JP2002111518A - ビタビ復号方法及びその装置 - Google Patents

ビタビ復号方法及びその装置

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JP2002111518A
JP2002111518A JP2000302574A JP2000302574A JP2002111518A JP 2002111518 A JP2002111518 A JP 2002111518A JP 2000302574 A JP2000302574 A JP 2000302574A JP 2000302574 A JP2000302574 A JP 2000302574A JP 2002111518 A JP2002111518 A JP 2002111518A
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Juichi Kino
寿一 木野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トレースバック用メモリの記憶容量を減少で
きるようにしたビタビ復号方法などの提供。 【解決手段】 入力データに基づき、経路メトリック更
新処理とトレースバック処理との手続きを行ってビタビ
復号を行うビタビ復号方法である。トレースバック処理
は、更新メトリック更新処理がトレリス遷移の終端候補
位置1、2、3になるたびに行う。そして、終端候補位
置1からのトレースバック処理は、終端候補位置1から
初期位置まで行い、端候補位置2以後からのトレースバ
ック処理は、終端候補位置2からその終端候補位置1ま
でと、その終端候補位置1に定数k(但し、k>5Lで
あり、Lは拘束長である)だけ加えた位置まで行うよう
にした。終端候補位置3からのトレースバック処理は、
終端候補位置2からのトレースバック処理と同様に行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビタビアルゴリズ
ムを使用するビタビ復号方法及びビタビ復号装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ビタビアルゴリズムは、通信受信器等に
おける標準的なツールとして使用されている。一般に、
ビタビ復号の手続きは、トレリス状態の遷移に伴って各
トレリス状態の経路メトリックを計算する経路メトリッ
ク更新ステージと、この経路メトリック更新ステージが
符号化データの終端に達した時点で、各トレリス状態に
おける到達経路選択情報を辿ってそのトレリス状態遷移
に対応する符号ビットを求めるトレースバックステージ
と、の2つに分けられる。
【0003】しかし、アプリケーションによっては、符
号化データの終端位置の情報を一意的に復号器側が前も
って知っているのではなく、複数の符号化データの終端
位置候補情報のみを復号器側が知っていて、これらの中
から妥当な終端位置を求めた後にビタビ復号を行う必要
のあるものがある。一般的なビタビ復号に先立って上記
のような終端位置検出処理が必要される場合には、従来
は、その終端位置検出処理とビタビ復号処理とを、各終
端位置候補ごとに連続して行っているものと考えられ
る。
【0004】具体的には、終端位置候補1(最も小さい
終端位置候補とする)まで経路メトリック更新処理を行
い、その終端候補位置1からトレースバックとビット復
号を行い、誤り訂正符号や経路メトリックを利用した判
定値を計算して、終端位置候補1の妥当性を判定する。
この判定で終端候補位置1の妥当性が否定された場合に
は、改めて終端候補位置2(終端候補位置1の次に大き
な終端候補位置とする)まで経路メトリック更新処理を
行い、その終端候補位置2からトレースバックとビット
復号を行い、終端候補位置2の妥当性を評価する。
【0005】以上のような各処理を各終端位置候補に対
して順次行い、最終的に最も妥当である終端位置候補と
そのときの復号ビットを出力する。全ての終端候補位置
が妥当でないと判定された場合には、フレームにエラー
があると判定する。次に、このようなビタビ復号方法を
実現する従来からのビタビ復号装置の一例について、図
5を参照して説明する。
【0006】このビタビ復号装置は、図5に示すよう
に、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)からなる受
信データメモリ11、ブランチメトリック計算器12、
ACS回路13、RAMからなるパスメトリックメモリ
14、RAMからなるトレースバック用メモリ(パスメ
モリ)15、トレースバック回路16、RAMからなる
復号データメモリ17、尤度計算器18、及びRAMか
らなる出力データメモリ19を少なくとも備えている。
【0007】受信データメモリ11は、ビタビ復号の対
象となる入力データを記憶している。ブランチメトリッ
ク計算器12は、乗算器等から構成され、受信データメ
モリ11に記憶される入力データに基づいて各ブランチ
メトリック値を計算する。ACS回路13は、ブランチ
メトリック計算器12からのブランチメトリック値とパ
スメトリックメモリ14に記憶されるパスメトリック値
との加算を行い新しいパスメトリック値を出力する。さ
らに、ACS回路13は、各トレリス状態に対してその
トレリス状態に遷移可能な2つのパスのパスメトリック
値を比較し、そのパスメトリック値の小さい方を遷移し
てきたパス(生き残りパス)として選択する。その選択
結果はトレースバック用メモリ15に記憶される。
【0008】パスメトリックメモリ14は、ACS回路
13が各トレリス状態の現在のパスメトリック値を読み
込んで、新しいパスメトリック値を更新した後にそれら
を書き込むためのメモリである。全トレリス状態の最新
のパスメトリック値を記憶しているため、その記憶容量
(大きさ)はトレリス状態数に等しい。トレースバック
用メモリ15は、ACS回路13からのパス選択情報
(生き残りパス)を記憶する。ビタビ復号では、全ての
トレリス状態に関して、全ての遷移毎にどのようなパス
選択(トレリス状態遷移に対応)をしてきたかをトレリ
ス遷移終端位置(入力データ長さに対応)まで記憶して
おく必要がある。
【0009】このビタビ復号装置は、入力データ長が複
数の可能性を持ち、全ての可能性を仮定してビタビ復号
を行う場合を行うものである。このため、例えば入力デ
ータのデータ長がL1、L2、L3の3つの可能性を持
つ場合には、トレースバック用メモリ15の容量は、
(トレリス状態数)×max{L1,L2,L3}の大
きさが必要となる。ここで、max{ }は、{ }内
の要素のうち最大のものを表すものとし、以下同様であ
る。
【0010】このようなトレースバック用メモリ15の
一例を図6に示す。この場合には、そのメモリ15の記
憶容量は、(トレリス状態数)×(データ長L3)の大
きさが必要となる。ただし、データ長L1〜L3は、L
1<L2<L3の関係にあるものとする。トレースバッ
ク回路16は、各データ長L1、L2、L3に対応する
トレースバック用メモリ15の内容を参照してトレース
バックを行い、その各データ長に対応する各復号データ
を求め、この求めた各復号データを復号データメモリ1
7に記憶する。復号データメモリ17はその各データ長
L1〜L3に対応する各復号データを格納する必要があ
るので、その記憶容量は、(L1+L2+L3)が必要
となる。
【0011】尤度計算器18は、乗算器や加算器等から
なり、復号データメモリ17に格納される各入力データ
長に対応する各復号データを参照して、その確からしさ
(尤度)を計算する。尤度計算器18の結果に基づき、
出力データメモリ19には、その最も尤度の大きな復号
データが復号データメモリ17から読み出されて記憶さ
れる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上の説明から明らか
なように、従来のビタビ復号方法及びビタビ復号装置で
は、符号化データの終端位置検出とビタビ復号を行う際
に終端位置候補n(最大の終端候補位置)の時点までの
全てのパス選択情報を、トレースバック用メモリに格納
して保持しておく必要がある。
【0013】従って、従来のビタビ復号方法及びビタビ
復号装置では、トレースバック用メモリに必要な記憶容
量は、(トレリス状態数)×(最大ブロック長)とな
る。ここで、最大ブロック長とは、終端位置候補nにお
ける符号化ビット数に等しいものである。このため、従
来のビタビ復号方法およびビタビ復号装置では、トレー
スバック用メモリの容量が比較的大きくなるので、その
容量を減少することが望まれていた。
【0014】そこで、本発明の目的は、上記の点に鑑
み、トレースバック用メモリの記憶容量を減少できるよ
うにしたビタビ復号方法およびビタビ復号装置を提供す
ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し、本発
明の目的を達成するために、請求項1〜請求項3に記載
の各発明は以下のように構成した。すなわち、請求項1
に記載の発明は、入力データに基づき、経路メトリック
更新処理とトレースバック処理との手続きを行ってビタ
ビ復号を行うビタビ復号方法であって、前記トレースバ
ック処理は、前記更新メトリック更新処理がトレリス遷
移の終端候補位置p1、p2 、…pn(但し、p1<p
2 <…<pn)になるたびに行うものとし、前記終端候
補位置p1からのトレースバック処理は、終端候補位置
p1から初期位置まで行い、前記終端候補位置p2以後
からのトレースバック処理は、該当する終端候補位置か
らその直前の終端候補位置までと、その直前の終端候補
位置に定数k(但し、k>5Lであり、Lは拘束長であ
る)だけ加えた位置まで行うようにしたことを特徴とす
るものである。
【0016】このような構成からなる請求項1に記載の
発明によれば、トレースバック用メモリの記憶容量を、
従来方法に比べて減少できる。請求項2に記載の発明
は、入力データに基づいてブランチメトリックを計算す
るブランチメトリック計算手段と、パスメトリックを記
憶するパスメトリック記憶手段と、前記ブランチメトリ
ック計算手段で計算されたブランチメトリックと、前記
パスメトリック記憶手段に記憶されたパスメトリックと
を加算、比較して生き残りパスを選択するACS手段
と、前記ACS手段で選択された生き残りパスを記憶す
るトレースバック記憶手段と、前記トレースバック記憶
手段に記憶された生き残りパスに基づいてデータの復号
を行う復号手段とを備え、前記トレースバック記憶手段
は、前記入力データのデータ長L1、L2…Ln(但
し、L1<L2…<Ln)に応じて前記生き残りパスを
記憶するとともに、その記憶の際には、L1、L2−L
1+k、…Ln−(Ln−1)+k(但しkは定数であ
り、k>5Lを満たすものとし、Lは拘束長である)に
応じた単位で前記生き残りパスを記憶するようになって
おり、前記復号手段は、前記トレースバック記憶手段に
前記単位で記憶される生き残りパスに基づいてデータの
復号を行うようになっていることを特徴とするものであ
る。
【0017】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
のビタビ復号装置において、前記復号手段は、前記トレ
ースバック記憶手段に前記単位で記憶される生き残りパ
スに基づいてデータの復号を行うトレースバック手段
と、前記トレースバック手段で復号された復号データを
それぞれ記憶する復号データ記憶手段と、前記復号デー
タ記憶手段に記憶された記憶データを所定の手順により
選択的に読み取るデータ読み取り手段と、からなること
を特徴とするものである。
【0018】このような構成からなる請求項2に記載の
発明によれば、トレースバック用メモリの記憶容量を、
従来装置に比べて減少できる。また、請求項3に記載の
発明によれば、トレースバック用メモリの記憶容量を減
少できることに加えて、復号データを正確に出力するこ
とができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明のビタビ復号方法の
実施形態について、図1および図2を参照して説明す
る。まず、本発明の実施形態の説明に先立って、本発明
の基本的な考え方を説明する。すなわち、本発明のビタ
ビ復号方法は、図1に示すように、ある時点における任
意のトレリス状態からトレースバックを行うと、生き残
りパスが有限の長さk(但し、k>5Lであり、Lは符
号器の拘束長である)内で1つの経路に収束するという
性質があり、この性質を利用してトレースバック用メモ
リの容量を、従来方法に比べて減少(節約)するように
したものである。
【0020】ここで、図1は、トレリス遷移の終端候補
位置1からのトレースバックは、トレリス状態Aから始
まり、その終端候補位置2からのトレースバックでは、
終端候補位置1の時点でのトレリス状態はBであるが、
その時点からk(この例ではk=64)だけトレースバ
ックを進めるうちに2つの経路が同一の経路に収束する
様子を示している。
【0021】次に、このような基本的な考え方の下で行
う、この実施形態にかかるビタビ復号方法について、図
2を参照して説明する。まず、トレリス遷移の終端候補
位置1に対しては、通常のビタビ復号処理を行い、この
とき得られる復号データはp(1)個(終端候補位置n
に対する符号化ビット数をp(n)とする)となり、そ
の復号データを復号データメモリに格納する。このとき
には、そのp(1)個の復号データのフォーマットは、
図2に示す0〜n1までのようになる。
【0022】次に、トレリス遷移の終端候補位置2まで
経路メトリック更新を行い、トレースバックを行う。こ
のとき、終端候補位置2からのトレースバックの経路の
終端位置候補1でのトレリス状態は、終端候補位置1か
らのトレースバック開始状態とは一般的に異なっている
が、上記のように、トレースバックをさらに長さkだけ
行ううちには2つのトレースバック経路は同一のものに
収束するという性質がある(図1参照)。
【0023】このため、収束後のトレースバックに対応
する復号ビット(復号データ)は同一であり、これは終
端候補位置1からのビタビ復号処理ですでに求められて
いる。この事実を勘案すると、終端候補位置2までの経
路メトリック更新を行うときには、終端候補位置1から
長さk以前の時点におけるトレースバック情報は不要で
あるので、トレースバック用メモリには上書きすること
ができる。
【0024】従って、終端候補位置2からのトレースバ
ックは、終端候補位置1からk以前の時点まで行い、こ
のとき得られる復号データはp(2)−p(1)+k個
となり、その復号データを復号データメモリに格納す
る。このときには、そのp(2)−p(1)+k個の復
号データのフォーマットは、図2に示すn1〜n2+6
4のようになる。以下、同様の処理を終端候補位置を1
つずつ後ろにずらしながら行う。
【0025】この結果、この実施形態にかかるビタビ復
号方法において必要なトレースバック用メモリ(パスメ
モリ)の記憶容量は、(トレリス状態数)×max{p
(1),p(2)−p(1)+k,…,p(n)−p
(n−1)+k}となり、従来の方法の場合に必要なト
レースバック用メモリの記憶容量(トレリス状態数)×
p(n)に比べて、一般的に小さくなる。
【0026】次に、上記のようにして復号データメモリ
に格納された復号データを読み出す方法について、図2
を参照して説明する。上記の方法により復号データメモ
リに格納される復号データは、隣合う終端候補位置から
のトレースバックが重なるために、図2に示すように、
(n−1)×kのオーバヘッドが発生する(図2ではk
=64である)。そこで、復号データを復号データメモ
リから正しく読み出すためには、その重なった部分kに
対応した復号データをスキップする必要があるので、こ
の例について図2を参照して説明する。
【0027】すなわち、終端候補位置1に対応する時点
では、図2のn1から左の部分の復号データ(A+6
4)を復号データメモリから読み出す。また、終端候補
位置2に対応する時点では、図2の(n2+64)とn
1との間の復号データ(B+64)と、復号データAと
を復号データメモリから読み出す。さらに、終端候補位
置3に対応する時点では、図2の(n3+128)と
(n2+64)との間の復号データCと、復号データ
B、Aとを続けて復号データメモリから読み出す。
【0028】なお、上述のkの最適値は、アプリケーシ
ョン、符号化仕様、終端候補位置の数などのパラメータ
によって変わると考えられるが、計算機シミュレーショ
ン等でその最適値を選ぶようにすれば良い。この最適な
kに対して、トレースバック用メモリの記憶容量の所要
値が最適化される。以上説明したように、この実施形態
に係るビタビ復号方法によれば、トレースバック用メモ
リの記憶容量を従来方法に比べて減少することができる
上に、復号データを正確に出力することができる。
【0029】次に、本発明のビタビ復号装置の実施形態
について、図3を参照しながら説明する。この実施形態
に係るビタビ復号装置は、図3に示すように、受信デー
タメモリ11、ブランチメトリック計算器12、ACS
回路13、パスメトリックメモリ14、データ書き込み
回路21、トレースバック用メモリ(パスメモリ)15
A、トレースバック回路16A、復号データメモリ17
A、尤度計算器18A、データ読み取り回路22、及び
出力データメモリ19を少なくとも備えている。
【0030】この実施形態に係るビタビ復号装置の構成
要素のうち、受信データメモリ11、ブランチメトリッ
ク計算器12、ACS回路13、パスメトリックメモリ
14、および出力データメモリ19の構成は、図5の従
来のビタビ復号装置の構成と同様であるので、同一の構
成要素には同一符号を付してその説明は省略する。書き
込み回路21は、ACS回路13からの出力データを後
述のようにトレースバック用メモリ15Aに書き込むた
めの回路である。トレースバック用メモリ15Aは、図
5に示すトレースバック用メモリ15と実質的に同じで
あるが、後述のようにその記憶容量を小さくできる。
【0031】トレースバック回路16Aは、入力データ
のデータ長L1〜L3に対応するトレースバック用メモ
リ15Aの内容を参照してトレースバックを行ってデー
タを復号する回路である。復号データメモリ17Aは、
トレースバック回路16Aで復号された復号データを後
述のように記憶するメモリである。尤度計算器18A
は、入力データのデータ長L1〜L3に対応して復号デ
ータメモリ17Aに記憶されている各復号データからそ
の確からしさを計算するものである。データ読み取り回
路22は、尤度計算器18Aの結果に応じて、復号デー
タメモリ17Aから復号データを選択的に読み取る回路
であり、この読み取られた復号データは出力データメモ
リ19に記憶されるようになっている。
【0032】次に、このように構成される実施形態にか
かるビタビ復号装置の動作の一例について、図3を参照
して説明する。以下では、例えば入力データのデータ長
がL1、L2、L3の3つの可能性を持ち、そのデータ
長L1〜L3が、L1<L2<L3の関係にある場合に
ついて説明する。
【0033】受信データメモリ11は、ビタビ復号の対
象となる入力データを記憶している。ブランチメトリッ
ク計算器12は、受信データメモリ11に記憶される入
力データから各ブランチメトリック値を計算する。AC
S回路13は、ブランチメトリック計算器12からのブ
ランチメトリック値とパスメトリック値との加算を行い
新しいパスメトリックを生成するとともに、各トレリス
状態に対してそのトレリス状態に遷移可能な2つのパス
のパスメトリック値を比較し、その比較結果からパスメ
トリック値の小さい方を遷移してきたパス(生き残りパ
ス)として選択する。
【0034】パスメトリックメモリ14は、ACS回路
13が各トレリス状態の現在のパスメトリック値を読み
込んで、新しいパスメトリック値を更新した後にそれら
を書き込む。ACS回路13で選択されたパスは、デー
タ書き込み回路21によりトレースバック用メモリ15
Aに記憶される。ところで、いま、符号器の拘束長をL
とすると、ビタビ復号の任意のトレリス状態からのトレ
ースバックは、上述のように5L程度で同一のパスに収
束するという性質がある(図1参照)。
【0035】そこで、トレースバック回路16Aが後述
のようなトレースバック処理をしてトレースバック用メ
モリ15Aの記憶容量の低減を図るために、データ書き
込み回路21は、ACS回路13からの生き残りパスを
トレースバック用メモリ15Aに記憶する際に、以下の
ように書き込むようにしている。すなわち、トレースバ
ック用メモリ15Aには、入力データのデータ長L1、
L2、L3に対応するトレリス終端候補位置(図2の終
端候補位置1〜3に対応)の各時点で、データ書き込み
回路21が所定の生き残りパスを記憶するようにしてお
り、その各時点では、データ長L1、(データ長L2−
データ長L1+k)、(データ長L3−データ長L2+
k)に応じて生き残りパスをそれぞれ記憶するようにし
ている(図4参照)。
【0036】トレースバック回路16Aは、トレースバ
ック用メモリ15Aの内容を参照して以下のようなトレ
ースバック処理を行う。すなわち、トレースバック回路
16Aは、入力データのデータ長L1に対応する時点
(図2の終端候補位置1に相当)では、トレースバック
用メモリ15Aの内容を参照して通常のトレースバック
処理を行ってデータを復号し、その復号データを復号デ
ータメモリ17Aに書き込む。このとき、トレースバッ
ク用メモリ15Aには、データ長L1に応じたデータが
記憶されており、これが利用される(図4参照)。
【0037】また、トレースバック回路16Aは、入力
データのデータ長L2に対応する時点(図2の終端候補
位置2に相当)で再びトレースバックを行うが、この場
合には図2の終端候補位置1からkだけ前の時点までの
トレースバックを行ってデータを復号し、その復号デー
タを復号データメモリ17Aに書き込む。このとき、ト
レースバック用メモリ15Aには、(データ長L2−デ
ータ長L1+k)に応じたデータが記憶されており、こ
れが利用される(図4参照)。
【0038】さらに、トレースバック回路16Aは、入
力データのデータ長L3に対応する時点でも、データ長
2に対応する時点と同様なトレースバック処理を行う。
このとき、トレースバック用メモリ15Aには、(デー
タ長L2−データ長L1+k)に応じたデータが記憶さ
れており、これが利用される(図4参照)。尤度計算器
18Aは、入力データのデータ長L1〜L3に対応して
復号データメモリ17Aに記憶されている各復号データ
からその確からしさを計算する。データ読み取り回路2
2は、尤度計算器18Aの結果に応じて、復号データメ
モリ17Aから復号データを選択的に読み取り、この読
み取られた復号データは出力データメモリ19に記憶さ
れる。
【0039】データ読み取り回路22が復号データメモ
リ17Aから復号データを選択的に読み取るのは、本発
明方法の実施形態で説明したように、隣合う終端候補位
置からのトレースバックが重なるための不都合を解消す
るためである。次に、トレースバック用メモリ15Aの
記憶容量について、図4を参照して説明する。
【0040】以上の説明からわかるように、このトレー
スバック用メモリ15Aでは、(トレリス状態数)×m
ax{L1,(L2−L1+k),(L3−L2+
k)}の記憶容量が必要となる。次に、この実施形態に
かかるトレースバック用メモリ15Aの記憶容量が、従
来のトレースバックメモリの記憶容量に比べてどの程度
減少できるか具体例で示す。
【0041】いま、1のパスメトリック値を16ビット
で表すものとする。そして、拘束長LをL=9とする
と、トレリス状態値は28 =256となる。また、k>
5Lを満たすkとしてk=64を採用する。さらに、デ
ータ長L1〜L3を、L1=50、L2=150、L3
=400とする。このような条件の下では、L3=40
0であるので、従来のトレースバックメモリでは、25
6×400×16ビット=1638400ビットの記憶
容量が必要となる。
【0042】一方、この実施形態では、max{50,
(150−50+64),(400−150+64)}
=314となる。このため、この実施形態にかかるトレ
ースバック用メモリ15Aでは、256×314×16
ビット=1286144ビットの記憶容量が必要とな
り、従来に比べて記憶容量を352256ビットだけ減
少させることができる。
【0043】以上説明したように、この実施形態にかか
るビタビ復号装置によれば、トレースバック用メモリの
記憶容量を従来装置に比べて減少することができる上
に、復号データを正確に出力することができる。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1にかかる発
明によれば、トレースバック用メモリの記憶容量を、従
来方法に比べて減少することができる。請求項2にかか
る発明によれば、トレースバック用メモリの記憶容量
を、従来装置に比べて減少することができる。できる。
【0045】請求項3にかかる発明によれば、請求項2
にかかる発明の効果に加えて、復号データを正確に出力
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するためのトレリス線図で
ある。
【図2】本発明のビタビ復号方法の実施形態を説明する
図であるとともに、復号データの復号データメモリ上へ
の格納フォーマット例を示す図である。
【図3】本発明のビタビ復号装置の実施形態の構成を示
すブロック図である。
【図4】図3のトレースバック用メモリの記憶容量を説
明するための図である。
【図5】従来のビタビ復号装置の構成を示すブロック図
である。
【図6】従来のトレースバック用メモリの記憶容量を説
明するための図である。
【符号の説明】
11 受信データメモリ 12 ブランチメトリック計算器 13 ACS回路 14 パスメトリックメモリ 15A トレースバック用メモリ 16A トレースバック回路 17A 復号データメモリ 18A 尤度計算器 19 出力データメモリ 21 データ書き込み回路 22 データ読み取り回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力データに基づき、経路メトリック更
    新処理とトレースバック処理との手続きを行ってビタビ
    復号を行うビタビ復号方法であって、 前記トレースバック処理は、前記更新メトリック更新処
    理がトレリス遷移の終端候補位置p1、p2 、…pn
    (但し、p1<p2 <…<pn)になるたびに行うもの
    とし、 前記終端候補位置p1からのトレースバック処理は、終
    端候補位置p1から初期位置まで行い、 前記終端候補位置p2以後からのトレースバック処理
    は、該当する終端候補位置からその直前の終端候補位置
    までと、その直前の終端候補位置に定数k(但し、k>
    5Lであり、Lは拘束長である)だけ加えた位置まで行
    うようにしたことを特徴とするビタビ復号方法。
  2. 【請求項2】 入力データに基づいてブランチメトリッ
    クを計算するブランチメトリック計算手段と、 パスメトリックを記憶するパスメトリック記憶手段と、 前記ブランチメトリック計算手段で計算されたブランチ
    メトリックと、前記パスメトリック記憶手段に記憶され
    たパスメトリックとを加算、比較して生き残りパスを選
    択するACS手段と、 前記ACS手段で選択された生き残りパスを記憶するト
    レースバック記憶手段と、 前記トレースバック記憶手段に記憶された生き残りパス
    に基づいてデータの復号を行う復号手段とを備え、 前記トレースバック記憶手段は、前記入力データのデー
    タ長L1、L2…Ln(但し、L1<L2…<Ln)に
    応じて前記生き残りパスを記憶するとともに、その記憶
    の際には、L1、L2−L1+k、…Ln−(Ln−
    1)+k(但しkは定数であり、k>5Lを満たすもの
    とし、Lは拘束長である)に応じた単位で前記生き残り
    パスを記憶するようになっており、 前記復号手段は、前記トレースバック記憶手段に前記単
    位で記憶される生き残りパスに基づいてデータの復号を
    行うようになっていることを特徴とするビタビ復号装
    置。
  3. 【請求項3】 前記復号手段は、 前記トレースバック記憶手段に前記単位で記憶される生
    き残りパスに基づいてデータの復号を行うトレースバッ
    ク手段と、 前記トレースバック手段で復号された復号データをそれ
    ぞれ記憶する復号データ記憶手段と、 前記復号データ記憶手段に記憶された記憶データを所定
    の手順により選択的に読み取るデータ読み取り手段と、 からなることを特徴とする請求項2に記載のビタビ復号
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009004671A1 (ja) * 2007-07-04 2009-01-08 Fujitsu Limited ビタビ復号器

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WO2009004671A1 (ja) * 2007-07-04 2009-01-08 Fujitsu Limited ビタビ復号器

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