JP2002112768A - アンジオスタチン特異的モノクローナル抗体、及びこのモノクローナル抗体を用いたアンジオスタチンの検出方法等 - Google Patents
アンジオスタチン特異的モノクローナル抗体、及びこのモノクローナル抗体を用いたアンジオスタチンの検出方法等Info
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- JP2002112768A JP2002112768A JP2000304946A JP2000304946A JP2002112768A JP 2002112768 A JP2002112768 A JP 2002112768A JP 2000304946 A JP2000304946 A JP 2000304946A JP 2000304946 A JP2000304946 A JP 2000304946A JP 2002112768 A JP2002112768 A JP 2002112768A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 プラスミノーゲンの79番目の断点に対する新
たなモノクローナル抗体を作製するための合成ペプチド
と、この合成ペプチドを特異的に認識するモノクローナ
ル抗体を提供するとともに、このモノクローナル抗体を
産生する細胞、該モノクローナル抗体を液相中でアンジ
オスタチンと特異的に反応させるための溶液条件と該モ
ノクローナル抗体とこの溶液条件とを用たアンジオスタ
チンを測定する免疫学的測定方法を提供すること。 【解決手段】 プラスミノーゲンの79-84番目の合成ペ
プチド ( VYLSEC )と特異的に結合するモノクローナル
抗体は、例えば、融合細胞クローン4A2(受託番号FE
RM P−18059)により産生される。このモノク
ローナル抗体4A2-ABをELISA用プレートなどに固相化
し、このモノクローナル抗体がアンジオスタチンと特異
的反応する液相条件下でサンプルと固相化モノクローナ
ル抗体を反応させ、さらに抗プラスミノーゲン抗体を利
用してELISA法を行えば、検体中のアンジオスタチンを
定量的に測定することができる。
たなモノクローナル抗体を作製するための合成ペプチド
と、この合成ペプチドを特異的に認識するモノクローナ
ル抗体を提供するとともに、このモノクローナル抗体を
産生する細胞、該モノクローナル抗体を液相中でアンジ
オスタチンと特異的に反応させるための溶液条件と該モ
ノクローナル抗体とこの溶液条件とを用たアンジオスタ
チンを測定する免疫学的測定方法を提供すること。 【解決手段】 プラスミノーゲンの79-84番目の合成ペ
プチド ( VYLSEC )と特異的に結合するモノクローナル
抗体は、例えば、融合細胞クローン4A2(受託番号FE
RM P−18059)により産生される。このモノク
ローナル抗体4A2-ABをELISA用プレートなどに固相化
し、このモノクローナル抗体がアンジオスタチンと特異
的反応する液相条件下でサンプルと固相化モノクローナ
ル抗体を反応させ、さらに抗プラスミノーゲン抗体を利
用してELISA法を行えば、検体中のアンジオスタチンを
定量的に測定することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アンジオスタチン
特異的モノクローナル抗体、及びこのモノクローナル抗
体を用いたアンジオスタチンの検出方法等に関するもの
である。
特異的モノクローナル抗体、及びこのモノクローナル抗
体を用いたアンジオスタチンの検出方法等に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ガンの増殖や転移プロセスは血管内皮細
胞増殖因子(VEGF)や塩基性ファイブロブラスト増殖因
子(bFGF)などの血管新生刺激因子と血管新生抑制因子
との間のバランス関係によって制御されていると考えら
れている( Hanahan, D and Folkman, J., Cell, 86, 35
3-364, 1996 )。アンジオスタチン(ANS)は血管新生抑
制活性を持ったプラスミノーゲンのクリングルドメイン
部分のポリペプチドである(図1)。最初、担ガンマウ
ス尿から分子量38kDのペプチド性血管新生抑制因子とし
て単離・精製され、アミノ酸シークエンスの結果、その
N末端は、プラスミノーゲンの79番目のバリンから始ま
っていることが明らかにされ、その分子量からプラスミ
ノーゲンが有する5個のクリングルドメインのうちの始
めの4個のクリングルドメインを含むフラグメントであ
ろうことが予想された。また、in vitro でヒトプラス
ミノーゲンをエラスターゼ処理すると40, 42, 45 kDの
分子量を持ったマウスのアンジオスタチンと同等の血管
新生抑制活性のあるフラグメントが得られた。各フラグ
メントのアミノ酸シークエンスの結果、ヒトプラスミノ
ーゲンの78番目のリジンまたは80番目のチロシンから始
まっていることが示された。また、アンジオスタチンの
C末端側は、分子量とエラスターゼの断点から452番目
であると予想されている(特表平9−512173号、
O'Reilly M S., etal., Cell, 79, 315-328, 1994)。
胞増殖因子(VEGF)や塩基性ファイブロブラスト増殖因
子(bFGF)などの血管新生刺激因子と血管新生抑制因子
との間のバランス関係によって制御されていると考えら
れている( Hanahan, D and Folkman, J., Cell, 86, 35
3-364, 1996 )。アンジオスタチン(ANS)は血管新生抑
制活性を持ったプラスミノーゲンのクリングルドメイン
部分のポリペプチドである(図1)。最初、担ガンマウ
ス尿から分子量38kDのペプチド性血管新生抑制因子とし
て単離・精製され、アミノ酸シークエンスの結果、その
N末端は、プラスミノーゲンの79番目のバリンから始ま
っていることが明らかにされ、その分子量からプラスミ
ノーゲンが有する5個のクリングルドメインのうちの始
めの4個のクリングルドメインを含むフラグメントであ
ろうことが予想された。また、in vitro でヒトプラス
ミノーゲンをエラスターゼ処理すると40, 42, 45 kDの
分子量を持ったマウスのアンジオスタチンと同等の血管
新生抑制活性のあるフラグメントが得られた。各フラグ
メントのアミノ酸シークエンスの結果、ヒトプラスミノ
ーゲンの78番目のリジンまたは80番目のチロシンから始
まっていることが示された。また、アンジオスタチンの
C末端側は、分子量とエラスターゼの断点から452番目
であると予想されている(特表平9−512173号、
O'Reilly M S., etal., Cell, 79, 315-328, 1994)。
【0003】しかしながら、アンジオスタチンの産生メ
カニズム、作用機序等には不明な点が多く、ヒト血中ま
たは尿中の存在も未だ明らかとなっていない。O'Reilly
らは、アンジオスタチンは正常マウス尿にはなく、担
ガンマウス尿にのみ存在していたと報告していることか
ら、ガン患者の血中、尿中に多く存在する可能性が示唆
される。さらに、アンジオスタチンの尿中の存在につい
ては、正常人尿中 3±2 ng/ml, ガン患者尿中 27±75 n
g/mlの濃度で存在するという報告があった(ANTICANCER
Res. 19 : 3409-3414 1999)。しかし、上記患者尿に
ついては、腎臓障害などの他の疾患も考慮しなければな
らず、詳細な解析結果は未だ示されていない。また、ア
ンジオスタチンの血中の存在については、アンジオスタ
チンのみを他のプラスミノーゲン由来物質から分離して
検出し得る抗体が見つかっていないことから、明確な報
告がなされていない。
カニズム、作用機序等には不明な点が多く、ヒト血中ま
たは尿中の存在も未だ明らかとなっていない。O'Reilly
らは、アンジオスタチンは正常マウス尿にはなく、担
ガンマウス尿にのみ存在していたと報告していることか
ら、ガン患者の血中、尿中に多く存在する可能性が示唆
される。さらに、アンジオスタチンの尿中の存在につい
ては、正常人尿中 3±2 ng/ml, ガン患者尿中 27±75 n
g/mlの濃度で存在するという報告があった(ANTICANCER
Res. 19 : 3409-3414 1999)。しかし、上記患者尿に
ついては、腎臓障害などの他の疾患も考慮しなければな
らず、詳細な解析結果は未だ示されていない。また、ア
ンジオスタチンの血中の存在については、アンジオスタ
チンのみを他のプラスミノーゲン由来物質から分離して
検出し得る抗体が見つかっていないことから、明確な報
告がなされていない。
【0004】ところで、in vitro において、プラスミ
ノーゲンをアンジオスタチンに変換する酵素としては、
metalloelastase ( Cell 88, 801-810 1997 ), MMP-7
( JBC 272, 28823-28825 1997 ), MMP-9 (JBC 272, 288
23-28825 1997), MMP-3 ( Biochmistry 37, 4699-4702
1998 ), MMP-2 ( JBC 274, 29568-29571 1999 ), 24k-
bacterial endopeptidase (Biochmistry 39, 479-488 2
000 )などのプロテアーゼが報告されている。また、最
近、ガン細胞株培養上清中にプラスミノーゲンをアンジ
オスタチンに変換するいくつかの酵素が存在する可能性
があることも報告された(Int.J.Cancer 86,760-767 200
0)。しかし、in vivo でのアンジオスタチンおよびその
変換酵素の存在については、明らかにされていない。
ノーゲンをアンジオスタチンに変換する酵素としては、
metalloelastase ( Cell 88, 801-810 1997 ), MMP-7
( JBC 272, 28823-28825 1997 ), MMP-9 (JBC 272, 288
23-28825 1997), MMP-3 ( Biochmistry 37, 4699-4702
1998 ), MMP-2 ( JBC 274, 29568-29571 1999 ), 24k-
bacterial endopeptidase (Biochmistry 39, 479-488 2
000 )などのプロテアーゼが報告されている。また、最
近、ガン細胞株培養上清中にプラスミノーゲンをアンジ
オスタチンに変換するいくつかの酵素が存在する可能性
があることも報告された(Int.J.Cancer 86,760-767 200
0)。しかし、in vivo でのアンジオスタチンおよびその
変換酵素の存在については、明らかにされていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、in vivo
でのアンジオスタチンの産生メカニズム、作用機序、及
びヒト血中・尿中での存在の有無を明らかにすること
で、例えばガンのように血管新生を伴う疾患の診断・治
療等に有効に利用できると考えられており、そのために
アンジオスタチン特異的な抗体は非常に有用なものであ
ると考えられている。しかしながら、現在までのとこ
ろ、そのような抗体は作製されていない。このため、ア
ンジオスタチンを検出するには、従来のプラスミノーゲ
ンを抗原として得られた抗体が使用されているが、その
抗体はクリングルドメインを認識するものであることか
ら、プラスミノーゲンやアンジオスタチン以外のプラス
ミノーゲンフラグメントも同時に検出する。このため、
特に多くの峡雑蛋白質の混入が考えられる生体由来のサ
ンプル中のアンジオスタチンを検出する場合には、得ら
れた結果の解析が非常に困難であった。
でのアンジオスタチンの産生メカニズム、作用機序、及
びヒト血中・尿中での存在の有無を明らかにすること
で、例えばガンのように血管新生を伴う疾患の診断・治
療等に有効に利用できると考えられており、そのために
アンジオスタチン特異的な抗体は非常に有用なものであ
ると考えられている。しかしながら、現在までのとこ
ろ、そのような抗体は作製されていない。このため、ア
ンジオスタチンを検出するには、従来のプラスミノーゲ
ンを抗原として得られた抗体が使用されているが、その
抗体はクリングルドメインを認識するものであることか
ら、プラスミノーゲンやアンジオスタチン以外のプラス
ミノーゲンフラグメントも同時に検出する。このため、
特に多くの峡雑蛋白質の混入が考えられる生体由来のサ
ンプル中のアンジオスタチンを検出する場合には、得ら
れた結果の解析が非常に困難であった。
【0006】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、プラスミノーゲンの79番目から84番目のペプチド
(Val-Tyr-Leu-Ser-Glu-Cys(VYLSEC)、以下「Pla79-8
4」と言うことがある)と、このペプチドに対して特異
的に結合するモノクローナル抗体、これを産生する融合
細胞、該モノクローナル抗体をアンジオスタチンと特異
的に反応させる液相条件、並びに、前記モノクローナル
抗体と液相条件を利用した免疫学的手法によるアンジオ
スタチンの検出法を提供するものである。
り、プラスミノーゲンの79番目から84番目のペプチド
(Val-Tyr-Leu-Ser-Glu-Cys(VYLSEC)、以下「Pla79-8
4」と言うことがある)と、このペプチドに対して特異
的に結合するモノクローナル抗体、これを産生する融合
細胞、該モノクローナル抗体をアンジオスタチンと特異
的に反応させる液相条件、並びに、前記モノクローナル
抗体と液相条件を利用した免疫学的手法によるアンジオ
スタチンの検出法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの第1の発明は、ヒト、マウス、ラットのプラスミノ
ーゲンの79番目から84番目の Val-Tyr-Leu-Ser-Glu
-Cys からなるアミノ酸配列を特徴とするペプチドであ
る。請求項2の発明は、請求項1記載のペプチドと特異
的に結合することを特徴とするモノクローナル抗体であ
る。請求項3の発明は、請求項2記載のモノクローナル
抗体を産生する融合細胞である。請求項4の発明は、請
求項1記載のペプチドを免疫感作させた哺乳動物から取
得される抗体産生細胞と哺乳動物由来骨髄腫系細胞との
融合により得られることを特徴とする請求項3記載の融
合細胞である。請求項5の発明は、請求項2記載のモノ
クローナル抗体を用いて検体中のアンジオスタチンを検
出することを特徴とするアンジオスタチンの検出方法で
ある。
めの第1の発明は、ヒト、マウス、ラットのプラスミノ
ーゲンの79番目から84番目の Val-Tyr-Leu-Ser-Glu
-Cys からなるアミノ酸配列を特徴とするペプチドであ
る。請求項2の発明は、請求項1記載のペプチドと特異
的に結合することを特徴とするモノクローナル抗体であ
る。請求項3の発明は、請求項2記載のモノクローナル
抗体を産生する融合細胞である。請求項4の発明は、請
求項1記載のペプチドを免疫感作させた哺乳動物から取
得される抗体産生細胞と哺乳動物由来骨髄腫系細胞との
融合により得られることを特徴とする請求項3記載の融
合細胞である。請求項5の発明は、請求項2記載のモノ
クローナル抗体を用いて検体中のアンジオスタチンを検
出することを特徴とするアンジオスタチンの検出方法で
ある。
【0008】
【発明の作用、及び発明の効果】従来のプラスミノーゲ
ン関連物質(プラスミン(プラスミノーゲンが、プラス
ミノーゲンアクチベーターにより、図1中、560番目
のアルギニンと561番目のバリンのペプチド結合が限
定分解され、S−S結合で結ばれた2本鎖のプラスミン
となる)、E−タイププラスミノーゲン(図1中、1番
目のグルタミン酸(E)をN末端とするプラスミノーゲ
ン)、及びK−タイププラスミノーゲン(図1中、78
番目のリジン(K)をN末端とするプラスミノーゲ
ン))を免疫物質として得られた抗体では、主として五
個のクリングルドメインを認識する抗体であったため、
79番目をN末端とするアンジオスタチンのみに反応す
る抗体を得ることができなかった。ところが、請求項1
のペプチドを利用することにより、E−及びK−タイプ
プラスミノーゲンには反応せず、アンジオスタチンにの
み特異的に反応するモノクローナル抗体を得ることがで
きる。また、このペプチドを利用することにより、従来
の抗体及び新たに得られた抗体の反応特異性を確認でき
る。
ン関連物質(プラスミン(プラスミノーゲンが、プラス
ミノーゲンアクチベーターにより、図1中、560番目
のアルギニンと561番目のバリンのペプチド結合が限
定分解され、S−S結合で結ばれた2本鎖のプラスミン
となる)、E−タイププラスミノーゲン(図1中、1番
目のグルタミン酸(E)をN末端とするプラスミノーゲ
ン)、及びK−タイププラスミノーゲン(図1中、78
番目のリジン(K)をN末端とするプラスミノーゲ
ン))を免疫物質として得られた抗体では、主として五
個のクリングルドメインを認識する抗体であったため、
79番目をN末端とするアンジオスタチンのみに反応す
る抗体を得ることができなかった。ところが、請求項1
のペプチドを利用することにより、E−及びK−タイプ
プラスミノーゲンには反応せず、アンジオスタチンにの
み特異的に反応するモノクローナル抗体を得ることがで
きる。また、このペプチドを利用することにより、従来
の抗体及び新たに得られた抗体の反応特異性を確認でき
る。
【0009】請求項2に記載のモノクローナル抗体によ
れば、アンジオスタチン特異的に反応するので、体液中
(例えば、尿中または血液中)における夾雑物(プラス
ミノーゲン関連物質)の影響を受けることがない。ま
た、このモノクローナル抗体を利用すれば、請求項5に
記載のように免疫学的方法によって、アンジオスタチン
のみを検出または定量することが可能となる。また、請
求項3または請求項4に記載の融合細胞を利用すれば、
アンジオスタチン特異的に反応するモノクローナル抗体
を得ることができる。
れば、アンジオスタチン特異的に反応するので、体液中
(例えば、尿中または血液中)における夾雑物(プラス
ミノーゲン関連物質)の影響を受けることがない。ま
た、このモノクローナル抗体を利用すれば、請求項5に
記載のように免疫学的方法によって、アンジオスタチン
のみを検出または定量することが可能となる。また、請
求項3または請求項4に記載の融合細胞を利用すれば、
アンジオスタチン特異的に反応するモノクローナル抗体
を得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】アンジオスタチンの特異的な検出
は、プラスミノーゲン関連物質(プラスミン、E−及び
K−タイププラスミノーゲン)と反応せず、アンジオス
タチンとのみ反応する抗体により可能となる。本発明者
らは既に報告されている生体内のアンジオスタチンのN
末端側のアミノ酸配列(特表平9−512173号、
O'Reilly M S., et al., Cell, 79, 315-328, 1994)を
基にヒト、マウス、ラットのプラスミノーゲンの79番目
から84番目のアミノ酸配列を持つ合成ペプチド(VYLSE
C)を免疫原に用いることで、78番目から84番目のアミ
ノ酸配列を持つ合成ペプチドおよび80番目から84番目の
アミノ酸配列を持つ合成ペプチドとは反応せず、79番目
から84番目のアミノ酸配列を持つ合成ペプチドとのみ特
異的に反応するモノクローナル抗体を作製することに成
功した。
は、プラスミノーゲン関連物質(プラスミン、E−及び
K−タイププラスミノーゲン)と反応せず、アンジオス
タチンとのみ反応する抗体により可能となる。本発明者
らは既に報告されている生体内のアンジオスタチンのN
末端側のアミノ酸配列(特表平9−512173号、
O'Reilly M S., et al., Cell, 79, 315-328, 1994)を
基にヒト、マウス、ラットのプラスミノーゲンの79番目
から84番目のアミノ酸配列を持つ合成ペプチド(VYLSE
C)を免疫原に用いることで、78番目から84番目のアミ
ノ酸配列を持つ合成ペプチドおよび80番目から84番目の
アミノ酸配列を持つ合成ペプチドとは反応せず、79番目
から84番目のアミノ酸配列を持つ合成ペプチドとのみ特
異的に反応するモノクローナル抗体を作製することに成
功した。
【0011】さらに液相中において、78番目のアミノ酸
から始まっていると考えられているK−タイププラスミ
ノーゲンとは反応せず、アンジオスタチンとのみ反応す
る溶液条件を見つけ、前記モノクローナル抗体とこの溶
液条件を組み合わせることにより、新たな検出・測定系
の発明に至った。
から始まっていると考えられているK−タイププラスミ
ノーゲンとは反応せず、アンジオスタチンとのみ反応す
る溶液条件を見つけ、前記モノクローナル抗体とこの溶
液条件を組み合わせることにより、新たな検出・測定系
の発明に至った。
【0012】1.ペプチドPla79-84に特異的に反応する
モノクローナル抗体及び、このモノクローナル抗体を産
生する融合細胞の作製について A.抗原 プラスミノーゲンの79-84番目のアミノ酸配列(VYLSE
C)を持つペプチドPla79-84を合成し、免疫原として使
用する。当該ペプチドPla79-84は比較的低分子であるた
め、このペプチドをそのまま免疫しても抗体ができにく
い。また、アンジオスタチンのN末端側の断点を認識す
る抗体を作製する必要がある。そこで、このペプチドPl
a79-84のC末端側のシステイン残基をm-maleimide-benz
oyl-N-hydroxysuccinimide ester ( MBS )を用いて、キ
ャリアー蛋白質(スカシガイヘモシアニン( KLH )、ア
ルブミン、サイログロブリンなど)と結合させることに
より免疫原として使用する。
モノクローナル抗体及び、このモノクローナル抗体を産
生する融合細胞の作製について A.抗原 プラスミノーゲンの79-84番目のアミノ酸配列(VYLSE
C)を持つペプチドPla79-84を合成し、免疫原として使
用する。当該ペプチドPla79-84は比較的低分子であるた
め、このペプチドをそのまま免疫しても抗体ができにく
い。また、アンジオスタチンのN末端側の断点を認識す
る抗体を作製する必要がある。そこで、このペプチドPl
a79-84のC末端側のシステイン残基をm-maleimide-benz
oyl-N-hydroxysuccinimide ester ( MBS )を用いて、キ
ャリアー蛋白質(スカシガイヘモシアニン( KLH )、ア
ルブミン、サイログロブリンなど)と結合させることに
より免疫原として使用する。
【0013】B.上記抗原による免疫 免疫動物としては哺乳動物であるマウスのほかラット、
ハムスターなども用いることができる。通常マウスが最
も汎用され、BALB/cマウス、その他の系統(BDF1マウス
など)のマウスを用いることができる。この際、免疫計
画及び抗原の濃度は十分な量の抗原刺激を受けたリンパ
球が形成されるよう選ばれるべきである。例えば、マウ
ス1匹に25μgの抗原を2週間間隔で腹腔に3回免疫後、さ
らに25μgの抗原を静脈に投与する。最終免疫の数日後
に細胞融合のための脾臓細胞を取り出す。なお、同様に
フットパッドに免疫を行い、リンパ節を細胞融合のため
に用いることも可能である。
ハムスターなども用いることができる。通常マウスが最
も汎用され、BALB/cマウス、その他の系統(BDF1マウス
など)のマウスを用いることができる。この際、免疫計
画及び抗原の濃度は十分な量の抗原刺激を受けたリンパ
球が形成されるよう選ばれるべきである。例えば、マウ
ス1匹に25μgの抗原を2週間間隔で腹腔に3回免疫後、さ
らに25μgの抗原を静脈に投与する。最終免疫の数日後
に細胞融合のための脾臓細胞を取り出す。なお、同様に
フットパッドに免疫を行い、リンパ節を細胞融合のため
に用いることも可能である。
【0014】C.細胞融合 上記のごとく免疫した哺乳動物の個体から脾臓またはリ
ンパ節を無菌的に取り出し、そこから単細胞懸濁液を調
製する。この単細胞懸濁液(抗体産生細胞)を適当な骨
髄腫細胞と適当な融合促進剤の使用により細胞融合をさ
せる。骨髄腫細胞としては免疫動物と同種の哺乳動物に
由来するものが望ましいが、ラット、ハムスターの抗体
産生細胞とマウスの骨髄腫細胞とを融合させることもで
きる。抗体産生細胞と骨髄腫細胞の好ましい比率は、約
20:1から約2:1の範囲である。約108個の抗体産生細胞
について、0.5ml〜1.5ml融合媒体の使用が適当である。
好ましい融合促進剤としては、例えば平均分子量1000-4
000のポリエチレングリコールを有利に使用できるが、
この分野で知られている他の融合促進剤(例えばセンダ
イウイルス( HVJ ) )を用いることもできる。また、こ
れらの融合促進剤を用いた方法以外に電気ショックを用
いる方法により細胞融合を行ってもよい。
ンパ節を無菌的に取り出し、そこから単細胞懸濁液を調
製する。この単細胞懸濁液(抗体産生細胞)を適当な骨
髄腫細胞と適当な融合促進剤の使用により細胞融合をさ
せる。骨髄腫細胞としては免疫動物と同種の哺乳動物に
由来するものが望ましいが、ラット、ハムスターの抗体
産生細胞とマウスの骨髄腫細胞とを融合させることもで
きる。抗体産生細胞と骨髄腫細胞の好ましい比率は、約
20:1から約2:1の範囲である。約108個の抗体産生細胞
について、0.5ml〜1.5ml融合媒体の使用が適当である。
好ましい融合促進剤としては、例えば平均分子量1000-4
000のポリエチレングリコールを有利に使用できるが、
この分野で知られている他の融合促進剤(例えばセンダ
イウイルス( HVJ ) )を用いることもできる。また、こ
れらの融合促進剤を用いた方法以外に電気ショックを用
いる方法により細胞融合を行ってもよい。
【0015】D.目的とするモノクローナル抗体を産生
する融合細胞の選択 別の容器(例えばマイクロタイタープレート)で未融合
の抗体産生細胞、未融合の骨髄腫細胞及び融合細胞の混
合物を骨髄腫細胞を支持しない選択培地で希釈し、骨髄
腫細胞を死滅させるのに十分な時間(1週間〜2週間)培
養する。培地は薬剤抵抗性(例えば8-アザグアニン抵抗
性)で骨髄腫細胞を支持しないもの(例えば、HAT培
地)が使用される。ヌクレオチドの生合成経路には二つ
の経路があり、そのうちの一つは de novo 経路であ
り、他の一つはサルベージ経路である。アミノプテリン
は、葉酸アナログであり、 de novo 合成経路で葉酸リ
ダクターゼを阻害するためプリンとピリミジンの生合成
を阻害する。従って、アミノプテリン存在下で細胞が生
き延びるためには、ヒポキサンチンとチミジンを利用し
て、ヌクレオチドを合成しなければならない。この経路
がサルベージ経路である。8-アザグアニン耐性株は、サ
ルベージ経路に必要な hypoxanthine-guanin-phosphori
bosyl transferase(HGPRT酵素)を持っていない。その
ため、この選択培地中では未融合の骨髄腫細胞または骨
髄腫細胞が融合した細胞は死滅する。また、未融合の抗
体産生細胞または抗体産生細胞が融合した細胞は非腫瘍
細胞なので、ある一定期間(1週間〜2週間)で死滅す
る。これに対して抗体産生細胞と骨髄腫細胞とが融合し
た融合細胞は、二種類の親細胞の両方の特性、すなわち
腫瘍性とHGPRT酵素を利用したヌクレオチドの生合成能
とを合わせ持つため、選択培地中で生存できる。一定期
間経過後、融合細胞が確認できた後、前記ペプチドPla7
9-84に対する抗体について酵素免疫測定法 ( Enzyme Li
nked Immunosorbent Assay : ELISA )によりスクリーニ
ングを行い、ペプチドPla79-84と特異的に結合するモノ
クローナル抗体を産生する融合細胞だけを選択する。こ
のような融合細胞として、本発明者らが発明した融合細
胞クローン(Anti-pla 79-84 monoclonal antibody4A2
以下「4A2」と省略する)(工業技術院 受託番号:F
ERM P−18059)が挙げられる。
する融合細胞の選択 別の容器(例えばマイクロタイタープレート)で未融合
の抗体産生細胞、未融合の骨髄腫細胞及び融合細胞の混
合物を骨髄腫細胞を支持しない選択培地で希釈し、骨髄
腫細胞を死滅させるのに十分な時間(1週間〜2週間)培
養する。培地は薬剤抵抗性(例えば8-アザグアニン抵抗
性)で骨髄腫細胞を支持しないもの(例えば、HAT培
地)が使用される。ヌクレオチドの生合成経路には二つ
の経路があり、そのうちの一つは de novo 経路であ
り、他の一つはサルベージ経路である。アミノプテリン
は、葉酸アナログであり、 de novo 合成経路で葉酸リ
ダクターゼを阻害するためプリンとピリミジンの生合成
を阻害する。従って、アミノプテリン存在下で細胞が生
き延びるためには、ヒポキサンチンとチミジンを利用し
て、ヌクレオチドを合成しなければならない。この経路
がサルベージ経路である。8-アザグアニン耐性株は、サ
ルベージ経路に必要な hypoxanthine-guanin-phosphori
bosyl transferase(HGPRT酵素)を持っていない。その
ため、この選択培地中では未融合の骨髄腫細胞または骨
髄腫細胞が融合した細胞は死滅する。また、未融合の抗
体産生細胞または抗体産生細胞が融合した細胞は非腫瘍
細胞なので、ある一定期間(1週間〜2週間)で死滅す
る。これに対して抗体産生細胞と骨髄腫細胞とが融合し
た融合細胞は、二種類の親細胞の両方の特性、すなわち
腫瘍性とHGPRT酵素を利用したヌクレオチドの生合成能
とを合わせ持つため、選択培地中で生存できる。一定期
間経過後、融合細胞が確認できた後、前記ペプチドPla7
9-84に対する抗体について酵素免疫測定法 ( Enzyme Li
nked Immunosorbent Assay : ELISA )によりスクリーニ
ングを行い、ペプチドPla79-84と特異的に結合するモノ
クローナル抗体を産生する融合細胞だけを選択する。こ
のような融合細胞として、本発明者らが発明した融合細
胞クローン(Anti-pla 79-84 monoclonal antibody4A2
以下「4A2」と省略する)(工業技術院 受託番号:F
ERM P−18059)が挙げられる。
【0016】E.目的とするモノクローナル抗体の取得 目的とするモノクローナル抗体を産生する融合細胞を適
当な方法(例えば限界希釈法)でクローン化した後、抗
体は2つの異なった方法で産生させることができる。第
1の方法によれば、融合細胞を一定期間、適当な培地で
培養することにより、その培養上清からその融合細胞の
産生するモノクローナル抗体を得ることができる。第2
の方法によれば、融合細胞は同質遺伝子、または半同質
遺伝子を持つ免疫動物の腹腔に移植することができる。
一定期間後の宿主動物の腹水中または血液中より、その
融合細胞の産生するモノクローナル抗体を得ることがで
きる。
当な方法(例えば限界希釈法)でクローン化した後、抗
体は2つの異なった方法で産生させることができる。第
1の方法によれば、融合細胞を一定期間、適当な培地で
培養することにより、その培養上清からその融合細胞の
産生するモノクローナル抗体を得ることができる。第2
の方法によれば、融合細胞は同質遺伝子、または半同質
遺伝子を持つ免疫動物の腹腔に移植することができる。
一定期間後の宿主動物の腹水中または血液中より、その
融合細胞の産生するモノクローナル抗体を得ることがで
きる。
【0017】2.モノクローナル抗体とアンジオスタチ
ンとを特異的に反応させるための液相条件について モノクローナル抗体の反応特性は、標準物質(E−タイ
ププラスミノーゲン、K−タイププラスミノーゲン、ア
ンジオスタチン)を用いて判断できる。上述の本発明者
らの方法によって得られたモノクローナル抗体は、SDS-
PAGE後のWB(ウエスターンブロット)解析によって、K
−タイププラスミノーゲンに対しては、還元条件下また
は非還元条件下のいずれにおいても結合する。一方、ア
ンジオスタチンに対しては、還元条件下のみで結合する
抗体であることが判明した。この知見から適当な液相を
選択することによって、モノクローナル抗体が、Eー及
びK−タイププラスミノーゲンとは反応せず、アンジオ
スタチンとのみ反応する液相条件を見いだすことができ
る。そのような液相条件として例えば、10% 正常ヤギ血
清, 0.05% デオキシコール酸(DOC), 0.05% ドデシル
硫酸ナトリウム(SDS), 0.5% NP-40, 0.3 M NaCl, 0.1
M イプシロン-アミノ-n-カプロン酸(EACA), 15% グ
リセロールを含む25mM Tris-HCl pH 8.0(以下、「Trea
t溶液」と言う。)を用いることができる。この液相中
に、標準物質を適当な濃度、例えば、500 ng/ml - 5ng/
ml に希釈することで、モノクローナル抗体をEー及び
K−タイププラスミノーゲンとは反応せず、アンジオス
タチンとのみ特異的に反応させることができる。
ンとを特異的に反応させるための液相条件について モノクローナル抗体の反応特性は、標準物質(E−タイ
ププラスミノーゲン、K−タイププラスミノーゲン、ア
ンジオスタチン)を用いて判断できる。上述の本発明者
らの方法によって得られたモノクローナル抗体は、SDS-
PAGE後のWB(ウエスターンブロット)解析によって、K
−タイププラスミノーゲンに対しては、還元条件下また
は非還元条件下のいずれにおいても結合する。一方、ア
ンジオスタチンに対しては、還元条件下のみで結合する
抗体であることが判明した。この知見から適当な液相を
選択することによって、モノクローナル抗体が、Eー及
びK−タイププラスミノーゲンとは反応せず、アンジオ
スタチンとのみ反応する液相条件を見いだすことができ
る。そのような液相条件として例えば、10% 正常ヤギ血
清, 0.05% デオキシコール酸(DOC), 0.05% ドデシル
硫酸ナトリウム(SDS), 0.5% NP-40, 0.3 M NaCl, 0.1
M イプシロン-アミノ-n-カプロン酸(EACA), 15% グ
リセロールを含む25mM Tris-HCl pH 8.0(以下、「Trea
t溶液」と言う。)を用いることができる。この液相中
に、標準物質を適当な濃度、例えば、500 ng/ml - 5ng/
ml に希釈することで、モノクローナル抗体をEー及び
K−タイププラスミノーゲンとは反応せず、アンジオス
タチンとのみ特異的に反応させることができる。
【0018】3.アンジオスタチンの免疫学的定量法に
ついて A.モノクローナル抗体固相化プレート モノクローナル抗体を固相化するには、モノクローナ
ル抗体の溶液と不溶性担体とを接触させることにより、
不溶性担体の表面に抗体を吸着させて行うほか、共有
結合等の化学的な方法によっても行うことができる。不
溶性担体としては、例えばポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアクリルニト
リル、フッ素樹脂、架橋デキストラン、ポリサッカライ
ドなどの高分子、その他、紙、ガラス、金属、アガロー
スおよびこれらの組み合わせなどを例示することができ
る。また、不溶性担体の形状としては、トレイ状、球
状、棒状、繊維状、盤状、容器状、セル、試験管など種
々の形状を使用することができる。
ついて A.モノクローナル抗体固相化プレート モノクローナル抗体を固相化するには、モノクローナ
ル抗体の溶液と不溶性担体とを接触させることにより、
不溶性担体の表面に抗体を吸着させて行うほか、共有
結合等の化学的な方法によっても行うことができる。不
溶性担体としては、例えばポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアクリルニト
リル、フッ素樹脂、架橋デキストラン、ポリサッカライ
ドなどの高分子、その他、紙、ガラス、金属、アガロー
スおよびこれらの組み合わせなどを例示することができ
る。また、不溶性担体の形状としては、トレイ状、球
状、棒状、繊維状、盤状、容器状、セル、試験管など種
々の形状を使用することができる。
【0019】B.検出用抗体 モノクローナル抗体と結合したアンジオスタチンを検出
するために、精製プラスミノーゲンを免疫して得られる
抗プラスミノーゲン抗体(以下、「検出用抗体」と言
う。)を用いることができる。検出用抗体としては、ヤ
ギ、ウサギ等の哺乳動物に精製プラスミノーゲンを免疫
し得られた抗血清から精製した抗プラスミノーゲンポリ
クローナル抗体を用いる。検出用抗体は、完全抗体であ
っても、F(ab)'2またはFab等のフラグメントであっても
よい。また、検出用抗体は、ビオチン、ペルオキシダー
ゼ等の標識物質を標識した標識抗体でも良いし、通常の
免疫学的測定方法に使用し得るものであれば特に限定さ
れない。また、検出用抗体は、プラスミノーゲンのクリ
ングルドメイインに対するモノクローナル抗体であって
もよい。
するために、精製プラスミノーゲンを免疫して得られる
抗プラスミノーゲン抗体(以下、「検出用抗体」と言
う。)を用いることができる。検出用抗体としては、ヤ
ギ、ウサギ等の哺乳動物に精製プラスミノーゲンを免疫
し得られた抗血清から精製した抗プラスミノーゲンポリ
クローナル抗体を用いる。検出用抗体は、完全抗体であ
っても、F(ab)'2またはFab等のフラグメントであっても
よい。また、検出用抗体は、ビオチン、ペルオキシダー
ゼ等の標識物質を標識した標識抗体でも良いし、通常の
免疫学的測定方法に使用し得るものであれば特に限定さ
れない。また、検出用抗体は、プラスミノーゲンのクリ
ングルドメイインに対するモノクローナル抗体であって
もよい。
【0020】C.検量線の作製 モノクローナル抗体固相化プレートに、10% 正常ヤギ血
清, 0.05% DOC, 0.05%SDS, 0.5% NP-40, 0.3 M NaCl,
0.1 M EACA, 15% グリセロールを含む25mM Tris-HCl pH
8.0で適当な濃度に希釈した標準物質(アンジオスタチ
ン)を反応させる。このときに用いる標準物質の濃度に
依存して、モノクローナル抗体はアンジオスタチンと結
合する。その後、一定濃度の検出用抗体を一定量加え、
モノクローナル抗体に結合したアンジオスタチンを測定
する。これにより、標準物質のモノクローナル抗体に対
する結合量の関係、即ち検量線が得られる。
清, 0.05% DOC, 0.05%SDS, 0.5% NP-40, 0.3 M NaCl,
0.1 M EACA, 15% グリセロールを含む25mM Tris-HCl pH
8.0で適当な濃度に希釈した標準物質(アンジオスタチ
ン)を反応させる。このときに用いる標準物質の濃度に
依存して、モノクローナル抗体はアンジオスタチンと結
合する。その後、一定濃度の検出用抗体を一定量加え、
モノクローナル抗体に結合したアンジオスタチンを測定
する。これにより、標準物質のモノクローナル抗体に対
する結合量の関係、即ち検量線が得られる。
【0021】つまり、下記の工程a)-d)により、例えば
血液・尿等の検体中のアンジオスタチンを免疫学的に定
量することができる。a)モノクローナル抗体を不溶性支
持体に結合させた固相化抗体を作製し、b)Treat溶液で
希釈した標準物質(アンジオスタチン)または検体を固
相化抗体と反応させ、c)この反応物質を検出用抗体で検
出し、標準物質から検量線を作製する。次に、d)前記検
量線から検体中に含まれるアンジオスタチンの濃度を算
出する。
血液・尿等の検体中のアンジオスタチンを免疫学的に定
量することができる。a)モノクローナル抗体を不溶性支
持体に結合させた固相化抗体を作製し、b)Treat溶液で
希釈した標準物質(アンジオスタチン)または検体を固
相化抗体と反応させ、c)この反応物質を検出用抗体で検
出し、標準物質から検量線を作製する。次に、d)前記検
量線から検体中に含まれるアンジオスタチンの濃度を算
出する。
【0022】また、メンブレン上でアンジオスタチンを
定量するには、下記の工程e)-g)により行うことができ
る。e)標準物質または検体をSDS-PAGE及びWBを行った
後、モノクローナル抗体と反応させ、f)この反応物質を
ペルオキシダーゼ標識抗マウスIgG抗体で検出し、標準
物質から検量線を作製する。さらに、g)前記検量線から
検体中に含まれるアンジオスタチンの濃度を算出する。
なお、前記e)工程において、モノクローナル抗体をビオ
チン標識したものを使用し、f)工程において、その反応
物質の検出にペルオキシダーゼ標識ストレプトアビジン
を用いることも可能である。
定量するには、下記の工程e)-g)により行うことができ
る。e)標準物質または検体をSDS-PAGE及びWBを行った
後、モノクローナル抗体と反応させ、f)この反応物質を
ペルオキシダーゼ標識抗マウスIgG抗体で検出し、標準
物質から検量線を作製する。さらに、g)前記検量線から
検体中に含まれるアンジオスタチンの濃度を算出する。
なお、前記e)工程において、モノクローナル抗体をビオ
チン標識したものを使用し、f)工程において、その反応
物質の検出にペルオキシダーゼ標識ストレプトアビジン
を用いることも可能である。
【0023】
【実施例】以下に、本発明の好適な実施例を説明する。
尚、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定さ
れるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種
々の形態を取り得ることはいうまでもない。 (実施例1)免疫原の作製 O'Reilly M S.ら(特表平9−512173号、Cell, 7
9, 315-328,1994)のアンジオスタチンのデータを基に
して、免疫原となるペプチド配列を決定した。図2
(A)に示すように、アンジオスタチンのN末端部分の
配列は、ヒト、マウス、及びラットにおいて共通なアミ
ン酸配列を有するプラスミノーゲンの79-84番目のペプ
チド(Val-Tyr-Lue-Ser-Glu-Cys,(Pla79-84))を利用
した。このペプチドの合成には、通常のペプチド合成機
(例えば、(株)パーキンエルマージャパン製A431)を
用いた。Pla79-84をMBS法によってKLHに結合させたもの
を免疫原とした。免疫原は0.1 ml づつ分注して-30℃に
凍結して保存した。なお、コントロールペプチドとし
て、プラスミノーゲンの78-84番目のペプチド(Lys-Val
-Tyr-Lue-Ser-Glu-Cys,(Pla78-84))、及びプラスミ
ノーゲンの80-84番目のペプチド(Tyr-Lue-Ser-Glu-Cy
s,(Pla80-84))を合成し、Pla79-84と同様に処理した
ものを免疫原とした。
尚、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定さ
れるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種
々の形態を取り得ることはいうまでもない。 (実施例1)免疫原の作製 O'Reilly M S.ら(特表平9−512173号、Cell, 7
9, 315-328,1994)のアンジオスタチンのデータを基に
して、免疫原となるペプチド配列を決定した。図2
(A)に示すように、アンジオスタチンのN末端部分の
配列は、ヒト、マウス、及びラットにおいて共通なアミ
ン酸配列を有するプラスミノーゲンの79-84番目のペプ
チド(Val-Tyr-Lue-Ser-Glu-Cys,(Pla79-84))を利用
した。このペプチドの合成には、通常のペプチド合成機
(例えば、(株)パーキンエルマージャパン製A431)を
用いた。Pla79-84をMBS法によってKLHに結合させたもの
を免疫原とした。免疫原は0.1 ml づつ分注して-30℃に
凍結して保存した。なお、コントロールペプチドとし
て、プラスミノーゲンの78-84番目のペプチド(Lys-Val
-Tyr-Lue-Ser-Glu-Cys,(Pla78-84))、及びプラスミ
ノーゲンの80-84番目のペプチド(Tyr-Lue-Ser-Glu-Cy
s,(Pla80-84))を合成し、Pla79-84と同様に処理した
ものを免疫原とした。
【0024】(実施例2)マウスの免疫 実施例1で凍結保存した合成ペプチド結合KLH溶液0.1 m
lと完全フロインドアジュバント0.1 mlとをよく混合し
て懸濁液を作製し、この懸濁液を2匹のマウス(BALB / c
♀)の腹腔に1匹あたり抗原として25μgづつ投与し
た。さらに1週間おきに、合成ペプチド結合KLH溶液0.1
mlと不完全フロインドアジュバント0.1 mlとをよく混
合した懸濁液を5回投与し、最終投与後3日後に脾臓を
取り出し、実施例3に示すように細胞融合を行った。
lと完全フロインドアジュバント0.1 mlとをよく混合し
て懸濁液を作製し、この懸濁液を2匹のマウス(BALB / c
♀)の腹腔に1匹あたり抗原として25μgづつ投与し
た。さらに1週間おきに、合成ペプチド結合KLH溶液0.1
mlと不完全フロインドアジュバント0.1 mlとをよく混
合した懸濁液を5回投与し、最終投与後3日後に脾臓を
取り出し、実施例3に示すように細胞融合を行った。
【0025】(実施例3)細胞融合及び目的とするモノ
クローナル抗体を産生する融合細胞の取得 摘出したマウスの脾臓細胞と同系マウスの骨髄腫細胞(
SP-2/0 Ag-14 ) とを約10:1の割合で混合し、50% ポリ
エチレングリコール4000を融合促進剤として細胞融合を
行った。融合後の細胞は1x106 cells/mlの細胞濃度とな
るように10%FCS を含むヒポキサンチン、アミノプテリ
ン、チミジンを含む培地( HAT 培地)に懸濁し、96ウエ
ルのマイクロタイタープレートに1ウエルあたり0.1 ml
づつ分注した。融合細胞はCO2インキュベータ( 5% CO2,
37℃ )中で1-2週間培養し、HAT 培地による選択を行っ
た。Pla79-84を固相化したマイクロプレートを用いて、
融合細胞の上清をELISA法により検出し、抗体の有無を
確認した。陽性となったウエルに対しては、限界希釈法
によるクローニングを2回繰り返し、Pla79-84に対する
反応性を有するクローンを1種類選出し、融合細胞クロ
ーン4A2(受託番号 FERM P−18059)と名
付けた。得られたクローン4A2は10% DMSOを含む90% FCS
に懸濁させ、液体窒素中に保存した。4A2の産生するモ
ノクローナル抗体4A2-ABは、クローン4A2を BALB / cマ
ウスの腹腔内で増殖させた後、その腹水中からプロテイ
ンAセファロースゲルを用いて精製した。
クローナル抗体を産生する融合細胞の取得 摘出したマウスの脾臓細胞と同系マウスの骨髄腫細胞(
SP-2/0 Ag-14 ) とを約10:1の割合で混合し、50% ポリ
エチレングリコール4000を融合促進剤として細胞融合を
行った。融合後の細胞は1x106 cells/mlの細胞濃度とな
るように10%FCS を含むヒポキサンチン、アミノプテリ
ン、チミジンを含む培地( HAT 培地)に懸濁し、96ウエ
ルのマイクロタイタープレートに1ウエルあたり0.1 ml
づつ分注した。融合細胞はCO2インキュベータ( 5% CO2,
37℃ )中で1-2週間培養し、HAT 培地による選択を行っ
た。Pla79-84を固相化したマイクロプレートを用いて、
融合細胞の上清をELISA法により検出し、抗体の有無を
確認した。陽性となったウエルに対しては、限界希釈法
によるクローニングを2回繰り返し、Pla79-84に対する
反応性を有するクローンを1種類選出し、融合細胞クロ
ーン4A2(受託番号 FERM P−18059)と名
付けた。得られたクローン4A2は10% DMSOを含む90% FCS
に懸濁させ、液体窒素中に保存した。4A2の産生するモ
ノクローナル抗体4A2-ABは、クローン4A2を BALB / cマ
ウスの腹腔内で増殖させた後、その腹水中からプロテイ
ンAセファロースゲルを用いて精製した。
【0026】なお、Pla78-84及びPla80-84の合成ペプチ
ドを免疫原として、抗体の作製を試みた。その結果、Pl
a78-84を免疫原として得た抗体は、Pla78-84、Pla79-8
4、Pla80-84のいずれの合成ペプチドに対しても同様に
反応する抗体であった。また、Pla80-84を免疫原として
処理したが、抗体が得られなかった。さらに、プラスミ
ンを抗原にして抗体の作製を試みたが、得られた抗体は
プラスミン A chain(クリングルドメイン1-5)に対す
る抗体のみであった。これは、図3に模式的に示すよう
に、プラスミンは5個のクリングルドメインを有してお
り、これらのクリングルドメインの抗原提示能が大きい
ためであると考えられた。このことから、プラスミンを
抗原としたのでは、アンジオスタチンを特異的に認識す
る抗体を得ることは困難であることが示された。
ドを免疫原として、抗体の作製を試みた。その結果、Pl
a78-84を免疫原として得た抗体は、Pla78-84、Pla79-8
4、Pla80-84のいずれの合成ペプチドに対しても同様に
反応する抗体であった。また、Pla80-84を免疫原として
処理したが、抗体が得られなかった。さらに、プラスミ
ンを抗原にして抗体の作製を試みたが、得られた抗体は
プラスミン A chain(クリングルドメイン1-5)に対す
る抗体のみであった。これは、図3に模式的に示すよう
に、プラスミンは5個のクリングルドメインを有してお
り、これらのクリングルドメインの抗原提示能が大きい
ためであると考えられた。このことから、プラスミンを
抗原としたのでは、アンジオスタチンを特異的に認識す
る抗体を得ることは困難であることが示された。
【0027】(実施例4)モノクローナル抗体4A2-ABの
特異性の確認 (4-1)ELISA法による Pla79-84ペプチドに対する反応
性の確認 実施例3で得られた融合細胞クローン4A2から産生され
たモノクローナル抗体4A2-ABについて、ELISA法によりP
la79-84ペプチドに対する反応性を確認した。固相に
は、Pla78-84、Pla79-84、Pla80-84の各合成ペプチドを
固相化したマイクロプレートを用いた(これらの作製法
については、実施例5に後述する。)。検体としては、
クローン4A2から産生されたモノクローナル抗体4A2-AB
を、及び対照としてPla78-84をウサギに免疫して得られ
た抗血清Anti-Pla78-84を用いた。モノクローナル抗体4
A2-AB、及びAnti-Pla78-84の各希釈系列を作製して、こ
の溶液0.1 mlを上記3種類のペプチド(Pla78-84、Pla7
9-84、Pla80-84)を固相化したマイクロプレートの各ウ
エルに添加し、室温で1時間反応させた後、抗体溶液を
捨て、PBSで3回洗浄した。
特異性の確認 (4-1)ELISA法による Pla79-84ペプチドに対する反応
性の確認 実施例3で得られた融合細胞クローン4A2から産生され
たモノクローナル抗体4A2-ABについて、ELISA法によりP
la79-84ペプチドに対する反応性を確認した。固相に
は、Pla78-84、Pla79-84、Pla80-84の各合成ペプチドを
固相化したマイクロプレートを用いた(これらの作製法
については、実施例5に後述する。)。検体としては、
クローン4A2から産生されたモノクローナル抗体4A2-AB
を、及び対照としてPla78-84をウサギに免疫して得られ
た抗血清Anti-Pla78-84を用いた。モノクローナル抗体4
A2-AB、及びAnti-Pla78-84の各希釈系列を作製して、こ
の溶液0.1 mlを上記3種類のペプチド(Pla78-84、Pla7
9-84、Pla80-84)を固相化したマイクロプレートの各ウ
エルに添加し、室温で1時間反応させた後、抗体溶液を
捨て、PBSで3回洗浄した。
【0028】一定濃度に希釈したペルオキシダーゼ標識
抗マウスIgGまたはペルオキシダーゼ標識抗ウサギIgG
(バイオラッド社製)0.1 mlを各ウエルに添加し、室温
で1時間反応させた後、標識抗体溶液を捨て、PBSで3
回洗浄し、過酸化水素及びオルトフェニレンジアミンの
溶液を添加して発色反応を行い各合成ペプチドに対する
反応性を確認した。その結果を表1及び図4に示した。
抗マウスIgGまたはペルオキシダーゼ標識抗ウサギIgG
(バイオラッド社製)0.1 mlを各ウエルに添加し、室温
で1時間反応させた後、標識抗体溶液を捨て、PBSで3
回洗浄し、過酸化水素及びオルトフェニレンジアミンの
溶液を添加して発色反応を行い各合成ペプチドに対する
反応性を確認した。その結果を表1及び図4に示した。
【0029】
【表1】
【0030】なお、表1、図4中の4A2は、クローン4A2
から産生されたモノクローナル抗体(4A2-AB)、 Anti-
pla78-84はPla78-84をウサギに免疫して得られた抗血清
を表す。上記結果から、モノクローナル抗体4A2-ABは、
Pla79-84にのみ反応性を示し、 Pla78-84、Pla80-84に
は反応性を示さなかった。また、対照としたPla78-84ウ
サギ抗血清AntiPla78-84は、Pla78-84、Pla79-84、及び
Pla80-84のいずれのペプチドに対しても反応性を示し
た。このことから、モノクローナル抗体4A2-ABは、Pla7
9-84ペプチドに対して特異的に反応することが確認され
た。また、アンジオスタチンに対して特異的に反応する
抗体を得るためには、プラスミンの78位または80位
のいずれを選択したペプチドによっても困難であり、7
9位から始まるペプチドに依らなければならないことが
示された。
から産生されたモノクローナル抗体(4A2-AB)、 Anti-
pla78-84はPla78-84をウサギに免疫して得られた抗血清
を表す。上記結果から、モノクローナル抗体4A2-ABは、
Pla79-84にのみ反応性を示し、 Pla78-84、Pla80-84に
は反応性を示さなかった。また、対照としたPla78-84ウ
サギ抗血清AntiPla78-84は、Pla78-84、Pla79-84、及び
Pla80-84のいずれのペプチドに対しても反応性を示し
た。このことから、モノクローナル抗体4A2-ABは、Pla7
9-84ペプチドに対して特異的に反応することが確認され
た。また、アンジオスタチンに対して特異的に反応する
抗体を得るためには、プラスミンの78位または80位
のいずれを選択したペプチドによっても困難であり、7
9位から始まるペプチドに依らなければならないことが
示された。
【0031】(4-2)イムノブロット法による特異性の
確認(1) さらに、精製蛋白質を用いて常法によるイムノブロット
法により、モノクローナル抗体4A2-ABの反応性を確認し
た。その結果を図5に示す。対照としてプラスミノーゲ
ンのクリングルドメイン1-4をバクテリアで発現したも
のを抗原にして、ウサギで作製したポリクロナール抗体
K1-4を用いた。各々の抗体は1μg/ml の濃度で用いた。
なお、標準物質(E−タイププラスミノーゲン(カタロ
グ番号528175)、K−タイププラスミノーゲン(カタロ
グ番号528185)、及びアンジオスタチン(カタログ番号
176700))は、それぞれカルバイオケム社から購入した
ものを使用した。
確認(1) さらに、精製蛋白質を用いて常法によるイムノブロット
法により、モノクローナル抗体4A2-ABの反応性を確認し
た。その結果を図5に示す。対照としてプラスミノーゲ
ンのクリングルドメイン1-4をバクテリアで発現したも
のを抗原にして、ウサギで作製したポリクロナール抗体
K1-4を用いた。各々の抗体は1μg/ml の濃度で用いた。
なお、標準物質(E−タイププラスミノーゲン(カタロ
グ番号528175)、K−タイププラスミノーゲン(カタロ
グ番号528185)、及びアンジオスタチン(カタログ番号
176700))は、それぞれカルバイオケム社から購入した
ものを使用した。
【0032】図5(B)及び(E)に示すように、モノ
クローナル抗体4A2-AB(なお図中には、「4A2」と示し
た。)は、SDS-PAGE後のWBによって、還元条件下(Redu
ced)及び非還元条件下(Non-reduced)のいずれの条件
下においても、E−タイププラスミノーゲン(E-PG)と
は反応せず、還元条件下及び非還元条件下のいずれの条
件下においても、K−タイププラスミノーゲン(K-PG)
と反応した。また、アンジオスタチン(ANS)とは、還
元条件下のみでしか反応しなかった。一方、図5(C)
及び(F)に示すように、クリングルドメイン1-4に対
する抗体K1-4は、還元条件下及び非還元条件下のいずれ
の条件下においても、E−,K−タイププラスミノーゲ
ン,及びアンジオスタチンのいずれにも反応した。
クローナル抗体4A2-AB(なお図中には、「4A2」と示し
た。)は、SDS-PAGE後のWBによって、還元条件下(Redu
ced)及び非還元条件下(Non-reduced)のいずれの条件
下においても、E−タイププラスミノーゲン(E-PG)と
は反応せず、還元条件下及び非還元条件下のいずれの条
件下においても、K−タイププラスミノーゲン(K-PG)
と反応した。また、アンジオスタチン(ANS)とは、還
元条件下のみでしか反応しなかった。一方、図5(C)
及び(F)に示すように、クリングルドメイン1-4に対
する抗体K1-4は、還元条件下及び非還元条件下のいずれ
の条件下においても、E−,K−タイププラスミノーゲ
ン,及びアンジオスタチンのいずれにも反応した。
【0033】(4-3)イムノブロット法による特異性の
確認(2) プラスミノーゲンをウロキナーゼで処理するとアンジオ
スタチンが得られることが知られている。そこで、プラ
スミノーゲンをウロキナーゼで処理したアンジオスタチ
ンサンプルと、三種類の合成ペプチド(Pla78-84、Pla7
9-84、及びPla80-84)を用いて、イムノブロット法によ
る特異性の確認を行った。その結果を図6に示す。モノ
クローナル抗体4A2-AB、1μg/mlを各々の合成ペプチドP
la78-84、Pla79-84、Pla80-84各100μg/mlとプレインキ
ュベートした後、アンジオスタチンを転写したメンブレ
ンと反応させた。
確認(2) プラスミノーゲンをウロキナーゼで処理するとアンジオ
スタチンが得られることが知られている。そこで、プラ
スミノーゲンをウロキナーゼで処理したアンジオスタチ
ンサンプルと、三種類の合成ペプチド(Pla78-84、Pla7
9-84、及びPla80-84)を用いて、イムノブロット法によ
る特異性の確認を行った。その結果を図6に示す。モノ
クローナル抗体4A2-AB、1μg/mlを各々の合成ペプチドP
la78-84、Pla79-84、Pla80-84各100μg/mlとプレインキ
ュベートした後、アンジオスタチンを転写したメンブレ
ンと反応させた。
【0034】モノクローナル抗体4A2-ABは、合成ペプチ
ドPla79-84とプレインキュベートすることにより、抗体
とペプチドとの複合体を形成したため、アンジオスタチ
ンに対する反応性が消失した(左から三番目のレーン
(79-84)を参照)が、合成ペプチドPla78-84、 Pla80-
84とのプレインキュベーションでは反応性が消失しなか
った(左から二番目(78-84)及び四番目(80-84)のレ
ーンを参照)。このことから、モノクローナル抗体4A2-
ABは、液相中でもPla79-84ペプチドにのみ特異的に反応
することが確認された。
ドPla79-84とプレインキュベートすることにより、抗体
とペプチドとの複合体を形成したため、アンジオスタチ
ンに対する反応性が消失した(左から三番目のレーン
(79-84)を参照)が、合成ペプチドPla78-84、 Pla80-
84とのプレインキュベーションでは反応性が消失しなか
った(左から二番目(78-84)及び四番目(80-84)のレ
ーンを参照)。このことから、モノクローナル抗体4A2-
ABは、液相中でもPla79-84ペプチドにのみ特異的に反応
することが確認された。
【0035】(実施例5)モノクローナル抗体4A2-ABを
アンジオスタチンに特異的に反応させるための液相条件
とその条件下でのモノクローナル抗体4A2-ABを用いたア
ンジオスタチンの定量法の構築 本発明者らは図5に示したように、モノクローナル抗体
4A2-ABは、SDS-PAGE後のWBによって、還元条件下及び非
還元条件下のいずれの条件下でもE−タイププラスミノ
ーゲン及びK−タイププラスミノーゲンに結合するが、
アンジオスタチンとは還元条件下のみでしか結合しない
抗体であることを見い出した。そこで、本発明者らは、
モノクローナル抗体4A2-ABは、液相の適当な条件下にお
いて、アンジオスタチンとのみ反応する条件が存在する
と予想し、鋭意実験を行った。その結果、10% 正常ヤギ
血清, 0.05% DOC, 0.05% SDS, 0.5% NP-40, 0.3 M NaC
l,0.1 M EACA, 15% グリセロールを含む25mM Tris-HCl
pH 8.0の溶液を使用し、標準物質を適当な濃度、例え
ば、500 ng/ml - 5ng/ml に希釈することで、モノクロ
ーナル抗体4A2-ABをE,K−タイププラスミノーゲンと
は反応せず、アンジオスタチンとのみ特異的に反応させ
ることに成功した。その方法を示すと次の通りである。
アンジオスタチンに特異的に反応させるための液相条件
とその条件下でのモノクローナル抗体4A2-ABを用いたア
ンジオスタチンの定量法の構築 本発明者らは図5に示したように、モノクローナル抗体
4A2-ABは、SDS-PAGE後のWBによって、還元条件下及び非
還元条件下のいずれの条件下でもE−タイププラスミノ
ーゲン及びK−タイププラスミノーゲンに結合するが、
アンジオスタチンとは還元条件下のみでしか結合しない
抗体であることを見い出した。そこで、本発明者らは、
モノクローナル抗体4A2-ABは、液相の適当な条件下にお
いて、アンジオスタチンとのみ反応する条件が存在する
と予想し、鋭意実験を行った。その結果、10% 正常ヤギ
血清, 0.05% DOC, 0.05% SDS, 0.5% NP-40, 0.3 M NaC
l,0.1 M EACA, 15% グリセロールを含む25mM Tris-HCl
pH 8.0の溶液を使用し、標準物質を適当な濃度、例え
ば、500 ng/ml - 5ng/ml に希釈することで、モノクロ
ーナル抗体4A2-ABをE,K−タイププラスミノーゲンと
は反応せず、アンジオスタチンとのみ特異的に反応させ
ることに成功した。その方法を示すと次の通りである。
【0036】モノクローナル抗体4A2-ABをPBSで5μg/ml
の溶液に調製した。この4A2-AB溶液0.1 mlをマイクロプ
レートの各ウエルに添加し、4℃で12〜18時間反応させ
た後、抗体溶液を除き、5% BSA, 5% シュクロース, 0.1
% アジ化ナトリウムを含むPBS 0.35mlを各ウエルに添加
し、4℃で12〜18時間静置した後、マイクロプレートの
未反応部位をブロッキングし、0.05% ツイーン20, 0.15
M NaClを含む10 mM Tris-HCl pH8.0 ( T-TBS )で3回洗
浄することにより、固相化4A2-ABプレートを得た。
の溶液に調製した。この4A2-AB溶液0.1 mlをマイクロプ
レートの各ウエルに添加し、4℃で12〜18時間反応させ
た後、抗体溶液を除き、5% BSA, 5% シュクロース, 0.1
% アジ化ナトリウムを含むPBS 0.35mlを各ウエルに添加
し、4℃で12〜18時間静置した後、マイクロプレートの
未反応部位をブロッキングし、0.05% ツイーン20, 0.15
M NaClを含む10 mM Tris-HCl pH8.0 ( T-TBS )で3回洗
浄することにより、固相化4A2-ABプレートを得た。
【0037】一方、カルバイオケム社より購入した標準
物質(E−タイププラスミノーゲン(カタログ番号5281
75)、K− タイププラスミノーゲン(カタログ番号528
185)、及びアンジオスタチン(カタログ番号17670
0))を10% 正常ヤギ血清を含む25mM Tris-HCl pH 8.0
(Non-Treat)または10% 正常ヤギ血清, 0.05% DOC, 0.
05% SDS, 0.5% NP-40, 0.3 M NaCl, 0.1 M EACA, 15%
グリセロールを含む25mM Tris-HCl pH 8.0(Treat)で
希釈し、0,5,50,500 ng/mlの標準蛋白質液を調製した。
そして、各濃度の標準蛋白質液0.1 mlを固相化4A2-ABプ
レートの各ウエルに添加し、室温(20-25℃)で1時間反
応させた後、溶液を除き、T-TBSで5回洗浄した。その後
に、ピアス社のマニュアルに従い、作製したビオチン標
識抗ヒトプラスミノーゲン(ヤギ)抗体を10% 正常ヤギ
血清, 0.5M NaCl, 0.1 M EACAを含む25mM Tris-HCl pH
8.0で1μg/ml希釈した溶液0.1mlを各ウエルに添加し、
室温(20-25℃)で1時間反応させた後、ビオチン標識抗
体溶液を除き、T-TBSで5回洗浄した後、さらにストレプ
トアビジン-POD複合体溶液0.1 mlを各ウエルに添加し、
室温(20-25℃)で30分間反応させた。次にストレプト
アビジン-POD複合体溶液を除き、T-TBSで5回洗浄し、過
酸化水素及びオルトフェニレンジアミンの混合溶液0.1
mlを各ウエルに添加して室温(20-25℃)で15分間発色
反応を行った後、20%リン酸溶液0.1 mlを各ウエルに添
加して反応を停止した。発色した溶液につき波長492 nm
の吸光度を測定した。その結果を表2および図7に示
す。
物質(E−タイププラスミノーゲン(カタログ番号5281
75)、K− タイププラスミノーゲン(カタログ番号528
185)、及びアンジオスタチン(カタログ番号17670
0))を10% 正常ヤギ血清を含む25mM Tris-HCl pH 8.0
(Non-Treat)または10% 正常ヤギ血清, 0.05% DOC, 0.
05% SDS, 0.5% NP-40, 0.3 M NaCl, 0.1 M EACA, 15%
グリセロールを含む25mM Tris-HCl pH 8.0(Treat)で
希釈し、0,5,50,500 ng/mlの標準蛋白質液を調製した。
そして、各濃度の標準蛋白質液0.1 mlを固相化4A2-ABプ
レートの各ウエルに添加し、室温(20-25℃)で1時間反
応させた後、溶液を除き、T-TBSで5回洗浄した。その後
に、ピアス社のマニュアルに従い、作製したビオチン標
識抗ヒトプラスミノーゲン(ヤギ)抗体を10% 正常ヤギ
血清, 0.5M NaCl, 0.1 M EACAを含む25mM Tris-HCl pH
8.0で1μg/ml希釈した溶液0.1mlを各ウエルに添加し、
室温(20-25℃)で1時間反応させた後、ビオチン標識抗
体溶液を除き、T-TBSで5回洗浄した後、さらにストレプ
トアビジン-POD複合体溶液0.1 mlを各ウエルに添加し、
室温(20-25℃)で30分間反応させた。次にストレプト
アビジン-POD複合体溶液を除き、T-TBSで5回洗浄し、過
酸化水素及びオルトフェニレンジアミンの混合溶液0.1
mlを各ウエルに添加して室温(20-25℃)で15分間発色
反応を行った後、20%リン酸溶液0.1 mlを各ウエルに添
加して反応を停止した。発色した溶液につき波長492 nm
の吸光度を測定した。その結果を表2および図7に示
す。
【0038】
【表2】
【0039】Non-Treat溶液中でモノクローナル抗体4A2
-ABと標準物質(E−タイププラスミノーゲン(E-P
G)、K−タイププラスミノーゲン(K-PG)、及びアン
ジオスタチン(ANS))とを反応させた場合には、E−
タイププラスミノーゲンとは反応性を示さないものの、
K−タイププラスミノーゲン及びアンジオスタチンのい
ずれに対しても反応性を示した。ところが、Treat溶液
中でモノクローナル抗体4A2-ABと標準物質とを反応させ
た場合には、E−,Kータイププラスミノーゲンのいず
れにも反応性を示さず、アンジオスタチンのみに特異的
に反応させることができた。
-ABと標準物質(E−タイププラスミノーゲン(E-P
G)、K−タイププラスミノーゲン(K-PG)、及びアン
ジオスタチン(ANS))とを反応させた場合には、E−
タイププラスミノーゲンとは反応性を示さないものの、
K−タイププラスミノーゲン及びアンジオスタチンのい
ずれに対しても反応性を示した。ところが、Treat溶液
中でモノクローナル抗体4A2-ABと標準物質とを反応させ
た場合には、E−,Kータイププラスミノーゲンのいず
れにも反応性を示さず、アンジオスタチンのみに特異的
に反応させることができた。
【0040】上記の結果からサンプルを10% 正常ヤギ血
清, 0.05% DOC, 0.05% SDS, 0.5% NP-40, 0.3 M NaCl,
0.1 M EACA, 15% グリセロールを含む25mM Tris-HCl pH
8.0溶液で希釈することにより、固相化モノクローナル
抗体4A2-ABを液相中において、アンジオスタチンとのみ
特異的に反応させることが可能であることが示された。
清, 0.05% DOC, 0.05% SDS, 0.5% NP-40, 0.3 M NaCl,
0.1 M EACA, 15% グリセロールを含む25mM Tris-HCl pH
8.0溶液で希釈することにより、固相化モノクローナル
抗体4A2-ABを液相中において、アンジオスタチンとのみ
特異的に反応させることが可能であることが示された。
【0041】(実施例6)実施例5の検出方法を用いて
のガン患者血清中のアンジオスタチンの検出と臨床的意
義 ガン患者血清5例( P1-P5 )と正常者血清4例( N1-N4 )
との合計9サンプルを、上記のNon-Treat溶液(未処理
条件)またはTreat溶液(処理条件)を用いて、1/10に
希釈した後、アンジオスタチンの濃度を測定した。その
結果を表3及び表4に示した。
のガン患者血清中のアンジオスタチンの検出と臨床的意
義 ガン患者血清5例( P1-P5 )と正常者血清4例( N1-N4 )
との合計9サンプルを、上記のNon-Treat溶液(未処理
条件)またはTreat溶液(処理条件)を用いて、1/10に
希釈した後、アンジオスタチンの濃度を測定した。その
結果を表3及び表4に示した。
【0042】
【表3】
【表4】
【0043】正常者血清(N1-N4)の定量値+2SDを正常
値域として、ガン患者血清の定量値と比較したところ、
ガン患者血清の5例中4例の定量値が正常値域よりも有
為に高い値を示した。この結果は、ガン患者において、
本測定系で測定できるアンジオスタチンが上昇している
検体があることを示唆すると共に、ガンの診断に本測定
系が非常に有効であることを示唆するものである。
値域として、ガン患者血清の定量値と比較したところ、
ガン患者血清の5例中4例の定量値が正常値域よりも有
為に高い値を示した。この結果は、ガン患者において、
本測定系で測定できるアンジオスタチンが上昇している
検体があることを示唆すると共に、ガンの診断に本測定
系が非常に有効であることを示唆するものである。
【0044】本発明は上記した実施例に限定されるもの
ではなく、要旨を変更しない限り適当に変形して実施す
ることができる。また、本発明の技術的範囲は、均等の
範囲にまで及ぶものである。
ではなく、要旨を変更しない限り適当に変形して実施す
ることができる。また、本発明の技術的範囲は、均等の
範囲にまで及ぶものである。
【図1】プラスミノーゲン及びアンジオスタチンのアミ
ノ酸配列を示す図である。
ノ酸配列を示す図である。
【図2】アンジオスタチンのN末端及びC末端付近のア
ミノ酸配列を示す図である。 (A)N末端付近のアミノ酸配列図 (B)C末端付近のアミノ酸配列図
ミノ酸配列を示す図である。 (A)N末端付近のアミノ酸配列図 (B)C末端付近のアミノ酸配列図
【図3】プラスミノーゲンの一次元配列とクリングルド
メインとの関係を示す模式図である。
メインとの関係を示す模式図である。
【図4】クローン4A2が生産するモノクローナル抗体
の反応性(A)と、Pla78-84をウサギに免疫して得られ
た抗血清Anti-Pla78-84の反応性(B)とを表すグラフ
である。
の反応性(A)と、Pla78-84をウサギに免疫して得られ
た抗血清Anti-Pla78-84の反応性(B)とを表すグラフ
である。
【図5】(A)〜(C)は、還元条件下において、E−
タイププラスミノーゲン(E−PG)、K−タイププラ
スミノーゲン(K−PG)及びアンジオスタチン(AN
S)を電気泳動した後に、銀染色(A)、モノクローナ
ル抗体4A2でウエスタンブロット(B)、又は抗クリ
ングルドメイン1−4抗体K1−4でウエスタンブロッ
ト(C)したときの結果を示す図である。また、(D)
〜(F)は、非還元条件下において、同様の処理をした
ときの結果を示す図である。
タイププラスミノーゲン(E−PG)、K−タイププラ
スミノーゲン(K−PG)及びアンジオスタチン(AN
S)を電気泳動した後に、銀染色(A)、モノクローナ
ル抗体4A2でウエスタンブロット(B)、又は抗クリ
ングルドメイン1−4抗体K1−4でウエスタンブロッ
ト(C)したときの結果を示す図である。また、(D)
〜(F)は、非還元条件下において、同様の処理をした
ときの結果を示す図である。
【図6】クローン4A2が生産するモノクローナル抗体
を各種ペプチドとプレインキュベーションした後に、そ
のモノクローナル抗体とアンジオスタチンとの反応性を
調べたときのウエスタンブロットの結果を示す図であ
る。
を各種ペプチドとプレインキュベーションした後に、そ
のモノクローナル抗体とアンジオスタチンとの反応性を
調べたときのウエスタンブロットの結果を示す図であ
る。
【図7】クローン4A2が産生するモノクローナル抗体
と、E−タイププラスミノーゲン(E−PG)、K−タ
イププラスミノーゲン(K−PG)及びアンジオスタチ
ン(ANS)との反応性を調べたときのグラフである。 (A)Non-Treat溶液を使用したときのグラフ (B)Treat溶液を使用したときのグラフ
と、E−タイププラスミノーゲン(E−PG)、K−タ
イププラスミノーゲン(K−PG)及びアンジオスタチ
ン(ANS)との反応性を調べたときのグラフである。 (A)Non-Treat溶液を使用したときのグラフ (B)Treat溶液を使用したときのグラフ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/577 C12R 1:91) // C12P 21/08 (C12P 21/08 (C12N 5/10 C12R 1:91) C12R 1:91) C12N 15/00 C (C12P 21/08 5/00 B C12R 1:91) C12R 1:91) Fターム(参考) 4B024 AA11 BA53 GA03 HA15 4B064 AG27 CA10 CA20 CC24 DA14 4B065 AA92X AC14 BA08 CA25 CA46 4H045 AA11 AA30 BA14 BA42 CA40 DA76 DA86 EA51 FA20 GA22 HA02
Claims (5)
- 【請求項1】 ヒト、マウス、ラットのプラスミノーゲ
ンの79番目から84番目の Val-Tyr-Leu-Ser-Glu-Cys
からなるアミノ酸配列を特徴とするペプチド。 - 【請求項2】 請求項1記載のペプチドと特異的に結合
することを特徴とするモノクローナル抗体。 - 【請求項3】 請求項2記載のモノクローナル抗体を産
生することを特徴とする融合細胞。 - 【請求項4】 請求項1記載のペプチドを免疫感作させ
た哺乳動物から取得される抗体産生細胞と哺乳動物由来
骨髄腫系細胞との融合により得られることを特徴とする
請求項3記載の融合細胞。 - 【請求項5】 請求項2記載のモノクローナル抗体を用
いて検体中のアンジオスタチンを検出することを特徴と
するアンジオスタチンの検出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000304946A JP2002112768A (ja) | 2000-10-04 | 2000-10-04 | アンジオスタチン特異的モノクローナル抗体、及びこのモノクローナル抗体を用いたアンジオスタチンの検出方法等 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000304946A JP2002112768A (ja) | 2000-10-04 | 2000-10-04 | アンジオスタチン特異的モノクローナル抗体、及びこのモノクローナル抗体を用いたアンジオスタチンの検出方法等 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002112768A true JP2002112768A (ja) | 2002-04-16 |
Family
ID=18785901
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000304946A Pending JP2002112768A (ja) | 2000-10-04 | 2000-10-04 | アンジオスタチン特異的モノクローナル抗体、及びこのモノクローナル抗体を用いたアンジオスタチンの検出方法等 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002112768A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102749456A (zh) * | 2012-06-26 | 2012-10-24 | 博奥赛斯(天津)生物科技有限公司 | 血管紧张素ⅰ化学发光免疫定量检测试剂盒及其制备方法 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09512173A (ja) * | 1994-04-26 | 1997-12-09 | ザ チルドレンズ メディカル センター コーポレイション | アンジオスタチンおよび血管形成の抑制におけるその使用 |
-
2000
- 2000-10-04 JP JP2000304946A patent/JP2002112768A/ja active Pending
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09512173A (ja) * | 1994-04-26 | 1997-12-09 | ザ チルドレンズ メディカル センター コーポレイション | アンジオスタチンおよび血管形成の抑制におけるその使用 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102749456A (zh) * | 2012-06-26 | 2012-10-24 | 博奥赛斯(天津)生物科技有限公司 | 血管紧张素ⅰ化学发光免疫定量检测试剂盒及其制备方法 |
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