JP2002118480A - 無線通信装置 - Google Patents

無線通信装置

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JP2002118480A
JP2002118480A JP2000309257A JP2000309257A JP2002118480A JP 2002118480 A JP2002118480 A JP 2002118480A JP 2000309257 A JP2000309257 A JP 2000309257A JP 2000309257 A JP2000309257 A JP 2000309257A JP 2002118480 A JP2002118480 A JP 2002118480A
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範夫 浜
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K7/00Arrangements for handling mechanical energy structurally associated with dynamo-electric machines, e.g. structural association with mechanical driving motors or auxiliary dynamo-electric machines
    • H02K7/18Structural association of electric generators with mechanical driving motors, e.g. with turbines
    • H02K7/1807Rotary generators
    • H02K7/1853Rotary generators driven by intermittent forces
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H2239/00Miscellaneous
    • H01H2239/076Key stroke generating power

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  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)
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  • Electric Clocks (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】電池を不要とした制御信号又はデータ信号の送
信装置により、自然エネルギーのみによる発電電力を利
用するのと同時に小型化可能で、電波法による免許の不
要な微弱電波を用いることで、消費電力を抑えた無線通
信装置を提供すること。 【解決手段】小型発電装置と、無線通信を行うための制
御信号又はデータ信号の生成手段と、前記信号を送信受
信する通信手段と、制御する制御手段とを備え、前記小
型発電装置の発生する電力により駆動する無線通信装置
において、前記小型発電装置が発生する電力の供給期間
において通信を行うこと、また各種エネルギーを慣性エ
ネルギーとして貯えて、その回転力により発電するこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自然エネルギーを
利用した発電システムによる電力で、無線電波信号を送
受信する無線通信装置とその利用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、リモコンの制御信号やコード入力
により家電製品や各種機器のスイッチ等をオンオフする
ことや、送信機によりデータ送信を行うようにする技術
は、家庭内から各種事業所に至るまで広く使用されてい
る。これらの中で、電子錠やリモコン等の送信データや
記録媒体の記録データ、テンキー等に入力される入力デ
ータを利用者のID コードとして判別し、これにより
解錠及び施錠するようにした技術は、建物の管理や自動
車のドアロック等に使用されつつある。
【0003】一方微弱電波を利用した無線通信機器とし
て、たとえば、キーレスエントリやドアオープナ、携帯
電話の受信機(身につけるために本体とは別に用意され
ているバイブレータなど)など様々存在する。これら
は、300MHz帯の周波数を用い、ASK(Amplitud
e Shift Keying)やFSK(Frequency Shift Keying)
でキャリア変調され、占有帯域は狭く伝送レートも数K
bps程度である。
【0004】このような300MHz帯の周波数の微弱
電波を用いた通信機器は、それを使用するユーザはもと
より製造する側も電波法による免許が不要であるため、
日常に使われる比較的安価な機器に広く使用されてい
る。
【0005】さらに、これらの無線通信機器の消費電力
は比較的小さく、例えばリチウムボタン電池や乾電池1
個程度の1次電池で数ヶ月から1年程度の長期間駆動で
きるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記リモコンによる制
御信号やデータ信号の送信技術においては、内部に1次
電池を内蔵したリモコン装置が多用されている。この場
合、1次電池の電池切れのためにリモコン装置を使用で
きなくなる場合があり、しかも通信時の比較的大きな消
費電力は、大容量の1次電池を要求してリモコンの小型
化を妨げ、小さな1次電池を使用した場合には頻繁な電
池交換をもたらすという問題点があった。したがって、
特に電子錠に対するリモコン装置としては、小型化によ
る携帯性の向上及び電池寿命の双方が不十分なものとな
っていた。
【0007】さらに、従来例として、特開平7−217
280号公報によると、小型発電装置による無線電波で
の通信手段を有する電子機器が記載されている。前記発
電装置の電力を整流後大容量コンデンサに蓄電して、送
信データ信号発生回路および送信波形成回路を駆動する
ことにより、送信データを無線電波により送信する。ま
た電子機器が無線電波を受信する場合は、送信されたデ
ータを受信したことを表示する手段が開示されている。
【0008】しかしながら、近年の環境問題意識の向上
により、排出物質を出さずに長期にわたり使用可能なま
たは循環型のエネルギーシステムが望まれている。上記
従来例では、大容量コンデンサまたはスーパーキャパな
どとよばれる2次電池が使われており、これは繰り返し
使用によりいずれ寿命となり廃棄されることになる。ま
た、蓄電のために化学物質が使われ、これは希少鉱物資
源の枯渇を招くことにつながる。
【0009】また、受信する場合には、通常、無線通信
装置を駆動する電力が必要であるが、どのように電力を
供給するか、または受信するかという内容は記載されて
いない。そこで、本発明は上記問題点を解決するため
に、電池を不要とした制御信号又はデータ信号の送信装
置により、自然エネルギーのみによる発電電力を利用す
るのと同時に小型化可能で、電波法による免許の不要な
微弱電波を用いることで、消費電力を抑えた無線通信装
置を提供することを目的とする。
【0010】また、本発明の無線通信装置の受信装置
は、自然エネルギーのみによる発電電力を利用可能な受
信方式を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係わる無線通信装置は、小型発電装置
と、無線通信を行うための制御信号又はデータ信号を生
成するための信号生成手段と、該信号生成手段の出力す
る制御信号又はデータ信号を送信受信するための通信手
段と、該信号生成手段及び該通信手段を制御する制御手
段とを備え、前記小型発電装置の発生する電力により、
前記制御手段の制御下で前記信号生成手段及び前記通信
手段を駆動する無線通信装置において、前記通信手段
は、前記小型発電装置が発生する電力の供給期間におい
て通信を行うことを特徴とする。
【0012】また、請求項2に係わる無線通信装置は、
請求項1に係わる発明において、前記発電装置が継続的
に発電するときに、通信が可能であることを示す表示手
段を設けたことを特徴とする。
【0013】また、請求項3に係わる無線通信装置は、
請求項2に係わる発明において、前記小型発電装置は、
偏芯した重心をもつ回転錘と、該回転錘の回転により電
力を発生する電磁変換部と、回転エネルギーを慣性エネ
ルギーに変換する機構部を有する発電装置であることを
特徴とする。
【0014】また、請求項4に係わる無線通信装置は、
請求項3に係わる発明において、前記機構部ははずみ車
であることを特徴とする。
【0015】また、請求項5に係わる無線通信装置は、
請求項2に係わる発明において、前記小型発電装置は、
弾性素子による弾性エネルギー蓄積を行う機構部と、こ
れを回転エネルギーさらには慣性エネルギーに変換する
機構部とを有する発電装置であることを特徴とする。
【0016】また、請求項6に係わる無線通信装置は、
請求項4ないし5に係わる発明において、 前記小型発
電装置は、前記慣性エネルギーを利用して発電すること
を特徴とする。
【0017】また、請求項7に係わる無線通信装置は、
請求項6に係わる発明において、前記無線通信装置は、
前記回転エネルギーと慣性エネルギーの発生している期
間に送信および受信を行うことを特徴とする。
【0018】また、請求項8に係わる無線通信装置は、
請求項7に係わる発明において、前記無線通信装置は電
子錠に内蔵される無線通信装置および自動車に装備され
た無線通信装置であって、両者間で通信を行うことを特
徴とする。
【0019】また、請求項9に係わる無線通信装置は、
請求項8に係わる発明において、前記無線通信装置はマ
ウスポインタに内蔵された無線通信装置であって、電子
計算機との両者間で通信を行うことを特徴とする。
【0020】また、請求項10に係わる無線通信装置
は、請求項9に係わる発明において、前記無線通信装置
は微弱電波を使用することを特徴とする。
【0021】また、請求項11に係わる無線通信装置
は、請求項7に係わる発明において、前記無線通信装置
は電子腕時計に内蔵された無線通信装置であって、無線
基地局との両者間で通信を行うことを特徴とする。
【0022】また、請求項12に係わる無線通信装置
は、請求項11に係わる発明において、前記電子腕時計
は、前記データ信号により時刻修正を行うことを特徴と
する。
【0023】
【発明の実施の形態】次に図面を参照して本発明に係る
無線通信装置の実施例を説明する。装置の内部には、装
着者の動きにより発電を行う自動発電機構(以下、AG
S (Automatic generating sy
stem )という。)が内蔵されている。このAGS
は、重心の偏芯した回転体、好ましくは回転モーメント
を大きく採るために外形部を肉厚に、中心部を薄肉に形
成した片重り形状の回転錘と、この回転錘の回転速度を
増大させる増速輪列と、この増速輪列の回転伝達により
高速回転する着磁されたAGロータと、このAGロータ
に対向するAGステータと、AGステータ若しくはこれ
に接続された鉄芯に巻回される発電コイルとから構成さ
れている。
【0024】図1は本発明の無線通信装置の内部回路を
示すブロック図である。上記AGSの発電コイル1に対
して、スイッチングトランジスタを備えたリミッタ回路
2が並列に接続される。同様に、整流ダイオード3 が
発電コイル1 に対し直列に接続されて、発電コイル1
の発生する交流電流を整流する。電源回路6は、平滑コ
ンデンサとレギュレータからなる降圧回路で、後述の無
線回路7を動作させる直流電圧を発生する。発電コイル
の電圧は無負荷で瞬時で10数ボルト程度、また負荷時
の電流は数mA程度発生できるので、これを電源回路6
において1〜2V程度、出力電流1〜2mA程度の直流
電力を発生できるように変換する。
【0025】電源回路6は、無線制御回路5に駆動電力
を供給する。表示器4は、駆動電力が充分に発生できて
いるときに何らかの表示をさせるもので、例えば、発光
ダイオードによるインジケータや、液晶画面によるキャ
ラクタ表示をさせる機能である。表示が現れると、無線
回路7の動作が可能になる。
【0026】データ信号処理回路9は、無線回路7のう
ち送信すべきデータを発生する機能、さらに受信した信
号を判別する機能を有する。後述する送信信号の判別コ
ード及びID コードからなる送信データからデータ信
号を発生させる、または受信信号の判別コードおよびI
Dコードをみずから記憶してあるコードと比較し、同一
であれば無線制御回路5に対し受信したことを伝達し
て、表示器4においてその旨を報知するものである。無
線信号処理回路10は無線回路7のうち、送信データを
高周波信号に変調し、アンテナ11で送信する、あるい
はアンテナ11で受信した高周波信号を復調し、受信デ
ータを再現する機能を有する。本発明の無線通信装置の
なかで、もっとも電力を消費するのが無線信号処理回路
10である。
【0027】本発明によると、発電機能と無線回路機能
が直結しており、発電しているときだけ無線回路が動作
可能である。これは、2次電池を不要にし本来の意味の
自然エネルギーだけによる無線動作が可能な機器とな
る。
【0028】図2は、本発明の無線通信装置の内部回路
を示すブロック図で、発電コイル1に慣性装置を取り付
けた例である。
【0029】発電コイル1を内蔵するAGSは前述した
ように、重心の偏芯した回転体により、振動のある環境
下において、その振動エネルギーを回転エネルギーに変
換する。ここで、振動または強制的な回転エネルギーが
加わった場合に、そのエネルギーを蓄積する手段とし
て、慣性装置12を取り付けてある。これはいわば機械
的にエネルギーを保存するもので、外部からのエネルギ
ーが途絶えても慣性エネルギーによりしばらくの間回転
しつづける機構である。
【0030】本発明によれば、慣性装置12を取り付け
ることにより、振動がなくなってもしばらくの間は発電
コイル1により発電しつづけることができ、無線回路7
を動作させることができる。
【0031】図3は、本発明の無線通信装置の慣性装置
とAGSを組み合わせた場合の発電装置21の内部構造
を示す図である。
【0032】つまみ20は、手により外部から回転エネ
ルギーを加えられるようにシャフト33に取り付けられ
ている。エネルギー発生器22は、シャフト33に連結
されている。AGSの場合この部分は、中心部を薄肉に
形成した片重り形状の回転錘が組み込まれている。図4
aにAGSの回転錘機構の例を示す。シリンダー36内
部の回転錘35が振動を受けることにより、シャフト3
3を中心に回転する。振動エネルギーを検出し利用する
場合は、つまみ20は取り付けずに使用する。また、振
動が無い場合はつまみ20を取り付けて手動で回転させ
てもよい。
【0033】つぎにシャフト33に伝えられた回転エネ
ルギーは、歯付き回転車23に伝達される。図4bに内
部構造を示す。矢印の方向にシャフト33および歯車3
9が回転すると、歯38が歯車39の歯に引っかかりシ
リンダー37も同様の向きで回転する。ここで、振動が
止まり歯車39の回転力が停止すると、シリンダー37
の歯38は外れ、シリンダー37のみ慣性エネルギーで
回転しつづけることができる。
【0034】図4cには、エネルギー発生器22の別の
実施例を示す。ここでは、ぜんまい40をエネルギー発
生源として利用している。つまみ20により手動でぜん
まい40を巻き、開放するとぜんまい40の弾力でシャ
フト33が回転する。瞬時に大きな力が得られ、歯付き
回転車23に伝達される。
【0035】つづいて、連結棒24と回転車25に回転
エネルギーが伝えられ、小歯車26が回転する。この小
歯車26を受けて、大歯車31が回転する。歯車の歯数
比により、高速回転を低速回転で大きな回転力に変換す
る。図4dに大小歯車の例を示す。
【0036】つづいてこの回転力をはずみ車30にシャ
フト32を介して伝達する。大きな慣性モーメントを有
し、慣性エネルギーを貯えられる。例えばぜんまい40
を使った例では、ぜんまい40が巻戻って回転エネルギ
ー供給が停止しても、慣性エネルギーと歯付き回転車2
3の機能により回転しつづけることができる。よって、
発電コイル1は発電しつづけることができる。
【0037】さらにシャフト32を介して、発電コイル
29に回転エネルギーが伝達される。発電された電力は
ケーブル28を伝送される。
【0038】図5は、本発明の無線通信装置の無線回路
部分を示したブロック図である。この種の無線通信機器
では、使用する電波を微弱電力としてコスト面でのメリ
ットを特に目論んで開発されてきた。本発明では、コス
トに加えて低消費電力であるというところに目をつけ、
自然エネルギーで駆動する無線回路を発明した。
【0039】無線回路の中心となる無線信号処理回路1
0には、CMOS半導体技術の進歩により、SOI(S
ilicon On Insulator)技術による低
電圧での回路動作を実現できるプロセスを使用する。特
に、MOSトランジスタのスレッショルドは、0.5V
以下、さらには0.2V以下となるようなプロセスをも
ちいれば、電源電圧として、1V以下の無線回路を実現
できる。
【0040】送信時の動作を説明する。無線制御回路5
において、発電電力が確保できたことが確認できると、
無線回路7に電力が供給される。データ信号処理回路9
は、記憶しているIDコードあるいは判別コードデータ
を内蔵クロックにより出力し始める。このとき、データ
の先頭には、プリアンブルと呼ばれるビット同期のため
の“1”“0”繰り返し信号が付加される。データ伝送
速度は、600〜2000bps程度である。上記のプ
リアンブルを含めたデータ列をパケットと呼び、この長
さは、50bit程度となる。よってデータ伝送速度を
1000bpsとすると、1パケットあたり50m秒と
なる。この期間は送信時間とする。
【0041】この時間長に前後のマージンを加えた長さ
だけ、無線制御回路5は発電電力を供給する。ここでは
送信時であるから、送信に必要な機能部分のみに印加さ
れる。送信データ列は矩形波で出力されるので、ベース
バンドフィルタ41により帯域制限する。
【0042】続いて周波数変調器42に入力される。電
圧を周波数に変換するこの機能は、例えば電圧制御発振
器で実現できる。キャリア周波数は日本国内では微弱周
波数として322MHz以下において、発信装置の空中
線から3メートルの地点で500uV/m以下に定めら
れているので、例えば、SAW共振子をつかって直接3
00MHzのコルピッツ発振を行ってキャリアを発生
し、さらに変調電圧によってキャリアをFM変調する回
路になっている。パワーアンプ43は300MHzの高
周波変調キャリアを増幅する回路である。微弱電波を出
力する場合、このアンプは省略することも可能である。
さらに、スイッチ回路44は送信側に切り替わってお
り、アンテナ11側に接続されている。フィルタ45
は、300MHzの高周波変調キャリアを通過し、その
他の不要輻射雑音を抑制する。SAW共振回路を用いた
場合、基本発振モードは300MHzとすることがで
き、てい倍周波数の間隔と周波数を大きくできるので、
これも省略することが可能である。
【0043】つづいて受信時の動作を説明する。アンテ
ナ11で受信した300MHzの高周波変調キャリアは
フィルタ45を通過し、スイッチ回路は受信回路側に切
り替わっているので、つづいてローノイズアンプ46に
入力され増幅される。つづいてダウンコンバータ47に
おいて、例えば10.7MHzなどの中間周波数に変換
され、つづいて中間周波フィルタ48を通過し、FM検
波される。この図では検波回路は、データ信号処理回路
9に含まれている。データが復号されると、プリアンブ
ルによりビット同期がとられ、IDないし判別コードを
照合して、受信したことを検出する。さらに、検出信号
を無線制御回路5に伝達し、表示器4により表示する。
【0044】受信時の無線制御回路5における電源制御
であるが、受信動作は、送信に付随したものであるこ
と、または、受信すべき高周波信号は定期的に送られて
いるという前提で行われる。
【0045】図6は、本発明の無線通信装置の電源制御
と通信パケットの関係を示した図である。
【0046】エネルギー発生器22が発生する回転エネ
ルギーの波形54が立ち上がる。発電コイル1から出力
されて整流された電圧波形50は、電源回路6において
平滑化、定電圧化され、電圧波形51が得られる。T1
において無線制御回路5が駆動を開始し表示器4には何
らかの表示が現れている。つづいて、送信データが出力
され送信パケット52による微弱電波が送信される。つ
づいて、受信側からのACK(受信確認)パケットが送
出されるので、これを引き続き受信する。この例ではこ
の動作を3回繰り返している。エネルギー発生器22か
らのエネルギーが途絶えても、T2までは回路が駆動で
きる。例えば、T1〜T2の時間は、ぜんまい40を使
った場合、5秒〜10秒程度確保でき、この間で無線回
路7を十分駆動することができる。ぜんまいや回転錘に
代わるもので形状大きさの制限がなければ、この時間は
さらに伸ばすことができる。
【0047】また、受信機能のみを有する無線通信装置
では、電波の到来するタイミングがわからないが、上記
によれば、5〜10秒に1回、受信データが来るような
データ送出を行えば、どんなときでもぜんまいなどによ
る回転エネルギーを利用して受信が可能である。
【0048】図7は、本発明の無線通信装置を応用した
アプリケーションを示した図である。送信局55におい
て時刻修正情報を送出している。送信局は携帯電話、パ
ーソナルコンピュータなどにも置き換えができる。電子
腕時計56が時刻修正を行う場合、Tsの間隔で修正デ
ータが送出されている。Tsが前述のT1とT2の間の
時間以内であれば、受信側はその到来タイミングを知ら
なくても受信が可能になる。電力供給時間内にどんなパ
ケットを受け渡しするかにもよるが、上記であれば最低
1個のパケットはやり取りが可能になり、時刻を修正す
ることが可能になる。
【0049】図8a,bは、本発明の無線通信装置を応
用した第2のアプリケーションを示した図である。ここ
では、パーソナルコンピュータとマウスに本発明を組み
込んだ。マウス64はパーソナルコンピュータ62に内
蔵されている無線通信装置63との間で無線データ通信
を行う。装置62側の電源は、商用電源を使ってもいい
が、太陽電池も利用可能である。
【0050】図8aは、マウスを裏面から見た図である
が、マウス64はボール69の動きをローラー65に伝
え、その回転数から相対座標を割り出し、ディスプレイ
60上にポインタを表示する。ここで、ローラー65の
回転を本発明の発電装置67にシャフト66を通じて連
結する。この発電装置67は、図3の発電装置に比べ、
エネルギー発生器22とつまみ20を取り去ったものと
同等で、マウスを動かすたびにローラー65が回転し
て、電力を発電することができる。また、マウスが送信
データを発生するのは動かす場合と静止してクリックボ
タンを押す場合であるが、静止時には、ボタン71を押
しながら、クリックボタンを押すことで電力が発生でき
る。発電装置72は、圧力を回転エネルギーに変換する
機構たとえば、歯車によるものやばねの反発力による付
属機構により、発電が可能である。発電電力はケーブル
68を通じて、無線制御回路5に伝達され、無線回路7
からアンテナ(図示せず)を通じて放射される。受信時
は、図6に述べた同等の方法により受信が可能となる。
【0051】図9は、本発明の無線通信装置を応用した
第3のアプリケーションを示した図である。ここでは、
本発明を適用するのに適当な、キーレスエントリーシス
テムに応用した。電子錠79は、本発明の無線通信装置
80を内蔵する。また、操作ボタン77、78を有す
る。さらには、LED からなる送信確認用のチェック
ランプ81を設けている。電子錠79から出力される送
信データを含む電波は、自動車に設置された無線通信機
76を介して、自動車のドア73に形成されたドアロッ
ク機構75を駆動してロック及びアンロック動作を行わ
せる。
【0052】ドアロック機構75は、ドア73の施錠状
態においては、電子錠79からの送信波を無線通信機7
6で受けた後の所定時間内にドアノブ74が引き上げら
れると、これに連動するスイッチから信号を受けてドア
ロックを外すようになっており、ドア73の解錠状態に
おいては同電波の受信に基づいて施錠するようになって
いる。
【0053】操作ボタン77,78はたとえば一方が開
錠用、他方は閉錠用とし、1回押圧されると、図6にあ
るように送信データを送信する。開錠用、閉錠用でデー
タの一部が異なっており、受信側で判別する。
【0054】無線通信機76は次に、データを判別して
ドア73への錠状態を設定したあとに、正常処理したこ
とを無線信号で送信する。電子錠79はこれを受信し
て、チェックランプ81に点灯させる。チェックランプ
81は、電力を供給可能になったときや、送信時、正常
受信時に点灯して機能を確認するので、複数個にした
り、色彩を変えて表示するなどの応用が考えられる。
【0055】本発明の無線通信装置を3つの実施例に応
用したが、これらに限らず振動のある場所、例えば人体
においてはバンドや面ファスナー等の取付手段を備えた
ベルト、帽子、ヘアバンド、サポーター等の装身機器で
あれば、実施例と同様の効果を奏する。また、装身機器
でなくても、携帯性の高いポケットベル(登録商標)、
電子手帳、PDA機器、携帯電話バッグ等の各種携帯品
にも適用できる。また、本実施例では電波による通信方
式を用いたが、赤外線の光による通信によっても同様に
本発明を実施できる。
【0056】さらに、本実施例では300MHz帯の微
弱電波による無線通信を行う例について述べたが、無線
回路ICの製造に用いるプロセスの進化や、回路方式の
進歩により、低電力化がなされれば、別の周波数帯によ
る無線電波出力の大きい無線通信システムにも応用がで
きることはいうまでもない。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の無線通信
装置は、電波法による免許の不要な微弱電波を用いた無
線通信機であるので低電力なシステムであることに加
え、自然エネルギーによる電池のない発電システムを組
み込むことにより、環境に配慮した、廃棄物を出さない
無線通信装置を実現することができる。また、振動や回
転エネルギーをはずみ車で慣性エネルギーに変換して貯
えることにより、ある程度の時間にわたり継続的に発電
することが可能となり、これにより無線通信装置同士の
双方向通信を可能にすることができる。
【0058】この装置を用いたアプリケーションは、自
然エネルギーを意識せずに取り込むことのできるもので
あり、その使い勝手はこれまでの電池を使った装置に比
較して遜色のないものとすることができる。
【0059】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無線通信装置の内部回路を示すブロッ
ク図である。
【図2】本発明の無線通信装置の内部回路を示すブロッ
ク図で、発電コイル1に慣性装置を取り付けた図であ
る。
【図3】本発明の無線通信装置の慣性装置とAGSを組
み合わせた場合の発電装置21の内部構造を示す図であ
る。
【図4】aは本発明の無線通信装置のAGSの回転錘機
構を表わした図である。bは本発明の無線通信装置の歯
付き回転車23の内部構造図である。cはエネルギー発
生器22の別の実施例を表わした図である。
【図5】本発明の無線通信装置の無線回路部分を示した
ブロック図である。
【図6】本発明の無線通信装置の電源制御と通信パケッ
トの関係を示した図である。
【図7】本発明の無線通信装置を応用したアプリケーシ
ョンを示したもので、電子腕時計を表わした図である。
【図8】aは本発明の無線通信装置を応用した第2のア
プリケーションを示したもので、マウスを裏面から見た
図である。bは本発明の無線通信装置を応用した第2の
アプリケーションを示したもので、パーソナルコンピュ
ータを表わした図である。
【図9】本発明の無線通信装置を応用した第3のアプリ
ケーションを示したもので、キーレスエントリーシステ
ムを表わした図である。
【符号の説明】
1 発電コイル 2 リミッタ回路 3 整流ダイオード 4 表示器 5 無線制御回路 6 電源回路 7 無線回路 9 データ信号処理回路 10 無線信号処理回路 11 アンテナ 12 慣性装置 13 シャフト 20 つまみ 21 発電装置 22 エネルギー発生器 23 歯付き回転車 24 連結棒 25 回転車 26 小歯車 27 シャフト 28 ケーブル 29 発電コイル 30 はずみ車 31 大歯車 32 シャフト 33 シャフト 35 回転錘 36 シリンダー 37 シリンダー 38 歯 39 歯車 40 ぜんまい 41 ベースバンドフィルタ 42 周波数変調器 43 パワーアンプ 44 スイッチ回路 45 フィルタ 50 電圧波形 51 電圧波形 52 送信パケット 53 ACKパケット 54 回転エネルギーの波形 55 送信局 56 電子腕時計 60 ディスプレイ 61 キーボード 62 パーソナルコンピュータ 63 無線通信装置 64 マウス 65 ローラー 66 シャフト 67 発電装置 68 ケーブル 69 ボール 71 ボタン 72 発電装置 73 ドア 74 ドアノブ 75 ドアロック機構 76 無線通信機 77 操作ボタン 78 操作ボタン 79 電子錠 80 無線通信装置 81 チェックランプ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小型発電装置と、無線通信を行うための
    制御信号又はデータ信号を生成するための信号生成手段
    と、該信号生成手段の出力する制御信号又はデータ信号
    を送信受信するための通信手段と、該信号生成手段及び
    該通信手段を制御する制御手段とを備え、前記小型発電
    装置の発生する電力により、前記制御手段の制御下で前
    記信号生成手段及び前記通信手段を駆動する無線通信装
    置において、前記通信手段は、前記小型発電装置が発生
    する電力の供給期間において通信を行うことを特徴とす
    る無線通信装置。
  2. 【請求項2】 前記発電装置が継続的に発電するとき
    に、通信が可能であることを示す表示手段を設けたこと
    を特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  3. 【請求項3】 前記小型発電装置は、偏芯した重心をも
    つ回転錘と、該回転錘の回転により電力を発生する電磁
    変換部と、回転エネルギーを慣性エネルギーに変換する
    機構部を有する発電装置であることを特徴とする請求項
    2記載の無線通信装置。
  4. 【請求項4】 前記機構部ははずみ車であることを特徴
    とする請求項3記載の無線通信装置。
  5. 【請求項5】 前記小型発電装置は、弾性素子による弾
    性エネルギー蓄積を行う機構部と、これを回転エネルギ
    ーさらには慣性エネルギーに変換する機構部とを有する
    発電装置であることを特徴とする請求項2記載の無線通
    信装置。
  6. 【請求項6】 前記小型発電装置は、前記慣性エネルギ
    ーを利用して発電することを特徴とする請求項4ないし
    5記載の無線通信装置。
  7. 【請求項7】 前記無線通信装置は、前記回転エネルギ
    ーと慣性エネルギーの発生している期間に送信および受
    信を行うことを特徴とする請求項6記載の無線通信装
    置。
  8. 【請求項8】 前記無線通信装置は電子錠に内蔵される
    無線通信装置および自動車に装備された無線通信装置で
    あって、両者間で通信を行うことを特徴とする請求項7
    記載の無線通信装置。
  9. 【請求項9】 前記無線通信装置はマウスポインタに内
    蔵された無線通信装置であって、電子計算機との両者間
    で通信を行うことを特徴とする請求項8記載の無線通信
    装置。
  10. 【請求項10】 前記無線通信装置は微弱電波を使用す
    ることを特徴とする請求項9記載の無線通信装置。
  11. 【請求項11】 前記無線通信装置は電子腕時計に内蔵
    された無線通信装置であって、無線基地局との両者間で
    通信を行うことを特徴とする請求項7記載の無線通信装
    置。
  12. 【請求項12】 前記電子腕時計は、前記データ信号
    により時刻修正を行うことを特徴とする請求項11記載
    の無線通信装置。
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