JP2002105548A - 銅濃縮物の固形化による処理方法及び銅濃縮物の固形化物 - Google Patents

銅濃縮物の固形化による処理方法及び銅濃縮物の固形化物

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JP2002105548A JP2000293472A JP2000293472A JP2002105548A JP 2002105548 A JP2002105548 A JP 2002105548A JP 2000293472 A JP2000293472 A JP 2000293472A JP 2000293472 A JP2000293472 A JP 2000293472A JP 2002105548 A JP2002105548 A JP 2002105548A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 銅濃縮物を転炉で処理することが可能な銅濃
縮物の固形化による処理方法およびその固形化物を提供
する。 【解決手段】銅濃縮物の固形化による処理方法は、銅を
45〜65%含み、樹脂含量が5〜15%でその粒径の
最大サイズが5mmとなるように調整(S1)した銅濃
縮物を圧縮成型して団鉱とする工程(S2、S3)と、
そして、団鉱を転炉に投入する工程(S4)とを含み構
成され、固形化物は、銅濃縮物にバインダを添加し、団
鉱機によるロール支持圧力を140〜170Kg/cm
で、ロール回転数を1〜3rpmの条件でその形状を
長さ25〜45mmで幅が長さの50〜70%の大きさ
であるアーモンド形に成型されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、銅濃縮物の固形化
による処理方法及び銅濃縮物の固形化物に関し、更に詳
しくは、リサイクル原料である銅滓可燃物を物理的処理
により得られる銅濃縮物を固形化して転炉で処理するこ
とにより粗銅を得る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】初めに銅製錬の概略の流れについて説明
する。鉱山から採掘されたままの鉱石は「粗鉱」と呼ば
れ、有用鉱物以外に多量の無価値物(脈石)を含んでい
ることから、「選鉱」と呼ばれる工程により粗鉱から脈
石を尾鉱として取り除き高品位の精鉱を製錬に供する。
選鉱は鉱物の物理的又は物理化学的性質、例えば密度、
硬度、磁性、導電率、湿潤性等の差異を利用して行われ
る。
【0003】選鉱によって得られた精鉱は製錬工程で使
用される熱エネルギを節減し、鉱石の炉への供給、運搬
などの取り扱いを容易にすると共に、水分による反応性
の低下を防止することなどを目的として熱を用いる乾燥
が行われる。乾燥は、例えば、僅かに傾斜した長い円筒
形の形をした炉を有するロータリキルンと同じ形の回転
乾燥機等を用いて行われる。
【0004】得られた精鉱を自溶炉40に酸素富化空気
あるいは高温熱風と同時に吹き込んで瞬間的に化学反応
を起こさせてマットとスラグに分離する。図6に示すよ
うに、自溶炉40は反応シャフト41、セットラ43、
アップテイク45から構成され、反応シャフト41には
1〜3本の精鉱バーナ47、47が備えられている。精
鉱はこの精鉱バーナ47、47から炉内に吹き込まれ
る。自溶炉は精鉱の酸化反応熱を利用するため他の方法
より燃料消費率が低いという特徴がある。尚、酸化反応
熱だけでは熱量の不足をきたすおそれもあるので、精鉱
バーナ47、47から重油等で助燃する。ここで得られ
たマットには銅が60〜65%含まれる。また、スラグ
には1%前後の銅が含まれるので錬かん炉49にて錬か
んし、銅をマットとして回収し自溶炉40からのマット
とあわせて転炉50で処理する。
【0005】転炉50は円筒横型でマグネサイト、ある
いはクロム・マグネサイト煉瓦で内張りされ、装入・排
出に便利なように電動機により前後に傾転できるように
なっている(図4参照)。炉の側面下方には多数の羽口
57を有し、これによりゲージ圧で100kPa(1k
g/cm)程度の加圧空気を直接溶融マットへ吹き込
んでいる。操業は回分でスラグ生成期(造かん期)と造
銅期とに分けられ、スラグ生成期ではマット中の鉄をス
ラグとして除去する。このスラグ生成期を2〜3回繰り
返し、生成した白かわが、ある量に達したのち造銅期に
入り粗銅を得る。スラグ生成期、造銅期とも熱源は硫化
物の酸化熱を利用し、燃料は用いない。特に造銅期は反
応熱が過剰となるので、電解に際して発生するアノード
スクラップ(電解残基銅)、銅スクラップなどを処理す
る。そして、得られた粗銅を横型傾転タイプあるいは反
射炉型の精製炉で粗銅中のS、Oの調整を実施したのち
アノードを鋳造し、電解精錬により高品位の電気銅を得
る。
【0006】かかる銅製錬の工程において、銅やその他
の有価金属を含む廃プリント基板、廃電子・電気部品等
のリサイクル原料から銅等の有価金属の回収を行ないリ
サイクル原料である銅滓可燃物の有効利用を図るために
それらの銅滓可燃物を転炉にて処理することが行われて
いた。しかし、銅滓可燃物は、樹脂含量が多いことか
ら、従来は図5に示すように、銅滓可燃物を粉砕、篩分
け及び物理選別を行なうことにより樹脂分を除去して銅
濃縮物とし、これを転炉で処理していた。
【0007】すなわち、銅滓可燃物は樹脂を多量に含む
ので、これをそのまま転炉で処理した場合にはアフター
バーンによるフードの加熱変形と溶損、排ガス道への飛
散と溶着による閉塞等を生じさせてしまう。そのため、
転炉の排ガス導入系設備の劣化進行が著しくなり、設備
保全費用の増加を招くと共に、安定操業が阻害されてし
まうという問題を生じていた。そこで、これらの問題を
防ぐために銅滓可燃物を粉砕・篩分けし、これを比重差
や磁力により、あるいは渦電流選別・静電選別といった
電気的選別等の物理選別によって樹脂の含有量を減らす
とともに、銅を濃縮回収して銅濃縮物とし、これを転炉
で処理していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、粉砕・篩分け
等の物理的処理が施された銅濃縮物は粉状であるため銅
濃縮物をそのまま転炉に装入すると転炉の排ガス中にダ
ストとして飛散してしまい、その状態のまま転炉で処理
することは困難であった。また、銅濃縮物が転炉でダス
トを発生することなく処理できればリサイクル原料であ
る銅滓可燃物の処理量を増やすとが可能となる。さら
に、転炉の熱エネルギの有効利用を図ることができる。
そこで、本発明はダストを発生することなく銅濃縮物を
転炉で処理することを可能とする銅濃縮物の固形化によ
る処理方法を提供することを目的とする。また、そのよ
うな処理方法によって転炉で処理することを可能とする
銅濃縮物の固形化物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1記載の発明は、廃プリント基板、廃電子・電
気部品等のリサイクル原料である銅滓可燃物を粉砕・篩
分けしたものから物理的性質の違いを利用した物理選別
によって銅を濃縮回収し、その銅含量が45〜65%
で、樹脂含量が5〜15%で、その粒径の最大サイズが
5mmとなるように調整された銅濃縮物を圧縮成型して
団鉱とする工程と、そして、団鉱を転炉に投入する工程
とを含み構成され、これにより銅濃縮物によるダストを
発生させることなく銅濃縮物を転炉で処理して粗銅とす
ることを特徴とする銅濃縮物の固形化による処理方法を
提供する。
【0010】上記課題を解決するために請求項2記載の
発明は、請求項1に記載の銅濃縮物の固形化による処理
方法において、団鉱は、その形状が長さ25〜45mm
で、幅が長さの50〜70%の大きさであるアーモンド
形に成型されていることを特徴とする。
【0011】上記課題を解決するために請求項3記載の
発明は、請求項1又は2に記載の銅濃縮物の固形化によ
る処理方法において、団鉱は、団鉱機のロール支持圧力
が140〜170Kg/cmで、ロール回転数が1〜
3rpmにて成型されることを特徴とする。
【0012】上記課題を解決するために請求項4記載の
発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の銅濃縮
物の固形化による処理方法において、団鉱は、その強度
を改善するためのバインダが添加されていることを特徴
とする。
【0013】上記課題を解決するために請求項5記載の
発明は、請求項3又は4に記載の銅濃縮物の固形化によ
る処理方法において、団鉱機のロール外周面に形成され
た団鉱の母形であるポケットにその剥離性を高めるため
に滑沢剤を散布することを特徴とする。
【0014】上記課題を解決するために請求項6記載の
発明は、廃プリント基板、廃電子・電気部品等のリサイ
クル原料である銅滓可燃物を粉砕・篩分けしたものから
物理的性質の違いを利用した物理選別によって銅を濃縮
回収し、その銅含量が45〜65%で、樹脂含量が5〜
15%で、その粒径の最大サイズが5mmとなるように
調整された銅濃縮物に、その強度を改善するためのバイ
ンダを添加し、団鉱機によるロール支持圧力を140〜
170Kg/cmで、ロール回転数を1〜3rpmの
条件でその形状を長さ25〜45mmで幅が長さの50
〜70%の大きさであるアーモンド形に成型された銅濃
縮物の固形化物を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る銅濃縮物の固
形化による処理方法及び銅濃縮物の固形化物の好ましい
一実施形態について図面に基づいて、更に詳しく説明す
る。ここで、図1は、本発明に係る銅濃縮物の固形化に
よる処理方法の一実施形態のフローチャートである。廃
プリント基板、廃電子・電気部品等のリサイクル原料で
ある銅滓可燃物の銅の含量は及び樹脂等の含有量はその
種類ごとに異なるが、通常の銅滓可燃物は銅よりも樹脂
成分を多量に含んで構成されている。参考として銅を濃
縮する前の銅滓可燃物の組成の一例を示すと、Cu:2
4.5%、樹脂:42.5%、SiO :20.8%、
Fe:4.8%といった組成となっている。このような
銅滓可燃物を粉砕・篩分けし、これを比重差や磁力によ
り、あるいは渦電流選別・静電選別といった電気的選別
等の物理選別によって樹脂の含有量を減らすとともに、
銅を濃縮回収して銅濃縮物とする(ステップS1)。こ
こで、表1に種々の銅濃縮物の成分について示す。
【0016】
【表1】
【0017】銅滓可燃物から銅を濃縮回収して得られた
銅濃縮物中の樹脂含量が高いと樹脂は可塑性に乏しいた
め後述する団鉱機で圧縮成型した後に成型した団鉱が圧
縮前の状態の戻る現象を生じるので、転炉処理で要求さ
れる強度の団鉱が得られない。また、銅の含有量が少な
く樹脂含量が多い銅濃縮物を転炉で処理するのは問題が
多いので銅含量を45〜65%、樹脂含量を5〜15%
となるように調整する。例えば、表1の試料Bのように
銅含有量が少なく樹脂含量が多い銅濃縮物を処理する場
合は、表1の試料Cのように銅含有量が多く樹脂含量の
少ない銅濃縮物と混合することにより銅含有量を45〜
65%、樹脂含量を5〜15%となるように調整する
(ステップS1)。もちろん、表1の試料Aのように銅
含量が45〜65%、樹脂含量が5〜15%である銅濃
縮物については混合せずにそのまま使用することもでき
る。
【0018】また、銅濃縮物を圧縮成型し団鉱とする際
にその粒径が5mmを超える大きさとなると圧縮成型が
困難となるが、銅濃縮物は銅を濃縮し樹脂の含有量を減
らす過程でエロホールミル等により粉砕・篩分け等の物
理的処理が施されて粉状とされているのでその粒径は5
mmを超える場合は少ない。従って、銅濃縮物をそのま
ま団鉱機に供しても問題はないが、粒径が5mmを超え
るような場合にはさらに粉砕機により細かく粉砕して5
mm×5mmのメッシュを通し、その粒径の最大サイズ
が5mmとなるのものとそれ以上の粒径のものに篩分け
して整粒し、粒径の最大サイズが5mmとなるように調
整したものを使用するのが好ましい。
【0019】一方、団鉱機10(図2参照)による圧縮
力のみでは強度のある団鉱を得にくい場合や団鉱機10
のロール11a、11bとの摩擦を少なくするために銅
濃縮物にバインダを添加する(ステップS2)。バイン
ダには粉状のものと液状のものがあり、またその作用効
果の違いから次の3種類に大別される。 マトリックス系:バインダが銅濃縮物の空隙を充填
して粒子間を強く結合させるもの フィルム系 :バインダ(液状)の薄膜で銅濃縮
物の表面を覆い、バインダの粘着力によって粒子を結合
させ、成型後の乾燥で強度を増すもの 反 応 系 :バインダ又はバインダと銅濃縮物
との化学反応に基づく粘結効果によるもの バインダの使用にあたっては成型前に銅濃縮物との混合
を充分に行なう必要がある。特に液体状のバインダは粒
子表面への付着を完全にするため、エッジランナーミ
ル、アイリッシュミキサ等による混合が必要である。
【0020】マトリックス系バインダには、例えば、コ
ールタールピッチ、パラフィン、アスファルト、ワック
ス、ポルトランドセメント、砂糖、粘土、澱粉等があ
る。また、フィルム系バインダには、例えば、水、パル
プ廃液、ピッチエマルジョン、ベンドナイト、水ガラス
(ケイ酸ナトリウム)、糖蜜、膠、澱粉、蔗糖、PVC
(ポリビニルアルコール)、CMCNa(カルボキシメ
チルセルロースナトリウム)等がある。さらに、反応系
バインダには、例えば、Ca(OH)、Ca(OH)
+糖蜜、ケイ酸ナトリウム+CaCl、MgO+M
gCl、MgO+Fe、ケイ酸ナトリウム+C
等がある。使用するバインダは無機系であること及
びコスト等を考慮すると水ガラスの使用が好ましい。ま
た、水ガラスの添加量は多いほど成型強度が増加する傾
向にあるが、6%以上の添加量では成型された団鉱が粘
性を帯びて潰れやすくなりロールから排出される時に変
形する現象が現れることからその添加量は2〜4%が適
当であると考えられる。
【0021】次に、調整が終わった銅濃縮物を団鉱機1
0により圧縮成型して団鉱を形成する(ステップS
3)。団鉱機10は、図2に示すように、互いに近接
し、逆方向に同じ速度で回転する2つのロール11a、
11bと、ロール11a、11bとの間隙に銅濃縮物を
供給するためのホッパ15と、成型された団鉱を搬送す
るためのベルトコンベア17とを有して構成されてい
る。ロール11aを支持する軸受けは油圧シリンダ19
で後方から支持され、もう一方のロール11bは団鉱機
10のフレーム10aに支持されている。油圧シリンダ
19は不活性ガス或いはNガスを封入したアキュムレ
ータ19aに接続され、アキュムレータ19a内のガス
圧によりロール11a、11b間の成型圧を一定に保持
すると共に、過負荷・異物混入時にはロール11aが後
退して機械本体を保護するようになっている。尚、油圧
シリンダ19の代わりにスプリングを用いたものも利用
できる。
【0022】ホッパ15の内部にはスクリュウ15aが
設けられており、このスクリュウ15aによって供給口
15bからホッパ15内に収納された銅濃縮物に含まれ
る空気が脱気され密度が高められつつロール11a、1
1b間へ送られる。ロール11a、11bの表面には成
型物の母型である多数のポケット13、13が形成さ
れ、ロール11a、11bの回転により所定の形状に成
型されるようになっている。ポケット13、13の形状
としては、図3に示すように、例えば、アーモンド形
(図3(a))、ピロー形(図3(b))、レンズ形
(図3(c))、フィンガ形(図3(d))等がある。
そして、成型された団鉱はベルトコンベア17にて搬送
される。
【0023】ロール11a、11bの外周端の速度と団
鉱の移動速度は同じであるが、ポケット13、13の底
部とロール11a、11b外周端では周速が異なるた
め、団鉱表面とポケット13、13表面との間で滑りが
起こる。そのため、ポケット13、13の形状は、円周
方向でポケット13、13は連続した曲面で形成され、
しかも、滑りによる摩擦抵抗の少ない形状であることが
要求される。
【0024】ピロー形は、中央部と端部の厚さが同じ
で、端部が鋭角であるため摩擦抵抗が増加し、ポケット
13、13からの剥離性に影響がある。一方、アーモン
ド形はそのような摩擦抵抗が少なく剥離性も良好である
ため、ポケット13、13の形状はアーモンド形とする
のが好ましい。また、団鉱のサイズをあまり大きくする
と大きな圧縮力が必要となることや団鉱の取り扱い等が
不便になるので、その形状は長さが25〜45mmで、
幅がその長さの50〜70%の大きさであることが好ま
しい。
【0025】銅濃縮物の内部摩擦及び銅濃縮物とロール
11a、11bの表面との摩擦による抵抗を減少させて
成型効果を高めるためロール11a、11bの表面、特
にポケット13、13に滑沢剤を塗布するのが効果的で
ある。液体の滑沢剤としては、例えば、水、エチレング
リコール、潤滑油、グリセリン、シリコン等があり、固
体の滑沢剤としては、例えば、タルク、マグネシウムス
テアレート、グラファイト、パラフィン、ステアリン
酸、ワックス、二硫化モリブデン等がある。また、バイ
ンダの中には滑沢剤としての効果を兼ねるものもある。
【0026】一方、ロール11a、11bの回転数は、
時間あたりの回転数が多いほど処理用が多くなることか
ら処理量を決定する上で重要な要素であるが、粉体の圧
縮過程に合致した速度であることが必要である。最適な
回転数を得るために団鉱機を用いて行った試験結果を表
2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】その結果、1.6rpmと5.8rpmと
では圧壊強度に特に顕著な差は見られないが、5.8r
pmの場合は歩留が少し悪くなる。また、スクリュウ1
5aにより銅濃縮物の脱気と嵩密度を上げることによっ
てロール11a、11bの回転速度を増大させることも
可能となる。しかし、あまり回転数を上げると圧縮力が
銅濃縮物の内部まで伝播せず、圧壊強度及び歩留が低下
してしまう。従って、時間あたりの回転数が多いほど処
理量が多くなることを考慮してロール11a、11bの
回転数は1〜3rpmであることが好ましいと考えられ
る。
【0029】また、ロール支持圧力について、表3に示
すように、140kg/cm及び170kg/cm
の圧力で圧縮成型試験を行った。落下強度は同一の圧力
で成型して得られた団鉱10個を2mの高さからコンク
リート床上に落下させ、破損した落下回数と破損率30
%以下の残個数及び+9.5mmの残存率で示してい
る。その結果、ロール支持圧力が140kg/cm
び170kg/cmの場合では、いずれのロール支持
圧力でも当日より翌日の圧壊及び落下強度が向上してお
り、養生期間をおくことで所要の強度を得ることができ
る。従って、ロール支持圧力を140〜170kg/c
で運転することが好ましいと考えられる。
【0030】
【表3】
【0031】ここで、団鉱機10の動作について簡単に
説明する。供給口15bからホッパ15内に投入された
銅濃縮物はスクリュウ15aにより攪拌されて脱気され
つつ、ロール11a、11bの間隙部に供給される。そ
して、銅濃縮物は回転するロール11a、11bの表面
に団鉱がアーモンド形になるような母型とされたポケッ
ト13、13内に充填される。ロール11a、11bの
表面(特にポケット13、13)には予め滑沢剤が塗布
されておりその剥離性が改善されている。ロール11
a、11bがさらに回転すると銅濃縮物は圧縮され、ア
ーモンド形の団鉱となる。
【0032】このようにして得られた団鉱を操業中の転
炉50のフード51側面に設けられた装入口53から装
入する(ステップS4)。従って、転炉50を傾転して
フード51開けるという作業が必要ないので送風中であ
っても転炉50内に装入することができ、転炉50の操
業を阻害せず、転炉50の生産能力を低下させることな
く操業することができる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、銅濃縮物を圧縮成型し
て団鉱とし転炉に装入するため、銅濃縮物が転炉の排ガ
ス中にダストとして飛散するとなく処理できるという効
果を有すると共に、銅濃縮物を転炉傾転させることなく
装入することができるので転炉の操業を阻害せず、これ
により転炉の生産能力を低下させることなく操業するこ
とができるという効果を有する。また、銅濃縮物を転炉
で故銅(銅スクラップ)として処理することができるの
で、銅滓可燃物の処理量を増やすことができるという効
果がある。さらに、銅濃縮物を反応熱が過剰となる転炉
の造銅期に銅スクラップとして処理することにより、熱
エネルギの有効利用を図ることが可能となるという効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る銅濃縮物の固形化による処理方法
の一実施形態のフローチャートである。
【図2】団鉱機の縦断面図である。
【図3】団鉱の形状を示す斜視図であり、(a)はアー
モンド形、(b)はピロー形、(c)はレンズ形、
(d)はフィンガ形を示す。
【図4】(a)は転炉の正面図、(b)は転炉の側面図
である。
【図5】従来の銅濃縮物処理のフローチャートである。
【図6】自溶炉の縦断面図である。
【符号の説明】
10 団鉱機 10a フレーム 11a ロール 11b ロール 13 ポケット 15 ホッパ 15a スクリュウ 15b 供給口 17 ベルトコンベア 19 油圧シリンダ 19a アキュムレータ 40 自溶炉 50 転炉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22B 1/00 601 C22B 7/00 F 1/242 B09B 3/00 ZABZ 1/248 303K 7/00 5/00 M

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃プリント基板、廃電子・電気部品等の
    リサイクル原料である銅滓可燃物を粉砕・篩分けしたも
    のから物理的性質の違いを利用した物理選別によって銅
    を濃縮回収し、その銅含量が45〜65%で、樹脂含量
    が5〜15%で、その粒径の最大サイズが5mmとなる
    ように調整された銅濃縮物を圧縮成型して団鉱とする工
    程と、そして、 前記団鉱を転炉に投入する工程と、 を含み構成され、これにより銅濃縮物によるダストを発
    生させることなく前記銅濃縮物を転炉で処理して粗銅と
    することを特徴とする銅濃縮物の固形化による処理方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の銅濃縮物の固形化によ
    る処理方法において、 前記団鉱は、その形状が長さ25〜45mmで、幅が前
    記長さの50〜70%の大きさであるアーモンド形に成
    型されていることを特徴とする銅濃縮物の固形化による
    処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の銅濃縮物の固形
    化による処理方法において、 前記団鉱は、団鉱機のロール支持圧力が140〜170
    Kg/cmで、ロール回転数が1〜3rpmにて成型
    されることを特徴とする銅濃縮物の固形化による処理方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項に記載の
    銅濃縮物の固形化による処理方法において、 前記団鉱は、その強度を改善するためのバインダが添加
    されていることを特徴とする銅濃縮物の固形化による処
    理方法。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4に記載の銅濃縮物の固形
    化による処理方法において、 前記団鉱機のロール外周面に形成された前記団鉱の母形
    であるポケットにその剥離性を高めるために滑沢剤を散
    布することを特徴とする銅濃縮物の固形化による処理方
    法。
  6. 【請求項6】 廃プリント基板、廃電子・電気部品等の
    リサイクル原料である銅滓可燃物を粉砕・篩分けしたも
    のから物理的性質の違いを利用した物理選別によって銅
    を濃縮回収し、その銅含量が45〜65%で、樹脂含量
    が5〜15%で、その粒径の最大サイズが5mmとなる
    ように調整された銅濃縮物に、その強度を改善するため
    のバインダを添加し、団鉱機によるロール支持圧力を1
    40〜170Kg/cmで、ロール回転数を1〜3r
    pmの条件でその形状を長さ25〜45mmで幅が前記
    長さの50〜70%の大きさであるアーモンド形に成型
    された銅濃縮物の固形化物。
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