JP2002110051A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents

プラズマディスプレイパネル

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JP2002110051A JP2000363050A JP2000363050A JP2002110051A JP 2002110051 A JP2002110051 A JP 2002110051A JP 2000363050 A JP2000363050 A JP 2000363050A JP 2000363050 A JP2000363050 A JP 2000363050A JP 2002110051 A JP2002110051 A JP 2002110051A
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均志 谷口
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Kimio Amamiya
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誤放電を防止して表示画像の品質を向上させ
ることができるプラズマディスプレイパネルを提供す
る。 【解決手段】 前面ガラス基板10の背面側に、行方向
に延び列方向に並設されてそれぞれ表示ラインを形成す
る複数の行電極対(X,Y)とこの行電極対(X,Y)
を被覆する誘電体層11とこの誘電体層11を被覆する
保護層12が設けられ、背面ガラス基板13の前面ガラ
ス基板10と放電空間Sを介して対向する側に、列方向
に延び行方向に並設されて行電極対(X,Y)と交差す
る位置においてそれぞれ放電空間Sに放電セルCを構成
する複数の列電極Dが設けられたプラズマディスプレイ
パネルにおいて、列方向または行方向に隣接する放電セ
ルCの間に放電空間Sに接するプライミング粒子生成層
19が形成されている

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、マトリクス表示
方式のプラズマディスプレイパネルに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】近年、大型でかつ薄型
のカラー画面表示装置として、マトリクス表示方式のプ
ラズマディスプレイパネル(以下、PDPという)が注
目を集めている。このようなマトリクス表示方式のディ
スプレイパネルとしては、AC型のPDPが知られてい
る。
【0003】このAC型のPDPは、前面基板の内面に
それぞれ一表示ラインを構成するように形成された複数
の行電極対と、前面基板と放電空間を介して対向する背
面基板の内面に形成されて行電極対と直交する方向に配
列された複数の列電極とを備えており、行電極対と列電
極との各交差点において、互いにマトリクス状に配列さ
れた放電セルが形成される構造になっている。
【0004】そして、これらの行電極対と列電極が放電
空間に対して誘電体層によって被覆され、また、背面基
盤の内面の列電極上に蛍光体層が形成されている。
【0005】このようなPDPにおいて中間調を表示さ
せるための方法として、従来、1フィールドの表示期間
をNビットの表示データの各ビット桁の重み付けに対応
した回数だけ発光するN個のサブフィールドに分割す
る、いわゆる、サブフイールド法が知られている。
【0006】このサブフイールド法において、各サブフ
ィールドは、図24に示されるように、それぞれ、一斉
リセット期間Rcとアドレス期間Wc,維持放電期間I
cによって構成されている。
【0007】先ず、一斉リセット期間Rcでは、互いに
対をなす行電極X1-nとY1-n間にリセットパルスRP
x,RPyが一斉に印加されることによって、全ての放
電セルにおいて一斉に放電が行われ、これによって、一
旦、各放電セル内に所定量の壁電荷が形成される。
【0008】次のアドレス期間Wcでは、行電極対の一
方の行電極Y1-nに、順次、走査パルスSPが印加され
るとともに、列電極D1-mに、各表示ライン毎に表示デ
ータに対応した表示データパルスDP1-nが印加され
て、選択放電(選択消去放電)が生起される。
【0009】このとき、各放電セルは、表示データに対
応して、消去放電が発生されずに壁電荷が形成されたま
まの発光セルと、消去放電が発生して壁電荷が消滅した
非発光セルとに分けられる。
【0010】次の維持発光期間Icでは、互いに対をな
す行電極X1-nとY1-n間に維持パルスIPx,IPyが
各サブフィールドの重み付けに対応した数だけ印加さ
れ、これによって、壁電荷が残留したままの発光セルの
みが、印加される維持パルスIPx,IPyの数に対応
した数だけ維持放電を繰り返す。
【0011】そして、前面基板と背面基板の間の放電空
間内には、キセノンXeを5体積パーセントだけ含むN
e−Xeガスが封入されており、維持放電によってキセ
ノンXeから波長147nmの真空紫外線が放射され
る。
【0012】PDPにおける画像表示は、この真空紫外
線により背面基板上に形成された蛍光体層が励起されて
可視光が発生されることにより行われる。
【0013】ここで、上記のようなPDPは、サブフイ
ールド法の一斉リセット期間Rcにおけるリセット放電
によって全ての放電セルの放電空間内にプライミング粒
子(荷電粒子)が形成されるが、このプライミング粒子
は時間の経過とともに減少してゆくために、一斉リセッ
トが動作された後、次の選択動作が行われる(走査パル
スSPが印加される)までの時間間隔が長くなってしま
う表示ライン(例えば、最終走査ラインとなるn行目の
表示ライン)ほどプライミング粒子が少なくなってしま
う。
【0014】このため、このようなプライミング粒子が
少ない放電セルにおいては、放電遅れ時間が増大した
り、また、放電遅れ時間のばらつきが増大したりするた
めに、アドレス期間Wcにおける選択放電動作が不安定
になって誤放電が生じ易くなり、このために、ディスプ
レイに形成される画像の品質が悪化するという問題があ
る。
【0015】また、この問題の解決のために走査パルス
SPのパルス幅を広くした場合には、階調不足などの問
題が生じる虞がある。
【0016】この発明は、上記のような従来のプラズマ
ディスプレイパネルにおける問題点を解決するために為
されたものである。すなわち、この発明は、誤放電を防
止して表示画像の品質を向上させることができるプラズ
マディスプレイパネルを提供することを目的としてい
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】第1の発明によるプラズ
マディスプレイパネルは、上記目的を達成するために、
前面基板の背面側に、行方向に延び列方向に並設されて
それぞれ表示ラインを形成する複数の行電極対とこの行
電極対を被覆する誘電体層とこの誘電体層を被覆する保
護誘電体層が設けられ、背面基板の前面基板と放電空間
を介して対向する側に、列方向に延び行方向に並設され
て行電極対と交差する位置においてそれぞれ放電空間に
単位発光領域を構成する複数の列電極が設けられたプラ
ズマディスプレイパネルにおいて、列方向または行方向
に隣接する単位発光領域の間に放電空間に接するプライ
ミング粒子生成手段が配置されていることを特徴として
いる。
【0018】この第1の発明によれば、プライミング粒
子生成手段が設けられることにより、一斉リセット期間
の次に続くアドレス期間におけるプライミング粒子量が
十分に確保され、これによって、誤放電の発生が防止さ
れて表示画像の品質の向上を図ることができる。
【0019】第2の発明によるプラズマディスプレイパ
ネルは、上記目的を達成するために、第1の発明の構成
に加えて、前記プライミング粒子生成手段が、0.1m
sec以上の残光特性を有する紫外域発光材料または可
視域発光材料によって形成されていることを特徴として
おり、これによって、一斉リセット期間の次に続くアド
レス期間の間プライミング粒子の発生が継続されるの
で、誤放電の発生防止と表示画像の品質の向上が十分に
図られる。
【0020】第3の発明によるプラズマディスプレイパ
ネルは、上記目的を達成するために、第2の発明の構成
に加えて、前記プライミング粒子生成手段が、前記保護
誘電体層を形成する誘電体よりも仕事関数が低い材料を
含んでいることを特徴としており、これによって、プラ
イミング粒子生成手段が励起されて放射される紫外光ま
たは可視光が、保護誘電体層とともにプライミング粒子
生成手段に含有されている保護誘電体層を形成する誘電
体よりも仕事関数が低い材料を励起してプライミング粒
子を放出させるので、アドレス期間におけるプライミン
グ粒子量がさらに十分に確保される。
【0021】第4の発明によるプラズマディスプレイパ
ネルは、上記目的を達成するために、第1の発明の構成
に加えて、前記前面基板と前記背面基板との間に配置さ
れて列方向に延びる縦壁部と行方向に延びる横壁部によ
って前記放電空間を前記単位発光領域毎に行方向と列方
向に区画する隔壁を備え、列方向において互いに隣接す
る前記単位発光領域の間の横壁部が行方向と平行な隙間
によって分離されており、前記隙間内と列方向に隣接す
る単位発光領域の放電空間内とが連通部によって互いに
連通されており、前記隙間内にプライミング粒子生成手
段が配置されていることを特徴としている。
【0022】この第4の発明によるプラズマディスプレ
イパネルは、列方向に延びる縦壁部と行方向に延びる横
壁部を有する隔壁によって、前面基板と背面基板の間の
放電空間が単位発光領域毎に区画される。
【0023】そして、互いに隣接する行に沿って並ぶ単
位発光領域の間の横壁部が行方向と平行な隙間によって
分離され、この分離された横壁間の隙間内が連通部によ
って列方向に隣接する単位発光領域の放電空間内にそれ
ぞれ連通されているとともに、この隙間内にプライミン
グ粒子生成手段が配置されていて、このプライミング粒
子生成手段が連通部を介して単位発光領域の放電空間内
に接している。
【0024】従って、この第4の発明によれば、列方向
において互いに隣接する単位発光領域の間が隔壁の横壁
部によって閉じられている場合でも、単位発光領域にお
いて発生する放電にともなう横壁間の隙間内における放
電によって生じたプライミング粒子が、連通部を介し
て、列方向において隣接している単位発光領域内に拡散
して放電を誘発し、これによって、列方向において隣接
する単位発光領域間におけるプライミング効果が確保さ
れる。
【0025】そしてさらに、リセット操作時のリセット
放電が行われる際に、放電空間内に封入された放電ガス
に含まれるキセノンから放射される真空紫外線が、横壁
間の隙間内に形成されたプライミング粒子生成層を励起
し、このプライミング粒子生成層から放射される紫外光
または可視光によって保護誘電体層を励起して、プライ
ミング粒子を放出させるので、アドレス期間におけるプ
ライミング粒子量が十分に確保され、これによって、誤
放電の発生が防止されて表示画像の品質の向上を図るこ
とができる。
【0026】第5の発明によるプラズマディスプレイパ
ネルは、第4の発明の構成に加えて、前記隔壁の横壁部
および隙間に対向する誘電体層の部分に、横壁部側に張
り出すように形成された嵩上げ部が設けられていること
を特徴としており、これによって、列方向に隣接する単
位発光領域間における誤放電が防止される。
【0027】第6の発明によるプラズマディスプレイパ
ネルは、上記目的を達成するために、第5の発明の構成
に加えて、前記嵩上げ部に前記連通部が形成されている
ことを特徴としており、この連通部を介して横壁間の隙
間内に形成されたプライミング粒子生成層が単位発光領
域内の放電空間に接して、リセット放電の際に放射され
る真空紫外線によって励起される。
【0028】第7の発明によるプラズマディスプレイパ
ネルは、上記目的を達成するために、第4の発明の構成
に加えて、前記連通部が、隔壁の横壁部に形成されてい
ることを特徴としており、この連通部を介して横壁間の
隙間内に形成されたプライミング粒子生成層が単位発光
領域内の放電空間に接して、リセット放電の際に放射さ
れる真空紫外線によって励起される。
【0029】第8の発明によるプラズマディスプレイパ
ネルは、上記目的を達成するために、第1の発明の構成
に加えて、前記誘電体層の前記隙間に対向する部分に光
吸収層が設けられていることを特徴としており、これに
よって、非表示ラインにおける外光の反射が防止されて
コントラストの向上が図られるとともに、隙間内におい
て列電極と行電極間にプライミングのための放電が発生
しても、その光が画像のコントラストに悪影響を与える
虞はない。
【0030】第9の発明によるプラズマディスプレイパ
ネルは、上記目的を達成するために、第4の発明の構成
に加えて、前記隔壁の横壁部の前記前面基板側が部分的
に縦壁部の高さよりも高くなっていて、この横壁部の縦
壁部の高さよりも高くなっている部分の間に溝が形成さ
れて前記連通部が構成されることを特徴としており、こ
の溝によって、横壁間の隙間内の空間が単位発光領域の
放電空間内に連通される。
【0031】第10の発明によるプラズマディスプレイ
パネルは、上記目的を達成するために、第9の発明の構
成に加えて、前記横壁部の縦壁部の高さよりも高くなっ
ている部分の少なくとも前記溝に接する部分にプライミ
ング粒子生成手段が配置されていることを特徴としてお
り、これによって、リセット操作時のリセット放電が行
われる際に、横壁部の縦壁部の高さよりも高くなってい
る部分に配置されたプライミング粒子生成手段が、放電
ガスに含まれるキセノンから放射される真空紫外線によ
って励起され、このプライミング粒子生成手段から放射
される紫外光または可視光によって保護誘電体層が励起
されて、プライミング粒子が放出される。
【0032】第11の発明によるプラズマディスプレイ
パネルは、上記目的を達成するために、第10の発明の
構成に加えて、前記プライミング粒子生成手段が、0.
1msec以上の残光特性を有する紫外域発光材料また
は可視域発光材料によって形成されていることを特徴と
しており、これによって、一斉リセット期間の次に続く
アドレス期間の間プライミング粒子の発生が継続される
ので、誤放電の防止と表示画像の品質の向上が十分に図
られる。
【0033】第12の発明によるプラズマディスプレイ
パネルは、上記目的を達成するために、第11の発明の
構成に加えて、前記プライミング粒子生成手段が、前記
保護誘電体層を形成する誘電体よりも仕事関数が低い材
料を含んでいることを特徴としており、これによって、
プライミング粒子生成手段が励起されて放射される紫外
光または可視光が、保護誘電体層とともにプライミング
粒子生成手段に含有されている保護誘電体層を形成する
誘電体よりも仕事関数が低い材料を励起してプライミン
グ粒子を放出させるので、アドレス期間におけるプライ
ミング粒子量がさらに十分に確保される。
【0034】第13の発明によるプラズマディスプレイ
パネルは、上記目的を達成するために、第1の発明の構
成に加えて、列方向に隣接する単位発光領域の境界部分
と対向する前記誘電体層の部分に放電空間内に張り出す
ように形成された嵩上げ部が設けられて、この嵩上げ部
の放電空間に接する部分にプライミング粒子生成手段が
配置されていることを特徴としており、この嵩上げ部に
よって、列方向において隣接する単位発光領域間で誤放
電が発生するのが防止されるとともに、この嵩上げ部に
配置されたプライミング粒子生成手段が、リセット操作
時のリセット放電の際に放電ガスに含まれるキセノンか
ら放射される真空紫外線によって励起され、このプライ
ミング粒子生成手段から放射される紫外光または可視光
によって保護誘電体層が励起されて、プライミング粒子
が放出される。
【0035】第14の発明によるプラズマディスプレイ
パネルは、上記目的を達成するために、第13の発明の
構成に加えて、前記プライミング粒子生成手段に対向す
る誘電体層の部分に、光吸収層が設けられていることを
特徴としており、これによって、非表示ラインにおける
外光の反射が防止されてコントラストの向上が図られ
る。
【0036】第15の発明によるプラズマディスプレイ
パネルは、上記目的を達成するために、第1の発明の構
成に加えて、前記前面基板と前記背面基板との間に配置
されて少なくとも行方向に隣接する単位発光領域の間を
区画する隔壁を備え、この隔壁の前面基板と対向する前
面側に、放電空間に面するプライミング粒子生成手段が
配置されていることを特徴としており、この隔壁によっ
て、行方向において隣接する単位発光領域間で誤放電が
発生するのが防止されるとともに、この隔壁に配置され
たプライミング粒子生成手段が、リセット操作時のリセ
ット放電の際に放電ガスに含まれるキセノンから放射さ
れる真空紫外線によって励起され、このプライミング粒
子生成手段から放射される紫外光または可視光によって
保護誘電体層が励起されて、プライミング粒子が放出さ
れる。
【0037】第16の発明によるプラズマディスプレイ
パネルは、上記目的を達成するために、第13または1
5の発明の構成に加えて、前記プライミング粒子生成手
段が、0.1msec以上の残光特性を有する紫外域発
光材料または可視域発光材料によって形成されているこ
とを特徴としており、これによって、一斉リセット期間
の次に続くアドレス期間の間プライミング粒子の発生が
継続されるので、誤放電の発生の防止と表示画像の品質
の向上が十分に図られる。
【0038】第17の発明によるプラズマディスプレイ
パネルは、上記目的を達成するために、第16の発明の
構成に加えて、前記プライミング粒子生成手段が、前記
保護誘電体層を形成する誘電体よりも仕事関数が低い材
料を含んでいることを特徴としており、これによって、
プライミング粒子生成手段が励起されて放射される紫外
光または可視光が、保護誘電体層とともにプライミング
粒子生成手段に含有されている保護誘電体層を形成する
誘電体よりも仕事関数が低い材料を励起してプライミン
グ粒子を放出させるので、アドレス期間におけるプライ
ミング粒子量がさらに十分に確保される。
【0039】第18の発明によるプラズマディスプレイ
パネルは、上記目的を達成するために、第4の発明の構
成に加えて、前記隔壁の横壁部の前記前面基板側が部分
的に縦壁部の高さよりも高くなっていて、この横壁部の
縦壁部の高さよりも高くなっている部分の間に溝が形成
され、この溝内にプライミング粒子生成手段が配置され
ていることを特徴としており、この溝内に配置されたプ
ライミング粒子生成手段によって生成されるプライミン
グ粒子により、アドレス期間におけるプライミング粒子
量が十分に確保される。
【0040】第19の発明によるプラズマディスプレイ
パネルは、上記目的を達成するために、第18の発明の
構成に加えて、前記プライミング粒子生成手段が、0.
1msec以上の残光特性を有する紫外域発光材料また
は可視域発光材料によって形成されていることを特徴と
しており、これによって、一斉リセット期間の次に続く
アドレス期間の間プライミング粒子の発生が継続される
ので、誤放電の発生の防止と表示画像の品質の向上が十
分に図られる。
【0041】第20の発明によるプラズマディスプレイ
パネルは、上記目的を達成するために、第19の発明の
構成に加えて、前記プライミング粒子生成手段が、前記
保護誘電体層を形成する誘電体よりも仕事関数が低い材
料を含んでいることを特徴としており、これによって、
プライミング粒子生成手段が励起されて放射される紫外
光または可視光が、保護誘電体層とともにプライミング
粒子生成手段に含有されている保護誘電体層を形成する
誘電体よりも仕事関数が低い材料を励起してプライミン
グ粒子を放出させるので、アドレス期間におけるプライ
ミング粒子量がさらに十分に確保される。
【0042】第21の発明によるプラズマディスプレイ
パネルは、上記目的を達成するために、第1の発明の構
成に加えて、前記放電空間に封入される放電ガスが、キ
セノンガスを10パーセント以上含む混合希ガスからな
ることを特徴としている。
【0043】この第21の発明によるプラズマディスプ
レイパネルによれば、プライミング粒子生成手段を設け
ることによりキセノンガスの分圧の上昇によって選択放
電の遅れ時間が長くなるのを抑制しながら、そのキセノ
ンガスの分圧を10パーセント以上に設定することによ
って、キセノンから放射される真空紫外線量の増加によ
る発光効率の増大を図ることが出来る。
【0044】第22の発明によるプラズマディスプレイ
パネルは、上記目的を達成するために、第2または1
1,16,19の発明の構成に加えて、前記プライミン
グ粒子生成手段が、仕事関数が4.2eV以下の材料を
含むことを特徴としている。
【0045】この第22の発明によるプラズマディスプ
レイパネルによれば、プライミング粒子生成手段を設け
ることによるプライミング効果が一層発揮され、リセッ
ト放電からの休止時間の経過にともなう選択放電の遅れ
や放電確率の悪化が防止される。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、この発明の最も好適と思わ
れる実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説
明を行う。
【0047】図1ないし6は、この発明によるプラズマ
ディスプレイパネル(以下、PDPという)の実施形態
の第1の例を示すものであって、図1はこの第1の例に
おけるPDPを模式的に表す平面図であり、図2は図1
のV1−V1線における断面図、図3は図1のV2−V
2線における断面図、図4は図1のW1−W1線におけ
る断面図、図5は図1のW2−W2線における断面図、
図6は図1のW3−W3線における断面図である。
【0048】この図1ないし6に示されるPDPは、表
示面である前面ガラス基板10の背面に、複数の行電極
対(X,Y)が、前面ガラス基板10の行方向(図1の
左右方向)に延びるように平行に配列されている。
【0049】行電極Xは、T字形状に形成されたITO
等の透明導電膜からなる透明電極Xaと、前面ガラス基
板10の行方向に延びて透明電極Xaの狭小の基端部に
接続された金属膜からなるバス電極Xbによって構成さ
れている。
【0050】行電極Yも同様に、T字形状に形成された
ITO等の透明導電膜からなる透明電極Yaと、前面ガ
ラス基板10の行方向に延びて透明電極Yaの狭小の基
端部に接続された金属膜からなるバス電極Ybによって
構成されている。
【0051】この行電極XとYは、前面ガラス基板10
の列方向(図1の上下方向)に交互に配列されており、
バス電極XbとYbに沿って並列されたそれぞれの透明
電極XaとYaが、互いに対となる相手の行電極側に延
びて、透明電極XaとYaの幅広部の頂辺が、それぞれ
所要の幅の放電ギャップgを介して互いに対向されてい
る。
【0052】バス電極Xb,Ybは、それぞれ表示面側
の黒色導電層Xb’,Yb’と背面側の主導電層X
b”,Yb”の二層構造に形成されている。
【0053】前面ガラス基板10の背面には、列方向に
おいて隣接する行電極対(X,Y)のそれぞれの互いに
背中合わせになったバス電極XbとYbの間に、このバ
ス電極Xb,Ybに沿って行方向に延びる黒色の光吸収
層(遮光層)17Aが形成されており、さらに、後述す
る隔壁18の縦壁18aに対向する部分に、光吸収層
(遮光層)17Bが形成されている。
【0054】さらに、前面ガラス基板10の背面には、
行電極対(X,Y)を被覆するように誘電体層11が形
成されており、この誘電体層11の背面には、互いに隣
接する行電極対(X,Y)の隣り合うバス電極Xbおよ
びYbと対向する位置及び隣り合うバス電極Xbとバス
電極Ybの間の領域と対向する位置に、誘電体層11の
背面側に突出する嵩上げ誘電体層11Aが、バス電極X
b,Ybと平行に延びるように形成されている。
【0055】そして、この誘電体層11と嵩上げ誘電体
層11Aの背面側には、MgOからなる保護層12が形
成されている。
【0056】一方、前面ガラス基板10と平行に配置さ
れた背面ガラス基板13の表示側の面上には、列電極D
が、各行電極対(X,Y)の互いに対となった透明電極
XaおよびYaに対向する位置において行電極対(X,
Y)と直交する方向(列方向)に延びるように、互いに
所定の間隔を開けて平行に配列されている。
【0057】背面ガラス基板13の表示側の面上には、
さらに、列電極Dを被覆する白色の誘電体層14が形成
され、この誘電体層14上に、隔壁18が形成されてい
る。
【0058】この隔壁18は、互いに平行に配列された
各列電極Dの間の位置において列方向に延びる縦壁18
aと、嵩上げ誘電体層11Aに対向する位置において行
方向に延びる横壁18bとによって梯子状に形成されて
おり、この梯子状の隔壁18によって、前面ガラス基板
10と背面ガラス基板13の間の放電空間Sが、各行電
極対(X,Y)において対となった透明電極XaとYa
に対向する部分毎に区画されて、それぞれ方形の放電セ
ルCが形成されている。
【0059】この放電空間Sを区画する隔壁18の横壁
18bは、表示ライン間の光吸収層17Aと重なる位置
に設けられた隙間SLによって列方向に分離されてい
る。
【0060】すなわち、隔壁18は、表示ライン(行)
L方向に沿って梯子状に形成され、列方向において表示
ラインLに沿って延びる隙間SLを介して互いに平行に
なるように配置されている。
【0061】そして、この表示ラインL間に設けられた
隙間SLによって分割された横壁18bの各部分18
b’の幅は、それぞれ縦壁18aの幅と略同一になるよ
うに隙間SLの幅が設定されている。
【0062】放電空間Sに面する隔壁18の縦壁18a
および横壁18bの側面と誘電体層14の表面には、こ
れらの五つの面を全て覆うように蛍光体層16が形成さ
れており、この蛍光体層16の色は、各放電セルC毎に
R,G,Bの色が行方向に順に並ぶように設定されてい
る(図4参照)。
【0063】そして、放電セルC内には、キセノンガス
を10パーセント以上含む混合希ガスからなる放電ガス
が封入されている。
【0064】嵩上げ誘電体層11Aは、この嵩上げ誘電
体層11Aを被覆している保護層12が隔壁18の横壁
18b’の表示側の面に当接される(図5参照)ことに
よって、列方向において隣接する放電セルCの間をそれ
ぞれ閉じているが、この嵩上げ誘電体層11Aには、図
1において隔壁18の縦壁18aと同列に並ぶ位置に、
列方向に延びて両端部が嵩上げ誘電体層11Aの上下の
壁面に開口されるとともに背面側が解放された溝11A
a(図5および6参照)が形成されていて、この溝11
Aaを介して各放電セルCが、列方向に並設された隔壁
18の横壁18b’間の隙間SLにそれぞれ連通されて
いる。
【0065】また、隔壁18の縦壁18aの表示側の面
は保護層12に当接されておらず(図4参照)、その間
に隙間rが形成されていて、行方向において隣接する放
電セルCがこの隙間rを介して互いに連通されている。
【0066】隔壁18の横壁18b’間に形成された隙
間SL内には、その内壁面を覆うように、プライミング
粒子生成層(プライミング粒子生成手段)19が形成さ
れている。
【0067】このプライミング粒子生成層19は、例え
ば、0、1msec以上の残光特性を有する紫外域発光
材料または可視域発光材料によって形成されている。
【0068】そして、この紫外域発光材料または可視域
発光材料によって形成されたプライミング粒子生成層1
9には、保護層12を形成する誘電体(MgO)と2次
電子放出係数が同じかそれよりも2次電子放出係数が高
い(仕事関数が低い)材料(高γ材料)、すなわち、仕
事関数が4.2V以下の材料を含有させるようにしても
良い。
【0069】この仕事関数が低く絶縁性を有する材料と
しては、アルカリ金属の酸化物(例えば、Cs2O:仕
事関数2.3eV)やアルカリ土類金属の酸化物(例え
ば、CaO,SrO,BaO),弗化物(例えば、Ca
2,MgF2),結晶欠陥や不純物などによって結晶内
に不純物順位を導入して2次電子放出係数を高めた材料
(例えば、MgOxのようにMg:Oの組成比を1:1
から変えて結晶欠陥を導入したもの),TiO2,23
などが挙げられる。
【0070】また、放電によって放電ガスに含まれるキ
セノンから放射される波長147nmの真空紫外線によ
って励起されることにより0.1msec以上、好まし
くは1.0msec以上(すなわち、アドレス期間Wc
の時間長以上)の紫外線を放射し続けるような残光特性
を有する紫外域発光材料としては、BaSi25:Pb
2+(発光波長:350nm)やSrB47F:Eu
2+(発光波長:360nm),(Ba,Mg,Zn)3
Si27:Pb2+(発光波長:295nm),YF3
Gd,Prなどが挙げられる。
【0071】また、放電によって放電ガスに含まれるキ
セノンから放射される波長147nmの真空紫外線によ
って励起されることにより0.1msec以上、好まし
くは1.0msec以上の残光特性を有する可視域発光
材料としては、赤色(Y,Gd)BO3:Euや緑色Z
2SiO4:Mnの蛍光体材料などが挙げられる。
【0072】上記のPDPは、行電極対(X,Y)がそ
れぞれマトリクス表示画面の1表示ライン(行)Lを構
成している。
【0073】このPDPにおける画像の形成は、従来の
PDPと同様に、先ず、全放電セルにおいて列電極Dと
行電極XまたはYの間でリセット放電を行い、全放電セ
ルCの誘電体層11の表面上に壁電荷を形成する。
【0074】次に、アドレス操作により、各放電セルC
において行電極対(X,Y)と列電極Dとの間で選択的
に対向放電が行われ、全表示ラインLに点灯セル(誘電
体層11の壁電荷が消去されなかった放電セルC)と消
灯セル(誘電体層11の壁電荷が消去された放電セル
C)とが、表示する画像に対応して、パネル上に分布さ
れる。
【0075】このアドレス操作の後、全表示ラインLに
おいて一斉に、行電極対(X,Y)に対して交互に放電
維持パルスが印加され、この放電維持パルスが印加され
る毎に、各点灯セルにおいて互いに対向する透明電極X
aとYaとの間で面放電が発生される。
【0076】以上のようにして、点灯セルにおける面放
電により紫外線が発生され、放電空間S内のR,G,B
の各蛍光体層16がそれぞれ励起されて発光することに
より、表示する画像が形成される。
【0077】上記PDPは、隔壁18の縦壁18aの表
示側の面と誘電体層11を被覆する保護層12との間に
形成された隙間rによって、各放電セルCへの放電ガス
の封入や放電セルCからの放電ガスの排気が行われ、さ
らに、行方向において隣接する放電セルC間において連
鎖的に放電を生じさせるプライミング効果が確保され
る。
【0078】そして、列方向において互いに隣接する放
電セルCの間は、嵩上げ誘電体層11Aによって閉塞さ
れていることによって、画像形成のための放電が列方向
に隣接する他の放電セルCに広がって誤放電が生じるの
が防止されるが、各放電セルCは、この嵩上げ誘電体層
11Aに形成されている溝11Aaによってそれぞれ横
壁18bに形成された隙間SL内に連通されており、こ
の溝11Aaを介して隙間SLから列方向に並んでいる
放電セルCにプライミング粒子(種火)が導入されるこ
とによって、列方向における上記の行方向におけるよう
なプライミング効果が確保される。
【0079】すなわち、列電極Dと行電極XまたはY間
に、リセット操作時のリセット放電(全放電セルCに一
旦壁電荷を形成させるための放電)と、アドレス操作時
の選択放電(リセット放電によって形成された壁電荷を
表示画像データに応じて選択的に消去する放電)を発生
させるための駆動パルス(図21のリセット操作時に列
電極Dと行電極XまたはYに印加されるリセットパルス
RPx,RPy、および、アドレス操作時に行電極X,
Yの一方に印加される走査パルスSP,列電極Dに印加
される表示データパルスDP1−n)が印加される際
に、嵩上げ誘電体層11Aが形成されている部分では列
電極Dと行電極X,Y間の放電距離が短くなっていて放
電が生じ易くなっていることにより、隙間SL内におい
て列電極Dと行電極X,Yとの間に放電が発生する。
【0080】そして、この隙間SL内における放電によ
って生じたプライミング粒子(種火)が溝11Aaを介
して列方向に隣接している放電セルC内に拡散すること
により、隣接する放電セルC間で放電を誘発させるプラ
イミング効果を発生させる。
【0081】さらに、リセット放電の際に放電ガスに含
まれるキセノンから放射される波長147nmの真空紫
外線が、溝11Aaを介して隙間SL内に導かれて、こ
の隙間SL内に形成された紫外域発光材料または可視域
発光材料によるプライミング粒子生成層19を励起し
て、このプライミング粒子生成層19から紫外光または
可視光を放射させ、そして、この紫外光または可視光が
保護層(MgO層)12を励起して、プライミング粒子
を放出させる。
【0082】また、このプライミング粒子生成層19を
形成する紫外域発光材料または可視域発光材料に誘電体
(MgO)と同程度かそれよりも仕事関数が低い材料
(仕事関数が4.2V以下の材料)が含有される場合、
リセット放電の際に放電ガスに10パーセント以上含ま
れるキセノンから放射される波長147nmの真空紫外
線が、溝11Aaを介して隙間SL内に導かれて、プラ
イミング粒子生成層19を励起することにより紫外光ま
たは可視光を放射させ、そして、この紫外光または可視
光が、プライミング粒子生成層19に含有されている高
γ材料と保護層(MgO層)12を励起して、プライミ
ング粒子を放出させる。
【0083】以上のようにして、隙間SL内のプライミ
ング粒子生成層19を形成する紫外域発光材料または可
視域発光材料の残光特性によって、少なくとも0.1m
sec以上の間、紫外光または可視光が放射し続けられ
るため、一斉リセット期間Rcの次に続くアドレス期間
Wc(図24参照)におけるプライミング粒子量が十分
に確保される。
【0084】さらに、この第1の例において、放電ガス
として、キセノンガスを10パーセント以上含む混合希
ガスが用いられ、このキセノンガスの分圧を高められる
ことによって、キセノンから放射される真空紫外線量の
増加により発光効率が増大されるとともに、紫外域発光
材料を含有したプライミング粒子生成層20b2’が設
けられることにより、キセノンガスの分圧が高くなるの
にともなって放電電圧が高くなって選択放電の遅れ時間
が長くなるのが抑制される。
【0085】なお、上記においては、放電セルC内の放
電空間と隙間SL内の放電空間を連通する溝が嵩上げ誘
電体層11Aに形成されている例が示されているが、こ
れに限らず、溝を隔壁の横壁部に設けて、放電セルC内
の放電空間と隙間SL内の放電空間を連通するようにし
ても良い。
【0086】また、上記例においては、非表示ラインで
あるバス電極XbとYbに挟まれた領域に黒色または暗
褐色の光吸収層17Aが設けられており、さらに、バス
電極XbとYbの表示面側がそれぞれ黒色導電層X
b’,Yb’によって構成されていることによって、非
表示ラインにおける外光の反射が防止されてコントラス
トの向上が図られるとともに、隙間SL内において列電
極Dと行電極X,Y間にプライミングのための放電が発
生しても、その光が画像のコントラストに悪影響を与え
る虞はない。
【0087】また、上記例においては、放電空間Sを区
画する隔壁18の横壁18bが表示ラインL間に設けら
れた隙間SLによって列方向に分離され、この分離され
た横壁18b’の幅が、それぞれ縦壁18aの幅と略同
一になるように設定されることによって、隔壁18の焼
成時の収縮によるばらつきが少なくなり、これによっ
て、前面ガラス基板10や背面ガラス基板13の反りお
よび隔壁18の破損などによる放電セル形状の変形が生
じる虞がなくなる。
【0088】次に、この発明の実施形態における第2の
例を、図7ないし12に基づいて説明する。
【0089】図7ないし9はこの第2の例のPDPにお
ける隔壁構造を示しており、図7はこの例における隔壁
の正面図であり、図8(a)は図7のII−II線における
側断面図,図8(b)は図8のIII−III線における側断
面図、図9は図7のIV−IV線における平断面図、図10
はこの例におけるPDPを模式的に表す平面図であり、
図11は図10のV3−V3線における断面図、図12
は図10のV4−V4線における断面図である。
【0090】この例における隔壁20は、等間隔にかつ
互いに平行に配列された縦方向に延びる複数の縦壁20
aと、この各縦壁20aの上端部間および下端部間にそ
れぞれ水平方向に掛け渡された一対の横壁20bとによ
って、いわゆる梯子状に成形されている。
【0091】そして、この隔壁20の各横壁20bは、
その縦壁20aの上端部または下端部に対向する部分
(縦壁20aと横壁20bの連結部分20b1)の幅a
が縦壁20aの幅と同じになるように成形され、縦壁2
0aの上端部または下端部間にそれぞれ位置する部分
(縦壁20a間の架橋部分20b2)の上下方向の幅b
が、連結部分20b1の幅aよりも大きくなるように成
形されている。
【0092】なお、図8および9中、14は、背面ガラ
ス基板上に形成される誘電体層である。
【0093】この隔壁20は、誘電体層5上に形成され
た所要の厚さのガラス材料層が所定のパターンを有する
マスクを介したサンドブラスト処理によって切削された
後、このパターニングされたガラス材料層が焼成される
ことによって形成される。
【0094】このとき、各横壁20bは、その形状が連
結部分20b1の幅aよりも架橋部分20b2の幅bの
方が大きくなるように成形されているので、この架橋部
分20b2によって横壁20bが縦壁20aの焼成の際
に収縮することによって生じる引張力に対して耐久性を
備えることになり、これによって、誘電体層5によって
支持されている側と反対側の端部が縦壁20aの焼成時
の収縮による引張力によって引っ張られて内側に傾くの
が、防止される。
【0095】また、横壁20bの連結部分20b1の幅
aが縦壁20aの幅と同じ大きさになるように成形され
ていることにより、焼成時の収縮によって縦壁20aに
発生する引張内部応力が緩和されるので、縦壁20aが
切断してしまうのが防止される。
【0096】さらに、この横壁20bにおける連結部分
20b1の幅aと架橋部分20b2の幅bとの大きさの
違いによって、それぞれの部分の厚さ方向における収縮
に違いが生じ、図9に示されるように、横壁20bの連
結部分20b1の厚さが幅が大きい架橋部分20b2の
厚さよりも小さくなって、連結部分20b1上に架橋部
分20b2によって挟まれた溝20b3がそれぞれ形成
される。
【0097】このとき、架橋部分20b2の前面側(図
8および9の上方側)に、図1ないし6の例と同様の、
例えば、0、1msec以上の残光特性を有する紫外域
発光材料または可視域発光材料によるプライミング粒子
生成層20b2’が形成されることによって、この架橋
部分20b2の連結部分20b1の前面よりも前方側
(図8および9の上方側)に突出する部分がプライミン
グ粒子生成層20b2’によって構成される。
【0098】このプライミング粒子生成層20b2’に
は、後述する保護層12を形成する誘電体(MgO)と
2次電子放出係数が同じかそれよりも高い2次電子放出
係数を有する(仕事関数が低い)材料(高γ材料)、す
なわち、仕事関数が4.2V以下の材料を含有させるよ
うにしても良い。
【0099】この仕事関数が低く絶縁性を有する材料の
例としては、第1の例において前述したようなものが挙
げられる。 この隔壁20の横壁20b上に形成される
溝20b3およびプライミング粒子生成層20b2’に
よって、以下に述べるように、PDPの列方向に配列さ
れた放電セル間において放電を誘発させるプライミング
効果が確保される。
【0100】すなわち、図10ないし12に示されるよ
うに、上記隔壁20は、図1ないし6のPDPと同様
に、誘電体層14上に、それぞれ行方向に延びる隙間S
L’によって互いに所定の間隔を開けた状態で列方向に
複数配列されており、この梯子状の各隔壁20によっ
て、前面ガラス基板10と背面ガラス基板13の間の放
電空間Sが、各行電極対(X,Y)において対となった
透明電極XaとYaに対向する部分毎に放電セルCが区
画されている。
【0101】なお、この図10ないし12のPDPの他
の部分の構成は、図1ないし6のPDPと同様であり、
同一の符号が付されている。
【0102】このPDPは、図11から分かるように、
隔壁20の横壁20bは、その厚さの厚い架橋部分20
b2の表示側の面(図11において上側の面)が嵩上げ
誘電体層11Aを被覆している保護層12に当接されて
いて、放電セルCと隙間SL’との間を塞いでいるが、
連結部分20b1の厚さが架橋部分20b2よりも薄い
ことによって、図12から分かるように、この連結部分
20b1の表示側の面(図12において上側の面)は嵩
上げ誘電体層11Aを被覆している保護層12には当接
されておらず、この連結部分20b1の表示側の面上に
形成された溝20b3を介して、放電セルCが、それぞ
れ隣接する隙間SL’に連通されている。
【0103】そして、この構成によって、列電極Dと行
電極XまたはY間に、リセット操作時のリセット放電
と、アドレス操作時の選択放電を発生させるための駆動
パルス(リセット操作時に列電極Dと行電極XまたはY
に印加されるリセットパルス、および、アドレス操作時
に行電極X,Yの一方に印加される走査パルス,列電極
Dに印加される表示データパルス)が印加される際に、
嵩上げ誘電体層11Aが形成されている部分では列電極
Dと行電極X,Y間の放電距離が短くなっていて放電が
生じ易くなっていることにより、隙間SL’内において
列電極Dと行電極X,Yとの間に放電が発生し、この隙
間SL’内における放電によって生じたプライミング粒
子(種火)が溝20b3を介して列方向に隣接している
放電セルC内に拡散されることにより、隣接する放電セ
ルC間において放電を誘発させるプライミング効果が発
生される。
【0104】さらに、リセット放電の際に、放電ガスに
10パーセント以上含まれるキセノンから放射される波
長147nmの真空紫外線が、架橋部分20b2に形成
されたプライミング粒子生成層20b2’を励起して、
このプライミング粒子生成層20b2’から紫外光また
は可視光を放射させ、そして、この紫外光または可視光
が保護層(MgO層)12を励起して、2次電子〈プラ
イミング粒子)を放出させる。
【0105】また、このプライミング粒子生成層20b
2’を形成する紫外域発光材料または可視域発光材料に
誘電体(MgO)よりも仕事関数が低い材料(仕事関数
が4.2V以下の材料)が含有される場合、リセット放
電の際に放電ガスに含まれるキセノンから放射される波
長147nmの真空紫外線が、溝20b3を介して隙間
SL’内に導かれて、プライミング粒子生成層20b
2’を励起することにより紫外光または可視光を放射さ
せ、そして、この紫外光または可視光が、プライミング
粒子生成層20b2’に含有されている高γ材料と保護
層(MgO層)12を励起して、2次電子(プライミン
グ粒子)を放出させる。
【0106】以上のようにして、プライミング粒子生成
層20b2’を形成する紫外域発光材料または可視域発
光材料の残光特性によって、少なくとも0.1msec
以上の間、紫外光または可視光が放射し続けられるた
め、一斉リセット期間Rcの次に続くアドレス期間Wc
(図23参照)におけるプライミング粒子量が十分に確
保される。
【0107】図21および22は、この第2の例におい
て、プライミング粒子生成層20b2’に、残光特性を
有するUV蛍光体(Ba,Mg,Zn)3Si27:P
2+(発光波長:295nm)に仕事関数が低い材料
(MgO)が10〜20重量パーセント含まれた紫外域
発光材料を含有させた場合のプライミング効果を示すグ
ラフである。
【0108】図21は、一斉リセット放電から選択放電
までの放電休止時間と放電遅れ時間の関係を、同じくプ
ライミング粒子生成層20b2’を形成した場合と形成
しなかった場合とで比較したデータを示している。
【0109】この図21において、グラフαは、プライ
ミング粒子生成層20b2’が形成されている場合を示
しており、グラフβは、プライミング粒子生成層20b
2’が形成されていない場合を示している。
【0110】ここで、先にも述べたように、アドレス期
間にはライン順次でデータの読み込みを行うために、最
初に走査パルスによる走査が行われる表示ラインLと比
較して最後に走査が行われる表示ラインLは、一斉リセ
ット放電からの時間が経過していて放電遅れ時間が発生
するために、走査パルスのパルス幅が約2μsec,走
査ライン数が約400本とすると、アドレス期間におい
て全表示ラインを走査してデータの読み込みを行うのに
約1msecの時間が必要となる。
【0111】これは、一斉リセット放電からの時間の経
過とともにプライミンク粒子の量が減少してゆき、放電
し難くなるために、放電確率が悪化するとともに、走査
パルスおよびデータパルスの印加から放電が生じるまで
の放電遅れ時間が増大するためである。
【0112】図21において、このようなプライミンク
粒子量の減少にともなう放電確率の悪化と放電遅れ時間
の増大が、プライミング粒子生成層20b2’が設けら
れている場合のグラフαを、プライミング粒子生成層2
0b2’が設けられていない場合のグラフβと比較する
と、格段に改善されていることが分かる。
【0113】図22は、走査パルスの幅とその電圧値
(スキャン電圧)を、プライミング粒子生成層20b
2’を形成した場合と形成しなかった場合とで比較した
データを示している。
【0114】この図22において、グラフα1は、プラ
イミング粒子生成層20b2’が形成されている場合の
放電開始電圧(直前に放電がなくプライミング粒子が生
成されていないときの電圧)Vfを示しており、グラフ
α2は、放電維持最小電圧(直前に放電がありプライミ
ング粒子が生成されているときの電圧)Vsmを示して
いる。
【0115】また、グラフβ1は、プライミング粒子生
成層20b2’が形成されていない場合の放電開始電圧
Vfを示しており、グラフβ2は、放電維持最小電圧V
smを示している。
【0116】この図22から、プライミング粒子生成層
20b2’が設けられることによって、走査パルスの幅
を小さくしても、プライミング粒子生成層20b2’を
設けない場合において走査パルスの幅を大きくしたのと
ほぼ同じアドレスマージン(放電開始電圧Vfと放電維
持最小電圧Vsmとの差)ΔVが得られることが分か
る。
【0117】なお、このアドレスマージンが大きいほ
ど、誤放電がなくなって高速アドレス化が可能になり、
また、表示品質が向上する。
【0118】なお、上記においては、放電ガスとして、
キセノンガスを10パーセント以上含む混合希ガスが用
いられ、このキセノンガスの分圧を高められることによ
って、キセノンから放射される真空紫外線量が増加して
発光効率が増大するが、キセノンガスの分圧が高くなる
に従って放電電圧が高くなり、放電遅れ時間も長くなる
ため、紫外域発光材料を含有したプライミング粒子生成
層20b2’が設けられることにより、キセノンガスを
10パーセント以上含む放電ガスを用いるのにともなっ
て放電遅れ時間が長くなるのが抑制される。
【0119】この第2の例では、非表示ラインであるバ
ス電極XbとYbに挟まれた領域に黒色または暗褐色の
遮光層17Aが設けられており、さらに、バス電極Xb
とYbの表示面側がそれぞれ黒色導電層Xb’,Yb’
によって構成されていることによって、外光の反射が防
止されるので、コントラストの向上が図られるととも
に、隙間SL’内において列電極Dと行電極X,Y間に
プライミングのための放電が発生しても、その光が画像
のコントラストに悪影響を与える虞はない。
【0120】なお、上記PDPにおいては、図12から
分かるように、縦壁20aが誘電体層11の嵩上げ誘電
体層11Aが形成されていない部分に対向されていて保
護層12とは当接されていないために、その間に形成さ
れる隙間rによって行方向において隣接する放電セルC
間が互いに連通されているので、この隙間rを介してプ
ライミング粒子が行方向に拡散することによって、行方
向におけるプライミング効果が確保される。
【0121】また、この第2の例では、架橋部分(縦壁
よりも高くなっている横壁の部分)20b2の前面側に
プライミング粒子生成層が配置されている例が示されて
いるが、架橋部分20b2によって挟まれた溝20b3
内にプライミング粒子生成層が配置されるようにしても
良い。
【0122】図13および14は、上記PDPの隔壁構
造の他の例を示す正面図である。
【0123】この図13において、隔壁30は、そのP
DPの各行毎に放電セルを区画する各壁部分30Aが、
縦壁30Aaと水平方向に掛け渡された一対の横壁30
Abとによって上記例の隔壁20と同様にそれぞれ梯子
状に成形されており、この壁部分30Aが、所要の幅の
隙間SL1を挟んで列方向に平行に配列されることによ
って構成されている。
【0124】そして、この隔壁30は、列方向において
隣接する壁部分30Aが、その縦壁30Aaの上端部ま
たは下端部間に位置する部分が互いに連結されることに
より一体的に成形されており、これによって、この架橋
部分30Ab2の幅b’が、壁部分30Aの横壁30A
bの連結部分30Ab1(縦壁30Aaの上端部または
下端部に対向する部分)の縦壁30Aaと同じになるよ
うに設定された幅aよりも大きくなっている。
【0125】したがって、この隔壁30は、前記例の隔
壁20と同様に、各壁部分30Aの架橋部分30Ab2
によって、横壁30Abが縦壁30Aaの焼成の際の収
縮によって生じる引張力に対して耐久性を備えるので、
横壁30Abが縦壁30Aaの焼成時の収縮による引張
力によって引っ張られて変形するのが防止され、また、
横壁30Abの連結部分30Ab1の幅aが縦壁30A
aの幅と同じ大きさになるように成形されていることに
よって、焼成時の収縮によって縦壁30Aaに発生する
引張内部応力が緩和されて、これにより縦壁30Aaが
切断してしまうのが防止される。
【0126】さらに、この横壁30Abにおける連結部
分30Ab1の幅aと架橋部分30Ab2の幅b’との
大きさの違いによって、それぞれの部分の厚さ方向にお
ける収縮に違いが生じ、横壁30Abの連結部分30A
b1の厚さが、幅が大きい架橋部分30b2の厚さより
も小さくなって、図14に示されるように、連結部分3
0Ab1上に架橋部分30Ab2によって挟まれた溝3
0Ab3がそれぞれ形成されるので、前記例の隔壁20
の場合と同様にこの隔壁30がPDPを構成した際に、
隙間SL1内における放電によって生じたプライミング
粒子(種火)が溝30Ab3を介して列方向に隣接して
いる放電セルC内に拡散されることによって、隣接する
放電セルC間において放電を誘発させるプライミング効
果が発生される。
【0127】そして、この隔壁30も、前記例の隔壁2
0と同様に、架橋部分30Ab2の連結部分30Ab1
よりも前方側(図14の上方側)に突出している部分
が、紫外域発光材料または可視域発光材料によるプライ
ミング粒子生成層30Ab2によって構成されているこ
とによって、リセット放電の際に放電ガスに含まれるキ
セノンから放射される波長147nmの真空紫外線が、
プライミング粒子生成層30Ab2’を励起することに
より紫外光または可視光を放射させ、そして、この紫外
光または可視光が保護層(MgO層)を励起し、また、
プライミング粒子生成層30Ab2’に高γ材料が含有
されている場合にはこの高γ材料も励起して、プライミ
ング粒子を放出させる。
【0128】以上のようにして、プライミング粒子生成
層30Ab2’を形成する紫外域発光材料または可視域
発光材料の残光特性によって、少なくとも0.1mse
c以上の間、紫外光または可視光が放射し続けられるた
め、一斉リセット期間Rcの次に続くアドレス期間Wc
(図23参照)におけるプライミング粒子量が十分に確
保される。
【0129】次に、この発明の実施形態における第3の
例を、図15ないし17に基づいて説明する。
【0130】図15はこの第3の例におけるPDPを模
式的に表す平面図であり、図16は図15のV3−V3
線における断面図、図17は図15のW4−W4線にお
ける断面図である。
【0131】この図15ないし17に示されるPDP
は、上記第1の例の隔壁が縦壁と横壁とによって放電セ
ルの四方を囲んで区画する構成になっていたのに対し、
前面ガラス基板40と背面ガラス基板43との間の放電
空間S’が、列方向に延びるストライプ状の隔壁45に
よって区画されるものである。
【0132】そして、列方向において隣接する行電極対
(X1,Y1)の背中合せに位置する行電極X1とY1
に対向する誘電体層41の背面側に、嵩上げ誘電体層4
1Aが形成されている。
【0133】行電極X1,Y1のバス電極X1b,Y1
bは、それぞれ、表示面側の黒色導電層と背面側の主導
電層の二層構造に形成されているとともに、前面ガラス
基板40の背面に、列方向において隣接する行電極対
(X1,Y1)のそれぞれの互いに背中合わせになった
バス電極X1bとY1bの間に、このバス電極X1b,
Y1bに沿って行方向に延びる黒色の光吸収層(遮光
層)47が形成されている。
【0134】さらに、嵩上げ誘電体層41Aを被覆する
保護層42の背面側に、前記各例と同様の紫外域発光材
料または可視域発光材料によるプライミング粒子生成層
48が形成されている。
【0135】これによって、画像形成時のリセット放電
の際に、放電ガス中のキセノンから放射される真空紫外
線によって、保護層42の背面側に形成された紫外域発
光層48が励起されて、紫外光または可視光を放射す
る。
【0136】そして、この紫外光または可視光が保護層
42を励起して、1サブフィールドにおけるアドレス期
間の間、プライミング粒子を発光セルの放電空間内に再
生成し続けることによって、各発光セルにおけるプライ
ミング粒子量の減少が抑制され、これによって、次のア
ドレス期間における放電遅れ時間が増大するのが抑制さ
れ、さらに、放電遅れ時間にばらつきが生じるのも抑制
される。
【0137】なお、この例におけるPDPは、列方向に
おいては、各放電セルを区画する隔壁が存在しないが、
行電極X1,Y1のそれぞれの透明電極X1a,Y1a
がバス電極X1b,Y1bから列方向に突出して互いに
対向するように形成されているので、列方向において隣
接する放電セルC間における放電の干渉が抑制される。
【0138】次に、この発明の実施形態における第4の
例を、図18ないし20に基づいて説明する。
【0139】図18はこの第4の例におけるPDPを模
式的に表す平面図であり、図19は図18のV6−V6
線における断面図、図20は図18のW5−W5線にお
ける断面図である。
【0140】この図18ないし20に示されるPDP
は、上記第3の例のプライミング粒子生成層48が保護
層42上の嵩上げ誘電体層41Aに対向する部分に形成
されていたのに対し、プライミング粒子生成層58が、
前面ガラス基板40と背面ガラス基板43との間の放電
空間S’を区画する列方向に延びるストライプ状の隔壁
45の前面側に形成されているものである。
【0141】他の部分の構成は、上記第3の例のPDP
と同様であり、同様の符号が付されている。
【0142】この例のPDPも、画像形成時のリセット
放電の際に、放電ガス中のキセノンから放射される真空
紫外線によって、隔壁45上に形成されたプライミング
粒子生成層58が励起されて、紫外線を放射する。
【0143】そして、この紫外線が、1サブフィールド
におけるアドレス期間の間、プライミング粒子を発光セ
ルの放電空間内に再生成し続けることによって、各発光
セルにおけるプライミング粒子量の減少が抑制され、こ
れによって、次のアドレス期間における放電遅れ時間が
増大するのが抑制され、さらに、放電遅れ時間にばらつ
きが生じるのも抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の例を模式的に表す平面図であ
る。
【図2】図1のV1−V1線における断面図である。
【図3】図1のV2−V2線における断面図である。
【図4】図1のW1−W1線における断面図である。
【図5】図1のW2−W2線における断面図である。
【図6】図1のW3−W3線における断面図である。
【図7】この発明の第2の例における隔壁を示す平面図
である。
【図8】図7の横断面図である。
【図9】図7の縦断面図である。
【図10】同例を模式的に表す平面図である。
【図11】図10のV3−V3線における断面図であ
る。
【図12】図10のV4−V4線における断面図であ
る。
【図13】同例における隔壁構造の他の例を示す正面図
である。
【図14】図13のIIX−IIX線における断面図である。
【図15】この発明の第3の例を模式的に表す平面図で
ある。
【図16】図15のV5−V5線における断面図であ
る。
【図17】図15のW4−W4線における断面図であ
る。
【図18】この発明の第4の例を模式的に表す平面図で
ある。
【図19】図18のV6−V6線における断面図であ
る。
【図20】図18のW5−W5線における断面図であ
る。
【図21】一斉リセット放電から選択放電までの放電休
止時間と放電遅れ時間の関係を示すグラフである。
【図22】走査パルス幅とスキャン電圧の関係を示すグ
ラフである。
【図23】プラズマディスプレイパネルにおけるサブフ
ィールド法を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
10,40 …前面ガラス基板(前面基板) 11,41 …誘電体層 11A,41A …嵩上げ誘電体層(嵩上げ部) 11Aa …溝(連通部) 12,42 …保護層(保護誘電体層) 13,43 …背面ガラス基板(背面基板) 14 …誘電体層 16,46 …蛍光体層 17A,17B …光吸収層 18,20 …隔壁 18a,20a …縦壁(縦壁部) 18b,20b …横壁(横壁部) 19 …プライミング粒子生成層 20b1 …連結部分 20b2 …架橋部分 20b3 …溝 20b2’ …プライミング粒子生成層 30 …隔壁 30Aa …縦壁(縦壁部) 30Ab …横壁(横壁部) 30Ab1 …連結部分 30Ab2 …架橋部分 30Ab3 …溝 30Ab2’ …プライミング粒子生成層 40 …前面ガラス基板(前面基板) 41 …誘電体層 41A …嵩上げ誘電体層(嵩上げ部) 42 …保護層(保護誘電体層) 43 …背面ガラス基板(背面基板) 45 …隔壁 46 …蛍光体層 47 …光吸収層 48 …プライミング粒子生成層 58 …プライミング粒子生成層 X,X1 …行電極 Y,Y1 …行電極 Xa,X1a …透明電極 Ya,Y1a …透明電極 Xb …バス電極 Yb …バス電極 Xb’,Yb’ …黒色層 Xb”,Yb” …白色層 D,D’ …列電極 S,S’ …放電空間 SL,SL’,SL1…隙間 C,C’ …放電セル(単位発光領域) L …表示ライン g …ギャップ r …隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷口 均志 山梨県中巨摩郡田富町西花輪2680番地 静 岡パイオニア株式会社甲府事業所内 (72)発明者 三枝 信彦 山梨県中巨摩郡田富町西花輪2680番地 静 岡パイオニア株式会社甲府事業所内 (72)発明者 雨宮 公男 山梨県中巨摩郡田富町西花輪2680番地 静 岡パイオニア株式会社甲府事業所内 Fターム(参考) 5C040 FA01 FA04 GJ02 KB19 LA09 MA20

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前面基板の背面側に、行方向に延び列方
    向に並設されてそれぞれ表示ラインを形成する複数の行
    電極対とこの行電極対を被覆する誘電体層とこの誘電体
    層を被覆する保護誘電体層が設けられ、背面基板の前面
    基板と放電空間を介して対向する側に、列方向に延び行
    方向に並設されて行電極対と交差する位置においてそれ
    ぞれ放電空間に単位発光領域を構成する複数の列電極が
    設けられたプラズマディスプレイパネルにおいて、 列方向または行方向に隣接する単位発光領域の間に放電
    空間に接するプライミング粒子生成手段が配置されてい
    る、 ことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 【請求項2】 前記プライミング粒子生成手段が、0.
    1msec以上の残光特性を有する紫外域発光材料また
    は可視域発光材料によって形成されている請求項1に記
    載のプラズマディスプレイパネル。
  3. 【請求項3】 前記プライミング粒子生成手段が、前記
    保護誘電体層を形成する誘電体よりも仕事関数が低い材
    料を含んでいる請求項2に記載のプラズマディスプレイ
    パネル。
  4. 【請求項4】 前記前面基板と前記背面基板との間に配
    置されて列方向に延びる縦壁部と行方向に延びる横壁部
    によって前記放電空間を前記単位発光領域毎に行方向と
    列方向に区画する隔壁を備え、 列方向において互いに隣接する前記単位発光領域の間の
    横壁部が行方向と平行な隙間によって分離されており、 前記隙間内と列方向に隣接する単位発光領域の放電空間
    内とが連通部によって互いに連通されており、 前記隙間内にプライミング粒子生成手段が配置されてい
    る、 請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  5. 【請求項5】 前記隔壁の横壁部および隙間に対向する
    誘電体層の部分に、横壁部側に張り出すように形成され
    た嵩上げ部が設けられている請求項4に記載のプラズマ
    ディスプレイパネル。
  6. 【請求項6】 前記嵩上げ部に前記連通部が形成されて
    いる請求項5に記載のプラズマディスプレイパネル。
  7. 【請求項7】 前記連通部が、隔壁の横壁部に形成され
    ている請求項4に記載のプラズマディスプレイパネル。
  8. 【請求項8】 前記誘電体層の前記隙間に対向する部分
    に光吸収層が設けられている請求項1に記載のプラズマ
    ディスプレイパネル。
  9. 【請求項9】 前記隔壁の横壁部の前記前面基板側が部
    分的に縦壁部の高さよりも高くなっていて、この横壁部
    の縦壁部の高さよりも高くなっている部分の間に溝が形
    成されて前記連通部が構成される請求項4に記載のプラ
    ズマディスプレイパネル。
  10. 【請求項10】 前記横壁部の縦壁部の高さよりも高く
    なっている部分の少なくとも前記溝に接する部分にプラ
    イミング粒子生成手段が配置されている請求項9に記載
    のプラズマディスプレイパネル。
  11. 【請求項11】 前記プライミング粒子生成手段が、
    0.1msec以上の残光特性を有する紫外域発光材料
    または可視域発光材料によって形成されている請求項1
    0に記載のプラズマディスプレイパネル。
  12. 【請求項12】 前記プライミング粒子生成手段が、前
    記保護誘電体層を形成する誘電体よりも仕事関数が低い
    材料を含んでいる請求項11に記載のプラズマディスプ
    レイパネル。
  13. 【請求項13】 列方向に隣接する単位発光領域の境界
    部分と対向する前記誘電体層の部分に放電空間内に張り
    出すように形成された嵩上げ部が設けられて、この嵩上
    げ部の放電空間に接する部分にプライミング粒子生成手
    段が配置されている請求項1に記載のプラズマディスプ
    レイパネル。
  14. 【請求項14】 前記プライミング粒子生成手段に対向
    する誘電体層の部分に、光吸収層が設けられている請求
    項13に記載のプラズマディスプレイパネル。
  15. 【請求項15】 前記前面基板と前記背面基板との間に
    配置されて少なくとも行方向に隣接する単位発光領域の
    間を区画する隔壁を備え、この隔壁の前面基板と対向す
    る前面側に、放電空間に面するプライミング粒子生成手
    段が配置されている請求項1に記載のプラズマディスプ
    レイパネル。
  16. 【請求項16】 前記プライミング粒子生成手段が、
    0.1msec以上の残光特性を有する紫外域発光材料
    または可視域発光材料によって形成されている請求項1
    3または15に記載のプラズマディスプレイパネル。
  17. 【請求項17】 前記プライミング粒子生成手段が、前
    記保護誘電体層を形成する誘電体よりも仕事関数が低い
    材料を含んでいる請求項16に記載のプラズマディスプ
    レイパネル。
  18. 【請求項18】 前記隔壁の横壁部の前記前面基板側が
    部分的に縦壁部の高さよりも高くなっていて、この横壁
    部の縦壁部の高さよりも高くなっている部分の間に溝が
    形成され、この溝内にプライミング粒子生成手段が配置
    されている請求項4に記載のプラズマディスプレイパネ
    ル。
  19. 【請求項19】 前記プライミング粒子生成手段が、
    0.1msec以上の残光特性を有する紫外域発光材料
    または可視域発光材料によって形成されている請求項1
    8に記載のプラズマディスプレイパネル。
  20. 【請求項20】 前記プライミング粒子生成手段が、前
    記保護誘電体層を形成する誘電体よりも仕事関数が低い
    材料を含んでいる請求項19に記載のプラズマディスプ
    レイパネル。
  21. 【請求項21】 前記放電空間に封入される放電ガス
    が、キセノンガスを10パーセント以上含む混合希ガス
    からなる請求項1に記載のプラズマディスプレイパネ
    ル。
  22. 【請求項22】 前記プライミング粒子生成手段が、仕
    事関数が4.2eV以下の材料を含む請求項2または1
    1,16,19に記載のプラズマディスプレイパネル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004086447A1 (ja) * 2003-03-27 2004-10-07 Matsushita Electric Industrial Co. Ltd. プラズマディスプレイパネル
JP2008282768A (ja) * 2007-05-14 2008-11-20 Hitachi Ltd プラズマディスプレイパネル及びその製造方法

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