JP2002113510A - 熱間圧延における板幅制御方法 - Google Patents

熱間圧延における板幅制御方法

Info

Publication number
JP2002113510A
JP2002113510A JP2000305415A JP2000305415A JP2002113510A JP 2002113510 A JP2002113510 A JP 2002113510A JP 2000305415 A JP2000305415 A JP 2000305415A JP 2000305415 A JP2000305415 A JP 2000305415A JP 2002113510 A JP2002113510 A JP 2002113510A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rolled material
width
rolling
mill
distribution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000305415A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3679699B2 (ja
Inventor
Tsuyoshi Higo
剛志 比護
Kenji Yamada
健二 山田
Shigeru Ogawa
茂 小川
Atsushi Ishii
篤 石井
Kazuhiko Kishi
和彦 岸
Yasuyuki Takamachi
恭行 高町
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2000305415A priority Critical patent/JP3679699B2/ja
Priority to KR10-2003-7000136A priority patent/KR100531145B1/ko
Priority to EP01972693A priority patent/EP1322433B1/en
Priority to DE60113132T priority patent/DE60113132T2/de
Priority to PCT/JP2001/008766 priority patent/WO2002028558A2/en
Priority to AU2001292356A priority patent/AU2001292356A1/en
Publication of JP2002113510A publication Critical patent/JP2002113510A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3679699B2 publication Critical patent/JP3679699B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Metal Rolling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱間圧延における板幅制御方法において高精
度な板幅制御効果を得ること。 【解決手段】 制御対象竪ロール圧延機3の入側におけ
る圧延材1の板幅の長手方向分布と温度とを演算し、さ
らに、該制御対象竪ロール圧延機3より圧延方向の下流
側において生じる圧延材1の板幅変化量の長手方向分布
を演算し、これら演算板幅変化量の合計の長手方向分布
から求められる圧延材1の板幅の長手方向分布と圧延材
1の最終目標板幅とに基づき、該制御対象竪ロール圧延
機3のロール開度を圧延材1の長手方向にわたって演算
し、制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱間圧延における
板幅制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の熱間圧延における板幅制御方法と
して、例えば、特開昭60−203315号公報には、
コイラ前または仕上圧延機出側に設置された板幅計によ
り板幅を測定し、この測定値に基づき、粗竪ロール圧延
機のロール開度を制御し、板幅を制御する方法が示され
ている。ところが、このような板幅計に基づくフィード
バック制御を行う従来法では、検出端と制御端との距離
に応じた制御の遅れが生じてしまうため、高精度な板幅
制御を行うことはほとんど不可能である。
【0003】そのため、例えば、特開昭54−1493
57号公報には、仕上圧延条件や圧延材温度等に基づい
て圧延機群での板幅変動を演算し、仕上圧延機出側で製
品幅が一定となるように竪ロール圧延機のロール開度を
制御し、板幅を制御する方法が示されている。しかしな
がら、仕上圧延機出側で製品幅を一定としても、その後
のランアウトテーブル上やコイラから室温までの冷却過
程でも板幅は変化するので、熱間圧延製品の板幅を一定
とするためには、板幅を制御する竪ロール圧延機より下
流側で生じる全ての板幅変化を予測して制御することが
必要となるだけでなく、圧延機群での板幅変動の演算方
法についても具体的に触れられておらず、実用的な解決
策とはなり得ない。
【0004】また、これら従来法では、板幅を制御する
竪ロール圧延機入側での被圧延材の温度および板幅は、
該竪ロール圧延機入側に設けられた温度計および板幅計
で実測された値を用いているので、板幅制御を行う竪ロ
ール圧延機入側に温度計および板幅計を設けることが不
可欠となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、制御対象竪
ロール圧延機入側における圧延材の板幅の長手方向分布
を演算し、さらに、該制御対象竪ロール圧延機より圧延
方向の下流側において生じる圧延材の板幅変化量の長手
方向分布を演算し、これら演算板幅変化量の合計の長手
方向分布から求められる圧延材の板幅の長手方向分布と
圧延材の最終目標板幅とに基づき、該制御対象竪ロール
圧延機のロール開度を圧延材の長手方向にわたって演算
し制御することにより、高精度な板幅制御効果を得る熱
間圧延における板幅制御方法を提供することを目的とす
る。
【0006】ここで、言葉の定義として、圧延機の種類
を区別する場合は、水平ロール圧延機、竪ロール圧延機
と記述し、単に圧延機と記述した場合は、水平ロール圧
延機のみ、または、竪ロール圧延機のみ、または、水平
ロール圧延機と竪ロール圧延機の両方を含むことを意味
する。また、例えば、仕上圧延機群と記述した場合は、
仕上水平ロール圧延機のみが複数台ある場合、または、
仕上水平ロール圧延機が複数台あり、かつ、仕上竪ロー
ル圧延機があることを意味する。また、制御対象竪ロー
ル圧延機3は粗圧延機群2もしくは仕上圧延機群5の任
意の位置に設置することもでき、例えば、粗圧延機群2
内の任意の竪ロール圧延機や仕上圧延機群3内のスタン
ド間エッジャを制御対象竪ロール圧延機3としても良
い。さらには、サイジングプレス装置などの幅圧下装置
を制御対象としても良い。また、単に温度と記述した場
合は、平均温度、または任意の点における温度を意味す
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、請求項1の発明は、制御対象竪ロール圧
延機3より圧延方向の上流側に圧延材1が存在すると
き、圧延材1の板幅の長手方向分布と圧延材1の温度と
を測定し、この測定された圧延材1の温度から該制御対
象竪ロール圧延機3より圧延方向の上流側の各圧延機と
各圧延機間とにおける圧延材1の温度を演算し、これら
演算された圧延材1の温度と測定された圧延材1の板幅
の長手方向分布とに基づき、該制御対象竪ロール圧延機
3より圧延方向の上流側の各圧延パスにおいて生じる圧
延材1の板幅変化量の長手方向分布を演算することによ
り、該制御対象竪ロール圧延機3の入側における圧延材
1の板幅の長手方向分布を演算し、さらに、該制御対象
竪ロール圧延機3より圧延方向の下流側の各圧延機と各
圧延機間、仕上最終圧延機からコイラ7までの間、コイ
ラ7から冷却完了時点までの間のそれぞれにおける圧延
材1の温度を演算し、これら演算された圧延材1の温度
と圧延材1の板幅の長手方向分布とに基づき、該制御対
象竪ロール圧延機3より圧延方向の下流側の各圧延パス
と各圧延機間、仕上最終圧延機からコイラ7までの間、
コイラ7から冷却完了時点までの間のそれぞれにおいて
生じる圧延材1の板幅変化量の長手方向分布を演算し、
これら演算された圧延材1の板幅変化量の合計の長手方
向分布と圧延材1の板幅の長手方向分布と圧延材1の最
終目標板幅とに基づき、該制御対象竪ロール圧延機3の
ロール開度を圧延材1の長手方向にわたって演算し、該
ロール開度になるように制御することを特徴とする熱間
圧延における板幅制御方法である。
【0008】請求項2の発明は、請求項1に記載した方
法において、制御対象竪ロール圧延機3より圧延方向の
上流側に圧延材1が存在するとき、圧延材1の板幅の長
手方向分布と圧延材1の温度の長手方向分布とを測定
し、この測定された圧延材1の温度の長手方向分布から
該制御対象竪ロール圧延機3より圧延方向の上流側の各
圧延機と各圧延機間における圧延材1の温度の長手方向
分布を演算し、これら演算された圧延材1の温度の長手
方向分布と測定された圧延材1の板幅の長手方向分布と
に基づき、該制御対象竪ロール圧延機3より圧延方向の
上流側の各圧延パスにおいて生じる圧延材1の板幅変化
量の長手方向分布を演算することにより、該制御対象竪
ロール圧延機3の入側における圧延材1の板幅の長手方
向分布を演算することを特徴としている。
【0009】請求項3の発明は、請求項1に記載した方
法において、制御対象竪ロール圧延機3より圧延方向の
上流側に圧延材1が存在する時点で、圧延材1の板幅の
長手方向分布と圧延材1の温度の幅方向分布とを測定
し、この測定された圧延材1の温度の幅方向分布から該
制御対象竪ロール圧延機3より圧延方向の上流側の各圧
延機と各圧延機間とにおける圧延材1の温度の幅方向分
布を演算し、これら演算された圧延材1の温度の幅方向
分布と圧延材1の板幅の長手方向分布とに基づき、該制
御対象竪ロール圧延機3より圧延方向の上流側の各圧延
パスにおいて生じる圧延材1の板幅変化量の長手方向分
布を演算することにより、該制御対象竪ロール圧延機3
の入側における圧延材1の板幅の長手方向分布を演算す
ることを特徴としている。
【0010】請求項4の発明は、制御対象竪ロール圧延
機3より圧延方向の上流側に圧延材1が存在するとき、
圧延材1の板幅の長手方向分布と圧延材1の温度の長手
方向分布と圧延材1の温度の幅方向分布とを測定し、こ
の測定された圧延材1の温度の長手方向分布と圧延材1
の温度の幅方向分布とから該制御対象竪ロール圧延機3
より圧延方向の上流側の各圧延機と各圧延機間とにおけ
る圧延材1の温度の長手方向分布と圧延材1の温度の幅
方向分布とを演算し、これら演算された圧延材1の温度
の長手方向分布と圧延材1の温度の幅方向分布と圧延材
1の板幅の長手方向分布とに基づき、該制御対象竪ロー
ル圧延機3より圧延方向の上流側の各圧延パスにおいて
生じる圧延材1の板幅変化量の長手方向分布を演算する
ことにより、該制御対象竪ロール圧延機3の入側におけ
る圧延材1の板幅の長手方向分布を演算することを特徴
としている。
【0011】上記請求項2の発明によれば、圧延材1の
温度情報として長手方向温度分布を測定することによ
り、上記請求項3の発明によれば、圧延材1の温度情報
として幅方向温度分布を測定することにより、上記請求
項4の発明によれば、圧延材1の温度情報として長手方
向温度分布と幅方向温度分布とを測定することにより、
該制御対象竪ロール圧延機3の入側における圧延材1の
板幅の長手方向分布をより高精度に演算することができ
る。
【0012】請求項5の発明は、制御対象竪ロール圧延
機3より圧延方向の上流側に圧延材1が存在するとき、
圧延材1の温度の長手方向分布と圧延材1の温度の幅方
向分布との少なくともいずれか一方と、圧延材1の板幅
の長手方向分布とを測定し、これら測定された圧延材1
の温度の長手方向分布と圧延材1の温度の幅方向分布と
の少なくともいずれか一方から該制御対象竪ロール圧延
機3より圧延方向の上流側の各圧延機と各圧延機間とに
おける圧延材1の温度の長手方向分布と圧延材1の温度
の幅方向分布との少なくともいずれか一方を演算し、こ
れら演算された圧延材1の温度の長手方向分布と圧延材
1の温度の幅方向分布との少なくともいずれか一方と圧
延材1の板幅の長手方向分布とに基づき、該制御対象竪
ロール圧延機3より圧延方向の上流側の各圧延パスにお
いて生じる圧延材1の板幅変化量の長手方向分布を演算
することにより、該制御対象竪ロール圧延機3の入側に
おける圧延材1の板幅の長手方向分布を演算し、さら
に、該制御対象竪ロール圧延機3より圧延方向の下流側
の各圧延機と各圧延機間、仕上最終圧延機からコイラ7
までの間、コイラ7から冷却完了時点までの間のそれぞ
れにおける圧延材1の温度の長手方向分布と圧延材1の
温度の幅方向分布との少なくともいずれか一方を演算
し、これら演算された圧延材1の温度の長手方向分布と
圧延材1の温度の幅方向分布との少なくともいずれか一
方と圧延材1の板幅の長手方向分布とに基づき、該制御
対象竪ロール圧延機3より圧延方向の下流側の各圧延パ
スと各圧延機間、仕上最終圧延機からコイラ7までの
間、コイラ7から冷却完了時点までのそれぞれの間にお
いて生じる圧延材1の板幅変化量の長手方向分布を演算
し、これら演算された圧延材1の板幅変化量の合計の長
手方向分布と圧延材1の最終目標板幅とに基づき、該制
御対象竪ロール圧延機3のロール開度を圧延材1の長手
方向にわたって演算し、該ロール開度になるように制御
することを特徴としている。
【0013】上記請求項5の発明によれば、圧延材1の
温度情報として長手方向温度分布と幅方向温度分布との
少なくともいずれか一方を測定して該制御対象竪ロール
圧延機3より圧延方向の下流側の各圧延機と各圧延機
間、仕上最終圧延機からコイラ7までの間、コイラ7か
ら冷却完了時点までの間のそれぞれにおける圧延材1の
温度の長手方向分布と幅方向分布との少なくともいずれ
か一方を演算するので、該制御対象竪ロール圧延機3よ
り圧延方向の下流側の各圧延パスと各圧延機間、仕上最
終圧延機からコイラ7までの間、コイラ7から冷却完了
時点までの間のそれぞれにおいて生じる圧延材1の板幅
変化量の長手方向分布をより高精度に演算することがで
きる。
【0014】請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5
のいずれか1項に記載した方法において、制御対象竪ロ
ール圧延機3の入側において、圧延材1の板幅の長手方
向分布と圧延材1の温度の長手方向分布と圧延材1の温
度の幅方向分布との少なくともいずれか一つを測定する
ことを特徴としている。上記請求項6の発明によれば、
制御対象竪ロール圧延機3の入側において、圧延材1の
板幅の長手方向分布と圧延材1の温度の長手方向分布と
圧延材1の温度の幅方向分布の少なくともいずれか一つ
を測定するので、制御対象竪ロール圧延機3の入側にお
ける圧延材1の板幅の長手方向分布の予測誤差を小さく
することができる。
【0015】請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6
のいずれか1項に記載した方法において、仕上圧延機群
5の各圧延機間の張力を制御して、板幅を制御すること
を特徴としている。上記請求項7の発明によれば、仕上
圧延機群5の各圧延機間の張力制御による板幅制御が制
御対象竪ロール圧延機3による板幅制御を補うので、よ
り高精度に板幅を制御することができる。
【0016】請求項8の発明は、請求項1乃至請求項7
のいずれか1項に記載した方法において、制御対象竪ロ
ール圧延機3を仕上最入側水平ロール圧延機よりも圧延
方向の上流側に配備することを特徴としている。上記請
求項8の発明によれば、制御対象竪ロール圧延機3を仕
上最入側水平ロール圧延機よりも圧延方向の上流側に配
備するので、圧延材1の板厚がより厚い段階で竪ロール
圧延機による幅圧下が行え、幅圧下に伴う圧延材1の座
屈変形を防止できるので、より効率的に板幅を制御する
ことができる。
【0017】請求項9の発明は、請求項1乃至請求項8
のいずれか1項に記載した方法において、各圧延パスに
おける圧延材1の板幅変化量を、先端部、定常部、後端
部に分けて演算することを特徴としている。請求項10
の発明は、請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載
した方法において、各圧延パスにおける圧延材1の板幅
変化量を、当該圧延機のロールバイト入側、ロールバイ
ト内、ロールバイト出側のそれぞれの領域における板幅
変化量に分けて演算することを特徴としている。上記請
求項9の発明によれば、先端部、定常部、後端部に分け
て演算するので、上記請求項10の発明によれば、当該
圧延機のロールバイト入側、ロールバイト内、ロールバ
イト出側のそれぞれの領域に分けて演算するので、より
高精度に各圧延パスにおける圧延材1の板幅変化量を予
測できる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明者らは、熱間圧延工程にお
ける板幅変化挙動に対する数多くの理論検討および実験
検討を行った結果、以下の知見を得た。熱間圧延工程に
おける板幅変化は、各圧延パスと圧延機間、仕上最終圧
延機からコイラまで間のランアウトテーブル上、コイラ
から室温まで冷却されるまでの間のそれぞれの過程にお
いて生じており、それぞれの過程に分けて予測すること
により、熱間圧延工程における板幅変化挙動を高精度に
予測できる。この板幅変化には、圧下スケジュール、ク
ラウンスケジュール、各圧延ロール径、各圧延機ロール
周速度、各圧延機間の張力、各圧延機の剛性などの圧延
機側条件、冷却水量や冷却パターンなどのランアウトテ
ーブル上の冷却装置側条件、コイラ巻取速度などのコイ
ラ側条件、鋼種(成分)、板幅、板厚、板クラウン、温
度、当該部位の圧延材先端、もしくは後端からの距離な
どの圧延材側条件が大きく影響する。なお、圧延材の温
度条件として、平均温度のみならず、長手方向分布や幅
方向分布も大きく影響する。また、これらの条件がたと
え同一であったとしても、圧延材の先端部と定常部と後
端部とで、板幅変化挙動は異なる。さらに、圧延変形に
関して、ロールバイト内での板幅変化のみならず、ロー
ルバイト入側での変形(予変形)やロールバイト出側で
の変形(ポスト変形)も大きい。加えて、竪ロール圧延
機のロール開度と圧延機間の張力とが板幅制御の制御端
となり得るが、圧延機間の張力よりも竪ロール圧延機の
ロール開度のほうがより広い板幅制御範囲を有するもの
の、圧延材の板厚が薄くなるほど幅圧下に伴う圧延材の
座屈変形が生じる。
【0019】上記の知見に基づき、以下に説明する方法
で、従来に比してより高精度な板幅制御を実現し、板幅
精度および歩留を向上させることを発明した。以下、図
1に示すフローに従って、本発明の板幅制御方法につい
て説明する。まず、制御対象竪ロール圧延機よりも圧延
方向の上流側に圧延材が存在する時点で、圧延材の板幅
の長手方向分布と圧延材の温度とを測定し、測定された
圧延材の温度情報から、制御対象竪ロール圧延機よりも
圧延方向の上流側の各圧延機と各圧延機間とにおける圧
延材の温度を演算する。このとき、本発明の請求項2で
開示しているように、圧延材の長手方向温度分布を測定
し、該制御対象竪ロール圧延機よりも圧延方向の上流側
の各圧延機と各圧延機間とにおける圧延材の長手方向温
度分布を演算することが好ましい。また、本発明の請求
項3で開示しているように、圧延材の幅方向温度分布を
測定し、該制御対象竪ロール圧延機よりも圧延方向の上
流側の各圧延機と各圧延機間とにおける圧延材の幅方向
温度分布を演算することが好ましい。さらには、本発明
の請求項4で開示しているように、圧延材の温度の長手
方向分布と圧延材の温度の幅方向分布とを測定し、該制
御対象竪ロール圧延機よりも圧延方向の上流側の各圧延
機と各圧延機間とにおける圧延材の温度の長手方向分布
と圧延材の温度の幅方向分布とを演算することが好まし
い。また、本発明の請求項8で開示しているように、該
制御対象竪ロール圧延機は仕上最入側水平ロール圧延機
よりも圧延方向の上流側に配備することが好ましい。
【0020】上記した方法で演算された圧延材の温度情
報と測定された圧延材の板幅情報とを基に、該制御対象
竪ロール圧延機よりも圧延方向の上流側の各圧延機と各
圧延機間とにおける圧延材の板幅変化量の長手方向分布
を計算する。圧延材の同一部位に対する各圧延機と各圧
延機間とにおける板幅変化量を合算することで、該制御
対象竪ロール圧延機入側における圧延材の板幅変化量の
長手方向分布が演算される。なお、制御対象竪ロール圧
延機よりも圧延方向の上流側で、より該制御対象竪ロー
ル圧延機に近い時点での板幅と温度との少なくともいず
れか一方が測定できるのであれば、各時点における板幅
と温度との推定値の少なくともいずれか一方を各時点に
おける測定値で修正すれば良いことは言うまでもない。
また、例えば、竪ロール圧延機のロール開度の設定値と
竪ロール圧延機の圧延荷重と粗水平ロール圧延機の圧延
荷重との少なくともいずれか一つに基づいて、該圧延機
出側における板幅、温度を演算することも可能である。
さらに、本発明の請求項6で開示しているように、制御
対象竪ロール圧延機の入側に板幅計と温度計との少なく
ともいずれか一方を配置し、圧延材の板幅の長手方向分
布と圧延材の温度の長手方向分布と圧延材の温度の幅方
向分布との少なくともいずれか一つの推定値を測定値で
修正することが好ましい。
【0021】さらに、演算された制御対象竪ロール圧延
機入側における圧延材の温度情報に基づき、該制御対象
竪ロール圧延機および該制御対象竪ロール圧延機よりも
圧延方向の下流側の各圧延機と各圧延機間、仕上圧延機
群の出側からコイラまでの間、コイラから冷却完了時点
までの間の各時点における圧延材の温度情報を演算す
る。これら演算された圧延材の温度情報と圧延材の板幅
情報とに基づき、該制御対象竪ロール圧延機および該制
御対象竪ロール圧延機よりも圧延方向の下流側の各圧延
機と各圧延機間、仕上圧延機群の出側からコイラまでの
間、コイラから冷却完了時点までの間の各時点で生じる
圧延材の板幅変化量を全長にわたって演算し、同一部位
に対する各時点における板幅変化量を合算することによ
り、制御対象竪ロール圧延機よりも圧延方向の下流での
板幅変化量が計算され、圧延材の最終板幅の予想値が演
算される。このとき、本発明の請求項5で開示している
ように、該制御対象竪ロール圧延機および該制御対象竪
ロール圧延機よりも下流側の各圧延機と各圧延機間、仕
上圧延機群の出側からコイラまでの間、コイラから冷却
完了時点までの間の各時点における圧延材の温度の長手
方向分布と圧延材の温度の幅方向分布との少なくともい
ずれか一方を演算することが好ましい。
【0022】ここで、本発明の請求項9で開示している
ように、板幅変化量の予測式は、圧延材の先端部、定常
圧延部、後端部に分けて定式化することが好ましい。ま
た、本発明の請求項10で開示しているように、板幅変
化量の予測式は、ロールバイト入側、ロールバイト内、
ロールバイト出側それぞれの領域に分けて定式化するこ
とが好ましい。板幅変化量の予測式は、圧下率、圧延ロ
ール径、圧延ロール周速度、各圧延機間の張力、各圧延
機の剛性などの圧延機側条件、冷却水量や冷却パターン
などのランアウトテーブル上の冷却装置側条件、コイラ
巻取速度などのコイラ側条件、鋼種(成分)、板幅、板
厚、板クラウン、温度、当該部位の先端もしくは後端か
らの距離などの圧延材条件などの関数として表され、例
えば、日本鉄鋼協会圧延理論部会編「板圧延の理論と実
際」(1984)第73頁の表3.1にまとめられてい
るような種々の板幅変化量の予測式を用いて演算すれば
良い。
【0023】このようにして求められた圧延材の最終板
幅の予想値と圧延材の最終目標板幅とを比較し、予想値
のほうが目標値よりも大きければ当該部位に対する該制
御対象竪ロール圧延機のロール開度を狭くし、予想値の
ほうが目標値よりも小さければ当該部位に対する該制御
対象竪ロール圧延機のロール開度を広くすることによ
り、圧延材の最終板幅の予想値と圧延材の板幅の目標値
とが一致するように該制御対象竪ロール圧延機のロール
開度を制御するものである。
【0024】また、上述したような該制御対象竪ロール
圧延機のロール開度制御のみでは、最終目標板幅を十分
に達成できない場合には、本発明の請求項7で開示して
いるように、仕上水平ロール圧延機群の圧延機間の張力
制御により上記の板幅制御を補う方法を適用することに
よって、より高精度な板幅制御を実現することができ
る。なお、この張力変更によって各仕上水平ロール圧延
機の圧延荷重が変化し、板厚および板クラウンが変化す
るが、元の板厚および板クラウン設定値を保つように、
仕上水平ロール圧延機群の各圧延機の圧下制御機能およ
びクラウン・形状制御機能の設定値の変更を行う必要が
あることは言うまでもない。
【0025】以上、本発明における板幅制御の過程を説
明したが、本発明では、制御対象竪ロール圧延機より圧
延方向の上流側に圧延材が存在するとき、圧延材の板幅
の長手方向分布と圧延材の温度とを測定し、この測定さ
れた圧延材の温度から該制御対象竪ロール圧延機より圧
延方向の上流側の各圧延機と各圧延機間とにおける圧延
材の温度を演算し、これら演算された圧延材の温度と測
定された圧延材の板幅の長手方向分布とに基づき、該制
御対象竪ロール圧延機より圧延方向の上流側の各圧延パ
スにおいて生じる圧延材の板幅変化量の長手方向分布を
演算することにより、該制御対象竪ロール圧延機入側に
おける圧延材の板幅の長手方向分布を演算し、さらに、
該制御対象竪ロール圧延機より圧延方向の下流側の各圧
延機と各圧延機間、仕上最終圧延機からコイラまでの
間、コイラから冷却完了時点までの間の各時点における
圧延材の温度を演算し、これら演算された圧延材の温度
と圧延材の板幅の長手方向分布とに基づき、該制御対象
竪ロール圧延機より圧延方向の下流側の各圧延パスと各
圧延機間、仕上最終圧延機からコイラまでの間、コイラ
から冷却完了時点までの間の各時点において生じる圧延
材の板幅変化量の長手方向分布を演算し、これら演算さ
れた板幅変化量の合計の長手方向分布と測定された板幅
の長手方向分布と圧延材の最終目標板幅とに基づき、該
制御対象竪ロール圧延機のロール開度を圧延材の長手方
向にわたって演算し、該ロール開度になるように制御す
るので、従来に比して高精度な板幅制御が実現できる。
【0026】
【実施例】[実施例1]図3に示す、粗竪ロール圧延機
と粗水平ロール圧延機からなる計r段の圧延機を有する
粗圧延機群2、仕上竪ロール圧延機3と仕上水平ロール
圧延機群4とからなる計f段の圧延機を有する仕上圧延
機群5、ランアウトテーブル上の冷却装置6、コイラ
7、粗圧延機群2の入側に設置された板幅計8、温度計
9、粗圧延機群制御装置10、仕上竪ロール圧延機制御
装置11、仕上水平ロール圧延機群制御装置12、冷却
制御装置13、コイラ制御装置14、演算処理装置15
からなる熱間圧延ラインに本発明を適用する場合を考え
る。以下では、仕上竪ロール圧延機3を制御対象竪ロー
ル圧延機として使用する場合について説明する。
【0027】なお、粗圧延機群制御装置10は各粗竪ロ
ール圧延機のロール開度制御機能、ロール周速制御機能
と各粗水平ロール圧延機のクラウン・形状制御機能、圧
下制御機能およびロール周速制御機能を有し、仕上竪ロ
ール圧延機制御装置11は仕上竪ロール圧延機のロール
開度制御機能、ロール周速制御機能を有し、仕上水平ロ
ール圧延機群制御装置12は仕上各圧延機の圧延機間張
力制御機能、クラウン・形状制御機能、圧下制御機能、
ロール周速制御機能およびルーパ制御機能を有し、冷却
制御装置13はランアウトテーブル上の冷却装置の水量
パターン制御機能を有し、コイラ制御装置14はコイラ
周速制御機能を有する。演算処理装置15は板幅計8に
よる板幅測定値、温度計9による温度測定値や、図示し
ない上位の処理装置から転送された鋼種などの圧延材1
に関する情報を入力として演算し、粗圧延機群制御装置
10、仕上竪ロール圧延機制御装置11、仕上水平ロー
ル圧延機群制御装置12、冷却制御装置13、コイラ制
御装置14の制御情報を出力する。
【0028】以下、図1に示すフローに従って、本発明
の板幅制御方法について説明する。演算処理装置15で
は、セットアップ計算において、圧延材1の仕上圧延機
群出側における目標板厚、目標板クラウン、目標コイラ
巻取温度等より、粗圧延機群2における圧下スケジュー
ル、仕上圧延機群5における圧下スケジュール、クラウ
ンスケジュール、各圧延機ロール周速、圧延機間張力、
ランアウトテーブル上における冷却装置6の冷却条件お
よびコイラ巻取速度等の条件が決定される。
【0029】演算処理装置15では、圧延材1を長手方
向にnL 個の要素に分割する。粗圧延機群2の入側に設
置された板幅計8により測定された各要素に対応する板
幅測定値W0 (i) (i=1〜nL )が演算処理装置15
に転送され、記憶される。また、粗圧延機群2の入側に
設置された温度計9により測定された圧延材1の温度T
0 が演算処理装置15に転送され、前記各要素の温度と
して記憶される。
【0030】この板幅W0 (i) 、温度T0 と、セットア
ップ計算により決定された粗圧延条件とにより、粗圧延
機群2の各圧延機と各圧延機間および制御対象竪ロール
圧延機である仕上竪ロール圧延機3入側における圧延材
1の温度を演算処理装置15により演算する。以下で
は、粗圧延機群2の第k段目の圧延機(k=1〜r)に
おける圧延材1の温度をTRR (k) 、第(k−1)段目圧
延機と第k段目圧延機との間における圧延材1の温度を
RI (k) 、制御対象竪ロール圧延機である仕上竪ロール
圧延機3入側における圧延材1の温度をTent とする。
これら演算された圧延材1の温度情報と粗圧延機群2の
入側に設置された板幅計8により測定された圧延材1の
板幅の長手方向分布とに基づいて、粗圧延機群2の各圧
延機と各圧延機間とにおける板幅変化量を演算処理装置
15により演算する。以下では、粗圧延機群2の第k段
目の圧延機における圧延材1の第i番目要素の板幅変化
量をΔWRR (k) (i) 、第(k−1)目圧延機と第k段目
圧延機との間における圧延材1の第i番目要素の板幅変
化量をΔWRI (k) (i) 、粗圧延機群2の第r段目の圧延
機と制御対象竪ロール圧延機である仕上竪ロール圧延機
3との間における圧延材1の第i番目要素の板幅変化量
をΔWent (i) とする。
【0031】圧延材1の第i番目要素に対して、上記演
算により演算された粗圧延機群2の各圧延機と各圧延機
間における板幅変化量の総和ΔWR (i) と粗圧延機群2
の入側に設置された板幅計8により測定された板幅測定
値W0 (i) とを合算することにより、該制御対象竪ロー
ル圧延機である仕上竪ロール圧延機3入側における圧延
材1の板幅の長手方向分布Went (i) が演算処理装置1
5で演算される。
【数1】
【0032】さらに、演算処理装置15において、制御
対象竪ロール圧延機である仕上竪ロール圧延機3入側に
おける圧延材1の板幅Went (i) 、温度Tent に基づ
き、仕上竪ロール圧延機3を含む仕上圧延機群5の各圧
延機と各圧延機間、仕上圧延機群5の出側からコイラ7
までの間、コイラ7から冷却完了時点までの間の各時点
における圧延材1の温度を演算する。以下では、仕上圧
延機群5の第k段目(k=1〜f)における圧延材1の
温度をTRF (k) 、第(k−1)段目圧延機と第k段目圧
延機との間における圧延材1の温度をTRI (k) 、仕上圧
延機群5の出側からコイラ7までの間を長手方向にN個
の区間に分割した際の第k個目(k=1〜N)区間にお
ける平均温度をTROT (k) とする。この圧延材1の温度
情報と圧延材1の板幅の長手方向分布とに基づいて、仕
上竪ロール圧延機3を含む仕上圧延機群5の各圧延機と
各圧延機間と、仕上圧延機群5の出側からコイラ7まで
の間と、コイラ7から冷却完了時点までの間との各時点
における圧延材1の板幅変化量を演算する。以下では、
仕上圧延機群5の第k段目(k=1〜f)における圧延
材1の第i番目要素の板幅変化量をΔWFR (k) (i) 、第
(k−1)段目圧延機と第k段目圧延機との間における
圧延材1の第i番目要素の板幅変化量をΔWFI (k) (i)
、仕上圧延機群5の出側からコイラ7までの間を長手
方向にN個の区間に分割した際の第k番目(k=1〜
N)の区間における圧延材1の第i番目要素の板幅変化
量をΔWROT (k) (i) 、コイラ7から冷却完了時点まで
圧延材1の第i番目要素の板幅変化量をΔWC2(i) とす
る。
【0033】圧延材1の第i番目要素に対して、上記演
算により演算された仕上圧延機群5の各圧延機と各圧延
機間とにおける板幅変化量の総和ΔWF (i) と、仕上圧
延機群5の出側からコイラ7までの間における板幅変化
量の総和ΔWC1(i) と、コイラ7から冷却完了時点まで
の間における板幅変化量ΔWC2(i) と、仕上竪ロール圧
延機3入側における圧延材1の板幅Went (i) とを合算
することにより、圧延材の最終板幅の予想値Wcal (i)
が演算される。
【数2】
【0034】粗圧延機群2の第k段目の圧延機における
圧延材1の第i番目要素の板幅変化量ΔWRR (k) (i) 、
第(k−1)段目圧延機と第k段目圧延機との間におけ
る圧延材1の第i番目要素の板幅変化量ΔWRI (k) (i)
、粗圧延機群2の第r段目の圧延機と制御対象竪ロー
ル圧延機である仕上竪ロール圧延機3との間における圧
延材1の板幅変化量ΔWent (i) 、仕上圧延機群5の第
k段目(k=1〜f)における圧延材1の第i番目要素
の板幅変化量ΔWFR (k) (i) 、第(k−1)段目圧延機
と第k段目圧延機との間における圧延材1の第i番目要
素の板幅変化量ΔWFI (k) (i) 、仕上圧延機群5の出側
からコイラ7までの間を長手方向にN個の区間に分割し
た際の第k個目(k=1〜N)の区間における圧延材1
の第i番目要素の板幅変化量ΔWROT (k) (i) 、コイラ
7から冷却完了時点まで圧延材1の第i番目要素の板幅
変化量ΔWC2(i) の予測式は、各圧延機における圧下
量、圧延ロール径、圧延ロール周速度、各圧延機間の張
力、各圧延機の剛性などの圧延機側条件、冷却水量や冷
却パターンなどのランアウトテーブル上の冷却装置側条
件、コイラ巻取速度などのコイラ側条件、鋼種(成
分)、板幅、板厚、板クラウン、温度、当該部位の先端
もしくは後端からの距離などの圧延材条件などの関数と
して表され、例えば、日本鉄鋼協会圧延理論部会編「板
圧延の理論と実際」(1984)第73頁の表3.1に
まとめられているような種々の板幅変化量の予測式を用
いて演算すれば良い。
【0035】このようにして求められた圧延材1の最終
板幅の予想値Wcal (i) と最終目標板幅Waim とを比較
し、Wcal (i) のほうがWaim よりも大きければ当該部
位に対する仕上竪ロール圧延機3のロール開度を狭く
し、Wcal (i) のほうがWaimよりも小さければ当該部
位に対する仕上竪ロール圧延機3のロール開度を広くす
ることにより、圧延材1の最終板幅の予想値Wcal (i)
と最終目標板幅Waim とが一致するように仕上竪ロール
圧延機3のロール開度を制御する。
【0036】以上のようなシステムを用いて、板幅制御
精度に関して、従来法との比較を行った。対象とした圧
延材は、それぞれ100本ずつで、次工程においてコイ
ル内の板幅を測定した。その結果、従来板幅制御方法に
おいては、圧延材の長手方向の全長で定義した板幅の実
測値と目標値との差の標準偏差が2.5mmであったのに
対し、本発明の板幅制御方法では1.5mmと、板幅精度
が向上することが確認され、本発明の新板幅制御方法の
効果が検証された。
【0037】なお、ここでは、仕上圧延機群の最入側に
配置された仕上竪ロール圧延機を制御対象竪ロール圧延
機とした場合を例として説明したが、本発明は制御対象
竪ロール圧延機を仕上竪ロール圧延機に限定するもので
はなく、例えば粗圧延機群内の竪ロール圧延機や仕上圧
延機群内のスタンド間エッジャを制御対象竪ロール圧延
機としても良い。また、幅圧下装置を竪ロール圧延機と
した場合を例として説明したが、本発明は幅圧下装置を
竪ロール圧延機に限定するものではなく、例えばサイジ
ングプレス装置などの幅圧下装置を用いても良い。さら
に、ここでは、板幅計8、温度計9が粗圧延機群2の入
側に設置された場合を例として説明したが、本発明は板
幅計、温度計を粗圧延機群の入側に配置することに限定
したものではなく、制御対象竪ロール圧延機よりも圧延
方向の上流側に設置してあれば良い。
【0038】[実施例2]実施例1と同様に、図3に示
す熱間圧延ラインに本発明を適用する場合を考える。本
実施例では、粗圧延機群2の入側に設置された温度計9
により圧延材1の温度の長手方向分布を測定して演算処
理装置15に転送し、圧延材1の長手方向にnL 個に分
割された各要素に対応する温度T0 (i) を与えて記憶さ
せ、粗圧延機群2の各圧延機と各圧延機間と、制御対象
竪ロール圧延機である仕上竪ロール圧延機3の入側とに
おける圧延材1の温度の長手方向分布を演算処理装置1
5により演算した。この演算された圧延材1の温度情報
と粗圧延機群2の入側に設置された板幅計8により測定
された圧延材1の板幅の長手方向分布とを基に、粗圧延
機群2の各圧延機と各圧延機間と、制御対象竪ロール圧
延機である仕上竪ロール圧延機3の入側とにおける圧延
材1の板幅変化量の長手方向分布を演算処理装置15に
より演算した。
【0039】その結果、粗圧延機群2の各圧延機と各圧
延機間と、制御対象竪ロール圧延機である仕上竪ロール
圧延機3の入側とにおける圧延材の板幅変化量の予測精
度が向上したので、本実施例の板幅制御方法では圧延材
の長手方向の全長で定義した板幅の実測値と目標値との
差の標準偏差が1.3mmと、さらに板幅精度が向上する
ことが確認された。
【0040】[実施例3]実施例1と同様に、図3に示
す熱間圧延ラインに本発明を適用する場合を考える。本
実施例では、粗圧延機群2の入側に設置された温度計9
により圧延材1の温度の幅方向分布を測定して演算処理
装置15に転送し、圧延材1の幅方向にn C 個に分割さ
れた各要素に対応する温度T0 (j) を与えて記憶させ、
粗圧延機群2の各圧延機と各圧延機間と、制御対象竪ロ
ール圧延機である仕上竪ロール圧延機3の入側とにおけ
る圧延材1の温度の幅方向分布を演算処理装置15によ
り演算した。この演算された圧延材1の温度情報と粗圧
延機群2の入側に設置された板幅計8により測定された
圧延材1の板幅の長手方向分布とを基に、粗圧延機群2
の各圧延機と各圧延機間と、制御対象竪ロール圧延機で
ある仕上竪ロール圧延機3の入側とにおける圧延材1の
板幅変化量の長手方向分布を演算処理装置15により演
算した。
【0041】その結果、粗圧延機群2の各圧延機と各圧
延機間とにおける圧延材の板幅変化量の予測精度が向上
したので、本実施例の板幅制御方法では圧延材の長手方
向の全長で定義した板幅の実測値と目標値との差の標準
偏差が1.3mmと、さらに板幅精度が向上することが確
認された。
【0042】[実施例4]実施例1と同様に、図3に示
す熱間圧延ラインに本発明を適用する場合を考える。本
実施例では、粗圧延機群2の入側に設置された温度計9
により圧延材1の温度の長手方向と圧延材の温度の幅方
向分布とを測定して演算処理装置15に転送し、圧延材
1の長手方向にnL 個、幅方向にnC 個に分割された各
要素に対応する温度T0 (i,j) を与えて記憶させ、粗圧
延機群2の各圧延機と各圧延機間と、制御対象竪ロール
圧延機である仕上竪ロール圧延機3の入側とにおける圧
延材1の温度の長手方向分布と圧延材1の温度の幅方向
分布とを演算処理装置15により演算した。この演算さ
れた圧延材1の温度情報と粗圧延機群2の入側に設置さ
れた板幅計8により測定された圧延材1の板幅の長手方
向分布とを基に、粗圧延機群2の各圧延機と各圧延機間
と、制御対象竪ロール圧延機である仕上竪ロール圧延機
3の入側とにおける圧延材1の板幅変化量の長手方向分
布を演算処理装置15により演算した。
【0043】その結果、粗圧延機群2の各圧延機と各圧
延機間とにおける圧延材1の板幅変化量の予測精度が向
上したので、本実施例の板幅制御方法では、圧延材の長
手方向の全長で定義した板幅の実測値と目標値との差の
標準偏差が1.2mmと、さらに板幅精度が向上すること
が確認された。
【0044】[実施例5]実施例1と同様に、図3に示
す熱間圧延ラインに本発明を適用する場合を考える。本
実施例では、図2に示したフローに従って、粗圧延機群
2の入側に設置された温度計9により圧延材1の温度の
長手方向と圧延材1の温度の幅方向分布とを測定して演
算処理装置15に転送し、圧延材1の長手方向にn
L 個、幅方向にnC 個に分割された各要素に対応する温
度T0 (i,j) を与えて記憶させ、粗圧延機群2の各圧延
機と各圧延機間と、制御対象竪ロール圧延機である仕上
竪ロール圧延機3入側とにおける圧延材1の温度の長手
方向分布と圧延材1の温度の幅方向分布とを演算処理装
置15により演算した。この演算された圧延材1の温度
情報と粗圧延機群2の入側に設置された板幅計8により
測定された圧延材1の板幅の長手方向分布とを基に、粗
圧延機群2の各圧延機と各圧延機間と、制御対象竪ロー
ル圧延機である仕上竪ロール圧延機3の入側とにおける
圧延材1の板幅変化量の長手方向分布を演算処理装置1
5により演算した。次に、仕上竪ロール圧延機3を含む
仕上圧延機群5の各圧延機と各圧延機間と、仕上圧延機
群5の出側からコイラ7までの間と、コイラ7から冷却
完了時点までの間との各時点における圧延材1の温度の
長手方向分布と圧延材1の温度の幅方向分布とを演算し
た。この演算された圧延材1の温度情報と圧延材1の板
幅の長手方向分布とを基に、仕上圧延機群5の各圧延機
と各圧延機間と、仕上圧延機群5の出側からコイラ7ま
での間と、コイラ7から冷却完了時点までの間との各時
点における圧延材1の板幅変化量の長手方向分布を演算
処理装置15により演算した。
【0045】その結果、粗圧延機群2および仕上圧延機
群5の各圧延機と各圧延機間と、仕上圧延機群5の出側
からコイラ7までの間と、コイラ7から冷却完了時点ま
での間との各時点における圧延材1の板幅変化量の予測
精度が向上したので、本実施例の板幅制御方法では、圧
延材の長手方向の全長で定義した板幅の実測値と目標値
との差の標準偏差が1.0mmと、さらに板幅精度が向上
することが確認された。
【0046】[実施例6]本実施例は、仕上竪ロール圧
延機のロール開度制御のみでは最終目標板幅Wai m を十
分に達成できない場合に好適な方法である。実施例1と
同様に、図3に示す熱間圧延ラインに本発明を適用する
場合を考える。本実施例では、仕上水平ロール圧延機群
4の圧延機間の張力制御により、仕上竪ロール圧延機3
のロール開度制御による板幅制御を補った。なお、仕上
水平ロール圧延機群4の圧延機間の張力変更によって各
仕上水平ロール圧延機の圧延荷重が変化し、板厚および
板クラウンが変化するが、元の板厚および板クラウン設
定値を保つように、仕上水平ロール圧延機制御装置13
の各圧延機の圧下制御機能およびクラウン・形状制御機
能の設定値の変更もあわせて行った。その結果、本実施
例の板幅制御方法では、圧延材の長手方向の全長で定義
した板幅の実測値と目標値との差の標準偏差が1.3mm
と、さらに板幅精度が向上することが確認された。
【0047】[実施例7]実施例1と同様に、図3に示
す熱間圧延ラインに本発明を適用する場合を考える。本
実施例では、板幅変化量の予測式を、圧延材の先端部、
定常部、後端部に分けて定式化を行った。その結果、本
実施例の板幅制御方法では、圧延材の長手方向の全長で
定義した板幅の実測値と目標値との差の標準偏差が1.
2mmと、さらに板幅精度が向上することが確認された。
【0048】[実施例8]実施例1と同様に、図3に示
す熱間圧延ラインに本発明を適用する場合を考える。本
実施例では、圧延材1の板幅変化量の予測式を、ロール
バイト入側、ロールバイト内、ロールバイト出側それぞ
れの領域に分けて定式化を行った。その結果、本実施例
の板幅制御方法では、圧延材の長手方向の全長で定義し
た板幅の実測値と目標値との差の標準偏差が1.2mm
と、さらに板幅精度が向上することが確認された。
【0049】[実施例9]本実施例は、粗圧延機群2の
中に板幅計8と温度計9とを有する場合に好適な方法で
ある。図4に示す、粗竪ロール圧延機と粗水平ロール圧
延機からなる計r段の圧延機を有する粗圧延機群2、仕
上竪ロール圧延機3と仕上水平ロール圧延機群4とから
なる計f段の圧延機を有する仕上圧延機群5、ランアウ
トテーブル上の冷却装置6、コイラ7、粗圧延機群2の
中に設置された板幅計8、温度計9、粗圧延機群制御装
置10、仕上竪ロール圧延機制御装置11、仕上水平ロ
ール圧延機群制御装置12、冷却制御装置13、コイラ
制御装置14、演算処理装置15からなる熱間圧延ライ
ンに本発明を適用する場合を考える。
【0050】本実施例では、圧延材1が粗圧延機群2の
中に設置された温度計9を通過するときに、圧延材1の
温度の長手方向分布を測定して演算処理装置15に転送
し、圧延材1の長手方向にnL 個に分割された各要素に
対応する温度T0 (i) を与えて記憶させ、温度計9より
も圧延方向の下流側の粗圧延機群2の各圧延機と各圧延
機間と、制御対象竪ロール圧延機である仕上竪ロール圧
延機3の入側とにおける圧延材1の温度の長手方向分布
を演算処理装置15により演算した。この演算された圧
延材1の温度情報と粗圧延機群2の中に設置された板幅
計8により測定された圧延材1の板幅の長手方向分布と
を基に、温度計9よりも圧延方向の下流側の粗圧延機群
2の各圧延機と各圧延機間と、制御対象竪ロール圧延機
である仕上竪ロール圧延機3の入側とにおける圧延材1
の板幅変化量の長手方向分布を演算処理装置15により
演算した。
【0051】その結果、粗圧延機群2の中において圧延
材1の板幅の長手方向分布と圧延材1の温度とが実測さ
れるので、仕上竪ロール圧延機3の入側における圧延材
1の板幅の長手方向分布と圧延材1の温度との予測誤差
が小さくなったため、本実施例の板幅制御方法では、圧
延材の長手方向の全長で定義した板幅の実測値と目標値
との差の標準偏差が1.4mmと、さらに板幅精度が向上
することが確認された。
【0052】[実施例10]本実施例は、制御対象竪ロ
ール圧延機を粗圧延機群2の最入側粗竪ロール圧延機1
6とした場合に好適な方法である。図5に示す、最入側
粗竪ロール圧延機16を含む粗竪ロール圧延機と粗水平
ロール圧延機とからなる計r段の圧延機を有する粗圧延
機群2、計f段の水平ロール圧延機を有する仕上水平ロ
ール圧延機群4、ランアウトテーブル上の冷却装置6、
コイラ7、粗圧延機群2の入側に設置された板幅計8、
温度計9、粗圧延機群制御装置10、仕上水平ロール圧
延機群制御装置12、冷却制御装置13、コイラ制御装
置14、演算処理装置15からなる熱間圧延ラインに本
発明を適用する場合を考える。ここでは、最入側粗竪ロ
ール圧延機16を制御対象竪ロール圧延機として使用す
る場合について説明する。
【0053】本実施例では、粗圧延機群2の入側に設置
された温度計9により圧延材1の温度の長手方向分布を
測定して演算処理装置15に転送し、圧延材1の長手方
向にnL 個に分割された各要素に対応する温度T0 (i)
を与えて記憶させ、制御対象竪ロール圧延機である最入
側粗竪ロール圧延機16の入側における圧延材1の温度
の長手方向分布を演算処理装置15により演算した。こ
の演算された圧延材1の温度情報と粗圧延機群2の入側
に設置された板幅計8により測定された圧延材1の板幅
の長手方向分布とを基に、粗圧延機群2の各圧延機と各
圧延機間と、制御対象竪ロール圧延機である仕上竪ロー
ル圧延機3の入側とにおける圧延材1の板幅変化量の長
手方向分布を演算処理装置15により演算した。次に、
最入側粗竪ロール圧延機16を含む粗圧延機群2および
仕上水平ロール圧延機群4の各圧延機と各圧延機間と、
仕上水平ロール圧延機群4の出側からコイラ7までの間
と、コイラ7から冷却完了時点までの間との各時点にお
ける圧延材1の温度の長手方向分布と圧延材1の温度の
幅方向分布とを演算した。この演算された圧延材1の温
度情報と圧延材1の板幅の長手方向分布とを基に、最入
側粗竪ロール圧延機16を含む粗圧延機群2および仕上
水平ロール圧延機群4の各圧延機と各圧延機間と、仕上
水平ロール圧延機群4の出側からコイラ7までの間と、
コイラ7から冷却完了時点までの間との各時点における
圧延材1の板幅変化量の長手方向分布を演算処理装置1
5により演算した。
【0054】その結果、従来板幅制御方法においては、
圧延材の長手方向の全長で定義した板幅の実測値と目標
値との差の標準偏差が2.5mmであったのに対し、本発
明の板幅制御方法では1.9mmと、板幅精度が向上する
ことが確認され、本発明の新板幅制御方法の効果が検証
された。
【0055】[実施例11]本実施例は、制御対象竪ロ
ール圧延機を粗圧延機群2の最出側粗竪ロール圧延機1
7とした場合に好適な方法である。図5に示す、最出側
粗竪ロール圧延機17を含む粗竪ロール圧延機と粗水平
ロール圧延機とからなる計r段の圧延機を有する粗圧延
機群2、計f段の水平ロール圧延機を有する仕上水平ロ
ール圧延機群4、ランアウトテーブル上の冷却装置6、
コイラ7、粗圧延機群2の入側に設置された板幅計8、
温度計9、粗圧延機群制御装置10、仕上水平ロール圧
延機群制御装置12、冷却制御装置13、コイラ制御装
置14、演算処理装置15からなる熱間圧延ラインに本
発明を適用する場合を考える。ここでは、最出側粗竪ロ
ール圧延機17を制御対象竪ロール圧延機として使用す
る場合について説明する。
【0056】本実施例では、粗圧延機群2の入側に設置
された温度計9により圧延材1の温度の長手方向分布を
測定して演算処理装置15に転送し、圧延材1の長手方
向にnL 個に分割された各要素に対応する温度T0 (i)
を与えて記憶させ、粗圧延機群2の最出側粗竪ロール圧
延機17よりも圧延方向の上流側にある各圧延機と各圧
延機間と、制御対象竪ロール圧延機である最出側粗竪ロ
ール圧延機17の入側とにおける圧延材1の温度の長手
方向分布を演算処理装置15により演算した。この演算
された圧延材1の温度情報と粗圧延機群2の入側に設置
された板幅計8により測定された圧延材1の板幅の長手
方向分布とを基に、粗圧延機群2の最出側粗竪ロール圧
延機17よりも圧延方向の上流側にある各圧延機と各圧
延機間と、制御対象竪ロール圧延機である最出側粗竪ロ
ール圧延機17の入側とにおける圧延材1の板幅変化量
の長手方向分布を演算処理装置15により演算した。次
に、最出側粗竪ロール圧延機17を含む最出側粗竪ロー
ル圧延機17よりも圧延方向の下流側の粗圧延機群2お
よび仕上水平ロール圧延機群4の各圧延機と各圧延機間
と、仕上水平ロール圧延機群4の出側からコイラ7まで
の間と、コイラ7から冷却完了時点までの間との各時点
における圧延材1の温度の長手方向分布と圧延材1の温
度の幅方向分布とを演算した。この演算された圧延材1
の温度情報と圧延材1の板幅の長手方向分布とを基に、
最出側粗竪ロール圧延機17を含む最出側粗竪ロール圧
延機17よりも圧延方向の下流側の粗圧延機群2および
仕上水平ロール圧延機群4の各圧延機と各圧延機間と、
仕上水平ロール圧延機群4の出側からコイラ7までの間
と、コイラ7から冷却完了時点までの間との各時点にお
ける圧延材1の板幅変化量の長手方向分布を演算処理装
置15により演算した。
【0057】その結果、従来板幅制御方法においては、
圧延材の長手方向の全長で定義した板幅の実測値と目標
値との差の標準偏差が2.5mmであったのに対し、本発
明の板幅制御方法では1.7mmと、板幅精度が向上する
ことが確認され、本発明の新板幅制御方法の効果が検証
された。
【0058】[実施例12]本実施例は、制御対象竪ロ
ール圧延機の入側において、圧延材の板幅を測定できる
場合に好適な方法である。図6に示す、粗竪ロール圧延
機と粗水平ロール圧延機からなる計r段の圧延機を有す
る粗圧延機群2、仕上竪ロール圧延機3と仕上水平ロー
ル圧延機群4とからなる計f段の圧延機を有する仕上圧
延機群5、ランアウトテーブル上の冷却装置6、コイラ
7、粗圧延機群2の入側に設置された板幅計8、温度計
9、仕上竪ロール圧延機3の入側に設置された板幅計
8′、粗圧延機群制御装置10、仕上竪ロール圧延機制
御装置11、仕上水平ロール圧延機群制御装置12、冷
却制御装置13、コイラ制御装置14、演算処理装置1
5からなる熱間圧延ラインに本発明を適用する場合を考
える。ここでは、仕上竪ロール圧延機3を制御対象竪ロ
ール圧延機として使用する場合について説明する。
【0059】なお、粗圧延機群制御装置10は各粗竪ロ
ール圧延機のロール開度制御機能、ロール周速制御機能
と各粗水平ロール圧延機のクラウン・形状制御機能、圧
下制御機能およびロール周速制御機能を有し、仕上竪ロ
ール圧延機制御装置11は仕上竪ロール圧延機のロール
開度制御機能、ロール周速制御機能を有し、仕上水平ロ
ール圧延機群制御装置12は仕上各圧延機の圧延機間張
力制御機能、クラウン・形状制御機能、圧下制御機能、
ロール周速制御機能およびルーパ制御機能を有し、冷却
制御装置13はランアウトテーブル上の冷却装置の水量
パターン制御機能を有し、コイラ制御装置14はコイラ
周速制御機能を有する。演算処理装置15は板幅計8、
8′による板幅測定値、温度計9による温度測定値や、
図示しない上位の処理装置から転送された鋼種などの圧
延材1に関する情報を入力として演算し、粗圧延機群制
御装置10、仕上竪ロール圧延機制御装置11、仕上水
平ロール圧延機群制御装置12、冷却制御装置13、コ
イラ制御装置14の制御情報を出力する。
【0060】本実施例では、実施例1と同様の方法で圧
延を実行するが、圧延の進行に伴い、圧延材1が仕上竪
ロール圧延機3の入側に達した時点で、仕上竪ロール圧
延機3の入側に設置された板幅計8′により、圧延材1
の板幅の長手方向分布を測定し、仕上竪ロール圧延機3
入側における圧延材1の板幅Went (i) を修正した。こ
の修正された仕上竪ロール圧延機3の入側における圧延
材1の板幅Went (i)と、演算された温度Tent とを基
に、仕上竪ロール圧延機3を含む仕上圧延機群5の各圧
延機と各圧延機間と、仕上圧延機群5の出側からコイラ
7までの間と、コイラ7から冷却完了時点までの間との
各時点における圧延材1の温度と圧延材1の板幅変化量
とを演算した。
【0061】その結果、仕上竪ロール圧延機3の入側に
おいて圧延材1の板幅の長手方向分布が実測されるの
で、仕上竪ロール圧延機3の入側における圧延材1の板
幅の長手方向分布の予測誤差がゼロとなったため、本実
施例の板幅制御方法では、圧延材の長手方向の全長で定
義した板幅の実測値と目標値との差の標準偏差が1.3
mmと、さらに板幅精度が向上することが確認された。
【0062】[実施例13]本実施例は、制御対象竪ロ
ール圧延機の入側において、圧延材の板幅と圧延材の温
度とを測定できる場合に好適な方法である。図7に示
す、粗竪ロール圧延機と粗水平ロール圧延機からなる計
r段の圧延機を有する粗圧延機群2、仕上竪ロール圧延
機3と仕上水平ロール圧延機群4とからなる計f段の圧
延機を有する仕上圧延機群5、ランアウトテーブル上の
冷却装置6、コイラ7、粗圧延機群2の入側に設置され
た板幅計8、温度計9、仕上竪ロール圧延機3の入側に
設置された板幅計8′、温度計9′、粗圧延機群制御装
置10、仕上竪ロール圧延機制御装置11、仕上水平ロ
ール圧延機群制御装置12、冷却制御装置13、コイラ
制御装置14、演算処理装置15からなる熱間圧延ライ
ンに本発明を適用する場合を考える。ここでは、仕上竪
ロール圧延機3を制御対象竪ロール圧延機として使用す
る場合について説明する。
【0063】なお、粗圧延機群制御装置10は各粗竪ロ
ール圧延機のロール開度制御機能、ロール周速制御機能
と各粗水平ロール圧延機のクラウン・形状制御機能、圧
下制御機能およびロール周速制御機能を有し、仕上竪ロ
ール圧延機制御装置11は仕上竪ロール圧延機のロール
開度制御機能、ロール周速制御機能を有し、仕上水平ロ
ール圧延機群制御装置12は仕上各圧延機の圧延機間張
力制御機能、クラウン・形状制御機能、圧下制御機能、
ロール周速制御機能およびルーパ制御機能を有し、冷却
制御装置13はランアウトテーブル上の冷却装置の水量
パターン制御機能を有し、コイラ制御装置14はコイラ
周速制御機能を有する。演算処理装置15は板幅計8、
8′による板幅測定値、温度計9、9′による温度測定
値や、図示しない上位の処理装置から転送された鋼種な
どの圧延材1に関する情報を入力として演算し、粗圧延
機群制御装置10、仕上竪ロール圧延機制御装置11、
仕上水平ロール圧延機群制御装置12、冷却制御装置1
3、コイラ制御装置14の制御情報を出力する。
【0064】本実施例では、実施例1と同様の方法で圧
延を実行するが、圧延の進行に伴い、圧延材1が仕上竪
ロール圧延機3の入側に達した時点で、仕上竪ロール圧
延機3の入側に設置された板幅計8′および温度計9′
により、圧延材1の板幅の長手方向分布と圧延材1の温
度とを測定し、仕上竪ロール圧延機3入側における圧延
材1の板幅Went (i) 、温度Tent を修正した。この修
正された仕上竪ロール圧延機3の入側における圧延材1
の板幅Went (i) 温度Tent を基に、仕上竪ロール圧延
機3を含む仕上圧延機群5の各圧延機と各圧延機間と、
仕上圧延機群5の出側からコイラ7までの間と、コイラ
7から冷却完了時点までの間との各時点における圧延材
1の温度と圧延材1の板幅変化量とを演算した。
【0065】その結果、仕上竪ロール圧延機3の入側に
おいて圧延材1の板幅の長手方向分布と圧延材1の温度
とが実測されるので、仕上竪ロール圧延機3の入側にお
ける圧延材1の板幅の長手方向分布と圧延材1の温度と
の予測誤差がゼロとなったため、本実施例の板幅制御方
法では、圧延材の長手方向の全長で定義した板幅の実測
値と目標値との差の標準偏差が1.2mmと、さらに板幅
精度が向上することが確認された。
【0066】[実施例14]本実施例は、制御対象竪ロ
ール圧延機を最出側粗竪ロール圧延機17とし、かつ、
最出側粗竪ロール圧延機17の入側において、圧延材の
板幅と圧延材の温度とを測定できる場合に好適な方法で
ある。図8に示す、粗竪ロール圧延機と粗水平ロール圧
延機からなる計r段の圧延機を有する粗圧延機群2、計
f段の仕上水平ロール圧延機を有する仕上水平ロール圧
延機群4、ランアウトテーブル上の冷却装置6、コイラ
7、粗圧延機群2の入側に設置された板幅計8、温度計
9、最出側粗竪ロール圧延機17の入側に設置された板
幅計8′、温度計9′、粗圧延機群制御装置10、仕上
水平ロール圧延機群制御装置12、冷却制御装置13、
コイラ制御装置14、演算処理装置15からなる熱間圧
延ラインに本発明を適用する場合を考える。ここでは、
最出側粗竪ロール圧延機17を制御対象竪ロール圧延機
として使用する場合について説明する。
【0067】なお、粗圧延機群制御装置10は各粗竪ロ
ール圧延機のロール開度制御機能、ロール周速制御機能
と各粗水平ロール圧延機のクラウン・形状制御機能、圧
下制御機能およびロール周速制御機能を有し、仕上水平
ロール圧延機群制御装置12は各仕上水平ロール圧延機
の圧延機間張力制御機能、クラウン・形状制御機能、圧
下制御機能、ロール周速制御機能およびルーパ制御機能
を有し、冷却制御装置13はランアウトテーブル上の冷
却装置の水量パターン制御機能を有し、コイラ制御装置
14はコイラ周速制御機能を有する。演算処理装置15
は板幅計8、8′による板幅測定値、温度計9、9′に
よる温度測定値や、図示しない上位の処理装置から転送
された鋼種などの圧延材1に関する情報を入力として演
算し、粗圧延機群制御装置10、仕上竪ロール圧延機制
御装置11、仕上水平ロール圧延機群制御装置12、冷
却制御装置13、コイラ制御装置14の制御情報を出力
する。
【0068】本実施例では、実施例1と同様の方法で圧
延を実行するが、圧延の進行に伴い、圧延材1が最出側
粗竪ロール圧延機17の入側に達した時点で、最出側粗
竪ロール圧延機17の入側に設置された板幅計8′およ
び温度計9′により、圧延材1の板幅の長手方向分布と
圧延材1の温度とを測定し、最出側粗竪ロール圧延機1
7入側における圧延材1の板幅Went (i) 、温度Tent
を修正した。この修正された最出側粗竪ロール圧延機1
7の入側における圧延材1の板幅Went (i) 、温度T
ent を基に、最出側粗竪ロール圧延機17を含む最出側
粗竪ロール圧延機17よりも圧延方向の下流側の粗圧延
機群2および仕上水平ロール圧延機群4の各圧延機と各
圧延機間と、仕上水平ロール圧延機群4の出側からコイ
ラ7までの間と、コイラ7から冷却完了時点までの間と
の各時点における圧延材1の温度と圧延材1の板幅変化
量とを演算した。
【0069】その結果、最出側粗竪ロール圧延機17の
入側において圧延材1の板幅の長手方向分布と圧延材1
の温度とが実測されるので、最出側粗竪ロール圧延機1
7の入側における圧延材1の板幅の長手方向分布と圧延
材1の温度との予測誤差がゼロとなったため、本実施例
の板幅制御方法では、圧延材の長手方向の全長で定義し
た板幅の実測値と目標値との差の標準偏差が1.2mm
と、さらに板幅精度が向上することが確認された。
【0070】
【発明の効果】以上、説明したとおり、本発明では、制
御対象竪ロール圧延機より圧延方向の上流側に圧延材が
存在する時点で、圧延材の板幅の長手方向分布と圧延材
の温度とを測定し、この測定された圧延材の温度から該
制御対象竪ロール圧延機より圧延方向の上流側の各圧延
機と各圧延機間とにおける圧延材の温度を演算し、これ
ら演算された圧延材の温度と測定された圧延材の板幅の
長手方向分布とに基づき、該制御対象竪ロール圧延機よ
り圧延方向の上流側の各圧延パスにおいて生じる圧延材
の板幅変化量の長手方向分布を演算することにより、該
制御対象竪ロール圧延機入側における圧延材の板幅の長
手方向分布を演算し、さらに、該制御対象竪ロール圧延
機より圧延方向の下流側の各圧延機と各圧延機間と、仕
上最終圧延機からコイラまでの間と、コイラから冷却完
了時点までの間とにおける圧延材の温度を演算し、これ
ら演算された圧延材の温度と圧延材の板幅の長手方向分
布とに基づき、該制御対象竪ロール圧延機より圧延方向
の下流側の各圧延パスと各圧延機間と、仕上最終圧延機
からコイラまでの間と、コイラから冷却完了時点までの
間とにおいて生じる圧延材の板幅変化量の長手方向分布
を演算し、これら演算された圧延材の板幅変化量の合計
の長手方向分布と測定された圧延材の板幅の長手方向分
布と圧延材の最終目標板幅とに基づき、該制御対象竪ロ
ール圧延機のロール開度を圧延材の長手方向にわたって
演算し、該ロール開度になるように制御するので、従来
に比べ飛躍的に板幅精度および歩留を向上させるという
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1の演算の流れを表す図。
【図2】本発明の請求項5の演算の流れを表す図。
【図3】本発明の実施例1〜8に用いた熱間圧延ライン
の概要を表す図。
【図4】本発明の実施例9に用いた熱間圧延ラインの概
要を表す図。
【図5】本発明の実施例10〜11に用いた熱間圧延ラ
インの概要を表す図。
【図6】本発明の実施例12に用いた熱間圧延ラインの
概要を表す図。
【図7】本発明の実施例13に用いた熱間圧延ラインの
概要を表す図。
【図8】本発明の実施例14に用いた熱間圧延ラインの
概要を表す図。
【符号の説明】
1 圧延材 2 粗圧延機群 3 仕上竪ロール圧延機(制御対象竪ロール圧延
機) 4 仕上水平ロール圧延機群 5 仕上圧延機群 6 ランアウトテーブル上の冷却装置 7 コイラ 8、8′ 板幅計 9、9′ 温度計 10 粗圧延機群制御装置 11 仕上竪ロール圧延機制御装置 12 仕上水平ロール圧延機群制御装置 13 冷却制御装置 14 コイラ制御装置 15 演算処理装置 16 最入側粗竪ロール圧延機 17 最出側粗竪ロール圧延機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 茂 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 石井 篤 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 岸 和彦 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 高町 恭行 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 Fターム(参考) 4E024 AA08 BB03 BB07 CC01 DD15 EE01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱間圧延における板幅制御方法におい
    て、制御対象竪ロール圧延機より圧延方向の上流側に圧
    延材が存在するとき、圧延材の板幅の長手方向分布と圧
    延材の温度とを板幅計、温度計で測定し、この測定され
    た圧延材の温度から該制御対象竪ロール圧延機より圧延
    方向の上流側の各圧延機と各圧延機間とにおける圧延材
    の温度を演算し、これら演算された圧延材の温度と測定
    された圧延材の板幅の長手方向分布とに基づき、該制御
    対象竪ロール圧延機より圧延方向の上流側の各圧延パス
    において生じる圧延材の板幅変化量の長手方向分布を演
    算することにより、該制御対象竪ロール圧延機の入側に
    おける圧延材の板幅の長手方向分布を演算し、さらに、
    該制御対象竪ロール圧延機より圧延方向の下流側の各圧
    延機と各圧延機間、仕上最終圧延機からコイラまでの
    間、コイラから冷却完了時点までの間のそれぞれにおけ
    る圧延材の温度を演算し、これら演算された圧延材の温
    度と圧延材の板幅の長手方向分布とに基づき、該制御対
    象竪ロール圧延機より圧延方向の下流側の各圧延パスと
    各圧延機間、仕上最終圧延機からコイラまでの間、コイ
    ラから冷却完了時点までの間のそれぞれにおいて生じる
    圧延材の板幅変化量の長手方向分布を演算し、これら演
    算された圧延材の板幅変化量の合計の長手方向分布と測
    定された圧延材の板幅の長手方向分布と圧延材の最終目
    標板幅とに基づき、該制御対象竪ロール圧延機のロール
    開度を圧延材の長手方向にわたって演算し、該ロール開
    度になるように制御することを特徴とする熱間圧延にお
    ける板幅制御方法。
  2. 【請求項2】 制御対象竪ロール圧延機より圧延方向の
    上流側に圧延材が存在するとき、圧延材の板幅の長手方
    向分布と温度の長手方向分布とを板幅計、温度計で測定
    し、この測定された圧延材の温度の長手方向分布から該
    制御対象竪ロール圧延機より圧延方向の上流側の各圧延
    機と各圧延機間とにおける圧延材の温度の長手方向分布
    を演算し、これら演算された圧延材の温度の長手方向分
    布と測定された圧延材の板幅の長手方向分布とに基づ
    き、該制御対象竪ロール圧延機より上流側の各圧延パス
    において生じる圧延材の板幅変化量の長手方向分布を演
    算することにより、該制御対象竪ロール圧延機の入側に
    おける圧延材の板幅の長手方向分布を演算することを特
    徴とする請求項1に記載の熱間圧延における板幅制御方
    法。
  3. 【請求項3】 制御対象竪ロール圧延機より圧延方向の
    上流側に圧延材が存在するとき、圧延材の板幅の長手方
    向分布と圧延材の温度の幅方向分布とを板幅計、温度計
    で測定し、この測定された圧延材の温度の幅方向分布と
    測定された圧延材の板幅の長手方向分布とから該制御対
    象竪ロール圧延機より上流側の各圧延機と各圧延機間に
    おける圧延材の温度の幅方向分布を演算し、これら演算
    された圧延材の温度の幅方向分布と圧延材の板幅の長手
    方向分布とに基づき、該制御対象竪ロール圧延機より圧
    延方向の上流側の各圧延パスにおいて生じる圧延材の板
    幅変化量の長手方向分布を演算することにより、該制御
    対象竪ロール圧延機の入側における圧延材の板幅の長手
    方向分布を演算することを特徴とする請求項1に記載の
    熱間圧延における板幅制御方法。
  4. 【請求項4】 制御対象竪ロール圧延機より圧延方向の
    上流側に圧延材が存在するとき、圧延材の板幅の長手方
    向分布と圧延材の温度の長手方向分布と圧延材の温度の
    幅方向分布とをそれぞれ板幅計、温度計で測定し、これ
    ら測定された圧延材の温度の長手方向分布と圧延材の温
    度の幅方向分布とから該制御対象竪ロール圧延機より圧
    延方向の上流側の各圧延機と各圧延機間とにおける圧延
    材の温度の長手方向分布と圧延材の温度の幅方向分布と
    をそれぞれ演算し、これら演算された圧延材の温度の長
    手方向分布と圧延材の温度の幅方向分布と測定された圧
    延材の板幅の長手方向分布とに基づき、該制御対象竪ロ
    ール圧延機より圧延方向の上流側の各圧延パスにおいて
    生じる圧延材の板幅変化量の長手方向分布を演算するこ
    とにより、該制御対象竪ロール圧延機の入側における圧
    延材の板幅の長手方向分布を演算することを特徴とする
    請求項1に記載の熱間圧延における板幅制御方法。
  5. 【請求項5】 熱間圧延における板幅制御方法におい
    て、制御対象竪ロール圧延機より圧延方向の上流側に圧
    延材が存在するとき、圧延材の温度の長手方向分布と圧
    延材の温度の幅方向分布との少なくともいずれか一方
    と、圧延材の板幅の長手方向分布とを板幅計、温度計で
    測定し、これら測定された圧延材の温度の長手方向分布
    と圧延材の温度の幅方向分布との少なくともいずれか一
    方から該制御対象竪ロール圧延機より圧延方向の上流側
    の各圧延機と各圧延機間とにおける圧延材の温度の長手
    方向分布と圧延材の温度の幅方向分布との少なくともい
    ずれか一方を演算し、これら演算された圧延材の温度の
    長手方向分布と圧延材の温度の幅方向分布との少なくと
    もいずれか一方と測定された圧延材の板幅の長手方向分
    布とに基づき、該制御対象竪ロール圧延機より圧延方向
    の上流側の各圧延パスにおいて生じる圧延材の板幅変化
    量の長手方向分布を演算することにより、該制御対象竪
    ロール圧延機の入側における圧延材の板幅の長手方向分
    布を演算し、さらに、該制御対象竪ロール圧延機より圧
    延方向の下流側の各圧延機と各圧延機間、仕上最終圧延
    機からコイラまでの間、コイラから冷却完了時点までの
    それぞれの間における圧延材の温度の長手方向分布と圧
    延材の温度の幅方向分布との少なくともいずれか一方を
    演算し、これら演算された圧延材の温度の長手方向分布
    と圧延材の温度の幅方向分布との少なくともいずれか一
    方と圧延材の板幅の長手方向分布とに基づき、該制御対
    象竪ロール圧延機より圧延方向の下流側の各圧延パスと
    各圧延機間、仕上最終圧延機からコイラまでの間、コイ
    ラから冷却完了時点までの間において生じる圧延材の板
    幅変化量の長手方向分布を演算し、これら演算された圧
    延材の板幅変化量の合計の長手方向分布と測定された圧
    延材の板幅の長手方向分布と圧延材の最終目標板幅とに
    基づき、該制御対象竪ロール圧延機のロール開度を圧延
    材の長手方向にわたって演算し、該ロール開度になるよ
    うに制御することを特徴とする熱間圧延における板幅制
    御方法。
  6. 【請求項6】 制御対象竪ロール圧延機の入側におい
    て、圧延材の板幅の長手方向分布と圧延材の温度の長手
    方向分布と圧延材の温度の幅方向分布との少なくともい
    ずれか一つを測定することを特徴とする請求項1乃至請
    求項5のいずれか1項に記載の熱間圧延における板幅制
    御方法。
  7. 【請求項7】 仕上圧延機群の各圧延機間の張力を制御
    して圧延材の板幅を制御することを特徴とする請求項1
    乃至請求項6のいずれか1項に記載の熱間圧延における
    板幅制御方法。
  8. 【請求項8】 制御対象竪ロール圧延機を仕上最入側水
    平ロール圧延機よりも圧延方向の上流側に配備すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記
    載の熱間圧延における板幅制御方法。
  9. 【請求項9】 各圧延パスにおける圧延材の板幅変化量
    を、先端部、定常部、後端部に分けて演算することを特
    徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の
    熱間圧延における板幅制御方法。
  10. 【請求項10】 各圧延パスにおける圧延材の板幅変化
    量を、当該圧延機のロールバイト入側、ロールバイト
    内、ロールバイト出側のそれぞれの領域における板幅変
    化量に分けて演算することを特徴とする請求項1乃至請
    求項8のいずれか1項に記載の熱間圧延における板幅制
    御方法。
JP2000305415A 2000-10-04 2000-10-04 熱間圧延における板幅制御方法 Expired - Fee Related JP3679699B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000305415A JP3679699B2 (ja) 2000-10-04 2000-10-04 熱間圧延における板幅制御方法
KR10-2003-7000136A KR100531145B1 (ko) 2000-10-04 2001-10-04 열간 압연에서의 판폭 제어 방법
EP01972693A EP1322433B1 (en) 2000-10-04 2001-10-04 Sheet width control method in hot rolling
DE60113132T DE60113132T2 (de) 2000-10-04 2001-10-04 Blechbreitenregelung beim warmbandwalzen
PCT/JP2001/008766 WO2002028558A2 (en) 2000-10-04 2001-10-04 Sheet width control method in hot rolling
AU2001292356A AU2001292356A1 (en) 2000-10-04 2001-10-04 Sheet width control method in hot rolling

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000305415A JP3679699B2 (ja) 2000-10-04 2000-10-04 熱間圧延における板幅制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002113510A true JP2002113510A (ja) 2002-04-16
JP3679699B2 JP3679699B2 (ja) 2005-08-03

Family

ID=18786283

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000305415A Expired - Fee Related JP3679699B2 (ja) 2000-10-04 2000-10-04 熱間圧延における板幅制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3679699B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009279639A (ja) * 2008-05-26 2009-12-03 Hitachi Ltd 熱間圧延機の板幅制御装置および制御方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009279639A (ja) * 2008-05-26 2009-12-03 Hitachi Ltd 熱間圧延機の板幅制御装置および制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3679699B2 (ja) 2005-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000317511A (ja) 金属製品の圧延方法
KR102478274B1 (ko) 압연 재료의 스트립의 편평도를 제어하는 방법, 제어 시스템 및 생산 라인
JP6620777B2 (ja) 圧延機のレベリング設定方法および圧延機のレベリング設定装置
JP2002126813A (ja) 板圧延における圧下レベリング設定方法
Yamada et al. Hot strip mill mathematical models and set-up calculation
JP2001300628A (ja) 接合鋼板の冷却方法
JP2011147957A (ja) 冷間タンデム圧延機の制御方法
JP2002113510A (ja) 熱間圧延における板幅制御方法
KR100531145B1 (ko) 열간 압연에서의 판폭 제어 방법
KR100325332B1 (ko) 열연판폭방향두께프로파일을고려한판크라운예측방법
JP3109067B2 (ja) 熱間連続圧延における板幅制御方法
JP2021181095A (ja) 圧延荷重予測方法、圧延方法、熱延鋼板の製造方法、及び圧延荷重予測モデルの生成方法
JPH1110215A (ja) 熱間圧延材のウエッジ制御方法
JPH11192505A (ja) 熱間圧延における板幅変化予測式の補正方法および板幅制御方法
JP3205130B2 (ja) 熱間圧延における板幅制御方法
JP3403330B2 (ja) 熱間圧延における板幅制御方法
JPS6111124B2 (ja)
JP2019107675A (ja) 圧延機の制御装置および制御方法
WO2024135050A1 (ja) 粗圧延材の幅予測方法、粗圧延材の幅制御方法、熱延鋼板の製造方法、及び粗圧延材の幅予測モデルの生成方法
JP2697573B2 (ja) 連続圧延機の制御方法
US20240198402A1 (en) Roll steering control systems and methods for tandem mills
JP2002224723A (ja) 板幅制御方法および板幅変化予測式の学習方法
KR100373681B1 (ko) 연속적인선재압연시의미수냉부길이제어방법
JPS6390311A (ja) タンデム圧延機の板幅制御装置
JP2005059053A (ja) 冷間タンデム圧延における板幅制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050506

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050513

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 3679699

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080520

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090520

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100520

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100520

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110520

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120520

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130520

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130520

Year of fee payment: 8

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130520

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130520

Year of fee payment: 8

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130520

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140520

Year of fee payment: 9

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees