JP2012230114A - 第vii因子活性化プロテアーゼの変異体および特異抗体を用いる検出方法 - Google Patents

第vii因子活性化プロテアーゼの変異体および特異抗体を用いる検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 血液凝固第VII因子および単鎖プラスミノーゲン活性化因子を活性化するプロテアーゼ(FSAP)をコードするDNA配列の変異体、体液または組織細胞でFSAPを検出し、遺伝的にへテロ接合性またはホモ接合性であるFSAP発現を示す患者を特定するために用いる診断方法、FSAPおよびその変異体に対する抗体、およびFSAPおよびその変異体に対する抗体を検出するために用いることができる診断方法の提供。
【解決手段】 本変異体は、ヌクレオチド1177位にG/C塩基交換および/またはヌクレオチド1601位にG/A塩基交換を含む。その対応するプロテアーゼはアミノ酸393位にGlu/Gln交換および/またはアミノ酸534位にGly/Glu交換をもつ。このFSAPを検出することによる診断方法とFSAPおよびその変異体に対する抗体の開示もなされている。
【選択図】 なし

Description

本発明は、血液凝固第VII因子活性化プロテアーゼ(FSAP)の変異体、FSAPおよびその変異体を蛋白質レベルおよびRNA/DNAレベルでまたは組織サンプルで検出する方法、並びに前記検出方法のための特異抗体に関する。
ドイツ特許出願 199 03 693.4 は、血漿から分離され、血液凝固第VII因子を活性化できるプロテアーゼを既に開示している。 この最初の発見により、前記プロテアーゼは第VII因活性化プロテアーゼ(FSAP)と称された。詳細な実験によって、FASPはまた、単鎖プラスミノーゲン活性化因子、例えばプロウロキナーゼまたは単鎖組織プラスミノーゲン活性化因子(sct−PA)の強力な活性化物質であることが示された。これらの特性によって、FSAPの可能な利用、例えば第VII因子活性化により推進される血液凝固促進を主体とする血液凝固促進物質としての利用が提唱された。FSAPはまた、単独で用いるかまたはプラスミノーゲン活性化因子と併用して、例えば血栓を形成する合併症の場合にフィブリン溶解のために用いることができる。
ドイツ特許出願 199 03 693.4 および 199 26 531.3 で開示されたようにこのプロテアーゼの検出アッセイが開発されたが、これは、例えば血漿中のFSAP抗原含有量およびその活性の両者を定量することを可能にする。この場合、抗原決定は好ましくはELISAアッセイによって実施される。ドイツ特許出願19926531.3で開示されたように、FSAP活性は、プロウロキナーゼのウロキナーゼへの活性化を定量し、さらに後者と色素形成物質との反応を吸光の相違としてその後すぐに測定することによって決定できる。驚いたことには、前記の活性化のアッセイ中に、例えば血漿から単離したFSAPプロ酵素は選択したインキュベーション条件下で活性化され、したがってプロウロキナーゼの活性化を可能にすることが見出された。より最近の研究によって、FSAPは、自己活性化によってその活性形に変換され、したがって例えばプロウロキナーゼまたは第VII因子を活性化できることが示された。このことは、さらに上記のインキュベーション条件(すなわち中性からアルカリpH、カルシウムイオンおよびヘパリン)によって支持された。さらにまた、最近得られたほとんどの結果は、プロウロキナーゼ/ウロキナーゼ(または単鎖および二重鎖tPA)はそれ自体、単鎖FSAPの活性化を引き起こすかまたは促進することができることを示している。
上記の2つのアッセイ系(すなわちELISAおよびプロウロキナーゼ活性化アッセイ)を用いて、180以上の健常な血液ドナーの血漿が調べられた。(100人以上健常ドナーの)血漿プールと比較するか、または全検査群の平均と比較してすべてのサンプルの5から10%でFSAPによるプロウロキナーゼ活性化能力が顕著に低下していることが見出された。
対照的に、FSAP抗原の平均値が前記のドナーの大半で測定された。したがって、調べられた血液サンプルでは、活性の低下または消失をもたらす1つまたは2つ以上のFSAPの変化が存在するのであろうと推測される。これに対する説明は集団内の多形性、すなわちFSAPの構造における1つまたは2つ以上の変異で、ドイツ特許出願19926531.3で既に考えられたように、それら多形性はFSAPアミノ酸配列の変化で示唆された。調べた全ドナーの平均値より通常50から70%低い活性はヘテロ接合変異を示唆している。出現する表現型は、両方のFSAP(すなわち野生型FSAPおよび変異体)が血中に等しく存在するものであろう。変異体はプロウロキナーゼを活性化する特性を(ほとんど
)完全に失っていると仮定すれば、平均して約半分の活性が測定されるであろう。しかしながら、また他の蛋白質のヘテロ接合変異で仮性ホモ接合体が出現することが報告されたが、この場合、適切に検出される生物学的特性が部分的に失われた変異蛋白質が検出できただけであった。
未知の潜在的な補助因子の欠損または減少がFSAP活性低下が検出された原因であるという可能性を排除するために、3人のドナーのFSAPサンプル(彼らの提供サンプルは繰り返し顕著な活性低下を示した)を精製した。この高度に精製した蛋白質は、血漿プールから精製したFSAPと比較して同様に顕著に低い活性を示した。これにより補助因子の影響の可能性は減少し、上記で述べたような蛋白質改変の可能性が高まった。驚くべき結果は、第VII因子を活性化させる能力は見かけ上低下しないことであった。このために、この種の変異体は、そのフィブリン溶解能が外観上限定されているので、ドイツ特許出願19903693.4に記載されたように血液凝固促進剤として上記で述べた利用に特に適している。前記変異体は、下記で述べるヌクレオチド改変に関する発見を基にして遺伝子組換えまたは遺伝子導入により製造することができる。しかしながら、それらはまた、対応するFSAP蛋白質(単鎖または二重鎖FSAPと同様に天然の供給源(例えば血液サンプル)から直接単離することがもできる。
ドイツ特許出願 199 03 693.4、 199 37 219.5 および 199 37 218.7 では既に、FSAPの製造(好ましくは、ドイツ特許出願 100 36 641.4 に詳細に開示されているような免疫吸着による)を含む方法が記載されている。しかしながら、知る限りではこれまで用いられてきたモノクローナル抗体は、野生型FSAPと変異体FSAPを識別することができない。したがって、特異的に前記変異体と反応するモノクローナル抗体のみを前記変異体の製造に用いることができる。前記変異体で免疫することによって抗体を得ることが可能である。さらにまた、既知の方法による免疫および対応する抗体の生成のために、配列表の配列番号3のアミノ酸389から397(...SFRVQKIFK...)および/または534から539(...EKRPGV...)に対応する蛋白質領域をもつペプチドを用いることが可能である。さらに、例えばELISAウェスタンブロットのような検出方法、免疫組織学または蛍光補助細胞分類(=FACS)で試薬として前記抗体を用い特異的に前記変異体を検出できる。
他方、FSAP野生型に特異的な抗体または野生型に対応するアミノ酸配列、例えばアミノ酸配列389から397(...SFRVEKIFK...)および/またはアミノ酸配列534から539(...GKRPGV...)に対して作製した抗体は、例えば出血を引き起こすフィブリン溶解亢進を防ぐためにFSAP活性を予防的または治療的に抑制する医薬として特にヒト化形で用いることができる。さらに野生型FSAPを精製、検出および識別するために、前記のような態様で前記抗体を用いることもまた可能である。
既知のcDNA配列(Choi-Miura, 登録番号S83182)と比較することによって、ゲノムFSAP配列を遺伝子バンクで登録番号AC006097として特定した。イントロンおよびエクソンは比較の過程で誘導された。個々のPCR反応でそれぞれの隣接イントロン配列の小部分と一緒にコード配列を増幅するために、合計12プライマー対をデザインした。
先ず最初に、活性の低下した2人の対象者の血液および正常なウロキナーゼ活性をもつ4人の対象者の血液から、すべてのプライマー対を用いてゲノムDNAを単離して増幅し、続いてPCRプライマーを用いてDNA配列を決定した。結果は表1に示した。コード領域で合計4つのヌクレオチド位が多形性であった。すなわち、これらの位置では2つの塩基が同時に検出された。したがって、これらの事例はヘテロ接合体(野生型の1つの対立遺伝子座および1つの変異型対立遺伝子座をもつ)であると思われる。これらのうちの2つ(183位および957位)は第三の塩基の交換(これはアミノ酸の交換をもたらさ
ない)である。他の2つ(プロウロキナーゼ活性が低下している対象者のDNAでのみ見出される)は、表1に示すようにアミノ酸の交換をもたらす。
Figure 2012230114
2つの変異のプロウロキナーゼ活性低下との相関性を調べるために、個々のDNAの配列をさらにこれらの位置で決定した。結果は表2に要約した。プロウロキナーゼ活性が低下した対象者の6人すべてがヌクレオチド1601位でヘテロ接合体(Gly−Glu変更)で、4人はさらに1177位でヘテロ接合体(Glu−Gln変更)であった。正常なプロウロキナーゼ活性を有するか、低い正常範囲のウロキ,ナーゼ活性を有する合計11人の対象者のいずれも上記のヘテロ接合体ではなかった。この結果は、少なくともアミノ酸534位の変更はプロウロキナーゼの活性低下と因果関係を有することを示唆している。393位のみのアミノ酸変更がプロウロキナーゼ活性低下をもたらすか否かはこの時点ではまだ明らかではない。
Figure 2012230114
本発明はしたがって、血液凝固第VII因子および単鎖プラスミノーゲン活性化因子を活性化するプロテアーゼ(FSAP)をコードするDNA配列の変異体に関する。本変異体は、ヌクレオチド1177位にG/C塩基交換および/またはヌクレオチド1601位にG/A塩基交換を含む。
添付の配列表の配列番号1のヌクレオチド配列は野生型配列を表している。ヌクレオチド1177位および1601位で2つの変更を含む変異体のDNA配列は配列表の配列番号2に示されている。対応する野生型アミノ酸配列は配列表の配列番号3に示されている。配列番号4は2つのアミノ酸交換を含む変異体のアミノ酸配列を示す。
配列表に示した前記のDNAおよびアミノ酸配列の検出によって、遺伝的にヘテロ接合体またはホモ接合体のFSAP発現を示す患者を特定する診断方法を開発するための条件が得られた。前記患者のゲノムDNAまたはmRNAのいずれかで変異を検出することが可能である。しかしながら、それら変異はまた、改変アミノ酸配列を有する変異体または野生型に対して作製したモノクローナル抗体またはポリクローナル抗体を用いて蛋白質レベルで検出することも可能である。
このためにはこの目的に適した抗体を製造し、従って信頼できる診断方法およびアッセイシステムを開発する必要が生じる。
本発明はしたがってまた血液凝固第VII因子活性化プロテアーゼおよびその変異体に対するモノクローナル抗体に関し、さらにまたFSAPおよびその変異体の検出並びに活性測定のためのそれらの使用に関する。
FSAP抗原含有量の定量およびFSAP活性の測定の両方が可能なアッセイシステム、例えばウェスタンブロットまたはエンザイムイムノアッセイ(ELISA)はそれ自体はドイツ特許出願199 03 693.4 および 199 26 531.3 で既に開示されている。
前記アッセイシステムは特異的モノクローナル抗体によるFSAPの結合および/または検出を基にしている。しかしながら、例えばマウスの免疫はしばしば個々のモノクローナル抗体の発現について多くの陽性クローンを生じるが、それらクローンのほんのわずかだけが上記の作業に適している。したがって、本発明の目的は、血液凝固第VII因子活性化プロテアーゼの精製、その定性的および定量的検出およびその活性の測定のすべてに効果的に用いることができる前記プロテアーゼに対する特異的モノクローナル抗体を検出することである。
我々は、これらの要請は、ハイブリドーマ細胞株DSMACC2453およびハイブリドーマ細胞株DSMACC2454によって産生される、血液凝固第VII因子活性化プロテアーゼに対するモノクローナル抗体によって十分に満たされることを見出した。
最近まで、FSAPは主にその活性化形で精製されていた。通常の調製方法(例えばカラムクロマトグラフィー技術)は、前記プロテアーゼの急速な活性化およびその後の不活化を促進する。本発明にしたがえば、血液凝固第VII因子活性化プロテアーゼおよび特にそのプロ酵素を高収量で精製することが可能である。本方法では、上記の抗体の一つを支持体に結合させ、前記抗体を前記プロテアーゼまたはそのプロ酵素を含む液体で平衡化させ、続いて洗浄した後で溶出によって前記プロテアーゼまたはそのプロ酵素を得る。
さらにまた、上記の抗体は以下のような免疫アッセイを用いて血液凝固第VII因子活性化プロテアーゼまたはそのプロ酵素を検出するのにも適している:
a)プロテアーゼまたはそのプロ酵素を含むと思われるサンプルを、固形支持体に固定した本発明の第一の抗体とインキュベートし、続いて洗浄した後、本発明の第二の標識抗体を添加し、さらに再度洗浄した後、第二の抗体または他のモノクローナルもしくはポリクローナル抗体によって生じたシグナルを測定するか、または
b)被検サンプル中に含まれるプロテアーゼまたはそのプロ酵素を、例えば前記プロテアーゼまたはそのプロ酵素に対するポリクローナル抗体によって支持体に固定し、本発明の標識抗体のみを用いて検出するか、または本発明の非標識抗体と混合し続いてモノクローナル抗体で検出するか、または、
c)標識プロテアーゼまたはそのプロ酵素の存在下で、プロテアーゼまたはそのプロ酵素について検査しようとするサンプルを支持体に固定した本発明の抗体に添加し、さらに前記標識によって生じたシグナルを測定する。
血液凝固第VII因子活性化プロテアーゼまたはそのプロ酵素を検出するまた別の可能な手段は、本発明の標識抗体単独または本発明の非標識抗体との混合物との免疫反応によるウェスタンブロット法を用い、続いて本発明のモノクローナル抗体を、例えば標識蛋白AもしくはG、または前記モノクローナル抗体に対して作製した標識モノクローナルもしくはポリクローナル抗体によって検出を実施するものである。
最後に、蛋白質溶液中の血液凝固第VII因子活性化プロテアーゼまたはそのプロ酵素の活性の測定もまた、プロテアーゼおよび/またはそのプロ酵素を含む蛋白質溶液を、本発明の抗プロテアーゼモノクローナル抗体を予め結合させた固形支持体とインキュベートし、前記固形支持体を洗浄した後、前記固形支持体に固定されたプロテアーゼおよびそのプロ酵素をそれらの活性の測定を可能にする試薬とインキュベートすることによって実施できる。続いてプロテアーゼまたはそのプロ酵素の活性は、発色基質に対する作用により出現する吸光を光度定量することにより測定することができる。
他の実施可能なプロテアーゼまたはそのプロ酵素活性測定手段では以下を測定する:
- 血液凝固第VIII/VIIIa因子またはV/Va因子を不活化する作用、または
- 完全凝固アッセイにおける凝固時間を短縮する作用、または
−プラスミノーゲン活性化因子を活性化する作用、または
- 血液凝固第VII因子を活性化する作用。
完全なモノクローナル抗体およびそのフラグメント(例えばF(ab′)2またはFab)もともに上記の方法での使用に適している。放射性物質または蛍光物質または酵素的に活性な物質で標識した後で、抗体またはそのフラグメントを免疫アッセイまたはウェスタンブロット検出法での検出補助物質として用いることができる。非標識モノクローナル抗体またはフラグメントも同様に用いることができるが、続いて、例えば標識抗体(マウス抗体に対して作製)またはその標識フラグメントによって検出または固定を実施する(サンドイッチ法)。本発明のモノクローナル抗体またはそのフラグメントは単独でも混合しても用いることができる。これはウェスタンブロットでは特に推奨される。なぜならば、SDSゲル電気泳動はしばしばサンプルの還元条件下で実施されるからである。2つのFSAPポリペプチド鎖は、単にジスルフィド架橋を介して互いに連結されているので、この分子は還元時には2つの鎖、すなわち重鎖および軽鎖に解離する。前者はDSMACC2454のモノクローナル抗体によて認識され、後者はDSMACC2453のモノクローナル抗体によって認識される。したがって、両方の鎖を検出するためには、本発明の2つのモノクローナル抗体またはそのフラグメントが必要である。
本発明のモノクローナル抗体は以下のように製造され、その特性が定められたた:
免疫:
3匹の雌のbalb/cマウス(約6週齢)を第VIII因子活性化因子で免疫した。最初の注射はフロイントの完全アジュバント0.2mlと混合した0.2mlの抗原(10μg)から成る。その後に続く3回の追加免疫注射(それぞれの間隔は2週間)では、抗原(0.2ml中に20μg)をアジュバント無しで投与した(いずれも腹腔内注射)。免疫原はPBSで希釈した。最後の注射の後で、第VII因子活性化因子でマイクロタイタープレートを被覆することにより間接ELISAで血清力価を測定した。もっとも高い血清力価をもつマウスを融合に選んだ。
融合:
最後の接種から3週間後に3日間連続して抗原を投与した(0.1ml中に10μgの静注)次の日(4日目)に、血液採取後にマウスを殺処分し、脾臓を摘出して脾細胞を単離した。続いてこの脾細胞をマウスのミエローマ細胞株SP2/0−Ag14と融合させた。融合試薬はポリエチレングリコール4000(Merck)であった。融合は、最初のKoehler/Milstein法の変法を用いて実施した。細胞は24ウェルの培養プレートに分散させた。使用した培養液は、10%ウシ胎児血清を含むダルベッコー改変イーグル培地および選別用HATであった。約2週間後に、増殖した細胞クローンを48ウェルプレートのウェ
ルに移し番号を付けた。
ハイブリドーマスクリーニング:
培養上清を1728個の増殖クローンから採取し、マウスIgGの有無についてELISAによってアッセイした。固定第VII因子活性化因子を用いてマウスIgG陽性上清を特異性について検査した(ELISA)。アッセイした細胞株のうち、108個の細胞株が第VII因子活性化因子に対して特異的であると特定され、これらを凍結状態で保存した。
DSMACC2453およびDSMACC2454と称する2つのハイブリドーマ細胞株を更なる実験のために選んだ。前記細胞株によって産生された抗体の特異性はBIACOREで確認し、結合動態を測定した。2つのモノクローナル抗体はIgG1型である。
FSAP野生型およびその変異体に対する上述の抗体を用いて、変異体を検出する診断法を以下のようにして実施することができる:
a)変異体を含む可能性があるサンプルを固形支持体に固定した請求項7に記載の第一の抗体とインキュベートし、続いて洗浄した後で、請求項7に記載の第二の標識抗体を添加するか、または野生型に対して誘導した第二の標識抗体を添加し、再び洗浄した後で、前記第二の抗体によって生じたシグナルを測定するか、または
b)変異体を含む可能性があるサンプルを、野生型に対して誘導し固形支持体に固定した第一の抗体とインキュベートし、洗浄した後で、請求項7に記載の第二の標識抗体を添加し、再度洗浄した後で、第二の抗体によって生じたシグナルを測定するか、または
c)変異体の有無について検査しようとするサンプルを支持体に固定し、請求項7に記載の標識抗体を単独で用いて検出するか、または非標識抗体と混合して続いて標識抗体を検出するか、または
d)変異体の有無について検査しようとするサンプルを、支持体に固定した請求項7に記載の抗体に標識変異体の存在下で添加し、前記標識によって生じたシグナルを測定する。
好ましい診断方法ではFSAP活性は以下のように測定される:請求項7に記載の抗プロテアーゼ抗体を予め結合させた固形支持体とプロテアーゼ含有サンプルとをインキュベートし、前記固形支持体を洗浄した後、前記支持体に固定されたプロテアーゼをその活性の測定を可能にする試薬とインキュベートする。
この場合には、プロテアーゼ活性は、発色基質に対する作用に続いて出現する吸光を光度定量することによって測定できる。
さらにまたプロテアーゼ活性は以下を測定することによって測定できる。
- 血液凝固第VIII/VIIIa因子またはV/Va因子を不活化する作用、または
- 完全凝固アッセイで血液凝固時間を短縮させる作用、または
- プラスミノーゲン活性化因子を活性化する作用、または
- 血液凝固第VII因子を活性化する作用。
最後に、以下のものを活性化することによってプラスミノーゲン活性化因子の作用を測定する方法もまた利用できる:
- 単鎖ウロキナーゼ(scuPA、単鎖ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子)、または
- 単鎖tPA(sctPA、単鎖組織プラスミノーゲン活性化因子)。
プロウロキナーゼ活性低下の原因となる変異は、単一ヌクレオチドの多形性を検出するためにも利用される方法を用いてDNAおよびRNAレベルで検出できる。例えば、
- RNAのcDNA増幅またはゲノムDNAの増幅およびそれに続くそれらの配列決定;
- cDNAレベルまたはゲノムDNAレベルでの変異の検出、または以下によるそれらの増幅;
- 配列特異的プローブによるハイブリダイゼーション(これらプローブは、例えば以下のような検出用標識を有する:酵素、アルカリ性ホスファターゼ、HRPおよびそれらの基質、蛍光染料(さらにまたレポーター−クエンチャー対、例えばスコルピオン、分子信号、TaqManプローブ)、放射性同位元素、発色団、化学発光標識および電気化学的発光標識));または
- 例えば、選択的な2′−アミンのアシル化、“副溝結合物質”オリゴヌクレオチド共役物による核酸の電気化学的酸化のような方法またはHPLCによる検出。
上記の抗原アッセイおよび活性のアッセイによって得られた検査結果を基にして、3群の健常なドナーをゲノムレベルでの潜在的な変異に関して調べることができる。この目的のために、血液をドナーから採取し、遠心によって血液細胞を血漿から分離した。続いて血漿を用いてFSAP抗原および活性レベルを定量し、後者にしたがって3つの群に分割した(すなわち、“高い/平均”、“平均/低い”および“顕著に低い”)。続いて得られた血液細胞を用いてDNA/RNAを抽出し、それらから9ページおよび表1に示した結果が得られた。
今やこの結果を基にして、前記の変異の一方または両方を、それらの遺伝子型がへテロ接合体であろうとホモ接合体であろうと、対応するFSAPヌクレオチド配列レベルで迅速に検出することが可能である。前述の抗原および活性のアッセイは健常なドナーの遺伝子型を極めて正確に反映するが、FSAPの血漿レベルが影響を受けるときはこれは困難または不可能である。したがって、例えばホルモンの変動、ライフスタイルなどのパラメーター、特に病的状態は、多かれ少なかれ抗原および/または活性レベルに強い影響を与える。ドイツ特許出願19926531.3で開示されたように、心臓発作時の測定可能なFSAPの活性は正常値と比較して顕著に増加し、抗原含有量はほとんど増加しない。結果として、健康時にFSAPの活性が低いドナーはしたがって明らかに”平均水準”である。
例えば、FSAPの変異をもつ患者は、血栓性合併症(例えば心臓発作)を発症する危険が増加するか否かに関する研究は、上記の制限のために可能ではあるが困難を伴う。他方、例えば肝不全は血漿レベルの低下をもたらす可能性があり、これは同様に、“真の”遺伝的素因の解釈を誤らせるかもしれない。反対に、DNA/RNAレベルのFSAP変異アッセイは一時的な事象に左右されない。上述のアッセイのすべてを組み合わせることによって、ドナー/患者の完全な臨床像、すなわち潜在的な変異の評価および抗原−活性比に対する影響に対する急性症状の評価が得られる。これは予防的および治療的手段を提供するかもしれない。
上記で述べたように、その血漿が約50%の正常なFSAPおよび約50%のFSAP変異体を含む完全なヘテロ接合性血液のドナーがこれまで発見されてきた。これは血漿活性レベルの約50%の低下をもたらし、その血漿には両タイプのFSAP分子が存在する。100人以上のドナーの血液から得られた血漿プールは、したがって集団によって5から10%のFSAP変異体を含む。このことの結果は、上記に一致する確率で輸血においてFSAP変異体を含むドナーの血漿を受け取るということである。この変異体を産生することができないレシピエントに前記変異体を含む血液を投与した場合、前記変異体は異質なものと認識され適当な抗体が産生される。それより後にFSAP変異体をさらに投与することにより、レシピエントに免疫学的反応が引き起こされる可能性があり、その副作用は当業者には周知である。
反対に、ホモ接合性血液のレシピエントで正常なFSAPではなくFSAP変異体のみを産生している者では、正常なFSAPは“異質”と認識され、それに対する適当な抗体が産生される。
FSAPは止血およびそれに関わる細胞性反応に影響を与える。血液凝固および/またはフィブリン溶解に関与することにより、FSAPはまた創傷治癒反応に影響を与える。さらにまた、FSAPは、グリコサミノグリカンに対して高い親和性を示すその特性のために細胞および他のマトリックスと結合し、したがっておそらく生理学的および病理生理学的に細胞遊走および細胞性−蛋白分解性反応に関与する。
したがって抗FSAP抗体はすべてのFSAP仲介活性に影響を及ぼす。FSAPの外観に対する自己抗体の事例では、その生理学的機能の障害に加えて、免疫複合体(FSAP+抗体)が既知の自己免疫疾患という副作用をもたらす可能性がある。これは、例えば内皮に局所的に脈管炎を生じるかもしれない。プロフィブリン溶解剤としてのFSAP活性の中和作用はまた血栓症促進状態を惹起するかもしれない。
したがって上記の抗体を検出する診断方法が必要である。
したがって、本発明はまた、血液凝固第VII因子活性化プロテアーゼ(=FSAP)に対する抗体、および/または1つまたは2つ以上のアミノ酸の交換によって生じるFSAP変異体に対する抗体を検出する方法に関する。本方法は、抗体を含む可能性があるサンプルを、固形支持体に固定したFSAPおよび/またはFSAP変異体と反応させ、洗浄後に、前記プロテアーゼと結合した抗体を標識した抗ヒト免疫グロブリンまたは標識した蛋白Aとともにインキュベートし、前記結合標識物質によって放射されるシグナルを測定することを含む。
本発明の診断方法の実施にはELISAの技術を用いるのが都合がよい。その技術では、FSAPおよび/またはFSAP変異体はマトリックス、例えばマイクロタイタープレートに結合される。FSAPおよび/またはFSAP変異体の最適な提示のために、モノクローナルもしくはポリクローナル抗体またはそのF(ab′)2もしくはFabフラグメントでプレートを予め被覆し、続いてこのプレートにFSAPおよび/またはFSAP変異体を適用する。FSAPおよびその変異体はデキストランスルフェート、ヘパリンおよび類似の物質に非常に良好に結合するので、FSAP結合のために前記の薬剤で予め被覆することも可能である。洗浄した後で、支持体またはマイクロタイタープレートに、適切な場合にはさらにまたこの目的に適した薬剤(例えば洗剤またはアルブミン)を用いて封鎖処理および洗浄を施し、続いてアッセイするべき溶液とともにインキュベートする。FSAP抗体含有溶液は血清、血漿および他の体液(例えば滑液、CSF、唾液、涙液、精漿)または他の細胞溶解物であろう。
支持体をインキュベートおよび洗浄した後で、続いて適当な検出薬剤を用いる。種々のクラスの抗体(例えばIgG、IgM、IgA、IgEおよびそれらに属するサブクラス)の検出に必要なアッセイ物質は標識試薬として市販されている。抗体力価は、抗ヒト抗体と結合させた酵素によって発色基質を切断することによって惹起される吸光を分光計で測定して検出および定量できる。しかしながら、検出に用いられる抗体に結合した蛍光基によって放射される蛍光を測定することも可能である。最後のものとして、検出に用いる物質が放射性の基で標識される場合は放射能測定を用いて検出を実施してもよい。
FSAPおよび/または特にFSAP変異体に対する抗体を測定することによって、輸血で生じるリスクを輸血実施前に特定し、さらに適当な測定を実施することによって危険な合併症を回避することが可能である。
本発明はさらに、血液凝固第VII因子活性化プロテアーゼ、そのプロ酵素またはその変
異体もしくはフラグメントを免疫組織化学的に検出する診断方法に関する。本方法は、標識した抗プロテアーゼモノクローナルもしくはポリクローナル抗体またはそのフラグメントの1つを組織サンプルと反応させ、未結合抗体またはそのフラグメントを洗い流し、結合した抗体またはそのフラグメントの1つから放射されるシグナルを測定することを含む。
本方法はまた、前記プロテアーゼ、そのプロ酵素もしくは変異体またはそのフラグメントもしくはそのフラグメントの1つに対して誘導した非標識モノクローナルまたはポリクローナル抗体を組織サンプルと反応させ、未結合の抗体またはそのフラグメントを洗い流し、続いて標識した抗抗体を前記組織と反応させ、未結合の標識抗抗体を洗い流し、結合した抗抗体またはそのフラグメントから放射されるシグナルを測定することによって実施できる。
さらにまた、FSAPに対して誘導したモノクローナルまたはポリクローナル抗体は、発色団または化学発光団で標識したとき、ヒト由来の組織切片でFSAPを検出するために非常に適していることが判明した。ウサギ、ヒツジ、ヤギまたは他の哺乳類を免疫して得られた抗FSAPポリクローナル抗体は、モノクローナル抗体と同様に前記の検出に適している。活性型およびプロ酵素型の両方またはそのフラグメントとして存在するFSAPの組織学的に特異的な検出に特に適しているものは、ハイブリドーマ細胞株DSMACC2453およびDSMACC2454のモノクローナル抗体である。活性化FSAPとインヒビター(例えば抗プラスミン)との複合体もまたこのようにして検出できる。この目的に適切なものは、すべての一般的な組織学的検出方法、例えば光学顕微鏡法、蛍光顕微鏡法および電子顕微鏡法である。
上記の方法でFSAPを検出するために適しているものは、検出可能な基で標識されている限り、完全なポリクローナルおよびモノクローナル抗体並びにそのフラグメント(例えばF(ab′)2またはFab)である。上記の抗体またはそのフラグメントは単独でもまたは混合物としても使用できる。これは、認識されるエピトープの1つが不明瞭な場合に特に推奨される。例えば、蛋白質ドメインは細胞との結合のために抗体がアクセスできないかもしれないが、異なるFSAP領域に対して特異性を有する別の抗体が結合できる。ヒトのFSAP、野生型、および/またはその変異体に対して誘導され、ドイツ特許出願10052319.6でさらに詳細に開示されている抗体もまた、ヒト由来の組織切片でFSAPの検出に用いることができる。
FSAPの免疫組織化学的検出に関してこれまでに得られた所見は以下のように要約することができる:
- FSAPはこれまでに調べられたヒトの組織のほとんどすべてで検出されている;
- 内分泌学的に活性な細胞、例えばライディヒ細胞または膵臓のランゲルハンス島の内分泌学的に活性な細胞は、発色団をもつ抗体を用いてその細胞質内が極めて強く染色される;
- 上皮および内皮は、それらの位置に応じて多かれ少なかれFSAPに対する抗体と強力な細胞質内免疫反応を示す;
- 皮質の神経節細胞および樹状突起は高濃度のFSAPを示し、これは発色団をもつ抗体との強力な免疫組織学的発色反応によて検出される;
- プラズマ細胞は発色団をもつ抗体により強い細胞質内着色を示す;
- 複雑な組織内の間葉の支質細胞はFSAPに対して極めて微弱な発色反応を示すか、または全く反応を示さない。
したがってFSAPは正常な細胞構成成分とみなされる蛋白質である。これまでのところ、FSAPは細胞内および細胞外の両方に分布し、細胞内の方がはるかに強く染まることが判明していた。上記の抗体またはそのフラグメントによる本発明のFSAPの検出は、以下の病理進行過程を特定することを可能にする:
- 内分泌的に活性な腫瘍および神経内分泌腫瘍;
- 血管形成性内皮および毛細血管内皮;および、
- 血管形成活性を有する腫瘍(例えば神経膠腫および神経膠芽腫)、さらに例えば血管腫瘍(例えば血管内皮腫または血管周囲細胞腫)および血管肉腫;
- 創傷治癒反応、顆粒形成組織および膠原病;
- 動脈硬化を示し、(微細)な血栓が形成され、さらに壊死を示す領域;
- 神経退行性疾患(例えばアルツハイマー病、パーキンソン病)、または例えばプリオン蛋白質によって惹起されるスポンジ状脳炎;
- 高ガンマグロブリン血症およびミエローマ。
PSAPは、好ましくはハイブリドーマ細胞株DSMACC2453またはDSMACC2454のモノクローナル抗体を用いて検出される。
本発明の診断方法は以下の実施例によってより詳細に説明される。
ハイブリドーマ細胞株DSMACC2453およびDSMACC2454のFSAP特異的モノクローナル抗体の免疫組織化学的反応性は、成人の組織および悪性泌尿器系腫瘍から以下のようにパラフィン切片を調製して調べた;10μmの厚さのパラフィン切片を作製し、続いて、クエン酸緩衝液中でマイクロ波で5分間3回処理した切片を脱パラフィン処理した。最初に、上記のハイブリドーマ細胞株由来の非標識抗体を前記切片と30分反応させた。組織切片を洗浄した後、標識した抗マウス検出抗体を前記組織と同じように30分反応させ、続いてAPAAP複合体(アルカリホスファターゼ/抗アルカリホスファターゼ複合体)を形成させ、さらに発色源で染色しヘマラムで対比染色することにより結合FSAP抗体を可視化した。
陰性コントロールとして、FSAP抗体との前インキュベートを行わずに各組織を別々に検出抗体とインキュベートし、潜在的な非特異的検出反応を可視化させた。さらに、α−ケラチンに対する抗体を陽性コントロールとして加えた。
正常なヒト組織の免疫組織化学実験の結果は表1に要約した。
FSAPに対する抗体,クローンDSMZACC2454およびDSMZACC2453
ヒトの正常組織
DSMZACC2454 DSMZACC2453
食道
扁平上皮 2+ 2+
分泌ユニット 0 0
腺房管 2+ 2+
筋系 1+ 1+
支質 1+ 1+から2+
血管内皮 2+ 2+
噴門(胃)
小窩上皮 0 0
噴門腺 1+ 2+
粘液分泌ユニット 0 0
酸分泌腺 3+ 3+
筋系 1+ 1+
血管内皮 1+ 1+
胃本体
小窩上皮 0 0から1+
胃本体の腺小体 2+ 2+
筋系 0 1+
血管内皮 1+ 1+
十二指腸
上皮 0から1+ 1+
ブルンナー腺 0 0
筋系 0 0から1+
リンパ小節 1+ 2+
神経節細胞 2+ 3+
血管内皮 1+ 1+
小腸
上皮 2+ 3+
筋系 1+ 1+
支質 1+ 2+
神経節細胞 3+ 3+
血管内皮 1+ 1+
結腸/直腸
上皮 1+ 1+
リンパ小節 1+ 1+
プラズマ細胞 1+ 1+
血管内皮 1+ 0
DSMZACC2454 DSMZACC2453
虫垂
上皮 1+ 3+
筋系 1+ 1+
リンパ小節 1+ 2+
プラズマ細胞 2+ 3+
血管内皮 1+ 1+
膵臓
上皮 1+ 2+
ランゲルハンス島 3+ 1+
管上皮 2+ 2+
血管内皮 1+ 1+
唾液腺
粘液末端ユニット 0 0
漿液末端ユニット 1+ 1+から2+
腺房管 1+ 1+
唾液腺管 1+ 1+
血管内皮 0から1+ 0から1+
肝臓
肝細胞 2+ 2+
胆管 0 0
血管内皮 1+ (1+)
胆嚢
上皮 1+ 1+
筋系 2+ 1+
血管内皮 2+ 1+
胆嚢管
上皮 3+ 3+
筋系 2+ 1+
神経節細胞 3+ 3+
血管内皮 2+ 2+
精巣
ライディヒ細胞 3+ 1+
セルトーリ細胞 1+から2+ 1+
生殖細胞 1+から2+ 1+
血管内皮 1+ 1+
精巣網
上皮 2+ 2+
DSMZACC2454 DSMZACC2453
精巣上体
精巣上体管 2+ 2+
輸出管 2+ 2+
支質 1+ 1+
血管内皮 1+ 1+
精液腺
上皮 2+ 3+
筋系 1+ 1+
血管内皮 2+ 2+
排泄管
上皮 2+ 3+
縦筋層 0 +/−
輪状筋層 2+ 3+
血管内皮 2+ 3+
前立腺
腺上皮 2+ 2+
筋系 1+ 1+
血管内皮 1+から2+ 1+から2+
腎臓
細管 2+ 1+
糸球体 0 0
髄質上皮 1+ 1+
血管内皮 0から1+ 0から1+
膀胱
尿皮 2+ 1+から2+
筋系 2+ 1+
プラズマ細胞 2+ 2+
線維芽細胞 1+から2+ 1+から2+
抹消神経 0
副腎
糸球体ゾーン 2+ 1+
線維束ゾーン 1+から2+ (1+)
網様ゾーン 3+ (1+)
髄質 0 0
血管内皮 1+ (1+)
子宮内膜
腺上皮 3+ 2+
支質細胞 0 1+
子宮筋層 1+ 1+
血管内皮 1+ 2+
DSMZACC2454 DSMZACC2453
胎盤
絨毛膜上皮 3+ 2+
羊膜上皮 2+ 2+
脱落膜細胞 2+から3+ 2+
支質細胞 0 +/−
血管内皮 1+ 1+
胎児膜
羊膜上皮 3+ 2+
脱落膜細胞 3+ 1+
線維芽細胞 3+ 1+から2+
子宮頸部
腺上皮 0 0
血管内皮 1+ 0から1
支質 1+ 0から1
卵管
上皮 2+ 3+
筋系 0 1+
血管内皮 1+ 2+
乳房
乳腺小葉上皮 2+ 2+
分泌管上皮 2+ 2+
線維芽細胞 0 1+
プラズマ細胞 2+ 2+
血管内皮 1+ 0
甲状腺
小胞上皮 2+ 1+から2+
支質 1+ 1+
血管内皮 1+ 0
胸腺
ハッサル小体 2+から3+ 2+
小胞 1+ 2+
外皮ゾーン (1+) (1+)
スターリースカイ
マクロファージ 1+ 1+
脾臓 + +
扁桃 +/− +/−
リンパ節 +/− +/−
上顎洞
呼吸上皮 2+ 2+
プラズマ細胞 3+ 3+
血管内皮 1+ 1+
DSMZACC2454 DSMZACC2453
肺臓
気管支上皮 2+ 1+
肺胞上皮 1+から2+ 1+
気管支腺 1+ 1+
軟骨 3+ 1+
筋系 1+ 1+
肺胞マクロファージ 2+ 2+
弾性線維 2+から3+ 2+から3+
血管内皮 1+ 1+
骨格筋 2+ 1+
脂肪組織 2+ 2+
血管内皮 2+ 2+
皮膚
表皮 2+ 1+から2+
真皮 (1+) 0
皮下組織 (1+) 0
汗腺 1+ 0
血管内皮 1+ 0
心内膜 0 0
線維芽細胞 2+から3+ 2+から3+
0=陰性;1+=弱陽性;2+=中等度の陽性;3+=強陽性
内分泌腺細胞、例えば膵臓のランゲルハンス島、精巣間隙のライディヒ細胞、胎盤の脱落膜細胞および胃噴門の酸分泌腺小体、並びに胆嚢管の高度に円筒状の上皮は、部分的に微細な顆粒が認められる強い反応を示す。強陽性反応が、組織構造に分布するプラズマ細胞並びに皮質の神経節細胞および神経細胞で観察された。脱落膜細胞、羊膜上皮および胎児膜の線維芽細胞は、精液腺の基底上皮および小腸の腸細胞のように非常に強い免疫組織学的染色性を示した。
泌尿器系腫瘍のホルマリン固定パラフィン包埋腫瘍材料を用いた実験では、前立腺の種々の分化腺癌は弱い反応から中等度の細胞質内反応を示した。精上皮腫系精巣腫瘍の腫瘍細胞は弱い細胞質内反応を示しただけであるが、非精上皮腫系腫瘍(胎生期癌および絨毛膜癌)では腫瘍細胞の染色性は著しく増加し、FSAPの濃度の増加を示した。
本発明の診断方法は、したがって極めて多様な器官の病理進行を免疫組織化学的に検出することを可能にする。

Claims (27)

  1. 血液凝固第VII因子および単鎖プラスミノーゲン活性化因子を活性化するプロテアーゼ(FSAP)をコードするDNA配列の変異体であって、ヌクレオチド1177位にG/C塩基交換および/またはヌクレオチド1601位にG/A塩基交換を含む前記DNA配列変異体。
  2. 配列表の配列番号1のヌクレオチド配列を有する請求項1に記載の変異体。
  3. アミノ酸393位にGlu/Gln交換および/またはアミノ酸534位にGly/Glu交換を含むFSAP変異体。
  4. 配列表の配列番号3のアミノ酸配列を有する請求項3に記載の変異体。
  5. 請求項3または4に記載のFSAP変異体のへテロ接合体またはホモ接合体遺伝子発現を示す個体を特定する診断方法であって、前記個体に由来するゲノムDNAまたはmRNAの変異体を検出する前記診断方法。
  6. 変異体が蛋白質レベルで検出される請求項5に記載の診断方法。
  7. 血液凝固第VII因子活性化プロテアーゼ、そのプロ酵素、そのフラグメント、または請求項3もしくは4に記載の変異体に対して特異的に誘導されたモノクローナルまたはポリクローナル抗体。
  8. 請求項7に記載の抗体を用いて血液凝固第VII因子活性化プロテアーゼ、そのプロ酵素、そのフラグメントまたは前記変異体を検出することを含む診断方法。
  9. 以下の工程:
    a)請求項3または4に記載の変異体を含む可能性があるサンプルを固形支持体に固定した請求項7に記載の第一の抗体とインキュベートし、続いて洗浄し、請求項7に記載の標識した第二の抗体、または野生型に対する標識抗体を添加し、再び洗浄した後、前記第二の抗体によって産生されたシグナルを測定するか、または
    b)請求項3または4に記載の変異体を含む可能性があるサンプルを固形支持体に固定した野生型に対して誘導した第一の抗体とインキュベートし、続いて洗浄し、請求項7に記載の標識した第二の抗体を添加し、再び洗浄した後、前記第二の抗体によって産生されるシグナルを測定するか、または
    c)請求項3または4に記載の変異体の存在を検査しようとするサンプルを支持体に固定し、さらに請求項7に記載の標識抗体を単独で用いて前記サンプルの検出を実施するか、または非標識抗体の混合物として用い続いて標識抗体で検出することにより前記サンプルの検出を実施するか、または
    d)請求項3または4に記載の変異体の存在を検査しようとするサンプルを、支持体に固定した請求項7に記載の抗体に標識変異体の存在下で添加し、前記標識によって生じるシグナルを測定する、
    ことを含む請求項8に記載の診断方法。
  10. FSAP活性が以下の工程:
    - 請求項7に記載の抗プロテアーゼ抗体を予め結合させた固形支持体と前記プロテアーゼ含有サンプルをインキュベートし、さらに
    - 未反応支持体を洗い流し、支持体に固定されたプロテアーゼをその活性の測定を可能にする試薬とインキュベートする
    ことによって測定される請求項8に記載の診断方法
  11. 請求項7に記載の抗体が、ウェスタンブロット、免疫組織学的方法、蛍光支援細胞分類(FACS)または類似方法により変異体を検出するために用いられる請求項8に記載の方法。
  12. 請求項5〜11のいずれかに記載の診断方法を実施するためのアッセイシステム。
  13. 請求項7に記載の1つまたは2つ以上の抗体を支持体に固定し、免疫吸着物質をサンプルとインキュベートし、洗浄した後、溶出によって請求項1〜4のいずれかに記載の変異体を得ることを含むプロテアーゼ変異体の製造方法。
  14. リコンビナントおよび/または遺伝子導入発現によって請求項13に記載の変異体を製造する方法。
  15. 体液、細胞培養上清および遺伝子導入動物由来の液体から請求項13または14に記載の変異体を製造する方法。
  16. 第VIII因子フォン・ビルブラント因子、第V因子、第IX因子、第X因子、第XI因子、第XII因子における先天性もしくは後天性欠損症例で出血の予防および/または治療のため、および/または前記蛋白質に対する抗体のために変異体を用いることを含む、請求項1〜4のいずれかに記載の前記変異体の使用。
  17. ハイブリドーマ細胞株DSM ACC2453またはハイブリドーマ細胞株DSM ACC2454によって産生される血液凝固第VII因子活性化プロテアーゼに対するモノクローナル抗体。
  18. 請求項17に記載のモノクローナル抗体、そのFabまたはそのF(ab′)2フラグメントが用いられる、血液凝固第VII因子活性化プロテアーゼまたはそのプロ酵素の精製、検出および/または活性測定のための方法。
  19. 血液凝固第VII因子活性化プロテアーゼ(=FSAP)に対する抗体および/または1つまたは2つ以上のアミノ酸の交換によって形成されたFSAP変異体に対する抗体を検出する診断方法であって、前記抗体を含む可能性があるサンプルを固形支持体に固定したFSAPおよび/またはFSAP変異体と反応させ、洗浄した後、前記プロテアーゼと結合した抗体を検出することを含む前記診断方法。
  20. 結合ヒト抗体を標識した抗ヒト免疫グロブリンもしくはそのフラグメント、または標識した蛋白Aもしくは蛋白Gとインキュベートし、さらに前記結合標識物質によって放射されるシグナルを測定する請求項19に記載の診断方法。
  21. 抗体が、酵素を結合させた抗ヒト抗体もしくはそのフラグメントまたは蛋白Aもしくは蛋白Gによって適当な発色団または蛍光発生基質の切断により惹起される吸光を分光計で測定することによって検出される請求項19に記載の診断方法。
  22. 抗体が、蛍光基で標識された結合物質によって惹起された蛍光を測定することにより検出される請求項19に記載の診断方法。
  23. 抗体が、放射能基で標識された結合物質の放射能活性を測定することによって検出される請求項19に記載の診断方法。
  24. 標識した抗プロテアーゼモノクローナルもしくはポリクローナル抗体またはそのフラグメントの1つを組織サンプルと反応させ、未結合の抗体またはそのフラグメントを洗い流し、結合した抗体またはそのフラグメントの1つから放射されるシグナルを測定することを含む、血液凝固第VII因子活性化プロテアーゼ、そのプロ酵素、そのフラグメントまたはその変異体を免疫組織学的に検出する請求項8に記載の診断方法。
  25. 前記プロテアーゼまたはその変異体の1つに対して誘導した非標識モノクローナルもしくはポリクローナル抗体またはそのフラグメントの1つと組織サンプルとを反応させ、未結合の抗体またはそのフラグメントを洗い流し、続いて標識抗抗体を前記組織と反応させ、未結合の標識抗抗体を洗い流し、結合した抗抗体またはそのフラグメントから放射されるシグナルを測定することを含む請求項24に記載の診断方法。
  26. 被検組織サンプルが内分泌器官から採取される請求項24または25に記載の診断方法。
  27. ハイブリドーマ細胞株DSM ACC2453またはDSM ACC2454の標識モノクローナル抗体がFSAPを検出するために用いられる請求項24または25に記載の診断方法。
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