JP3146046B2 - オンライン文字認識装置 - Google Patents

オンライン文字認識装置

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JP3146046B2
JP3146046B2 JP00472692A JP472692A JP3146046B2 JP 3146046 B2 JP3146046 B2 JP 3146046B2 JP 00472692 A JP00472692 A JP 00472692A JP 472692 A JP472692 A JP 472692A JP 3146046 B2 JP3146046 B2 JP 3146046B2
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静男 永田
康浩 鈴木
欽也 遠藤
陽子 池内
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、実時間にて筆記文字を
識別するオンライン文字認識装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、オンライン文字認識装置におい
て、一般的な文字認識方式としては、パターンマッチン
グ方式がある。このパターンマッチング方式では、筆記
入力されたストローク(ペンオンからペンオフまでの筆
記部分)の座標データ列より特徴点を抽出する。そし
て、抽出された特徴点の情報を、予め同一方法で特徴点
を抽出し登録しておいたパターン(以下、登録パターン
という)の情報とマッチングし、文字認識を行う。
【0003】このパターンマッチング方式では、筆記さ
れた各ストロークを登録パターンの各ストロークのどの
ストロークとマッチングすべきかの処理に、多大な時間
を要する。また、全体の字のバランスが乱れると、
【外1】 マッチング結果は似ていないという結果が得られる等、
筆記文字変形に弱い。
【0004】そこで、パターンマッチング方式の次点を
補い、しかも処理量が少なくてすむオンライン文字認識
装置として、特開昭62−229384号公報の技術が
提案されている。この装置では、筆記文字のストローク
数により大分類を行い、筆記上一連のものとして筆記す
る部分を部分パターンとする。そして、この部分パター
ンの重心間のベクトルにより中分類を行い、部分パター
ンの特徴パラメータとしてのQ値なる値を持ってマッチ
ング等の処理を行う。これにより、文字変形に強く、し
かも処理量の少ない文字認識が行える。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記文
献の装置では、文字変形に強く、しかも処理量が少なく
て済むとい利点を有するものの、次のような問題点があ
った。図2(a)〜(c)は部分パターン/文字“口”
の変形例を示す図、及び図3は部分パターン“口”から
なる文字の変形例を示す図である。
【0006】従来の文字認識装置では、認識精度の劣化
を防止するために、認識対象文字に制限を設けている。
認識対象文字としては、例えば、図2(a),(b)に
示すような楷書、あるいは数ストローク程度のストロー
クの接続した文字程度である。図2(c)に示すよう
に、日常のメモ書きのような各文字内のストロークが接
続するつづけ字は対象外としている。
【0007】この図2(c)のようなつづけ字でも、辞
書として定義すれば、容易に認識対象とすることは可能
である。しかし、図3のような画数の多い“品”の文字
についても、同様なつづけ字を考えると、楷書の9画か
らつづけ字の3画の文字まで、多くの定義が必要とな
る。そのため、辞書容量が増大し、認識過程における辞
書との比較を行うマッチング処理量も、その辞書容量と
共に増大し、認識時間が長くなる。
【0008】特に、オンライン文字認識装置は、実時間
にて筆記文字を認識するという性質の装置であるため、
認識時間が長くなると、操作性等に多大の影響を与える
ことになる。これに対し、辞書容量については、近年メ
モリの安価傾向及び小型化傾向のため、該辞書容量の増
大はそれほど問題とならない。むしろ、日常筆記するよ
うなつづけ字を的確に認識できる機能の方が、使い勝手
の点から、重要な問題である。ところが、認識処理時間
が短く、操作性が良く、高い認識率で、日常筆記するよ
うなつづけ字をも認識可能な装置を提供することが困難
であった。
【0009】本発明は、前記従来技術が持っていた課題
として、つづけ字をも認識し、辞書増大による認識処理
増大から発生する操作性の著しい劣化をなくし、さらに
認識率をも向上させることが困難な点について解決した
オンライン文字認識装置を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、第1発明は、タブレットに筆記入力して得られた座
標データ列の不要データを除去して直線化処理を施す前
処理部と、前記前処理部によって直線化された座標デー
タ列から、筆記文字を構成するストロークの特徴を表す
特徴点を抽出する特徴点抽出部と、前記特徴点抽出部で
抽出された特徴点の位置関係によって前記各ストローク
をコード化するストロークコード化部とを備え、前記特
徴点抽出部またはストロークコード化部の出力データ
を、予め登録されている登録パターンデータと比較して
文字認識を行うオンライン文字認識装置において、次の
ような手段を講じている。
【0011】即ち、この第1の発明では、前記タブレッ
トからの座標データ列より不要データを除去したデータ
列に基づいてペン速度を検出するペン速度検出部を設
け、予め画数毎に認識処理における候補文字の絞込みを
行うための値を設定し、前記ペン速度検出部からのペ
ン速度情報によって該閾値を補正する構成にしている。
【0012】第2の発明では、第1の発明と同様にペン
速度検出部を設け、予め辞書として各文字毎につづけ字
度なるつづけ字の度合を格納しておき、この格納された
辞書のつづけ字度と前記ペン速度検出部から出力される
ペン速度に応じたつづけ字度とが合致しない文字の一部
あるいは全部を候補から削除する構成にしている。
【0013】第3の発明では、第1の発明の前処理部、
特徴点抽出部、及びストロークコード化部を備えたオン
ライン文字認識装置において、前記特徴点抽出部出力の
特徴点データ列より平均ストローク長を抽出する平均ス
トローク長検出部を設け、予め画数毎に認識処理におけ
候補文字の絞込みを行うための値を設定し、前記平
均ストローク長検出部からの平均ストローク長情報によ
って該閾値を補正する構成にしている。
【0014】第4の発明では、第1の発明の処理部、特
徴点抽出部、及びストロークコード化部を備えたオンラ
イン文字認識装置において、前記特徴点抽出部出力の特
徴点データ列より平均ストローク長を抽出する平均スト
ローク長抽出検出部を設け、予め辞書として各文字毎に
つづけ字度なるつづけ字の度合を格納しておき、この格
納された辞書のつづけ字度と前記平均ストローク長検出
部から出力される平均ストローク長に応じたつづけ字度
とが合致しない文字の一部あるいは全部を候補から削除
する構成にしている。
【0015】第5の発明によれば、第1の発明の前処理
部、特徴点抽出部、及びストロークコード化部を備えた
オンライン文字認識装置において、前記タブレットに筆
記入力して得られた座標データ列の不要データ除去後の
データ列からペン速度を演算処理し、一文字筆記毎に
め画数毎に設定しておいた次ステップ以降の認識処理
における候補文字の絞込みを行うための閾値ペン速度
演算結果によ除算または減算処理し前記値を補正
処理した後に文字認識を行う構成にしている。
【0016】第6の発明によれば、第1の発明の前処理
部、特徴点抽出部、及びストロークコード化部を備えた
オンライン文字認識装置において、前記タブレットに筆
記入力して得られた座標データ列の不要データ除去後の
データ列からペン速度を演算処理し、一文字筆記毎に、
その演算結果を離散的にペン速度判定処理し、予め辞書
として各文字毎に格納したつづけ字度と前記ペン速度判
定処理後のペン速度に応じたつづけ字度とを比較し、合
致しない文字の一部あるいはすべてを候補から削除する
処理を行い、以降の認識ステップを実行する構成にして
いる。
【0017】第7の発明によれば、第1の発明の前処理
部、特徴点抽出部、及びストロークコード化部を備えた
オンライン文字認識装置において、前記特徴点抽出部出
力の特徴点データ列より文字を構成するストロークの平
均ストローク長を演算し、文字幅により正規化し、予め
画数毎に設定しておいた次ステップ以降の認識処理にお
ける候補文字の絞込みを行うための閾値を正規化した
均ストローク長演算結果によ除算または減算処理し
前記値を補正処理した後に文字認識を行う構成にして
いる。
【0018】第8の発明によれば、第1の発明の前処理
部、特徴点抽出部、及びストロークコード化部を備えた
オンライン文字認識装置において、前記特徴点抽出部出
力の特徴点データ列より文字を構成するストロークの平
均ストローク長を演算し、一文字筆記毎に、文字幅によ
り正規化した平均ストローク長の演算結果に基づいて
散的に平均ストローク長判定処理して平均ストローク長
に応じたつづけ字度を判定し、予め辞書として各文字毎
に格納したつづけ字度と前記つづけ字度判定結果に応じ
たつづけ字度とを比較し、合致しない文字の一部あるい
はすべてを候補から削除する削除処理を行った後に以降
の認識ステップを実行する構成にしている。
【0019】
【作用】第1の発明によれば、以上のようにオンライン
文字認識装置を構成したので、ペン速度検出部は、ペン
速度を検出し、例えばそのペン速度を、候補文字の絞込
みを行うための閾値により、高速な筆記を行っている
か、あるいは丁寧なゆっくりした筆記を行っているかを
判別し、つづけ字度判別結果を出力する。そして、この
つづけ字度判別結果により、予め登録されている登録パ
ターンデータ、例えば文字辞書内等に予め記述しておい
たつづけ字に関するデータと比較し、合致したものを優
先して文字認識処理等を行う。この際、ペン速度検出部
からのペン速度情報により、認識処理における閾値を
正することにより、無駄な認識処理が削減されて該認識
処理量が減少し、さらに認識率の向上が図れる。
【0020】第2の発明では、ペン速度検出部によるつ
づけ字度判別結果と、辞書内に予め記述しておいたつづ
け字度とを比較する際に、前記ペン速度検出部からの出
力と合致しない文字の一部あるいは全部を比較対象候補
から削除する。これにより、比較処理量の低減化が図れ
る。
【0021】第3の発明では、平均ストローク長検出部
により、筆記入力された平均ストローク長を検出し、そ
の平均ストローク長を、候補文字の絞込みを行うための
閾値によって高速な筆記を行っているか、あるいは丁寧
なゆっくりした筆記を行っているかを判別する。そし
て、この平均ストローク長検出部の平均ストローク長情
報により、第1の発明と同様に、閾値を補正することに
より、無駄な処理の削減によって認識処理量が減少し、
認識率の向上も図れる。
【0022】第4の発明では、平均ストローク長検出部
によるつづけ字度判別結果と、辞書内に予め記述してお
いたつづけ字度とを比較する際に、前記平均ストローク
長検出部からの出力と合致しない文字の一部あるいは全
部を比較対象候補から削除する。これにより、第2の発
明と同様に、比較処理量の低減化が図れる。
【0023】第5の発明では、ペン速度を演算処理によ
って求め、その演算結果と候補文字の絞込みを行うため
値との演算を行って該閾値を補正する。これによ
り、簡単にペン速度の検出が行え、さらに閾値の補正結
果が容易に得られる。
【0024】第6の発明によれば、ペン速度を演算によ
って求めて速度判定処理を行うことにより、少ない処理
量で速度判定が行える。この速度判定結果と予め登録さ
れているつづけ字度との比較処理を行い、合致しない文
字の一部あるいはすべてを候補から削除する。これによ
り、比較処理等の簡単化が図れる。第7の発明では、平
均ストローク長を演算により求めることにより、簡単に
平均ストローク長の検出が行える。この平均ストローク
長の演算結果と候補文字の絞込みを行うための値と
演算処理により、該閾値の補正処理を行うことにより、
補正処理の簡単化が図れる。
【0025】第8の発明によれば、平均ストローク長を
演算により求めて判定処理を行うことにより、比較対象
とすべき平均ストローク長の削減化が図れる。そして、
その平均ストローク長と予め登録したつづけ字度とを比
較し、合致しない文字の一部あるいはすべてを比較対象
候補から削除することにより、認識処理量の低減化が図
れる。従って、前記課題を解決できるのである。
【0026】
【実施例】図1(a),(b)は、本発明の実施例を示
すオンライン文字認識装置の機能ブロック図である。こ
のオンライン文字認識装置は、集積回路を用いた個別回
路、あるいはディジタル・シシグナル・プロセッサ(D
SP)等のプログラム制御等によって構成されるもの
で、文字の位置座標をペンタッチ入力するタブレット1
を有している。タブレット1には、前処理部2、特徴点
抽出部3、ストロークコード化部4、大分類部5、中分
類部6、部分パターンQ値マッチング部7、及び部分パ
ターンストロークコード分布マッチング部8が順に接続
されている。中分類部6、及びマッチング部7,8に
は、画数対応パラメータ設定部9が接続され、そのマッ
チング部8に、表示器等への出力端子10が設けられて
いる。
【0027】さらに、図1(a)の装置では、前処理部
2の出力側にペン速度検出部20が接続され、そのペン
速度検出部20の出力側が、画数対応パラメータ設定部
9に接続されている。図1(b)の装置では、特徴点抽
出部3の出力側に平均ストローク長検出部30が接続さ
れ、その平均ストローク長検出部30の出力側が、画数
対応パラメータ設定部9に接続されている。
【0028】図4は、図1の装置の処理内容の概略を示
すフローチャートである。S1〜S16は、処理ステッ
プを表す。S1では、前処理部2の処理、ペン速度検出
部20のペン速度検出、及び画数対応パラメータの補正
処理を行う。S2では、特徴点抽出部3の特徴点抽出処
理、平均ストローク長検出部30の平均ストローク長検
出、及び画数対応パラメータの補正処理を行う。S3は
ストロークコード化部4のストロークコード化処理、S
4は大分類部5でのストローク数による大分類処理であ
る。S5〜S8は中分類部6での処理であり、S5は文
字辞書終了の判定処理である。S6は部分パターン間ベ
クトル算出処理であり、文字辞書内つづけ字度に合致し
たもののみ以降の処理を行う。S7は部分パターン間ベ
クトルマッチング処理、S8はマッチング結果の判定処
理、あるいは文字辞書内つづけ字度に合致しない下位の
一部を候補から削除する処理である。S6〜S8では、
画数対応パラメータ設定部9により、入力文字の画数に
応じたパラメータが設定される。
【0029】S9〜S12は部分パターンQ値マッチン
グ部7での処理であり、S9は部分パターンQ値算出処
理、S10は部分パターンQ値マッチング処理、S11
は距離di の算出処理、及びS12は距離di のソーテ
ィング処理である。S13〜S16は部分パターンスト
ロークコード分布マッチ部8での処理であり、S13は
マッチング処理、S14は部分パターンストロークコー
ド分布の算出処理、S15は部分パターンストロークコ
ード分布マッチング距離ds の算出処理、及びS16は
ソーティング処理である。
【0030】図5(a),(b)は本実施例の装置が備
えている文字辞書の構成例を示す図で、この辞書は画数
(ストローク数)により文字の選択ができるようになっ
ている。また、図6は本実施例の装置が備えている部分
パターン辞書の構成例を示す図である。以下、本実施例
の装置の処理(1)〜(9)の内容を説明する。
【0031】(1) 入力及び前処理(S1) 図7(a)〜(c)は図4の前処理の説明図であり、図
中の「・」はタブレットからの筆記デ―タ列あるいは特
徴点を表す。図1のタブレット1は文字を筆記入力する
ためのもので、このタブレット1によって文字が筆記入
力されると、図7(a)のように、筆記データ列{(x
i ,yi ),i=1,2,・・・,nj j が抽出さ
れ、前処理部2へ送られる。前処理部2は、送られてき
た筆記データ列に対し、ノイズ除去処理、移動平均処
理、及び平滑化処理を行うことにより(S1)、図7
(b)のようにデータを直線化し、特徴点抽出部3へ出
力する。ペン速度によってつづけ字を判別する場合に
は、前処理部2の出力をペン速度検出部20にも与え
る。
【0032】(2) 特徴点抽出処理(S2) 特徴点抽出部3では、前処理部2の出力から、特徴点の
抽出処理(S2)を行う。この特徴点抽処理としてはい
くつかの方法があるが、ここでは一例として、直線化さ
れたデータ列{(xi ,yi ),i=1,2,・・・,
j j のデータ間のx,y方向のサイン(正、負、0
の符号)を算出し、サインの状態の変化点を特徴点して
抽出する方法について述べる。データ間のx,y方向の
サインXSi ,YSi を XSi =Sign(xi −xi-1 ) YSi =Sign(yi −yi-1 ) ・・・(1) で求め、+,0,−で表現する。このようにして求めた
各データ間のx方向,y方向のサインを、前データ間の
サインと比較し、同じであれば特徴点として登録せず、
異なった場合には状態が変わったとして特徴点として登
録する。図7(c)に、このようにして求めた点の他に
始点、終点を加えた特徴点を示す。一般には、この処理
を直線近似化と称す場合もある。この特徴点間を以下セ
グメントと称し、特徴点を{(Xi ,Yi ),i=1,
2,・・・,lj j で表すことにする。 以上のよう
にして得られた特徴点情報は、ストロークコード化部4
及び中分類部6へ出力される。平均ストローク長によっ
てつづけ字度を判別する場合には、特徴点情報が平均ス
トローク長検出部30へも送られる。
【0033】(3) ペン速度検出処理(S1);筆記
文字の各座標点よりペン速度を抽出し、つづけ字度を判
別する方法 筆記文字が丁寧な楷書にて筆記したものか、なぐり書き
/メモ書きのような草書であるかを判別するために、一
画、一画丁寧に筆記した“楷書”と、極端な“一筆書
き”の場合のペン速を考えると、“一筆書き”の方が高
速筆記をする傾向がある。“口”の文字を、楷書で筆記
した場合と、なぐり書きした場合の一文字筆記時間を実
測すると、個人差があるものの、楷書で筆記したときに
比べ、約1.5倍〜2.5倍の速さで、なぐり書き時の
方が速く筆記している。そこで、楷書となぐり書きのペ
ン速の差異を利用してつづけ字度を抽出する。以下、ペ
ン速度の判別方法を説明する。
【0034】まず、前処理部2で、タブレット1から送
られてきた筆記データ列に対し、前述のノイズ除去処理
によって異常点を取除く。例えば、データ列である座標
列間隔がある閾値より離れているとき、その点を削除す
る等の処理を行った後のデータ列を、ペン速度検出部2
0へ送出し、該ペン速度検出部20にてペン速度を判定
する。ノイズ除去処理は、ペン速度を判定する際、異常
点により判別誤りを防ぐため必要なものである。このノ
イズ除去処理は、前処理部2の処理とは別のノイズ除去
処理としてペン速度検出部20にて行ってもよい。ノイ
ズ除去処理後、次のようにしてペン速度の判定が行われ
る。
【0035】筆記データ列{(xi ,yi ),i=1,
2,・・・,nj j (但し、i;データの番号、j;
ストロークの番号、nj ;jストロークのデータの総
数)は、タブレット1よりサンプリングされて出力され
るのであるが、一般に100点/秒〜200点/秒のあ
る固定されたサンプリング速度で、筆記座標(xi ,y
i )が抽出される。今、この座標サンプル時間間隔をΔ
Vsとすると(秒間のサンプル点は1/Δts とな
る)、ペン速度は
【数1】 で各点間の速度を算出できる。ある固定されたサンプリ
ング速度固定の場合は、
【数2】 でペン速度を判定できる。この式の演算を行うには、2
乗演算、平方根演算等が含まれ、演算時間がかかると共
に、ハード構成も複雑になる。そのため、|xi+ 1 −x
i |+|yi+1 −yi |により、座標間隔を近似するの
が一般的であり、本演算によってペン速を近似する。
【0036】図8は、図4のペン速度演算方法を説明す
る図である。
【0037】
【外2】 いま、データ点の数をnとすると、ペン速の平均VAVE
で表せる。Δts はタブレットサンプル時間固定の場
合、一定値であるので、 でペン速を判定すればよいことになる。例えば、 とすると、
【数3】 というように、離散的にペン速を判定する一方法があ
る。
【0038】他の方法として、例えば、VAVE * 値を直
接使用するか、あるいはペン速パラメータKv として Kv =α・VAVE * ・・・(4) α;任意の固定係数 を設定し、以下述べる認識処理のパラメータ補正等とし
て使用する。筆記文字がM画の場合、前記ペン速の平均
となり、 の算出値で、ペン速を判定する。
【0039】筆記の際、タブレット1上に字枠が用意さ
れており、しかも字枠の大きさが固定の場合には、前記
判定方法でもよい。しかし、字枠がない場合、あるいは
字枠がその都度変わる場合では、前記判定方法のみで
は、つづけ字度が適確に抽出されない。例えば、字枠が
大の場合、筆記者の筆記文字は大となり、これにほぼ比
例してペン速も速くなる傾向がある。逆に、字枠が小の
場合、筆記字が小となり、これに比例してペン速が遅く
なる傾向がある。また、字枠がない場合(これを通常、
フリーフォーマットという)、筆記者の個人性から、大
きな字を筆記する筆者もいれば、小さな字を筆記する筆
者もおり、これに対応してペン速もほぼ比例して変化す
る。そこで、文字の大きさを補正する方法を説明する。
【0040】図9は、図4の筆記データ列からの文字幅
演算を説明する図であり、この図を参照しつつ、例えば
“品”という文字を筆記した場合の補正方法を説明す
る。図9に示すように、一文字の筆記データ列
{(xi ,yi ),i=1,2,・・・,nj j
り、x座標値の最小xmin と最大xmax を抽出する。y
座標についても、最値小ymin と最大値ymax を算出す
る。そして、xmin ,xmax ,ymin ,ymax 値から、
x方向の文字幅HX及びy方向の文字幅HYを次式にて
算出する。 HX=xmax −xmin HY=ymax −ymin ・・・(6) この文字幅HX,HYにより、次式のようにペン速平均
値VAVE * を正規化する。
【0041】
【数4】 この方法では、1つの座標間距離算出毎に除算が必要で
あることから、文字幅HX,HYの積あるいは近似的に
加算値により、次式のように正規化する。 または、 によって得られたペン速平均値VAVE * により、(3)
式の判定、あるいは(4)式により、パラメータ補正等
を行う。
【0042】図10は、図1中のペン速度検出部20の
構成例を示す機能ブロック図である。
【0043】このペン速度検出部20は、ペン速平均値
AVE * を算出する機能を有し、x座標間隔算出部2
1、y座標間隔算出部22、累積加算部23、カウント
制御部24、文字幅算出部25、及び累積加算除算部2
6より構成されている。このペン速度検出部20では、
タブレット1から送出されてくる筆記データ列を前処理
部2によりノイズ除去を施した筆記データ列(xi ,y
i )を入力して、その筆記データ列(xi ,yi )の座
標間隔の差を演算し、絶対値|xi+1 −xi |,|y
i+1 −yi |をそれぞれ算出するx座標間隔算出部21
及びy座標間隔算出部22が設けられている。これら算
出部21,22の出力側には、各々の座標間隔を加算
し、さらに前の加算結果との累積を行う累積加算部23
が接続されている。
【0044】筆記データ列(xi ,yi )はカウント制
御部24に接続され、そのカウント制御部24により、
各ストロークの入力データ毎にカウントしてデータ数n
j をカウントし、またストローク毎にカウントして文字
のストローク数Mをカウントする。また、一文字の筆記
データ列(xi ,yi )は、文字幅算出部25に接続さ
れ、その文字幅算出部25により、一文字のx,y各座
標の最大値及び最小値を演算し、文字の幅HX,HYを
算出する。カウント制御部24の出力側及び文字幅算出
部25の出力側は、累積加算部23及び累積加算除算部
26にそれぞれ接続され、その累積加算部23及び累積
加算除算部26により、累積加算した結果をカウント値
j ,M及び文字幅HX,HYで除算し、平均化及び正
規化を行い、出力としてペン速VAVE * を得る。
【0045】次に、図10を参照しつつ、ペン速平均値
AVE * を算出する動作を説明する。
【0046】電源投入時及びタブレット1上に筆記され
る一文字毎に、累積加算部23、累積加算除算部26、
及びカウント制御部24内のレジスタをリセットする。
文字の切出しには、一般に字枠切出し方法と時間切出し
方法がある。字枠切出し方法では、タブレット1上に予
め設定した字枠がある場合、設定した字枠座標により、
筆記データが現在筆記している字枠内から別の字枠に移
ったかを判定し、文字切り出しを行う。一方、時間切出
し方法では、予め設定した字枠がなく、タブレット1の
任意のエリアに筆記可能とするフリーフォーマットの場
合、時間切出し、即ちペンオフからある一定時間経過後
に、筆記完了として文字を切り出す。
【0047】このような文字切出し判別をカウント制御
部24の制御で行うとし、以下説明する。なお、別に制
御部を設けてもよい。字枠切出し、あるいは時間切出し
により、一文字筆記完了を識別すると、ペン速VAVE *
の演算結果を切出し、その後、前記各部の内部レジスタ
をリセットし、初期化するようにカウント制御部24よ
り指令が出力され、レジスタが初期化される。初期値と
しては、累積加算部23内の筆記データ列の座標間距離
レジスタΔl=0、累積加算除算部26内のペン速平均
レジスタVAVE * =0、カウント制御部24内の各スト
ローク筆記データ数カウントレジスタi=1、ストロー
ク数のカウントレジスタj=1に、各レジスタをセット
する。
【0048】タブレット1に文字を筆記すると、前処理
部2でノイズ除去された筆記データ列xi ,yi が入力
される。入力された筆記データ列xi ,yi により、i
番目と次のi+1番目の筆記データ間隔をx座標間隔算
出部21にて減算器により得、絶対値を算出することに
より、|xi+1 −xi |が出力として得られる。y座標
に関しても、y座標間隔算出部22にて同様の動作を行
い、|yi+1 −yi |が出力として得られる。このと
き、カウント制御部24の各ストローク筆記データ数カ
ウントレジスタiを+1加算する。この加算を、各スト
ロークの終了を制御部24にて検出するまで、筆記デー
タ列(xi ,yi )が入力される毎に行う。
【0049】ストロークの終了を検出する方法として
は、例えば、筆記するペン先にスイッチを設け、筆記押
下されることによりスイッチがオン、離されるとオフす
るようにし、スイッチオンでストローク開始、スイッチ
オフでストローク終了を検出するのが一般的である。こ
の情報を筆記データ列に含ませる、即ち座標値としてあ
りえない大/小の値を含ませ、この大/小の値を検出し
たとき、ストローク終了と判断する。従って、ストロー
ク終了判別時、それまで入力されたデータ数、即ち各ス
トロークの筆記総データ数nj が得られる。また、スト
ローク終了時、カウント制御部24内のストローク数カ
ウントレジスタjを+1加算する。一文字の終了を識別
するまで、本加算を行うことにより、一文字を構成する
ストロークの数Mが得られる。
【0050】入力された筆記データ列(xi ,yi )に
より、文字幅算出部25にて一文字のx,y座標の最
大、最小値を算出するために、第1のデータのときは文
字幅算出部25内のx座標最小レジスタxmin 、最大レ
ジスタxmax 、y座標最小レジスタymin 、及び最大レ
ジスタymax を各々xmin =x1 、xmax =x1 、ymi
n =y1 、ymax =y1 に設定するようカウント制御部
24により制御する。そして次の筆記データ(xi ,y
i )が入力されたとき、x座標最小レジスタxmi n 及び
最大レジスタxmax の値と比較し、x2 より小ならx
min =x2 、大ならxmax =x2 に置換する。また、y
座標最小レジスタymin 及び最大レジスタymax の値を
比較し、y2 より小ならymin =y2 、大ならymax
2 に置換する動作を行うことにより、1文字分の筆記
データが入力されたとき、該文字のx,y座標の最大値
と最小値が各レジスタ内に格納される。
【0051】一方、x座標、y座標間隔算出部21,2
2より筆記データxi ,yi が入力される毎に、x座
標、y座標筆記データ間隔|xi+1 −xi |,|yi+1
−yi |が出力され、この出力を累積加算部23により
累積加算する。各ストロークの第1番目のx座標、y座
標筆記データ間隔|x2 −x1 |,|y2 −y1 |が加
算器により加算され、累積加算部23内のレジスタΔl
に初期値としてセットされるようにカウント制御部24
により制御される。以降の第i番目のx座標、y座標筆
記データ間隔|xi+1 −xi |,|yi+1 −yi |につ
いても加算器により加算され、i−1番目まで累積加算
され、累積加算部23内のレジスタΔlに格納されてい
る値と加算され、レジスタΔlに格納される。このよう
な累積加算を、各ストローク終了を検出するまでのデー
タ数、即ち各ストロークの筆記総データ数nj より1少
ないnj −1回行うよう、カウント制御部24で制御さ
れる。
【0052】各ストローク終了検出時、累積加算部23
内のレジスタΔlの値を累積加算除算部26へ送出し、
この値をカウント制御部24でカウントして得られた各
ストローク筆記データ数nj より1少ないnj −1にて
除算する。さらに、累積加算除算部26では、累積加算
部23内のペン速平均値レジスタVAVE * (このレジス
タVAVE * の初期値は0に設定されている)の値と加算
し、該ペン速平均値レジスタVAVE * に格納する。この
ような動作を、カウント制御部24が字枠切出しあるい
は時間切出しにより、一文字筆記終了を識別するまで繰
り返すことにより、一文字を構成する各ストロークのペ
ン速平均値レジスタVAVE * が累積加算されて得られ
る。
【0053】次に、一文字筆記終了の識別時、前記得ら
れた各ストロークのペン速平均値レジスタVAVE * の累
積加算値を、カウント制御部24内のストローク数カウ
ントレジスタjの値Mで除算して平均化する。さらに、
文字幅算出部25に格納されている一文字のx,y座標
最大/最小値レジスタxmin ,xmax ,ymin ,yma x
の値より、文字幅、即ちHX=xmax −xmin 、HY=
max −ymin を減算器により得、次に各々を加算器で
加算した値、即ち、HX+HY値により除算することに
より、正規化したペン速平均値VAVE * が累積加算除算
部26の出力として得られる。
【0054】図11に、図10のペン速度検出部20で
ペン速平均値VAVE * を算出する一例のフローチャート
を示す。図中のS21〜S37は、各処理ステップを表
す。まず、S21において、初期値設定として各々の筆
記データの番号を表すiと、ストロークの番号を表すj
を初期値1とし、ペン速平均値VAVE * と、筆記データ
列の座標間距離であるΔlを初期値0とする。また、x
座標、y座標の最大、最小値を求めるために、初期値と
して第1ストロークの第1座標値を初期値として設定す
る。
【0055】次に、S22で筆記データ列の座標間距離
Δx,Δyを各々算出し、それらを加算してΔlを得
る。このΔlの算出及び累積加算を、jストロークの筆
記データ間隔数nj −1回だけ繰返す。また、S23〜
S32において、文字幅を算出するためのx座標の最小
値と最大値、y座標の最小値と最大値を計算する。第i
番目のデータまでのx座標最大、最小値であるxmin
max 値と、次のデータのx座標であるxi+1 とを比較
し、小ならxmin 、大ならxmax に更新する。本演算を
筆記データ間隔回nj −1回だけ行うことにより、文字
のx座標最大、最小値が算出される。y座標に関しても
同様に行う。
【0056】各ストローブデータ数nj より1回少ない
j −1回行った後、S33で、jストロークのペン速
平均値VAVE * をjストロークのデータ間隔数nj −1
で除算して平均化し、算出する。この算出及び累積加算
を、S34,S35を介してストローク数回だけ行う。
【0057】S36,S37において、ストローク数M
回、ペン速平均値VAVE * を算出及び累積加算した値
を、筆記文字のx,y各々の最大、最小値より求めたH
X,HYの加算値で正規化することにより、ペン速平均
値VAVE * が算出される。この値から、(3)式でペン
速の判別、あるいは(4)式で後述の識別処理のパラメ
ータの補正等を行う。
【0058】(4) 平均ストローク長検出処理(S
2);筆記文字の平均ストローク長よりつづけ字度を判
別する方法 筆記文字が丁寧な楷書にて筆記したものか、あるいはな
ぐり書き/メモ書きのような草書であるかを判別するた
めに、一画、一画丁寧に筆記した“楷書”と、極端な
“一筆書き”の場合の各ストローク長を考えると、“楷
書”のように一画、一画丁寧に筆記した場合に比べ、な
ぐり書きの場合、約1.5倍〜3倍となる。そこで、図
1(b)の平均ストローク長検出部30で、その各スト
ローク長の平均値を持ってつづけ字度を判別する。以
下、各ストローク長の平均値算出方法を説明する。
【0059】各ストローク長の平均値算出に際し、前処
理部2にて前処理を行った筆記データ列を使用する方法
と、後述する特徴点を抽出する特徴点抽出部3にて特徴
点抽出後のデータ列を使用する方法とがある。前者の筆
記データ列に比べ、後者の特徴点抽出後のデータ列の方
が、特徴のみを抽出しているため、実筆記のストローク
長とは若干の誤差を有するが、データ数が少なく、演算
量を極めて少なくすることができる。そこで、後者の例
をとり、説明する。
【0060】特徴点抽出後の特徴点データ列を
{(Xi ,Yi ),i=1,2,・・・,Nj j (但
し、i;特徴点データ番号、j;ストロークの番号、N
j ;jストロークの特徴点データ総数)とすると、jス
トロークのストローク長lj は、
【数5】 で算出される。筆記一文字の平均ストローク長l
AVE は、Mを筆記文字の筆記ストローク数とすると、 で算出される。ここで、(9)式では、2乗演算及び平
方根の演算が必要なため、演算時間がかかると共に、ハ
ード構成も複雑になる。そのため、、|Xi+1 −Xi
+|Yi+1 −Yi |により、座標間隔を近似し、次式
(10−1)にて平均ストローク長を演算する。 算出された平均ストローク長lAVE により、次のように
してつづけ字度を判定する。例えば、
【数6】 というように、離散的につづけ字度を判定する。また、
AVE 値を直接使用するか、あるいはつづけ字度パラメ
ータKとして K=β・lAVE ・・・(12) β;任意の固定係数 を設定し、以下述べる認識処理のパラメータ補正等とし
て使用する。
【0061】筆記の際、タブレット1上に字枠が用意さ
れており、しかも字枠の大きさが固定の場合は、前記判
定方法でもよい。しかし、字枠がない場合、あるいは字
枠がその都度変わる場合、前記判定方法のみではつづけ
字が適確に抽出されない。例えば、字枠が大の場合、筆
記者の筆記文字は大となり、これにほぼ比例して平均ス
トローク長も長くなる。逆に、字枠が小の場合、筆記文
字が小となり、これに比例して平均ストローク長も短く
なる。また、字枠がない場合、筆記者の個人性から、大
きな文字を筆記する筆者もいれば、小さな文字を筆記す
る筆者もおり、これに対応して平均ストローク長もほぼ
比例して変化する。そこで、このような文字の大きさを
補正する方法を説明する。
【0062】図12は、図4において特徴点データ列か
らの文字幅演算を説明する図であり、この図を参照しつ
つ、例えば“品”という文字を筆記した場合の補正方法
を説明する。
【0063】図12に示すように、一文字の特徴点抽出
データ列{(Xi ,Yi ),i=1,2,・・・,
j j より、X座標値の最小値Xmin と最大値Xmax
を抽出し、またY座標の最小値Ymin と最大値Ymax
抽出する。そして、Xmin ,Xma x ,Ymin ,Ymax
から、x方向の文字部HX及びy方向の文字幅HYを次
式にて算出する。 HX=Xmax −Xmin HY=Ymax −Ymin ・・・(13) この文字幅HX,HYにより、(10−1)式で求めた
平均ストローク長を、次式のように正規化する。
【0064】
【数7】 あるいは、1つの座標間距離算出毎に除算が必要である
から、文字幅HX,HYの積、または近似的に加算値に
より正規化する。この場合、 または、 で得られた平均ストローク長lAVE から、(11)式の
判定あるいは(4)式により、パラメータ補正等を行
う。
【0065】図13は、図1中の平均ストローク長検出
部30の構成例を示す機能ブロック図である。この平均
ストローク長検出部30は、平均ストローク長lAVE
算出する機能を有し、x座標間隔算出部31、y座標間
隔算出部32、累積加算部33、カウント制御部34、
文字幅算出部35、及び除算部36より構成されてい
る。
【0066】この平均ストローク長検出部30では、特
徴点抽出部3で抽出された特徴点データ列(Xi
i )を入力して、その特徴点抽出データ列(Xi ,Y
i )の座標間隔の差を演算し、絶対値|Xi+1 −X
i |,|Yi+1 −Yi |を算出するx座標間隔算出部3
1及びy座標間隔算出部32が設けられている。これら
算出部31,32の出力側には、各々の座標間隔を加算
し、さらに前の加算結果との累積を行う累積加算部33
が接続されている。
【0067】特徴点データ列(Xi ,Yi )はカウント
制御部34に接続され、そのカウント制御部34によ
り、各ストロークの入力データ毎にカウントしてデータ
数Nj をカウントし、さらにストローク毎にカウントし
て文字のストローク数Mをカウントする。また、一文字
の特徴点データ列Xi ,Yi は、文字幅算出部35に接
続され、その文字幅算出部35により一文字のx,y各
座標の最大、最小値を演算し、文字幅HX,HYを算出
する。カウント制御部34出力側及び文字幅算出部35
の出力側は、累積算出部33及び除算部36にそれぞれ
接続され、その累積加算部33及び除算部36により、
累積加算した結果をカウント値M及び文字幅HX,HY
で除算し、平均化及び正規化を行い、出力として平均ス
トローク長lAVE を得る。
【0068】次に、図13を参照しつつ、平均ストロー
ク長lAVE を算出する動作を説明する。
【0069】電源投入時及びタブレット1上に筆記され
る一文字毎に、累積加算部33、除算部36、及びカウ
ント制御部34内のレジスタをリセットする。文字の切
出しには、前述したように、一般に字枠切出し方法と時
間切出し方法とがある。字枠切出し方法ては、タブレッ
ト1上に予め設定した字枠がある場合、設定した字枠座
標により、筆記データが現在筆記している字枠内から別
の字枠に移ったかを判別し、文字切出しを行う。一方、
時間切出し方法では、予め設定した字枠がなく、タブレ
ット1の任意のエリアに筆記可能とするフリーフォーマ
ットの場合、時間切出し、即ちペンオフからある一定時
間経過後に、筆記完了として文字を切り出す。
【0070】このような文字切出し判別をカウント制御
部34の制御で行うとし、以下説明する。なお、別に制
御部を設けてもよい。字枠切出し、あるいは時間切出し
により、一文字筆記完了を識別すると、平均ストローク
長lAVE の演算結果を出力し、その後、前記各部の内部
レジスタをリセットし、初期化するようにカウント制御
部34より指令が出力され、レジスタが初期化される。
初期値としては、累積加算部33内の特徴点データ列の
座標間距離レジスタΔl=0、カウント制御部34内の
各ストローク特徴点データ数カウントレジスタi=1、
ストローク数のカウントレジスタj=1に、各レジスタ
をセットする。
【0071】特徴点抽出部3から特徴点データ列
(Xi ,Yi )が入力されると、その特徴点データ列
(Xi ,Yi )により、i番目と次のi+1番目の特徴
点データ間隔をx座標間隔算出部31にて減算器により
得、絶対値を算出することにより、|Xi+1 −Xi |が
出力として得られる。y座標に関しても、y座標間隔算
出部32にて同様の動作を行い、|Yi+1 −Yi |が出
力として得られる。このとき、カウント制御部34の各
ストローク特徴点データ数カウントレジスタiを+1加
算する。この加算を、各ストロークの終了を制御部34
にて検出するまで、特徴点データ列(Xi ,Yi )が入
力される毎に行う。
【0072】ストロークの終了を検出する方法として
は、前述したように、例えば、筆記するペン先にスイッ
チを設け、筆記押下されることによりスイッチがオン、
離されるとオフするようにし、スイッチオンでストロー
ク開始、スイッチオフでストローク終了を検出するのが
一般的である。この情報を特徴点データ列に含ませる、
即ち座標値としてあり得ない大/小の値を含ませ、この
大/小の値を検出したとき、ストローク終了と判断す
る。従って、ストローク終了判断時、それまで入力され
たデータ数、即ち各ストロークの特徴点データ数Nj
得られる。また、ストローク終了時、カウント制御部3
4内のストローク数カウントレジスタjを+1加算す
る。一文字の終了を識別するまで、本加算を行うことに
より、一文字を構成するストロークの数Mが得られる。
【0073】入力された特徴点データ列(Xi ,Yi
により、文字幅算出部35にて一文字のx,y座標の最
大、最小値を算出するために、第1のデータのときは文
字幅算出部35内のx座標最小レジスタXmin 、最大レ
ジスタXmax 、y座標最小レジスタYmin 、及び最大レ
ジスタYmax を各々Xmin =X1 、Xmax =X1 、Y
min =Y1 、Ymax =Y1 に設定するようカウント制御
部34により制御する。そして次の筆記データ(X2
2 )が入力されたとき、x座標最小レジスタXmin
び最大レジスタXmax の値を比較し、X2 より小ならX
min =X2 、大ならXmax =X2 に置換する。また、y
座標最小レジスタYmin 及び最大レジスタYmax の値を
比較し、Y2 より小ならYmin =Y2 、大ならYmax
2 に置換する動作を行うことにより、一文字分の筆記
データが入力されたとき、該文字のx,y座標の最大値
と最小値が各レジスタ内に格納される。
【0074】一方、x座標、y座標間隔算出部31,3
2より特徴点データXi ,Yi が入力される毎に、x座
標、y座標特徴点データ間隔|Xi+1 −Xi |,|Y
i+1 −Yi |が出力され、この出力を累積加算部33に
より累積加算する。各ストロークの第1番目のx座標、
y座標特徴点データ間隔|X2 −X1 |,|Y2 −Y1
|が加算器により加算され、累積加算部33内のレジス
タΔlに初期値としてセットされる。以降の第i番目の
x座標、y座標特徴点データ間隔|Xi+1 −Xi |,|
i+1 −Yi |についても加算器により加算され、i−
1番目まで累積加算され、累積加算部33内のレジスタ
Δlに格納されている値と加算され、レジスタΔlに格
納される。このような累積加算を、各ストローク終了を
検出するまでのデータ数、即ち各ストロークの特徴点総
データ数Nj より1少ないNj −1回行うよう、カウン
ト制御部34で制御される。
【0075】文字切出検出時、累積加算部33内のレジ
スタΔlの値を除算部36へ送出し、この値をカウント
制御部34内のストローク数カウントレジスタjの値M
で除算して平均化する。さらに文字幅算出部35に格納
されている一文字のx,y座標最大/最小値レジスタX
min ,Xmax ,Ymin ,Ymax の値より、文字幅、即ち
HX=Xmax −Xmin 、HY=Ymax −Ymin を減算器
により得る。次に、各々を加算器で加算した値、即ちH
X+HY値で除算することにより、正規化したlAVE
除算部36の出力として得られる。
【0076】図14に、図13の平均ストローク長検出
部30で平均ストローク長lAVE を算出する一例のフロ
ーチャートを示す。図中のS41〜S57は、各処理ス
テップを表す。まず、S41において、初期値設定とし
て各ストロークの特徴抽出データの番号を示すiと、ス
トロークの番号を表すjを初期値1とし、平均ストロー
ク長lAVE と、特徴点データ列の座標間距離であるΔl
を初期値0とする。また、x座標、y座標の最大、最小
値を求めるために、初期値として第1ストロークの第1
座標値を初期値として設定する。
【0077】次に、S42で特徴点データ列の座標間距
離ΔX,ΔYを各々算出し、それらを加算してΔlを得
る。このΔlの算出及び累積加算を、jストロークの特
徴点のNj −1回だけ繰返す。また、S43〜S52に
おいて、文字幅を算出するためのx座標の最大値と最小
値、y座標の最大値と最小値を計算する。第i番目のデ
ータまでのx座標最大、最小値であるXmin ,Xmax
と、次の特徴点のx座標であるXi+1 とを比較し、小な
らXmin 、大ならXmax に更新する。本演算を特徴点デ
ータ間隔回Nj −1回だけ行うことにより、文字のx座
標最大、最小値が算出される。y座標に関しても同様に
演算し、最大、最小値を得る。
【0078】S56,S57において、ストローク数M
回、平均ストローク長lAVE を算出及び累積加算した値
を、筆記文字のx,y各々の最大、最小値より求めたH
X,HYの加算値で正規化することにより、平均ストロ
ーク長lAVE が算出される。この値から、(11)式に
てつづけ字度の判別、あるいは(12)式で後述の認識
処理のパラメータ補正等を行う。
【0079】(5) ストロークコード化処理(S3) 図1のストロークコード化部4では、特徴点抽出部3に
より得られた特徴点情報に基づき、各ストロークをコー
ド化する。このコード化には数多くの方法があるが、一
般的には、例えば各セグメントのX,Yサイン、セグメ
ントの角度、及びセグメント間の回転角度により分類
し、コード化を行う。
【0080】図15は、このコード化処理の説明図で、
θ1 ,θ2 ,θ3 はセグメントの角度(+x方向となす
角度)を示し、θ1 - ,θ2 - は隣り合うセグメント間
の回転角度を示す。コード化されたストローグデータ
は、大分類部5及び部分パターンストロークコード分布
マッチング部8へ出力される。
【0081】(6) 大分類処理(S4) 図1の大分類部5では、ストロークコード化部4の出力
を受け、ストローク数によって対象文字に対する大分類
を行う。そのため、予め画数(ストローク数)毎にその
画数となり得る文字を、図5(a),(b)に示すよう
に文字辞書に用意しておく。図2及び図3に示すよう
に、変形としてストロークが接続され、つづけ字となっ
た場合を考慮して図5の辞書が作成されている。例え
ば、“語”は楷書にて筆記した場合、14画の文字であ
るが、
【外3】 各々4ストロークが3ストローク、3ストロークが2/
1ストロークとなり、計10画となるような若干のつづ
け字を考慮して作成されている。また、“願”は、楷書
にて筆記した場合、19画の文字であるが、
【外4】 各々2ストロークが1ストーク、5ストロークが2スト
ローク、6ストロークが2ストローク、3ストロークが
2ストロークとなり、10画となるような極端なつづけ
字についても、考慮して作成されている。例えば、筆記
入力された文字パターンのストローク数が10画であっ
たとする。この場合、文字辞書に格納されている文字の
うち、図5に示すような10画となり得る文字“唖”、
“挨”、“逢”…を候補文字として選択する。
【0082】(7) 中分類処理(S5〜S8) 図1の中分類部6では、大分類部5にて画数により大分
類して得た候補文字を、以下に説明する部分パターン間
ベクトルによりさらに中分類する。ここで、部分パター
ンとは、1つの文字のうち筆記上一連のものとして筆記
する部分をいうものとし、部分パターン間ベクトルと
は、一の部分パターンの重心と別の部分パターンの重心
をそれぞれ始点、終点とするベクトルをいうものとす
る。
【0083】まず、部分パターン間ベクトルの算出法の
一例を述べる。部分パターン中の各セグメントのx,y
成分を(dxi ,dyi )とすると、各セグメントの長
さdli は、
【数8】 で表される。また、文字幅HX,HYで除算することに
より正規化した各セグメントの中心座標を(xi * ,y
i * )とすると、部分パターンの重心座標(Xw
w )は、
【数9】 で求められる。以上の方法で各部分パターンの重心を求
め、一の部分パターンの重心と別の部分パターンの重心
をそれぞれ始点、終点として部分パターン間ベクトルを
求める。なお、ここでは部分パターン間ベクトルはx方
向とy方向についてそれぞれ考えるものとする。
【0084】部分パターン間ベクトルの説明図として、
図16に、
【外5】 中分類部6では、前記部分パターン間ベクトルにより、
大分類部5で選択された候補文字を絞り込んで中分類を
行うわけであるが、ここで一例として“逢”が筆記入力
された場合を考え、以下この入力文字に対する中分類の
手順を説明する。
【0085】筆記入力された文字“逢”は10画である
ので、図5に示す文字辞書の10画部分を参照する。す
ると、ここには文字“唖”が第1番目に配されており、
その欄には“唖”を構成する部分パターン、部分パター
ンの筆記順と各部分パターンのストローク数情報(以
下、カット位置と称する)、及び登録パターンより予め
算出した各部分パターン間ベクトル値が示されている。
以下順に“挨”、“逢”の文字について同様の情報が並
んでおり、中分類部6はこの文字順に従い、候補とすべ
きか否かをそれぞれ判定し、次のように中分類を行う。
【0086】まず、筆記入力した文字が“唖”であると
して、部分パターン間ベクトルのマッチング距離dvec
を求める。図5の文字辞書にかかれているように、
“唖”はカット位置が(3,7)、
【外6】 本例では入力パターンが“逢”であるので、このカット
位置で“逢”について部分パターン間ベクトルを考える
と、図2のようになる。
【0087】
【外7】 マッチング距離dvec であり、次式で算出される。
【0088】
【数10】 一般に、筆記した文字の部分パターン数が複数の場合、
部分パターン数BPNで正規化を行い、マッチング距離
vec は、
【数11】 に従って算出される。ここで、ある閾値VECREJを
設定し、算出したdvec がVECREJより大きいか否
かを判定する。そしてdvec >VECREJのときは、
参照した文字(この場合“唖”)ではないとして、次の
文字の部分パターン間ベクトルのマッチングを行う。d
vec ≦VECREJのときは、“唖”らしいとして、次
に説明する部分パターンQ値の算出及びマッチングを行
う。なお、閾値VECREJは、予め画数毎に、画数対
応パラメータ設定部9に設定しておき、認識時に入力パ
ターンの画数により値が設定される。
【0089】(7−1) 分類処理中の補正;ペン速度
情報あるいは平均ストローク長情報を認識処理のパラメ
ータ補正等として使用する方法 画数が少ない文字の場合、部分パターンベクトルにおけ
る情報量は少ない。従ってこの場合、順位付けられた順
位は不確定性があり、閾値VECREJを大きくとる必
要がある。逆に、画数が多い文字の場合、同様の理由
で、閾値VECREJを小さくするのがよい。ところ
が、なぐり書きのように、ストロークが接続されて文字
が変形し、本来、楷書にて筆記する場合、画数大の文字
で部分パターンベクトル情報を充分持っている文字も、
画数が少なくなる。そのため、これに対応する画数対応
パラメータ設定部9に予め格納されている閾値VECR
EJが大となり、候補の絞り込みがなされず、候補が多
く残り、次ステップの処理量が増大し、部分パターンベ
クトル情報が充分に活用されないことになる。そこで、
つづけ字による閾値VECREJの補正をする必要があ
り、以下その方法を説明する。
【0090】前述のように、つづけ字度が大のときに
は、本来の画数より減少する傾向があるので、本来の画
数大の方向に閾値VECREJを補正する。画数大の文
字は、充分な部分パターンベクトルの情報を持ち、確定
性が高いので、閾値VECREJを下げるのがよい。そ
のため、つづけ字度が大となるに従い、閾値VECRE
Jを下げる方向に補正すればよい。従って、ペン速度検
出部20、あるいは平均ストローク長検出部30の出力
として、(4)式のペン速パラメータK、(12)式
のつづけ字度パラメータKにより補正する式は、次式
のようになる。 VECREJ=VECREJ/K あるいは、 VECREJ=VECREJ/K この補正により、ペン速度が速い場合(K大)、つづ
け字度が大で画数が減少傾向にあるので、閾値VECR
EJを下げる方向に補正される。また、平均ストローク
長が長い場合(K大)、つづけ字度が大で画数が減少
傾向にあるので、閾値VECREJを下げる方向に補正され
る。同様な意味から、減算により補正することもでき
る。この場合は、 VECREJ=VECREJ−K あるいは VEC
REJ−K で補正される。
【0091】(7−2) 中分類処理中の絞り込み;つ
づけ字度を辞書に記述し候補を絞る方法 図5(b)のように、文字辞書内に予め、定義した各文
字のつづけ字度を記述しておく。この辞書内つづけ字度
は、例えば、“唖”のように、楷書で丁寧に筆記した場
合に10画となる場合は、つづけ字度1とする。
【0092】
【外8】 楷書にて筆記した画数と比較して大幅に画数が減少して
10画となる文字は、つづけ字度3とする。
【0093】
【外9】 若干のつづけ字により10画となる文字は、つづけ字度
2として予め辞書に記述しておく。
【0094】ペン速度検出部20あるいは平均ストロー
ク長検出部30より、(3)式のようにペン速が低速、
中速、高速の情報が、(11)式のように平均ストロー
ク長が短い、長いの情報が送出され、この情報に基づき
候補を絞る。候補を絞ることにより、次ステップ以降の
無駄な処理を削減でき、処理量を減少させて認識処理速
度を向上させることができる。
【0095】例えば、ペン速度検出部20から、(3)
式によってペン速度情報が低速1であったとする。ペン
速度とつづけ字度の相関は、前述のように、つづけ字は
ペン速度が速く、楷書のように丁寧な筆記の場合、ペン
速度は遅いという関係がある。本例のように、ペン速度
が1で低速な場合、丁寧な楷書にて筆記していると判別
し、文字辞書内つづけ字度1のものを優先して処理を行
う。
【0096】例えば、前記部分パターンベクトルマッチ
ングにより、候補として得られたものから、つづけ字度
2,3のものを、一部候補から削除する。部分パターン
マッチング結果の下位のものの一部を、候補から削除す
る。あるいは、つづけ字度2,3のものを、前記部分パ
ターンベクトルマッチング処理を行わず、これらのつづ
け字度2,3の文字は必然的に候補とはならない等の処
理を行う。この場合、つづけ字度は小であり、
【外10】 また、平均ストローク長検出部30から、(11)式に
より平均ストローク長が3で長いという情報が送出され
て着た場合を考える。平均ストローク長が長い場合、な
ぐり書きのように大幅な文字の変形があり、ストローク
の接続したことによる画数が大巾に減少した文字である
と判別する。そして、文字辞書内つづけ字度3のもの
を、優先して処理を行う。例えば、前記部分パターンベ
クトルマッチングにより、候補として得られたものか
ら、つづけ字度1,2のものを一部候補から削除する。
部分パターンベクトルマッチング結果の下位のものの一
部を、候補から削除する。あるいはつづけ字度1,2の
ものを、前記部分パターンマッチング処理を行わず、こ
れらのつづけ字度1,2の文字は必然的に候補とはなら
ない等の処理を行う。この場合、つづけ字度は大であ
り、
【外11】 (8) 部分パターンQ値マッチング処理(S9) 図1の部分パターンQ値マッチング部7では、中分類部
6における部分パターン間ベクトルによる中分類で残っ
た候補文字について部分パターンQ値を算出し、図6に
示す部分パターン辞書中の部分パターンQ値とマッチン
グを行う。この部分パターン辞書の部分パターンQ値
は、登録パターンより予め作成され、格納されているも
のである。ここで、部分パターンQ値とは、各セグメン
トの長さ、方向及び位置を表す特徴パラメータをいう。
オンライン文字認識では、筆記するペンの動きとして、
X,Y方向、+または−の方向が重要な情報として得ら
れ、この情報を有効に使用したのがこの部分パターンQ
値である。
【0097】まず、部分パターンQ値の算出法を説明す
る。なお、次式(21)〜(28)において、Σは全ス
トローク、全セグメントに関する加算、HX,HYは文
字幅を示す。
【0098】
【数12】
【数13】 (21)〜(28)式の場合は、原点を左下に設定した
ときの各方向位置の値であるが、このとき原点近くにあ
るものは乗算に供すると0となってしまう。そのため、
0となるのを防ぐため、原点を入れ替え、原点を右上に
設定したときの各方向位置の値Q9 〜Q16についても同
様に記述し、Q1 〜Q16の合計16個の値により、対象
文字の各ストロークのセグメントの長さ、方向及び位置
を表すものとする。部分パターンQ値マッチング部7で
は、部分パターン間ベクトルによる分類により残ったも
のに対し、前記部分パターンQ値を算出するのである
が、例えば“逢”を筆記入力して“挨”が部分パターン
間ベクトルによる分類により残ったとする。この場合、
“挨”のカット位置は、図5に示すように(3,2,
5)であり、
【外12】 入力パターンをカット位置(3,2,5)でカットし、
各々Q1 * 〜Q16 * を算出する。
【0099】
【外13】 各々算出した部分パターンQ値Q1 * 〜Q16 * と、図6
の部分パターン辞書にある部分パターンQ値との、マッ
チングを行う。
【0100】
【外14】 これらのマッチングにおける差を合計したものをマッチ
ング距離dBPとする。このとき、距離dBPは入力パター
ン“逢”が“挨”にどれだけ近いかを表す。一般には、
各部分パターンのストローク数BSj により、次式(2
9)のように重み付けを行い、それをマッチング距離d
BPとする。
【0101】
【数14】 また、予め画数毎に次式(30)の重み付けパラメータ
vec ,wBPを決めて画数対応パラメータ設定部9に格
納しておき、認識時に入力パターンの画数に応じ、画数
パラメータ設定部9により設定される重み付けパラメー
タ値によって重み付けを行う。そして、このように求め
た距離dBPと、前ステップで求めた部分パターン間ベク
トルのマッチングにより得られたdvec とを、それぞれ
vec とWBPで重み付けしたものを加算した距離di
求める。 di =wvec ・dvec +wBP・dBP ・・・(30) 以上の操作を部分パターン間ベクトルによる分類で残っ
た全ての候補文字について行い、di によるソーティン
グを行う。
【0102】(9) 部分パターンストロークコード分
布マッチング処理(S13〜S16) 図1の部分パターンストロークコード分布マッチング部
8では、部分パターンQ値マッチング部7及びストロー
クコード化部4の出力を受け、中分類により絞られた候
補文字につき、部分パターンストロークコード分布を求
める。そして、この分布と、登録パターンより予め作成
され図6の部分パターン辞書に格納されている部分パタ
ーンストロークコード分布との、マッチングを行い、さ
らに上位候補の順位付けを行う。
【0103】この順位付けを行う対象の範囲は、例えば
i のソーティングで得られた第1候補の距離d1 との
比率で決める。即ち、dj /d1 ≦ZRATEの候補文
字までを、対象範囲として順位付けを行う。ここで、閾
値ZRATEは、筆記文字の画数毎に予め画数対応パラ
メータ設定部9に設定しておき、認識時に、入力パター
ンの画数により値が設定される。
【0104】画数が少ない文字の場合、部分パターン間
ベクトル及び部分パターンQ値における情報量が少な
い。従って、この場合、(30)式のdi により順位付
けられた順位は不確定となる傾向があり、部分パターン
ストロークコード分布マッチング部8の対象範囲の閾値
ZRATEを大きくとる必要がある。逆に、画数が多い
文字の場合、同様の理由で、閾値ZRATEを小さくす
るのがよい。このような傾向を持って画数対応パラメー
タ設定部9内に、画数毎に格納されている。
【0105】ところが、なぐり書きのように、ストロー
クが接続されて文字が変形し、本来、楷書にて筆記した
場合、画数大の文字で部分パターン間ベクトル及び部分
パターンQ値における情報量を充分持っている文字も、
画数が少なくなる。そして、これに対応する画数対応パ
ラメータ設定部9に予め格納されている閾値ZRATE
が大となり、部分パターンストローク分布マッチング部
8の対象範囲が広くなり、下位のものまで対象となる。
そのため、ソーティング処理量が無駄に増大し、部分パ
ターンベクトル情報並びに部分パターンQ値情報が、充
分活用されないことになる。そこで、つづけ字による閾
値ZRATEの補正が必要となり、その補正方法を説明
する。
【0106】前述のように、つづけ字度大のときは、本
来の画数より減少する傾向があるので、本来の画数大の
方向に閾値ZRATEを補正する。画数大の文字は、十
分な部分パターンベクトル並びに部分パターンQ値情報
を持ち、確定性が高いので、閾値ZRATEを下げ、再
ソーティングの範囲を狭くするのがよい。従って、つづ
け字度が大となるに従い、閾値ZRATEを下げる方向
に補正すればよい。
【0107】以上より、ペン速度検出部20、あるいは
平均ストローク長検出部30の出力として、(4)式の
ペン速パラメータK、または(12)式のつづけ字度
パラメータKにより補正する式としては、次式のよう
になる。 ZRATE=ZRATE/K または ZRATE/
この補正により、ペン速度が速い場合(K大)、つづ
け字度が大で、画数が減少傾向にあるので、閾値ZRA
TEを下げる方向に補正される。また、平均ストローク
長が長い場合(K大)、つづけ字度が大で、画数が減
少傾向にあるので、閾値ZRATE を下げる方向に補正され
る。同様の意味から、減算によって補正することもでき
る。この場合は、 ZRATE=ZRATE−K あるいは ZRATE
−K で補正される。
【0108】次に、部分パターンストロークコード分布
の算出法について説明する。一例として、入力パターン
が“逢”で第1候補として選ばれた文字が“逢”であっ
たとする。図5の文字辞書より、候補文字“逢”のカッ
ト位置は(3,4,3)で、
【外15】 この位置で入力パターン“逢”をカットする。この場
合、カットして得た部分パターンは文字辞書の内容と同
じであるが、それぞれの部分パターン毎に、ストローク
コード化部4により得られたストロークコードの本数の
分布を算出する。
【0109】
【外16】 “01”が1本,“03”が1本,“05”が1本とい
うストロークコード分布が求められる。このようにして
算出された部分パターンストロークコード分布は、予め
数個の登録パターンから同様な手順により算出し、平均
化して作成しておいた図6の部分パターン辞書の部分パ
ターンストロークコード分布と、マッチングされる。
【0110】
【外17】 即ち、 入力パターン 部分パターン辞書 “01”・・・1本 “01”・・・0.9本 “02”・・・0本 “02”・・・0.1本 “03”・・・1本 “03”・・・0.4本 “04”・・・0本 “04”・・・0.6本 “05”・・・1本 “05”・・・1 本
【外18】 そして、これらを各部分パターンストロークコード数B
Sj により正規化し、正規化された各部分パターンのマ
ッチング距離の合計の距離ds を、次式(31)より算
出する。
【0111】
【数15】 次に、以上求めた部分パターン間ベクトルマッチングに
よる距離dvec 、部分パターンQ値マッチングによる距
離dBP、及び部分パターンストロークコード分布マッチ
ングによる距離ds に対し、重み付けパラメータ
vec ,wBP,ws により、次式(32)のように距離
値Dを求める。重み付けパラメータwvec ,wBP,ws
は、予め画数毎に重み付けパラメータの最適値を求めて
おき、画数対応パラメータ設定部9に格納しておいたパ
ラメータで、入力パターンの画数に応じ、画数対応パラ
メータ設定部9により設定される重み付けパラメータ値
である。 D=wvec ・dvec +wBP・dBP+ws ・ds ・・・(32) この距離Dをdj /d1 ≦ZRATEの各候補文字につ
き求め、得られた距離Dに従って候補文字の順位付けを
行い、認識結果として出力端子10から、図示しない表
示器等へ出力する。
【0112】ここで、画数が少ない文字の場合、部分パ
ターン間ベクトル、及び部分パターンQ値における情報
量が少ない。そのため、(32)式の重み付けwvec
BPは小さくすべきである。また、ws は、画数が少な
い場合、ストロークコード化のための情報量が充分にあ
り、従って大きくすべきである。逆に、画数が大の文字
の場合、部分パターン間ベクトル、及び部分パターンQ
値における情報量は多いが、各ストロークの大きさが小
さい。よって、ストロークコード化のための情報量が少
ないため、wvec ,wBPは大きく、ws は小さくすべき
である。
【0113】以上のように、画数毎に(32)式の重み
付けwvec ,wBP,ws を変え、画数対応パラメータ設
定部9に予め設定してある
【0114】
【0115】
【0116】
【0117】なお、本発明は上記図示の実施例に限定さ
れず、例えば図1におけるペン速度検出部20及び平均
ストローク長検出部30を図10及び図13以外の機能
ブロックで構成したり、あるいは図1における他のブロ
ックの内容を図示以外の処理を行う構成にする等、種々
の変形が可能である。
【0118】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1の発明
によれば、ペン速度検出部を設けたので、なぐり書きの
ようなストロークが接続して文字変形が発生した文字で
も、ストロークの接続度数であるつづけ字度等のペン速
度情報の抽出が行える。そして、特徴点抽出部またはス
トロークコード化部の出力データと、予め登録されてい
る登録パターンデータ、例えば文字辞書内に予め記述し
たつづけ字度とを比較し、ペン速度検出により抽出した
つづけ字度に合致した文字に対して優先的に文字認識処
理が行え、それによって無駄な処理量が減少して認識処
理量が少なくなると共に、認識処理を高速化できる。さ
らに、認識処理の各パラメータを画数毎に対応した値に
なるように予め設定しておく閾値からなる画数対応パラ
メータを、例えばペン速度検出により抽出したつづけ字
度により、補正するようにしている。そのため、つづけ
字による画数変動が補正され、文字認識精度及びその認
識率を向上できる。
【0119】第2の発明によれば、辞書に記述したつづ
け字度を参照し、ペン速度検出部からの出力と合致しな
い文字の一部あるいは全部を比較対象候補から削除する
ようにしたので、比較処理量の減少によって認識処理量
を少なくでき、高速な認識が可能となる。
【0120】第3の発明によれば、平均ストローク長検
出部を設けたので、なぐり書きのようなストロークが接
続して文字変形が発生した文字でも、ストロークの接続
度数であるつづけ字度の抽出が行える。そして、この平
均ストローク長検出部からの平均ストローク長情報によ
り、予め設定された閾値のような画数対応パラメータを
補正するようにしたので、第1の発明と同様に、例えば
平均ストローク長検出により抽出したつづけ字度に基づ
き、該つづけ字による画数変動の補正が行え、認識精度
及び認識率を向上できる。
【0121】第4の発明によれば、平均ストローク長検
出部を設け、その出力と合致しない文字の一部あるいは
全部を比較対象候補から削除するようにしたので、比較
処理量の減少によって認識処理量を少なくできると共
に、認識処理の高速化が可能となる。
【0122】第5の発明によれば、ペン速度を演算によ
り求め、その演算結果と閾値との演算処理を行い、該閾
値を補正するようにしたので、簡単にペン速度を求める
ことができると共に、補正処理が簡単かつ容易になる。
【0123】第6の発明によれば、ペン速度を演算処理
速度判定処理を行うようにしたので、比較処理の対
象となるペン速度情報が少なくなって比較処理が簡単に
なる。さらに、速度判定処理後の結果と比較処理を行
い、合致しない文字の一部あるいは全てを候補から削除
するようにしているので、認識処理量を少なくできると
共に、認識精度及び認識率を向上できる。
【0124】第7の発明によれば、平均ストローク長を
演算し、それと閾値との演算処理をし、該閾値の補正処
理を行うので、的確な平均ストローク長を簡単に求める
ことができると共に、認識精度及び認識率を向上でき
る。
【0125】第8の発明によれば、平均ストローク長を
演算し、その演算結果に対して離散的に平均ストローク
長の判定処理を行うので、平均ストローク長を簡単に求
めることができると共に、比較対象となる平均ストロー
ク長の数が少なくなって比較処理量を少なくできる。さ
らに、合致しない文字の一部あるいは全てを候補から削
除するようにしているので、認識処理量を少なくできる
と共に、認識率及び認識精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すオンライン文字認識装置
の機能ブロック図である。
【図2】部分パターン/文字の変形例を示す図である。
【図3】部分パターン“口”からなる文字の変形例を示
す図である。
【図4】図1の動作を示すフローチャートである。
【図5】図1の装置で用いられる文字辞書の構成例を示
す図である。
【図6】図1で用いられる装置の部分パターン辞書の構
成例を示す図である。
【図7】図4の前処理の説明図である。
【図8】図4におけるペン速度演算方法を説明する図で
ある。
【図9】図4における筆記データ列からの文字幅演算を
説明する図である。
【図10】図1におけるペン速度検出部20の機能ブロ
ック図である。
【図11】図10におけるペン速平均値v* AVE 算出処
理のフローチャートである。
【図12】図4における特徴点データ列からの文字幅演
算を説明する図である。
【図13】図1における平均ストローク長検出部30の
機能ブロック図である。
【図14】図13における平均ストローク長lAVE 算出
内容を示すフローチャートである。
【図15】図4のストロークコード化処理の説明図であ
る。
【図16】図4の部分パターン間ベクトルの説明図であ
る。
【符号の説明】
1 タブレット 2 前処理部 3 特徴点抽出部 4 ストロークコード化部 5 大分類部 6 中分類部 7 部分パターンQ値マッチング部 8 部分パターンストロークコード分布マ
ッチング部 9 画数対応パラメータ設定部 20 ペン速度検出部 21,31 x座標間隔算出部 22,32 y座標間隔算出部 23,33 累積加算部 24,34 カウント制御部 25,35 文字幅算出部 26 累積加算除算部 30 平均ストローク長検出部 36 除算部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池内 陽子 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電 気工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−75089(JP,A) 特開 平1−169588(JP,A) 特開 昭62−229384(JP,A) 特開 昭64−21589(JP,A) 特開 昭60−15784(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06K 9/62 JICSTファイル(JOIS)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タブレットに筆記入力して得られた座標
    データ列の不要データを除去して直線化処理を施す前処
    理部と、前記前処理部によって直線化された座標データ
    列から、筆記文字を構成するストロークの特徴を表す特
    徴点を抽出する特徴点抽出部と、前記特徴点抽出部で抽
    出された特徴点の位置関係によって前記各ストロークを
    コード化するストロークコード化部とを備え、前記特徴
    点抽出部またはストロークコード化部の出力データを、
    予め登録されている登録パターンデータと比較して文字
    認識を行うオンライン文字認識装置において、 前記タブレットからの座標データ列より不要データを除
    去したデータ列に基づいてペン速度を検出するペン速度
    検出部を設け、 予め画数毎に認識処理における候補文字の絞込みを行う
    ための値を設定し、前記ペン速度検出部からのペン速
    度情報によって該閾値を補正する構成にしたことを特徴
    とするオンライン文字認識装置。
  2. 【請求項2】 請求項1のペン速度検出部を設け、 予め辞書として各文字毎につづけ字度なるつづけ字の度
    合を格納しておき、この格納された辞書のつづけ字度と
    前記ペン速度検出部から出力されるペン速度に応じたつ
    づけ字度とが合致しない文字の一部あるいは全部を候補
    から削除する構成にしたことを特徴とするオンライン文
    字認識装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の前処理部、特徴点抽出部、及
    びストロークコード化部を備えたオンライン文字認識装
    置において、 前記特徴点抽出部出力の特徴点データ列より平均ストロ
    ーク長を抽出する平均ストローク長検出部を設け、 予め画数毎に認識処理における候補文字の絞込みを行う
    ための値を設定し、前記平均ストローク長検出部から
    の平均ストローク長情報によって該閾値を補正する構成
    にしたことを特徴とするオンライン文字認識装置。
  4. 【請求項4】 請求項1の前処理部、特徴点抽出部、及
    びストロークコード化部を備えたオンライン文字認識装
    置において、 前記特徴点抽出部出力の特徴点データ列より平均ストロ
    ーク長を抽出する平均ストローク長抽出検出部を設け、 予め辞書として各文字毎につづけ字度なるつづけ字の度
    合を格納しておき、この格納された辞書のつづけ字度と
    前記平均ストローク長検出部から出力される平均ストロ
    ーク長に応じたつづけ字度とが合致しない文字の一部あ
    るいは全部を候補から削除する構成にしたことを特徴と
    するオンライン文字認識装置。
  5. 【請求項5】 請求項1の前処理部、特徴点抽出部、及
    びストロークコード化部を備えたオンライン文字認識装
    置において、 前記タブレットに筆記入力して得られた座標データ列の
    不要データ除去後のデータ列からペン速度を演算処理
    し、一文字筆記毎に、予め画数毎に設定しておいた次ス
    テップ以降の認識処理における候補文字の絞込みを行う
    ための閾値ペン速度演算結果によ除算または減算処
    理し前記値を補正処理した後に文字認識を行う構成
    にしたことを特徴とするオンライン文字認識装置。
  6. 【請求項6】 請求項1の前処理部、特徴点抽出部、及
    びストロークコード化部を備えたオンライン文字認識装
    置において、 前記タブレットに筆記入力して得られた座標データ列の
    不要データ除去後のデータ列からペン速度を演算処理
    し、一文字筆記毎に、その演算結果を離散的にペン速度
    判定処理し、予め辞書として各文字毎に格納したつづけ
    字度と前記ペン速度判定処理後のペン速度に応じたつづ
    け字度とを比較し、合致しない文字の一部あるいはすべ
    てを候補から削除する処理を行い、以降の認識ステップ
    を実行する構成にしたことを特徴とするオンライン文字
    認識装置。
  7. 【請求項7】 請求項1の前処理部、特徴点抽出部、及
    びストロークコード化部を備えたオンライン文字認識装
    置において、 前記特徴点抽出部出力の特徴点データ列より文字を構成
    するストロークの平均ストローク長を演算し、文字幅に
    より正規化し、予め画数毎に設定しておいた次ステップ
    以降の認識処理における候補文字の絞込みを行うための
    閾値を正規化した平均ストローク長演算結果によ除算
    または減算処理し前記値を補正処理した後に文字認
    識を行う構成にしたことを特徴とするオンライン文字認
    識装置。
  8. 【請求項8】 請求項1の前処理部、特徴点抽出部、及
    びストロークコード化部を備えたオンライン文字認識装
    置において、 前記特徴点抽出部出力の特徴点データ列より文字を構成
    するストロークの平均ストローク長を演算し、一文字筆
    記毎に、文字幅により正規化した平均ストローク長の演
    算結果に基づいて離散的に平均ストローク長判定処理
    て平均ストローク長に応じたつづけ字度を判定し、予め
    辞書として各文字毎に格納したつづけ字度と前記つづけ
    字度判定結果に応じたつづけ字度とを比較し、合致しな
    い文字の一部あるいはすべてを候補から削除する削除処
    理を行った後に以降の認識ステップを実行する構成にし
    たことを特徴とするオンライン文字認識装置
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