾織)の時 y=17℃ 遮
熱率=76% x=2.5(3:1綾織)の時 y=14℃ 遮
熱率=81% シェードは夏期に使用する商品であるの
で、基本的に遮熱率75%以上が必要と思われる。
【0016】実施例3 実施例2における遮熱率81%の遮光シート(テープR
とテープAAとの3:1の綾織り)と比較例としてテー
プRの代わりにアルミ蒸着テープ状糸を使用した従来品
(例えば、特願平8−74240発明品)の遮光シート
とを用いて、遮光率及び剛軟度を測定した。結果を表1
に示す。又、同時に遮熱性についても測定した結果を図
2に示す。なお、ブランクは未被覆の状態で測定した。
【0017】
【表1】 上記の表から明らかなように、本発明に係る遮光シート
は比較例の遮光シートに比べて、上層の遮光率が安定・
向上しており、柔軟性にも優れており、作業性が向上し
ている。なお、遮熱性については本願発明のものは比較
例に若干劣るが、遮光資材としての十分な遮熱性を有し
ている。
【0018】従来品(アルミ蒸着テープ状糸使用)との
比較 上記の実施例によって得られた本願発明品と比較例か
ら、それぞれ1m巾×2m長のサンプルを各1枚取り、
南を向くように傾斜角45℃で屋外暴露(茨城県猿島
郡)し、経時変化を観察した。屋外暴露試験の結果、比
較例では展張後半年で、アルミ蒸着テープの一部に孔喰
が発生し始め、展張後1年では、資材アルミ蒸着面積の
ほぼ2〜3%が孔喰により、白化若しくは無色化したの
に対し、本願発明品においては経時変化は観察されなか
った。即ち、比較的は基材フィルムの一方の面にアルミ
蒸着加工を施し、アルミ蒸着面に保護層を設けた後、該
加工フィルムをスリットしアルミ蒸着テープ状糸を得る
のであるが、該テープ状糸切断面には保護層が無く、こ
の断面よりアルミニウムの酸化・孔喰が進行する為に、
アルミ蒸着テープが透明若しくは白色に変性してしまい
当初の性能を維持することが困難であった。この酸化・
孔喰の発生は、早い場合使用後1年以内で発生すると共
に進行を防止する的確な方法が無く、次第に資材性能を
低下させる原因となっていた。又、金属化フィルムを使
用している為に、資材構成素材の熱的性質が均一ではな
く、例えば超音波ミシン等による溶着加工を行う際、好
適な溶着・接着強度を得ることが困難であるという問題
もあった。本願発明に於いては、上述の酸化・孔喰によ
る資材性能の劣化の無いことは勿論の事、顔料の違いは
あるが構成素材は基本的に同一である為、資材の熱的性
質が均一であり超音波ミシン等による溶着加工を行うこ
とが容易である。
【0019】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は遮光シート
(I)及び遮光シート(II)を重ね合わせた遮光率が9
9.99%以上である日長反応制御用の遮光資材であっ
て、前記遮光シート(I)は、赤外線反射性の高いテー
プ状糸(A)を経糸若しくは緯糸の一方に使用し、遮光
性の高いテープ状糸(B)を他方に使用して編織しシー
ト化したものであって、従来品のような金属蒸着シート
使用しないので、柔軟であり、しかもアルミ蒸着テープ
の場合、アルミの孔喰が発生し色落ちする等の現象が見
られるが、本発明の場合、外観上の経時変化が少ない。
しかも、本発明では式の要件を具備することによっ
て、同様のテープを使用した平織りシートと比較して、
遮熱効果が高く、しかも、2枚の遮光シートを重ね合わ
ることによって、安定して遮光率99.99%の遮光資
材を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の遮光シート(I)のテープR露出面積
とテープA露出面積との面積比に対する遮熱効果を示し
た図
【図2】本発明の遮熱資材と従来品との遮熱効果の比較
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D03D 15/00 102 D03D 15/00 102Z 15/02 15/02 C D04B 21/00 D04B 21/00 B (72)発明者 野口 比呂志 大阪府大阪市都島区友渕町1丁目5番5− 2001号 (72)発明者 大廣 永世 茨城県猿島郡総和町駒羽根1366番地 (72)発明者 砂山 好弘 東京都中央区日本橋小舟町4番1号 (72)発明者 石井 清雄 東京都中央区日本橋小舟町4番1号 (72)発明者 萩原 勇 東京都中央区日本橋小舟町4番1号 Fターム(参考) 2B024 DA03 DA04 DB04 2B029 EB08 EC03 EC12 EC14 4F100 AA21H AA37A AA37B AA37H AH02H AK01A AK05 BA02 CA07 CA13A CA13B DG12A DG12B DG13A DG13B DG18A GB01 JA02A JA11A JB02 JD09B JD10B JJ02 JK13 JN02B JN06A YY00 YY00A 4L002 AA05 AB00 AC00 EA00 FA06 4L048 AA15 AA56 AB28 AC01 BA01 BA02 CA00 CA15 DA29

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮光シート(I)及び遮光シート(II)
    を重ね合わせた遮光率が99.99%以上である日長反
    応制御用の遮光資材であって、前記遮光シート(I)
    は、赤外線反射性の高いテープ状糸(A)を経糸若しく
    は緯糸の一方に使用し、遮光性の高いテープ状糸(B)
    を他方に使用して編織しシート化したものであって、少
    なくとも一方の面のテープ状糸(A)とテープ状糸
    (B)との露出面積比がテープ状糸(A)の露出面積/
    テープ状糸(B)の露出面積≧3/1…式であり、前
    記遮光シート(II)は遮光性が高く光線吸収性に優れる
    テープ状糸(C)を経糸及び緯糸に使用し編織して得ら
    れる遮光シートであることを特徴とする日長反応制御用
    の遮光資材。
  2. 【請求項2】 前記遮光シート(I)を日光照射面とし
    て、前記遮光シート(II)をその裏側として使用するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の日長反応制御用の遮光
    資材。
  3. 【請求項3】 赤外線反射性に優れるテープ状糸(A)
    が、白色顔料を混練して製膜した結晶性高分子からなる
    合成樹脂フィルムをスリットして得られた白色テープで
    ある請求項1または2に記載の日長反応制御用の遮光資
    材。
  4. 【請求項4】 遮光性の高いテープ状糸(B)と、遮光
    性が高く光吸収性に優れるテープ状糸(C)が同一構成
    のテープ状糸(B’)であって、該テープ状糸が、カー
    ボンブラック等の黒色顔料を混練して製膜した結晶性高
    分子からなる合成樹脂フィルムをスリットして得られた
    黒色テープである請求項1〜3の何れかの項に記載の日
    長反応制御用の遮光資材。
  5. 【請求項5】 遮光シート(I)が経糸にテープ状糸
    (B’)、緯糸にテープ状糸(A)を用いて製織された
    編織物であって、且つ遮光シート(II)が、経糸、緯糸
    共にテープ状糸(B’)を用いて製織された編織物であ
    る請求項1〜4の何れか一項に記載の日長反応制御用の
    遮光資材。
  6. 【請求項6】 遮光シート(I)を製織する時、経糸が
    少なくとも3本以上の緯糸を跨いだ後、多くとも2以下
    の緯糸を潜らせた組織を単位とする織編物である事を特
    徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の日長反応制
    御用の遮光資材。
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