JP2002114985A - 減圧軽油の水素化処理方法 - Google Patents

減圧軽油の水素化処理方法

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JP2002114985A JP2000304919A JP2000304919A JP2002114985A JP 2002114985 A JP2002114985 A JP 2002114985A JP 2000304919 A JP2000304919 A JP 2000304919A JP 2000304919 A JP2000304919 A JP 2000304919A JP 2002114985 A JP2002114985 A JP 2002114985A
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誠 上野
Toshiyuki Ato
利行 阿戸
Katsuhisa Fujita
勝久 藤田
Yuji Noguchi
裕司 野口
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 減圧軽油をマイルドハイドロクラッキング処
理する場合において、水素化処理触媒の脱硫性能の急激
な低下防止を図ると共に灯軽油留分の増収が可能となる
方法を提供する。 【解決手段】 水素化処理触媒を用いた減圧軽油の水素
化処理において、減圧軽油を通油開始して生成油中の硫
黄分含量が0.5重量%以下となるまで反応温度を昇温
してから、全通油期間の1/3の時点に至るまでの期間
内に、反応温度の段階的昇温を1回当たり2℃以上7℃
以下の昇温幅で行い且つ該段階的昇温開始後の各30日
間の昇温合計温度が5℃以上15℃以下の範囲で行うこ
とを特徴とする減圧軽油の水素化処理方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素化処理触媒を
用いた減圧軽油の水素化処理方法に関し、詳しくはマイ
ルドハイドロクラッキング運転を実施する水素化処理方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】減圧軽油の水素化処理装置は、脱硫、脱
窒素及び水素添加の各用途に用いられており、一般的
に、生成油中の硫黄分含量を一定の値に保ちながら処理
(=反応)温度を上昇する運転方法が採用されている。
その一方で、付加価値の高い灯油や軽油の留分(以下
「灯軽油留分」という)の増収を目的として、装置の運
転終期(End of Run:EOR)に、又は運転初期(Start o
f Run:SOR)から温度を上げて、原料油の灯軽油留分へ
の分解率が約15〜50%程度となるような水素化分解
を行うマイルドハイドロクラッキング(Mild Hydrocrac
king:以下「MHC」という)運転も広く実施されてい
る。
【0003】MHC運転を行う場合には、通常、水素化
処理触媒を予備硫化した後、所定の温度まで比較的短期
間(具体的には1週間〜1ヶ月程度)のうちに、階段状
又はスロープ状に昇温した後、その温度で運転終期まで
維持する方法、或いは触媒の脱硫性能の劣化を補うため
徐々に温度を上昇する方法が採用されている。運転終期
での最終到達温度は装置設計最高温度であることが多
い。
【0004】MHC運転においては、高温処理を行って
分解温度を上げれば上げるほど灯軽油留分の収量が増加
するので経済的には有利である。しかし、高温処理によ
り水素化処理触媒上に大量のコーク(石油留分過熱によ
り生成する炭素物質)が析出し、そのため触媒活性、特
に脱硫性能が急激に低下する問題点がある。特に、運転
初期から温度を上げてMHC運転を実施した場合、触媒
の活性が高い反面、コーク析出も多量となってしまう。
従って、昇温方法が最適化されない場合は、運転初期か
ら触媒性能を劣化させ過ぎてしまい、運転終期では生成
油の硫黄規格(=JIS規格による生成油中の硫黄分含
量)を満足できないことになる。こうした問題に対処す
るため、通油量を減少させることにより硫黄規格を満足
させる対応を採らざるを得ないが、そうした対応では生
成油量が減少し経済的に不利となる。
【0005】要するに従来、MHC運転における高温処
理による灯軽油留分の増収と、脱硫性能の維持を両立さ
せることは非常に困難であり、その装置の改造を要しな
い経済的且つ簡便な解決が要望されていた。なお、この
ようなMHC運転における昇温方法と脱硫性能との関係
を具体的かつ定量的に論じた資料はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高温下での
MHC運転の実施、特に水素化処理装置の運転初期から
運転中期(Middle of Run:MOR)にかけて、の期間内に
おける水素化処理触媒の脱硫性能の急激な低下防止を図
ると共に灯軽油留分の収量増加を可能とする減圧軽油の
水素化処理方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、減圧軽油の
水素化処理方法において、運転初期の処理温度の昇温を
調節、さらに生成油中の硫黄分含量、脱硫率を所定の水
準に調整することにより、高い水素化分解率を維持しつ
つ且つ脱硫性能の急激な低下が防止されることを見い出
し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明の方法は、水素化処理触
媒を用いた減圧軽油の水素化処理において、減圧軽油を
通油開始して生成油中の硫黄分含量が0.5重量%以下
となるまで反応温度を昇温してから、全通油期間の1/
3の時点に至るまでの期間内に、反応温度の段階的昇温
を1回当たり2℃以上7℃以下の昇温幅で行い且つ該段
階的昇温開始後の各30日間の昇温合計温度が5℃以上
15℃以下の範囲で行うことを特徴とする減圧軽油の水
素化処理方法である。
【0009】さらに、本発明の方法は、減圧軽油を通油
開始して生成油中の硫黄分含量が0.5重量%以下とな
るまで反応温度を昇温してから、全通油期間の1/3の
時点に至るまでの期間内に行う段階的昇温の合計温度が
40℃以下であることを特徴とし、また、段階的昇温を
行う期間内における生成油の硫黄分含量を0.04重量
%以上とすること、又は段階的昇温を行う期間内におけ
る脱硫率を98.5%以下とすることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、上記発明について詳説す
る。本発明の処理方法の対象とされる供給原料炭化水素
油(以下「原料油」という)は、減圧軽油(VGO)で
あるが、これに30%以下のライトガスオイル(LG
O)、ヘビーガスオイル(HGO)、コーカーや流動接
触分解装置(FCC)からの分解油及びその残油が含ま
れていても良い。
【0011】本発明の処理方法で使用される触媒は、水
素化処理触媒であり、通常の水素化脱硫触媒、水素化脱
窒素触媒、水素化分解用触媒、マイルドハイドロクラッ
キング(MHC)用触媒等の使用が可能である。触媒とし
て、モリブデン、タングステン、コバルト、ニッケル、
鉄から選択される1種以上の金属種をアルミナ、シリ
カ、アルミナ−シリカ、ボリア、リン酸、マグネシア、
酸化亜鉛、ジルコニア、チタニア等又はゼオライト、カ
オリン等の粘土鉱物又は前記化合物の混合物を担体とし
て担持させたものが用いられる。しかしながら、本発明
の実施に当たっては、アルミナ−シリカ、アルミナ−ボ
リア又はアルミナ−ボリア−シリカから選択される担体
にモリブデン、コバルト、ニッケルから選択される1種
以上の金属種を担持させた触媒を用いることが好まし
い。
【0012】本発明の水素化処理方法の実施にあたって
は、まず上記水素化処理触媒を水素化処理装置の反応器
に充填し予備硫化を行う。予備硫化はLGOやVGOで
行っても良いし、LGOやVGOにジメチルジスルフィ
ド(DMDS)やターシャリーノニルポリスルフィド
(TNPS)等の含硫黄化合物を添加したものを用いて
行ってもよい。予備硫化は通常150〜350℃の温度
領域で行われる。
【0013】予備硫化終了後、前述の原料油に切り替
え、通常、数日〜十数日間、生成油中の硫黄分含量が
0.5重量%以下、好ましくは0.3重量%以下となるま
で反応温度を昇温する(340〜380℃)。本発明の
処理方法においては、かかる温度を起点として、処理温
度の昇温を所定の温度幅で段階的に行うことに特徴を有
する。段階的な昇温とは、数分〜数十日かけて昇温後い
ったん当該温度を数日〜十数日間維持しそれから次の昇
温操作を行い、所定の最終温度に到達するまでこうした
操作を繰り返す。つまり昇温と次の昇温の間に昇温を停
止する期間を設けるような操作を行うことを要する。昇
温の方法としては、温度を維持することなく連続的に徐
々に上げる方法もあるが、このような方法を採ると触媒
の過熱により暴走的な反応が起こる恐れがあること、ま
た反応温度が一定しないことから水素化処理装置の運転
変動が大きくなり生成される製品性状の把握が困難とな
ること等、から実際の商業装置での実施に適さない。
【0014】水素化処理装置の一連の運転は、通常、反
応器に触媒を充填してそれを予備硫化することから始ま
り、次いで原料油の通油を開始し約6〜48月間にわた
る水素化処理反応(実運転)を行い、触媒の性能が劣化
して所定の規格の生成油が得られなくなった時点で装置
を停止し装置から劣化触媒を取り出して終了する。本発
明の全通油期間とは、実運転期間、すなわち原料油を反
応器内の触媒層に通油し始めてから触媒性能の劣化又は
所定運転期間の終了により装置を停止するために、温度
降下を開始するまでの期間をいう。通常の触媒を使用し
て一般的な処理条件で水素化処理を行う場合は、180
〜1440日間である。
【0015】段階的昇温は、減圧軽油を通油開始して生
成油中の硫黄分含量が0.5重量%以下となるまで反応
温度を昇温してから、全通油期間の1/3の時点に至る
までの期間(以下「昇温期間」という)内に、1回当た
り2℃以上7℃以下、好ましくは2℃以上5℃以下の昇
温幅となるように行う。このように全通油期間の1/3
の時点に至るまでの期間内としたのは経済的な観点から
である。また、昇温幅が2℃未満の場合は、低反応温度
の期間が長くなることから分解率が低く低灯軽油収率と
なり、また、7℃を超えると触媒の脱硫性能の劣化が速
く、所定硫黄分の製品の生産が困難となる。昇温期間
は、30日間以上、特に60日間以上が好ましい。
【0016】さらに、上記の段階的昇温開始後の各30
日間の昇温合計温度が5℃以上15℃以下、好ましくは
5℃以上10℃以下の範囲で昇温操作を行うことを要す
る。昇温合計温度が5℃未満の場合は分解率が低く低灯
軽油収率となり、また15℃を超えると触媒の脱硫性能
の劣化が速く、所定硫黄分の製品の生産が困難となる。
ここで、段階的昇温開始後の各30日間とは、段階的昇
温開始時を起算点として30日目までの期間、次いで3
1日目から60日目までの期間、61日目から90日目
までの期間、同様に後続する30日を単位とする期間の
各々をいう。また、各30日間の昇温合計温度とは、3
0日を単位とする各期間中の昇温幅の合計値、例えば3
1〜60日目に5℃の昇温を2回行ったときは5℃×2
=10℃である。
【0017】また、装置の運転管理上の観点から、昇温
期間内の昇温合計温度を40℃以下、特に35℃以下と
することが好ましい。また、この昇温過程で触媒が急激
に反応してコーク失活を生じさせない観点から、昇温期
間中の生成油中の硫黄分含量が0.04重量%、好まし
くは0.05重量%より低くならないように、又は脱硫
率が98.5%、好ましくは98.1%を超えないよう
に、昇温することが好ましい。昇温期間内に、この状態
を保つことにより急激なコーク生成を防ぐことができる
ので、脱硫活性はもちろん分解活性の劣化を防ぎ、触媒
の寿命が長くなり、水素化処理装置の運転期間を長くす
ることができる。
【0018】本発明の処理方法における水素化処理条件
は、特に限定はされないが、通常の水素化処理条件、例
えば、水素分圧が2〜20MPa、より好ましくは4〜1
1MPa、液空間速度が0.1〜10h-1、より好ましくは
0.4〜2h-1、水素/原料油比が50〜1500Nm3
kl、より好ましくは200〜1000Nm3/kl、反応温
度が300〜450℃、より好ましくは340〜430
℃が例示される。
【0019】
【実施例】以下に実施例を示し本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれにより限定されるものではない。
【0020】〔実施例1〕等温流通式小型試験機に、市
販のCoO−MoO3−Al2O3−B2O3−SiO2触媒(MoO3=15重
量%、CoO=3重量%)100mlを充填し、2.5重量%
相当のジメチルジスルフィド(以下「DMDS」とい
う)を添加したライトガスオイル(LGO)で予備硫化
した。次いで、320℃から表1の性状を有する原料油
の通油を開始し、3日間で370℃まで昇温し、生成油
中の硫黄分含量を0.2重量%以下にした(以下「前処
理」という)。温度以外の水素化処理条件は表2に示す
とおりである。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】次いで、表3に示すように、上記370℃
を段階的昇温の開始時として、各30日目までに1回当
たり5℃ずつ2回の昇温を行い120日間で410℃ま
で昇温した。その後240日かけて最終温度420℃ま
で処理温度を均等に上げて計360日間、水素化処理を
行った。120日目および360日目の生成油中の硫黄
分含量、及び沸点が360℃以上の留分(以下「360
℃+留分」という)の分解率を表4に示す。また、処理
開始から360日目までの軽質油(沸点範囲が360℃
以下の留分)の全通油原料油に対する積算収量比は、3
1.6容量%であった。なお、硫黄分の含量は蛍光X線
硫黄分分析計(HORIBA社製「SLFA-900」(商品名))を
用いて測定した値である。また、360℃+留分の分解
率は、ガスクロマトグラフィーによるASTM D 28
87法に準拠して求めた。
【0024】〔実施例2〕実施例1と同様に、予備硫化
及び前処理を行った後、表3に示すような昇温操作を行
った。120日目には390℃に昇温した。その後、最
終温度420℃まで240日かけて温度を均等に上げ計
360日間水素化処理を行った。120日目及び360
日目の生成油中の硫黄分及び360℃+留分の分解率を
表4に示す。
【0025】〔実施例3〕実施例1と同様に、予備硫化
及び前処理を行った後、表3に示すような昇温操作を行
った。120日目には410℃に昇温した。その後、最
終温度420℃まで240日かけて温度を均等に上げ計
360日間水素化処理を行った。120日目及び360
日目の生成油中の硫黄分及び360℃+留分の分解率を
表4に示す。
【0026】〔実施例4〕実施例1と同様に、予備硫化
及び前処理を行った後、表3に示すような昇温操作を行
った。120日目には398℃に昇温した。その後、最
終温度420℃まで240日かけて温度を均等に上げ計
360日間水素化処理を行った。120日目及び360
日目の生成油中の硫黄分及び360℃+留分の分解率を
表4に示す。
【0027】〔実施例5〕実施例1と同様に、予備硫化
及び前処理を行った後、表3に示すような昇温操作を行
った。120日目4ヶ月目)には410℃に昇温した。
その後、最終温度420℃まで240日かけて温度を均
等に上げ計360日間水素化処理を行った。120日目
及び360日目の生成油中の硫黄分及び360℃+留分
の分解率を表4に示す。
【0028】〔比較例1〕実施例1と同様に、予備硫化
及び前処理を行った後、表3に示すような昇温操作を行
った。120日目には410℃に昇温した。その後、最
終温度420℃まで240日かけて温度を均等に上げ計
360日間水素化処理を行った。120日目及び360
日目の生成油中の硫黄分及び360℃+留分の分解率を
表4に示す。
【0029】〔比較例2〕比較例1と同様の昇温方法を
適用したが、通油開始240日目で生成油中の硫黄分含
量が0.3重量%を上回ったため、昇温方法は比較例1
のままとし、通油量を下げて生成中の硫黄分が0.3重
量%となるように水素化処理を行った。120日目及び
360日目の生成油中の硫黄分及び360℃+留分の分
解率を表3に示す。また、処理開始から360日目まで
の軽質油(沸点範囲が360℃以下の留分)の全通油原
料油に対する積算収量比は31.0容量%であった。一
方、処理開始から360日目までの軽質油の積算収量比
(実施例1の積算収量を100とした場合)は98であ
った(表4)。
【0030】〔比較例3〕実施例1と同様に、予備硫化
及び前処理を行った後、表3に示すような昇温操作を行
った。60日目には410℃に昇温した。その後、最終
温度420℃まで300日かけて温度を均等に上げ計3
60日間水素化処理を行った。120日目及び360日
目の生成油中の硫黄分及び360℃+留分の分解率を表
4に示す。
【0031】〔比較例4〕実施例1と同様に、予備硫化
及び前処理を行った後、表3に示すような昇温操作を行
った。120日目には420℃に昇温した。このとき、
硫黄分含量は0.03重量%まで下がり脱硫率は98.5
%を超えた。その後、240日間は昇温しないで420
℃を維持し計360日間水素化処理を行った。120日
目及び360日目の生成油中の硫黄分含量及び360℃
+留分の分解率を表4に示す。
【0032】〔比較例5〕実施例1と同様に、予備硫化
及び前処理を行った後、表3に示すような昇温操作を行
った。120日目には382℃に昇温した。その後、最
終温度420℃まで240日かけて温度を均等に上げ計
360日間水素化処理を行った。120日目及び360
日目の生成油中の硫黄分含量及び360℃+留分の分解
率を表4に示す。
【0033】
【表3】
【0034】なお、比較例4を除き、各実施例、比較例
とも121日以降の昇温は、反応温度が420℃になる
ように均等に昇温した。
【0035】
【表4】
【0036】表4の結果から以下のことが分かり、本発
明による方法を用いることにより優れた脱硫および分解
性能を示す水素化処理が可能となることが以下のとおり
明らかとなった。 (i)比較例1は、1回の昇温(8℃)及び昇温開始時
〜30日目及び31日目〜60日目の各30日間の昇温
(各16℃)が速すぎて触媒の脱硫性能の劣化が大であ
る。 (ii)比較例2では、触媒の脱硫性能の劣化に伴い、通
油量を下げて生成油中の硫黄分含量を0.3重量%に調
整したため軽質油収量が低い。 (iii)比較例3は、昇温開始時〜30日目及び31日
目〜60日目の各30日間の昇温(各20℃)が速すぎ
て触媒の脱硫性能の劣化が大である。 (iv)比較例4は、昇温開始時〜120日目の昇温(合
計50℃)が速すぎて触媒の脱硫性能の劣化が大であ
る。 (v)比較例5は、1回の昇温(1℃)及び各30日間
の昇温(各3℃)が遅すぎて、触媒の脱硫性能が大であ
り、運転終期では分解性能も劣化している。
【0037】
【発明の効果】本発明による水素化処理方法によれば、
マイルドハイドロクラッキング運転時における水素化処
理触媒の脱硫性能の急激な低下防止を図ると共に灯軽油
留分の収量増加が可能となる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素化処理触媒を用いた減圧軽油の水素
    化処理において、減圧軽油を通油開始して生成油中の硫
    黄分含量が0.5重量%以下となるまで反応温度を昇温
    してから、全通油期間の1/3の時点に至るまでの期間
    内に、反応温度の段階的昇温を1回当たり2℃以上7℃
    以下の昇温幅で行い且つ該段階的昇温開始後の各30日
    間の昇温合計温度が5℃以上15℃以下の範囲で行うこ
    とを特徴とする減圧軽油の水素化処理方法。
  2. 【請求項2】 減圧軽油を通油開始して生成油中の硫黄
    分含量が0.5重量%以下となるまで反応温度を昇温し
    てから、全通油期間の1/3の時点に至るまでの期間内
    に行う段階的昇温の合計温度が40℃以下である請求項
    1記載の水素化方法。
  3. 【請求項3】 段階的昇温を行う期間における生成油中
    の硫黄分含量を0.04重量%以上とする請求項1又は
    請求項2記載の水素化処理方法。
  4. 【請求項4】 段階的昇温を行う期間における脱硫率を
    98.5%以下とする請求項1〜3のいずれか1項に記
    載の水素化処理方法。
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