JP2002107976A - 画像形成方法およびそれに用いる感光体、トナー - Google Patents

画像形成方法およびそれに用いる感光体、トナー

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JP2002107976A JP2001217250A JP2001217250A JP2002107976A JP 2002107976 A JP2002107976 A JP 2002107976A JP 2001217250 A JP2001217250 A JP 2001217250A JP 2001217250 A JP2001217250 A JP 2001217250A JP 2002107976 A JP2002107976 A JP 2002107976A
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Fumihiro Sasaki
文浩 佐々木
Mitsuo Aoki
三夫 青木
Yasutaka Iwamoto
康敬 岩本
Naoto Shimoda
直人 霜田
Kazuyuki Yazaki
和之 矢崎
Hiroaki Matsuda
浩明 松田
Hiroshi Nakai
洋志 中井
Hisami Hasegawa
久美 長谷川
Shinichiro Yagi
慎一郎 八木
Hiroto Higuchi
博人 樋口
Akiyoshi Sugiyama
明美 杉山
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より小粒径のトナーを用いた場合にも画像形
成材への転写不良がなく、高精細な画像が得られる画像
形成方法およびトナー、電子写真感光体を提供するこ
と。 【解決手段】 電子写真感光体上に帯電及び露光手段を
用いて形成された静電潜像を、トナー及びキャリアを含
む二成分現像剤を用いて現像し、現像された可視像を中
間転写部材を介してもしくは介さずに転写材に転写する
画像形成方法であって、該電子写真感光体の摩擦係数
(B)が0.40以下で、該トナーの平均円形度(A)
が0.930以上であることを特徴とする画像形成方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体及
び二成分現像剤を用いた画像形成方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真方法は、帯電及び露光手段を用
いて感光体表面に静電潜像を形成した後、この静電潜像
を現像剤により現像してトナー像を得、このトナー像を
転写部材に転写後定着して可視像を得るものである。静
電潜像を現像する方法としては、パウダークラウド法、
カスケード法、磁気ブラシ法等が挙げられるが、通常は
磁気ブラシ法が用いられている。
【0003】従来からこの磁気ブラシ法に用いられてい
る二成分系乾式現像剤は、フェライト粉等からなる磁性
キャリアに樹脂、着色剤等からなるトナー粒子が、両粒
子の摩擦により発生した電気力により保持されており、
静電潜像に近接すると、静電潜像が形成する電界による
トナー粒子に対する潜像方向への吸引力が、トナー粒子
とキャリア粒子間の接合力に打ち勝ち、トナー粒子が静
電潜像上に吸引、付着されて静電潜像が可視化されるも
のである。そして、現像剤は現像によって消費されたト
ナーを補充しながら反復使用される。
【0004】ところで、このような電子写真方法を用い
た機器としては、従来まで広く一般に用いられてきた複
写機のみならず、近年ではコンピューターの普及によ
り、その出力機器としてレーザービームプリンターも多
く利用されるようになってきており、これに伴って高画
質化の要求も次第に高まってきている。このような高画
質化を達成するために、現像剤側からまず考えられる手
段としては、トナー及びキャリアの小粒径化が挙げられ
る。特に、トナーの小粒径化は、感光体上の微細な潜像
を忠実に再現できるため有用である。
【0005】しかしながら、このようにトナーの粒径を
小さくした場合には、それ自身の摩擦帯電性の増大とフ
ァンデルワールス力に起因するトナー同士の付着力のた
め、紙などのような画像形成材料にトナーを転写する際
に、感光体上のトナー付着量が多い部分の画像が転写さ
れない、いわゆる虫喰い現象が生ずる。
【0006】こうした問題を解決する方法として、感光
体の表面性に着目した改善策がこれまでにいくつか提案
されており、例えば特開平5 −188643 号公報で
は、重合法で作られた粒径分布の狭いトナーを用いる提
案がなされている。しかしながら、この方法では、より
小粒径のキャリアを用いるには未だ効果が不十分であ
り、また無機粒子を分散した塗膜を必要とすることから
製法面でも難があるため、より簡便な方法で優れた画質
を得られる画像形成方法の確立が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
問題点に鑑み、より小粒径のトナーを用いた場合にも画
像形成材への転写不良がなく、高精細な画像が得られる
画像形成方法およびトナー、電子写真感光体を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、前記課題は、本発
明の(1)「電子写真感光体上に帯電及び露光手段を用
いて形成された静電潜像を、トナー及びキャリアを含む
二成分現像剤を用いて現像し、現像された可視像を中間
転写部材を介してもしくは介さずに転写材に転写する画
像形成方法であって、該電子写真感光体の摩擦係数
(B)が0.40以下で、該トナーの平均円形度(A)
が0.930以上であることを特徴とする画像形成方
法」、(2)「トナーの円形度が0.90以下のトナー
の個数が、全体の20%以下であることを特徴とする前
記第(1)項に記載の画像形成方法」(3)「電子写真
感光体の表面層が、シリコーンオイルを含有しているこ
とを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載
の画像形成方法」、(4)「電子写真感光体の表面層に
含有されるシリコーンオイルの粘度が、100cs以下
であることを特徴とする前記第(3)項に記載の画像形
成方法」、(5)「摩擦係数(B)が0.40以下の電
子写真感光体上に帯電及び露光手段を用いて形成された
静電潜像を、平均円形度(A)が0.930以上のトナ
ー及びキャリアを含む二成分現像剤により現像し、現像
された可視像を中間転写部材を介してもしくは介さずに
転写材に転写する画像形成方法であって、該転写部材が
感光体に接触しかつ転写バイアス電圧が印加されている
ことを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項の何れ
か1に記載の画像形成方法」、(6)「前記トナーが、
少なくとも結着樹脂と着色剤からなる混練物を粉砕する
ことにより製造され、該粉砕手段が高速回転するロータ
ーとライナーにより構成されており、該ローターとライ
ナー間の間隙において、該混練物を粉砕する構造を有す
ることを特徴とする第(1)項乃至第(5)項の何れか
1に記載のトナーの製造方法」により達成される。
【0009】また、前記課題は、本発明の(7)「摩擦
係数(B)が0.40以下の電子写真感光体上に帯電及
び露光手段を用いて形成された静電潜像をトナー及びキ
ャリアを含む二成分現像剤により現像し、現像された可
視像を中間転写部材を介してもしくは介さずに転写材に
転写する画像形成方法に用いられるトナーであって、該
トナーの平均円形度(A)が0.930以上であること
を特徴とするトナー」、(8)「トナーの円形度が0.
90以下のトナーの個数が、全体の20%以下であるこ
とを特徴とする前記第(7)項に記載のトナー」、
(9)「前記トナーが、少なくとも結着樹脂と着色剤か
らなる混練物を粉砕することにより製造され、該粉砕手
段が高速回転するローターとライナーにより構成されて
おり、該ローターとライナー間の間隙において、該混練
物を粉砕する構造を有することを特徴とする前記第
(7)項又は第(8)項に記載のトナーの製造方法」に
より達成される。
【0010】さらに、前記課題は、本発明の(10)
「電子写真感光体上に帯電及び露光手段を用いて形成さ
れた静電潜像を、平均円形度(A)が0.930以上の
トナー及びキャリアからなる二成分現像剤を用いて現像
を行なう画像形成方法に用いられる電子写真感光体であ
って、該電子写真感光体の摩擦係数(B)が0.40以
下であることを特徴とする電子写真感光体」、(11)
「前記感光体の表面層が、シリコーンオイルを含有して
いることを特徴とする前記第(10)項に記載の電子写
真感光体」、(12)「前記感光体の表面層に含有され
るシリコーンオイルの粘度が、100cs以下であるこ
とを特徴とする前記第(11)項に記載の電子写真感光
体」により達成される。
【0011】本発明者らは種々検討した結果、感光体の
表面層にシリコーンオイルを含有させた感光体とトナー
の形状係数を規定した画像形成方法を用いることによっ
て、高精細な画質を達成しながら画像形成材への転写不
良を有効に防止し、優れた画像を提供できることを見出
した。また、感光体の表面摩擦係数、及びトナーの形状
係数との関係を規定することによって、更に良好な結果
が得られることを見出し本発明に至った。すなわち、本
発明のトナーは平均円形度が0.930以上、好ましく
は0.940以上とすることにより、トナーの形状が適
度な球形を呈するため、トナーの流動性が向上し、摩擦
係数の小さい感光体と相まってトナーの画像形成材への
転写が良好となる。特に、転写部材を感光体に当接して
紙などの転写材に転写するような画像形成方法において
は、転写部分での転写部材での加圧によりトナーが感光
体上で凝集するために、部分的に転写しないトナーが生
じやすいが、本発明のトナーおよび感光体を使用するこ
とによりこの転写抜けを防止することができる。
【0012】以下に本発明を更に詳細に説明する。本発
明におけるトナーとしては、従来の公知の方法を用いて
作製したものを広く用いることができる。具体的には、
結着樹脂、着色剤及び極性制御剤よりなる混合物を、溶
融混練した後、冷却固化せしめ、これを粉砕分級して得
られる。具体的には、結着樹脂、着色剤、荷電制御剤、
必要に応じて任意の添加物などから構成される。
【0013】本発明で使用される結着樹脂としては、例
えばポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビ
ニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合
体;スチレン−P−クロルスチレン共重合体、スチレン
−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重
合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン
−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル
酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重
合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチ
レン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレンビニル
メチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合
体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリ
ロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合
体;アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、
ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
エステル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸
樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール
樹脂、天然樹脂変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレ
イン酸樹脂、ポリウレタン、ポリアミド樹脂、フラン樹
脂、エポキシ樹脂、クマロインデン樹脂、シリコン樹
脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂
などが挙げられ、これらを単独或いは混合して使用され
る。特に、スチレン系共重合体及びポリエステル樹脂が
現像特性、定着性等の面で好ましい。
【0014】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとしては、アクリル酸、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−2−エ
チルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、アクリルアミドのような二重結合を
有するモノカルボン酸もしくはその置換体;マレイン
酸、マレイン酸ブチル、マレイン酸メチル、マレイン酸
ジメチルのような二重結合を有するジカルボン酸及びそ
の置換体;塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニルの
ようなビニルエステル類;エチレン、プロピレン、ブチ
レンのようなエチレン系オレフィン類;ビニルメチルケ
トン、ビニルヘキシルケトンのようなビニルケトン類;
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニル
イソブチルエーテルのようなビニルエーテル類が挙げら
れ、これらのビニル単量体が単独もしくは2種以上用い
られる。
【0015】ポリエステル樹脂は、アルコール成分と酸
成分を原材料に公知の合成方法で製造することができ
る。アルコール成分としては、ポリエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレング
リコール、1,4−プロピレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、1,4−ブテンジオールなどのジオール
類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサ
ン、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポ
リオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロ
ピレン化ビスフェノールAなどのエーテル化ビスフェノ
ール類、これらを炭素数3〜22の飽和もしくは不飽和
の炭化水素基で置換した二価のアルコール単位体、その
他の二価のアルコール単位体、ソルビトール、1,2,
3,6−ヘキサンテトロール、1,4−サルビタン、ペ
ンタエスリトール、ジペンタエスリトール、トリペンタ
エスリトール、蔗糖、1,2,4−ブタントリオール、
1,2,5−ペンタトリオール、グリセロール、2−メ
チルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブ
タントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロー
ルプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼ
ン等の三価以上の多価アルコール単量体等が挙げられ
る。
【0016】酸成分としては、パルミチン酸、ステアリ
ン酸、オレイン酸などのモノカルボン酸、マレイン酸、
フマール酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタコン酸、
グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、シクロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン
酸、セバチン酸、マロン酸、これらを炭素数3〜22の
飽和もしくは不飽和の炭化水素基で置換した二価の有機
酸単量体、これらの酸の無水物、低級アルキルエステル
トリノレイン酸の二量体、その他の二価の有機酸単量
体、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5
−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサ
ントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボ
ン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,
2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサン
トリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル
−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレン
カルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテト
ラカルボン酸、これら酸の無水物等の三価以上の多価カ
ルボン酸単量体等が挙げられる。
【0017】また、着色剤としては、トナー用として公
知のものがすべて使用できる。黒色の着色剤としては、
例えばカーボンブラック、オイルファーネスブラック、
チャンネルブラック、ランプブラック、アセチレンブラ
ック、アニリンブラック等のアジン系色素、金属塩アゾ
色素、金属酸化物、複合金属酸化物等が使用できる。シ
アンの着色剤としては、例えばフタロシアニンブルー、
メチルレンブルー、ビクトリアブルー、メチルバイオレ
ット、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー等が使用
できる。マゼンタの着色剤としては、例えばローダミン
6Gレーキ、ジメチルキナクリドン、ウォッチングレッ
ド、ローズベンガル、ローダミンB、アリザリンレーキ
等が使用できる。イエローの着色剤としては、例えばク
ロムイエロー、ベンジジンイエロー、ハンザイエロー、
ナフトールイエロー、モリブデンオレンジ、キノリンイ
エロー、タートラジン等が使用できる。
【0018】更に、これらのトナーは、より効率的な帯
電付与を与えるために、少量の帯電付与剤、例えば染顔
料、極性制御剤などを含有することができる。極性制御
剤としては、例えばモノアゾ染料の金属錯塩、ニトロフ
ミン酸及びその塩、サリチル酸、ナフトエ酸、ジカルボ
ン酸のCo 、Cr又はFe等の金属錯体、有機染料、
四級アンモニウム塩等がある。また、必要に応じて、一
般に広く使用されているトナー用の添加剤、例えばコロ
イダルシリカのような流動化剤、酸化チタン、酸化アル
ミニウム等の金属酸化物、炭化ケイ素等の研磨剤あるい
は脂肪酸金属塩などの滑剤などを含有させることができ
る。
【0019】本発明に係るトナーを作製する方法の一例
としては、先ず、前述した結着樹脂、着色剤としての顔
料又は染料、荷電制御剤、滑剤、その他の添加剤等をヘ
ンシェルミキサーの如き混合機により充分に混合した
後、バッチ式の2本ロール、バンバリーミキサーや連続
式の2軸押出し機、例えば神戸製鋼所社製KTK型2軸
押出し機、東芝機械社製TEM型2軸押出し機、KCK
社製2軸押出し機、池貝鉄工社製PCM型2軸押出し
機、栗本鉄工所社製KEX型2軸押出し機や、連続式の
1軸混練機、例えばブッス社製コ・ニーダ等の熱混練機
を用いて構成材料をよく混練し、冷却後、ハンマーミル
等を用いて粗粉砕する。また、カラートナーの場合、顔
料の分散を向上させる目的で、結着樹脂の一部と顔料を
予め溶融混練して得られるマスターバッチを着色剤とし
て使用することが一般的である。更に、これら粗粉砕物
をジェット気流を用いた微粉砕機や機械式粉砕機を単独
或いは併用して微粉砕する。本発明の形状指数のトナー
を得るためには、この中でも機械式粉砕機が好適に用い
られる。次に得られた微粉砕粒子を旋回気流を用いた分
級機やコアンダ効果を用いた分級機により所定の粒度に
分級する。更に、流動性付与剤とヘンシェルミキサーの
如き混合機により充分混合し、250メッシュ以上の篩
を通過させ、粗大粒子、凝集粒子を除去する。
【0020】本発明に用いられる粉砕手段について、更
に詳しく説明する。図1は該粉砕手段の一具体例の概略
断面図である。図中(31)はローター、(32)はラ
イナー、(33)は供給口、(34)は排出口である。
回転自由な円筒(内円筒体)(31)は回転軸方向に多
数の溝を外周面に有し、ローターと呼ばれる。円筒容器
(外筒体)(32)は回転軸方向に切り込み状に多数の
溝を内面に有するライナー(32)が取り付けられてい
る。そしてローターが高速回転することにより、機内に
激しい渦流と圧力振動を発生させると、原料(トナー凝
集物と荷電制御剤の混合物)は空気とともに供給口(3
3)より吸い込まれ空気流で粉砕室へ供給される。従っ
て供給口(33)は吸引口ということもできる。続いて
ローター(31)とライナー(32)による衝撃力およ
びこれらの隙間に生じる激しい空気の渦流により大粒径
の粒子が体積粉砕され、小粒化された粒子は表面粉砕さ
れるとともに、その表面に荷電制御剤が固着されて、排
出口(34)より空気とともに排出される。表面粉砕
は、ピール作用により粒子表面が削られると同時に荷電
制御剤等をトナー粒子表面に固着させること、即ち粒子
表面での再配列を意味し、このような表面粉砕は特に、
トナー粒子を湿式法を利用して製造した場合、表面に付
着している界面活性剤等の不純物を除去する効果を有す
る。ライナーの溝は、ローターの溝に対して隙間H(最
小間隙)が0.2〜10mm、好ましくは0.3〜5m
mになるように対向している。このような機械式粉砕機
としては、クリプトロン(川崎重工業社製)、ターボミ
ル(ターボミル工業社製)、ファインミル(日本ニュー
マチック工業社製)等が使用可能である。
【0021】また、本発明の特徴である円形度を制御す
るには、閉回路による複数(回)パス処理で行なわれ
る。即ち、閉回路による複数回パス処理とは、上記機械
式粉砕機により粉砕されたトナー粒子からトナーの平均
粒径の2倍以上の粗大粒子を分級し、分級された粗大粒
子を前記機械式粉砕機に戻し循環させることにより行な
われる。
【0022】本発明においては上記トナーと磁性キャリ
アを用いる二成分現像剤の形態であってもよく、磁性キ
ャリアとしては、従来公知のものが使用可能であり、例
えば鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉、マグネタイト粉
の如き磁性粒子あるいはこれら磁性粒子の表面を樹脂で
処理したもの、あるいは磁性粒子が樹脂中に分散されて
いる磁性粒子分散樹脂粒子等が挙げられる。
【0023】コート層を形成する樹脂としては、例えば
ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、
クロロスルホン化ポリエチレン等のポリオレフィン系樹
脂;ポリスチレン、アクリル(例えばポリメチルメタク
リレート)、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテ
ート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、
ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニル
エーテル、ポリビリケトン等のポリビニル及びポリビニ
リデン系樹脂;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;ポリ
テトラフルオロエチレン、ポリ弗化ビニル、ポリ弗化ビ
ニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン等の弗素樹
脂;ポリアミド;ポリエステル;ポリウレタン;ポリカ
ーボネート;尿素−ホルムアルデヒド樹脂等のアミノ樹
脂;エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。
【0024】シリコーン樹脂としては、従来から知られ
ているいずれのシリコーン樹脂であってもよく、下記一
般式で示されるオルガノシロキサン結合のみからなるス
トレートシリコーンおよびアルキド、ポリエステル、エ
ポキシ、ウレタンなどで変成したシリコーン樹脂が挙げ
られる。
【0025】
【化1】 上記、式中R1は水素原子、炭素原子1〜4のアルキル
基またはフェニル基、R2およびR3は水素基、炭素原子
数1〜4のアルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、
炭素原子数2〜4のアリケニル基、炭素原子数2〜4の
アルケニルオキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、
エチレンオキシド基、グリシジル基または下記式で示さ
れる基である。
【0026】
【化2】 上記、式中R4,R5はヒドロキシ基、カルボキシル基、
炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のア
ルコキシ基、炭素原子数2〜4のアルケニル基、炭素原
子数2〜4のアルケニルオキシ基、フェニル基、フェノ
キシ基、k,l,m,n,o,pは1以上の整数を示
す。上記、各置換基は未置換のもののほか、例えばアミ
ノ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、メルカプト基、
アルキル基、フェニル基、エチレンオキサイド基、グリ
シジル基、ハロゲン原子のような置換基を有してもよ
い。
【0027】また、コート層にカーボンブラックを含む
ことによって、所望のキャリアの電気抵抗を得ることが
できる。本発明で使用されるカーボンブラックは、例え
ばファーネスブラック、アセチレンブラック、チャンネ
ルブラックなどのすべてのカーボンブラックが使用でき
る。この中でも特にファーネスブラックとアセチレンブ
ラックの混合物を用いることにより、少量の添加で効果
的に導電性の調整が可能で、更にコート層の耐摩耗性に
優れたキャリアを得ることが可能となった。これらのカ
ーボンブラックは、粒径0.01〜10μm程度のもの
が好ましく、被覆樹脂100重量部に対して2〜30重
量部添加されることが好ましく、さらには5〜20重量
部が好ましい。
【0028】また、キャリア被覆層中には核体粒子との
接着性を向上させたり、導電性付与剤の分散性を向上さ
せる目的でシランカップリング剤、チタンカップリング
剤等を添加してもよい。本発明で用いられるシランカッ
プリング剤としては、下記一般式で示される化合物であ
る。
【0029】
【化3】YRSiX3 但し、Xはけい素原子に結合している加水分解基で、ク
ロル基、アルコキシ基、アセトキシ基、アルキルアミノ
基、プロペノキシ基などがある。Yは有機マトリックス
と反応する有機官能基で、ビニル基、メタクリル基、エ
ポキシ基、グリシドキシ基、アミノ基、メルカプト基な
どがある。Rは炭素数1〜20のアルキル基またはアル
キレン基である。このシランカップリング剤の中でも、
特に負帯電性を有するトナーを得るには、Yにアミノ基
を有するアミノシランカップリング剤が好ましく、正帯
電性を有するトナーを得るには、Yにエポキシ基を有す
るエポキシシランカップリング剤が好ましい。
【0030】コート層の形成法としては、従来と同様、
キャリア核体粒子の表面にコート層形成液を噴霧法、浸
漬法等の手段で塗布すればよい。コート層の厚さは0.
1〜20μmが好ましい。
【0031】次に、本発明において用いられる電子写真
感光体について説明する。本発明においては、導電性基
体上に感光層を設けてなる電子写真感光体として広く一
般に知られたものを使用することができるが、低価格、
生産性及び無公害等の利点を有する有機系の感光材料を
用いたものが好ましく、中でも電荷発生物質と電荷移動
物質とを組み合わせて用いる機能分離型の感光体が、性
能面から最も好ましく用いられる。
【0032】本発明において用いることのできるドラム
状の導電性支持体としては、Al、Ni、Fe、Cu、
Au等の金属または合金;ポリエステル、ポリカーボネ
ート、ポリイミド等のプラスチック又はガラス等の絶縁
性基板上にAl、Ag、Au等の金属膜又はIn23
SnO2等の金属酸化物膜を設けたもの等が例示でき
る。
【0033】機能分離型の感光体は、これらの導電性支
持体上に電荷発生層と電荷輸送層とを積層して形成され
る。電荷発生層は電荷発生物質のみから形成されていて
も、あるいは電荷発生物質がバインダー中に均一に分散
されて形成されていてもよい。電荷発生層はこれらの成
分を適当な溶媒中に分散し、これを導電性支持体上に塗
布、乾燥することにより形成される。
【0034】電荷発生物質としては、例えばシーアイピ
グメントブルー25(カラーインデックス(CI211
80)、シーアイアシッドレッド52(CI4510
0)、シーアイベーシックレッド3(CI45210)
等の他に、ポルフィリン骨格を有するフタロシアニン系
顔料、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭53
−95033号公報に記載)、スチルベン骨格を有する
アゾ顔料(特開昭53−138229号公報に記載)、
ジスチリルベンゼン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53
−133455号公報に記載)、トリフェニルアミン骨
格を有するアゾ顔料(特開昭53−132547号公報
に記載)、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料
(特開昭54−21728号公報に記載)、オキサジア
ゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−12742
号公報に記載)、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料
(特開昭54−22834号公報に記載)、ビススチル
ベン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−17733号
公報に記載)、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有す
るアゾ顔料(特開昭54−2129号公報に記載)、ジ
スチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭5
4−17734号公報に記載)、カルバゾール骨格を有
するトリスアゾ顔料(特開昭57−195767号公
報、特開昭57−195758号公報に記載)等、更に
はシーアイピグメントブルー16(CI74100)等
のフタロシアニン系顔料、シーアイバットブラウン5
(CI173410)等のインジゴ顔料、アルゴスカー
レッドB(バイオレット社製)インダンスレンスカーレ
ットR(バイエル社製)等のペリレン系顔料、スクエア
リック顔料等の有機顔料:Se、Se合金、Cds、ア
モルファスSi等の無機顔料を使用することができる。
【0035】バインダー樹脂としては、ポリアミド、ポ
リウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリケト
ン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹
脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポ
リビニルケトン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカル
バゾール、ポリアクリルアミド等が用いられる。バイン
ダー樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対して5
〜100重量部、好ましくは10〜50重量部が適当で
ある。
【0036】ここで用いられる溶媒としては、テトラヒ
ドロフラン、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジクロロ
エタン、シクロヘキサン、メチルエチルケトン、1,
1,2−トリクロロエタン、1,1,2,2−テトラク
ロロエタン、ジクロロメタン、エチルセルソルブ等の単
独溶媒または混合溶媒が好ましい。電荷発生層の平均膜
厚は0.01〜2μm、好ましくは0.1〜1μmであ
る。
【0037】電荷輸送層は電荷輸送物質、バインダー樹
脂及び必要ならば可塑剤、レベリング剤を適当な溶媒に
溶解し、これを電荷発生層上に塗布し乾燥することによ
り形成される。電荷輸送物質としては、ポリ−N−ビニ
ルカルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリ
ルエチルグルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルム
アルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、
ポリビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、イミ
ダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、9−(p
−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、1,1−ビ
ス(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、スチリ
ルアントラセン、スチリルピラゾリン、フェニルヒドラ
ゾン類、α−スチルベン誘導体等の電子供与性物質が挙
げられる。
【0038】バインダー樹脂としては、ポリスチレン、
スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−タジ
エン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポ
リエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリアクリレート樹脂、フェノキシ樹脂、
ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロ
ース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマー
ル、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾー
ル、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メ
ラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッ
ド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
【0039】電荷輸送層を形成するための溶媒として
は、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、モノ
クロルベンゼン、1,2−ジクロロエタン、シクロヘキ
サノン、ジクロロメタン、1,1,2−トリクロロエタ
ン、1,1,2,2−テトラクロロエタン及びこれらの
混合溶媒が望ましい。電荷輸送層の膜厚は10〜100
μm、好ましくは20〜40μmである。
【0040】なお、本発明においては、接着性、電荷ブ
ロッキング性を向上させるために、必要に応じて導電性
支持体と電荷発生層との間に中間層を設けてもよい。ま
た、導電性基体上に電荷輸送層、電荷発生層の順に積層
された逆層構造をとっていてもよく、また最表面層が耐
摩耗性向上等の目的で設けられた保護層であってもよ
い。
【0041】本発明において感光体の表面摩擦係数を低
減するためには、感光層表面層に潤滑性の樹脂或いは樹
脂粉体、界面活性剤等を溶解或いは分散させればよい
が、特にシリコーンオイルを含有させることによって優
れた効果が得られる。これはシリコーンオイルのレベリ
ング作用に基づき、感光体表面が樹脂粉体等を用いた場
合よりも更に平滑化され、キャリアの付着が特に抑制さ
れるためと考えられる。また、シリコーンオイルの粘度
については、本発明では100cs以下である場合に効
果が最も良好に発揮される。100cs以上である場合
にも本発明の効果は十分に得られるのだが、粘度が高い
ために感光体表面の付着力が多少増す結果となる。
【0042】なお、本発明において用いることのできる
シリコーンオイルは一般に使用されているものであれば
何でもよく、例えばジメチルシリコーンオイル、メチル
フェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリ
コーンオイルなどのストレートシリコーンオイルの他
に、アルキル変性、アミノ変性、カルボキシル変性、高
級脂肪酸変性、エポキシ変性、アルコール変性、ポリエ
ーテル変性、アルキル・ポリエーテル変性、フッ素変性
等に代表される各種変性シリコーンオイルのいずれも好
ましく用いることができる。これらのシリコーンオイル
の添加量は、所望の摩擦係数が得られる程度に感光体表
面層に含有させればよいが、目安としては添加される層
の樹脂量に対して0.01〜5%程度が好ましい。
【0043】本発明における転写装置としては、感光体
に圧接した回転円筒状もしくは無端ベルト状の中間転写
部材にトナーを一度転写したのち、更に紙などの転写材
に再転写して画像を形成するか、または紙などの転写材
を介して回転円筒状もしくは無端ベルト状の転写部材に
よりバイアスを印加して転写材にトナーを転写する方法
などが用いられる。具体的な装置を図2に示す。
【0044】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説
明する。 (実施例1) [トナーの作製] ポリエステル樹脂 80部 スチレン−メチルアクリレート共重合体 20部 カルナウバワックス 5部 カーボンブラック 8部 含金属モノアゾ染料 3部 上記処方の混合物をヘンシェルミキサーにて混合後、1
80℃に設定した混練押し出し機によって混練した後、
冷却固化せしめ、これをカッターミルにて粗粉砕後、機
械式粉砕機を使用して微粉砕し、得られた微粉砕物をコ
アンダ効果を利用した多分割分級機を使用して、分級
し、円形度が0.943で0.90以下のトナー粒子が
8.12個数%の母体粒子を得た。さらに、この母体着
色粒子100重量部に対して、平均粒径0.3μmの疎
水性シリカ0.5重量部を添加して、ヘンシェルミキサ
ーにて混合し、トナーaを得た。
【0045】[トナー形状係数の測定]このように作製
したトナーについて、円形度を東亜医用電子製フロー式
粒子像分析装置FPA−1000を使用して測定したと
ころ、円形度が0.943で0.90以下のトナー粒子
が8.12個数%、値は0.46であった。
【0046】 [キャリア、現像剤の作製] シリコーン樹脂溶液 100部 カーボンブラック 4部 トルエン 100部 これらの処方をホモミキサーで30分分散して被覆層形
成液を調製した。これを体積平均粒径80 μm のフェ
ライト1000部の表面に、流動床型塗布装置を用いて
被覆層を形成しキャリアを作製した。上記のように作製
したトナー2.5部とキャリア97.5部をボールミル
にて混合し、二成分現像剤を得た。
【0047】 [感光体の作製] <下引き層> アルキッド樹脂 15部 メラミン樹脂 10部 酸化チタン粉末 90部 メチルエチルケトン 150部 これらの処方をボールミルで12 時間分散し、下引層
用塗布液を調製した。これを外径100mm、長さ36
0mmのアルミドラム上に浸漬塗布、140℃、20分
間乾燥して、厚さ4.5μmの下引層を形成した。 <電荷発生層> ポリビニルブチラール樹脂 4部 トリスアゾ顔料 10部 メチルエチルケトン 700部 これらの処方をボールミルで72時間分散し、電荷発生
層塗布液を調製した。これを前記下引層上に浸漬塗布、
130℃20分間乾燥して、厚さ0.2μmの電荷発生
層を形成した。 <電荷輸送層> ポリカーボネート樹脂 10部 トリフェニルアミン化合物 7部 テトラヒドロフラン 85部 これらの処方をスターラーにて攪拌溶解した後、潤滑性
物質としてシリコーン樹脂微粒子(トスパール120、
東芝シリコーン社製)6 部を添加して更に1時間攪拌
し、分散させて電荷輸送層塗布液を調製した。これを前
記電荷発生層上に浸漬塗布、130℃20分間乾燥し
て、厚さ20μmの電荷輸送層を形成した。
【0048】[摩擦係数の測定]このように作製した電
子写真感光体について、塗膜を一部はがしてアルミ板上
に貼り付け、表面摩擦係数を協和界面科学社製の自動摩
擦摩耗解析装置(DFPN−SS型)にて測定したとこ
ろ、値は0.48であった。表面摩擦係数Aとキャリア
の平均粒径Bとの比A/Bは0.0058である。
【0049】[画像評価]上記のように作製した現像
剤、及び感光体を(株)リコー製複写機imagio6
550に搭載して現像を行ない、転写抜けの程度を評価
した。転写抜けは程度によって5段階にランク付けを行
ない、3以上を許容レベルとした。結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】(比較例1)実施例1において、感光体作
製時にシリコーン樹脂微粒子を添加しなかった以外は、
実施例1と同様に評価を行なった。このとき感光体の表
面摩擦係数は0.54であった。結果を表2に示す。
【0052】
【表2】
【0053】(実施例2)実施例1において、粉砕条件
を変更し、円形度が0.955で0.90以下のトナー
粒子が5.14個数%とした以外は、実施例1と同様の
方法でトナーbと現像剤2を作成し、実施例1と同様の
方法で評価を行なった。
【0054】(実施例3)実施例1において、粉砕条件
を変更し、円形度が0.948で0.90以下のトナー
粒子が7.87個数%のトナーとした。また感光体作製
時に潤滑性物質として、シリコーン樹脂微粒子の代わり
にフッ素樹脂微粒子(ルブロンL−2、ダイキン工業社
製)を20部添加した以外は、実施例1と同様に評価を
行なった。このとき感光体の表面摩擦係数は0.10で
あった。 (比較例2)実施例2において、感光体作製時にシリコ
ーン樹脂微粒子の添加量を4部に変えた以外は、実施例
2と同様に評価を行なった。このとき感光体の表面摩擦
係数は0.46であった。
【0055】(比較例3)実施例2において、衝突式気
流粉砕機を用い、円形度が0.928で0.90以下の
トナー粒子が22.53個数%の母体粒子とした以外
は、実施例2と同様の方法でトナーと現像剤を作成し、
実施例2と同様の方法で評価を行なった。
【0056】(比較例4)比較例1において、衝突式気
流粉砕機を用い、円形度が0.928で0.90以下の
トナー粒子が22.53個数%の母体粒子とした以外
は、実施例2と同様の方法でトナーと現像剤を作成し、
比較例2と同様の方法で評価を行なった。実施例2、3
及び比較例2〜4の結果を表3に示す。
【0057】
【表3】
【0058】(実施例4)実施例2において、感光体作
製時に潤滑性物質としてシリコーン樹脂微粒子の代わり
に粘度300csのジメチルシリコーンオイル(信越化
学社製KF−96)を0.005部添加した以外は、実
施例2と同様に評価を行なった。
【0059】(実施例5)実施例2において、感光体作
製時に潤滑性物質としてシリコーン樹脂微粒子の代わり
に粘度180csのポリエーテル変性シリコーンオイル
(東芝シリコーン社製TSF4440)を0.005部
添加した以外は、実施例2と同様に評価を行なった。
【0060】(実施例6)実施例4において、感光体作
製時に添加するジメチルシリコーンオイルの粘度を10
0csに代えた以外は実施例4と同様に評価を行なっ
た。
【0061】(実施例7)実施例4において、感光体作
製時に添加するシリコーンオイルとして80csのアル
コール変性シリコーンオイル(信越化学社製KF−85
1)を用いた以外は、実施例4と同様に評価を行なっ
た。
【0062】(実施例8)実施例7において、感光体作
製時に添加するシリコーンオイルの量を0.1部に変え
た以外は、実施例7と同様に評価を行なった。
【0063】(実施例9)実施例7において、感光体作
製時に添加するシリコーンオイルの量を0.001部に
変えた以外は、実施例7と同様に評価を行なった。実施
例4〜9及び比較例4、5の結果を表4に示す。なお、
各評価における感光体の摩擦係数及び平均円形度、円形
度0.90以下の粒子個数%の値も表中に合わせて示し
た。
【0064】
【表4】
【0065】
【発明の効果】以上、詳細かつ具体的な説明から明らか
なように、本発明の画像形成方法によれば、転写抜けを
防止しながら、かつ高精細な画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における粉砕手段の一具体例の概略断面
図である。
【図2】本発明における転写装置の具体的な図を示した
ものである。
【符号の説明】
31 ローター 32 ライナー 33 供給口 34 排気口 41 電子写真感光体 42 露光器 43 電子写真感光体 44 4色トナー用各現像部 45 転写ベルト 46 転写材 47 転写ローラ 48 転写ベルトクリーニング部材 49 感光体クリーニング部材 50 帯電器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩本 康敬 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 霜田 直人 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 矢崎 和之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 松田 浩明 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 中井 洋志 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 長谷川 久美 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 八木 慎一郎 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 樋口 博人 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 杉山 明美 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H005 AA15 AB04 EA10 2H068 AA14 AA28 BB32

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真感光体上に帯電及び露光手段を
    用いて形成された静電潜像を、トナー及びキャリアを含
    む二成分現像剤を用いて現像し、現像された可視像を中
    間転写部材を介してもしくは介さずに転写材に転写する
    画像形成方法であって、該電子写真感光体の摩擦係数
    (B)が0.40以下で、該トナーの平均円形度(A)
    が0.930以上であることを特徴とする画像形成方
    法。
  2. 【請求項2】 トナーの円形度が0.90以下のトナー
    の個数が、全体の20%以下であることを特徴とする請
    求項1に記載の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 電子写真感光体の表面層が、シリコーン
    オイルを含有していることを特徴とする請求項1または
    2に記載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 電子写真感光体の表面層に含有されるシ
    リコーンオイルの粘度が、100cs以下であることを
    特徴とする請求項3に記載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 摩擦係数(B)が0.40以下の電子写
    真感光体上に帯電及び露光手段を用いて形成された静電
    潜像をトナー及びキャリアを含む二成分現像剤により現
    像し、現像された可視像を中間転写部材を介してもしく
    は介さずに転写材に転写する画像形成方法に用いられる
    トナーであって、該トナーの平均円形度(A)が0.9
    30以上であることを特徴とするトナー。
  6. 【請求項6】 感光体上に帯電及び露光手段を用いて形
    成された静電潜像を、平均円形度(A)が0.930以
    上のトナー及びキャリアからなる二成分現像剤を用いて
    現像し、現像された可視像を中間転写部材を介してもし
    くは介さずに転写材に転写する画像形成方法に用いられ
    る電子写真感光体であって、該電子写真感光体の摩擦係
    数(B)が0.40以下であることを特徴とする電子写
    真感光体。
  7. 【請求項7】 摩擦係数(B)が0.40以下の電子写
    真感光体上に帯電及び露光手段を用いて形成された静電
    潜像を、平均円形度(A)が0.930以上のトナー及
    びキャリアを含む二成分現像剤により現像し、現像され
    た可視像を中間転写部材を介してもしくは介さずに転写
    材に転写する画像形成方法であって、該転写部材が感光
    体に接触しかつ転写バイアス電圧が印加されていること
    を特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  8. 【請求項8】 前記トナーが、少なくとも結着樹脂と着
    色剤からなる混練物を粉砕することにより製造され、該
    粉砕手段が高速回転するローターとライナーにより構成
    されており、該ローターとライナー間の間隙において、
    該混練物を粉砕する構造を有することを特徴とする請求
    項1乃至7の何れか1に記載のトナーの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004054064A (ja) * 2002-07-22 2004-02-19 Ricoh Co Ltd 画像形成方法
US7386257B2 (en) 2003-04-10 2008-06-10 Ricoh Company, Ltd. Imaging apparatus, and toner and process cartridge used in the imaging apparatus
JP2009122185A (ja) * 2007-11-12 2009-06-04 Mitsubishi Chemicals Corp 電子写真感光体、該電子写真感光体を備える感光体カートリッジ及び画像形成装置

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