JP2002117996A - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JP2002117996A
JP2002117996A JP2000311188A JP2000311188A JP2002117996A JP 2002117996 A JP2002117996 A JP 2002117996A JP 2000311188 A JP2000311188 A JP 2000311188A JP 2000311188 A JP2000311188 A JP 2000311188A JP 2002117996 A JP2002117996 A JP 2002117996A
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lamp
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JP2000311188A
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Katsunobu Hamamoto
勝信 濱本
Kazuhiro Nishimoto
和弘 西本
Hiromitsu Mizukawa
宏光 水川
Norio Kanai
教郎 金井
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Panasonic Electric Works Co Ltd
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】定格ランプ電力が異なる複数種類の放電灯を寿
命を損なうことなく適合ランプとする。 【解決手段】整流器1で整流した脈流電圧を直流電源回
路2によって所望の直流電圧に変換し、この直流電圧を
インバータ回路4にて高周波電圧に変換して共振回路6
の共振作用により放電灯Laに高周波電力を供給して点
灯する。インバータ制御部5によりインバータ回路4の
動作周波数を制御して放電灯Laの先行予熱を行うとと
もに、チョッパ制御回路3により直流電源回路2の出力
電圧VDCを320V〜440Vの範囲の任意の値に設定
している。よって、簡単な構成により定格ランプ電力の
異なる複数種類の放電灯に対して略等しいランプ電流を
供給することができ、しかも、放電灯Laの寿命を損な
うことなく、複数種類の放電灯を適合ランプとすること
が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電灯を高周波点
灯するとともに、定格電力の異なる複数種類の放電灯を
適合ランプとする放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放電灯を高周波点灯する放電灯点灯装置
としては、特開平1−133575号公報、特開平6−
153496号公報又は特開平10−271812号公
報等に記載されたものがある。これら各公報に記載され
ているものは、何れも一般に昇圧チョッパ回路として知
られる電源回路に関するものである。
【0003】(従来例1)本従来例1は特開平6−15
3496号公報に記載されているものであって、図18
に示すような回路構成を有している。すなわち、交流電
源ACを全波整流するダイオードブリッジなどの整流器
1の出力である脈流電圧を入力電圧Viとし、整流器1
の出力端間にインダクタL1とMOSFETなどからな
るスイッチング素子Q3と抵抗R0との直列回路を接続
し、スイッチング素子Q3に逆流阻止用のダイオードD
3と平滑用のコンデンサC1との直列回路を並列接続し
た直流電源回路2を備える。スイッチング素子Q3はチ
ョッパ制御回路3によってオン・オフ制御される。
【0004】直流電源回路2は、次のように動作する。
すなわち、スイッチング素子Q3がオンである期間に
は、インダクタL1に入力電圧Viが印加され、インダ
クタL1にエネルギーが蓄積される。一方、スイッチン
グ素子Q3がオフになると、インダクタL1の両端電圧
は、コンデンサC1の両端電圧である出力電圧をVoと
すると−(Vo−Vi)になる。すなわち、スイッチン
グ素子Q3がオフになるとオン時とは逆極性の電圧がイ
ンダクタL1の両端間に加わる。スイッチング素子Q3
がオンである間にインダクタL1に蓄積されたエネルギ
ーは、スイッチング素子Q3がオフになると放出されて
コンデンサC1が充電される。
【0005】スイッチング素子Q3のオン・オフのタイ
ミングは、チョッパ制御回路3によって制御される。チ
ョッパ制御回路3では、直流電源回路2の出力電圧Vo
を2個の抵抗R2,R4により分圧した検出電圧を誤差
増幅器21に入力し、あらかじめ設定された基準電圧V
refとの差分である誤差電圧を求める。また、カレント
ミラー回路を備える電流源23の出力電流によってコン
デンサC0を充電するようになっている。このコンデン
サC0の端子電圧と誤差増幅器21から出力される誤差
電圧とを比較器24で比較し、コンデンサC0の端子電
圧が誤差電圧よりも高くなると、RSラッチ25をリセ
ットする。RSラッチ25がリセットされるとスイッチ
ング素子Q3がオフになる。また、この時点でスイッチ
要素Q0がオンになりコンデンサC0は放電される。
【0006】一方、インダクタL1に流れる電流が抵抗
R0の両端電圧として検出され、抵抗R0の両端電圧は
ゼロ点検出器26に入力される。スイッチング素子Q3
のオフに伴ってインダクタL1に蓄積されたエネルギが
放出されてコンデンサC1に充電され、インダクタL1
に流れる電流が減少してほぼゼロになると、ゼロ点検出
器26が抵抗R0の両端電圧に基づいてその状態を検出
するから、RSラッチ25がセットされ、スイッチング
素子Q3がオンになる。この時点で、コンデンサC0の
充電が再開され、以後、上述した動作の繰り返しにより
スイッチング素子Q3のオン・オフが繰り返されるので
ある。このようにして、インダクタL1に流れる電流が
休止期間を持たないようにスイッチング素子Q3をオン
・オフ制御することができる。上述のように、インダク
タL1に電流が流れない休止期間が生じないようにする
ことによって、入力電流の高調波歪を少なくすることが
できるのである。
【0007】ここで、従来例1のチョッパ制御回路3に
は入力電圧Viに応じて電流源23の出力電流値を切り
換えるオン時間調節回路22が設けてある。すなわち、
オン時間調節回路22は入力電圧Viに応じて電流源2
3の出力電流値を切り換え、オン時間の調節範囲を広範
囲に制御することで入力電圧Viとして許容される交流
電源ACの電源電圧の上限及び下限の差を大きくとりな
がら、昇圧チョッパ回路からなる直流電源回路2の出力
電圧を安定化できるものである。なお、特開平1−13
3575号公報及び特開平10−271812号公報に
記載されている放電灯点灯装置又は電源装置においても
同様な効果を奏し、広範囲の入力電圧に対してチョッパ
回路の動作並びに出力電圧を安定化することができる。
【0008】しかしながら、広範囲の入力電圧に対して
チョッパ回路の出力電圧を安定化した場合、次のような
問題が生じる。
【0009】ここで、上記従来例1のスイッチング素子
Q3に流れる電流のピーク値Icpを下記の条件において
求める。
【0010】交流電源ACからの入力電圧(電源電圧)
が100V又は200V 交流電源ACからの入力電流=Icp/23/2=交流電源
ACの入力電力/交流電源ACの入力電圧 交流電源ACの入力電力=負荷消費電力/0.85 負荷消費電力=45W 上記条件で電流ピーク値Icpを計算すると、交流電源A
Cの入力電圧が100Vの場合でIcp=1.50A、2
00Vの場合でIcp=0.75Aとなる。
【0011】よって、交流電源ACからの入力電圧が低
い場合には入力電流が大きいため、スイッチング素子Q
3のスイッチング損失やインダクタL1の鉄損、銅損等
が増大し、回路の効率が悪化することが判る。
【0012】さらに、特開平10−106784号公
報、特開平10−41085号公報に記載されているよ
うに、定格ランプ電流が略等しく且つ定格ランプ電力が
異なる複数種類の放電灯を適合ランプとし、その種類に
関わらずほぼ定格に近い光出力で点灯することができる
放電灯点灯装置もある。
【0013】(従来例2)従来例2は特開平10−10
6784号公報に記載されているものであって、図19
に示すように昇圧チョッパ回路とインバータ回路を組み
合わせた回路構成を有している。すなわち、交流電源A
Cを全波整流する整流器1の脈流出力端間に昇圧チョッ
パ回路からなる直流電源回路2を接続している。なお、
直流電源回路2は従来例1とほぼ共通の構成を有してい
る。また、直流電源回路2の出力端に接続されるインバ
ータ回路4’は所謂ハーフブリッジ形であって、FET
からなる一対のスイッチング素子Q1,Q2を直流電源
回路2の出力端間に直列に接続して構成され、これら一
対のスイッチング素子Q1,Q2をインバータ制御回路
IC0から与える駆動信号により高周波で交互にオンオ
フさせている。さらに、インバータ回路4’のハイサイ
ドのスイッチング素子Q1の両端に、カップリングコン
デンサC2並びに共振用のインダクタL2を介して放電
灯Laの各フィラメントの一端(電源側)をそれぞれ接
続するとともに、各フィラメントの他端(非電源側)を
共振用のコンデンサC3を介して接続しており、インダ
クタL2、コンデンサC3並びに放電灯Laによって共
振回路6を構成している。而して、従来例2において
は、インバータ制御回路IC0にてスイッチング素子Q
1,Q2を交互に高周波でスイッチングし、共振回路6
の共振作用によって直流電源回路2からの直流電力を高
周波電力に変換して放電灯Laに供給して点灯させてい
る。
【0014】ここで、図19では図示していないが、従
来例2は放電灯Laの種類を判別する判別手段と、判別
手段の判別結果に応じて点灯特性を補正する補正手段と
を備えており、さらに複数種類の放電灯の中で最も定格
ランプ電圧VLaが高い放電灯に対し、直流電源回路2の
出力電圧VDCが定格ランプ電圧VLaの√2倍以上となる
ようにチョッパ回路IC3によるスイッチング素子Q3
のオンデューティ比を設定している。
【0015】ここで上記設定の根拠を簡単に説明する。
例えば、従来例2の放電灯Laとして高周波点灯専用型
蛍光ランプ(JIS C 7601参照)であるFHF
32及びFHF16を使用し、何れの種類の放電灯La
においても定格ランプ電流(=255mA)に略等しい
電流が供給されるように、直流電源回路2の出力電圧V
DC並びに共振回路6のインダクタL2とコンデンサC3
の値を設定し、交流電源ACの電源電圧V1が140
V、180V、220Vのそれぞれの場合において放電
灯Laの種類を変えたときのランプ電流ILaを測定する
と、図20に示すような結果が得られる。
【0016】交流電源ACの電源電圧V1が高いほど直
流電源回路2の出力電圧VDCも高く設定しており、図2
0から明らかなように、直流電源回路2の出力電圧VDC
が高いほど2種類の放電灯(FHF32及びFHF1
6)に流れるランプ電流ILaの差ΔILaが小さくなって
いる。言い換えれば、直流電源回路2の出力電圧VDC
高く設定することによって、放電灯Laの種類を変えた
場合のランプ電流ILaの差ΔILaが小さくなり、各種類
の放電灯Laをほぼ定格に近い光出力で点灯することが
できる。したがって、定格ランプ電圧VLaの高いFHF
32のランプ電圧のピーク値が128V×√2=181
Vとなるため、上述のように設定するものである。
【0017】(従来例3)一方、昇圧チョッパ回路を用
いない回路構成において、共振回路の設計に関わる要素
の一つを所定の値に設定することで複数種類の放電灯を
適合ランプとするようにした従来例3が特開平10−4
1085号公報に記載されている。当該公報に記載され
ている従来例3の回路構成を図21に示し、共振回路の
特徴について簡単に説明する。
【0018】整流器1の出力電圧Vinと平滑用コンデン
サC1の両端電圧Vdcとの関係がVin≧Vdcの場合、ス
イッチング素子Q1,Q2の接続点と放電灯Laの一方
のフィラメントの電源側に接続されたインダクタL2、
放電灯Laの各フィラメントの非電源側に接続された予
熱用のコンデンサC3、並びに他方のフィラメントの電
源側がカップリングコンデンサC2を介して整流器1の
高電位側の出力端に接続された放電灯Laが共振要素と
して働く。以下、この共振系を「第1の共振系」と呼
ぶ。一方、Vin<Vdcの場合においては、インダクタL
2、コンデンサC3、放電灯Laに加えて整流器1の高
電位側の出力端とハイサイドのスイッチング素子Q1の
コレクタの間に挿入されたコンデンサC4が共振要素と
して働くため、以下、この共振系を「第2の共振系」と
呼ぶ。
【0019】ここで、従来例3の特徴は、インバータ回
路の動作周波数(スイッチング素子Q1,Q2のスイッ
チング周波数)finvを第1の共振系における無負荷時
の共振周波数f01と、第2の共振系における無負荷時の
共振周波数f02との間の値に設定している点にあり、共
振回路の特性は図22に示すような関係となっている。
ここで、上記各共振周波数f01,f02はそれぞれ下式で
表される。
【0020】f01=1/{2π×(L2×C3)1/2} f02=1/〔2π×{(C3×C4)/(C3+C4)
×L2}〕1/2 上式から明らかなように、2つの共振周波数f01,f02
の間にはf01<f02という関係が常に成立する。なお、
図22において、一点鎖線X1は第1の共振系の無負荷
時共振電流の変化を示し、二点差線X2は第1の共振系
の放電灯点灯時のランプ電流の変化を示し、点線X3は
第2の共振系の無負荷時共振電流の変化を示し、実線X
4は第2の共振系の放電灯点灯時のランプ電流の変化を
示している。
【0021】また、図23には従来例3において放電灯
Laのランプインピーダンスが変化した場合のランプ電
流の変化を示す特性図を示しており、同図における一点
鎖線X5を基準として、実線X6はランプインピーダン
スが小さい場合、点線X7はランプインピーダンスが大
きい場合をそれぞれ示している。この図から明らかなよ
うに、インバータ回路の動作周波数finvを3つの曲線
X5〜X7の交点となる周波数f3に一致させれば、放
電灯Laのランプインピーダンスが変化してもランプ電
流が略一定となる。この周波数f3は第1の共振系にお
ける無負荷時の共振周波数f01、あるいは第2の共振系
における無負荷時の共振周波数f02の何れにも相当する
ため、インバータ回路の動作周波数finvが無負荷時の
共振周波数と略等しくなれば、放電灯Laのランプイン
ピーダンスが変化してもランプ電流を略一定に保つこと
が可能である。従って、図22に示すようにインバータ
回路の動作周波数finvをf4(<f01,f02)、又はf
5(>f01,f02)に設定すると、定格電力の異なる複
数種類の放電灯を適合ランプとし得なくなる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来例2に
おいても広範囲の入力電圧に対応する場合には、従来例
1と同様な問題が生じる。例えば、従来例2において、
交流電源ACの電源電圧を100V又は200Vとし、
直流電源回路2の出力電圧VDCを略一定として定格ラン
プ電力が42Wの蛍光灯Laを点灯した場合、交流電源
ACの電源電圧が100Vのときの入力電力は約47W
となり、電源電圧が200Vのときの入力電力は約45
Wとなって、電源電圧が低い場合の効率が悪化してしま
うことになる。また、従来例3においては昇圧チョッパ
回路を用いていないため、広範囲の入力電圧に対向する
ことは不可能である。
【0023】さらに、従来例2及び従来例3について
は、定格ランプ電流が略等しく、且つ定格ランプ電力の
異なる複数種類の放電灯の何れを使用した場合にも、放
電灯への供給電流(ランプ電流)が略一定となるように
設定することで複数種類の放電灯を適合ランプとしてい
るが、複数種類の放電灯を適合ランプとするためのもう
一つの要因であり、且つ放電灯の寿命に大きな影響を与
えるフィラメントの予熱条件については全く考慮されて
いない。従来例2及び従来例3では、放電灯のフィラメ
ントの非電源側に接続した共振用のコンデンサに共振電
流を流すことでフィラメントを予熱する方法を採用して
いる。
【0024】一方、放電灯点灯装置で一般的に行われて
いる制御の一つとして、電源投入直後の所定の時間、放
電灯に印加される電圧を放電灯が始動しない低電圧と
し、上記方法でフィラメントを予熱した後に放電灯に高
電圧を印可して始動させる、所謂先行予熱制御がある。
そして、先行予熱中における熱電子放出のために必要な
最小予熱電流、及び放電灯をコールドスタートしないた
めに必要な印加電圧が国際電気標準会議(IEC)や日
本工業規格(JIS)等で規定されており(JIS C
7601 附属書付表1及び付表2参照)、これらの
値を適切に設定しないと放電灯の寿命を著しく損なう場
合がある。
【0025】従来例2及び従来例3においては、共振用
のコンデンサに流れる電流で放電灯Laのフィラメント
を予熱するため、放電灯Laの印加電圧をV、インバー
タ回路の動作周波数をf、共振用のコンデンサの容量を
Cとした場合の予熱電流IfはIf=2πfCVで近似
される。ここで、従来例2においてチョッパ回路からな
る直流電源回路2の出力電圧VDCを高くした場合に放電
灯Laに流れるランプ電流を定格ランプ電流に略等しい
ままとするには、共振回路6のインダクタL2のインダ
クタンス値を高くする必要がある。すなわち、無負荷共
振周波数f0=1/{2π√(LC)}はインダクタン
ス値Lが高くなると低くなり、放電灯Laに印加される
電圧Vをほぼ同等のままとするためには、動作周波数f
も低くしなければならない。よって、直流電源回路2の
出力電圧VDCを高くすると、予熱電流Ifは低くなる傾
向にあることが判る。従来例2において、直流電源回路
2の出力電圧VDCと定格ランプ電圧VLaが高い放電灯L
aとの関係をVDC≧√2×VLaと設定したが、予熱の観
点からは不十分な設定であって、放電灯Laの寿命を著
しく損なう虞がある。
【0026】また、放電灯Laの点灯時におけるインバ
ータ回路の動作周波数finvと無負荷共振周波数を略等
しくする場合については、無負荷共振周波数を決定する
インダクタ及びコンデンサの値を、上記周波数の関係を
満足しつつ放電灯Laの点灯時に所定のランプ電流が供
給できるように設定する必要があり、しかも放電灯La
の寿命を損なわないように共振用のコンデンサの値を設
定しなければならない。よって、従来例3においても、
予熱電流は直流電源回路の出力電圧値に大きく依存する
ことは明らかであり、予熱電流を適量として放電灯の寿
命を悪化させないようにするには、直流電源回路の出力
電圧と共振回路との関係を明確にする必要がある。
【0027】本発明は上記事情に鑑みて為されたもので
あり、その目的とするところは、定格ランプ電力が異な
る複数種類の放電灯を寿命を損なうことなく適合ランプ
とすることができる放電灯点灯装置を提供することにあ
る。
【0028】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するために、交流電源から供給される交流電
圧を整流する整流器と、少なくとも一つの平滑用コンデ
ンサを具備して整流器から出力される脈流電圧より所望
の直流電圧を得る直流電源回路と、直流電源回路の出力
端間に直列接続されて高周波で交互にオンオフする第1
及び第2のスイッチング素子、各スイッチング素子に逆
並列に接続される第1及び第2のダイオードを具備する
インバータ回路と、第1又は第2のスイッチング素子の
何れか一方に並列接続され、少なくとも一つのインダク
タ、コンデンサ並びに放電灯からなる共振回路と、第1
及び第2のスイッチング素子に駆動信号を出力して放電
灯への出力電流を制御する第1の制御部とを備えた放電
灯点灯装置において、共振回路のコンデンサが放電灯の
フィラメントを介して放電灯と並列に接続され、第1の
制御部は、交流電源の投入直後から放電灯を始動点灯す
るまでの所定の予熱時間にインバータ回路から放電灯の
フィラメントに予熱電流を供給する先行予熱手段を有
し、所定の全光束となるランプ電流が略一定であり且つ
互いに定格電力の異なる複数種類の蛍光灯からなる放電
灯に対して、定常点灯時には放電灯の種類に関係なく共
振回路の無負荷時の共振周波数近傍に設定された第1の
周波数でインバータ回路を動作させ、直流電源回路の出
力電圧を使用される放電灯の種類に関わらず320V〜
440Vの範囲の任意の値としたことを特徴とし、定格
ランプ電力の異なる複数種類の放電灯に対して略一定の
ランプ電流を供給することができ、さらに放電灯のフィ
ラメントの先行予熱条件を適切に設定できるため、放電
灯の寿命を損なうことなく複数種類の放電灯を適合ラン
プとすることができる。
【0029】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、複数種類の放電灯は、所定の全光束となるランプ電
流が略300mAであり且つランプ電圧をランプ電流で
除した点灯特性が100〜500Ωであり、第1の制御
部は、各種類の放電灯に対して上記点灯特性内でのラン
プ電流の変化量が10mAより小さくなるように第1及
び第2のスイッチング素子に駆動信号を出力してなるこ
とを特徴とし、請求項1の発明と同様の作用を奏する。
【0030】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、共振回路の無負荷時の共振周波数を75kH
z以上に設定したことを特徴とし、共振回路を構成する
回路部品を小型化することができ、装置全体の小型化も
図れる。
【0031】請求項4の発明は、請求項1又は2又は3
の発明において、第1の周波数を80kHz以上に設定
したことを特徴とし、共振回路を構成する回路部品をさ
らに小型化することができ、装置全体のさらなる小型化
も図れる。
【0032】請求項5の発明は、請求項1〜4の何れか
の発明において、直流電源回路の出力電圧を400±1
0Vの範囲の任意の値としたことを特徴とし、耐圧の低
い部品が使用できる。
【0033】請求項6の発明は、請求項1〜5の何れか
の発明において、共振回路を構成するインダクタのイン
ダクタンス値を略1.2mHとし、共振回路を構成する
コンデンサの容量値を略3.0nFとしたことを特徴と
し、放電灯の種類に関わらず、点灯時においてフィラメ
ントに常時流れる電流を低く抑えることができる。
【0034】請求項7の発明は、請求項1〜6の何れか
の発明において、直流電源回路は、整流器からの出力電
流が流れる第2のインダクタと、第2のインダクタに流
れる出力電流を断続する第3のスイッチング素子と、第
3のスイッチング素子に駆動信号を出力してオンオフす
る第2の制御部とを具備し、第2のインダクタへのエネ
ルギ蓄積によって昇圧動作を行うとともに第2の制御部
による第3のスイッチング素子のオンオフ制御によって
出力電圧を制御してなり、交流電源は第1の定格電圧と
第1の定格電圧よりも低い第2の定格電圧とを有し、交
流電源から供給される電圧が第1又は第2の定格電圧の
何れであるかを判別する判別手段を備え、判別手段の判
別結果に応じて第2の制御部が直流電源回路の出力電圧
を可変することにより放電灯に流れるランプ電流を略一
定に制御してなることを特徴とし、電圧値の異なる複数
の交流電源に適合可能となる。
【0035】請求項8の発明は、請求項7の発明におい
て、第2の制御部は、判別手段の判別結果に応じて略一
定の出力電圧を出力するように第3のスイッチング素子
をオンオフ制御するとともに交流電源から第2の定格電
圧が供給された場合には第1の定格電圧が供給された場
合の第1の出力電圧よりも低い第2の出力電圧を出力さ
せてなり、第1の制御部は、判別手段の判別結果に応じ
て略一定の周波数でインバータ回路を動作させるととも
に交流電源から第2の定格電圧が供給された場合には第
1の周波数よりも低い第2の周波数でインバータ回路を
動作させてなることを特徴とし、交流電源からの入力電
圧が低い場合においても効率の低下を防ぐことができ
る。
【0036】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1に本発明の実
施形態1の基本構成、図2に具体的な回路構成をそれぞ
れ示す。本実施形態は、交流電源ACから供給される交
流電圧を全波整流するダイオードブリッジからなる整流
器1と、従来例1とほぼ同じ構成の昇圧チョッパ回路か
らなり整流器1から出力される脈流電圧より所望の直流
出力電圧VDCを得る直流電源回路2と、直流電源回路2
が具備するスイッチング素子Q3をオンオフ制御するチ
ョッパ制御部3と、直流電源回路2の出力端間に直列接
続されて高周波で交互にオンオフされる一対のスイッチ
ング素子Q1,Q2、各スイッチング素子Q1,Q2に
逆並列に接続されるダイオードDa,Dbを具備するイ
ンバータ回路4と、スイッチング素子Q1,Q2に駆動
信号を出力して放電灯Laへの出力電流を制御するイン
バータ制御部5と、2つのスイッチング素子Q1,Q2
の何れか一方(本実施形態ではローサイドのスイッチン
グ素子Q2)に並列接続され、少なくとも一つのインダ
クタL2、コンデンサC3並びに放電灯Laからなる共
振回路6とを備えている。
【0037】チョッパ制御部3は、直流電源回路2の出
力電圧VDC(平滑コンデンサC1の両端電圧)を分圧抵
抗R3,R4によって検出し、その検出結果に基づいて
所望の出力電圧VDCが得られるようにスイッチング素子
Q3のオンオフ制御(例えば、PWM制御)を行うもの
である。
【0038】インバータ回路4は、従来例2とほぼ共通
の構成を有するハーフブリッジ形であり、スイッチング
素子Q1,Q2としてFETを用いることによってダイ
オードDa,DbをFETの寄生ダイオード(図示せ
ず)で代用している。而して、直流電源回路2の出力端
間に直列接続された一対のスイッチング素子Q1,Q2
をインバータ制御部5から与える駆動信号により高周波
で交互にオンオフすることによって、直流電圧VDCを高
周波の交流電圧に変換する。なお、インバータ回路4の
動作周波数finvはインバータ制御部5から出力する駆
動信号によって決定される。
【0039】インバータ制御部5は、図3に示すように
各スイッチング素子Q1,Q2に駆動信号を出力する駆
動信号制御部5aと、後述する先行予熱時間teをカウ
ントするためのタイマ回路5bとを具備する。タイマ回
路5bは、制御回路用電源Eの両端に抵抗Rta及びコン
デンサCtaの直列回路からなる時定数回路と抵抗R8及
びツェナーダイオードZDの直列回列からなる定電圧回
路を並列に接続し、抵抗Rta及びコンデンサCtaの接続
点をコンパレータCPの非反転入力端子に接続するとと
もにツェナーダイオードZDのカソードをコンパレータ
CPの反転入力端子に接続し、抵抗R7によってプルア
ップされたコンパレータCPの出力端子を駆動信号制御
部5aに接続してある。
【0040】共振回路6においては、2つのスイッチン
グ素子Q1,Q2の接続点にカップリングコンデンサC
2を介して共振用のインダクタL2の一端を接続し、イ
ンダクタL2の他端を放電灯Laの一方のフィラメント
の電源側に接続し、両フィラメントの非電源側に共振用
及び予熱用のコンデンサC3を接続するとともに、他方
のフィラメントの電源側をスイッチング素子Q2のソー
スに接続している。而して、インバータ回路4から出力
される高周波電圧を入力して、インダクタL2及びコン
デンサC3の共振作用によって放電灯Laに高周波電力
を供給して点灯させる。但し、従来例2と同様にハイサ
イドのスイッチング素子Q1の両端に共振回路6を接続
する構成としても良い。
【0041】本実施形態においては、インバータ制御部
5によって上述した先行予熱制御を行っている。ここ
で、放電灯Laを高周波点灯専用形蛍光ランプであるコ
ンパクト形のH形ランプFHT24又はFHT32又は
FHT42(JIS C 7601参照)とし、定格ラ
ンプ電力が異なる上記3種類の放電灯Laを同一の放電
灯点灯装置によって点灯する場合、先行予熱中の条件を
IEC規格及びJISによって以下のように設定しなけ
ればならない(JIS C 7601 附属書付表1及
び付表2参照)。すなわち、先行予熱時間をteとした
とき、放電灯Laへの印加電圧が240V未満、熱電子
放出に必要な予熱電流(最小予熱電流)ikを{(0.
130/te)+0.25020.50より大きくする必
要がある。
【0042】次に、図4を参照してインバータ制御部5
による上記先行予熱制御動作を説明する。まず、時刻t
=t0に交流電源ACが投入されると制御回路用電源E
が動作電圧Veを出力してタイマ回路5bのコンデンサ
Ctaが抵抗Rtaを介して充電される。このとき、コンデ
ンサCtaの両端電圧VctaはツェナーダイオードZDの
ツェナー電圧Vzよりも低いから、コンパレータCPの
出力信号はLレベルとなり、駆動信号制御部5aは上記
Lレベルの信号に応じた周波数で駆動信号を出力し、放
電灯Laへの印加電圧を放電灯Laが始動しない程度の
低電圧となるように制御する。時間の経過とともに上昇
するコンデンサCtaの両端電圧Vctaがツェナー電圧V
zに等しくなるまでの時間(=t1−t0)は、−Rta
×Cta×ln{1−(Vz/Ve)}で求められ、時刻
t=t1を経過した後にコンパレータCPの出力信号が
Hレベルとなる。駆動信号制御部5aは上記Hレベルの
信号に応じた周波数で駆動信号を出力し、放電灯Laへ
の印加電圧を上昇させて放電灯Laが始動し得る高電圧
となるように制御して放電灯Laを始動・点灯する。
【0043】つまり、時刻t=t0〜t1までの間(=
予熱時間te)は放電灯Laが不点灯であり、共振用の
コンデンサC3に流れる共振電流によって放電灯Laの
フィラメントを予熱することになる。上記H形ランプF
HT24,FHT32,FHT42においては、予熱時
間teにおける印加電圧を240Vよりも低い値に設定
するとともに、予熱電流は時刻t=t1によって決まる
電流(上記最小予熱電流ik)以上の値に設定しなけれ
ばならない。この予熱時間teは一般的に1秒前後に設
定することが多いが、本実施形態においてはタイマ回路
5bを構成する部品の公差も考慮して0.8秒にて上記
最小予熱電流ikを上回る電流値を設定している。例え
ば、上記H形ランプFHT24,FHT32,FHT4
2の場合には最小予熱電流ik=0.474Aとなるか
ら、この値よりも大きい予熱電流が必要とされる。
【0044】本実施形態においては、インバータ制御部
5により上述のような先行予熱制御を行うとともに、チ
ョッパ制御回路3により直流電源回路2の出力電圧VDC
を320V〜440Vの範囲の任意の値に設定してい
る。
【0045】ここで、放電灯Laを定格ランプ電流が略
300mAとなる放電灯とし、点灯時のインバータ回路
4の動作周波数finvを50kHzとして、定格ランプ
電力の異なる複数種類の放電灯を使用した場合におい
て、それぞれの放電灯を支障無く点灯することができる
直流電源回路2の出力電圧VDCと、共振回路6のコンデ
ンサC3の容量との関係を求め、その結果を図5に示し
ている。
【0046】さらに詳しく説明すると、図6に示す本実
施形態の等価回路において、抵抗R0は点灯時のランプ
電圧/ランプ電流にて求めた放電灯Laのランプインピ
ーダンスを表している。この等価回路において、以下の
条件を満足するような出力電圧VDCとコンデンサC3の
容量との関係を求めている。すなわち、ランプインピー
ダンス(抵抗R0)が100Ω〜500Ωまで変化し、
抵抗R0に供給される電流が略300mAとなるように
設定し、且つ抵抗R0の変化範囲内で放電灯Laへの供
給電流の変化幅が±10mA以内とし、さらにインバー
タ回路4の動作周波数finvをインダクタL2とコンデ
ンサC3から求められる無負荷共振周波数の近傍とし、
inv=50kHzとする。
【0047】上記条件で解析を行った結果、図5におけ
る網点部分の領域Aに直流電源回路2の出力電圧VDC
コンデンサC3の容量の設定すれば上記条件を満足する
ことが判った。而して、図5に示すとおり、共振回路6
の無負荷共振周波数とインバータ回路4の動作周波数f
invがほぼ等しく、且つ直流電源回路2の出力電圧VD C
が320V以上であれば、上記条件を満足することにな
り、定格ランプ電力の異なる複数種類の放電灯に対して
略等しい電流(ランプ電流)を供給することができる。
【0048】次に、放電灯Laを上記H形ランプFHT
24,FHT32,FHT42とした場合の予熱条件に
ついて説明する。
【0049】既に説明したように、放電灯Laの寿命を
損なわないための予熱条件として、放電灯Laの印加電
圧を240Vよりも低くし、予熱時間(=0.8秒)に
おける予熱電流の値を最小予熱電流(=0.474A)
よりも大きくしなければならない。而して、図5に示す
領域Aにおいて上記予熱条件を満足するのは、同図に示
した直線Bよりも上側の範囲であり、直流電源回路2の
出力電圧VDCを440V以下に設定する必要があること
が判る。
【0050】ここで、従来例2においては複数種類の放
電灯の中で最も定格ランプ電圧VLaが高い放電灯に対
し、直流電源回路2の出力電圧VDCを定格ランプ電圧V
Laの√2倍以上に設定しているが、これを上記条件に当
てはめると最も高い定格ランプ電圧が500Ω×300
mA=150Vとなることから、出力電圧VDCは150
V×√2=212Vとなる。すなわち、本実施形態にお
いては直流電源回路2の出力電圧VDCを従来例2の条件
から求められる値(例えば212V)よりも大幅に高い
値(320V以上)に設定しているため、従来例2にお
ける判別手段や補正手段が不要であって、簡単な構成に
より複数種類の放電灯に略等しい電流を供給することが
できる。さらに、本実施形態においては直流電源回路2
の出力電圧VDCの上限値を440Vと設定することによ
り、放電灯Laの寿命を損なうことなく、定格ランプ電
力が異なる複数種類の放電灯を適合ランプとすることが
可能であることが判る。
【0051】(実施形態2)本実施形態の回路構成は実
施形態1と同一であるから図示並びに説明は省略する。
本実施形態は、放電灯Laの点灯時におけるインバータ
回路4の動作周波数finvを82kHzに設定している
点が実施形態1と異なっている。
【0052】ここで、放電灯Laを定格ランプ電流が略
300mAとなる放電灯とし、点灯時のインバータ回路
4の動作周波数finvを82kHzとして、定格ランプ
電力の異なる複数種類の放電灯を使用した場合におい
て、それぞれの放電灯を支障無く点灯することができる
直流電源回路2の出力電圧VDCと、共振回路6のコンデ
ンサC3の容量との関係を求め、その結果を図7に示し
ている。
【0053】すなわち、実施形態1で説明したように図
6に示す等価回路において、ランプインピーダンス(抵
抗R0)が100Ω〜500Ωまで変化し、抵抗R0に
供給される電流が略300mAとなるように設定し、且
つ抵抗R0の変化範囲内で放電灯Laへの供給電流の変
化幅が±10mA以内とし、さらにインバータ回路4の
動作周波数finvをインダクタL2とコンデンサC3か
ら求められる無負荷共振周波数の近傍とし、finv=8
2kHzとする、という条件を満足するような出力電圧
DCとコンデンサC3の容量との関係を求めている。
【0054】上記条件で解析を行った結果、図7におけ
る網点部分の領域Cに直流電源回路2の出力電圧VDC
コンデンサC3の容量の設定すれば上記条件を満足する
ことが判った。而して、図7に示すとおり、共振回路6
の無負荷共振周波数とインバータ回路4の動作周波数f
invがほぼ等しく、且つ直流電源回路2の出力電圧VD C
が320V以上であれば、上記条件を満足することにな
り、定格ランプ電力の異なる複数種類の放電灯に対して
略等しい電流(ランプ電流)を供給することができる。
【0055】次に、放電灯Laを上記H形ランプFHT
24,FHT32,FHT42とした場合、実施形態1
で説明した予熱条件を満足するのは図7に示した直線D
よりも上側の範囲であり、直流電源回路2の出力電圧V
DCを440V以下に設定する必要があることが判る。
【0056】よって、本実施形態及び実施形態1から、
直流電源回路2の出力電圧VDCを320V〜440Vの
範囲に設定すれば、インバータ回路4の動作周波数f
invに関わらず、定格ランプ電力の異なる複数種類の放
電灯に対して略等しい電流(ランプ電流)を供給可能で
あることが判る。
【0057】また、本実施形態においてはインバータ回
路4の動作周波数finvを80kHz以上に設定すると
ともに、無負荷共振周波数が75kHz以上となるよう
に共振回路6を構成している。これにより、インダクタ
L2及びコンデンサC3の低インピーダンス化、すなわ
ち小型化が可能であり、ひいては放電灯点灯装置の小型
化が達成できるという利点がある。具体的な数値の一例
を挙げると、直流電源回路2の出力電圧VDCを440V
とした場合、実施形態1ではインダクタL2のインダク
タンス値を2.10mH、コンデンサC3の容量を5n
Fとすると無負荷共振周波数は49kHzとなるが、本
実施形態ではインダクタL2のインダクタンス値を1.
3mH、コンデンサC3の容量を3nFとして無負荷共
振周波数は80kHzとなる。
【0058】また、直流電源回路2の出力電圧VDCを略
400Vとすると、交流電源ACの電源電圧変動を±1
0%程度考慮しても、240V×1.1×√2=373
V<400Vであるため、日本国内での特殊電圧や欧州
あるいは東南アジア地域の交流電源電圧(220V〜2
40V)での使用が可能となり、使用部品として定格電
圧の低いものを使用することができるという利点もあ
る。現在、高耐圧の電解コンデンサとしては耐圧が45
0Vまでのものが市販されているが、直流電源回路2の
出力電圧VDCを440Vとすると、平滑用のコンデンサ
C1に使用する電解コンデンサの定格電圧が450Vの
ときに440V/450V≒98%となって耐圧の余裕
度が全くなく、部品の信頼性を損ない、放電灯点灯装置
の故障や短寿命化などの虞があるから、耐圧が250V
の電解コンデンサを2個直列に接続して使用する必要が
ある。これに対して直流電源回路2の出力電圧VDCを4
00Vとした場合には、400V/450V≒90%と
なるから定格電圧に対して余裕度を持った設定となり、
部品の信頼性を損なうことがより少なく、放電灯点灯装
置をより小型に構成することができる。
【0059】さらに、共振用のコンデンサC3で放電灯
Laのフィラメントを予熱する場合、予熱電流の値を最
小予熱電流よりもかなり高めに設定すると放電灯Laの
点灯時に常時フィラメントに流れる電流値も高めになる
ため、コンデンサC3の容量を極力小さくし、常時フィ
ラメントに流れる電流値を低めに抑えることが望まし
い。よって、図7における直線Dの近傍に設定すること
が望ましいことになる。ここで、直流電源回路2の出力
電圧VDCを略400Vとし、インダクタL2のインダク
タンス値を1.2mH、コンデンサC3の容量を3nF
とすれば、このような設定は図7における点Fで示さ
れ、定格ランプ電力の異なる複数種類の放電灯に対して
略等しい電流を供給することができ、所定の先行予熱条
件を満足することができるとともに、放電灯Laの点灯
時にフィラメントに常時流れる電流を低減することがで
きる。
【0060】(実施形態3)図8に本発明の実施形態3
の概略回路構成を示す。但し、本実施形態の基本構成は
実施形態1と共通であるので、共通する構成については
同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態が実施
形態1と異なる点は、電圧値の異なる複数の定格電圧
(例えば、100Vと200V)を交流電源ACから入
力し、整流器1の脈流出力端間に接続された分圧抵抗R
1,R2によって電源電圧を検出し、その検出結果に基
づいて交流電源ACの定格電圧を判別する判別部7を備
え、判別部7の判別結果に応じてチョッパ制御部3及び
インバータ制御部5が制御内容を切り換えて、交流電源
ACからの入力電圧(定格電圧)が低い場合の効率を改
善する点に特徴がある。
【0061】判別部7は、例えば、交流電源ACの電源
電圧に応じた検出電圧(分圧抵抗R2の両端電圧)を所
定の基準電圧と比較するコンパレータ(図示せず)を具
備し、交流電源ACの各定格電圧に応じたH,Lの判別
信号を出力するものである。すなわち、100V又は2
00Vの2種類の定格電圧が交流電源ACから供給され
るものとすると、交流電源ACが定格200Vのときの
上記検出電圧が判別部7に入力されると判別部7のコン
パレータからHレベルの判別信号が出力され、交流電源
ACが定格100Vのときには上記検出電圧が定格20
0Vのときの略半分になるから、上記基準電圧を定格2
00Vのときの検出電圧値と定格100Vのときの検出
電圧値との間に設定すれば判別部7のコンパレータから
はLレベルの判別信号が出力されることになる。そし
て、判別部7の判別信号がチョッパ制御部3並びにイン
バータ制御部5に入力され、この判別信号に応じてチョ
ッパ制御部3では直流電源回路2の出力電圧VDCを制御
し、インバータ制御部5ではインバータ回路4の動作周
波数finvを制御する。
【0062】具体的に説明すると、チョッパ制御部3で
は、図9(a)に示すように交流電源ACが定格200
Vの場合に直流電源回路2の出力電圧VDCをVDC1と
し、交流電源ACが定格100Vの場合に直流電源回路
2の出力電圧VDCをVDC2(<VDC1)となるように出
力電圧VDCを制御する。また、インバータ制御部5で
は、図9(b)に示すように交流電源ACが定格200
Vの場合にインバータ回路4の動作周波数finvをf1
とし、交流電源ACが定格100Vの場合にインバータ
回路4の動作周波数finvをf2(<f1)となるよう
にインバータ回路4の動作周波数finvを制御する。
【0063】図10はインバータ回路4の動作周波数f
invと放電灯Laに流れるランプ電流との関係を示す特
性図であって、交流電源ACが定格200Vの場合、す
なわち直流電源回路2の出力電圧がVDC1の場合を実
線、交流電源ACが定格100Vの場合、すなわち直流
電源回路2の出力電圧がVDC2の場合を点線でそれぞれ
表している。ここで、インバータ回路4の動作周波数f
invがf1のときのランプ電流ILaをILa1とし、同図
中に点Aで示す。
【0064】例えば、交流電源ACが定格200Vから
定格100Vに切り換わって直流電源回路2への入力電
圧が低下した場合、インバータ回路4の動作周波数f
invを定格200Vのときのf1に固定するとランプ電
流ILaもILa1からILa2(図10中の点B)に減少し
てしまい、十分なランプ電流ILaが得られなくなる。そ
こで、本実施形態においては、交流電源ACの定格電圧
を低くした場合にチョッパ制御部3が直流電源回路2の
出力電圧VDCを低下させる(VDC1→VDC2)ととも
に、インバータ制御部5がインバータ回路4の動作周波
数finvを低下させる(f1→f2)ことにより、ラン
プ電流ILaをILa1(図10中の点C)としている。そ
の結果、図9(c)に示すように放電灯Laに流れるラ
ンプ電流ILaを直流電源回路2の出力電圧VDCの値に関
わらず略一定とすることができる。
【0065】また本実施形態では、所定の光束を得るた
めに必要な定格ランプ電流が略等しく且つ定格ランプ電
力が異なる複数種類の放電灯Laを適合ランプとしてお
り、放電灯Laの種類に関わらず略一定の電流を放電灯
Laに供給している。
【0066】ここで、図11に示す本実施形態の等価回
路において、ランプインピーダンス(抵抗R0)が10
0Ω〜500Ωまで変化し、抵抗R0に供給される電流
が略300mAとなるように設定したとき、インバータ
回路4の動作周波数finvとランプ電流ILaの関係を検
討した結果、図12に示すような特性が得られた。な
お、等価回路における抵抗R0は点灯時のランプ電圧/
ランプ電流にて求めた放電灯Laのランプインピーダン
ス、電源Vsは周波数が可変の高周波電源を表してい
る。図12において、電源Vsの出力電圧がVs1の場合
にランプインピーダンスR0を100Ωとしたときの特
性曲線Z1を一点鎖線で示し、電源Vsの出力電圧がV
s1の場合にランプインピーダンスR0を500Ωとした
ときの特性曲線Z2を二点鎖線で示し、電源Vsの出力
電圧がVs2(≒Vs1/1.1)の場合にランプインピー
ダンスR0を100Ωとしたときの特性曲線Z3を実線
で示し、電源Vsの出力電圧がVs2の場合にランプイン
ピーダンスR0を500Ωとしたときの特性曲線Z4を
点線で示している。
【0067】図12から明らかなように、特性曲線Z1
とZ2及びZ3とZ4をそれぞれ比較すると動作周波数
invが周波数faからfbの範囲ではランプインピー
ダンスR0の値の変化によるランプ電流ILaの変化が±
10mA以内であり、ほぼ変化していないことが判る。
なお、具体的な数値を図13の表に示す。
【0068】したがって、複数種類の放電灯を適合ラン
プとした場合においても、交流電源ACの定格電圧が高
い(例えば、200V)ときのインバータ回路4の動作
周波数finvを上記周波数fb(≒80kHz)の近傍
に設定し、交流電源ACの定格電圧が低い(例えば、1
00V)ときのインバータ回路4の動作周波数finv
上記周波数fa(≒70kHz)の近傍に設定すれば、
放電灯Laに供給されるランプ電流ILaを略一定とする
ことができるため、実施形態1及び実施形態2と同様の
効果を奏するとともに、電圧値の異なる複数の定格電圧
(例えば、100Vと200V)を交流電源ACから入
力することができる。
【0069】上述のように本実施形態では、交流電源A
Cの定格電圧が低い場合に直流電源回路2の出力電圧V
DCを低下させることでスイッチング素子Q3における損
失を低減することができ、また、上記場合にインバータ
回路4の動作周波数finvも低下させることで放電灯L
aの点灯時に常時共振用のコンデンサC3に流れる電流
Icを減少することができる。すなわち、放電灯Laの
ランプ電圧をV、インバータ回路4の動作周波数をf、
共振用のコンデンサC3の容量をCとした場合に上記電
流IcはIc=2πfCVと表されるから、点灯時のラ
ンプ電流ILaを略一定とするとランプ電圧Vも一定であ
るから、動作周波数fの低下によって上記電流Icが減
少することが判る。よって、共振回路6に流れる共振電
流も減少するため、インバータ回路4のスイッチング素
子Q1,Q2におけるスイッチング損失及び共振用のイ
ンダクタL2での鉄損や銅損も低減することができる。
【0070】(実施形態4)図14に本発明の実施形態
4の概略回路構成を示す。但し、本実施形態の基本構成
は実施形態3と共通であるので、共通する構成について
は同一の符号を付して説明を省略する。本実施形態が実
施形態3と異なる点は、判別部7の判別信号をチョッパ
制御部3のみに出力し、インバータ制御部5には直流電
源回路2の出力端間に接続された分圧抵抗R5,R6に
よって出力電圧VDCを検出するとともにその検出結果に
基づいて実施形態3で説明したインバータ回路4の動作
周波数finvの制御を行う点にある。
【0071】実施形態3と同様に100V又は200V
の2種類の定格電圧が交流電源ACから供給されるもの
とすると、定格200Vのときの直流電源回路2の出力
電圧VDC1に対してはR6×VDC1/(R5+R6)の
検出電圧が入力され、定格100Vのときの直流電源回
路2の出力電圧VDC2に対してはR6×VDC2/(R5
+R6)の検出電圧が入力されるから、インバータ制御
部5がこれらの検出電圧の違いから交流電源ACの定格
電圧の違いを判別し、実施形態3で説明したように交流
電源ACが定格200Vの場合にインバータ回路4の動
作周波数finvをf1とし、交流電源ACが定格100
Vの場合にインバータ回路4の動作周波数finvをf2
となるようにインバータ回路4の動作周波数finvを制
御する。なお、チョッパ制御部3の動作は実施形態3と
同一であるから説明を省略する。
【0072】(実施形態5)図15に本発明の実施形態
5の概略回路構成を示す。但し、本実施形態の基本構成
は実施形態3と共通であるので、共通する構成について
は同一の符号を付して説明を省略する。
【0073】本実施形態は交流電源ACの定格電圧を判
別する構成に特徴があり、分圧抵抗R1,R2の代わり
に直流電源回路2のインダクタL1に2次巻線n2を設
け、この2次巻線n2に誘起される検出電圧Vn2を判別
部7に入力している。
【0074】図16に交流電源ACの電源電圧の半周期
においてインダクタL1の2次巻線n2に誘起される検
出電圧波形の包絡線を示す。ここで、実施形態3と同様
に2種類(例えば、100Vと200V)の定格電圧が
交流電源ACから供給されるものとし、定格電圧が高い
ときの直流電源回路2の出力電圧をVDC1、インバータ
回路4の動作周波数finvをf1とし、定格電圧が低い
ときの直流電源回路2の出力電圧をVDC2、インバータ
回路4の動作周波数finvをf2とする。交流電源AC
の定格電圧が高い場合、直流電源回路2の出力電圧VDC
1に対して2次巻線n2の検出電圧Vn2は図16のK1
に示す波形となる。また、交流電源ACの定格電圧が低
い場合、直流電源回路2の出力電圧VDCがVDC1のまま
変わらなければ、2次巻線n2の検出電圧Vn2は正のピ
ーク値が交流電源ACの電源電圧にほぼ比例して変化す
るような波形(図16のK2に示す)となる。これに対
して、交流電源ACの定格電圧が低い場合に直流電源回
路2の出力電圧VDCがVDC2に低下すると、2次巻線n
2の検出電圧Vn2は図16のK3に示すような波形とな
り、正のピーク値の波形がK2とほぼ等しくなる。
【0075】したがって、インダクタL1に設けた2次
巻線n2の電圧(検出電圧)Vn2の波形によって交流電
源ACの電圧値にほぼ比例した信号が得られ、判別部7
において交流電源ACの定格電圧を判別して実施形態3
と同様の制御を行うことができる。
【0076】ところで、上述の実施形態3〜5において
は放電灯Laの点灯時における直流電源回路2の出力電
圧VDCの制御について説明したが、先行予熱時において
は、以下のような制御を行えばよい。
【0077】すなわち、図17に示すように時刻t=t
0に交流電源ACを投入して時刻t=t1まで先行予熱
を行い、この先行予熱期間(t0〜t1)における直流
電源回路2の出力電圧VDCは、交流電源ACの定格電圧
の高低に関わらず略一定とし、交流電源ACの定格電圧
が高い(例えば、200V)場合の電圧値VDC1に等し
くし、放電灯Laの点灯が安定した時点(時刻t=t
2)以降に交流電源ACの定格電圧に応じた上記制御を
行えばよい。
【0078】
【発明の効果】請求項1の発明は、交流電源から供給さ
れる交流電圧を整流する整流器と、少なくとも一つの平
滑用コンデンサを具備して整流器から出力される脈流電
圧より所望の直流電圧を得る直流電源回路と、直流電源
回路の出力端間に直列接続されて高周波で交互にオンオ
フする第1及び第2のスイッチング素子、各スイッチン
グ素子に逆並列に接続される第1及び第2のダイオード
を具備するインバータ回路と、第1又は第2のスイッチ
ング素子の何れか一方に並列接続され、少なくとも一つ
のインダクタ、コンデンサ並びに放電灯からなる共振回
路と、第1及び第2のスイッチング素子に駆動信号を出
力して放電灯への出力電流を制御する第1の制御部とを
備えた放電灯点灯装置において、共振回路のコンデンサ
が放電灯のフィラメントを介して放電灯と並列に接続さ
れ、第1の制御部は、交流電源の投入直後から放電灯を
始動点灯するまでの所定の予熱時間にインバータ回路か
ら放電灯のフィラメントに予熱電流を供給する先行予熱
手段を有し、所定の全光束となるランプ電流が略一定で
あり且つ互いに定格電力の異なる複数種類の蛍光灯から
なる放電灯に対して、定常点灯時には放電灯の種類に関
係なく共振回路の無負荷時の共振周波数近傍に設定され
た第1の周波数でインバータ回路を動作させ、直流電源
回路の出力電圧を使用される放電灯の種類に関わらず3
20V〜440Vの範囲の任意の値としたので、定格ラ
ンプ電力の異なる複数種類の放電灯に対して略一定のラ
ンプ電流を供給することができ、さらに放電灯のフィラ
メントの先行予熱条件を適切に設定できるため、放電灯
の寿命を損なうことなく複数種類の放電灯を適合ランプ
とすることができるという効果がある。
【0079】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、複数種類の放電灯は、所定の全光束となるランプ電
流が略300mAであり且つランプ電圧をランプ電流で
除した点灯特性が100〜500Ωであり、第1の制御
部は、各種類の放電灯に対して上記点灯特性内でのラン
プ電流の変化量が10mAより小さくなるように第1及
び第2のスイッチング素子に駆動信号を出力してなるの
で、請求項1の発明と同様の効果を奏する。
【0080】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
において、共振回路の無負荷時の共振周波数を75kH
z以上に設定したので、共振回路を構成する回路部品を
小型化することができ、装置全体の小型化も図れるとい
う効果がある。
【0081】請求項4の発明は、請求項1又は2又は3
の発明において、第1の周波数を80kHz以上に設定
したので、共振回路を構成する回路部品をさらに小型化
することができ、装置全体のさらなる小型化も図れると
いう効果がある。
【0082】請求項5の発明は、請求項1〜4の何れか
の発明において、直流電源回路の出力電圧を400±1
0Vの範囲の任意の値としたので、耐圧の低い部品が使
用できるという効果がある。
【0083】請求項6の発明は、請求項1〜5の何れか
の発明において、共振回路を構成するインダクタのイン
ダクタンス値を略1.2mHとし、共振回路を構成する
コンデンサの容量値を略3.0nFとしたので、放電灯
の種類に関わらず、点灯時においてフィラメントに常時
流れる電流を低く抑えることができるという効果があ
る。
【0084】請求項7の発明は、請求項1〜6の何れか
の発明において、直流電源回路は、整流器からの出力電
流が流れる第2のインダクタと、第2のインダクタに流
れる出力電流を断続する第3のスイッチング素子と、第
3のスイッチング素子に駆動信号を出力してオンオフす
る第2の制御部とを具備し、第2のインダクタへのエネ
ルギ蓄積によって昇圧動作を行うとともに第2の制御部
による第3のスイッチング素子のオンオフ制御によって
出力電圧を制御してなり、交流電源は第1の定格電圧と
第1の定格電圧よりも低い第2の定格電圧とを有し、交
流電源から供給される電圧が第1又は第2の定格電圧の
何れであるかを判別する判別手段を備え、判別手段の判
別結果に応じて第2の制御部が直流電源回路の出力電圧
を可変することにより放電灯に流れるランプ電流を略一
定に制御してなるので、電圧値の異なる複数の交流電源
に適合可能となるという効果がある。
【0085】請求項8の発明は、請求項7の発明におい
て、第2の制御部は、判別手段の判別結果に応じて略一
定の出力電圧を出力するように第3のスイッチング素子
をオンオフ制御するとともに交流電源から第2の定格電
圧が供給された場合には第1の定格電圧が供給された場
合の第1の出力電圧よりも低い第2の出力電圧を出力さ
せてなり、第1の制御部は、判別手段の判別結果に応じ
て略一定の周波数でインバータ回路を動作させるととも
に交流電源から第2の定格電圧が供給された場合には第
1の周波数よりも低い第2の周波数でインバータ回路を
動作させてなるので、交流電源からの入力電圧が低い場
合においても効率の低下を防ぐことができるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1の基本構成を示す概略回路構成図で
ある。
【図2】同上の具体的な回路構成を示す回路構成図であ
る。
【図3】同上におけるインバータ制御部の概略回路構成
図である。
【図4】同上の動作説明用の波形図である。
【図5】同上の動作説明図である。
【図6】同上の等価回路を示す回路図である。
【図7】実施形態2の動作説明図である。
【図8】実施形態3を示す概略回路構成図である。
【図9】同上の動作説明図である。
【図10】同上の動作説明図である。
【図11】同上の等価回路を示す回路図である。
【図12】同上の動作説明図である。
【図13】同上の動作説明図である。
【図14】実施形態4を示す概略回路構成図である。
【図15】実施形態5を示す概略回路構成図である。
【図16】同上の動作説明用の波形図である。
【図17】同上の動作説明用の波形図である。
【図18】従来例1を示す概略回路構成図である。
【図19】従来例2を示す概略回路構成図である。
【図20】同上の動作説明図である。
【図21】従来例3を示す概略回路構成図である。
【図22】同上の動作説明図である。
【図23】同上の動作説明図である。
【符号の説明】
1 整流器 2 直流電源回路 3 チョッパ制御部 4 インバータ回路 5 インバータ制御部 6 共振回路 Q1〜Q3 スイッチング素子 L2 インダクタ C3 コンデンサ La 放電灯
フロントページの続き (72)発明者 水川 宏光 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 金井 教郎 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 3K072 AA02 AB09 BA03 BA05 BB01 BC01 DB03 DC08 DD04 EB07 GA02 GB12 GC04 HA06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源から供給される交流電圧を整流
    する整流器と、少なくとも一つの平滑用コンデンサを具
    備して整流器から出力される脈流電圧より所望の直流電
    圧を得る直流電源回路と、直流電源回路の出力端間に直
    列接続されて高周波で交互にオンオフする第1及び第2
    のスイッチング素子、各スイッチング素子に逆並列に接
    続される第1及び第2のダイオードを具備するインバー
    タ回路と、第1又は第2のスイッチング素子の何れか一
    方に並列接続され、少なくとも一つのインダクタ、コン
    デンサ並びに放電灯からなる共振回路と、第1及び第2
    のスイッチング素子に駆動信号を出力して放電灯への出
    力電流を制御する第1の制御部とを備えた放電灯点灯装
    置において、共振回路のコンデンサが放電灯のフィラメ
    ントを介して放電灯と並列に接続され、第1の制御部
    は、交流電源の投入直後から放電灯を始動点灯するまで
    の所定の予熱時間にインバータ回路から放電灯のフィラ
    メントに予熱電流を供給する先行予熱手段を有し、所定
    の全光束となるランプ電流が略一定であり且つ互いに定
    格電力の異なる複数種類の蛍光灯からなる放電灯に対し
    て、定常点灯時には放電灯の種類に関係なく共振回路の
    無負荷時の共振周波数近傍に設定された第1の周波数で
    インバータ回路を動作させ、直流電源回路の出力電圧を
    使用される放電灯の種類に関わらず320V〜440V
    の範囲の任意の値としたことを特徴とする放電灯点灯装
    置。
  2. 【請求項2】 複数種類の放電灯は、所定の全光束とな
    るランプ電流が略300mAであり且つランプ電圧をラ
    ンプ電流で除した点灯特性が100〜500Ωであり、
    第1の制御部は、各種類の放電灯に対して上記点灯特性
    内でのランプ電流の変化量が10mAより小さくなるよ
    うに第1及び第2のスイッチング素子に駆動信号を出力
    してなることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装
    置。
  3. 【請求項3】 共振回路の無負荷時の共振周波数を75
    kHz以上に設定したことを特徴とする請求項1又は2
    記載の放電灯点灯装置。
  4. 【請求項4】 第1の周波数を80kHz以上に設定し
    たことを特徴とする請求項1又は2又は3記載の放電灯
    点灯装置。
  5. 【請求項5】 直流電源回路の出力電圧を400±10
    Vの範囲の任意の値としたことを特徴とする請求項1〜
    4の何れかに記載の放電灯点灯装置。
  6. 【請求項6】 共振回路を構成するインダクタのインダ
    クタンス値を略1.2mHとし、共振回路を構成するコ
    ンデンサの容量値を略3.0nFとしたことを特徴とす
    る請求項1〜5の何れかに記載の放電灯点灯装置。
  7. 【請求項7】 直流電源回路は、整流器からの出力電流
    が流れる第2のインダクタと、第2のインダクタに流れ
    る出力電流を断続する第3のスイッチング素子と、第3
    のスイッチング素子に駆動信号を出力してオンオフする
    第2の制御部とを具備し、第2のインダクタへのエネル
    ギ蓄積によって昇圧動作を行うとともに第2の制御部に
    よる第3のスイッチング素子のオンオフ制御によって出
    力電圧を制御してなり、交流電源は第1の定格電圧と第
    1の定格電圧よりも低い第2の定格電圧とを有し、交流
    電源から供給される電圧が第1又は第2の定格電圧の何
    れであるかを判別する判別手段を備え、判別手段の判別
    結果に応じて第2の制御部が直流電源回路の出力電圧を
    可変することにより放電灯に流れるランプ電流を略一定
    に制御してなることを特徴とする請求項1〜6の何れか
    に記載の放電灯点灯装置。
  8. 【請求項8】 第2の制御部は、判別手段の判別結果に
    応じて略一定の出力電圧を出力するように第3のスイッ
    チング素子をオンオフ制御するとともに交流電源から第
    2の定格電圧が供給された場合には第1の定格電圧が供
    給された場合の第1の出力電圧よりも低い第2の出力電
    圧を出力させてなり、第1の制御部は、判別手段の判別
    結果に応じて略一定の周波数でインバータ回路を動作さ
    せるとともに交流電源から第2の定格電圧が供給された
    場合には第1の周波数よりも低い第2の周波数でインバ
    ータ回路を動作させてなることを特徴とする請求項7記
    載の放電灯点灯装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008192390A (ja) * 2007-02-02 2008-08-21 Shihen Tech Corp 放電灯点灯装置
JP2008204826A (ja) * 2007-02-20 2008-09-04 Hitachi Lighting Ltd 電子式放電灯点灯装置

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