JP2002115045A - 被膜形成方法及びベーン型圧縮機用のベーン - Google Patents

被膜形成方法及びベーン型圧縮機用のベーン

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喜代治 畠中
Naoyuki Omori
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    • C23C14/0641Nitrides

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基材の材質が特定のものに限定されない保護
膜形成方法を提供する。 【解決手段】 本発明は、マグネトロンスパッタ装置に
おいて基材上にクロム層を形成する前行程と、アーク式
イオンプレーティング装置において基材の温度を100
〜200℃に保持して前記Cr層の上にCrN層を形成
する後行程とを含むことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械要素等からな
る基材の表面に窒化クロム(以下、CrNという)層を
含む被膜をコーティングする際の表面処理技術に関し、
例えば、冷媒ガス等の気体を圧縮するベーン型圧縮機用
のベーンに適したものである。
【0002】
【従来の技術】CrNは、表面硬度が1800Hvと非
常に硬く、摺動性も比較的良いことから、過酷な摺動環
境で使用される機械要素の被膜として採用されている。
このような被膜の形成方法(コーティング方法)として
は、HCD(Hollow Cathode Discharge)式やアーク式
のイオンプレーティング法が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法においては、基材温度が低温下で処理された場合、
被膜の耐久性(即ち基材に対する被膜の密着性)が悪
く、実用に耐え得るものではなくなるため、基材を45
0℃以上の高温にして処理する必要がある。この結果、
焼戻し処理(約150〜200℃の処理温度の場合)を
施した基材(例えば、合金鋼、機械構造用炭素鋼)は、
その機械的性質が変化する(熱的ダメージを受ける)お
それがある。従って、上記従来の表面処理方法では、そ
の対象となる基材の材質は必然的に限られてしまう(例
えば、高速度工具鋼(焼戻し温度約520〜570
℃))。
【0004】そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされ
たもので、基材の材質が特定のものに限定されない、よ
り詳細に述べれば、熱処理された基材の機械的性質を劣
化させることのない被膜形成方法を提供することを課題
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】第一発明は、上記課題を
解決すべく、マグネトロンスパッタ装置において基材上
にクロム(以下、Crという)層を形成する前行程と、
アーク式イオンプレーティング装置において基材の温度
を100〜200℃に保持して前記Cr層の上にCrN
層を形成する後行程とを含むことを特徴とする被膜形成
方法を提供する。
【0006】第二発明は、マグネトロンスパッタ装置に
おいて基材上にCr層を形成する前行程と、マグネトロ
ンスパッタ装置において前記Cr層の上にCrN層を形
成する後行程とを含むことを特徴とする被膜形成方法を
提供する。
【0007】第三発明は、マグネトロンスパッタ装置に
おいて基材上にCr層を形成する前行程と、アンバラン
スドマグネトロンスパッタ(以下、UBMスパッタとい
う)装置において前記Cr層の上にCrN層を形成する
後行程とを含むことを特徴とする被膜形成方法を提供す
る。
【0008】上記何れの被膜形成方法においても、まず
最初の行程として、マグネトロンスパッタ装置を用い、
該装置の中にセットされた基材の上にCr層を形成す
る。マグネトロンスパッタ装置は、セットされた基材と
対向するターゲットの裏側に磁石を配置し、磁界をかけ
てターゲット近傍にγ電子を閉じ込めようとしたもの
で、プラズマがターゲット近傍に集中するため、γ電子
やプラズマによる基材のダメージを低減すると共に、基
材の温度上昇を防ぐことができる。従って、この行程に
よって基材が熱的ダメージを受けることはない。
【0009】この行程に先立ち、プラズマエッチングの
行程を設けるのがより好ましい。プラズマエッチング処
理は、導入されたアルゴン(以下、Arという)ガスを
プラズマ化して、Arイオンによって基材表面の酸化
膜、水分あるいは油分を除去するものである。この行程
により、Cr層の基材表面に対する密着性はより増大す
る。
【0010】Cr層は、CrN層の中間層として機能す
る。従って、Cr層には、基材表面への密着性はもちろ
ん、ある程度の柔軟性が要求される。通常のマグネトロ
ンスパッタ装置では、バイアス電圧を−20〜−30V
に設定するのが一般的であるが、本発明者は、バイアス
電圧を0Vに設定することがより好ましいことを知見し
た。この結果、Cr層の硬度が上がり過ぎるのを押さ
え、硬度の上昇に伴って生じるCr層内の残留内部応力
によりCr層の密着性が低下するのを防止することがで
きる。Cr層の膜厚は、0.1〜1.0μm、より好ま
しくは0.1〜0.5μmにするのが好ましい。
【0011】この行程の後、次の行程として、第一発明
では、アーク式イオンプレーティング装置を用い、基材
表面のCr層の上にCrN層を形成し、第二発明では、
マグネトロンスパッタ装置を用い、基材表面のCr層の
上にCrN層を形成し、第三発明では、UBMスパッタ
装置を用い、基材表面のCr層の上にCrN層を形成す
る。
【0012】アーク式イオンプレーティング装置は、ア
ーク放電下でメッキ材料(ここではCr)を蒸発させて
イオン化させ、これに電界を加えて加速し、基材表面
(Cr層表面)にメッキ材料(窒素ガスと反応したC
r)を蒸着させるものである。第一発明では、装置の中
にセットされた基材の温度を100〜200℃、より好
ましくは130〜180℃に管理することが重要であ
る。この温度は、基材の熱処理温度(焼戻し温度)に近
似した温度であり、この温度管理により、基材がその熱
処理温度を大きく越えて加熱されることは無いため、熱
的ダメージを受けることも無い。そして、下地が基材で
なくCr層であるため、かかる温度範囲であってもCr
層に対するCrN層の密着性(Lc=60〜80N)は
十分に確保できる。その結果、CrN層の剥離は生じに
くい。
【0013】第二発明では、マグネトロンスパッタ装置
を用いているため、前行程と同様、基材の熱的ダメージ
の心配はない。第三発明では、UBMスパッタ装置を用
いているため、基材の熱的ダメージがないのに加え、マ
グネトロンスパッタ装置に比して成膜速度が速いため、
生産性向上、コスト低減を図ることができる。UBMス
パッタ装置は、丸形ターゲット中心部と周辺部で異なる
磁気特性を有する磁石を配置し、より強力な磁石により
発生する磁力線の一部を基材近傍まで到達させてプラズ
マを基材付近まで拡散させるものである。何れの発明に
おいても、第一発明と同様、良好な密着性(Lc=60
〜80)が得られる。
【0014】CrN層の膜厚は、0.5〜5μm、より
好ましくは1〜2μmにするのが耐摩耗性の点から好ま
しい。
【0015】
【実施例】(実施例1)まず、SCM415を用いてベ
ーン型圧縮機用のベーンをプレス成形し、しかる後、浸
炭処理を施して表面の改質を行う。尚、ベーン型圧縮機
は、例えば通常円筒型又は楕円型の内筒形状を有するシ
リンダブロックの両側にサイドプレートが固定されて圧
縮機本体が構成されており、この圧縮機本体内にロータ
ーを配置し、このローター又はシリンダブロックには放
射方面に向けて複数個のベーン溝を設け、ベーンを出没
自在に挿入し、このベーンをシリンダブロックの内周面
又はローターの外周面に押しつけながらローターを回転
させることによりベーンで仕切られた圧縮室内の気体を
圧縮するような構成である。
【0016】次に、基材に対してプラズマエッチングを
行う。該プラズマエッチングの処理条件は以下の通りで
ある。 プラズマソース電流:35A エッチング電圧:200V Ar流量:65sccm 容器内圧力:1×10-3mbar 処理時間:30min
【0017】次に、基材に対してCrコーティングを行
う。該コーティングの処理条件は以下の通りである。 方式:マグネトロンスパッタリング スパッタリング電力:8kW Ar流量:225sccm バイアス電圧:0V 容器内圧力:3×10-3mbar 処理時間:10min
【0018】次に、基材に対してCrNコーティングを
行う。該コーティングの処理条件は以下の通りである。 方式:アーク式イオンプレーティング アーク電流:160A×2ターゲット 窒素ガス流量:1000sccm バイアス電圧:20V 容器内圧力:2×10-2mbar 処理時間:30min×4回(インターバル15mi
n)、この断続運転によって基材温度の上限を180℃
に押さえることができる。
【0019】尚、プラズマエッチング行程、Crコーテ
ィング行程、CrNコーティング行程は、それぞれ別個
の装置で実施してもよく、また、一台の複合装置にて集
約的に実施しても構わない。
【0020】(実施例2)Crコーティングまでは、実
施例1と同様である。ここでは、CrNコーティングの
条件が実施例1と異なる。該コーティングの処理条件は
以下の通りである。 方式:アンバランスドマグネトロンスパッタリング スパッタリング電力:5kW Ar流量:165sccm 窒素ガス流量:60sccm バイアス電圧:300V 容器内圧力:3×10-3mbar 処理時間:120min
【0021】(比較例)実施例1及び2と同じ材質の基
材を用い、アーク式イオンプレーティング装置にてCr
Nコーティングを行った。処理条件は、基材温度が18
0℃、250℃、350℃、450℃の4パターンと
し、それぞれ比較例1〜4とする。
【0022】上記実施例1及び2並びに比較例1〜4に
おいて形成された被膜の膜厚を電子顕微鏡写真を用いて
測定し、マイクロビッカース硬度計にて被膜の硬度を測
定し、スクラッチテスタにて被膜の密着性(スクラッチ
臨界荷重)を測定し、ハンマー曲率22.5、30H
z、0.2MPaの自作ハンマー試験機を用いて耐衝撃
試験を行ったところ、表1の結果を得た。
【0023】
【表1】
【0024】上記結果より、比較例2〜4は、基材が熱
的ダメージを受けており(母材硬度から理解できる)、
製品として利用できないことが理解できる。また、比較
例1は、基材が熱的ダメージを受けることはないが、密
着性及び耐衝撃性が実施例1及び2よりも劣る結果とな
って、これも製品として利用できないことが理解でき
る。
【0025】また、実施例1を圧縮機に組み込み、使用
冷媒R22、高圧33.0kg/cm2、吐出温度11
7℃で48時間連続運転を行った結果は以下の通りであ
る。 ベーン先端摩耗量:0μm ベーン吸入側摩耗量:0μm ベーン吐出側摩耗量:0μm シリンダ吸入側摩耗量:3.5μm シリンダ吐出側摩耗量:0.2μm ピストン外周摩耗量:0.5μm
【0026】上記結果より、実施例1は、耐摩耗性、即
ち耐摺動性に優れ、実際の製品として実用に十分に耐え
得ることがわかった。実施例2についても同等の効果が
十分に予測できる。
【0027】以上の如く、上記表面処理によれば、基材
の機械的性質を損なうことなく、良好な被膜を得ること
ができる。従って、基材の材質としては、SCM415
に例示されるはだ焼用合金鋼のみに限定されず、S45
Cに例示される機械構造用炭素鋼、SK5に例示される
炭素工具鋼、SKH51に例示される高速度工具鋼、S
CM435に例示される全体焼入用合金鋼、SKD11
に例示される合金工具鋼、SPCCに例示される冷間圧
延鋼板、SPHCに例示される熱間圧延軟鋼板、アルミ
ニウム合金、真鍮、青銅等が適用可能である。尚、SK
5、SKH51、SKD11は熱処理として焼入れ処理
が行われ、SCM435は窒化処理、SPCC、SPH
Cは浸炭窒化処理が行われる。
【0028】また、本発明は、アーク式イオンプレーテ
ィング装置において基材の温度を100〜200℃に保
持することを特徴としているが、かかる温度は、基材を
その熱処理温度を大きく越えて加熱することにより、基
材が熱的ダメージを受けるのを防止するという観点から
設定されたものである。従って、S45Cに例示される
機械構造用炭素鋼、SK5に例示される炭素工具鋼、S
PHCに例示される熱間圧延軟鋼板のように熱処理温度
が比較的高い基材に関しては、上記温度が100〜38
0℃であっても問題は無い。
【0029】また、用途としては、圧縮機のベーンに限
らず、ローター、ピストン、クランクシャフト、シリン
ダ等の圧縮機の機械要素、カム、シャフト、針、シンカ
ー等の縫製機械の機械要素、カム、カムシャフト、クラ
ンクシャフト、バルブリフタ、シム等の自動車エンジン
の機械要素、その他これらに例示されない機械要素全て
に用途がある。
【0030】そして、上記実施形態の如く、CrNコー
ティングの代わりに、TiN、TiCN、TiAlNを
コーティングしても、同様の効果が得られることがわか
った。例えば、Cr層の上にTiN層を形成した場合の
条件及び結果は以下の通りである。尚、アーク式イオン
プレーティング装置、マグネトロンスパッタ装置、アン
バランスドマグネトロンスパッタ装置のそれぞれにおけ
るTiN、TiCN、TiAlNのコーティング処理方
法(TiN層、TiCN層、TiAlN層の形成方法)
は、言及するまでもなく周知である。 <条件> 方式:アーク式イオンプレーティング アーク電流:160A×2ターゲット 窒素ガス流量:1000sccm バイアス電圧:20V 容器内圧力:2×10-2mbar 処理時間:30min×4回(インターバル15mi
n) <結果> 処理温度:180℃ 膜厚:2.6μm 被膜硬度:Hv2230 密着度:65N 衝撃試験:被膜破壊未確認 母材硬度:HRC61
【0031】また、上記実施形態の如く、Crコーティ
ングの代わりに、Tiをコーティングしても、同様の効
果が得られることがわかった。即ち、マグネトロンスパ
ッタ装置において基材上にチタン層を形成する前行程
と、アーク式イオンプレーティング装置、マグネトロン
スパッタ装置、あるいはアンバランスドマグネトロンス
パッタ装置において前記チタン層の上に窒化クロム層、
窒化チタン層、炭窒化チタン層、あるいは窒化チタンア
ルミニウム層を形成する後行程とを含む被膜の形成方法
も有用である。
【0032】
【発明の効果】以上の如く、本発明は、HCD式やアー
ク式のイオンプレーティング法と異なり、処理温度(基
材温度)が高温となることはないため、基材の熱的ダメ
ージの問題が生じる余地はなく、その結果、基材(鉄鋼
材料、非鉄材料)の材質が特定のものに限定されること
はない。従って、例えば安価且つプレス加工が容易なS
PHCを基材として選定すれば、トータル的に安価な機
械要素(例えば圧縮機のベーン等)を提供することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H040 AA09 BB11 CC14 CC16 DD11 DD36 4K029 AA02 BA07 BA58 BB02 BD03 CA03 CA05 CA13 DC39 DD06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネトロンスパッタ装置において基材
    上にクロム層を形成する前行程と、アーク式イオンプレ
    ーティング装置において基材の温度を100〜200℃
    に保持して前記クロム層の上に窒化クロム層を形成する
    後行程とを含むことを特徴とする被膜形成方法。
  2. 【請求項2】 マグネトロンスパッタ装置において基材
    上にクロム層を形成する前行程と、マグネトロンスパッ
    タ装置において前記クロム層の上に窒化クロム層を形成
    する後行程とを含むことを特徴とする被膜形成方法。
  3. 【請求項3】 マグネトロンスパッタ装置において基材
    上にクロム層を形成する前行程と、アンバランスドマグ
    ネトロンスパッタ装置において前記クロム層の上に窒化
    クロム層を形成する後行程とを含むことを特徴とする被
    膜形成方法。
  4. 【請求項4】 前記前行程においてバイアス電圧を零ボ
    ルトに設定することを特徴とする請求項1乃至3の何れ
    かに記載の被膜形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4の何れかの被膜形成方法
    を用いて表面処理を施したことを特徴とするベーン型圧
    縮機用のベーン。
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