JP2002117892A - アルカリ二次電池 - Google Patents

アルカリ二次電池

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JP2002117892A
JP2002117892A JP2000309567A JP2000309567A JP2002117892A JP 2002117892 A JP2002117892 A JP 2002117892A JP 2000309567 A JP2000309567 A JP 2000309567A JP 2000309567 A JP2000309567 A JP 2000309567A JP 2002117892 A JP2002117892 A JP 2002117892A
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conductive substrate
winding
positive electrode
average pore
secondary battery
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JP2000309567A
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English (en)
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Yoshihiro Morifuji
義広 森藤
Masaki Asano
将紀 浅野
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FDK Twicell Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Battery Co Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
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  • Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内部抵抗のばらつきが抑制され、かつ内部短
絡発生率が低減されたアルカリ二次電池を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 正極2と負極4がセパレータ3を介在し
て渦巻き状に捲回された電極群5を具備したアルカリ二
次電池において、前記正極2は、三次元多孔質構造を有
し、捲回時に内側に位置する面の平均孔径が捲回時に外
側に位置する面の平均孔径に比べて大きく、かつ前記平
均孔径が大きな面の孔数を1とした際に前記平均孔径が
小さな面の孔数が1.1〜2の範囲内にある導電性基板
と、前記導電性基板の捲回時に内側に位置する面に固定
された集電体と、前記導電性基板に充填された正極合剤
とを有し、前記集電体は、前記正極の巻き始めの端面か
ら1周までの地点と巻き終わりの端面との間に位置する
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ二次電池
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、充放電可能で、かつ携帯可能
なアルカリ二次電池として、ニッケルカドミウム二次電
池が広く用いられている。このアルカリ二次電池は、近
年、各種電子機器や携帯電話の電源の他に、最近開発が
進められている電気自動車や電動補助付き自転車等の駆
動電源として使用されている。このような用途の拡大に
伴い、ニッケルカドミウム二次電池に比べて高容量が得
られるニッケル水素二次電池が注目されている。
【0003】アルカリ二次電池の正極としては、焼結式
のものとペースト式のものが知られている。焼結式正極
は、芯材であるグリッドの表面にニッケル粉末を焼結さ
せて得られる集電基板に活物質を含浸させることにより
作製される。しかしながら、集電基板の多孔度は高くて
もせいぜい80%程度であるため、活物質の充填量を十
分なものにすることが困難であり、高い電池容量が得ら
れない。一方、ペースト式正極は、ニッケル繊維の焼結
体やスポンジ状ニッケル基板等の三次元構造を有する金
属多孔体に活物質(例えば、水酸化ニッケル)を含むペ
ーストを塗布ないし充填した後、乾燥し、圧延すること
により作製される。スポンジ状ニッケル基板は、発泡樹
脂シートに無電解ニッケルメッキを施した後、ニッケル
電気メッキを施し、ニッケルメッキ層内部の樹脂を焼成
することにより得られる。この三次元構造を有する金属
多孔体は、多孔度を95%以上に高くすることができる
ため、焼結式正極に比べて活物質の充填量を多くするこ
とができ、二次電池を高容量にすることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スポン
ジ状ニッケル基板を導電性基板として含む正極と負極と
の間にセパレータを介在させて渦巻き状に捲回すること
により電極群を作製すると、スポンジ状ニッケル基板が
破断して正極表面に突出し、これがセパレータを貫通
し、内部短絡を生じるという問題点がある。
【0005】本発明は、内部抵抗のばらつきが抑制さ
れ、かつ内部短絡発生率が低減されたアルカリ二次電池
を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるアルカリ
二次電池は、正極と負極がセパレータを介在して渦巻き
状に捲回された電極群を具備したアルカリ二次電池にお
いて、前記正極は、三次元多孔質構造を有し、捲回時に
内側に位置する面の平均孔径が捲回時に外側に位置する
面の平均孔径に比べて大きく、かつ前記平均孔径が大き
な面の孔数を1とした際に前記平均孔径が小さな面の孔
数が1.1〜2の範囲内にある導電性基板と、前記導電
性基板の捲回時に内側に位置する面に固定された集電体
と、前記導電性基板に充填された正極合剤とを有し、前
記集電体は、前記正極の巻き始めの端面から1周までの
地点と巻き終わりの端面との間に位置することを特徴と
するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に係るアルカリ二次電池の
一例(円筒形アルカリ二次電池)を図1〜図4を参照し
て説明する。図1は本発明に係るアルカリ二次電池の一
例(円筒形アルカリ二次電池)を示す部分切欠斜視図、
図2は図1のアルカリ二次電池の正極を示す平面図、図
3は図1のアルカリ二次電池を示す横断面図、図4は図
2の正極に使用される導電性基板を示す模式図である。
【0008】すなわち、有底円筒状の容器1内には、正
極2とセパレータ3と負極4とを積層してスパイラル状
に捲回することにより作製された電極群5が収納されて
いる。前記正極2は、三次元多孔質構造を有し、捲回時
に内側に位置する面の平均孔径が捲回時に外側に位置す
る面の平均孔径に比べて大きく、かつ前記平均孔径が大
きな面の孔数を1とした際に前記平均孔径が小さな面の
孔数が1.1〜2の範囲内にある導電性基板6と、前記
導電性基板6の捲回時に内側に位置する面の上端部分に
固定された帯状金属板からなる集電体7と、前記導電性
基板6に充填された正極合剤8とから構成される。前記
集電体7は、前記正極2の巻き始めの端面P1から1周
までの地点P2と前記正極2の巻き終わりの端面P4との
間に位置している。前記集電体7が、前記正極2の巻き
始めの端面P1から1周目以内に存在すると(集電体7
の位置がP2にかからないようにする)、この領域は捲
回時の曲率半径が小さく、導電性基板の破断が多いた
め、内部抵抗のばらつきが大きくなる。かかる集電体7
は、例えば、ニッケルから形成することができる。前記
負極4は、前記電極群5の最外周に配置されて前記容器
1と電気的に接触している。アルカリ電解液は、前記容
器1内に収容されている。中央に孔10を有する円形の
封口板11は、前記容器1の上部開口部に配置されてい
る。リング状の絶縁性ガスケット12は、前記封口板1
1の周縁と前記容器1の上部開口部内面の間に配置さ
れ、前記上部開口部を内側に縮径するカシメ加工により
前記容器1に前記封口板11を前記ガスケット12を介
して気密に固定している。前記集電体7は、一端が前記
正極2に接続、他端が前記封口板11の下面に接続され
ている。帽子形状をなす正極端子13は、前記封口板1
1上に前記孔10を覆うように取り付けられている。ゴ
ム製の安全弁14は、前記封口板11と前記正極端子1
3で囲まれた空間内に前記孔10を塞ぐように配置され
ている。中央に穴を有する絶縁材料からなる円形の押え
板15は、前記正極端子13上に前記正極端子13の突
起部がその押え板15の前記穴から突出されるように配
置されている。外装チューブ16は、前記押え板15の
周縁、前記容器1の側面及び前記容器1の底部周縁を被
覆している。
【0009】以下、前記正極2、負極4、セパレータ3
及びアルカリ電解液について詳細に説明する。
【0010】1)正極2 この正極2は、例えば、以下に説明する方法で作製され
る。まず、活物質、導電剤及び結着剤を水の存在下で混
練することによりペーストを調製し、前記ペーストを前
記導電性基板に充填した後、乾燥させ、プレスを施すこ
とにより、正極合剤が充填された導電性基板を得る。こ
の合剤充填基板の集電体溶接箇所に充填された正極合剤
を、例えば超音波振動により除去する。ひきつづき、導
電性基板の集電体溶接箇所に帯状金属板からなる集電体
を溶接することにより、前述した図2に示す構造を有す
るペースト式ニッケル正極を得る。
【0011】前記導電性基板の一例の模式図を図4に示
す。なお、図4では、導電性基板の骨格の大小関係を理
解しやすくするため、導電性基板の表面構造を円形孔が
均等に開口された構造にしたが、導電性基板の表面構造
は図4に示す構造に限られるものではない。前記導電性
基板17は、平均孔径の大きな三次元多孔質構造の導電
性基材層18と、平均孔径の小さな三次元多孔質構造の
導電性基材層19とから構成される。前記導電性基板1
7は、一方の面18の平均孔径が他方の面19の平均孔
径に比べて大きい。前記平均孔径が大きな面18の孔数
を1とした際に前記平均孔径が小さな面19の孔数を
1.1以上にすることによって、前記平均孔径が大きな
面18における孔間隔R1(骨格の太さ)を前記平均孔
径が小さな面19における孔間隔R2(骨格の太さ)に
比べて太くすることができ、かつ導電性基板の見かけの
空隙率を高くすることができる。しかしながら、前記平
均孔径が大きな面18の孔数を1とした際に前記平均孔
径が小さな面19の孔数を2より大きくすると、一方の
面の骨格の太さと他方の面の骨格の太さの差が大きくな
り、基板強度が低下したり、一方の面側の合剤充填密度
と他方の面側の合剤充填密度とが大きく異なるようにな
るため、プレス時に基板が反る恐れがある。また、前記
平均孔径が小さな面19における孔間隔R2(骨格の太
さ)が細くなるため、正極と負極の間にセパレータを介
在して渦巻き状に捲回して電極群を作製する際に前記平
均孔径が小さな面19が破断しやすくなる。このため、
内部短絡発生率が高くなると共に、正極の電子伝導性が
低下して高率放電特性が損なわれる。前記平均孔径が大
きな面18の孔数を1とした際に前記平均孔径が小さな
面19の孔数は、1.1〜1.5の範囲内にすることが
好ましい。
【0012】このような導電性基板17を例えば図5に
示すように平均孔径の小さな面19を外側にして捲回す
ると、外側の面19は捲回時に内側に位置する面(平均
孔径の大きな面18)に比べて変形量が大きく、しかも
外側の面19の方が内側の面18に比べてその骨格が細
いため、外側の面19から破断が進行する。この外側の
面19は、比較的少ない応力で破断し、多数の亀裂Cや
突出部Fを形成する。そして、その過程で導電性基板1
7にかかる応力が開放されるので、骨格が太くて強度の
高い平均孔径の大きい層18に破断が及ぶことがなく、
導電性基板17全体が破断するのを防止することができ
る。さらに、平均孔径の小さな面19が少ない応力で破
断することから、亀裂Cや突出部Fの破断形態を細かな
クラック状にすることができる。その結果、捲回時の導
電性基板の破断度合いを小さくすることができるため、
破断部が正極表面に突出するのを抑えることができる。
【0013】前記導電性基板の表面の孔数は、例えば、
以下に説明する方法で測定される。前記導電性基板の各
面の任意の3個所の顕微鏡写真を撮影する。各顕微鏡像
について、1インチ当りの孔数を測定し、3個所の平均
値を算出し、導電性基板表面の孔数とする。
【0014】前記導電性基板の各面の平均孔径は、30
0〜600μmの範囲内にすることが好ましい。これは
次のような理由によりものである。導電性基板の表面の
平均孔径を300μm未満にすると、導電性基板の骨格
が細くなって導電性基板の強度が低下する虞がある。一
方、導電性基板の表面の平均孔径が600μmを超える
と、正極を捲回する際に導電性基板がより高い応力で破
断するため、骨格が細い場合に比べて破断の度合いが大
きくなり、破断部が突出してセパレータを貫通する可能
性が高くなるからである。
【0015】この導電性基板は、例えば、以下に説明す
る方法で作製される。まず、平均孔径が大きな発泡樹脂
シートと、平均孔径が小さな発泡樹脂シートとを用意す
る。平均孔径の大きな発泡樹脂シートの表面の孔数を1
とした際、平均孔径の小さな発泡樹脂シートの表面の孔
数は1.1〜2の範囲内である。この2枚の発泡樹脂シ
ートを熱融着により一体化した後、無電解メッキ(例え
ば、無電解ニッケルメッキ)を施し、ひきつづき電気メ
ッキ(例えば、ニッケル電気メッキ)を施し、これを加
熱焼成することによりニッケルメッキ内の樹脂を熱分解
除去し、さらに還元雰囲気で焼成することにより作製さ
れる。得られた導電性基板は三次元多孔質構造を有する
ものであるが、この構造は原料の発泡樹脂シートの構造
が転写されたものである。
【0016】なお、前述した図4においては、三次元多
孔質構造を有し、平均孔径の異なる二層が積層された導
電性基板について説明したが、前記導電性基板として
は、三次元多孔質構造を有し、平均孔径の異なる二層以
上が積層された構造にしても良い。この一例を図6に示
す。この導電性多孔体20は、平均孔径の異なる3枚の
金属繊維焼結シート21,22,23を平均孔径が大き
い方から上から順に積層し、焼結により一体化させたも
のである。従って、前記導電性多孔体20の上面には平
均孔径が大きい金属繊維焼結体層21が位置し、下面に
は前記金属繊維焼結体層21に比べて平均孔径が小さい
金属繊維焼結体層23が位置している。
【0017】前記正極合剤に含有される活物質、導電剤
及び結着剤について説明する。
【0018】前記活物質としては、例えば、亜鉛、コバ
ルト、カドミウム及び希土類元素から選ばれる1種以上
の金属が共晶された水酸化ニッケル粉末か、無共晶の水
酸化ニッケル粉末を用いることができる。前記金属を共
晶させた水酸化ニッケルは、充電効率及びサイクル特性
を向上することができる。
【0019】水酸化ニッケルは、Cu−Kα線をX線源
とするX線粉末回折における(001)面のピークの半
価幅rが0.5〜0.9°/2θで、かつピーク強度を
pとした際にp/rが1000〜2000の範囲内であ
ることが好ましい。ここで、半価幅rを0.5°/2θ
未満にすると、十分な放電容量が得られなくなる虞があ
る。一方、半価幅rが0.9°/2θを超えると、水酸
化ニッケルの結晶性が低下して高いレートでの充電効率
が低下する虞がある。
【0020】前記導電剤としては、例えば金属コバル
ト、コバルト化合物(例えば、CoOのようなコバルト
酸化物、Co(OH)2のようなコバルト水酸化物)等
を挙げることができる。前記導電剤としては、前述した
種類の中から選ばれる1種または2種以上を用いること
ができる。前記導電剤は、粉末か、前記活物質の表面を
被覆する層状物の形態で後述するペースト中に添加する
ことができる。ペーストには、表面が導電剤で被覆され
た水酸化ニッケル粉末及び導電剤の粉末の双方を添加し
ても良い。
【0021】前記結着剤としては、例えばカルボキシメ
チルセルロース(CMC)、メチルセルロース、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール
(PVA)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリ
アクリル酸ナトリウム、ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)等を挙げることができる。
【0022】2)負極4 負極は、水素吸蔵合金を含む。
【0023】この負極は、例えば、水素吸蔵合金粉末、
導電性材料及び結着剤を水の存在下で混練することによ
りペーストを調製し、前記ペーストを導電性基板に充填
し、乾燥した後、プレスを施すことにより作製される。
【0024】前記水素吸蔵合金は、電解液中で水素の吸
蔵と放出が行えるものであれば特に制限はなく、例え
ば、AB5系、TiNi系、TiFe系、Mg2Ni系水
素吸蔵合金を使用することができる。ここで、前記Aに
は、La、Mm(ミッシュメタル)、Lm(La富化し
たミッシュメタル)等を使用することができる。一方、
前記Bには、Ni単独か、NiとAl、Mn、Co、T
i、Cu、Zn、Zr、Cr及びBよりなる群から選ば
れる1種以上との混合元素を使用することができる。特
に、一般式LmNivCowMnxAlyZrz (ただし、
Lmは1種類または2種類以上の希土類元素で、Laを
含むものが好ましく、原子比v,w,x,y及びzの合
計値が5.1≦v+w+x+y+z≦5.4を示す)で
表される水素吸蔵合金が好ましい。前記Lmを構成する
希土類元素としては、例えば、La、Ce、Pr、Nd
等を挙げることができる。原子比v,w,x,y及びz
の合計値を5.1未満にすると、サイクル寿命が低下す
る虞がある。一方、前記合計値が5.4を超えると、負
極の水素吸蔵合金含有量が低下する虞がある。
【0025】前記水素吸蔵合金粉末の平均粒径をD50
値で20〜70μmの範囲内にすることが好ましい。こ
こで、D50値で規定される平均粒径とは、粒子分布を
測定した際に全粒子個数に対する累積粒子個数が50%
となるときの粒径を意味する。平均粒径D50を20μ
m未満にすると、サイクル寿命が低下する虞がある。一
方、平均粒径D50が70μmを超えると、低温時の電
池反応が抑制されて電池容量が低下する恐れがある。
【0026】前記導電性材料としては、例えば、黒鉛、
カーボンブラック等を用いることができる。
【0027】前記結着剤としては、前述した正極で説明
したのと同様な種類のものを挙げることができる。
【0028】前記導電性基板としては、パンチドメタ
ル、エキスパンデッドメタル、ニッケルネットなどの二
次元基板や、フェルト状金属多孔体や、スポンジ状金属
基板などの三次元基板を挙げることができる。かかる導
電性基板は、例えば、ニッケル、ステンレス、ニッケル
メッキを施した金属材料等から形成することができる。
また、前述した正極で説明した導電性基板を使用しても
良い。
【0029】3)セパレータ このセパレータとしては、例えばポリアミド繊維製不織
布、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン繊維製不織布、またはこれらの不織布に親水性官能基
を付与したものを挙げることができる。
【0030】4)アルカリ電解液 このアルカリ電解液としては、例えば水酸化ナトリウム
(NaOH)と水酸化リチウム(LiOH)の混合液、
水酸化カリウム(KOH)とLiOHの混合液、KOH
とLiOHとNaOHの混合液等を用いることができ
る。
【0031】以上説明した本発明に係るアルカリ二次電
池は、正極と負極がセパレータを介在して渦巻き状に捲
回された電極群を具備したアルカリ二次電池において、
前記正極は、三次元多孔質構造を有し、捲回時に内側に
位置する面の平均孔径が捲回時に外側に位置する面の平
均孔径に比べて大きく、かつ前記平均孔径が大きな面の
孔数を1とした際に前記平均孔径が小さな面の孔数が
1.1〜2の範囲内にある導電性基板と、前記導電性基
板の捲回時に内側に位置する面に固定された集電体と、
前記導電性基板に充填された正極合剤とを有し、前記集
電体は、前記正極の巻き始めの端面から1周までの地点
と巻き終わりの端面との間に位置することを特徴とする
ものである。
【0032】このようなアルカリ二次電池によれば、正
極と負極の間にセパレータを介在して渦巻き状に捲回す
る際に、正極の捲回時に外側に位置する面側に導電性基
板の骨格の細い面が向いているため、導電性基板に形成
されるクラックを細かく、小さなものにすることができ
る。さらに、前記集電体を前記導電性基板の捲回時に内
側に位置する面に固定することによって、捲回時に前記
集電体のエッジが撥ね返ってセパレータを突き破るのを
防止することができる。よって、導電性基板の大きな破
断が抑制され、かつ集電体のエッジの跳ね返りが回避さ
れたため、内部短絡発生率を低くすることができる。
【0033】また、前記正極の巻き始めの端面から1周
までの地点と巻き終わりの端面との間は、前記正極の巻
き始めの端面から1周目以内の領域に比べて捲回時の曲
率半径が大きいため、導電性基板の破断を少なくするこ
とができる。前記集電体の位置を前記正極の巻き始めの
端面から1周までの地点と巻き終わりの端面との間に
し、かつ前記集電体を前記導電性基板の捲回時に内側の
面に溶接することによって、より破断の少ない領域に集
電体を溶接することができるため、二次電池の内部抵抗
のばらつきを抑えることができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照
して詳細に説明する。
【0035】(実施例1) <ペースト式正極の作製>平均孔径の異なる2種類の発
泡樹脂シートを熱融着により一体化させた。ひきつづ
き、ニッケル無電解メッキに次いでニッケル電気メッキ
を施し、焼成によりニッケルメッキ層内部の樹脂を熱分
解除去することにより、目付量が400g/m2で、厚
さが1.5mmで、一方の面の平均孔径が400μm
で、他方の面の平均孔径が300μmで、平均孔径の大
きな面の孔数を1とした際に平均孔径の小さな面の孔数
が1.14である三次元多孔質構造の導電性基板を用意
した。
【0036】一方、X線粉末回折(Cu−Kα線)にお
ける(001)面のピーク半価幅rが0.65°/2θ
であり、ピーク強度が1700(A.U.)である水酸化ニッ
ケル粉末90質量部及び酸化コバルト粉末10質量部か
らなる混合粉体に、カルボキシメチルセルロース(CM
C)3質量部及びポリテトラフルオロエチレン5質量部
を添加し、これらに水45質量部添加して混練すること
によりペーストを調製した。つづいて、このペーストを
前述した導電性基板に充填し、乾燥した後、ローラプレ
スして圧延成形することにより、正極合剤が充填された
導電性基板を得た。この合剤充填基板の長手方向側端部
の一箇所に充填された正極合剤を超音波振動により除去
し、集電体溶接箇所を形成した。この集電体溶接箇所
は、電極群における正極の巻き始めの端面から1周まで
の地点と2周までの地点の間に設定した。
【0037】次いで、前記集電体溶接箇所に帯状ニッケ
ル板からなる集電体を抵抗溶接し、前述した図2に示す
構造を有するペースト式ニッケル正極を得た。
【0038】<ペースト式水素吸蔵合金負極の作製>L
m(La,Ce,Nd,Prを主成分とする)、Ni、
Co、Mn、Al及びZrを混合してアルゴン雰囲気中
で溶解した後、アルゴン雰囲気中で1000℃で、10
時間の熱処理を施し、これを機械粉砕してメッシュを通
過させることにより、平均粒径(D50)が50μmの
水素吸蔵合金粉末を得た。水素吸蔵合金粉末100質量
部に、ポリアクリル酸ナトリウム0.5質量部、カルボ
キシメチルセルロース(CMC)0.12質量部、ポリ
テトラフルオロエチレン1.5質量部及びカーボンブラ
ック1質量部を添加し、水45質量部と共に混練するこ
とによりペーストを調製した。このペーストを導電性基
板としてパンチドメタルの両面に塗布し、乾燥させた
後、ローラプレスで圧延成形することにより、負極を作
製した。
【0039】次いで、親水化処理が施されたポリオレフ
ィン製不織布からなるセパレータを正極と負極の間に介
在し、渦巻き状に捲回することにより、電極群を作製し
た。この際、正極の捲回時に内側に位置する面側に導電
性基板の集電体が溶接された面を向けた。得られた電極
群における集電体の位置は、図3に示すように、正極2
の巻き始めの端面P1から1周までの地点P2と2周まで
の地点P3の間である。このような電極群を負極端子を
兼ねる有底円筒状の金属製容器内に収納した。次いで、
前記容器内にアルカリ電解液を注入し、封口処理等を施
すことにより、前述した図1に示す構造を有する円筒形
ニッケル水素二次電池を製造した。
【0040】(実施例2)電極群における集電体の位置
を、図3に示すように、正極2の巻き始めの端面P1
ら2周までの地点P3と巻き終わりの端面P4の間にする
こと以外は、前述した実施例1で説明したのと同様にし
て円筒形ニッケル水素二次電池を製造した。
【0041】(比較例1)導電性基板の両面の平均孔径
を400μmと等しくすること以外は、前述した実施例
1で説明したのと同様にして円筒形ニッケル水素二次電
池を製造した。
【0042】(比較例2)電極群における集電体の位置
を図3に示すように正極の巻き始め先端面P1から1周
以内とすること以外は、前述した実施例1で説明したの
と同様にして円筒形ニッケル水素二次電池を製造した。
【0043】(比較例3)集電体を導電性基板の捲回時
に外側に位置する面に溶接すること以外は、前述した比
較例2で説明したのと同様にして円筒形ニッケル水素二
次電池を製造した。
【0044】得られた実施例1〜2及び比較例1〜3の
二次電池を1000個ずつ用意し、正極と負極の間に5
00Vの直流電圧を印加し、その時の正負極間の絶縁抵
抗を測定し、抵抗値が所定値以下のものを絶縁不良が生
じたものとみなしてその個数を測定し、絶縁不良率を評
価した。その結果を下記表1に示す。
【0045】また、実施例1〜2及び比較例1〜3の二
次電池を1000個ずつ用意し、電池の内部抵抗をA.
C.1KHzで測定した。内部抵抗値のばらつきを標準
偏差にて評価し、その結果を下記表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】表1から明らかなように、一方の面の平均
孔径が他方の面の平均孔径に比べて大きく、前記平均孔
径が大きな面の孔数を1とした際に前記平均孔径が小さ
な面の孔数が1.1〜2の範囲内にある導電性基板に、
捲回時に内側に位置する面に集電体を溶接し、かつ前記
集電体の位置を正極の巻き始め端面から1周までの地点
と巻き終わり端面との間にした実施例1、2の二次電池
は、比較例1,2の二次電池に比べて、絶縁不良率が低
く、かつ内部抵抗のばらつきを示す標準偏差が小さいこ
とがわかる。
【0048】これに対し、導電性基板の平均孔径を等し
くした比較例1の二次電池は、絶縁不良発生率が著しく
高くなることがわかる。また、集電体の位置を正極の巻
き始め端面から1周目以内とした比較例2の二次電池
は、実施例1、2に比べて内部抵抗のばらつきが大きく
なることがわかる。さらに、比較例3のように前記集電
を導電性基板の捲回時に外側に位置する面に溶接する
と、内部抵抗のばらつきが更に拡大することがわかる。
【0049】なお、前述した実施例においては、ニッケ
ル水素二次電池に適用した例を説明したが、ニッケルカ
ドミウム二次電池についても同様に適用することができ
る。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、内
部抵抗のばらつきが低減され、かつ正極と負極の間にセ
パレータを介在して渦巻き状に捲回した際の絶縁不良発
生率を低くすることが可能なアルカリ二次電池を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアルカリ二次電池の一例(円筒形
アルカリ二次電池)を示す部分切欠斜視図。
【図2】図1のアルカリ二次電池の正極を示す平面図。
【図3】図1のアルカリ二次電池を示す横断面図。
【図4】図2の正極に使用される導電性基板を示す模式
図。
【図5】図4の導電性基板を捲回した際の状態を説明す
るための模式図。
【図6】本発明に係るアルカリ二次電池の導電性基板の
別な例を示す模式図。
【符号の説明】
1…容器、 2…正極、 3…セパレータ、 4…負極、 5…電極群、 6…導電性基板、 7…集電体、 8…正極合剤、 9…正極2の捲回時に内側に位置する面。
フロントページの続き Fターム(参考) 5H017 AA02 AS02 CC25 DD08 HH03 HH05 5H022 AA04 AA18 BB11 CC08 CC12 CC19 5H028 AA01 BB07 CC05 CC10 CC13 HH06 5H050 AA15 AA19 BA04 CA03 CB16 DA04 DA20 FA05 FA08 FA09 FA15 GA23 HA06 HA12

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極と負極がセパレータを介在して渦巻
    き状に捲回された電極群を具備したアルカリ二次電池に
    おいて、 前記正極は、三次元多孔質構造を有し、捲回時に内側に
    位置する面の平均孔径が捲回時に外側に位置する面の平
    均孔径に比べて大きく、かつ前記平均孔径が大きな面の
    孔数を1とした際に前記平均孔径が小さな面の孔数が
    1.1〜2の範囲内にある導電性基板と、前記導電性基
    板の捲回時に内側に位置する面に固定された集電体と、
    前記導電性基板に充填された正極合剤とを有し、 前記集電体は、前記正極の巻き始めの端面から1周まで
    の地点と巻き終わりの端面との間に位置することを特徴
    とするアルカリ二次電池。
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