JP2002116159A - 薄膜プロセスx線構造解析装置 - Google Patents
薄膜プロセスx線構造解析装置Info
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】迅速なXAFS測定手法、多目的なプロセス装
置及び両者間の試料を移動に必要な搬送装置を提供し、
電子デバイス等に用いる薄膜の製造プロセスの解析に必
要な、薄膜プロセスのin−situX線構造解析を可
能とする。 【解決手段】分光結晶を湾曲型ポリクロ結晶とすると分
光結晶へ入射する入射X線21の位置によって回折角
(θ)22は異なる。回折角の異なる、あるいは異なる
エネルギーを持つX線を測定試料上で収束させると、X
線は再び任意の角度で分散し検出器23に到達する。従
って1次元検出器を用いて検出器の各チャネルのX線強
度を測定することによって、一度に広いエネルギー範囲
のX線吸収微細構造のスペクトルの測定ができる。
置及び両者間の試料を移動に必要な搬送装置を提供し、
電子デバイス等に用いる薄膜の製造プロセスの解析に必
要な、薄膜プロセスのin−situX線構造解析を可
能とする。 【解決手段】分光結晶を湾曲型ポリクロ結晶とすると分
光結晶へ入射する入射X線21の位置によって回折角
(θ)22は異なる。回折角の異なる、あるいは異なる
エネルギーを持つX線を測定試料上で収束させると、X
線は再び任意の角度で分散し検出器23に到達する。従
って1次元検出器を用いて検出器の各チャネルのX線強
度を測定することによって、一度に広いエネルギー範囲
のX線吸収微細構造のスペクトルの測定ができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はX線をプローブとし
て材料の評価を行うためのX線分析装置に係り、特に電
子デバイスに用いる薄膜材料の成膜及びドライエッチン
グ等の薄膜プロセスの研究・開発を目的とした薄膜プロ
セスin−situ構造解析装置に関する。
て材料の評価を行うためのX線分析装置に係り、特に電
子デバイスに用いる薄膜材料の成膜及びドライエッチン
グ等の薄膜プロセスの研究・開発を目的とした薄膜プロ
セスin−situ構造解析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】薄膜材料の成膜及びドライエッチング等
の薄膜プロセスの研究・開発には、材料の構造、組成等
の分析、評価が不可欠である。分析、評価手法として
は、X線、光線、電子線、イオンビーム等を用いた種々
の方法があるが、このうちX線をプローブとして用いる
X線回折、XAFS(X−ray Absorptio
nFine Structure:X線吸収端微細構
造)は、物質の原子配置の情報を得るのに有効な方法で
ある。
の薄膜プロセスの研究・開発には、材料の構造、組成等
の分析、評価が不可欠である。分析、評価手法として
は、X線、光線、電子線、イオンビーム等を用いた種々
の方法があるが、このうちX線をプローブとして用いる
X線回折、XAFS(X−ray Absorptio
nFine Structure:X線吸収端微細構
造)は、物質の原子配置の情報を得るのに有効な方法で
ある。
【0003】(1)例えば「X線吸収微細構造・XAF
Sの測定と解析」、日本分光学会測定法シリーズ26、
138頁〜146頁に記載されているように、単色X線
を試料に入射し、試料からの蛍光X線収率のエネルギー
依存性を計測することにより、非晶質試料の構造解析を
行っていた。
Sの測定と解析」、日本分光学会測定法シリーズ26、
138頁〜146頁に記載されているように、単色X線
を試料に入射し、試料からの蛍光X線収率のエネルギー
依存性を計測することにより、非晶質試料の構造解析を
行っていた。
【0004】(2)また例えばP.G.アレン他著「分
散型XAFSを用いたPtクラスタ構造電気化学のリア
ルタイム解析」、米国マテリアルリサーチソサエティ
シンポジウムプロシーディングス、第307巻、51頁
〜56頁(P.G.ALLENet al.:”Rea
l Time Structural Electro
chemistry of Platinum Clu
stersUsingDispersive XAF
S”,Materials ResearchSoci
ety Symposium Proceeding
s,Vol.307,51−56)に記載されているよ
うに、入射X線としてエネルギーに対して角度を分散さ
せたX線(以下エネルギー角度分散型X線と称す)を用
い、さらにX線検出器として1次元検出器を設けること
により、試料のX線透過率のX線エネルギー依存性を高
速に測定することにより、非晶質試料の構造変化の時分
割解析を行っていた。
散型XAFSを用いたPtクラスタ構造電気化学のリア
ルタイム解析」、米国マテリアルリサーチソサエティ
シンポジウムプロシーディングス、第307巻、51頁
〜56頁(P.G.ALLENet al.:”Rea
l Time Structural Electro
chemistry of Platinum Clu
stersUsingDispersive XAF
S”,Materials ResearchSoci
ety Symposium Proceeding
s,Vol.307,51−56)に記載されているよ
うに、入射X線としてエネルギーに対して角度を分散さ
せたX線(以下エネルギー角度分散型X線と称す)を用
い、さらにX線検出器として1次元検出器を設けること
により、試料のX線透過率のX線エネルギー依存性を高
速に測定することにより、非晶質試料の構造変化の時分
割解析を行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】スパッタ、CVD等の
成膜あるいはエッチング等の薄膜プロセスにおいて重要
な課題は、プロセスによって成膜、反応、変化した薄膜
の組成、結晶構造、組織等の分析、評価である。これに
より、薄膜が各電子デバイスの特性に応じた最適の性質
を有するように、プロセス設計を行うことが可能とな
る。
成膜あるいはエッチング等の薄膜プロセスにおいて重要
な課題は、プロセスによって成膜、反応、変化した薄膜
の組成、結晶構造、組織等の分析、評価である。これに
より、薄膜が各電子デバイスの特性に応じた最適の性質
を有するように、プロセス設計を行うことが可能とな
る。
【0006】しかし上記第1の公知例は、プロセスを経
た試料をいったん大気中に取り出し、その後EXAFS
測定を行っていたため、表面酸化等の変化を生じ、プロ
セスの正確な把握が困難であった。また約1時間程度の
測定時間を要し、成膜時の反応を時分割で測定すること
が不可能だった。
た試料をいったん大気中に取り出し、その後EXAFS
測定を行っていたため、表面酸化等の変化を生じ、プロ
セスの正確な把握が困難であった。また約1時間程度の
測定時間を要し、成膜時の反応を時分割で測定すること
が不可能だった。
【0007】また上記第2の公知例は、1秒以下の迅速
な測定が可能であるが、薄膜または粉末試料にX線を透
過させて測定するため、電子デバイスに用いる基板上の
薄膜の測定が不可能であるという問題があった。
な測定が可能であるが、薄膜または粉末試料にX線を透
過させて測定するため、電子デバイスに用いる基板上の
薄膜の測定が不可能であるという問題があった。
【0008】本発明の目的は、迅速なXAFS測定手
法、多目的なプロセス装置及び両者間の試料を移動に必
要な搬送装置を提供し、電子デバイス等に用いる薄膜の
製造プロセスの解析に必要な、薄膜プロセスのin−s
ituX線構造解析を可能とすることである。
法、多目的なプロセス装置及び両者間の試料を移動に必
要な搬送装置を提供し、電子デバイス等に用いる薄膜の
製造プロセスの解析に必要な、薄膜プロセスのin−s
ituX線構造解析を可能とすることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、X線透過窓を備えたプロセス測定槽及びX線検出器
よりなる薄膜プロセスX線構造解析装置を構成し、上記
プロセス測定槽は、X線測定室及び複数のプロセス室に
仕切られた真空槽より構成され、また、上記プロセス室
で処理を行った試料を真空中でX線測定室に搬送する機
構を設けるようにする。
に、X線透過窓を備えたプロセス測定槽及びX線検出器
よりなる薄膜プロセスX線構造解析装置を構成し、上記
プロセス測定槽は、X線測定室及び複数のプロセス室に
仕切られた真空槽より構成され、また、上記プロセス室
で処理を行った試料を真空中でX線測定室に搬送する機
構を設けるようにする。
【0010】さらに、試料をほぼ水平に試料台上に戴置
し、該回転テーブルを回転させることにより、上記プロ
セス室とX線測定室間の無塵搬送を行えるようにする。
し、該回転テーブルを回転させることにより、上記プロ
セス室とX線測定室間の無塵搬送を行えるようにする。
【0011】さらに、上記プロセス室中に複数のスパッ
タリング用カソードを備え、該カソードは上記回転ステ
ージの回転軸を中心とする同心円上に配置するようにす
る。さらに、カソードと回転ステージ間にシャッタを設
け、該シャッタの内、任意のシャッタを開閉するように
する。
タリング用カソードを備え、該カソードは上記回転ステ
ージの回転軸を中心とする同心円上に配置するようにす
る。さらに、カソードと回転ステージ間にシャッタを設
け、該シャッタの内、任意のシャッタを開閉するように
する。
【0012】さらに、X線測定室にX線吸収係数の小さ
い薄膜からなるX線透過窓を備え、該X線透過窓は試料
表面に対し0度から5度までの範囲の入射角及び反射角
を有するX線の透過を可能とし、試料表面に全反射する
に十分な低角度でX線を入射させ、試料から全反射した
X線を測定するようにする。
い薄膜からなるX線透過窓を備え、該X線透過窓は試料
表面に対し0度から5度までの範囲の入射角及び反射角
を有するX線の透過を可能とし、試料表面に全反射する
に十分な低角度でX線を入射させ、試料から全反射した
X線を測定するようにする。
【0013】さらに、該入射X線としてエネルギー角度
分散型X線を用い、さらにX線検出器として1次元検出
器を設けることにより、試料表面で全反射したX線の反
射率のエネルギー依存性の迅速な測定を可能とする。
分散型X線を用い、さらにX線検出器として1次元検出
器を設けることにより、試料表面で全反射したX線の反
射率のエネルギー依存性の迅速な測定を可能とする。
【0014】さらに、該X線測定室に入射X線透過窓及
び回折X線透過窓を設け、該X線透過窓は試料表面に対
し20度以上でありかつ2度以上の角度範囲を有するX
線の透過を可能とし、該入射X線として白色X線を用
い、X線検出器として半導体検出器を設けることによ
り、試料から発する回折X線のエネルギー分散型測定を
可能とする。
び回折X線透過窓を設け、該X線透過窓は試料表面に対
し20度以上でありかつ2度以上の角度範囲を有するX
線の透過を可能とし、該入射X線として白色X線を用
い、X線検出器として半導体検出器を設けることによ
り、試料から発する回折X線のエネルギー分散型測定を
可能とする。
【0015】さらに、回転ステージに基板を取り付ける
ための基板ステージを設け、該基板ステージは基板表面
に平行な面内回転機と、基板表面に対し1度以上傾けら
れるチルト機構を設ける。
ための基板ステージを設け、該基板ステージは基板表面
に平行な面内回転機と、基板表面に対し1度以上傾けら
れるチルト機構を設ける。
【0016】さらに、入射X線を単色化あるいはエネル
ギー角度分散化するための分光部を設け、該分光部には
複数の分光結晶及び分光結晶移動機構を備え、任意の結
晶X線光路に移動する機構を備えるようにする。
ギー角度分散化するための分光部を設け、該分光部には
複数の分光結晶及び分光結晶移動機構を備え、任意の結
晶X線光路に移動する機構を備えるようにする。
【0017】さらに上記分光結晶を湾曲させる機構を備
えるようにする。
えるようにする。
【0018】さらに、入射X線の高エネルギー成分を除
去するための全反射ミラーを備えた高調波除去部を有す
るようにする。
去するための全反射ミラーを備えた高調波除去部を有す
るようにする。
【0019】X線透過窓を備えたX線構造解析装置を構
成することにより、プロセス処理中乃至処理後の試料を
大気にさらすことなく迅速にX線構造解析ができるよう
になる。
成することにより、プロセス処理中乃至処理後の試料を
大気にさらすことなく迅速にX線構造解析ができるよう
になる。
【0020】試料をほぼ水平に試料台上に戴置し、該回
転テーブルを回転させることにより、上記プロセス室と
X線測定室間の無塵搬送を行うことが可能である。
転テーブルを回転させることにより、上記プロセス室と
X線測定室間の無塵搬送を行うことが可能である。
【0021】さらに、上記プロセス室中に複数のスパッ
タ用カソードを備え、該カソードは上記回転ステージの
回転軸を中心とする同心円上に配置することにより、多
元スパッタリング成膜が可能となる。
タ用カソードを備え、該カソードは上記回転ステージの
回転軸を中心とする同心円上に配置することにより、多
元スパッタリング成膜が可能となる。
【0022】さらに、カソードと回転ステージ間にシャ
ッタを設け、該シャッタの内、任意のシャッタを開閉す
ることにより、多元スパッタリング成膜時の組成を可変
とするとともに、任意のターゲットを用いた成膜時の、
試料表面のX線構造解析を可能とする。
ッタを設け、該シャッタの内、任意のシャッタを開閉す
ることにより、多元スパッタリング成膜時の組成を可変
とするとともに、任意のターゲットを用いた成膜時の、
試料表面のX線構造解析を可能とする。
【0023】さらに、試料表面で全反射したX線を用い
ることにより、X線の試料中への進入を10nm程度に
減らすことができ、試料表面や成膜初期の核発生の状態
のX線構造解析を可能とする。
ることにより、X線の試料中への進入を10nm程度に
減らすことができ、試料表面や成膜初期の核発生の状態
のX線構造解析を可能とする。
【0024】さらに、該入射X線として下エネルギー角
度分散型X線を用い、さらにX線検出器として1次元検
出器を設け、試料表面で全反射したX線の反射率のエネ
ルギー依存性の迅速な測定が可能となる。これにより、
薄膜プロセスの時分割測定が可能となる。
度分散型X線を用い、さらにX線検出器として1次元検
出器を設け、試料表面で全反射したX線の反射率のエネ
ルギー依存性の迅速な測定が可能となる。これにより、
薄膜プロセスの時分割測定が可能となる。
【0025】さらに、試料で回折するX線のエネルギー
分散型測定を行うことにより、迅速にX線回折を測定可
能となり、薄膜プロセスにおける結晶成長等の時分割測
定が可能となる。
分散型測定を行うことにより、迅速にX線回折を測定可
能となり、薄膜プロセスにおける結晶成長等の時分割測
定が可能となる。
【0026】さらに、回転ステージに基板を取り付ける
ための基板ステージを設け、該基板ステージは基板表面
に平行な面内回転機構と、基板表面に対し1度以上傾け
られるチルト機構を設けることにより、基板に対するX
線入射角を調節できるようになる。
ための基板ステージを設け、該基板ステージは基板表面
に平行な面内回転機構と、基板表面に対し1度以上傾け
られるチルト機構を設けることにより、基板に対するX
線入射角を調節できるようになる。
【0027】さらに、入射X線を単色化あるいはエネル
ギー角度分散化するための分光部を設け、該分光部には
複数の分光結晶及び分光結晶移動機構を備え、任意の結
晶X線光路に移動する機構を備えることにより、基板試
料に任意のエネルギーの単色X線を入射させることがで
きる。これにより、基板試料のX線回折測定が可能とな
る。
ギー角度分散化するための分光部を設け、該分光部には
複数の分光結晶及び分光結晶移動機構を備え、任意の結
晶X線光路に移動する機構を備えることにより、基板試
料に任意のエネルギーの単色X線を入射させることがで
きる。これにより、基板試料のX線回折測定が可能とな
る。
【0028】さらに上記分光結晶を湾曲させる機構を備
えることにより、エネルギー角度分散型XAFS測定が
可能となる。
えることにより、エネルギー角度分散型XAFS測定が
可能となる。
【0029】さらに、全反射ミラーを備えて入射X線の
高エネルギー成分を除去することにより、高精度のX線
構造解析が可能となる。また入射X線がわずかに下向き
に傾くようになり、水平に通り付けた基板試料の全反射
測定が容易になる。
高エネルギー成分を除去することにより、高精度のX線
構造解析が可能となる。また入射X線がわずかに下向き
に傾くようになり、水平に通り付けた基板試料の全反射
測定が容易になる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図面を用い
て具体的に説明する。
て具体的に説明する。
【0031】(1)構造の概要 図1は本発明装置の一実施例となる薄膜プロセスX線構
造解析装置の概要を示す上面図及び側面図である。主な
構成要素は、入射スリット13、高調波除去部14、X
線分光部15、出射スリット18、プロセス測定槽1
9、散乱X線除去スリット117、一次元検出器11
8、半導体検出器120である。
造解析装置の概要を示す上面図及び側面図である。主な
構成要素は、入射スリット13、高調波除去部14、X
線分光部15、出射スリット18、プロセス測定槽1
9、散乱X線除去スリット117、一次元検出器11
8、半導体検出器120である。
【0032】プロセス測定槽19の上面は真空用のフラ
ンジとなっており、プロセスに応じてスパッタリング、
CVD、蒸着、ドライエッチング等の処理装置を取り付
けることが可能である。本実施例ではスパッタリング装
置を組み合わせた場合のみを示す。
ンジとなっており、プロセスに応じてスパッタリング、
CVD、蒸着、ドライエッチング等の処理装置を取り付
けることが可能である。本実施例ではスパッタリング装
置を組み合わせた場合のみを示す。
【0033】プロセス測定槽19内は、カソード11
0、ターゲット111、シャッタ112、基板113、
回転ステージ114、プレーナマグネトロン115で構
成されている。回転ステージ114は回転数200RP
Mで高速回転させ、基板113を複数のターゲット11
1下に通過させる。単層膜の場合、各カソード110の
投入電力を調整することにより薄膜の組成を制御する。
また多層膜の場合、シャッタ112の開閉を行うことに
よって、各々の薄膜の組成を制御する。
0、ターゲット111、シャッタ112、基板113、
回転ステージ114、プレーナマグネトロン115で構
成されている。回転ステージ114は回転数200RP
Mで高速回転させ、基板113を複数のターゲット11
1下に通過させる。単層膜の場合、各カソード110の
投入電力を調整することにより薄膜の組成を制御する。
また多層膜の場合、シャッタ112の開閉を行うことに
よって、各々の薄膜の組成を制御する。
【0034】また、基板113のホルダには加熱及び冷
却機構を設け、−10℃から850℃まで調節可能であ
る。基板温度は熱電対でモニタしコントロールする。
却機構を設け、−10℃から850℃まで調節可能であ
る。基板温度は熱電対でモニタしコントロールする。
【0035】なおプロセス測定槽19は排気速度100
0リットル/分の磁気浮上式ターボ分子ポンプで排気
し、試料交換室は排気速度60リットル/分の小型ター
ボ分子ポンプで排気している。
0リットル/分の磁気浮上式ターボ分子ポンプで排気
し、試料交換室は排気速度60リットル/分の小型ター
ボ分子ポンプで排気している。
【0036】(2)X線測定室 X線管球あるいはシンクロトロン放射光等のX線源11
より発生する白色X線12を、入射スリット13によっ
て整形し、高調波除去部14に導入する。水平に入射し
た白色X線12を、0.1〜1.0度以下の低角度で高
調波除去部14内に全反射ミラーに入射させる。この時
入射角に応じて決まる臨界エネルギー以上のエネルギー
のX線は吸収され、それより低いエネルギーのX線は全
反射する。ミラーの角度を調整することにより、測定に
不要な高エネルギーX線を除去することができる。本実
施例では、ミラーとして、表面にPtを蒸着した石英ガ
ラスを使用している。
より発生する白色X線12を、入射スリット13によっ
て整形し、高調波除去部14に導入する。水平に入射し
た白色X線12を、0.1〜1.0度以下の低角度で高
調波除去部14内に全反射ミラーに入射させる。この時
入射角に応じて決まる臨界エネルギー以上のエネルギー
のX線は吸収され、それより低いエネルギーのX線は全
反射する。ミラーの角度を調整することにより、測定に
不要な高エネルギーX線を除去することができる。本実
施例では、ミラーとして、表面にPtを蒸着した石英ガ
ラスを使用している。
【0037】高調波除去部14より出射したX線は、X
線分光部15に入射する。X線分光部15には複数の湾
曲型分光結晶16を備え、それぞれ分光結晶の回折角θ
及び曲率を調整する機構を備えている。さらに任意の分
光結晶を選択できるように結晶の上下移動機構を備えて
いる。回折角θを調整することにより、希望のエネルギ
ーのX線を得ることができる。
線分光部15に入射する。X線分光部15には複数の湾
曲型分光結晶16を備え、それぞれ分光結晶の回折角θ
及び曲率を調整する機構を備えている。さらに任意の分
光結晶を選択できるように結晶の上下移動機構を備えて
いる。回折角θを調整することにより、希望のエネルギ
ーのX線を得ることができる。
【0038】平面結晶(曲率:無限大)を用いた場合の
出射X線のエネルギーは、(数1)で表される。
出射X線のエネルギーは、(数1)で表される。
【0039】
【数1】
【0040】本実施例では、分光結晶としてSi(11
1)、Si(311)、及びSi(511)を用いてい
る。分光結晶を湾曲させることにより、あるエネルギー
領域で、エネルギーに対して角度を分散させたX線(以
下エネルギー角度分散型X線と称す)を得ることができ
る。
1)、Si(311)、及びSi(511)を用いてい
る。分光結晶を湾曲させることにより、あるエネルギー
領域で、エネルギーに対して角度を分散させたX線(以
下エネルギー角度分散型X線と称す)を得ることができ
る。
【0041】湾曲型ポリクロ結晶でエネルギー角度分散
させたX線17を出射スリット18を通過させ、基板試
料113上に焦点をあわせて入射させる。回転ステージ
114は、上記入射X線に対する入射角を変化させるた
めに傾斜させることができるようになっている。
させたX線17を出射スリット18を通過させ、基板試
料113上に焦点をあわせて入射させる。回転ステージ
114は、上記入射X線に対する入射角を変化させるた
めに傾斜させることができるようになっている。
【0042】試料からの反射X線116は散乱X線除去
用スリット117を通過させた後、例えばフォトダイオ
ードアレイのような一次元検出器118によってX線強
度を計測する。検出器118の入射窓を充分大きく取っ
ておけば、検出器118を動かさなくても基板試料11
3で反射したX線117を測定できる。
用スリット117を通過させた後、例えばフォトダイオ
ードアレイのような一次元検出器118によってX線強
度を計測する。検出器118の入射窓を充分大きく取っ
ておけば、検出器118を動かさなくても基板試料11
3で反射したX線117を測定できる。
【0043】また試料からの回折X線119を、例えば
半導体検出器120のようなエネルギ分解能を有する検
出器を用いて検出することにより、エネルギ分散型のX
線回折測定ができる。
半導体検出器120のようなエネルギ分解能を有する検
出器を用いて検出することにより、エネルギ分散型のX
線回折測定ができる。
【0044】以上に示したX線光学系は真空チャンバ中
に収納し、大気によるX線散乱及び吸収を防止し、さら
にX線により大気中に酸素がオゾンに変わり、X線光学
素子を損傷することを防止している。
に収納し、大気によるX線散乱及び吸収を防止し、さら
にX線により大気中に酸素がオゾンに変わり、X線光学
素子を損傷することを防止している。
【0045】(3)測定方法 図2は本発明装置の湾曲型ポリクロ結晶を用いたエネル
ギー角度分散型X線吸収微細構造測定装置の原理を示す
図である。広いエネルギー成分を持つ入射X線21の中
から、特定の波長λ(nm)あるいはエネルギーE(e
V)の光子のみを選択し単色化するためには、Brag
gの法則として知られる(数1)または(数2)に従っ
て分光結晶の回折角(θ)を設定する。ここで、dは分
光結晶の回折面の面間隔(nm)である。
ギー角度分散型X線吸収微細構造測定装置の原理を示す
図である。広いエネルギー成分を持つ入射X線21の中
から、特定の波長λ(nm)あるいはエネルギーE(e
V)の光子のみを選択し単色化するためには、Brag
gの法則として知られる(数1)または(数2)に従っ
て分光結晶の回折角(θ)を設定する。ここで、dは分
光結晶の回折面の面間隔(nm)である。
【0046】
【数2】
【0047】本実施例の様に分光結晶を湾曲型ポリクロ
結晶とすると分光結晶へ入射する入射X線21の位置に
よって回折角(θ)22は異なる。回折角の異なる、あ
るいは異なるエネルギーを持つX線を測定試料上で収束
させると、X線は再び任意の角度で分散し検出器23に
到達する。従って1次元検出器を用いて検出器の各チャ
ンネルのX線強度を測定することによって、一度に広い
エネルギー範囲のX線吸収微細構造のスペクトルの測定
ができる。(数3)は湾曲型ポリクロ結晶の回折角
(θ)と検出器のチャンネル(n)との関係を示したも
のである。
結晶とすると分光結晶へ入射する入射X線21の位置に
よって回折角(θ)22は異なる。回折角の異なる、あ
るいは異なるエネルギーを持つX線を測定試料上で収束
させると、X線は再び任意の角度で分散し検出器23に
到達する。従って1次元検出器を用いて検出器の各チャ
ンネルのX線強度を測定することによって、一度に広い
エネルギー範囲のX線吸収微細構造のスペクトルの測定
ができる。(数3)は湾曲型ポリクロ結晶の回折角
(θ)と検出器のチャンネル(n)との関係を示したも
のである。
【0048】
【数3】
【0049】ただし、θBは湾曲型ポリクロ結晶の中心
位置での回折角、Lは検出器の受光部の水平幅、lは試
料上の焦点から検出器までの距離、Nは検出器の総チャ
ンネル数である。ここではまた一次元検出器を用いなく
ても、例えばシンチレーションカウンター検出器受光面
の前にスリットを設け、受光面の前を一定の速度でスリ
ットを走査することで、疑似的な一次元検出器としたも
のを用いてもよい。
位置での回折角、Lは検出器の受光部の水平幅、lは試
料上の焦点から検出器までの距離、Nは検出器の総チャ
ンネル数である。ここではまた一次元検出器を用いなく
ても、例えばシンチレーションカウンター検出器受光面
の前にスリットを設け、受光面の前を一定の速度でスリ
ットを走査することで、疑似的な一次元検出器としたも
のを用いてもよい。
【0050】本実施例ではSi(111)、Si(31
1)、Si(511)湾曲型ポリクロ結晶を使用し、目
的のエネルギー帯域に応じて、任意の結晶X線光路に移
動する機構を備えているが、例えばInSb(111)
他の湾曲型ポリクロ結晶、あるいは多層反射膜等分光ポ
リクロ結晶を使用しても良い。
1)、Si(511)湾曲型ポリクロ結晶を使用し、目
的のエネルギー帯域に応じて、任意の結晶X線光路に移
動する機構を備えているが、例えばInSb(111)
他の湾曲型ポリクロ結晶、あるいは多層反射膜等分光ポ
リクロ結晶を使用しても良い。
【0051】X線吸収微細構造のスペクトルの質に直接
関係する、エネルギー分解能は、光源となるX線の発散
角(数4)、検出器の空間分解能(数5)、それぞれの
ポリクロ結晶が持つ固有の角度分解能(数6)に依存す
る。なお総合的なエネルギー分解能は(数7)に従って
決定される。ここでpはX線源と結晶間の距離、qは結
晶と試料上の焦点との距離、dは試料上の焦点と検出器
の距離、Rは湾曲型結晶の曲率半径、ΔSはX線ビーム
の幅を示す。
関係する、エネルギー分解能は、光源となるX線の発散
角(数4)、検出器の空間分解能(数5)、それぞれの
ポリクロ結晶が持つ固有の角度分解能(数6)に依存す
る。なお総合的なエネルギー分解能は(数7)に従って
決定される。ここでpはX線源と結晶間の距離、qは結
晶と試料上の焦点との距離、dは試料上の焦点と検出器
の距離、Rは湾曲型結晶の曲率半径、ΔSはX線ビーム
の幅を示す。
【0052】
【数4】
【0053】
【数5】
【0054】
【数6】
【0055】
【数7】
【0056】(4)測定例 次に本実施例を用いて、スパッタリングを行いながらX
線吸収微細構造スペクトルの測定を行った例を示す。測
定時間は1秒とした。ターゲットはPbO、ZrO2、
TiO2を用い、スパッタリング時のカソード投入電力
は、PbO用ターゲットに対しては500W、Zr
O2、TiO2ターゲットに対しては300Wで行った。
基板ホルダの温度は500℃とした。
線吸収微細構造スペクトルの測定を行った例を示す。測
定時間は1秒とした。ターゲットはPbO、ZrO2、
TiO2を用い、スパッタリング時のカソード投入電力
は、PbO用ターゲットに対しては500W、Zr
O2、TiO2ターゲットに対しては300Wで行った。
基板ホルダの温度は500℃とした。
【0057】図3は成膜開始から1秒後、30秒後に測
定した薄膜試料のX線吸収微細スペクトルを示す。測定
エネルギー範囲はTi・K吸収端付近の4900〜55
00eVであるため、Ti原子周囲の局所的な構造解析
が可能である。
定した薄膜試料のX線吸収微細スペクトルを示す。測定
エネルギー範囲はTi・K吸収端付近の4900〜55
00eVであるため、Ti原子周囲の局所的な構造解析
が可能である。
【0058】図4はX線吸収微細スペクトルから得たT
i原子周囲の動経分布関数を示す。成膜開始1秒後に現
れる0.193nmのピークはTiO2のTi−O距離に
一致し、30秒後に現れる0.196nmのピークはP
b(Zr,Ti)O3のTi−O距離と一致する。
i原子周囲の動経分布関数を示す。成膜開始1秒後に現
れる0.193nmのピークはTiO2のTi−O距離に
一致し、30秒後に現れる0.196nmのピークはP
b(Zr,Ti)O3のTi−O距離と一致する。
【0059】図5は成膜開始から1秒後、30秒後の、
Pb・L吸収端付近である12900〜13500eV
のエネルギー範囲のX線吸収微細スペクトルであり、P
b原子周囲の局所的な構造解析が可能である。
Pb・L吸収端付近である12900〜13500eV
のエネルギー範囲のX線吸収微細スペクトルであり、P
b原子周囲の局所的な構造解析が可能である。
【0060】図6はPb原子周囲の動経分布関数を示
す。成膜開始1秒後に現れる0.233nmのピークは
PbOのPb−O距離に一致し、30秒後に現れる0.
250nmのピークはPb(Zr,Ti)O3のPb−
O距離と一致する。
す。成膜開始1秒後に現れる0.233nmのピークは
PbOのPb−O距離に一致し、30秒後に現れる0.
250nmのピークはPb(Zr,Ti)O3のPb−
O距離と一致する。
【0061】図7は成膜開始から1秒後、30秒後の、
Zr・K吸収端付近である19500〜20100eV
のエネルギー範囲のX線吸収微細スペクトルであり、Z
r原子周囲の局所的な構造解析が可能である。
Zr・K吸収端付近である19500〜20100eV
のエネルギー範囲のX線吸収微細スペクトルであり、Z
r原子周囲の局所的な構造解析が可能である。
【0062】図8はZr原子周囲の動経分布関数を示
す。成膜開始1秒後に現れる0.225nmのピークは
TiO2のTi−O距離に一致し、30秒後に現れる0.
296nmのピークはPb(Zr,Ti)O3のZr−
O距離と一致する。
す。成膜開始1秒後に現れる0.225nmのピークは
TiO2のTi−O距離に一致し、30秒後に現れる0.
296nmのピークはPb(Zr,Ti)O3のZr−
O距離と一致する。
【0063】上記の結果より本実施例によって成膜した
薄膜は成膜開始1秒後は、TiO2、PbO、ZrO2の
混合物であるが、30秒後にはPb(Zr、Ti)O3
に成長していることが明らかとなった。
薄膜は成膜開始1秒後は、TiO2、PbO、ZrO2の
混合物であるが、30秒後にはPb(Zr、Ti)O3
に成長していることが明らかとなった。
【0064】本実施例による薄膜プロセスX線構造解析
装置を用いてエネルギー分散X線吸収微細構造を測定す
ることにより、成膜時の反応を時分割で測定することが
可能となった。
装置を用いてエネルギー分散X線吸収微細構造を測定す
ることにより、成膜時の反応を時分割で測定することが
可能となった。
【0065】
【発明の効果】X線透過窓を備えたX線構造解析装置を
構成することにより、プロセス処理中乃至処理後の試料
を大気にさらすことなく迅速なX線構造解析が可能とな
る。
構成することにより、プロセス処理中乃至処理後の試料
を大気にさらすことなく迅速なX線構造解析が可能とな
る。
【0066】さらに試料をほぼ水平に試料台上に戴置
し、該回転テーブルを回転させることにより、上記プロ
セス室とX線測定室間の無塵搬送を行うことが可能とな
る。
し、該回転テーブルを回転させることにより、上記プロ
セス室とX線測定室間の無塵搬送を行うことが可能とな
る。
【0067】さらに、上記プロセス室中に複数のスパッ
タ用カソードを備え、該カソードは上記回転ステージの
回転軸を中心とする同心円上に配置することにより、多
元スパッタリング成膜が可能となる。
タ用カソードを備え、該カソードは上記回転ステージの
回転軸を中心とする同心円上に配置することにより、多
元スパッタリング成膜が可能となる。
【0068】さらに、カソードと回転ステージ間にシャ
ッタを設け、該シャッタの内、任意のシャッタを開閉す
ることにより、多元スパッタリング成膜時の組成を可変
とするとともに、任意のターゲットを用いた成膜時の、
試料表面のX線構造解析が可能となる。
ッタを設け、該シャッタの内、任意のシャッタを開閉す
ることにより、多元スパッタリング成膜時の組成を可変
とするとともに、任意のターゲットを用いた成膜時の、
試料表面のX線構造解析が可能となる。
【0069】さらに、試料表面で全反射したX線を用い
ることにより、X線の試料中への進入を10nm程度に
減らすことができ、試料表面や成膜初期の核発生の状態
のX線構造解析が可能となる。
ることにより、X線の試料中への進入を10nm程度に
減らすことができ、試料表面や成膜初期の核発生の状態
のX線構造解析が可能となる。
【0070】さらに、該入射X線として下エネルギー角
度分散型X線を用い、さらにX線検出器として1次元検
出器を設け、試料表面で全反射したX線の反射率のエネ
ルギー依存性の迅速な測定が可能となる。これにより、
薄膜プロセスの時分割測定が可能となる。
度分散型X線を用い、さらにX線検出器として1次元検
出器を設け、試料表面で全反射したX線の反射率のエネ
ルギー依存性の迅速な測定が可能となる。これにより、
薄膜プロセスの時分割測定が可能となる。
【0071】さらに、試料で回折するX線のエネルギー
分散型測定を行うことにより、迅速にX線回折を測定可
能となり、薄膜プロセスにおける結晶成長等の時分割測
定が可能となる。
分散型測定を行うことにより、迅速にX線回折を測定可
能となり、薄膜プロセスにおける結晶成長等の時分割測
定が可能となる。
【0072】さらに、回転ステージに基板を取り付ける
ための基板ステージを設け、該基板ステージは基板表面
に平行な面内回転機構と、基板表面に対し1度以上傾け
られるチルト機構を設けることにより、基板に対するX
線入射角を調節できるようになる。
ための基板ステージを設け、該基板ステージは基板表面
に平行な面内回転機構と、基板表面に対し1度以上傾け
られるチルト機構を設けることにより、基板に対するX
線入射角を調節できるようになる。
【0073】さらに、入射X線を単色化あるいはエネル
ギー角度分散化するための分光部を設け、該分光部には
複数の分光結晶及び分光結晶移動機構を備え、任意の結
晶X線光路に移動する機構を備えることにより、基板試
料に任意のエネルギーの単色X線を入射させることがで
きる。これにより、基板試料のX線回折測定が可能とな
る。
ギー角度分散化するための分光部を設け、該分光部には
複数の分光結晶及び分光結晶移動機構を備え、任意の結
晶X線光路に移動する機構を備えることにより、基板試
料に任意のエネルギーの単色X線を入射させることがで
きる。これにより、基板試料のX線回折測定が可能とな
る。
【0074】さらに上記分光結晶を湾曲させる機構を備
えることにより、エネルギー角度分散型XAFS測定が
可能となる。
えることにより、エネルギー角度分散型XAFS測定が
可能となる。
【0075】さらに、全反射ミラーを備えて入射X線の
高エネルギー成分が除去することにより、高精度のX線
構造解析が可能となる。また入射X線がわずかに下向き
に傾くようになり、水平に通り付けた基板試料の全反射
測定が容易になる。
高エネルギー成分が除去することにより、高精度のX線
構造解析が可能となる。また入射X線がわずかに下向き
に傾くようになり、水平に通り付けた基板試料の全反射
測定が容易になる。
【図1】本発明の実施例である薄膜プロセスX線構造解
析装置の概要図。
析装置の概要図。
【図2】本発明の実施例である湾曲型ポリクロ結晶を用
いたエネルギー角度分散型X線吸収微細構造測定装置の
原理を示す図。
いたエネルギー角度分散型X線吸収微細構造測定装置の
原理を示す図。
【図3】本発明の実施例である基板上に成膜した薄膜試
料のTi・K吸収端近傍のX線吸収微細構造のスペクト
ルの例を示す図。
料のTi・K吸収端近傍のX線吸収微細構造のスペクト
ルの例を示す図。
【図4】本発明の実施例である基板上に成膜した薄膜試
料のTi原子周囲の動径分布関数の例を示す図。
料のTi原子周囲の動径分布関数の例を示す図。
【図5】本発明の実施例である基板上に成膜した薄膜試
料のPb・L吸収端近傍のX線吸収微細構造のスペクト
ルの例を示す図。
料のPb・L吸収端近傍のX線吸収微細構造のスペクト
ルの例を示す図。
【図6】本発明の実施例である基板上に成膜した薄膜試
料のPb原子周囲の動径分布関数の例を示す図。
料のPb原子周囲の動径分布関数の例を示す図。
【図7】本発明の実施例である基板上に成膜した薄膜試
料のZr・K吸収端近傍のX線吸収微細構造のスペクト
ルの例を示す図。
料のZr・K吸収端近傍のX線吸収微細構造のスペクト
ルの例を示す図。
【図8】本発明の実施例である基板上に成膜した薄膜試
料のZr原子周囲の動径分布関数の例を示す図。
料のZr原子周囲の動径分布関数の例を示す図。
11…X線源、12…白色X線、13…入射スリット、
14…高調波除去部、15…X線分光部、16…湾曲型
分光結晶、17…エネルギー角度分散X線、18…出射
スリット、19…プロセス測定槽、110…カソード、
111…ターゲット、112…シャッタ、113…基
板、114…回転ステージ、115…プレーナマグネト
ロン、116…反射X線、117…散乱X線除去スリッ
ト、118…一次元検出器、119…回折X線、120
…半導体検出器、21…入射X線、22…入射X線と湾
曲型ポリクロ結晶のなす角(θ)、23…検出器。
14…高調波除去部、15…X線分光部、16…湾曲型
分光結晶、17…エネルギー角度分散X線、18…出射
スリット、19…プロセス測定槽、110…カソード、
111…ターゲット、112…シャッタ、113…基
板、114…回転ステージ、115…プレーナマグネト
ロン、116…反射X線、117…散乱X線除去スリッ
ト、118…一次元検出器、119…回折X線、120
…半導体検出器、21…入射X線、22…入射X線と湾
曲型ポリクロ結晶のなす角(θ)、23…検出器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾形 潔 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 末永 和文 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内 Fターム(参考) 2G001 AA01 BA06 BA11 BA14 BA18 CA01 DA01 DA08 EA01 GA01 GA13 JA04 JA08 JA11 JA14 KA12 LA11 MA05 PA12 RA03 SA01 SA04
Claims (12)
- 【請求項1】 X線測定室、X線検出器及び複数のスパ
ッタリング用カソードを備えたプロセス室により構成さ
れたX線構造解析装置において、ポリクロ結晶により、
エネルギーに対して角度を分散させたX線を入射X線と
し、試料表面に全反射するに十分な低角度で該X線を入
射させ、試料から全反射したX線の反射率のX線エネル
ギー依存性を該X線検出器によって測定し、成膜を行い
ながら0.1〜30秒で表面構造解析を行なうように構
成したことを特徴とする薄膜プロセスX線構造解析装
置。 - 【請求項2】 請求項1において、上記プロセス室とX
線測定室は真空槽内に収められ、試料搬送機構として回
転ステージを備え、該回転ステージ上に試料をほぼ水平
上向きに戴置し、該ステージを回転させることにより、
プロセス室とX線測定室間の無塵搬送を行なうように構
成したことを特徴とする薄膜プロセスX線構造解析装
置。 - 【請求項3】 請求項1又は2において、カソードは上
記回転ステージの回転軸を中心とする同心円上に配置す
ることを特徴とする薄膜プロセスX線構造解析装置。 - 【請求項4】 請求項3において、該カソードと回転ス
テージ間にシャッタを設け、該シャッタの内、任意のシ
ャッタを開閉することにより、多元スパッタリング成膜
時の組成を可変としたことを特徴とする薄膜プロセスX
線構造解析装置。 - 【請求項5】 請求項2において、該回転ステージに基
板を取り付けるための基板ステージを設け、該基板ステ
ージは基板表面に平行な面内回転機と、基板表面に対し
1度以上傾けられるチルト機構を有することを特徴とす
る薄膜プロセスX線構造解析装置。 - 【請求項6】 請求項1において、該X線測定室はX線
吸収係数の小さい薄膜からなるX線透過窓を備え、該X
線透過窓は試料表面に対し0度から5度までの範囲の入
射角及び反射角を有するX線の透過を可能としたことを
特徴とする薄膜プロセスX線構造解析装置。 - 【請求項7】 請求項1において、該X線測定室に入射
X線透過窓及び回折X線透過窓を設け、該X線透過窓は
試料表面に対し20度以上でありかつ2度以上の角度範
囲を有するX線の透過を可能としたことを特徴とする薄
膜プロセスX線構造解析装置。 - 【請求項8】 請求項1において、該X線検出器として
一次元検出器を設けることを特徴とする薄膜プロセスX
線構造解析装置。 - 【請求項9】 請求項1において、X線検出器として半
導体検出器を設けることにより、試料から発する回折X
線のエネルギー分散型測定を可能としたことを特徴とす
る薄膜プロセスX線構造解析装置。 - 【請求項10】 請求項1において、入射X線を単色化
あるいはエネルギー角度分散化するための分光部を設
け、該分光部には複数の分光結晶及び分光結晶移動機構
を備え、任意の結晶に移動する機構を有することを特徴
とする薄膜プロセスX線構造解析装置。 - 【請求項11】 請求項10において、該分光結晶を湾
曲させる機構を有することを特徴とする薄膜プロセスX
線構造解析装置。 - 【請求項12】 請求項1,10ないし11のいずれか
において、入射X線の高エネルギー成分を除去するため
の全反射ミラーを備えた高調波除去部を有することを特
徴とする薄膜プロセスX線構造解析装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000313116A JP2002116159A (ja) | 2000-10-06 | 2000-10-06 | 薄膜プロセスx線構造解析装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000313116A JP2002116159A (ja) | 2000-10-06 | 2000-10-06 | 薄膜プロセスx線構造解析装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002116159A true JP2002116159A (ja) | 2002-04-19 |
Family
ID=18792578
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000313116A Pending JP2002116159A (ja) | 2000-10-06 | 2000-10-06 | 薄膜プロセスx線構造解析装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002116159A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006266829A (ja) * | 2005-03-23 | 2006-10-05 | Daihatsu Motor Co Ltd | X線吸収微細構造分析方法およびその分析装置 |
JP2008170236A (ja) * | 2007-01-10 | 2008-07-24 | High Energy Accelerator Research Organization | X線及び中性子線の反射率曲線測定方法及び測定装置 |
JP2019041070A (ja) * | 2017-08-29 | 2019-03-14 | セイコーエプソン株式会社 | 圧電素子および液体吐出ヘッド |
-
2000
- 2000-10-06 JP JP2000313116A patent/JP2002116159A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006266829A (ja) * | 2005-03-23 | 2006-10-05 | Daihatsu Motor Co Ltd | X線吸収微細構造分析方法およびその分析装置 |
JP4563229B2 (ja) * | 2005-03-23 | 2010-10-13 | ダイハツ工業株式会社 | X線吸収微細構造分析方法およびその分析装置 |
JP2008170236A (ja) * | 2007-01-10 | 2008-07-24 | High Energy Accelerator Research Organization | X線及び中性子線の反射率曲線測定方法及び測定装置 |
JP4521573B2 (ja) * | 2007-01-10 | 2010-08-11 | 大学共同利用機関法人 高エネルギー加速器研究機構 | 中性子線の反射率曲線測定方法及び測定装置 |
JP2019041070A (ja) * | 2017-08-29 | 2019-03-14 | セイコーエプソン株式会社 | 圧電素子および液体吐出ヘッド |
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