JP2002104439A - 易開封ガゼット袋状容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】手指による開封時の開封条件によるフィルムの
開封方向や開封形状への影響を少なくして開封形状がな
るべく揃うようにするとともに、開封後の袋容器を再封
する際には、開口した袋の上端部を折り曲げたり丸めた
りせずに再封できるようにすることにある。 【解決手段】縦シール部１１を設けた筒状フィルム１の
左右両側部にＶ字状に折り込まれたガゼット折部を備え
た袋状容器であって、少なくとも内容物の充填により四
角形筒状の側部と平坦状四角形底部とが形成されるガゼ
ット袋状容器において、縦シール部のフィルム外端側の
一部領域に未シール部１２が設けられ、該未シール部の
上側フィルム外端縁に縦シール部に対して直交する方向
の開封カッティング用切込部１３、１４が刻切されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、菓子、紅茶、ふり
かけ食品をはじめとする各種食品類や、文具類や事務用
品類など、各種物品を包装する易開封ガゼット袋状容器
に関する。

【０００２】

【従来の技術】柔軟性のあるフィルムを用いて製袋され
た易開封性のガゼット袋状容器としては、袋の上端部に
ある密封シール部の外端部の一部に１つの切込部を設
け、その切込部から袋の上端部を１本の切り裂きライン
相当部に沿って切り裂いて開封できるようにしたものが
ある。

【０００３】上記のような従来の易開封性のガゼット袋
状容器を開封する際は、袋状容器の上端部の１つの切込
部より上側と下側のそれぞれ袋部分を手指で摘んで、そ
の切込部を開封開始点として、その切込部より上側と下
側のそれぞれ袋部分を互いに反対方向に引っ張りなが
ら、１本の切り裂きライン相当部に沿って切り裂いて開
封していた。

【０００４】また、上記易開封性のガゼット袋状容器
は、袋の上端部を切り裂いて開封する形式であるため、
切り裂いた袋の上端部のフィルム片は廃棄され、開封後
の袋状容器を再封する際には、開口した袋の上端部を折
り曲げたり、丸めたりして再封するようにしていた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このように従来の易開
封性のガゼット袋状容器の開封においては、手指による
摘まみ方や摘まむ方向や摘まむ力等の開封条件に個人差
があり、この開封条件が微妙にフィルムの開封方向や開
封形状に影響して、切り裂き方向が正規の切り裂きライ
ン相当部の方向から外れたり、開封形状が不揃いになり
易く、また、開封後の袋状容器を再封する際には、開口
した袋の上端部を折り曲げたり丸めたりして再封するし
かなかった。

【０００６】本発明は、上記のような不都合を解消する
ことにあり、手指による開封時の開封条件によるフィル
ムの開封方向や開封形状への影響を少なくして開封形状
がなるべく揃うようにするとともに、開封後の袋状容器
を再封する際には、開口した袋の上端部を折り曲げたり
丸めたりせずに再封できるようにすることにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に係る
発明は、縦シール部を設けた筒状フィルムの左右両側部
にＶ字状に折り込まれたガゼット折部を備えた袋状容器
であって、少なくとも内容物の充填により四角形筒状の
側部と平坦状四角形底部とが形成されるガゼット袋状容
器において、縦シール部１１の一部領域の外端側から内
端側に亘って未シール部１２が設けられ、該未シール部
１２の上側フィルム外端部に、縦シール部１１に対して
直交する方向に２個所（２本）の切込部１３、１４によ
る開封カッティング開始用のタブ２２が刻切され、該タ
ブ２２より縦シール部１１に対して直交する方向に、袋
状容器の四角形筒状の側部全周に亘って帯状に切り裂き
開封可能であることを特徴とする易開封ガゼット袋状容
器である。

【０００８】次に本発明の請求項２に係る発明は、縦シ
ール部を設けた筒状フィルムの左右両側部にＶ字状に折
り込まれたガゼット折部を備えた袋状容器であって、少
なくとも内容物の充填により四角形筒状の側部と平坦状
四角形底部とが形成されるガゼット袋状容器において、
縦シール部１１の外端側の一部領域に未シール部１２が
設けられ、該未シール部１２の上側フィルム外端部に、
縦シール部１１に対して直交する方向に２個所（２本）
の切込部１３、１４による開封カッティング開始用のタ
ブ２２が刻切され、該タブ２２より縦シール部１１に対
して直交する方向に、袋状容器の四角形筒状の側部全周
に亘って帯状に切り裂き開封可能であることを特徴とす
る易開封ガゼット袋状容器である。

【０００９】次に本発明の請求項３に係る発明は、縦シ
ール部を設けた筒状フィルムの左右両側部にＶ字状に折
り込まれたガゼット折部を備えた袋状容器であって、少
なくとも内容物の充填により四角形筒状の側部と平坦状
四角形底部とが形成されるガゼット袋状容器において、
縦シール部１１の外端側の一部領域に未シール部１２が
設けられ、該未シール部１２に隣接する前記縦シール部
１１の内端側のシール領域に易剥離性シール領域１２ａ
が設けられ、前記未シール部１２の上側フィルム外端部
に、縦シール部１１に対して直交する方向に２個所（２
本）の切込部１３、１４による開封カッティング開始用
のタブ２２が刻切され、該タブ２２より縦シール部１１
に対して直交する方向に、袋状容器の四角形筒状の側部
全周に亘って帯状に切り裂き開封可能であることを特徴
とする易開封ガゼット袋状容器である。

【００１０】次に本発明の請求項４に係る発明は、縦シ
ール部を設けた筒状フィルムの左右両側部にＶ字状に折
り込まれたガゼット折部を備えた袋状容器であって、少
なくとも内容物の充填により四角形筒状の側部と平坦状
四角形底部とが形成されるガゼット袋状容器において、
縦シール部１１の外端側の一部領域に未シール部１２が
設けられ、該縦シール部１１のフィルム内端側に沿った
シール領域に、前記未シール部１２を回避するように所
定の幅に易剥離性シール領域１２ａが設けられ、前記未
シール部１２の上側フィルム外端部に、縦シール部１１
に対して直交する方向に２個所（２本）の切込部１３、
１４による開封カッティング開始用のタブ２２が刻切さ
れ、該タブ２２より縦シール部１１に対して直交する方
向に、袋状容器の四角形筒状の側部全周に亘って帯状に
切り裂き開封可能であることを特徴とする易開封ガゼッ
ト袋状容器である。

【００１１】次に本発明の請求項５に係る発明は、縦シ
ール部を設けた筒状フィルムの左右両側部にＶ字状に折
り込まれたガゼット折部を備えた袋状容器であって、少
なくとも内容物の充填により四角形筒状の側部と平坦状
四角形底部とが形成されるガゼット袋状容器において、
縦シール部１１の一部領域の最外端から内端側に亘って
未シール部１２がシール部と交互に設けられ、該未シー
ル部１２の上側フィルム外端部に、縦シール部１１に対
して直交する方向に２個所（２本）の切込部１３、１４
による開封カッティング開始用のタブ２２が刻切され、
該タブ２２より縦シール部１１に対して直交する方向
に、袋状容器の四角形筒状の側部全周に亘って帯状に切
り裂き開封可能であることを特徴とする易開封ガゼット
袋状容器である。

【００１２】次に本発明の請求項６に係る発明は、縦シ
ール部を設けた筒状フィルムの左右両側部にＶ字状に折
り込まれたガゼット折部を備えた袋状容器であって、少
なくとも内容物の充填により四角形筒状の側部と平坦状
四角形底部とが形成されるガゼット袋状容器において、
縦シール部１１の一部領域の最外端から内端側に亘って
未シール部１２が易剥離性シール部１２ａと交互に設け
られ、該未シール部１２の上側フィルム外端部に、縦シ
ール部１１に対して直交する方向に２個所（２本）の切
込部１３、１４による開封カッティング開始用のタブ２
２が刻切され、該タブ２２より縦シール部１１に対して
直交する方向に、袋状容器の四角形筒状の側部全周に亘
って帯状に切り裂き開封可能であることを特徴とする易
開封ガゼット袋状容器である。

【００１３】次に本発明の請求項７に係る発明は、上記
請求項１乃至請求項６のいずれか１項に係る発明の易開
封ガゼット袋状容器において、前記縦シール部１１を設
けた筒状フィルムが、縦シール部１１に対して直交する
方向を延伸方向として延伸された樹脂フィルムを用いて
形成されている易開封ガゼット袋状容器である。

【００１４】次に本発明の請求項８に係る発明は、上記
請求項１乃至請求項７のいずれか１項に係る発明の易開
封ガゼット袋状容器において、前記タブ２２より縦シー
ル部１１に対して直交する方向に袋状容器の天部と底部
の間の四角形筒状の側部全周に亘って帯状に切り裂き開
封可能である易開封ガゼット袋状容器である。

【００１５】次に本発明の請求項９に係る発明は、上記
請求項１乃至請求項８のいずれか１項に係る発明の易開
封ガゼット袋状容器において、前記タブ２２が、縦シー
ル部１１のフィルム外端縁より突出して設けられている
易開封ガゼット袋状容器である。

【００１６】次に本発明の請求項１０に係る発明は、上
記請求項１乃至請求項８のいずれか１項に係る発明の易
開封ガゼット袋状容器において、前記縦シール部１１
が、その上側フィルム外端縁を下側フィルム外端縁より
も僅かに突出して重ね合わせシールされ、且つ前記タブ
２２が、前記未シール部１２の上側フィルム外端部に縦
シール部１１に対して直交する方向の２個所（２本）の
切込部１３、１４により刻切されて下側フィルム外端縁
より突出して設けられている易開封ガゼット袋状容器で
ある。

【００１７】

【発明の実施の形態】本発明の易開封ガゼット袋状容器
を、実施の形態に沿って以下に詳細に説明すれば、図１
（ａ）は、本発明の易開封ガゼット袋状容器の実施の形
態において使用する筒状フィルムシートの一例を示す正
面斜視図、図１（ｂ）は上面図であって、例えば、図１
（ａ）〜（ｂ）に図示するように、筒状フィルムシート
１は、各々側板折目ａ、ｃ、ｄを介して側板２、３、
４、５が連設され、該側板３は側板２と４との内面側に
折目ｂを介して側板３ａ、３ｂとしてＶ字状（ガゼット
状）に折り込まれ、また該側板５は側板２と４との内面
側に折目ｅを介して側板５ａ、５ｂとしてＶ字状（ガゼ
ット状）に折り込まれている。

【００１８】前記側板５の外側端部には折目ｆを介して
貼着板６が連設され、該貼着板６は図１（ｂ）に示すよ
うに、側板２と側板５ａとの内面側に折目ｇを介してＶ
字状に第１貼着板６ａ、第２貼着板６ｂとして折り込ま
れている。

【００１９】前記側板２の端部（上側フィルム）と第２
貼着板６ｂ（下側フィルム）とは、互いに縦方向に重ね
合わせられていて、その重ね合わせ内面は、適宜シーラ
ント層７（縦シール層）にてシールされて縦シール部１
１（斜線領域）が形成され、筒状フィルムシート１とし
て形成されている。

【００２０】上記縦シール部１１の前記側板２の端部
（上側フィルム）と第２貼着板６ｂ（下側フィルム）の
それぞれ外端縁は、ずれが無く、互いに整合して揃うよ
うに重ね合わせられている。又は、前記側板２の端部
（上側フィルム）と第２貼着板６ｂ（下側フィルム）の
それぞれ外端縁は互いに僅かに平行にずれていて、上側
フィルムの外端縁が下側フィルム外端縁に対して僅かに
平行に突出していてもよい。

【００２１】なお、上記筒状フィルムシート１として形
成するための縦シール部１１は、図１（ａ）〜（ｂ）に
示すようにシート１の右側端部に形成されているが、本
発明においては、これに限定されるものではなく、縦シ
ール部１１は図１（ａ）〜（ｂ）中の筒状フィルムシー
ト１の左側端部に沿って形成してもよいし、あるいはそ
の側板２又は側板４の中央部に縦に背シール部として形
成してもよい。

【００２２】前記縦シール部１１を設けた筒状フィルム
シート１は、縦シール部１１に対して直交する方向を延
伸方向として樹脂延伸された延伸フィルムシートが使用
される。

【００２３】この筒状フィルムシート１は、図１（ａ）
〜（ｂ）に示すように、上記各折目ａ、ｃ、ｄ、ｆを介
して同一方向に折り曲げられ、上記折目ａ、ｃ、ｄ、ｆ
とは反対方向に、各折目ｂ、ｅ、ｇを介して同一方向に
折り曲げられて、ガゼット状の筒状フィルムシート１と
して形成されているものである。なお、各折目は互いに
平行な折目である。

【００２４】上記筒状フィルムシート１は、透明又は半
透明又は不透明のいずれでもよく、また該シート１面に
は、彩色、絵柄、模様、文字など、適宜印刷が施されて
いてもよい。

【００２５】筒状フィルムシート１の材料としては、無
延伸または延伸された合成樹脂材料として、ポリプロピ
レン（例えば延伸ポリプロピレンとしてＹＴ−４２；東
レ（株）製）、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化
ビニル、ポリスチレン等の合成樹脂製フィルム（シー
ト）、紙製シート、不織布シート、織布シート、アルミ
ニウム製シート、又はそれらのうちいずれかのシートを
複合した複合シート（ラミネートフィルムシート、多層
フィルム）等のシート材料を適宜に用いて形成すること
ができる。

【００２６】本発明の易開封ガゼット袋状容器の実施の
形態においては、上記筒状フィルムシート１の縦シール
部１１相当部の一部領域に、図１（ａ）に示すように、
その縦シール部１１の外端側の一部領域に、未シール部
１２が設けられている。

【００２７】また、本発明の他の実施の形態において
は、図１（ａ）に示すように、縦シール部１１の外端側
の一部領域に未シール部１２が設けられ、該未シール部
１２に隣接する前記縦シール部１１の内端側のシール領
域には、易剥離性シール領域１２ａ（交差斜線領域）が
設けられている。

【００２８】また、本発明の他の実施の形態において
は、図２に示すように、縦シール部１１の外端側の一部
領域に未シール部１２が設けられ、該縦シール部１１の
フィルム内端側に沿ったシール領域に、前記未シール部
１２を回避するように所定の幅に易剥離性シール領域１
２ａ（交差斜線領域）が設けられている。

【００２９】また、本発明の他の実施の形態において
は、縦シール部１１の一部領域の最外端から内端側に亘
って、未シール部１２がシール部（非剥離性のシール
部）と交互に縞状（線状、点状、適宜パターン状など）
に設けられていてもよい。

【００３０】また、本発明の他の実施の形態において
は、図示しないが、縦シール部１１の一部領域の最外端
から内端側に亘って、未シール部１２が易剥離性のシー
ル部と交互に縞状（線状、点状、適宜パターン状など）
に設けられていてもよい。

【００３１】本発明の易開封ガゼット袋状容器の実施の
形態を以下に詳細に説明すれば、図１（ａ）に示すよう
に、筒状フィルムシート１の縦シール部１１相当部の一
部領域には、未シール部１２の領域が設けられていて、
該未シール部１２の領域における上側のフィルム（所
謂、側板２のフィルム）の外端縁に、線形状に２本（又
は切欠形状に２個所）の切込部１３、１４（ノッチ１
３、１４）が、縦シール部１１の長手方向に対して直交
する方向に形成されて、袋状容器の四角形状の側部を全
周に亘って帯状に開封カッティングするためのカッティ
ング開始用のタブ２２が刻切されている。

【００３２】上記タブ２２は、その外端縁（タブ先端）
が、図１（ｂ）に示すように縦シール部１１の重ね合わ
せシールされた上側フィルム（側板２の外端部）と下側
フィルム（第２貼着板６ｂ）のそれぞれ外端縁と同じ線
上に揃うように整合して設けられていてもよいし、ある
いは手指にて掴み易いように、該縦シール部１１の下側
フィルム外端縁より僅かに突出して設けられていてもよ
い。

【００３３】また、前記縦シール部１１が、その上側フ
ィルム（側板２の外端部）の外端縁を下側フィルム（第
２貼着板６ｂ）の外端縁よりも僅かに突出して重ね合わ
せシールされていて、上記タブ２２は、前記未シール部
１２の上側フィルム外端部（側板２の外端部）に縦シー
ル部１１に対して直交する方向の２個所（２本）の切込
部１３、１４により刻切されていて、これによって、そ
のタブ２２の外端縁（タブ先端）が下側フィルム外端縁
より突出して設けられていてもよい。

【００３４】そして、前記縦シール部１１のシール領域
のうち、前記未シール部１２に隣接する該縦シール部１
１のフィルム内端側のシール領域には、未シール部１２
における上側フィルム（側板２のフィルム外端部）と第
２貼着板６ｂとがシール領域において互いに良好に剥離
開封するように、必要に応じて、易剥離性シール領域１
２ａ（少なくとも縦シール部１１の非剥離性のシール強
度より弱いシール強度のシール領域）が設けられてい
る。

【００３５】なお、本発明における縦シール部１１のシ
ール領域における非剥離性シール領域と易剥離性シール
領域１２ａの形成及び未シール部１２の形成は、それぞ
れ異なるシール強度、異なる加熱シール可能温度を備え
た加熱シール剤層（シーラント層；熱接着性樹脂コーテ
ィング層）を用いることにより形成してもよいし、シー
ル剤中に剥離剤（離型剤）などを混入したり、易剥離性
シール領域１２ａや未シール部１２の領域に剥離剤（離
型剤、非接着性樹脂）などをパターン状に塗布すること
により形成してもよい。

【００３６】また、前記易剥離性シール領域は、図２に
図示するような前記未シール部１２の内側に隣接する易
剥離シール領域１２ａ以外に、前記未シール部を回避す
るように、縦シール部１１のフィルム内端側（長手方
向）に沿って所定の幅に設けてもよい。

【００３７】前記縦シール部１１の長手方向に対して直
交する方向のそれぞれ前記未シール部１２の幅（横幅）
と、その未シール部１２の内端側に隣接する縦シール部
１１（非剥離性シール領域）の幅（横幅）との比率は、
本発明においては特に限定されるものではないが、縦シ
ール部１１に前記易剥離性シール領域１２ａを設けない
場合には、未シール部１２の領域における上側のフィル
ム（側板２のフィルム）とＶ字型の貼着板６の端部フィ
ルム６ｂとが、縦シール領域１１にて良好に剥離開封す
るためには、縦シール部１１の幅を１とした時に、未シ
ール部１２の幅を０．５以上〜１未満に設定して、未シ
ール部１２に隣接する縦シール部１１（非剥離性シール
領域）の幅をできるかぎり狭く設定することが適当であ
る。

【００３８】図２に示すように、上記筒状フィルムシー
ト１の下端部の筒状内面全面は、Ｖ字状にガゼット折り
された側板３ａと３ｂとの重ね合わせ内面及び側板５ａ
と５ｂとの重ね合わせ内面を除いて、底部シール部１５
により密封シールされて底部１６が形成されている。

【００３９】そして、図２に示す底部１６が形成された
筒状フィルムシート１は、その筒状フィルムシート１内
に上端開口部より内容物を充填（装填）することによ
り、図３に示すように、Ｖ字状にガゼット折りされた対
向する側板３、５が開放し、底部１６が平坦状の四角形
状に展開して四角形筒状の袋状容器に形成される。

【００４０】図４は、上記筒状フィルムシート１の内部
に内容物を充填（装填）し、上端の開口部を密封シール
した後の本発明の易開封ガゼット袋状容器の斜視図であ
り、図３に示す筒状フィルムシート１の上端開口部を平
坦に折り重ねた後、その重ね合わせ内面全面を、Ｖ字状
にガゼット折りされた側板３ａと３ｂとの重ね合わせ内
面及び側板５ａと５ｂとの重ね合わせ内面を除いて、上
端シール部１７により密封シールして容器上部１８（天
部）が形成されている。なお、該上端シール部１７の前
後両面には、紙製又はプラスチック製の二つ折りカバー
シート２１（例えば、商品名や銘柄、絵柄、商品情報な
どを表示した化粧カバーシート）を被覆してもよい。

【００４１】図５は、本発明の易開封ガゼット袋状容器
の開封操作を示す斜視図であり、開封開始用の前記タブ
２２は、縦シール部に対して直交する方向に、袋状容器
の天部と底部の間の四角形筒状の側部全周に亘って、帯
状に切り裂き開封するための開封開始部分である。上記
開封操作は、縦シール部１１の未シール部１２における
上側フィルム外端縁（側板２のフィルム外端縁）に刻切
した切込部１３と１４とにより挟まれたタブ２２（フィ
ルム部分）を手指で摘み、水平方向に引っ張ることによ
って、未シール部１２より内側に隣接する縦シール部１
１の幅の狭いシール領域（又は易剥離性シール領域１２
ａ）が剥離した後、タブ２２のフィルム以降の袋状容器
の各側板２、３、４、５のフィルムが連続して一点鎖線
に相当する部分に沿って、順に帯状（カッティングテー
プ状）にカッティングされて、図６に示すように袋状容
器は開封される。

【００４２】本発明の易開封ガゼット袋状容器の開封操
作においては、切込部１３、１４から上側と下側の袋状
容器をそれぞれ反対方向に捻るように引っ張りながら開
封する従来の開封操作とは異なり、切込部１３、１４の
間にあるタブ２２以降のフィルムを袋状容器に対して反
対方向に引っ張ることにより帯状に切り離して開封す
る。

【００４３】そのために、袋状容器本体に対する捻り操
作などの無理な外力を掛けずに、小面積のタブ２２を摘
んで引っ張り、帯状に開封するため、開封時の手指によ
る摘まみ方や摘まむ方向や摘まむ力等の開封条件が緩和
され、個人差などによる開封条件の変動が少なく安定し
た開封操作ができ、切り裂き方向が正規の切り裂きライ
ン相当部の方向に沿って開封でき、開封形状が揃い易く
になる。

【００４４】また、本発明の易開封ガゼット袋状容器の
前記縦シール部１１を設けた筒状フィルムシート１とし
て、縦シール部１１に対して直交する方向を延伸方向と
して樹脂延伸されたフィルムを使用することにより、フ
ィルム延伸方向と開封方向とが互いに一致するため、切
り裂き方向が正規の切り裂きライン相当部の方向に沿っ
てより一層良好に開封でき、開封形状も一層揃い易くに
なる。

【００４５】また、図６に示した開封後の袋状容器の帯
状にカッティングされた部分より上側部分は、容器上部
１８を含めて再封可能な蓋部として利用でき、また帯状
にカッティングされた部分より下側部分（底部１６側部
分）は、内容物を収容する容器として利用でき、図７に
示すように利用することができる。

【００４６】

【発明の効果】本発明の易開封ガゼット袋状容器は、手
指による開封時の開封条件によるフィルムの開封方向や
開封形状への影響を少なくして開封形状（開封カッティ
ングライン）が揃うようにすることができ、開封後の袋
状容器を再封する際には、開口した袋の上端部を折り曲
げたり丸めたりせずに、袋状容器の上部を再封用の蓋部
として利用できる効果があり、菓子、紅茶、ふりかけ食
品をはじめとする各種食品類や、文具類や事務用品類な
ど各種物品を包装するための密封性又は非密封性の袋状
容器として効果的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は本発明の易開封ガゼット袋状容器にお
ける縦シール部の形成された筒状フィルムシートの正面
斜視図、（ｂ）はその上面図。

【図２】本発明の易開封ガゼット袋状容器における底部
シール部の形成された筒状フィルムシートの正面図。

【図３】本発明の易開封ガゼット袋状容器を四角形筒状
に形成し、底部シール部を四角形に平坦に展開した状態
を示す斜視図。

【図４】本発明の易開封ガゼット袋状容器の全体斜視
図。

【図５】本発明の易開封ガゼット袋状容器の開封操作を
説明する全体斜視図。

【図６】本発明の易開封ガゼット袋状容器の開封後の状
態を示す全体斜視図。

【図７】本発明の易開封ガゼット袋状容器を開封した後
の再封状態を示す全体斜視図。

【符号の説明】 ａ、ｂ、ｃ、ｄ、ｅ、ｆ、ｇ…折目 １…筒状フィルムシート ２、３、４、５…側板 ６…
貼着板 ６ａ…第１貼着板 ６ｂ…第２貼着板 ７…縦シール内
面 １１…縦シール部 １２…未シール部 １２ａ…易剥離
性シール領域 １３、１４…切込部 １５…底部シール部１６…底部
１７…上部シール部 １８…容器上部 ２１…カバーシート ２２…タブ

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】縦シール部を設けた筒状フィルムの左右両
   側部にＶ字状に折り込まれたガゼット折部を備えた袋状
   容器であって、少なくとも内容物の充填により四角形筒
   状の側部と平坦状四角形底部とが形成されるガゼット袋
   状容器において、縦シール部１１の一部領域の外端側か
   ら内端側に亘って未シール部１２が設けられ、該未シー
   ル部１２の上側フィルム外端部に、縦シール部１１に対
   して直交する方向に２個所（２本）の切込部１３、１４
   による開封カッティング開始用のタブ２２が刻切され、
   該タブ２２より縦シール部１１に対して直交する方向
   に、袋状容器の四角形筒状の側部全周に亘って帯状に切
   り裂き開封可能であることを特徴とする易開封ガゼット
   袋状容器。
2. 【請求項２】縦シール部を設けた筒状フィルムの左右両
   側部にＶ字状に折り込まれたガゼット折部を備えた袋状
   容器であって、少なくとも内容物の充填により四角形筒
   状の側部と平坦状四角形底部とが形成されるガゼット袋
   状容器において、縦シール部１１の外端側の一部領域に
   未シール部１２が設けられ、該未シール部１２の上側フ
   ィルム外端部に、縦シール部１１に対して直交する方向
   に２個所（２本）の切込部１３、１４による開封カッテ
   ィング開始用のタブ２２が刻切され、該タブ２２より縦
   シール部１１に対して直交する方向に、袋状容器の四角
   形筒状の側部全周に亘って帯状に切り裂き開封可能であ
   ることを特徴とする易開封ガゼット袋状容器。
3. 【請求項３】縦シール部を設けた筒状フィルムの左右両
   側部にＶ字状に折り込まれたガゼット折部を備えた袋状
   容器であって、少なくとも内容物の充填により四角形筒
   状の側部と平坦状四角形底部とが形成されるガゼット袋
   状容器において、縦シール部１１の外端側の一部領域に
   未シール部１２が設けられ、該未シール部１２に隣接す
   る前記縦シール部１１の内端側のシール領域に易剥離性
   シール領域１２ａが設けられ、前記未シール部１２の上
   側フィルム外端部に、縦シール部１１に対して直交する
   方向に２個所（２本）の切込部１３、１４による開封カ
   ッティング開始用のタブ２２が刻切され、該タブ２２よ
   り縦シール部１１に対して直交する方向に、袋状容器の
   四角形筒状の側部全周に亘って帯状に切り裂き開封可能
   であることを特徴とする易開封ガゼット袋状容器。
4. 【請求項４】縦シール部を設けた筒状フィルムの左右両
   側部にＶ字状に折り込まれたガゼット折部を備えた袋状
   容器であって、少なくとも内容物の充填により四角形筒
   状の側部と平坦状四角形底部とが形成されるガゼット袋
   状容器において、縦シール部１１の外端側の一部領域に
   未シール部１２が設けられ、該縦シール部１１のフィル
   ム内端側に沿ったシール領域に、前記未シール部１２を
   回避するように所定の幅に易剥離性シール領域１２ａが
   設けられ、前記未シール部１２の上側フィルム外端部
   に、縦シール部１１に対して直交する方向に２個所（２
   本）の切込部１３、１４による開封カッティング開始用
   のタブ２２が刻切され、該タブ２２より縦シール部１１
   に対して直交する方向に、袋状容器の四角形筒状の側部
   全周に亘って帯状に切り裂き開封可能であることを特徴
   とする易開封ガゼット袋状容器。
5. 【請求項５】縦シール部を設けた筒状フィルムの左右両
   側部にＶ字状に折り込まれたガゼット折部を備えた袋状
   容器であって、少なくとも内容物の充填により四角形筒
   状の側部と平坦状四角形底部とが形成されるガゼット袋
   状容器において、縦シール部１１の一部領域の最外端か
   ら内端側に亘って未シール部１２がシール部と交互に設
   けられ、該未シール部１２の上側フィルム外端部に、縦
   シール部１１に対して直交する方向に２個所（２本）の
   切込部１３、１４による開封カッティング開始用のタブ
   ２２が刻切され、該タブ２２より縦シール部１１に対し
   て直交する方向に、袋状容器の四角形筒状の側部全周に
   亘って帯状に切り裂き開封可能であることを特徴とする
   易開封ガゼット袋状容器。
6. 【請求項６】縦シール部を設けた筒状フィルムの左右両
   側部にＶ字状に折り込まれたガゼット折部を備えた袋状
   容器であって、少なくとも内容物の充填により四角形筒
   状の側部と平坦状四角形底部とが形成されるガゼット袋
   状容器において、縦シール部１１の一部領域の最外端か
   ら内端側に亘って未シール部１２が易剥離性シール部１
   ２ａと交互に設けられ、該未シール部１２の上側フィル
   ム外端部に、縦シール部１１に対して直交する方向に２
   個所（２本）の切込部１３、１４による開封カッティン
   グ開始用のタブ２２が刻切され、該タブ２２より縦シー
   ル部１１に対して直交する方向に、袋状容器の四角形筒
   状の側部全周に亘って帯状に切り裂き開封可能であるこ
   とを特徴とする易開封ガゼット袋状容器。
7. 【請求項７】前記縦シール部１１を設けた筒状フィルム
   が、縦シール部１１に対して直交する方向を延伸方向と
   して延伸された樹脂フィルムを用いて形成されている請
   求項１乃至請求項６のいずれか１項記載の易開封ガゼッ
   ト袋状容器。
8. 【請求項８】前記タブ２２より縦シール部１１に対して
   直交する方向に袋状容器の天部と底部の間の四角形筒状
   の側部全周に亘って帯状に切り裂き開封可能である請求
   項１乃至請求項７のいずれか１項記載の易開封ガゼット
   袋状容器。
9. 【請求項９】前記タブ２２が縦シール部１１のフィルム
   外端縁より突出して設けられている請求項１乃至請求項
   ８のいずれか１項記載の易開封ガゼット袋状容器。
10. 【請求項１０】前記縦シール部１１が、その上側フィル
    ム外端縁を下側フィルム外端縁よりも僅かに突出して重
    ね合わせシールされ、且つ前記タブ２２が、前記未シー
    ル部１２の上側フィルム外端部に縦シール部１１に対し
    て直交する方向の２個所（２本）の切込部１３、１４に
    より刻切されて下側フィルム外端縁より突出して設けら
    れている請求項１乃至請求項８のいずれか１項記載の易
    開封ガゼット袋状容器。