JP2002116459A - 配線の形成方法 - Google Patents

配線の形成方法

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JP2002116459A
JP2002116459A JP2000307858A JP2000307858A JP2002116459A JP 2002116459 A JP2002116459 A JP 2002116459A JP 2000307858 A JP2000307858 A JP 2000307858A JP 2000307858 A JP2000307858 A JP 2000307858A JP 2002116459 A JP2002116459 A JP 2002116459A
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film
forming
light
corner
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JP2000307858A
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Hitoshi Watanabe
仁 渡辺
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Casio Computer Co Ltd
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パターンが微細化しても、設計上突出したほ
ぼ90°の角部や凹んだほぼ90°の角部を有する配線
の形状を設計上の形状に近い形状とする。 【解決手段】 露光マスク32は、薄膜トランジスタの
ほぼL字状のドレイン電極および直線状のソース電極な
どを形成するためのフォトレジスト膜を形成する際に使
用するものである。この場合、斜線部は遮光部であり、
ドレイン電極用のほぼL字状の遮光部32bの折曲部内
側の角部の内側には補助透過部33dが設けられ、同遮
光部32bの先端部両側の角部の外側には補助遮光部3
2eが設けられ、ソース電極用の直線状の遮光部32c
の所定の先端部両側の角部の外側には補助遮光部32f
が設けられている。そして、補助透過部33dでは光が
入り込まない現象が緩和され、補助遮光部32e、32
fでは光が回り込む現象が緩和される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は配線の形成方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】例えば液晶表示装置では、スイッチング
素子としての薄膜トランジスタを形成するとき、ゲート
電極上にゲート絶縁膜などを介してソース電極およびド
レイン電極などの配線を形成することがある。
【0003】図15は従来のこのような液晶表示装置の
一例の一部の透過平面図を示し、図16は図15のY−
Y線に沿う断面図を示したものである。この液晶表示装
置はガラス基板51を備えている。ガラス基板51の上
面の所定の箇所にはゲート電極52を含む走査線53が
設けられている。走査線53は図15において左右方向
に延びて設けられている。ゲート電極52は走査線53
から方形状に延出された部分を有する。
【0004】ゲート電極52および走査線53を含むガ
ラス基板51の上面には窒化シリコンからなるゲート絶
縁膜54が設けられている。ゲート電極52上における
ゲート絶縁膜54の上面の所定の箇所には真性アモルフ
ァスシリコンからなる半導体薄膜55が設けられてい
る。半導体薄膜55のチャネル長方向ほぼ中央部の上面
には窒化シリコンからなるチャネル保護膜56が設けら
れている。チャネル保護膜56の上面のチャネル長方向
両側およびその両側における半導体薄膜55の上面には
n型アモルファスシリコンからなるオーミックコンタク
ト層57、58が設けられている。
【0005】一方のオーミックコンタクト層57の上面
およびゲート絶縁膜54の上面の所定の箇所にはドレイ
ン電極59を含むデータ線60が設けられている。デー
タ線60は図15において上下方向に延びて設けられて
いる。ドレイン電極59はデータ線60からほぼL字状
に延出されている。他方のオーミックコンタクト層58
の上面にはソース電極61が設けられている。ソース電
極61は直線状となっている。そして、ゲート電極5
2、ゲート絶縁膜54、半導体薄膜55、チャネル保護
膜56、オーミックコンタクト層57、58、ドレイン
電極59およびソース電極61により、薄膜トランジス
タ62が構成されている。
【0006】薄膜トランジスタ62などを含むゲート絶
縁膜54の上面には窒化シリコンからなるオーバーコー
ト膜63が設けられている。オーバーコート膜63の上
面の所定の箇所には画素電極64が設けられている。画
素電極64は、オーバーコート膜63に設けられたコン
タクトホール65を介してソース電極61に接続されて
いる。
【0007】次に、この液晶表示装置の製造方法につい
て、図17〜図21を順に参照して説明する。まず、図
17に示すように、ガラス基板51の上面の所定の箇所
にアルミニウム系金属などからなる金属膜71を成膜す
る。次に、金属膜71の上面の所定の箇所にフォトレジ
スト膜72を形成する。この場合、フォトレジスト膜7
2は、ゲート電極52を含む走査線53を形成するため
のものである。次に、フォトレジスト膜72をマスクと
して金属膜71をエッチングすると、図18に示すよう
に、フォトレジスト膜72下にゲート電極52を含む走
査線53が形成される。次に、フォトレジスト膜72を
剥離する。
【0008】次に、図19に示すように、ゲート電極5
2などを含むガラス基板51の上面全体に窒化シリコン
からなるゲート絶縁膜54および真性アモルファスシリ
コンからなる半導体薄膜55を連続して成膜する。次
に、ゲート電極52上における半導体薄膜55の上面の
所定の箇所に窒化シリコンからなるチャネル保護膜56
を形成する。次に、チャネル保護膜56を含む半導体薄
膜55の上面全体にn型アモルファスシリコンからなる
オーミックコンタクト層形成用層73およびクロムやア
ルミニウム系金属などからなる金属膜74を連続して成
膜する。
【0009】次に、金属膜24の上面の各所定の箇所に
フォトレジスト膜75、76を形成する。この場合、フ
ォトレジスト膜75はドレイン電極59を含むデータ線
60を形成するためのものであり、フォトレジスト膜7
6はソース電極61を形成するためのものである。次
に、フォトレジスト膜75、76をマスクとして金属膜
74をエッチングすると、図20に示すように、フォト
レジスト膜75下にドレイン電極59を含むデータ線6
0が形成され、フォトレジスト膜76下にソース電極6
1が形成される。
【0010】次に、フォトレジスト膜75、76、ドレ
イン電極59およびソース電極61などをマスクとして
オーミックコンタクト層形成用層73および半導体薄膜
55をエッチングすると、図21に示すように、ドレイ
ン電極59下に一方のオーミックコンタクト層57が形
成され、ソース電極61下に他方のオーミックコンタク
ト層58が形成される。また、両オーミックコンタクト
層57、58下およびチャネル保護膜56下に半導体薄
膜55が残存される。次に、フォトレジスト膜75、7
6を剥離する。
【0011】次に、図16に示すように、薄膜トランジ
スタ62などを含むゲート絶縁膜54の上面全体に窒化
シリコンからなるオーバーコート膜63を成膜する。次
に、オーバーコート膜63のソース電極61の所定の箇
所に対応する部分にコンタクトホール65を形成する。
次に、オーバーコート膜63の上面の所定の箇所に画素
電極64をコンタクトホール65を介してソース電極4
1に接続させて形成する。かくして、図15および図1
6に示す液晶表示装置が得られる。
【0012】ところで、図17に示すフォトレジスト膜
72を形成するとき、図22に示す露光マスク81を用
いて露光している。この場合、図22における斜線部
は、ゲート電極52を含む走査線53の設計上の形状に
対応した形状の遮光部であり、直線状の遮光部81a
と、この遮光部81aから延出された方形状の遮光部8
1bとからなっている。このうち遮光部81bの根元部
両側の角部はほぼ90°の角度で凹まされており、遮光
部81bの先端部両側の角部はほぼ90°の角度で突出
されている。
【0013】このような露光マスク81を用いて露光す
る場合、パターンが微細化するに従い、遮光部81bの
根元部両側の凹んだ角部において光が入り込まない現象
が生じ、遮光部81bの先端部両側の突出した角部にお
いて光が回り込む現象が生じる。この結果、この露光マ
スク81を用いて形成されたフォトレジスト膜72は、
図23に示すようになる。すなわち、直線状の遮光部8
1aに対応する部分72aは直線状となり、方形状の遮
光部81bに対応する部分72bの根元部両側は比較的
大きな二等辺直角三角形状(ただし、底辺は円弧状に凹
んでいる。以下、同じ。)に突出され、同部分72bの
先端部両側は比較的大きな円弧状に切り欠かれる。
【0014】また、図19に示すフォトレジスト膜7
5、76を形成するとき、図24に示す露光マスク82
を用いて露光している。この場合、図24における斜線
部は、ドレイン電極59を含むデータ線60およびソー
ス電極61の設計上の形状に対応した形状の遮光部であ
り、直線状の遮光部82aと、この遮光部82aから延
出されたほぼL字状の遮光部82bと、この遮光部82
bの先端部に対向して設けられた直線状の遮光部82c
とからなっている。このうち遮光部82bの根元部両側
の角部および遮光部82bの折曲部内側の角部はほぼ9
0°の角度で凹まされており、遮光部82bの折曲部外
側の角部および遮光部82bの先端部両側の角部はほぼ
90°の角度で突出されている。遮光部82cの4つの
角部はほぼ90°の角度で突出されている。
【0015】このような露光マスク82を用いて露光す
る場合も、パターンが微細化するに従い、遮光部82b
の根元部両側の凹んだ角部および遮光部82bの折曲部
内側の凹んだ角部において光が入り込まない現象が生
じ、遮光部82bの折曲部外側の突出した角部、遮光部
82bの先端部両側の突出した角部および遮光部82c
の4つの突出した角部において光が回り込む現象が生じ
る。この結果、この露光マスク82を用いて形成された
フォトレジスト膜75、76は、図25に示すようにな
る。すなわち、直線状の遮光部82aに対応する部分7
5aは直線状となり、ほぼL字状の遮光部82bに対応
する部分75bの根元部両側および折曲部内側は比較的
大きな二等辺直角三角形状に突出され、同部分75bの
折曲部外側および先端部両側は比較的大きな円弧状に切
り欠かれる。また、直線状の遮光部82cに対応するフ
ォトレジスト膜76の4つの角部は比較的大きな円弧状
に切り欠かれる。
【0016】そして、図23に示すフォトレジスト膜7
2をマスクとして金属膜71をエッチングすると、フォ
トレジスト膜72下に金属膜71がフォトレジスト膜7
2と同形状もしくは相似形状に残存される。また、図2
5に示すフォトレジスト膜75、76をマスクとして金
属膜74をエッチングすると、フォトレジスト膜75、
76下に金属膜74がフォトレジスト膜75、76と同
形状もしくは相似形状に残存される。この結果、ゲート
電極52を含む走査線53、ドレイン電極59を含むデ
ータ線60およびソース電極61の実際の形状は、図2
6に示すようになる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、露光マスク
81、82を用いて露光するとき、図26において上下
方向にアライメントずれが生じることがある。例えば、
露光マスク82を用いて露光するとき、図26において
アライメントずれが下側に向かって生じた場合には、例
えば図27に示すように、ドレイン電極59を含むデー
タ線60およびソース電極61が下側にずれることにな
る。このような場合には、ドレイン電極59の先端部両
側の比較的大きな円弧状に切り欠かれた部分がチャネル
保護膜56の下辺と重なり合い、この部分におけるチャ
ネル幅がソース電極61側におけるチャネル幅よりも小
さくなり、所定の電気特性が得られなくなってしまう。
【0018】一方、露光マスク82を用いて露光すると
き、図26においてアライメントずれが上側に向かって
生じた場合には、例えば図28に示すように、ドレイン
電極59を含むデータ線60およびソース電極61が上
側にずれることになる。このような場合には、ドレイン
電極59の折曲部内側の比較的大きな二等辺直角三角形
状に突出された部分がチャネル保護膜56の下辺と重な
り合い、この部分におけるチャネル幅がソース電極61
側におけるチャネル幅よりも大きくなり、これまた所定
の電気特性が得られなくなってしまう。この発明の課題
は、設計上突出した角部や凹んだ角部を有する配線を形
成するためのフォトレジスト膜を形成する際における露
光時に、配線の設計上突出した角部や凹んだ角部に対応
する部分における光が回り込む現象や光が入り込まない
現象を緩和することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、配線形成用膜上に形成されたフォトレジスト膜をマ
スクとして前記配線形成用膜をエッチングして設計上突
出した角部および凹んだ角部を有する配線を形成するに
際し、前記フォトレジスト膜を形成するための露光マス
クとして、前記配線の設計上突出した角部に対応する部
分の外側に補助遮光部を有し、且つ、前記配線の設計上
凹んだ角部に対応する部分の内側に補助透過部を有する
ものを用いることを特徴とするものである。請求項2に
記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記配
線の設計上突出した角部および凹んだ角部の角度がほぼ
90°であることを特徴とするものである。請求項3に
記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記配
線が、薄膜トランジスタのほぼL字状のドレイン電極お
よび直線状のソース電極であることを特徴とするもので
ある。請求項4に記載の発明は、配線形成用膜上に形成
されたフォトレジスト膜をマスクとして前記配線形成用
膜をエッチングして設計上突出した角部を有する配線を
形成するに際し、前記フォトレジスト膜を形成するため
の露光マスクとして、前記配線の設計上突出した角部に
対応する部分の外側に補助遮光部を有するものを用いる
ことを特徴とするものである。請求項5に記載の発明
は、配線形成用膜上に形成されたフォトレジスト膜をマ
スクとして前記配線形成用膜をエッチングして設計上凹
んだ角部を有する配線を形成するに際し、前記フォトレ
ジスト膜を形成するための露光マスクとして、前記配線
の設計上凹んだ角部に対応する部分の内側に補助透過部
を有するものを用いることを特徴とするものである。請
求項6に記載の発明は、請求項4または5に記載の発明
において、前記配線の設計上突出した角部または凹んだ
角部の角度がほぼ90°であることを特徴とするもので
ある。そして、請求項1に記載の発明によれば、フォト
レジスト膜を形成するための露光マスクとして、配線の
設計上突出した角部に対応する部分の外側に補助遮光部
を有し、且つ、配線の設計上凹んだ角部に対応する部分
の内側に補助透過部を有するものを用いているので、露
光時に、配線の設計上突出した角部および凹んだ角部に
対応する部分における光が入り込まない現象および光が
回り込む現象を緩和することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の一実施形態にお
ける配線の形成方法を説明するために示すもので、液晶
表示装置の一部の透過平面図を示し、図2は図1のX−
X線に沿う断面図を示したものである。この液晶表示装
置はガラス基板1を備えている。ガラス基板1の上面の
所定の箇所にはゲート電極2を含む走査線3が設けられ
ている。走査線3は図1において左右方向に延びて設け
られている。ゲート電極2は走査線3からほぼ方形状に
延出された部分を有し、当該延出部の根元部両側は比較
的大きな二等辺直角三角形状(ただし、底辺は円弧状に
凹んでいる。以下、同じ。)に突出され、当該延出部の
先端部両側は比較的大きな円弧状に切り欠かれている。
【0021】ゲート電極2および走査線3を含むガラス
基板1の上面には窒化シリコンからなるゲート絶縁膜4
が設けられている。ゲート電極2上におけるゲート絶縁
膜4の上面の所定の箇所には真性アモルファスシリコン
からなる半導体薄膜5が設けられている。半導体薄膜5
のチャネル長方向ほぼ中央部の上面には窒化シリコンか
らなるチャネル保護膜6が設けられている。チャネル保
護膜6の上面のチャネル長方向両側およびその両側にお
ける半導体薄膜5の上面にはn型アモルファスシリコン
からなるオーミックコンタクト層7、8が設けられてい
る。
【0022】一方のオーミックコンタクト層7の上面お
よびゲート絶縁膜4の上面の所定の箇所にはドレイン電
極9を含むデータ線10が設けられている。データ線1
0は図1において上下方向に延びて設けられている。ド
レイン電極9はデータ線10からほぼL字状に延出され
ている。この場合、ドレイン電極9の根元部両側は比較
的大きな二等辺直角三角形状に突出され、折曲部内側は
比較的小さな二等辺直角三角形状に突出され、折曲部外
側は比較的大きな円弧状に切り欠かれ、先端部両側は比
較的小さな円弧状に切り欠かれている。
【0023】他方のオーミックコンタクト層8の上面に
はソース電極11が設けられている。ソース電極11は
直線状となっている。この場合、ソース電極11のドレ
イン電極9との対向辺部両側は比較的小さな円弧状に切
り欠かれ、その反対側の辺部両側は比較的大きな円弧状
に切り欠かれている。そして、ゲート電極2、ゲート絶
縁膜4、半導体薄膜5、チャネル保護膜6、オーミック
コンタクト層7、8、ドレイン電極9およびソース電極
11により、薄膜トランジスタ12が構成されている。
【0024】薄膜トランジスタ12などを含むゲート絶
縁膜4の上面には窒化シリコンからなるオーバーコート
膜13が設けられている。オーバーコート膜13の上面
の所定の箇所には画素電極14が設けられている。画素
電極14は、オーバーコート膜13に設けられたコンタ
クトホール15を介してソース電極11に接続されてい
る。
【0025】次に、この液晶表示装置の製造方法につい
て、図3〜図11を順に参照して説明する。まず、図3
に示すように、ガラス基板1の上面の所定の箇所にアル
ミニウム系金属などからなる金属膜21を成膜する。次
に、図3および図4に示すように、金属膜21の上面の
所定の箇所にフォトレジスト膜22を形成する。この場
合、フォトレジスト膜22は、ゲート電極2を含む走査
線3を形成するためのものである。また、このフォトレ
ジスト膜22を形成するとき、図5に示す露光マスク3
1を用いて露光する。この場合、図5における斜線部
は、ゲート電極2を含む走査線3の設計上の形状に対応
した形状の遮光部であり、直線状の遮光部31aと、こ
の遮光部31aから延出された方形状の遮光部31bと
からなっている。このうち遮光部31bの根元部両側の
角部はほぼ90°の角度で凹まされており、遮光部31
bの先端部両側の角部はほぼ90°の角度で突出されて
いる。
【0026】この露光マスク31を用いて露光すると、
遮光部31bの根元部両側の凹んだ角部において光が入
り込まない現象が生じ、遮光部31bの先端部両側の突
出した角部において光が回り込む現象が生じる。この結
果、この露光マスク31を用いて形成されたフォトレジ
スト膜22は、図4に示すようになる。すなわち、直線
状の遮光部31aに対応する部分22aは直線状とな
り、方形状の遮光部31bに対応する部分22bの根元
部両側は比較的大きな二等辺直角三角形状に突出され、
同部分22bの先端部両側は比較的大きな円弧状に切り
欠かれる。
【0027】次に、フォトレジスト膜22をマスクとし
て金属膜21をエッチングすると、図6に示すように、
フォトレジスト膜22下にゲート電極2を含む走査線3
が形成される。この場合、フォトレジスト膜22下に金
属膜21がフォトレジスト膜22と同形状もしくは相似
形状に残存される。したがって、ゲート電極2を含む走
査線3は、図4に示すフォトレジスト膜22と同形状も
しくは相似形状に形成される。次に、フォトレジスト膜
22を剥離する。
【0028】次に、図7に示すように、ゲート電極2な
どを含むガラス基板1の上面全体に窒化シリコンからな
るゲート絶縁膜4および真性アモルファスシリコンから
なる半導体薄膜5を連続して成膜する。次に、ゲート電
極2上における半導体薄膜5の上面の所定の箇所に窒化
シリコンからなるチャネル保護膜6を形成する。次に、
チャネル保護膜6を含む半導体薄膜5の上面全体にn型
アモルファスシリコンからなるオーミックコンタクト層
形成用層23およびクロムやアルミニウム系金属などか
らなる金属膜24を連続して成膜する。
【0029】次に、図7および図8に示すように、金属
膜24の上面の各所定の箇所にフォトレジスト膜25、
26を形成する。この場合、フォトレジスト膜25はド
レイン電極9を含むデータ線10を形成するためのもの
であり、フォトレジスト膜26はソース電極11を形成
するためのものである。また、これらのフォトレジスト
膜25、26を形成するとき、図9に示す露光マスク3
2を用いて露光する。この場合、図9における斜線部
は、ソース電極9を含むデータ線10およびソース電極
11の設計上の形状に対応するがやや異なる形状の遮光
部であり、直線状の遮光部32aと、この遮光部32a
から延出されたほぼL字状の遮光部32bと、この遮光
部32bの先端部に対向して設けられた直線状の遮光部
32cとからなっている。このうち遮光部32bの根元
部両側の角部はほぼ90°の角度で凹まされている。遮
光部32bの折曲部内側の角部はほぼ90°の角度で凹
まされており、且つ、当該角部の内側にはほぼL字状の
補助透過部33dが設けられている。遮光部32bの折
曲部外側の角部はほぼ90°の角度で突出されている。
遮光部32bの先端部両側の角部はほぼ90°の角度で
突出されており、且つ、当該角部の外側にはほぼL字状
の補助遮光部32eが設けられている。遮光部32cの
遮光部32bの先端部との対向辺部両側の角部はほぼ9
0°の角度で突出されており、且つ、当該角部の外側に
はほぼL字状の補助遮光部32fが設けられている。遮
光部32cの遮光部32bの先端部との対向辺部とは反
対側の辺部両側の角部はほぼ90°の角度で突出されて
いる。なお、補助透過部33dおよび補助遮光部32
e、32fの大きさは、露光機の解像度限界以下の所定
の大きさとなっている。
【0030】この露光マスク32を用いて露光すると、
遮光部32bの根元部両側の凹んだ角部において光が入
り込まない現象が生じるが、遮光部32bの折曲部内側
の凹んだ角部においては補助透過部33dの存在により
そのような現象が緩和され、光が適宜に入り込む。ま
た、遮光部32bの折曲部外側の突出した角部において
光が回り込む現象が生じるが、遮光部32bの先端部両
側の突出した角部においては補助遮光部32eの存在に
よりそのような現象が緩和され、光が適宜に遮断され
る。さらに、遮光部32cの遮光部32bの先端部との
対向辺部とは反対側の辺部両側の突出した角部において
光が回り込む現象が生じるが、遮光部32cの遮光部3
2bの先端部との対向辺部両側においては補助遮光部3
2fの存在によりそのような現象が緩和され、光が適宜
に遮断される。
【0031】この結果、この露光マスク32を用いて形
成されたフォトレジスト膜25、26は、図8に示すよ
うになる。すなわち、直線状の遮光部32aに対応する
部分25aは直線状となり、ほぼL字状の遮光部32b
に対応する部分25bの根元部両側は比較的大きな二等
辺直角三角形状に突出され、同部分25bの折曲部内側
は比較的小さな二等辺直角三角形状に突出され、同部分
25bの折曲部外側は比較的大きな円弧状に切り欠か
れ、同部分25bの先端部両側は比較的小さな円弧状に
切り欠かれる。また、直線状の遮光部32cに対応する
フォトレジスト膜26のフォトレジスト膜25のほぼL
字状の部分25bの先端部との対向辺部両側は比較的小
さな円弧状に切り欠かれ、その反対側の辺部両側は比較
的大きな円弧状に切り欠かれる。
【0032】次に、フォトレジスト膜25、26をマス
クとして金属膜24をエッチングすると、図10に示す
ように、フォトレジスト膜25下にドレイン電極9を含
むデータ線10が形成され、フォトレジスト膜26下に
ソース電極11が形成される。この場合も、フォトレジ
スト膜25、26下に金属膜24がフォトレジスト膜2
5、26と同形状もしくは相似形状に残存される。した
がって、ドレイン電極9を含むデータ線10およびソー
ス電極11は、図8に示すフォトレジスト膜25、26
と同形状もしくは相似形状に形成される。
【0033】次に、フォトレジスト膜25、26、ドレ
イン電極9およびソース電極11などをマスクとしてオ
ーミックコンタクト層形成用層23および半導体薄膜5
をエッチングすると、図11に示すように、ドレイン電
極9下に一方のオーミックコンタクト層7が形成され、
ソース電極11下に他方のオーミックコンタクト層8が
形成される。また、両オーミックコンタクト層7、8下
およびチャネル保護膜6下に半導体薄膜5が残存され
る。次に、フォトレジスト膜25、26を剥離する。
【0034】次に、図2に示すように、薄膜トランジス
タ12などを含むゲート絶縁膜4の上面全体に窒化シリ
コンからなるオーバーコート膜13を成膜する。次に、
オーバーコート膜13のソース電極11の所定の箇所に
対応する部分にコンタクトホール15を形成する。次
に、オーバーコート膜13の上面の所定の箇所に画素電
極14をコンタクトホール15を介してソース電極11
に接続させて形成する。かくして、図1および図2に示
す液晶表示装置が得られる。
【0035】以上のように、この実施形態の配線の形成
方法では、図1に示すように、ドレイン電極9の折曲部
内側が比較的小さな二等辺直角三角形状に突出する形状
となり、ドレイン電極9の先端部両側が比較的小さな円
弧状に切り欠かれた形状となり、ソース電極11のドレ
イン電極9との対向辺部両側が比較的小さな円弧状に切
り欠かれた形状となるので、これらの部分の形状を設計
上の角度ほぼ90°の角部に近い形状とすることができ
る。
【0036】この結果、図9に示す露光マスク32を用
いて露光するとき、図1において上下方向にアライメン
トずれがある程度生じても、別に問題は生じない。すな
わち、露光マスク32を用いて露光するとき、図1にお
いてアライメントずれが下側に向かって生じた場合に
は、例えば図12に示すように、ドレイン電極9を含む
データ線10およびソース電極11が下側にずれる。し
かし、このようにずれても、ドレイン電極9の先端部両
側の比較的小さな円弧状に切り欠かれた部分よりも下側
がチャネル保護膜6の下辺と重なり合い、この部分にお
けるチャネル幅がソース電極11側におけるチャネル幅
と同じとなり、所定の電気特性を得ることができる。
【0037】一方、露光マスク32を用いて露光すると
き、図1においてアライメントずれが上側に向かって生
じた場合には、例えば図13に示すように、ドレイン電
極9を含むデータ線10およびソース電極11が上側に
ずれる。しかし、このようにずれても、ドレイン電極9
の折曲部内側の比較的小さな二等辺直角三角形状に突出
された部分よりも上側がチャネル保護膜6の下辺と重な
り合い、この部分におけるチャネル幅がソース電極1側
におけるチャネル幅と同じとなり、これまた所定の電気
特性を得ることができる。なお、この場合、アライメン
トずれが上側に向かってさらにやや生じても、ソース電
極11のドレイン電極9との対向辺部両側の比較的小さ
な二等辺直角三角形状に突出された部分よりも上側がチ
ャネル保護膜6の上辺と重なり合い、この部分における
チャネル幅がドレイン電極9側におけるチャネル幅と同
じとなる。
【0038】なお、上記実施形態では、図9に示すよう
に、露光マスク32として、ほぼL字状の補助透過部3
2dおよび補助遮光部32e、32fを有するものを用
いた場合について説明したが、これに限定されるもので
はない。例えば、図14に示すように、補助透過部32
dおよび補助遮光部32e、32fを一方向に延びる直
線状としてもよい。このようにしても、上記実施形態の
場合とほぼ同様の作用効果を得ることができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、フォトレジスト膜を形成するための露光時に、配線
の設計上突出した角部や凹んだ角部に対応する部分にお
ける光が回り込む現象や光が入り込まない現象を緩和す
ることができるので、配線の形状を設計上の形状に近い
形状とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態における配線の形成方法
を説明するために示すもので、液晶表示装置の一部の透
過平面図。
【図2】図1のX−X線に沿う断面図。
【図3】図1および図2に示す液晶表示装置を製造する
際の当初の製造工程の断面図。
【図4】図3に示す状態の平面図。
【図5】図4に示すフォトレジスト膜を形成する際に使
用する露光マスクの平面図。
【図6】図3に続く製造工程の断面図。
【図7】図6に続く製造工程の断面図。
【図8】図7に示す状態の平面図。
【図9】図8に示すフォトレジスト膜を形成する際に使
用する露光マスクの平面図。
【図10】図7に続く製造工程の断面図。
【図11】図10に続く製造工程の断面図。
【図12】図9に示す露光マスクを用いて露光すると
き、アライメントずれが下側に向かって生じた場合を説
明するために示す平面図。
【図13】図9に示す露光マスクを用いて露光すると
き、アライメントずれが上側に向かって生じた場合を説
明するために示す平面図。
【図14】図8に示すフォトレジスト膜を形成する際に
使用する露光マスクの他の例の平面図。
【図15】従来の液晶表示装置の一例の一部の透過平面
図。
【図16】図15のY−Y線に沿う断面図。
【図17】図15および図16に示す液晶表示装置を製
造する際の当初の製造工程の断面図。
【図18】図17に続く製造工程の断面図。
【図19】図18に続く製造工程の断面図。
【図20】図19に続く製造工程の断面図。
【図21】図20に続く製造工程の断面図。
【図22】図17に示すフォトレジスト膜を形成する際
に使用する露光マスクの平面図。
【図23】図22に示す露光マスクを用いて形成された
フォトレジスト膜の平面図。
【図24】図19に示すフォトレジスト膜を形成する際
に使用する露光マスクの平面図。
【図25】図24に示す露光マスクを用いて形成された
フォトレジスト膜の平面図。
【図26】従来のゲート電極、ドレイン電極およびソー
ス電極などの実際の形状を示す平面図。
【図27】図24に示す露光マスクを用いて露光すると
き、アライメントずれが下側に向かって生じた場合を説
明するために示す平面図。
【図28】図24に示す露光マスクを用いて露光すると
き、アライメントずれが上側に向かって生じた場合を説
明するために示す平面図。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 ゲート電極 3 走査線 6 チャネル保護膜 9 ドレイン電極 10 データ線 11 ソース電極 12 薄膜トランジスタ 14 画素電極 21 金属膜 22 フォトレジスト膜 24 金属膜 25、26 フォトレジスト膜 31、32 露光マスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/027 H01L 21/30 502P 21/3205 21/88 B Fターム(参考) 2H092 JA29 JA32 JA38 JA42 JB51 MA15 MA16 MA18 NA01 NA24 PA09 2H095 BB02 BC09 2H097 GB00 LA12 4M104 AA01 AA10 BB01 BB02 CC01 CC05 DD62 DD63 FF03 FF11 GG20 HH14 HH20 5F033 GG04 HH05 HH08 HH17 JJ01 JJ05 JJ17 KK01 MM05 MM23 QQ01 QQ08 QQ10 QQ24 QQ27 QQ30 RR06 VV15 XX00 XX15 XX32

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配線形成用膜上に形成されたフォトレジ
    スト膜をマスクとして前記配線形成用膜をエッチングし
    て設計上突出した角部および凹んだ角部を有する配線を
    形成するに際し、前記フォトレジスト膜を形成するため
    の露光マスクとして、前記配線の設計上突出した角部に
    対応する部分の外側に補助遮光部を有し、且つ、前記配
    線の設計上凹んだ角部に対応する部分の内側に補助透過
    部を有するものを用いることを特徴とする配線の形成方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の発明において、前記配
    線の設計上突出した角部および凹んだ角部の角度はほぼ
    90°であることを特徴とする配線の形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の発明において、前記配
    線は、薄膜トランジスタのほぼL字状のドレイン電極お
    よび直線状のソース電極であることを特徴とする配線の
    形成方法。
  4. 【請求項4】 配線形成用膜上に形成されたフォトレジ
    スト膜をマスクとして前記配線形成用膜をエッチングし
    て設計上突出した角部を有する配線を形成するに際し、
    前記フォトレジスト膜を形成するための露光マスクとし
    て、前記配線の設計上突出した角部に対応する部分の外
    側に補助遮光部を有するものを用いることを特徴とする
    配線の形成方法。
  5. 【請求項5】 配線形成用膜上に形成されたフォトレジ
    スト膜をマスクとして前記配線形成用膜をエッチングし
    て設計上凹んだ角部を有する配線を形成するに際し、前
    記フォトレジスト膜を形成するための露光マスクとし
    て、前記配線の設計上凹んだ角部に対応する部分の内側
    に補助透過部を有するものを用いることを特徴とする配
    線の形成方法。
  6. 【請求項6】 請求項4または5に記載の発明におい
    て、前記配線の設計上突出した角部または凹んだ角部の
    角度はほぼ90°であることを特徴とする配線の形成方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7582394B2 (en) 2003-10-06 2009-09-01 Panasonic Corporation Photomask and method for forming pattern
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