JP2002109473A - 文字認識装置 - Google Patents

文字認識装置

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JP2002109473A
JP2002109473A JP2000300378A JP2000300378A JP2002109473A JP 2002109473 A JP2002109473 A JP 2002109473A JP 2000300378 A JP2000300378 A JP 2000300378A JP 2000300378 A JP2000300378 A JP 2000300378A JP 2002109473 A JP2002109473 A JP 2002109473A
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character
writing speed
input
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JP2000300378A
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Hiroaki Suzuki
博明 鈴木
Noriyuki Osuga
典之 大須賀
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 認識処理の効率が良く、且つ、認識精度の高
い文字認識装置を提供する。 【解決手段】 手書き文字入力用タブレットに入力され
た手書き文字の筆記速度が速いときは(S2:NO)、
オンライン認識(S11)とオフライン認識(S13)
とが行われ、その認識結果が統合されて(S15)、認
識候補として表示される(S7)。手書き文字の筆記速
度が遅いときは(S2:YES)、設定に応じて(S
3)、オンライン認識(S4)又はオフライン認識(S
8)が行われ、認識候補として表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力された手書き
文字を認識して、文字コードに変換する文字認識装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、手書き文字の認識方法としては、
入力された文字の構成線である一つの線(以下、「スト
ローク」と言う。)を認識単位とし、ストロークの入力
順の時系列の情報を用いて認識を行うオンライン認識
と、入力された文字全体の形の情報を用いて認識を行う
オフライン認識とが知られている。オンライン認識は、
ストロークの時系列情報を用いて認識を行うため、文字
全体のバランスやストロークの位置ズレに対して頑健で
あるという特徴があるが、筆順の誤り、続け字、重ね書
きなどの筆順と画数の変動に対して脆いという欠点があ
る。また、オフライン認識は、入力された文字全体の形
の情報を用いて認識を行うために筆順の誤りや重ね書き
等による誤認識は少ないという特徴があるが、入力され
た文字の全体的なバランス、ストロークの位置がずれる
ことなどに対して脆いという欠点がある。
【0003】しかし、オンライン認識とオフライン認識
とは、上記のようにその特徴が互いに相補性があるため
に、オンライン認識及びオフライン認識の欠点を改善す
る手段として、特開平9−288717号公報には、オ
ンライン認識とオフライン認識前記とを組み合わせたハ
イブリッド方式による文字認識が提案されている。この
ハイブリッド方式による文字認識では、オンライン認識
とオフライン認識の欠点を相補し合うために、認識の精
度が、オンライン認識とオフライン認識との何れか一つ
の認識を行うものよりも高くなるという利点がある。
【0004】また、手書き文字を認識する文字認識装置
の文字切り出し方法としては、一文字毎の入力枠を設け
る文字枠有りのものと、前記入力枠を設けない文字枠無
しのものが知られている。後者の文字枠無しの場合の文
字切り出し方法としては、オンライン方式とオフライン
方式があり、一般に認識方法と同じ方式で文字の切り出
しが実行されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、手書き
文字の入力内容によっては、オンライン認識のみ、若し
くはオフライン認識のみで十分信頼できる結果が得られ
る場合があり、そうした場合にも画一的にハイブリッド
方式による文字の認識を行うことは、過剰な認識処理を
施すことになり、文字認識処理に時間がかかり非効率で
あるという問題点があった。また、オフライン方式の文
字の切り出しでは、文字枠が設けられていない手書き文
字入力装置では、文字の切り出しが困難であるという問
題点があった。
【0006】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、認識処理の効率が良く、且つ、認識精
度の高い文字認識装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項1に係る発明の文字認識装置は、入力された手
書き文字を認識して、文字コードに変換する文字認識装
置において、手書きで文字を入力する手書き文字入力手
段と、オンライン方式で前記文字入力手段から入力され
る手書き文字の切り出しを行う文字切出手段と、前記文
字切出手段が切り出した手書き文字をオンライン方式で
認識して文字コードに変換するオンライン認識手段と、
前記文字切出手段が切り出した手書き文字をオフライン
方式で認識して文字コードに変換するオフライン認識手
段と、前記文字切出手段が切り出した手書き文字をオン
ライン方式とオフライン方式の組み合わせで認識して文
字コードに変換するハイブリッド認識手段とを備えてい
る。
【0008】この構成の文字認識装置では、文字切出手
段は、オンライン方式で文字入力手段から入力される手
書き文字の切り出しを行い、文字切出手段が切り出した
手書き文字は、オンライン方式で認識するオンライン認
識手段、オフライン方式で認識して文字コードに変換す
るオフライン認識手段、オンライン方式とオフライン方
式の組み合わせで認識して文字コードに変換するハイブ
リッド認識手段との何れかにより認識される。
【0009】また、請求項2に係る発明の文字認識装置
では、請求項1に記載の文字認識装置の構成に加えて、
前記手書き文字入力手段から入力される手書き文字の筆
記速度を測定する筆記速度測定手段を備え、前記筆記速
度測定手段により測定された筆記速度が所定の閾値以上
の場合には、前記ハイブリッド認識手段を用いて前記文
字切出手段が切り出した手書き文字の認識を行い、前記
筆記速度測定手段により測定された筆記速度が所定の閾
値より遅い場合には、前記オフライン認識手段を用いて
前記文字切出手段が切り出した手書き文字の認識を行う
ことを特徴とする構成となっている。
【0010】この構成の文字認識装置では、請求項1に
記載の文字認識装置の作用に加えて、前記筆記速度測定
手段により測定された筆記速度が所定の閾値以上の場合
には、前記ハイブリッド認識手段を用いて前記文字切出
手段が切り出した手書き文字の認識を行い、前記筆記速
度測定手段により測定された筆記速度が所定の閾値より
遅い場合には、前記オフライン認識手段を用いて前記文
字切出手段が切り出した手書き文字の認識を行うことが
できる。
【0011】また、請求項3に係る発明の文字認識装置
では、請求項1に記載の文字認識装置の構成に加えて、
前記手書き文字入力手段から入力される手書き文字の筆
記速度を測定する筆記速度測定手段を備え、前記筆記速
度測定手段により測定された筆記速度が所定の閾値以上
の場合には、前記ハイブリッド認識手段を用いて前記文
字切出手段が切り出した手書き文字の認識を行い、前記
筆記速度測定手段により測定された筆記速度が所定の閾
値より遅い場合には、前記オンライン認識手段を用いて
前記文字切出手段が切り出した手書き文字の認識を行う
ことを特徴とする構成となっている。
【0012】この構成の文字認識装置では、請求項1に
記載の文字認識装置の作用に加えて、前記筆記速度測定
手段により測定された筆記速度が所定の閾値以上の場合
には、前記ハイブリッド認識手段を用いて前記文字切出
手段が切り出した手書き文字の認識を行い、前記筆記速
度測定手段により測定された筆記速度が所定の閾値より
遅い場合には、前記オンライン認識手段を用いて前記文
字切出手段が切り出した手書き文字の認識を行うことが
できる。
【0013】また、請求項4に係る発明の文字認識装置
では、請求項1に記載の文字認識装置の構成に加えて、
筆記速度測定手段が測定した前記手書き文字入力手段か
ら入力される手書き文字の筆記速度と所定の閾値の大小
関係に基づき、前記オンライン認識手段又は前記オフラ
イン認識手段の何れを使用して文字認識を行うかを設定
する認識手段設定手段を備えることを特徴とする構成と
なっている。
【0014】この構成の文字認識装置では、請求項1に
記載の文字認識装置の作用に加えて、前記手書き文字入
力手段から入力される手書き文字の筆記速度を測定する
筆記速度測定手段を備え、前記筆記速度と所定の閾値の
大小関係に基づき、認識手段設定手段により設定されて
いる前記オンライン認識手段及び前記オフライン認識手
段の何れかを使用して文字認識を行うことができる。
【0015】また、請求項5に係る発明の文字認識装置
では、請求項4に記載の文字認識装置の構成に加えて、
前記認識手段設定手段は、前記筆記速度測定手段により
測定された筆記速度が所定の閾値より遅い場合には、前
記オンライン認識手段又は前記オフライン認識手段の何
れを使用して文字認識を行うかを設定するものであり、
前記筆記速度測定手段により測定された筆記速度に基づ
いて、前記認識手段設定手段により設定されたオンライ
ン認識手段及び前記オフライン認識手段の何れか、又
は、前記ハイブリッド認識手段により、前記文字切出手
段が切り出した手書き文字の認識を行うことを特徴とす
る構成となっている。
【0016】この構成の文字認識装置では、請求項4に
記載の文字認識装置の作用に加えて、前記認識手段設定
手段は、前記筆記速度測定手段により測定された筆記速
度が所定の閾値より遅い場合には、前記オンライン認識
手段又は前記オフライン認識手段の何れを使用して文字
認識を行うかを設定し、前記筆記速度測定手段により測
定された筆記速度に基づいて、前記認識手段設定手段に
より設定されたオンライン認識手段及び前記オフライン
認識手段の何れか、又は、前記ハイブリッド認識手段に
より、前記文字切出手段が切り出した手書き文字の認識
を行うことができる。
【0017】また、請求項6に係る発明の文字認識装置
では、請求項1に記載の文字認識装置の構成に加えて、
前記筆記速度測定手段により測定された筆記速度が所定
の閾値以上の場合には、前記オフライン認識手段を用い
て前記文字切出手段が切り出した手書き文字の認識を行
い、前記筆記速度測定手段により測定された筆記速度が
所定の閾値より遅い場合には、前記オンライン認識手段
を用いて前記文字切出手段が切り出した手書き文字の認
識を行うことを特徴とする構成となっている。
【0018】この構成の文字認識装置では、請求項1に
記載の文字認識装置の作用に加えて、前記筆記速度測定
手段により測定された筆記速度が所定の閾値以上の場合
には、前記オフライン認識手段を用いて前記文字切出手
段が切り出した手書き文字の認識を行い、前記筆記速度
測定手段により測定された筆記速度が所定の閾値より遅
い場合には、前記オンライン認識手段を用いて前記文字
切出手段が切り出した手書き文字の認識を行うことがで
きる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0020】図1は、文字認識装置1の装置の概略構成
を示すブロック図であり、図2は、手書き文字入力用タ
ブレット4の平面図であり、図3は、表示装置6の平面
図である。
【0021】図1に示すように、本発明の第一の実施の
形態の文字認識装置1は、文字認識装置1の制御を司る
CPU2に、データを一時的に記憶するRAM8と、C
PU2で実行されるプログラム等を記憶したROM7
と、CPU2へのデータの入出力を仲介するI/Oイン
ターフェース3とが接続されている。また、I/Oイン
ターフェース3には、ペン5によって手書きされる文字
を入力する手書き文字入力用タブレット4と、液晶表示
装置から構成された表示装置6とが接続されている。
【0022】次に、ROM7の記憶エリアについて説明
する。ROM7には、図1に示すように、文字切出しプ
ログラム記憶エリア7aと、オンライン認識プログラム
記憶エリア7bと、オンライン認識辞書記憶エリア7c
と、オフライン認識プログラム記憶エリア7dと、オフ
ライン認識辞書記憶エリア7eと、認識結果統合プログ
ラム記憶エリア7fと、筆記速度測定プログラム記憶エ
リア7gと、筆記速度の閾値記憶エリア7hとが設けら
れている。
【0023】尚、文字切出しプログラム記憶エリア7a
には、手書き文字入力用タブレット4から入力されるデ
ータから一文字を識別して一文字のデータとして切り出
す処理をCPU2に実行させる文字切出しプログラムが
記憶されている。また、オンライン認識プログラム記憶
エリア7bには、手書き文字入力用タブレット4に入力
された文字の構成線である一つの線(ストローク)を認
識単位とし、ストロークの入力順の時系列の情報を用い
て認識を行うオンライン認識処理をCPU2に実行させ
るオンライン認識プログラムが記憶されている。さら
に、オンライン認識辞書記憶エリア7cには、オンライ
ン認識処理で参照されるオンライン認識辞書が記憶され
ている。このオンライン認識辞書では、文字毎に当該文
字の全ストロークが記憶されている。
【0024】また、オフライン認識プログラム記憶エリ
ア7dには、手書き文字入力用タブレット4に入力され
た一文字の文字全体の形の情報を用いて認識を行うオフ
ライン認識処理をCPU2に実行させるオフライン認識
プログラムが記憶されている。さらに、オフライン認識
辞書記憶エリア7eには、オフライン認識処理で参照さ
れる一文字の文字全体の形の特徴データを記憶したオフ
ライン認識辞書が記憶されている。また、認識結果統合
プログラム記憶エリア7fには、オンライン認識及びオ
フライン認識の結果を統合する処理をCPU2に実行さ
せる認識結果統合プログラムが記憶されている。さら
に、筆記速度測定プログラム記憶エリア7gには、手書
き文字入力用タブレット4に入力される文字の筆記速度
を測定する処理をCPU2に実行させる筆記速度測定プ
ログラムが記憶されている。また、筆記速度の閾値記憶
エリア7hには、手書き文字入力用タブレット4に入力
される文字の筆記速度が速いか遅いかを判断する処理を
CPU2が行うときに判別の基準となる閾値が記憶され
ている。
【0025】次に、RAM8の記憶エリアについて説明
する。RAM8には、図1に示すように、手書き文字入
力用タブレット4に入力されたストロークを記憶する入
力ストロークデータ記憶エリア8aと、手書き文字入力
用タブレット4に入力された文字をオンライン認識した
結果の文字コードを記憶するオンライン認識結果記憶エ
リア8bと、手書き文字入力用タブレット4に入力され
た文字をオフライン認識した結果の文字コードを記憶す
るオフライン認識結果記憶エリア8cと、手書き文字入
力用タブレット4に入力された文字をオンライン認識及
びオフライン認識を用いて認識した結果の文字コードを
記憶するハイブリッド認識結果記憶エリア8dと、手書
き文字入力用タブレット4に入力された文字の筆記速度
を記憶する筆記速度記憶エリア8e、低速筆記時の認識
モードを記憶する認識モード記憶エリア8fと、CPU
2が行う各種の処理でデータを記憶するワーキングエリ
ア8gとが設けられている。
【0026】次に、図2を参照して、手書き文字入力用
タブレット4の構造を説明する。図2に示すように、手
書き文字入力用タブレット4は横長の長方形に形成さ
れ、手書き文字入力用タブレット4の表面には、手書き
文字を入力する入力エリア4aが設けられているが、入
力エリア4aには、特に文字枠は設けられておらず、入
力エリア4aの何れかの場所にペン5により文字を記入
すると入力されたストロークのデータがI/Oインター
フェース3を介してCPU2に送られるようになってい
る。
【0027】また、図2に示すように、手書き文字入力
用タブレット4の左上部には、文字の筆記速度が後述す
る所定の閾値より遅い場合に、オンライン認識及びオフ
ライン認識の何れの方法で文字認識を行うかを設定する
を認識モードスイッチ4d、4eが設けられている。認
識モードスイッチ4dをペン5で押下すると、手書き文
字入力用タブレット4に入力される手書き文字の筆記速
度が後述する所定の閾値より遅い場合に、認識モードと
しては後述するオンライン認識行うように認識モードが
認識モード記憶エリア8fに記憶される。また、認識モ
ードスイッチ4eをペン5で押下すると、手書き文字入
力用タブレット4に入力される手書き文字の筆記速度が
後述する所定の閾値より遅い場合に、認識モードとして
は後述するオフライン認識行うように認識モードが認識
モード記憶エリア8fに記憶される。尚、手書き文字入
力用タブレット4は、液晶を組み込んで、入力したスト
ロークが表示される液晶タブレットを用いても良い。
【0028】上記の手書き文字入力用タブレット4の内
部は、手書き文字入力用タブレット4の表面と平行に数
100Ωの抵抗を持つ導電性フィルムがわずかの隙間を
あけて二枚張ってあり、手書き文字入力用タブレット4
の表面をペン5の先端で押すと二枚の導電性フィルムが
接触してX座標及びY座標が読み取られる周知の構造と
なっている。
【0029】次に、図3を参照して、表示装置6を構造
を説明する。表示装置6は横長の長方形に構成され、表
示装置6の表面には、液晶表示装置(LCD)から構成
された表示部6aが設けられている。表示部6aには、
認識された文字が入力順に表示されるようになってい
る。
【0030】以上のように構成された文字認識装置1の
動作について、図1乃至図5を参照して説明する。図4
は、文字認識装置1が行う文字認識処理のフローチャー
トであり、図5は、筆記速度測定処理サブルーチンのフ
ローチャートである。
【0031】以下、使用者がペン5を用いて、「文」と
いう文字を入力した場合を例にして説明する。図4に示
すフローチャートの文字認識処理が開始されると、ま
ず、筆記速度測定処理が行われる(S1)。この筆記速
度測定処理(S1)は、図5に示すサブルーチンのフロ
ーチャートに従って行われる。この筆記速度測定処理で
は、図5に示すように、まず、ストローク時間カウンタ
Tの値と、ストローク数カウンタSの値とが各々「0」
にリセットされる(S21)。このストローク時間カウ
ンタT及びストローク数カウンタSは、RAM8の筆記
速度記憶エリア8eに各々記憶される。次いで、手書き
文字入力用タブレット4に手書き文字の構成線の1スト
ロークの入力があると、手書きされた1ストロークの情
報が時系列の情報と共にRAM8の入力ストロークデー
タ記憶エリア8aに記憶され(S22)、同時に、入力
された1ストロークの入力時間を測定し(S23)、ス
トローク時間カウンタTに加える(S24)。そして、
ストローク数カウンタSの値に「1」を加え、ストロー
ク数を数える。
【0032】次いで、オンライン文字切り出しを行う
(S26)。オンライン文字切り出しは、次のストロー
クの入力までの時間が一定時間(一例として、「1秒
間」や「2秒間」)開いた場合に、一文字の全ストロー
クの入力終了と判断する(S26,S27:YES)。
S27の判断処理で、一文字切り出し(一文字の全スト
ロークの入力終了)と判断された場合には(S27:Y
ES)、ストロークの入力の平均速度Vを、ストローク
時間カウンタTの値をストローク数カウンタSの値で除
して求める(S28)。即ち「V=T/S」という式で
求める(S28)。求めたストロークの入力の平均速度
Vは、筆記速度記憶エリア8eに記憶する。なお、一文
字の全ストロークの入力が完了するまで、即ち、一文字
が切り出されるまでは(S27:NO)、S22からS
26の処理を繰り返す。
【0033】一文字の全ストロークの入力が完了して、
ストロークの入力の平均速度の演算が完了すると(S2
8)、図4に示すフローチャートのS2の判断処理に移
行する。
【0034】S2の判断処理では、S28の処理で求め
たストロークの入力の平均速度が、ROM7の筆記速度
の閾値記憶エリア7hに記憶した所定の閾値より遅いか
否かを判断する(S2)。S28の処理で求めたストロ
ークの入力の平均速度が、当該所定の閾値より遅い場合
には(S2:YES)、筆記速度は低速であり、乱雑な
ストロークの入力がなされていないと考えられるので、
S3の判断処理に移行する。
【0035】S3の判断処理では、低速筆記時の認識モ
ードはオンライン認識モードになっているか否かを判断
する(S3)。この判断は、RAM8の認識モード記憶
エリア8fに記憶されている認識モードに基づいて判断
する。低速筆記時の認識モードがオンライン認識モード
になっている場合には、オンライン認識を実行する(S
4)。
【0036】オンライン認識(S4)では、具体的に
は、入力ストロークデータ記憶エリア8aに記憶された
ストロークの情報に基づいて、RAM7のオンライン認
識辞書記憶エリア7cに記憶されているオンライン認識
辞書を参照してオンライン認識を行う(S4)。ここで
は、CPU2がROM7のオンライン認識プログラム記
憶エリア7bに記憶されたオンライン認識プログラムを
実行することにより、オンライン認識辞書に記憶されて
いるストロークの時系列の情報と入力ストロークデータ
記憶エリア8aに記憶されたストロークの時系列の情報
とを比較することにより文字を同定する(S4)。
【0037】例えば、手書き文字の「文」の入力に対し
て、S4のオンライン認識を行った結果、第一位の候補
として「文」、第二位の候補として「六」、第三位の候
補として「父」と言う候補が生成されれば、この認識候
補の文字コードをRAM8のオンライン認識結果記憶エ
リア8bに記憶する(S5)。次いで、オンライン認識
結果記憶エリア8bに記憶された認識結果の候補文字
が、表示バッファとして機能するRAM8のワークキン
グエリア8gに記憶され(S6)、第一位の候補が、表
示装置6の表示部6aに表示される(S7)。そして、
手書き文字認識処理は終了する。
【0038】次に、上記S3の判断処理で、低速筆記時
の認識モードがオンライン認識モードに指定されていな
い場合、即ち、オフライン認識モードに指定されている
場合は(S3:NO)、オフライン認識を実行する(S
8)。具体的には、入力ストロークデータ記憶エリア8
aに記憶されたストロークの情報に基づいて、ROM7
のオフライン認識辞書記憶エリア7eに記憶されている
オフライン認識辞書を参照してオフライン認識を行う
(S8)。ここでは、CPU2がRAM7のオフライン
認識プログラム記憶エリア7dに記憶されたオフライン
認識プログラムを実行することにより、オフライン認識
辞書に記憶されている文字の形状の情報と入力ストロー
クデータ記憶エリア8aに記憶されたストロークから構
成される文字の形状の情報とを比較することにより文字
を同定する(S8)。
【0039】例えば、手書き文字の「文」の入力に対し
て、第一位の候補として「文」、第二位の候補として
「交」、第三位の候補として「之」と言う候補が生成さ
れれば、この認識候補の文字コードをRAM8のオフラ
イン認識結果記憶エリア8cに記憶する(S9)。次い
で、オフライン認識結果記憶エリア8cに記憶された認
識結果の候補文字が、表示バッファとして機能するRA
M8のワークキングエリア8gに記憶され(S10)、
第一位の候補が、表示装置6の表示部6aに表示される
(S7)。そして、手書き文字認識処理は終了する。
【0040】尚、S2の判断処理で、S28の処理で求
めたストロークの入力の平均速度が、ROM7の筆記速
度の閾値記憶エリア7hに記憶した所定の閾値以上の場
合には(S2:NO)、筆記速度は高速であり、乱雑に
ストロークが入力されていると考えられるので、認識精
度の高いハイブリッド認識処理(S11乃至S17)に
移行する。
【0041】このハイブリッド認識処理では、まず、オ
ンライン認識を行う(S11)。具体的には、入力スト
ロークデータ記憶エリア8aに記憶されたストロークの
情報に基づいて、RAM7のオンライン認識辞書記憶エ
リア7cに記憶されているオンライン認識辞書を参照し
てオンライン認識を行う(S11)。ここでは、CPU
2がROM7のオンライン認識プログラム記憶エリア7
bに記憶されたオンライン認識プログラムを実行するこ
とにより、オンライン認識辞書に記憶されているストロ
ークの時系列の情報と入力ストロークデータ記憶エリア
8aに記憶されたストロークの時系列の情報とを比較す
ることにより文字を同定する(S11)。
【0042】例えば、手書き文字の「文」の入力に対し
て、S11のオンライン認識を行った結果、第一位の候
補として「六」、第二位の候補として「文」、第三位の
候補として「父」と言う候補が生成されれば、この認識
候補の文字コードをRAM8のオンライン認識結果記憶
エリア8bに記憶する(S12)。
【0043】次に、オフライン認識を行う(S13)。
具体的には、入力ストロークデータ記憶エリア8aに記
憶されたストロークの情報に基づいて、ROM7のオフ
ライン認識辞書記憶エリア7eに記憶されているオフラ
イン認識辞書を参照してオフライン認識を行う(S1
3)。ここでは、CPU2がRAM7のオフライン認識
プログラム記憶エリア7dに記憶されたオフライン認識
プログラムを実行することにより、オフライン認識辞書
に記憶されている文字の形状の情報と入力ストロークデ
ータ記憶エリア8aに記憶されたストロークから構成さ
れる文字の形状の情報とを比較することにより文字を同
定する(S13)。
【0044】オフライン認識(S13)の結果、例え
ば、手書き文字の「文」の入力に対して、第一位の候補
として「交」、第二位の候補として「文」、第三位の候
補として「之」と言う候補が生成されれば、この認識候
補の文字コードをRAM8のオフライン認識結果記憶エ
リア8cに記憶する(S14)。
【0045】次いで、オンライン認識結果記憶エリア8
bに記憶されているオンライン認識結果の候補とオフラ
イン認識結果記憶エリア8cに記憶されているオフライ
ン認識結果の候補とを統合する(S15)。ここでは、
まず、オンライン認識結果及びオフライン認識結果のそ
れぞれに認識スコアをつける。具体的には、認識された
候補文字と認識に用いたデータとの類似度(距離)を
「0〜100」の値で正規化した値を用いる。例えば、
オンライン認識では、認識スコアが「100」に近いほ
ど、入力ストロークデータ記憶エリア8aに記憶された
ストロークの時系列の情報と認識候補の文字のストロー
クの時系列の情報の一致率が高くなり、認識スコアが
「0」に近いほど、入力ストロークデータ記憶エリア8
aに記憶されたストロークの時系列の情報と認識候補の
文字のストロークの時系列の情報の一致率が低くなる。
また、オフライン認識では、認識スコアが「100」に
近いほど、入力ストロークデータ記憶エリア8aに記憶
されたストロークから構成される文字の形状の特徴情報
と認識候補の文字の形状の特徴情報との一致率が高くな
り、認識スコアが「0」に近いほど、入力ストロークデ
ータ記憶エリア8aに記憶されたストロークから構成さ
れる文字の形状の特徴情報と認識候補の文字の形状の特
徴情報との一致率が低くなる。
【0046】このようにして、認識スコアを付けたオン
ライン認識結果の候補が例えば、「六(90)」、「文
(85)」、「父(60)」となり、オフライン認識結
果の候補が、例えば、「交(85)」、「文(8
0)」、「之(40)」となる。そして、両方の認識ス
コアを文字毎に足し合わせて、合計認識スコアの高い順
に並べると「文(165)」、「六(90)」、「交
(85)」、「父(60)」、「之(40)」となり、
この統合結果を「文」、「六」、「交」、「父」、
「之」の順で、各文字コードをそれぞれの合計認識スコ
アと共にハイブリッド認識結果記憶エリア8dに記憶す
る(S16)。その後、この統合結果が表示バッファと
して機能するRAM8のワークキングエリア8gに記憶
され(S17)、第一位の候補が、表示装置6の表示部
6aに表示される(S7)。そして、手書き文字認識処
理は終了する。
【0047】以上説明したように、本発明の第一の実施
の形態である文字認識装置1では、始めに、手書き文字
の筆記速度が所定の閾値より遅いときには、使用者によ
り設定されているオンライン認識又はオフライン認識で
手書き文字の認識を行い、手書き文字の筆記速度が所定
の閾値以上のときには、オンライン認識及びオフライン
認識の両方の認識結果を統合するハイブリッド認識を行
うので、従来のハイブリッド認識のみ行うものよりも処
理速度を速めることができる。また、使用者は、低速筆
記時にはオンライン認識又はオフライン認識の何れで文
字認識を行うかを任意に設定することができるので、低
速筆記時には使用者に適した認識方法で文字認識を行う
ことができる。
【0048】次に、図6に示すフローチャートを参照し
て、本発明の第二実施の形態について説明する。図6
は、第二実施の形態の文字認識装置の文字認識処理のフ
ローチャートである。この第二実施の形態では、上記の
第一の実施の形態とは、図6に示す文字認識処理が異な
るだけで、他の機械的及び電気構成は全く同じであるの
で、文字認識装置1の各構成の符号を引用して説明す
る。尚、この第二の実施の形態では、低速筆記時の認識
モードは、使用が任意に選択できず、予めオフライン認
識を実行するようにRAM8の認識モード記憶エリア8
fに認識モードが記憶されている。
【0049】この第二実施の形態でも使用者がペン5を
用いて、「文」という文字を入力した場合を例にして説
明する。図6に示すフローチャートの文字認識処理が開
始されると、まず、筆記速度測定処理が行われる(S3
1)。この筆記速度測定処理(S31)は、図5に示す
サブルーチンのフローチャートに従って行われる。
【0050】この筆記速度測定処理では、図5に示すよ
うに、まず、ストローク時間カウンタTの値と、ストロ
ーク数カウンタSの値とが各々「0」にリセットされる
(S21)。このストローク時間カウンタT及びストロ
ーク数カウンタSは、RAM8の筆記速度記憶エリア8
eに各々記憶される。次いで、手書き文字入力用タブレ
ット4に手書き文字の構成線の1ストロークの入力があ
ると、手書きされた1ストロークの情報が時系列の情報
と共にRAM8の入力ストロークデータ記憶エリア8a
に記憶され(S22)、同時に、入力された1ストロー
クの入力時間を測定し(S23)、ストローク時間カウ
ンタTに加える(S24)。そして、ストローク数カウ
ンタSの値に「1」を加え、ストローク数を数える。
【0051】次いで、オンライン文字切り出しを行う
(S26)。オンライン文字切り出しは、次のストロー
クの入力までの時間が一定時間(一例として、「1秒
間」や「2秒間」)開いた場合に、一文字の全ストロー
クの入力終了と判断する(S26,S27:YES)。
S27の判断処理で、一文字切り出し(一文字の全スト
ロークの入力終了)と判断された場合には(S27:Y
ES)、ストロークの入力の平均速度Vを、ストローク
時間カウンタTの値をストローク数カウンタSの値で除
して求める(S28)。即ち「V=T/S」という式で
求める(S28)。求めたストロークの入力の平均速度
Vは、筆記速度記憶エリア8eに記憶する。なお、一文
字の全ストロークの入力が完了するまで、即ち、一文字
が切り出されるまでは(S27:NO)、S22からS
26の処理を繰り返す。
【0052】一文字の全ストロークの入力が完了して、
ストロークの入力の平均速度の演算が完了すると(S2
8)、図6に示すフローチャートのS32の判断処理に
移行する。
【0053】S32の判断処理では、図5に示すフロー
チャートのS28の処理で求めたストロークの入力の平
均速度が、ROM7の筆記速度の閾値記憶エリア7hに
記憶した所定の閾値より遅いか否かを判断する(S3
2)。S28の処理で求めたストロークの入力の平均速
度が、当該所定の閾値より遅い場合には(S32:YE
S)、筆記速度は低速であり、乱雑なストロークの入力
がなされていないと考えられるので、オフライン認識を
実行する(S33)。
【0054】具体的には、入力ストロークデータ記憶エ
リア8aに記憶されたストロークの情報に基づいて、R
OM7のオフライン認識辞書記憶エリア7eに記憶され
ているオフライン認識辞書を参照してオフライン認識を
行う(S33)。ここでは、CPU2がRAM7のオフ
ライン認識プログラム記憶エリア7dに記憶されたオフ
ライン認識プログラムを実行することにより、オフライ
ン認識辞書に記憶されている文字の形状の情報と入力ス
トロークデータ記憶エリア8aに記憶されたストローク
から構成される文字の形状の情報とを比較することによ
り文字を同定する(S33)。
【0055】オフライン認識(S33)の結果、例え
ば、手書き文字の「文」の入力に対して、第一位の候補
として「文」、第二位の候補として「交」、第三位の候
補として「之」と言う候補が生成されれば、この認識候
補の文字コードをRAM8のオフライン認識結果記憶エ
リア8cに記憶する(S34)。次いで、オフライン認
識結果記憶エリア8cに記憶された認識結果の候補文字
が、表示バッファとして機能するRAM8のワークキン
グエリア8gに記憶され(S35)、第一位の候補が、
表示装置6の表示部6aに表示される(S36)。そし
て、手書き文字認識処理は終了する。
【0056】尚、S32の判断処理で、S28の処理で
求めたストロークの入力の平均速度が、ROM7の筆記
速度の閾値記憶エリア7hに記憶した所定の閾値以上の
場合には(S32:NO)、筆記速度は高速であり、乱
雑にストロークが入力されていると考えられるので、上
記第一の実施の形態と同様にハイブリッド認識処理(S
37乃至S43)に移行する。
【0057】このハイブリッド認識処理では、まず、オ
ンライン認識を行う(S37)。具体的には、入力スト
ロークデータ記憶エリア8aに記憶されたストロークの
情報に基づいて、RAM7のオンライン認識辞書記憶エ
リア7cに記憶されているオンライン認識辞書を参照し
てオンライン認識を行う(S37)。ここでは、CPU
2がROM7のオンライン認識プログラム記憶エリア7
bに記憶されたオンライン認識プログラムを実行するこ
とにより、オンライン認識辞書に記憶されているストロ
ークの時系列の情報と入力ストロークデータ記憶エリア
8aに記憶されたストロークの時系列の情報とを比較す
ることにより文字を同定する(S37)。
【0058】例えば、手書き文字の「文」の入力に対し
て、S37のオンライン認識を行った結果、第一位の候
補として「六」、第二位の候補として「文」、第三位の
候補として「父」と言う候補が生成されれば、この認識
候補の文字コードをRAM8のオンライン認識結果記憶
エリア8bに記憶する(S38)。
【0059】次に、オフライン認識を行う(S39)。
具体的には、入力ストロークデータ記憶エリア8aに記
憶されたストロークの情報に基づいて、ROM7のオフ
ライン認識辞書記憶エリア7eに記憶されているオフラ
イン認識辞書を参照してオフライン認識を行う(S3
9)。ここでは、CPU2がRAM7のオフライン認識
プログラム記憶エリア7dに記憶されたオフライン認識
プログラムを実行することにより、オフライン認識辞書
に記憶されている文字の形状の情報と入力ストロークデ
ータ記憶エリア8aに記憶されたストロークから構成さ
れる文字の形状の情報とを比較することにより文字を同
定する(S39)。
【0060】オフライン認識(S39)の結果、例え
ば、手書き文字の「文」の入力に対して、第一位の候補
として「交」、第二位の候補として「文」、第三位の候
補として「之」と言う候補が生成されれば、この認識候
補の文字コードをRAM8のオフライン認識結果記憶エ
リア8cに記憶する(S40)。
【0061】次いで、オンライン認識結果記憶エリア8
bに記憶されているオンライン認識結果の候補とオフラ
イン認識結果記憶エリア8cに記憶されているオフライ
ン認識結果の候補とを統合する(S41)。ここでは、
まず、オンライン認識結果及びオフライン認識結果のそ
れぞれに認識スコアをつける。具体的には、認識された
候補文字と認識に用いたデータとの類似度(距離)を
「0〜100」の値で正規化した値を用いる。例えば、
オンライン認識では、認識スコアが「100」に近いほ
ど、入力ストロークデータ記憶エリア8aに記憶された
ストロークの時系列の情報と認識候補の文字のストロー
クの時系列の情報の一致率が高くなり、認識スコアが
「0」に近いほど、入力ストロークデータ記憶エリア8
aに記憶されたストロークの時系列の情報と認識候補の
文字のストロークの時系列の情報の一致率が低くなる。
また、オフライン認識では、認識スコアが「100」に
近いほど、入力ストロークデータ記憶エリア8aに記憶
されたストロークから構成される文字の形状の特徴情報
と認識候補の文字の形状の特徴情報との一致率が高くな
り、認識スコアが「0」に近いほど、入力ストロークデ
ータ記憶エリア8aに記憶されたストロークから構成さ
れる文字の形状の特徴情報と認識候補の文字の形状の特
徴情報との一致率が低くなる。
【0062】このようにして、認識スコアを付けたオン
ライン認識結果の候補が例えば、「六(90)」、「文
(85)」、「父(60)」となり、オフライン認識結
果の候補が、例えば、「交(85)」、「文(8
0)」、「之(40)」となる。そして、両方の認識ス
コアを文字毎に足し合わせて、合計認識スコアの高い順
に並べると「文(165)」、「六(90)」、「交
(85)」、「父(60)」、「之(40)」となり、
この統合結果を「文」、「六」、「交」、「父」、
「之」の順で、各文字コードをそれぞれの合計認識スコ
アと共にハイブリッド認識結果記憶エリア8dに記憶す
る(S42)。その後、この統合結果が表示バッファと
して機能するRAM8のワークキングエリア8gに記憶
され(S43)、第一位の候補が、表示装置6の表示部
6aに表示される(S36)。そして、手書き文字認識
処理は終了する。
【0063】以上説明したように、本発明の第二の実施
の形態である文字認識装置1では、始めに、手書き文字
の筆記速度が所定の閾値より遅いときには、オンライン
認識により手書き文字の認識を行い、手書き文字の筆記
速度が所定の閾値以上のときには、オンライン認識及び
オフライン認識の両方の認識結果を統合するハイブリッ
ド認識を行うので、従来のハイブリッド認識のみ行うも
のよりも処理速度を速めることができる。
【0064】次に、図7に示すフローチャートを参照し
て、本発明の第三の実施の形態について説明する。図7
は、第三の実施の形態の文字認識装置の文字認識処理の
フローチャートである。この第三の実施の形態では、上
記の第一の実施の形態とは、図7に示す文字認識処理が
異なるだけで、他の機械的及び電気構成は全く同じであ
るので、文字認識装置1の各構成の符号を引用して説明
する。尚、この第三施の形態では、低速筆記時の認識モ
ードは、使用が任意に選択できず、予めオンライン認識
を実行するようにRAM8の認識モード記憶エリア8f
に認識モードが記憶されているものとする。
【0065】この第三の実施の形態でも使用者がペン5
を用いて、「文」という文字を入力した場合を例にして
説明する。図7に示すフローチャートの文字認識処理が
開始されると、まず、筆記速度測定処理が行われる(S
51)。この筆記速度測定処理(S51)は、図5に示
すサブルーチンのフローチャートに従って行われる。
【0066】この筆記速度測定処理では、図5に示すよ
うに、まず、ストローク時間カウンタTの値と、ストロ
ーク数カウンタSの値とが各々「0」にリセットされる
(S21)。このストローク時間カウンタT及びストロ
ーク数カウンタSは、RAM8の筆記速度記憶エリア8
eに各々記憶される。次いで、手書き文字入力用タブレ
ット4に手書き文字の構成線の1ストロークの入力があ
ると、手書きされた1ストロークの情報が時系列の情報
と共にRAM8の入力ストロークデータ記憶エリア8a
に記憶され(S22)、同時に、入力された1ストロー
クの入力時間を測定し(S23)、ストローク時間カウ
ンタTに加える(S24)。そして、ストローク数カウ
ンタSの値に「1」を加え、ストローク数を数える。
【0067】次いで、オンライン文字切り出しを行う
(S26)。オンライン文字切り出しは、次のストロー
クの入力までの時間が一定時間(一例として、「1秒
間」や「2秒間」)開いた場合に、一文字の全ストロー
クの入力終了と判断する(S26,S27:YES)。
S27の判断処理で、一文字切り出し(一文字の全スト
ロークの入力終了)と判断された場合には(S27:Y
ES)、ストロークの入力の平均速度Vを、ストローク
時間カウンタTの値をストローク数カウンタSの値で除
して求める(S28)。即ち「V=T/S」という式で
求める(S28)。求めたストロークの入力の平均速度
Vは、筆記速度記憶エリア8eに記憶する。なお、一文
字の全ストロークの入力が完了するまで、即ち、一文字
が切り出されるまでは(S27:NO)、S22からS
26の処理を繰り返す。
【0068】一文字の全ストロークの入力が完了して、
ストロークの入力の平均速度の演算が完了すると(S2
8)、図7に示すフローチャートのS52の判断処理に
移行する。
【0069】S52の判断処理では、図5に示すフロー
チャートのS28の処理で求めたストロークの入力の平
均速度が、ROM7の筆記速度の閾値記憶エリア7hに
記憶した所定の閾値より遅いか否かを判断する(S5
2)。S28の処理で求めたストロークの入力の平均速
度が、当該所定の閾値より遅い場合には(S52:YE
S)、筆記速度は低速であり、乱雑なストロークの入力
がなされていないと考えられるので、オンライン認識を
実行する(S53)。
【0070】具体的には、入力ストロークデータ記憶エ
リア8aに記憶されたストロークの情報に基づいて、R
AM7のオンライン認識辞書記憶エリア7cに記憶され
ているオンライン認識辞書を参照してオンライン認識を
行う(S53)。ここでは、CPU2がROM7のオン
ライン認識プログラム記憶エリア7bに記憶されたオン
ライン認識プログラムを実行することにより、オンライ
ン認識辞書に記憶されているストロークの時系列の情報
と入力ストロークデータ記憶エリア8aに記憶されたス
トロークの時系列の情報とを比較することにより文字を
同定する(S53)。
【0071】例えば、手書き文字の「文」の入力に対し
て、S53のオンライン認識を行った結果、第一位の候
補として「文」、第二位の候補として「六」、第三位の
候補として「父」と言う候補が生成されれば、この認識
候補の文字コードをRAM8のオンライン認識結果記憶
エリア8bに記憶する(S54)。その後、このRAM
8のオンライン認識結果記憶エリア8bに記憶された認
識結果が表示バッファとして機能するRAM8のワーク
キングエリア8gに記憶され(S55)、第一位の候補
が、表示装置6の表示部6aに表示される(S56)。
そして、手書き文字認識処理は終了する。
【0072】尚、S52の判断処理で、S28の処理で
求めたストロークの入力の平均速度が、ROM7の筆記
速度の閾値記憶エリア7hに記憶した所定の閾値以上の
場合には(S2:NO)、筆記速度は高速であり、乱雑
にストロークが入力されていると考えられるので、次
に、オフライン認識を行う(S57)。
【0073】具体的には、入力ストロークデータ記憶エ
リア8aに記憶されたストロークの情報に基づいて、R
OM7のオフライン認識辞書記憶エリア7eに記憶され
ているオフライン認識辞書を参照してオフライン認識を
行う(S57)。ここでは、CPU2がRAM7のオフ
ライン認識プログラム記憶エリア7dに記憶されたオフ
ライン認識プログラムを実行することにより、オフライ
ン認識辞書に記憶されている文字の形状の情報と入力ス
トロークデータ記憶エリア8aに記憶されたストローク
から構成される文字の形状の情報とを比較することによ
り文字を同定する(S57)。
【0074】オフライン認識(S57)の結果、例え
ば、手書き文字の「文」の入力に対して、第一位の候補
として「文」、第二位の候補として「交」、第三位の候
補として「之」と言う候補が生成されれば、この認識候
補の文字コードをRAM8のオフライン認識結果記憶エ
リア8cに記憶する(S58)。
【0075】その後、RAM8のオフライン認識結果記
憶エリア8cに記憶された認識結果が表示バッファとし
て機能するRAM8のワークキングエリア8gに記憶さ
れ(S59)、第一位の候補が、表示装置6の表示部6
aに表示される(S56)。そして、手書き文字認識処
理は終了する。
【0076】以上説明したように、本発明の第三の実施
の形態である文字認識装置1では、始めに、手書き文字
の筆記速度が所定の閾値より遅いときには、オンライン
認識により手書き文字の認識を行い、手書き文字の筆記
速度が所定の閾値以上のときには、オフライン認識を行
うので、従来のハイブリッド認識のみ行うものよりも処
理速度を速めることができる。
【0077】次に、図8に示すフローチャートを参照し
て、本発明の第四の実施の形態について説明する。図8
は、第四の実施の形態の文字認識装置の文字認識処理の
フローチャートである。この第四の実施の形態では、上
記の第一の実施の形態とは、図8に示す文字認識処理が
異なるだけで、他の機械的及び電気構成は全く同じであ
るので、文字認識装置1の各構成の符号を引用して説明
する。尚、この第四実施の形態では、筆記速度に応じて
オンライン認識と、オフライン認識と、ハイブリッド認
識の何れかを選択して文字認識を行うものである。
【0078】この第四の実施の形態でも使用者がペン5
を用いて、「文」という文字を入力した場合を例にして
説明する。図8に示すフローチャートの文字認識処理が
開始されると、まず、筆記速度測定処理が行われる(S
61)。この筆記速度測定処理(S61)は、図5に示
すサブルーチンのフローチャートに従って行われる。
【0079】この筆記速度測定処理では、図5に示すよ
うに、まず、ストローク時間カウンタTの値と、ストロ
ーク数カウンタSの値とが各々「0」にリセットされる
(S21)。このストローク時間カウンタT及びストロ
ーク数カウンタSは、RAM8の筆記速度記憶エリア8
eに各々記憶される。次いで、手書き文字入力用タブレ
ット4に手書き文字の構成線の1ストロークの入力があ
ると、手書きされた1ストロークの情報が時系列の情報
と共にRAM8の入力ストロークデータ記憶エリア8a
に記憶され(S22)、同時に、入力された1ストロー
クの入力時間を測定し(S23)、ストローク時間カウ
ンタTに加える(S24)。そして、ストローク数カウ
ンタSの値に「1」を加え、ストローク数を数える。
【0080】次いで、オンライン文字切り出しを行う
(S26)。オンライン文字切り出しは、次のストロー
クの入力までの時間が一定時間(一例として、「1秒
間」や「2秒間」)開いた場合に、一文字の全ストロー
クの入力終了と判断する(S26,S27:YES)。
S27の判断処理で、一文字切り出し(一文字の全スト
ロークの入力終了)と判断された場合には(S27:Y
ES)、ストロークの入力の平均速度Vを、ストローク
時間カウンタTの値をストローク数カウンタSの値で除
して求める(S28)。即ち「V=T/S」という式で
求める(S28)。求めたストロークの入力の平均速度
Vは、筆記速度記憶エリア8eに記憶する。なお、一文
字の全ストロークの入力が完了するまで、即ち、一文字
が切り出されるまでは(S27:NO)、S22からS
26の処理を繰り返す。
【0081】一文字の全ストロークの入力が完了して、
ストロークの入力の平均速度の演算が完了すると(S2
8)、図8に示すフローチャートのS62の判断処理に
移行する。
【0082】S62の判断処理では、図5に示すフロー
チャートのS28の処理で求めたストロークの入力の平
均速度VとROM7の筆記速度の閾値記憶エリア7hに
記憶した筆記速度の閾値A及び閾値B(閾値A<閾値
B)とを比較する。そして、S28の処理で求めたスト
ロークの入力の平均速度Vが閾値Aより遅い場合には、
基準1を満たすとして、オンライン認識を実行し(S6
3)、平均速度Vが閾値A以上で閾値Bより遅い場合に
は、基準2を満たすとして、オフライン認識を実行し
(S67)、平均速度Vが閾値B以上の場合には、基準
3を満たすとして、ハイブリッド認識を実行する(S7
0〜S76)。
【0083】これは、S62の判断で基準1を満たす場
合(平均速度Vが閾値Aより遅い場合)には、筆記速度
は低速であり、丁寧なストロークの入力がなされている
と考えられるので、オンライン認識(S63)のみで、
信頼性のある認識ができ、また、S62の判断で基準2
を満たす場合(平均速度Vが閾値A以上で閾値Bより遅
い場合)には、筆記速度は中速であるので、オフライン
認識(S63)のみで、信頼性のある認識ができると考
えられ、S62の判断で基準3を満たす場合(平均速度
Vが閾値B以上の場合)には、筆記速度は高速であるの
で、乱雑なストロークの入力がなされていると考えられ
るので、認識の信頼性の高いハイブリッド認識(S70
〜S76)を行う。
【0084】まず、S62の判断で基準1を満たすと判
断された場合には、オンライン認識を行う(S63)。
具体的には、入力ストロークデータ記憶エリア8aに記
憶されたストロークの情報に基づいて、RAM7のオン
ライン認識辞書記憶エリア7cに記憶されているオンラ
イン認識辞書を参照してオンライン認識を行う(S6
3)。ここでは、CPU2がROM7のオンライン認識
プログラム記憶エリア7bに記憶されたオンライン認識
プログラムを実行することにより、オンライン認識辞書
に記憶されているストロークの時系列の情報と入力スト
ロークデータ記憶エリア8aに記憶されたストロークの
時系列の情報とを比較することにより文字を同定する
(S63)。
【0085】例えば、手書き文字の「文」の入力に対し
て、S63のオンライン認識を行った結果、第一位の候
補として「文」、第二位の候補として「六」、第三位の
候補として「父」と言う候補が生成されれば、この認識
候補の文字コードをRAM8のオンライン認識結果記憶
エリア8bに記憶する(S64)。その後、このRAM
8のオンライン認識結果記憶エリア8bに記憶された認
識結果が表示バッファとして機能するRAM8のワーク
キングエリア8gに記憶され(S65)、第一位の候補
が、表示装置6の表示部6aに表示される(S66)。
そして、手書き文字認識処理は終了する。
【0086】尚、S62の判断で基準2を満たすと判断
された場合には、筆記速度は中速でありオフライン認識
を行う(S67)。具体的には、入力ストロークデータ
記憶エリア8aに記憶されたストロークの情報に基づい
て、ROM7のオフライン認識辞書記憶エリア7eに記
憶されているオフライン認識辞書を参照してオフライン
認識を行う(S67)。ここでは、CPU2がRAM7
のオフライン認識プログラム記憶エリア7dに記憶され
たオフライン認識プログラムを実行することにより、オ
フライン認識辞書に記憶されている文字の形状の情報と
入力ストロークデータ記憶エリア8aに記憶されたスト
ロークから構成される文字の形状の情報とを比較するこ
とにより文字を同定する(S67)。
【0087】オフライン認識(S67)の結果、例え
ば、手書き文字の「文」の入力に対して、第一位の候補
として「文」、第二位の候補として「交」、第三位の候
補として「之」と言う候補が生成されれば、この認識候
補の文字コードをRAM8のオフライン認識結果記憶エ
リア8cに記憶する(S68)。
【0088】その後、RAM8のオフライン認識結果記
憶エリア8cに記憶された認識結果が表示バッファとし
て機能するRAM8のワークキングエリア8gに記憶さ
れ(S69)、第一位の候補が、表示装置6の表示部6
aに表示される(S66)。そして、手書き文字認識処
理は終了する。
【0089】また、S62の判断で基準3を満たすと判
断された場合には、筆記速度は高速でありハイブリッド
認識を行う(S70〜S76)。このハイブリッド認識
処理では、まず、オンライン認識を行う(S70)。具
体的には、入力ストロークデータ記憶エリア8aに記憶
されたストロークの情報に基づいて、RAM7のオンラ
イン認識辞書記憶エリア7cに記憶されているオンライ
ン認識辞書を参照してオンライン認識を行う(S7
0)。ここでは、CPU2がROM7のオンライン認識
プログラム記憶エリア7bに記憶されたオンライン認識
プログラムを実行することにより、オンライン認識辞書
に記憶されているストロークの時系列の情報と入力スト
ロークデータ記憶エリア8aに記憶されたストロークの
時系列の情報とを比較することにより文字を同定する
(S70)。
【0090】例えば、手書き文字の「文」の入力に対し
て、S70のオンライン認識を行った結果、第一位の候
補として「六」、第二位の候補として「文」、第三位の
候補として「父」と言う候補が生成されれば、この認識
候補の文字コードをRAM8のオンライン認識結果記憶
エリア8bに記憶する(S71)。
【0091】次に、オフライン認識を行う(S72)。
具体的には、入力ストロークデータ記憶エリア8aに記
憶されたストロークの情報に基づいて、ROM7のオフ
ライン認識辞書記憶エリア7eに記憶されているオフラ
イン認識辞書を参照してオフライン認識を行う(S7
2)。ここでは、CPU2がRAM7のオフライン認識
プログラム記憶エリア7dに記憶されたオフライン認識
プログラムを実行することにより、オフライン認識辞書
に記憶されている文字の形状の情報と入力ストロークデ
ータ記憶エリア8aに記憶されたストロークから構成さ
れる文字の形状の情報とを比較することにより文字を同
定する(S72)。
【0092】オフライン認識(S72)の結果、例え
ば、手書き文字の「文」の入力に対して、第一位の候補
として「交」、第二位の候補として「文」、第三位の候
補として「之」と言う候補が生成されれば、この認識候
補の文字コードをRAM8のオフライン認識結果記憶エ
リア8cに記憶する(S73)。
【0093】次いで、オンライン認識結果記憶エリア8
bに記憶されているオンライン認識結果の候補とオフラ
イン認識結果記憶エリア8cに記憶されているオフライ
ン認識結果の候補とを統合する(S74)。ここでは、
まず、オンライン認識結果及びオフライン認識結果のそ
れぞれに認識スコアをつける。具体的には、認識された
候補文字と認識に用いたデータとの類似度(距離)を
「0〜100」の値で正規化した値を用いる。例えば、
オンライン認識では、認識スコアが「100」に近いほ
ど、入力ストロークデータ記憶エリア8aに記憶された
ストロークの時系列の情報と認識候補の文字のストロー
クの時系列の情報の一致率が高くなり、認識スコアが
「0」に近いほど、入力ストロークデータ記憶エリア8
aに記憶されたストロークの時系列の情報と認識候補の
文字のストロークの時系列の情報の一致率が低くなる。
また、オフライン認識では、認識スコアが「100」に
近いほど、入力ストロークデータ記憶エリア8aに記憶
されたストロークから構成される文字の形状の特徴情報
と認識候補の文字の形状の特徴情報との一致率が高くな
り、認識スコアが「0」に近いほど、入力ストロークデ
ータ記憶エリア8aに記憶されたストロークから構成さ
れる文字の形状の特徴情報と認識候補の文字の形状の特
徴情報との一致率が低くなる。
【0094】このようにして、認識スコアを付けたオン
ライン認識結果の候補が例えば、「六(90)」、「文
(85)」、「父(60)」となり、オフライン認識結
果の候補が、例えば、「交(85)」、「文(8
0)」、「之(40)」となる。そして、両方の認識ス
コアを文字毎に足し合わせて、合計認識スコアの高い順
に並べると「文(165)」、「六(90)」、「交
(85)」、「父(60)」、「之(40)」となり、
この統合結果を「文」、「六」、「交」、「父」、
「之」の順で、各文字コードをそれぞれの合計認識スコ
アと共にハイブリッド認識結果記憶エリア8dに記憶す
る(S75)。その後、この統合結果が表示バッファと
して機能するRAM8のワークキングエリア8gに記憶
され(S76)、第一位の候補が、表示装置6の表示部
6aに表示される(S66)。そして、手書き文字認識
処理は終了する。
【0095】以上説明したように、本発明の第四の実施
の形態である文字認識装置1では、始めに、手書き文字
の筆記速度が低速のときは、オンライン認識により手書
き文字の認識を行い、手書き文字の筆記速度が中速のと
きは、オフライン認識により手書き文字の認識を行い、
手書き文字の筆記速度が高速のときは、オンライン認識
及びオフライン認識の両方の認識結果を統合するハイブ
リッド認識を行うので、従来のハイブリッド認識のみ行
うものよりも処理速度を速め、且つ、認識精度も高める
ことができる。
【0096】尚、本発明は前記実施の形態に限定される
ものではなく、本実施の形態の要旨を逸脱しない範囲内
で各種の態様で実施できることは勿論である。例えば、
上記のハイブリッド認識では、オンライン認識を行った
後に、オフライン認識を行っているが、オンライン認識
とオフライン認識とを平行して行ってもよい。また、オ
フライン認識を行った後に、オンライン認識を行っても
良い。
【0097】
【発明の効果】以上、詳述したとおり、請求項1に係る
発明の文字認識装置では、文字切出手段は、オンライン
方式で文字入力手段から入力される手書き文字の切り出
しを行い、文字切出手段が切り出した手書き文字は、オ
ンライン方式で認識するオンライン認識手段、オフライ
ン方式で認識して文字コードに変換するオフライン認識
手段、オンライン方式とオフライン方式の組み合わせで
認識して文字コードに変換するハイブリッド認識手段と
の何れかにより認識することができる。従って、認識方
法として、オフライン方式を組み合わせることができる
ので、認識精度と処理速度が向上するという効果を奏す
る。また、文字認識がオンライン方式およびオフライン
方式によらず文字の切り出しをオンライン方式で行うこ
とで、文字の幅や空白が均一でない手書き文字におい
て、より精度の良い文字の切り出しが実現できる。
【0098】また、請求項2に係る発明の文字認識装置
では、請求項1に記載の文字認識装置の効果に加えて、
前記筆記速度測定手段により測定された筆記速度が所定
の閾値以上の場合には、前記ハイブリッド認識手段を用
いて前記文字切出手段が切り出した手書き文字の認識を
行い、前記筆記速度測定手段により測定された筆記速度
が所定の閾値より遅い場合には、前記オフライン認識手
段を用いて前記文字切出手段が切り出した手書き文字の
認識を行うことができる。従って、筆記速度が速い場合
は続け字や崩し字、文字全体のバランスに歪みが発生す
るなど文字の認識に悪影響を与える要素が多いので、そ
れらの要素に対して頑健なハイブリッド認識を行い、筆
記速度が遅い場合は基本フォントに近い文字が筆記され
るのでオフライン方式のみの認識を行うことで高精度、
高速の文字認識が実現される。
【0099】また、請求項3に係る発明の文字認識装置
では、請求項1に記載の文字認識装置の効果に加えて、
前記筆記速度測定手段により測定された筆記速度が所定
の閾値以上の場合には、前記ハイブリッド認識手段を用
いて前記文字切出手段が切り出した手書き文字の認識を
行い、前記筆記速度測定手段により測定された筆記速度
が所定の閾値より遅い場合には、前記オンライン認識手
段を用いて前記文字切出手段が切り出した手書き文字の
認識を行うことができる。従って、入力プレート部分
(筆記面)が小さいなど、入力文字の外形が潰れやすい
文字認識装置では、筆記速度が遅い場合には、入力文字
の外形の影響を受けにくいオンライン方式のみで認識を
行うことにより、高精度、高速の文字認識が実現され
る。
【0100】また、請求項4に係る発明の文字認識装置
では、請求項1に記載の文字認識装置の効果に加えて、
筆記速度測定手段が測定した前記手書き文字入力手段か
ら入力される手書き文字の筆記速度と所定の閾値の大小
関係に基づき、認識手段設定手段により設定されている
前記オンライン認識手段又は前記オフライン認識手段の
何れかを使用して文字認識を行うことができる。
【0101】また、請求項5に係る発明の文字認識装置
では、請求項4に記載の文字認識装置の効果に加えて、
前記認識手段設定手段は、前記筆記速度測定手段により
測定された筆記速度が所定の閾値より遅い場合には、前
記オンライン認識手段又は前記オフライン認識手段の何
れを使用して文字認識を行うかを設定し、前記筆記速度
測定手段により測定された筆記速度に基づいて、前記認
識手段設定手段により設定されたオンライン認識手段及
び前記オフライン認識手段の何れか、又は、前記ハイブ
リッド認識手段により、前記文字切出手段が切り出した
手書き文字の認識を行うことができる。
【0102】また、請求項6に係る発明の文字認識装置
では、請求項1に記載の文字認識装置の効果に加えて、
前記筆記速度測定手段により測定された筆記速度が所定
の閾値以上の場合には、前記オフライン認識手段を用い
て前記文字切出手段が切り出した手書き文字の認識を行
い、前記筆記速度測定手段により測定された筆記速度が
所定の閾値より遅い場合には、前記オンライン認識手段
を用いて前記文字切出手段が切り出した手書き文字の認
識を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、文字認識装置1の装置の概略構成を示
すブロック図である。
【図2】図2は、手書き文字入力用タブレット4の平面
図である。
【図3】図3は、表示装置6の平面図である。
【図4】図4は、第一の実施の形態の文字認識装置1が
行う文字認識処理のフローチャートである。
【図5】図5は、筆記速度測定処理の字認識処理のフロ
ーチャートである。
【図6】図6は、第二の実施の形態の文字認識装置1が
行う文字認識処理のフローチャートである。
【図7】図7は、第三の実施の形態の文字認識装置1が
行う文字認識処理のフローチャートである。
【図8】図8は、第四の実施の形態の文字認識装置1が
行う文字認識処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1 文字認識装置 2 CPU 3 I/Oインターフェース 4 手書き文字入力用タブレット 4a 入力エリア 4d、4e 認識モードスイッチ 5 ペン 6 表示装置 6a 表示部 7 ROM 7a 文字切出しプログラム記憶エリア 7b オンライン認識プログラム記憶エリア 7c オンライン認識辞書記憶エリア 7d オフライン認識プログラム記憶エリア 7e オフライン認識辞書記憶エリア 7f 認識結果統合プログラム記憶エリア 7g 筆記速度測定プログラム記憶エリア 7h 筆記速度の閾値記憶エリア 8 RAM 8a 入力ストロークデータ記憶エリア 8b オンライン認識結果記憶エリア 8c オフライン認識結果記憶エリア 8d ハイブリッド認識結果記憶エリア 8e 筆記速度記憶エリア 8f 認識モード記憶エリア 8g ワーキングエリア

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された手書き文字を認識して、文字
    コードに変換する文字認識装置において、 手書きで文字を入力する手書き文字入力手段と、 オンライン方式で前記文字入力手段から入力される手書
    き文字の切り出しを行う文字切出手段と、 前記文字切出手段が切り出した手書き文字をオンライン
    方式で認識して文字コードに変換するオンライン認識手
    段と、 前記文字切出手段が切り出した手書き文字をオフライン
    方式で認識して文字コードに変換するオフライン認識手
    段と、 前記文字切出手段が切り出した手書き文字をオンライン
    方式とオフライン方式の組み合わせで認識して文字コー
    ドに変換するハイブリッド認識手段とを備えたことを特
    徴とする文字認識装置。
  2. 【請求項2】 前記手書き文字入力手段から入力される
    手書き文字の筆記速度を測定する筆記速度測定手段を備
    え、 前記筆記速度測定手段により測定された筆記速度が所定
    の閾値以上の場合には、前記ハイブリッド認識手段を用
    いて前記文字切出手段が切り出した手書き文字の認識を
    行い、前記筆記速度測定手段により測定された筆記速度
    が所定の閾値より遅い場合には、前記オフライン認識手
    段を用いて前記文字切出手段が切り出した手書き文字の
    認識を行うことを特徴とする請求項1に記載の文字認識
    装置。
  3. 【請求項3】 前記手書き文字入力手段から入力される
    手書き文字の筆記速度を測定する筆記速度測定手段を備
    え、 前記筆記速度測定手段により測定された筆記速度が所定
    の閾値以上の場合には、前記ハイブリッド認識手段を用
    いて前記文字切出手段が切り出した手書き文字の認識を
    行い、前記筆記速度測定手段により測定された筆記速度
    が所定の閾値より遅い場合には、前記オンライン認識手
    段を用いて前記文字切出手段が切り出した手書き文字の
    認識を行うことを特徴とする請求項1に記載の文字認識
    装置。
  4. 【請求項4】 前記手書き文字入力手段から入力される
    手書き文字の筆記速度を測定する筆記速度測定手段を備
    え、 前記筆記速度と所定の閾値の大小関係に基づき、前記オ
    ンライン認識手段又は前記オフライン認識手段の何れを
    使用して文字認識を行うかを設定する認識手段設定手段
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の文字認識装
    置。
  5. 【請求項5】 前記認識手段設定手段は、前記筆記速度
    測定手段により測定された筆記速度が所定の閾値より遅
    い場合には、前記オンライン認識手段又は前記オフライ
    ン認識手段の何れを使用して文字認識を行うかを設定す
    るものであり、 前記筆記速度測定手段により測定された筆記速度に基づ
    いて、前記認識手段設定手段により設定されたオンライ
    ン認識手段及び前記オフライン認識手段の何れか、又
    は、前記ハイブリッド認識手段により、前記文字切出手
    段が切り出した手書き文字の認識を行うことを特徴とす
    る請求項4に記載の文字認識装置。
  6. 【請求項6】 前記筆記速度測定手段により測定された
    筆記速度が所定の閾値以上の場合には、前記オフライン
    認識手段を用いて前記文字切出手段が切り出した手書き
    文字の認識を行い、前記筆記速度測定手段により測定さ
    れた筆記速度が所定の閾値より遅い場合には、前記オン
    ライン認識手段を用いて前記文字切出手段が切り出した
    手書き文字の認識を行うことを特徴とする請求項1に記
    載の文字認識装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11934652B2 (en) 2020-10-14 2024-03-19 Samsung Electronics Co., Ltd. Display apparatus and control method thereof

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09120433A (ja) * 1995-10-24 1997-05-06 Toshiba Corp 文字認識方法及び文書作成装置
JPH09288717A (ja) * 1996-04-24 1997-11-04 Brother Ind Ltd 文字認識装置

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