JP2002104917A - 粉末状アルギン酸塩印象材組成物 - Google Patents
粉末状アルギン酸塩印象材組成物Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 経時によるゲル化時間の変化及び撥水性の発
現が防止された粉末状アルギン酸塩印象材組成物の提
供。 【解決手段】 アルギン酸塩、ゲル化反応剤、ゲル化調
整剤、ポリオキシエチレン脂肪族エーテル系界面活性剤
及び珪藻土を含有してなる印象材において、粉体吸湿性
が1重量%以下であることを特徴とする粉末状アルギン
酸塩印象材組成物。
現が防止された粉末状アルギン酸塩印象材組成物の提
供。 【解決手段】 アルギン酸塩、ゲル化反応剤、ゲル化調
整剤、ポリオキシエチレン脂肪族エーテル系界面活性剤
及び珪藻土を含有してなる印象材において、粉体吸湿性
が1重量%以下であることを特徴とする粉末状アルギン
酸塩印象材組成物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゲル化時間の経時
変化が少なく、且つ水を入れる際の撥水性の発現を防止
することができる粉末状アルギン酸塩印象材組成物に関
する。
変化が少なく、且つ水を入れる際の撥水性の発現を防止
することができる粉末状アルギン酸塩印象材組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】粉末状のアルギン酸塩印象材は、アルギ
ン酸塩を基に、硫酸カルシウム等のゲル化反応剤、その
他ゲル化調整剤、充填剤等を組み合わせ、混合して得ら
れる。この粉末に水を加えて練和しペースト状にして、
型を取る目的部位に圧接させ、更にゲル状に硬化させて
歯牙等の様々な型取りに利用されている。
ン酸塩を基に、硫酸カルシウム等のゲル化反応剤、その
他ゲル化調整剤、充填剤等を組み合わせ、混合して得ら
れる。この粉末に水を加えて練和しペースト状にして、
型を取る目的部位に圧接させ、更にゲル状に硬化させて
歯牙等の様々な型取りに利用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
粉末状アルギン酸塩印象材については、製造後、時間が
経過した製品を使用した場合、ゲル化時間が遅くなる、
又水を撥く現象(撥水性の発現)が出易すいという問題
点がある。本発明は、ゲル化時間の経時変化及び撥水性
の発現を防止した粉末状アルギン酸塩印象材組成物を提
供しようとするものである。
粉末状アルギン酸塩印象材については、製造後、時間が
経過した製品を使用した場合、ゲル化時間が遅くなる、
又水を撥く現象(撥水性の発現)が出易すいという問題
点がある。本発明は、ゲル化時間の経時変化及び撥水性
の発現を防止した粉末状アルギン酸塩印象材組成物を提
供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる事
情に鑑み、これらの課題について鋭意検討した結果、第
一の課題であるゲル化時間の経時変化については、変化
の大きいものは粉体吸湿性が大きいこと、そして、原料
成分の中、ゲル化時間に大きく関与するアルギン酸塩、
ゲル化反応剤(硫酸カルシウム)及びゲル化調整剤につ
いて粉体吸湿性を調べた所、アルギン酸塩が最も吸湿性
が大きく、塩の中、ナトリウム塩はカリウム塩よりも吸
湿性が小さいこと、またゲル化反応剤である硫酸カルシ
ウムについては、半水塩が大きく、2水塩は殆ど吸湿し
ないこと、更にゲル化調整剤は特に吸湿しないことが判
明した。
情に鑑み、これらの課題について鋭意検討した結果、第
一の課題であるゲル化時間の経時変化については、変化
の大きいものは粉体吸湿性が大きいこと、そして、原料
成分の中、ゲル化時間に大きく関与するアルギン酸塩、
ゲル化反応剤(硫酸カルシウム)及びゲル化調整剤につ
いて粉体吸湿性を調べた所、アルギン酸塩が最も吸湿性
が大きく、塩の中、ナトリウム塩はカリウム塩よりも吸
湿性が小さいこと、またゲル化反応剤である硫酸カルシ
ウムについては、半水塩が大きく、2水塩は殆ど吸湿し
ないこと、更にゲル化調整剤は特に吸湿しないことが判
明した。
【0005】そして、これらの知見に基づき、印象材組
成物の粉体吸湿性を1重量%以下にすることにより、ゲ
ル化時間の経時変化を小さくし得ることを見出した。ま
た、第二の課題である経時による撥水性の発現について
は、水と粉体との界面の問題として捉え、界面活性剤と
してポリオキシエチレン脂肪酸エーテル系の非イオン系
界面活性剤を用いることにより経時による撥水性が発現
しないことを見出し、本発明を完成するに至った。
成物の粉体吸湿性を1重量%以下にすることにより、ゲ
ル化時間の経時変化を小さくし得ることを見出した。ま
た、第二の課題である経時による撥水性の発現について
は、水と粉体との界面の問題として捉え、界面活性剤と
してポリオキシエチレン脂肪酸エーテル系の非イオン系
界面活性剤を用いることにより経時による撥水性が発現
しないことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明の要旨は、アルギン酸塩、ゲ
ル化反応剤、ゲル化調整剤、ポリオキシエチレン脂肪族
エーテル系界面活性剤及び珪藻土を含有してなる印象材
において、粉体吸湿性が1重量%以下であることを特徴
とする粉末状アルギン酸塩印象材組成物、にある。
ル化反応剤、ゲル化調整剤、ポリオキシエチレン脂肪族
エーテル系界面活性剤及び珪藻土を含有してなる印象材
において、粉体吸湿性が1重量%以下であることを特徴
とする粉末状アルギン酸塩印象材組成物、にある。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の粉末状アルギン酸塩印象材組成物は、アルギン
酸塩、ゲル化反応剤、ゲル化調整剤、界面活性剤及び珪
藻土を含有してなる印象材において、粉体吸湿性が1重
量%以下、好ましくは0.95重量%以下、より好まし
くは0.9重量%以下のものである。
本発明の粉末状アルギン酸塩印象材組成物は、アルギン
酸塩、ゲル化反応剤、ゲル化調整剤、界面活性剤及び珪
藻土を含有してなる印象材において、粉体吸湿性が1重
量%以下、好ましくは0.95重量%以下、より好まし
くは0.9重量%以下のものである。
【0008】ここで粉体吸湿性とは、粉末状アルギン酸
塩印象材組成物の23℃、50%RHの雰囲気下で1週
間放置した場合の重量変化率(重量%)を指す。本発明
に用いられるアルギン酸塩としては、ナトリウム塩、カ
リウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩、
等の水溶性の塩が挙げられる。そして、印象材組成物の
粉体吸湿性を1.0重量%以下にするため、これらの塩
の中、吸湿性の低いナトリウム塩が好ましく、ナトリウ
ム塩を単独で用いるのが特に好ましい。また、ナトリウ
ム塩とその他の塩を混合して使用する場合には、ナトリ
ウム塩が70重量%以上、好ましくは90重量%以上で
あるのがよい。
塩印象材組成物の23℃、50%RHの雰囲気下で1週
間放置した場合の重量変化率(重量%)を指す。本発明
に用いられるアルギン酸塩としては、ナトリウム塩、カ
リウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩、
等の水溶性の塩が挙げられる。そして、印象材組成物の
粉体吸湿性を1.0重量%以下にするため、これらの塩
の中、吸湿性の低いナトリウム塩が好ましく、ナトリウ
ム塩を単独で用いるのが特に好ましい。また、ナトリウ
ム塩とその他の塩を混合して使用する場合には、ナトリ
ウム塩が70重量%以上、好ましくは90重量%以上で
あるのがよい。
【0009】また本発明で使用されるアルギン酸塩は、
1重量%水溶液の粘度が300〜1000cp、好まし
くは400〜950cp、特に好ましくは450〜90
0cpである。粘度が低いと粉体吸湿性が大きくなり、
好ましくない。粘度が高いと、印象材を使用する際、水
と練和しにくくなり好ましくない。使用量としては、印
象材粉末組成物換算で5〜25重量%、好ましくは6〜
15重量%、特に好ましくは組成物換算で5〜25重量
%、好ましくは6〜15重量%、特に好ましくは7〜1
4重量%である。配合量の目安としては、粉体吸湿性が
1.0重量%以下とするように使用することが望まし
い。
1重量%水溶液の粘度が300〜1000cp、好まし
くは400〜950cp、特に好ましくは450〜90
0cpである。粘度が低いと粉体吸湿性が大きくなり、
好ましくない。粘度が高いと、印象材を使用する際、水
と練和しにくくなり好ましくない。使用量としては、印
象材粉末組成物換算で5〜25重量%、好ましくは6〜
15重量%、特に好ましくは組成物換算で5〜25重量
%、好ましくは6〜15重量%、特に好ましくは7〜1
4重量%である。配合量の目安としては、粉体吸湿性が
1.0重量%以下とするように使用することが望まし
い。
【0010】本発明で使用される界面活性剤のポリオキ
シエチレン脂肪族エーテルについては特に限定されるも
のではないが、ポリオキシエチレンアルキルエーテル及
びポリオキシエチレンアルケニルエーテルが好ましい。
ポリオキシエチレン基のエチレンオキシド付加モル数は
通常5〜30モル、好ましくは6〜16モルである。ま
た、アルキル基又はアルケニル基の炭素数は通常10〜
24、好ましくは11〜18であり、その具体例として
は、ラウリル基、セチル基、オレイル基、等が挙げられ
る。これらの中、ラウリル基、オレイル基が好ましく、
オレイル基が特に好ましい。
シエチレン脂肪族エーテルについては特に限定されるも
のではないが、ポリオキシエチレンアルキルエーテル及
びポリオキシエチレンアルケニルエーテルが好ましい。
ポリオキシエチレン基のエチレンオキシド付加モル数は
通常5〜30モル、好ましくは6〜16モルである。ま
た、アルキル基又はアルケニル基の炭素数は通常10〜
24、好ましくは11〜18であり、その具体例として
は、ラウリル基、セチル基、オレイル基、等が挙げられ
る。これらの中、ラウリル基、オレイル基が好ましく、
オレイル基が特に好ましい。
【0011】界面活性の指標であるHLB値(Hydr
ophile−Lipophile−Balance)
については6〜12、好ましくは7〜10のものが好適
に使用される。また、HLB値の測定方法としてはAt
las式のHLB数方式に従って算出される。そして、
ポリオキシエチレンオレイルエーテルとしては、例えば
第一工業製薬(株)製、ノイゲン60E(HLB6)、
ノイゲンET80E(HLB8)、ノイゲンET97
(HLB10)、ノイゲンET107(HLB11)等
が市販されている。
ophile−Lipophile−Balance)
については6〜12、好ましくは7〜10のものが好適
に使用される。また、HLB値の測定方法としてはAt
las式のHLB数方式に従って算出される。そして、
ポリオキシエチレンオレイルエーテルとしては、例えば
第一工業製薬(株)製、ノイゲン60E(HLB6)、
ノイゲンET80E(HLB8)、ノイゲンET97
(HLB10)、ノイゲンET107(HLB11)等
が市販されている。
【0012】また本発明で使用されるゲル化反応剤とし
ては、硫酸カルシウムが挙げられる。硫酸カルシウム
は、水の存在下でアルギン酸塩とゲル化反応をするゲル
化反応剤である。一般的には、硫酸カルシウムの2水塩
が使用されるが、本発明では、2水塩と半水塩を混合し
てもよい。但し半水塩は吸湿性があるので、30重量%
以下、好ましくは10重量%以下、特に好ましくは使用
しないことが望ましい。使用量としては、2水塩と半水
塩の合計量で、印象材粉末組成物換算として10〜20
重量%である。
ては、硫酸カルシウムが挙げられる。硫酸カルシウム
は、水の存在下でアルギン酸塩とゲル化反応をするゲル
化反応剤である。一般的には、硫酸カルシウムの2水塩
が使用されるが、本発明では、2水塩と半水塩を混合し
てもよい。但し半水塩は吸湿性があるので、30重量%
以下、好ましくは10重量%以下、特に好ましくは使用
しないことが望ましい。使用量としては、2水塩と半水
塩の合計量で、印象材粉末組成物換算として10〜20
重量%である。
【0013】本発明で使用されるゲル化調整剤は、ナト
リウム、カリウム等のアルカリ金属の第3リン酸塩、ピ
ロリン酸塩、トリポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩等
のリン酸塩、珪酸塩、炭酸塩、シュウ酸塩等が挙げられ
る。本発明では、これらの中、結晶水を持つものが好ま
しい。特に好ましいのはピロリン酸ナトリウム10水塩
である。添加量は、0.1〜2.0重量%、好ましくは
0.5〜1.75重量%が望ましい。また粒径は150
μm以下、より好ましくは125μm以下が望ましい。
また結晶水を持ったものは、粒径調整のため、粉砕をす
る際、安定性が悪く、固結等が発生しやすい。その場
合、固結防止剤として、微粒二酸化ケイ素等を少量添加
してもよい。
リウム、カリウム等のアルカリ金属の第3リン酸塩、ピ
ロリン酸塩、トリポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩等
のリン酸塩、珪酸塩、炭酸塩、シュウ酸塩等が挙げられ
る。本発明では、これらの中、結晶水を持つものが好ま
しい。特に好ましいのはピロリン酸ナトリウム10水塩
である。添加量は、0.1〜2.0重量%、好ましくは
0.5〜1.75重量%が望ましい。また粒径は150
μm以下、より好ましくは125μm以下が望ましい。
また結晶水を持ったものは、粒径調整のため、粉砕をす
る際、安定性が悪く、固結等が発生しやすい。その場
合、固結防止剤として、微粒二酸化ケイ素等を少量添加
してもよい。
【0014】珪藻土は、単細胞植物珪藻由来のシリカを
主成分とする微細な多孔質体であり、天然品である。そ
の形態は、円盤状桿状蜂の巣状鱗片状に大別さ
れる(特開平10−139617号公報)。本発明で使
用される珪藻土は、桿状のものを50重量%以上、好ま
しくは70重量%以上、特に好ましくは75重量%以上
含むものである。その他の形状のものについては特に限
定はされないが、円盤状のものが好ましい。
主成分とする微細な多孔質体であり、天然品である。そ
の形態は、円盤状桿状蜂の巣状鱗片状に大別さ
れる(特開平10−139617号公報)。本発明で使
用される珪藻土は、桿状のものを50重量%以上、好ま
しくは70重量%以上、特に好ましくは75重量%以上
含むものである。その他の形状のものについては特に限
定はされないが、円盤状のものが好ましい。
【0015】桿状の形状の珪藻土は、具体的には長軸と
短軸との比率が3〜20のものが好ましい。ここで桿状
の長軸と短軸とは、透過顕微鏡により撮影した写真にお
いて先ず長軸を決定し、それに直交する軸を短軸とした
ものである。桿状及びその他の珪藻土の平均粒径として
はレーザー回折散乱法にて測定した平均粒径が5〜25
μmの範囲が好ましい。平均粒子径がこれより大きいと
練和時の手触りが不良となり、更に練和したペーストの
肌が粗く、外観不良となる。また、これより小さい場合
には印象材ペースト中にダマを生じる可能性があり、精
密印象には不適当となる。
短軸との比率が3〜20のものが好ましい。ここで桿状
の長軸と短軸とは、透過顕微鏡により撮影した写真にお
いて先ず長軸を決定し、それに直交する軸を短軸とした
ものである。桿状及びその他の珪藻土の平均粒径として
はレーザー回折散乱法にて測定した平均粒径が5〜25
μmの範囲が好ましい。平均粒子径がこれより大きいと
練和時の手触りが不良となり、更に練和したペーストの
肌が粗く、外観不良となる。また、これより小さい場合
には印象材ペースト中にダマを生じる可能性があり、精
密印象には不適当となる。
【0016】珪藻土以外の充填剤は、一般的にアルギン
酸塩印象材に配合されるものであれば併用して使用する
ことが出来る。具体的には、タルク、シリカ、炭酸カル
シウム、マイカ等が挙げられる。これらは珪藻土の量よ
り多く使用することはない。更に本発明で使用されるそ
の他の充填剤としては、カルシウム塩を除く無機硫酸塩
が挙げられる。具体的には硫酸亜鉛、硫酸アルミニウ
ム、硫酸アルミニウムカリウム(カリミョウバン)、硫
酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄、硫酸銅、
硫酸ナトリウム、硫酸ナトリウムアルミニウム(ナトリ
ウムミョウバン)、硫酸バリウム、硫酸リチウム、等が
挙げられる。
酸塩印象材に配合されるものであれば併用して使用する
ことが出来る。具体的には、タルク、シリカ、炭酸カル
シウム、マイカ等が挙げられる。これらは珪藻土の量よ
り多く使用することはない。更に本発明で使用されるそ
の他の充填剤としては、カルシウム塩を除く無機硫酸塩
が挙げられる。具体的には硫酸亜鉛、硫酸アルミニウ
ム、硫酸アルミニウムカリウム(カリミョウバン)、硫
酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄、硫酸銅、
硫酸ナトリウム、硫酸ナトリウムアルミニウム(ナトリ
ウムミョウバン)、硫酸バリウム、硫酸リチウム、等が
挙げられる。
【0017】水と反応して分解するものや、強い酸性、
アルカリ性を示すものは除外される。好ましくは、無色
或いは白色の粉末で、硫酸カルシウム2水塩の水への溶
解性より高い溶解性を示すものが好ましく、具体的に
は、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫
酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸
ナトリウムアルミニウム等である。特に好ましくは、硫
酸カリウムである。使用量としては、印象材粉末組成物
換算で0.005〜5重量%である。
アルカリ性を示すものは除外される。好ましくは、無色
或いは白色の粉末で、硫酸カルシウム2水塩の水への溶
解性より高い溶解性を示すものが好ましく、具体的に
は、硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫
酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウム、硫酸
ナトリウムアルミニウム等である。特に好ましくは、硫
酸カリウムである。使用量としては、印象材粉末組成物
換算で0.005〜5重量%である。
【0018】またその他の充填剤として、金属フッ化物
やケイフッ化物の添加は好ましい形態である。具体的に
は、ヘキサフルオロチタン酸ナトリウム、ヘキサフルオ
ロチタン酸カリウム、ヘキサフルオロジルコン酸カリウ
ム等が挙げられる。その他、エチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、流動
パラフィン等の粉塵防止剤、酸化マグネシウム、酸化亜
鉛、水酸化アルミニウム、珪酸アルミニウム等の金属酸
化物、金属水酸化物、着色剤、香料等の添加剤を必要に
応じ配合してよい。
やケイフッ化物の添加は好ましい形態である。具体的に
は、ヘキサフルオロチタン酸ナトリウム、ヘキサフルオ
ロチタン酸カリウム、ヘキサフルオロジルコン酸カリウ
ム等が挙げられる。その他、エチレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、流動
パラフィン等の粉塵防止剤、酸化マグネシウム、酸化亜
鉛、水酸化アルミニウム、珪酸アルミニウム等の金属酸
化物、金属水酸化物、着色剤、香料等の添加剤を必要に
応じ配合してよい。
【0019】但し、本発明の組成物に、ヒドロキシプロ
ピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン等の水溶性ポリマーを加えることは、粉体吸湿
性の上昇を招く惧れがあるので好ましくない。一般に歯
科用アルギン酸塩印象材はJIS規格でその基本物性が
規定されている。これを満足するために、必須成分以外
に、適当な材料を配合してよい。例えば、ゲル化時間の
調整には、一般にゲル化調整剤或いはゲル化遅延剤を使
用する。アルギン酸塩と硫酸カルシウムとの、いわゆる
ゲル化反応による硬化時間を調整するもので、印象材と
して他の品質に悪影響を及ぼさないものを選べばよい。
ピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン等の水溶性ポリマーを加えることは、粉体吸湿
性の上昇を招く惧れがあるので好ましくない。一般に歯
科用アルギン酸塩印象材はJIS規格でその基本物性が
規定されている。これを満足するために、必須成分以外
に、適当な材料を配合してよい。例えば、ゲル化時間の
調整には、一般にゲル化調整剤或いはゲル化遅延剤を使
用する。アルギン酸塩と硫酸カルシウムとの、いわゆる
ゲル化反応による硬化時間を調整するもので、印象材と
して他の品質に悪影響を及ぼさないものを選べばよい。
【0020】本発明の印象材の製造方法については、特
に限定されずに公知の方法から適宜選択して使用するこ
とができる。全ての原料を同時に混合機に投入、混合し
てもよいし、目的に応じて分割混合を実施することも出
来る。
に限定されずに公知の方法から適宜選択して使用するこ
とができる。全ての原料を同時に混合機に投入、混合し
てもよいし、目的に応じて分割混合を実施することも出
来る。
【0021】
【実施例】以下実施例にて本発明を更に具体的に説明す
るが、以下の実施例は本発明を制限するものではなく、
本趣旨を逸脱しない範囲で変更すべきところは全て本発
明の技術範囲に包含される。 実施例1及び比較例1〜3 表1に示す配合に従い、各成分を配合し、均一となるよ
うにミキサーでよく混合して粉末印象材組成物を得た。
るが、以下の実施例は本発明を制限するものではなく、
本趣旨を逸脱しない範囲で変更すべきところは全て本発
明の技術範囲に包含される。 実施例1及び比較例1〜3 表1に示す配合に従い、各成分を配合し、均一となるよ
うにミキサーでよく混合して粉末印象材組成物を得た。
【0022】得られた粉末印象材組成物を23℃、相対
湿度50%の雰囲気中に一晩放置した。印象材の品質評
価は、印象材粉末に、2.5倍重量の蒸留水を加えて練
和して印象材ペーストを調製し、これを用いて実施し
た。評価試験は、23℃、相対湿度50%の室温条件に
て評価した。ゲル化時間はJIS T 6505(歯科
用アルギン酸塩印象材)に準拠して評価した。
湿度50%の雰囲気中に一晩放置した。印象材の品質評
価は、印象材粉末に、2.5倍重量の蒸留水を加えて練
和して印象材ペーストを調製し、これを用いて実施し
た。評価試験は、23℃、相対湿度50%の室温条件に
て評価した。ゲル化時間はJIS T 6505(歯科
用アルギン酸塩印象材)に準拠して評価した。
【0023】経時によるゲル化時間と撥水性の評価につ
いては、アルミニウム箔をラミネートした合成樹脂製の
袋に印象材粉末を入れて密封し、45℃の恒温槽中で8
週間保持した。恒温槽から取り出し、23℃の恒温室
(湿度50%)で一晩放置してから、評価を実施した。
撥水性については、粉末に水を加えた際の、水の撥じき
を目視により評価した。これらの評価結果を表1に示
す。
いては、アルミニウム箔をラミネートした合成樹脂製の
袋に印象材粉末を入れて密封し、45℃の恒温槽中で8
週間保持した。恒温槽から取り出し、23℃の恒温室
(湿度50%)で一晩放置してから、評価を実施した。
撥水性については、粉末に水を加えた際の、水の撥じき
を目視により評価した。これらの評価結果を表1に示
す。
【0024】実施例1は、本発明の成分の組み合わせに
より、吸水率が制御され、経時によるゲル化時間変化、
撥水性の発現がなく良好な、粉末状のアルギン酸塩印象
材を示している。比較例1は経時による撥水性の発現が
見られ、比較例2は粉体吸湿性が大きく、ゲル化時間の
経時変化(遅延)があり不適となる例であり、本発明の
効果は明らかである。
より、吸水率が制御され、経時によるゲル化時間変化、
撥水性の発現がなく良好な、粉末状のアルギン酸塩印象
材を示している。比較例1は経時による撥水性の発現が
見られ、比較例2は粉体吸湿性が大きく、ゲル化時間の
経時変化(遅延)があり不適となる例であり、本発明の
効果は明らかである。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、経時によるゲル化時間
の変化及び撥水性の発現が防止された粉末状のアルギン
酸塩印象材を提供することができる。
の変化及び撥水性の発現が防止された粉末状のアルギン
酸塩印象材を提供することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 アルギン酸塩、ゲル化反応剤、ゲル化調
整剤、ポリオキシエチレン脂肪族エーテル系界面活性剤
及び珪藻土を含有してなる印象材において、粉体吸湿性
が1重量%以下であることを特徴とする粉末状アルギン
酸塩印象材組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000295575A JP2002104917A (ja) | 2000-09-28 | 2000-09-28 | 粉末状アルギン酸塩印象材組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000295575A JP2002104917A (ja) | 2000-09-28 | 2000-09-28 | 粉末状アルギン酸塩印象材組成物 |
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2000
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